2015/06/13 のログ
ご案内:「図書館」に美澄 蘭さんが現れました。
■美澄 蘭 > 「…ふう…ここまで広いと分野にまたがって本を借りるのも大変ね…」
ブリーフケースを携え、更に本を2冊抱えながら蘭は1つ息をついた。
1冊目は
『夢に咲く花』
というタイトルの文庫本。表紙には幻想的な花が描かれている。
2冊目は
『政治学が分かる!』
と書かれたハードカバーだ。
そして、今度は少女は魔術のコーナーに足を踏み入れようとしていた。
■美澄 蘭 > 魔術のコーナーに足を踏み入れつつも、少女は分厚い専門書や本物の魔導書は完全にスルーする。
魔術については基礎的な理論を学園に入ってから勉強し始めた少女の狙いは、最初から
『子どもにも分かりやすく書かれた入門書』
だ。それも、治癒魔術の。
先日保健委員として実際に治療を行ってみて…「完全には治せない」ことへの負い目を感じた蘭は、知識収拾については治癒魔術を最優先にすることにしていた。
課題の消化に余裕が出てきた今日、講義終了後改めて図書館の蔵書を見にきたのである。
ご案内:「図書館」にヒカサ=カノさんが現れました。
■美澄 蘭 > 何冊かそれらしいものを手にとっては見るが、細かい医学的注釈がつくのを見るたびにぎょっとし…ため息をついて書架に戻す。
「…生物基礎とっておけば良かったなぁ…それならもうちょっと取っ付きやすかったかもしれないし」
真面目さ、慎重さは時に臆病さに繋がるものなのかもしれない。
■ヒカサ=カノ > 「ちょっと今日はこっちかなぁ。」
傘を片手に図書館へ。
普段読書はカフェでしている、最近は話に花を咲かせることが度々。
久々にゆっくり本を読もうかとやってきた。
「何読もうかな、、、魔術関係・・・かな、そうしよう」
異能の一部は魔術依存、しかし少女は魔術を使いこなせていなかったのである。
魔術の本を探しに魔術本のコーナーに行くだろう、傘を持って。
■美澄 蘭 > …と、少女は
『子どものための やさしい治ゆ魔術入門』
という、ムックサイズの蔵書にたどり着く。
縋る思いで開いてみたところ、
「このけがを治すためにはこんな風に魔術を使おう!」
というレベルの説明だ。これなら、流石に理解に問題は無い。
ひっそり、風邪に効く治癒魔術が載っているのもポイントが高い。
「…よし、じゃあこれ」
その本を手に取り、顔を上げたところで…以前見かけた傘を持った少女の姿が目に入る。
「…あら?あの時の…」
思わず、口からそう言葉を零した。
■ヒカサ=カノ > 「魔術魔術・・・ってうわ、なにこれ・・・」
魔術と本は密接である、蔵書数も半端ではない。
凄まじい本の数に、圧倒される。
初等魔術(とりわけ戦闘用)をとりあえず数冊。
場所を探しに歩いて・・・何やら声が。
図書館は静かに。これはマナーだ。
小さく漏れた声、それはヒカサの耳へ容易に通っていった。
「・・・?、あれぇ、どこかで見たような。」
傘の少女。きょとんとする。数冊本を小脇に抱え。
■美澄 蘭 > 「………あ」
声が少し通ってしまい…結果、目が合ってしまった。
ちょっと気まずそうに苦笑いしながらも、声のトーンを更に落とすために、傘の少女の方に近づいてくる。
「こんにちは…突然ごめんなさいね。
以前カフェテラスで見かけて…晴れの日なのにビニール傘を持っていたから、印象に残っていたの」
それで、つい…と申し訳なさそうにやや伏し目がちにしながら。
■ヒカサ=カノ > あららと一言、目が合って。
どうもと一言、目を遣って。
「カフェ・・・そういや居たかもね、"こいつ"がいるならわかりやすいね」
思い出したように、傘を見せるようにして。今日も似つかわしくない天気かもしれない。
ううん、いいのいいの。
傘少女、晴れた笑顔で返すだろう。
■美澄 蘭 > 相手に晴れやかな笑顔で返されれば、こちらも気まずさが晴れたようなほっとした笑みを見せ、
「そう…今度会えたら、晴れてるのに理由を聞いてみたいな、って思ってたの。それで、覚えてて。
…って、人の事を聞きたいなら、まずは自分が名乗らないとね。
美澄 蘭。1年生よ」
よろしくね、と、柔らかな笑みを浮かべた。
■ヒカサ=カノ > 「同じく1年、ヒカサ=カノ、よろしくね」
軽く自己紹介。
「こいつがないと私は"ただの人"になっちゃう、っていえばわかってくれる?」
ぶっちゃけちゃえば異能に直結するってこと。
付け加える。回りくどい。
「そっちのモヤモヤ、晴れたかな?」
理由を述べて、尋ねるか。
■美澄 蘭 > 「………カノさん、って呼べば良いかしら?」
まずは呼び方を確認しつつ。
「…傘が関係する異能なの…
「異能」の範囲は膨大だって聞くけど、本当ね…全然想像つかなかったわ。
…でも、この間の疑問点はすっきりしたわ。教えてくれてありがとう」
礼を言って、晴れやかな笑みを浮かべた。
■ヒカサ=カノ > 「なんて呼ぼうと構わないし、じゃあそれに合わせて蘭さんで。」
こっちも呼び方確認、決めつけかもしれない。
「多分傘が一番手頃だったんだろうねぇ。」
少し含みのある言い方。
「じゃあちょっと"これ"、読みたいから、ね。」
小脇の本、机に向かうだろう。
机の方に振り返る、傘が振れて光りを帯びる。剣の様に。
■美澄 蘭 > 「…じゃあ、お互いそうしましょう」
下の名前で呼ばれるのは慣れていないのか、少し間があったが…返ってきたのは、少しはにかんだような笑みと快諾だった。
「………?」
含みのある言い方に、不思議そうに首を傾げるが…
「あ、そうね…邪魔しちゃってごめんなさいね」
気になった点は飲み込み、机に向かうカノを見送った。
見送る際に、揺れた傘が光る様を…しばし、興味深げに見つめながら。
■ヒカサ=カノ > じゃあね蘭さん
次会うのは"また"か、"いつか"か―――
二人は別れ、傘の少女は机に
何の変哲もない。ただの机と椅子。
静かに着席。
読み物は初等レベルの魔術本。
初等であっても自らどういう原理で異能が使われているか分からない。
それゆえ初等魔術ですらウンウン唸って読んでいた。
ご案内:「図書館」に空閑 栞さんが現れました。
■空閑 栞 > 「魔術書……魔術書……」
図書館に入ってすぐに魔術書がある本棚に向かう。
流石は常世学園、魔術関連の蔵書量は圧巻だ。
「うわ、この中から使えそうなの探さないとなのか……」
「肉体強化とかのってどれなんだろ……」
適当に本を見るが、基礎すら勉強していない栞では理解が追いつかない。
うんうん唸りつつ本を物色していた。
■美澄 蘭 > 「ええ、"また"」
最後に、そう返す。
頭を悩ませながら本に向き合う傘の少女を、しばし心配そうに見やるが…
(…流石に、普通の学科ならともかく、魔術じゃ力にはなれないわね)
相手の選んだ本のレベルは分からないが、少なくとも自分が初学者なのは間違いが無い。
(…まずは、自分の事を何とかしないと。
他の本も、期限内に読み切らないといけないし…治癒魔術なら、訓練施設まで出向かなくても練習は出来そうだし)
以前魔術効果測定器と向き合って魔術を使った時のようにすれば、練習は自宅でも難しくないはずだ。
ひとまず、本を正式に借りるためにカウンターに向かった。
■空閑 栞 > 「ネクロノミコンとかないかなぁ……」
あるはずがない。あったとしても普通の本棚にあるわけがないものを探す。
数分探しても見つかるはずもなく、適当に初等魔術の本を手に取って机にむかった。
ヒカサには気付かず、その本を読み始める。
■美澄 蘭 > カウンターに向かう途中、うんうん唸りながら本を探している少女とすれ違うが…呟いている内容からして、蘭がまだ実際には扱った事の無い方面の魔術の図書を探していると分かった。力になれそうにないので、
(…頑張ってね)
と、内心エールを送るだけに留め、貸し出し手続きを済ませると、魔術の練習を周囲に気遣わずに出来る場所ー自宅へと向かうため、図書館を出て行った。
■ヒカサ=カノ > 本を読み、一つ思うは
―――理解が追い付かない。
数多ある異能。それでも特殊な依存型。
どういう原理か、なぜ使いこなせているのか。
自分で自分を謎にする。
(何か応用できるといいなぁ・・・)
一つ知識は増えたようである
ご案内:「図書館」から美澄 蘭さんが去りました。
■空閑 栞 > 「う、うーん……ちゃんと講義受けてたらよかった……」
本を読んでも理解ができない。
それもそのはず、間違えて応用編から読んでいるのだから。
気付かずに適当なページを開くも全くわからない。
自分の無能さに呆れそう……そう呟いて本を閉じる。
数分目を閉じてもう一度本を読み直し始めた。
「……? なんだか頑張れそうな気がする」
そう言って読み進めていく。
先ほどとは違って淀みなくページが捲られていく。
■ヒカサ=カノ > 自分の異能を顧みる。
変哲もない傘と変哲もない自分。
お互いがお互いを触媒として発動する異能。
数多ある異能でも特殊であることは言うまでもない。
悩めど悩めど謎を呼ぶ。考えるのを止めた。
一つ新たな本を取り
"射出魔導基礎"
あれ、これいいかも。
■空閑 栞 > 「炎を出す……ライターくらいみたいだけど今度試してみようかな」
基礎魔術の本に書いてあるものを見て、暗記する。
呪文を唱えて使う形式のようだ。
指先に火を灯すこともできるらしい。
「はぁ……とりあえずこのレベルから……なのかな」
もっと早く使える魔術がほしい、そう思って本を読み進めていった。
■ヒカサ=カノ > 読み進める、一つの初等本。
応用できないかな。
使えないかな。
逸る気持ち。試したい。
ビームのような何か。
とても細いが、いつかは見たあの光景。
それにいつか届くための第一歩かもしれない。
■空閑 栞 > どんどん読み進めていく。
風を起こす魔術、光を灯す魔術。
どれも実戦には向いていない。
やはり基礎では実戦に使える魔術は少ないのかな
早く応用に、実戦で使える魔術を
逸る気持ちを必死に抑えてゆっくりと読んでいく。
■ヒカサ=カノ > 読み終えて、肩を回し。
少しは希望が見えたかな。
本をまとめて横にずらし。
結構時間がたったものだ、辺りを見る。
見覚えのある顔、栞だ。
席を立ち、本を返し。ついでに見た顔に声をかけに。
図書館故に、静かにだ。
■空閑 栞 > ヒカサに気付きもせずに次の本を読み始めている。
戦闘に関する魔術が書いてあるが、全く理解できない。
先程までの基本魔術なら少しの取っ掛りを掴めたが、これは全くわからない。
どこから手をつければいいのかすらわからなかった。
魔術に詳しい人が知り合いに居ないか……千蔭くらいしか思いあたらない。
今度会ったら聞いてみよう。そう思って本の内容を覚えていく。
■ヒカサ=カノ > そっと後ろから近づいて、
「しーおり♪」
軽くおどけたような声、肩をトントンと叩いて。
叩いた後振り向くであろう所に人差し指を構えながら。
■空閑 栞 > 「ん?ヒカひゃ……なにかなこれは」
なんの警戒もなく振り向き、指が頬を突く。
苦笑しながらヒカサを見つめている。
■ヒカサ=カノ > 「大成功、ちょうど見つけちゃったからさ」
予想のまんま、上手くいったために、楽しげな表情。
「何の本読んでるのかな―――って。魔術本じゃん」
どんなの描いてあった?
机に置いてある本、見事に同じ分野かもしれない魔術本。
どんなことが描いてあるか気になるようで、聞いたみた。
■空閑 栞 > 「すっごい久しぶりにこんなことされたよ……」
つつかれた頬を掻く。
小さい頃には自分もしてたっけ、と小さく呟いた。
「ああ、肉体強化とか調べてたんだけど全くわからなくて」
「とりあえずわかったのは火を灯すくらいかな」
苦笑を浮かべてそう応える。
近くにある本には「初等魔術 応用編」と書かれていた。
■ヒカサ=カノ > 「私も久々にこんなことしたっての。」
おどけてみせて、一言。
「強化系かー。私とは違う分野の魔術かも」
少し残念そうな表情であった。
魔術も分野広い、初等と言えどこういうことも無理はないだろう。
まぁ初等程度なら、ちょっと今度読んでみようかな。と思ったであろう。
■空閑 栞 > 「あ、やっぱり? こんなのするのなんて小学生くらいだもんね」
軽く皮肉を浴びせつつ微笑む。
「そなの? 私はあんな感じの異能だからさ、強化できたら強いと思わない?」
持っていた本を閉じて初等魔術入門の上に置く。
明らかにその手の専門書といった装丁の本は、見るだけでうんざりしそうな分厚さだった。
■ヒカサ=カノ > まぁそれ以来かもね。
栞の皮肉は右から左へ、軽くスルーしていった。
「そこは、異能ごとで分野違うのかなぁ」
強化系の魔術異能に、少し羨ましく思ったり。
その分厚い本に苦々しく思ったり。
「ま、まぁそれぞれ少しずつ分野は違うけど魔術も勉強しないとってとこかもね。」
一つの本に圧倒され。一人勝手に結論付ける。
じゃ、私も今日は"良いモノ"見つけたし、ね。
いつの間にかとっていた魔術本。射撃魔法の初等モノ。
栞にチラと見せ、離れるか。
そのまま借りて、去っていっただろう
ご案内:「図書館」からヒカサ=カノさんが去りました。
■空閑 栞 > 「異能も人それぞれだからね」
苦笑を浮かべて二冊の本を持つ。
「そだね、私もちゃんと講義出なきゃかな。またね」
そう言ってヒカサに手を振る。
こっちはまだ早いかな……
そう考えて分厚い本を本棚に戻し、初等魔術を借りて外に出ていった。
ご案内:「図書館」から空閑 栞さんが去りました。
ご案内:「図書館」にサリナさんが現れました。
■サリナ > 昼食を食べ終わってやってくるなりあたりを見回す。極力人目につかない場所を探して歩き出した。目的は昼寝である。
備え付けの休憩室を使わないのはまだ人がいくらか居て人目につくからでもあるが、
最近は諦めて最初から図書館で寝る場所探す事が多い常習犯だ。
■サリナ > 図書館の奥の方、誰も居ないテーブルを見つけて近寄ると椅子を三つ程引いてそれぞれを横並びにくっ付けた。
簡易的な寝床が完成すると枕にとポーチを置いて、結っていた髪を解いてそこに横になる。しばらくすると寝息が聞こえてきた。
「すー…」
テーブルの影に隠れて一見寝ている事に気付かれないだろうが、引いた椅子三つが不自然な感じに見える。
■サリナ > 「んん…」
一時間程経過した辺りで目が覚める。眼をこすろうと手を顔に近づけて…メガネにあたった。
「またかけっぱなしで…はぁ……」
しばらく身を起こしてぼーっとする。
■サリナ > しばらくして視界がはっきりすると席を立って椅子を元の場所へ並べ始める。
午後の講習もまだまだある時間帯なので、そそくさと去っていった。
ご案内:「図書館」からサリナさんが去りました。
ご案内:「図書館」に薬師寺 瀬織さんが現れました。
■薬師寺 瀬織 > 自動ドアが開き、紺色の髪の少女が図書館に入ってくる。
その右腕は巨大な銀色の装甲義手。そしてその胸はあまりに豊満だった。
彼女――薬師寺瀬織は、以前この図書館で借りた本の返却に来ていた。
■薬師寺 瀬織 > 鞄から本を取り出し、受付のカウンターで返却手続きを済ませる。
今は放課後。時間もあるので、ついでに何か読んでいこうと思い、ちょうどよさそうな本を探し始めた。
■薬師寺 瀬織 > 辿り着いた先は「日本文学」の棚。ひとくちに日本文学といっても、純文学から若者に人気のライトノベルの類まで、幅広く揃っている。
「あっ……」
何かに気づいた様子の瀬織。
「アレが入ってるわね」
瀬織が密かに愛読している、十年以上前のライトノベル。長らく常世学園の図書館には入っていなかったその最終巻が入っていたのだ。
昔から瀬織の読書趣味は年齢に対して古く、五年、十年以上前の本を読み漁るのはよくあることであった。
このライトノベルのシリーズもまた、そういったうちの一つである。しかし、瀬織は最終巻だけを読んでいなかったのだ。
■薬師寺 瀬織 > 「どうしようかしら……」
ここで読んでもよいが、借りて自室でじっくり読むのもよいだろう。しばし迷う。
■薬師寺 瀬織 > 「……そうね。借りていきましょうか」
迷った末、また借りることにした。
本を手に取り、手続きを行うため受付のカウンターへ向かう。
その時、彼女の近くで何かが――
■薬師寺 瀬織 > ――動いたような気がしたが、気のせいだった。
以前と同じように手続きを済ませ、本を鞄にしまい、軽い足取りで図書館を後にする。
ずっと読みたかったあの本が、こんなところで見つけられた。
その嬉しさに、瀬織の気分は躍っていた――
ご案内:「図書館」から薬師寺 瀬織さんが去りました。
ご案内:「図書館」にアリストロメリアさんが現れました。
■アリストロメリア > (歩く度に美しく周囲に響くヒールの音は、静寂に佇む図書館に来れば一層目立ち
一歩一歩歩くことに、図書館の中にメロディが生まれるかのよう)
(元より本は好きで、実家に居る時も暇があればよく書斎に籠り1日中本を読んでいる事があった位本は好きだ
新しい知恵を自分に与えてくれるし、作者特有の自分にはない思考や考え方を教えてくれる師でもあり
また、物語はそれ自体、自分を別の世界へと案内してくれる扉でもあるからであった)
(どんな本があるか?――……というのを見て回るだけでも楽しい
『今日はどんな本を借りようかしら?』等と思いながら、子供が宝探しをするかの様なワクワクした気分で
本を探していく)
■アリストロメリア > (先ずは、新刊コーナーに目を通す
今話題性の高い本や、人気の本、その他新しく入った本が並べられ、物によってはきっと図書委員が書いたのであろう
お勧めの本や、読んで欲しい本等の紹介が書いてあるものも)
■アリストロメリア > (実に様々に種類も豊富に並んでおり、頻繁にこんな量の本が入荷されるのであれば
古い本の整理等も大変だろうし……あまり読まれない本は奥の書庫に引っ込まれるのであろうが
果たして全部入りきれるのか?という疑問が浮かぶ
……けれど、きっとそれも杞憂なのでしょう
実に様々な生徒が居る様に、この学園も実に様々な秘密がある
ブラックホールに等しい図書の保管倉庫の秘密なんて、それらと比較すれば微々たるものだと思うから)
■アリストロメリア > (『新作のドレスのカタログ雑誌までありますのねぇ』等と、改めて多様性に驚きつつ
手に取り、中身を軽くその場で確認すれば借りる候補の一冊として手にする
ゆっくりと横に歩いて行けば、次はシェイクスピア等の代表的な作家や、グリム童話など
親しまれた世界各国のお話や古くから伝わる大作のコーナーであった
昔から大好きで読んでいた、親しみのある本達であり、どれもこれも時折読み返したくなる本ばかりだ)
■アリストロメリア > (特にシェイクスピア等の作家たちの作品は、ウェイト博士等の解説を読んでも影響を受けたことは確かですし
魔術を学び直す際にもよーく読み返したものの一つですわね……
A,クロウリーも……不思議の国のアリスは実に魔術的だととても褒めていらっしゃっていましたし
等と、少し昔の事が蘇る)
(ウェイト博士というのは――……この世で最も有名な『ウェイトタロット』を作った魔術師であり
今では最もメジャーなタロットとして根付き、今出ているタロットの殆どがこのウェイト版を下地に作られている
他にも多くのウェイトタロットの派生がある為、それらと区別する為にも
『ライダー・ウェイト版』等とも言われている
ちなみにライダー社という出版社から初めて出版された為に、ライダーの呼び名が付いているのである)
■アリストロメリア > (さて――……久々にシェイクスピアや不思議の国のアリス、白雪姫等
これら有名どころの作品を読みたい気持ちは、この間偶然まるで『運命に導かれて』出会うべく出会った
シュリク嬢との『魔法仕掛けの6月の秘密の薔薇園』を思い出して、手にしたい所でもあるのだけれど
『…………』
今回は、手を伸ばすのを辞めた
まだ記憶に新しいその記憶は、再び本を読みなおすよりも
自分の記憶を反芻して、なるべく鮮明に思い返したかったから
本を読んで物語の先入観や、その他色々なものを入れるのは、躊躇われた
あの記憶は、学園に来て沢山の楽しい想い出を作った中でも特別なものの一つなのだ
決して怪我してはならない繊細なガラス細工の様に
二人の秘密という箱の中に閉じ込めておいて、大切にしておきたかったから)
■アリストロメリア > (――……と、言う訳で)
(きっと今は……いや、恐らく暫くは多分手にしないだろう
静かにそっと、名作コーナーから離れれば、次はいつもの魔術や神話の置いてあるコーナーに
この辺りは手あかがつくほど実家で読んだものや
ボロボロに擦り切れるまで読んだもの、まだ手にしていないものから以前読んだけれど意味がさっぱり理解できなかったもの
と、実に様々な本に枝分かれしている
同時に、このコーナーに来るとどうしても足を止められてしまうのは、魔術師の血筋ゆえか)
■アリストロメリア > (ここに来れば有名なグリモワールから、各々の魔術師の本等がずらりと並んでおり圧巻だ
特にこの学園は実に種類は豊富であるし、置いていない本等が無いのではないだろうか?と思ってしまうくらい
見た事の無い本や、知らない文化圏の魔術の本まで実に多様に存在している
特に、知らない文化を知ることはそれだけでも楽しいし、読んだことの無いそれらの本は大いに興味がある)
■アリストロメリア > (片っぱしから手にとって自室に持って行きたい衝動に駆られるが――……
これらの本は欲張って借りられるだけ借りても、全て期間内に読み終えるには到底難しいほどに
どれもこれも分厚い上に、内容の読解レベルも高く、知能レベルの高さを自然と要される
『……期間内に返す事を考えても、多く借りても2~3冊……悩みますわね』
等と、魔術コーナーの前で本棚と睨めっこしながら端から端までタイトルを追ってゆく)
■アリストロメリア > (知らない魔術の本も気になるが――……どうしても既存の本の方に目が行ってしまう訳で
A,クロウリー師の本やダイアン女史等の鉄板等が眼に付けば
『この方々は何処に行ってもある上に、偉大なる魔術の心の師ですわねぇ』等と思いながら
散々お世話になった敬意を心の中で感謝する)
■アリストロメリア > (久々にトートの書を手にしてみる
散々読み漁り、全ては不可能だろうが大抵の部分は大体把握しており、一字一句は無理としても
高い確率でそのまま本の内容をすらすらと喋れる程度には散々熟読したもののひとつである
始めは、その高度な解釈や、多岐に渡り多様かつ高度な知識を前提とし、かつ作者独自の思考が理解できる者ではないと
ほぼ完璧に理解するのはきっと難しいであろう書物の一冊
多少の西洋占星術や、神話・聖書の知識に助けられたものの、もしそれらが無ければきっと
初めてこの書を手にする人は、恐らく全体の5%も理解するのは難しいのではないか?と
思われる程に高度である
しかも、これが決して誇張表現でない所が恐ろしい)
■アリストロメリア > (その上、一見簡単にさらりと分かりやすく書いてある解説の一節も
表面上で分かりやすいと捉えて理解するのと、自分の理解や知識が深まってから改めて目を通すと
その短い中に実に様々な言葉の意味や象徴等がふんだんに散りばめられており
改めて自分と作者を比較して、凹んでしまう事もある
――……最も、本人の業績も偉大だが
生まれ持った星も偉大である人間である
その上、とても賢い頭脳の持ち主であるのであれば
彼を超える人間等、果たして全世界に 初めて生まれた人類から含めて
どれほどまでに存在するのか? という疑念も浮かぶ
きっと、初めて生まれた人間から今現在生まれつつある人間まで含め
知能指数の高さや業績等から言えば、人類の中でも間違いなくかなりの上位の人種であろう
……そんな作者の本を、容易く理解出来る様になりたいと思う方が
もしかしたら傲慢なのかもしれない)
ご案内:「図書館」に谷蜂 檻葉さんが現れました。
■谷蜂 檻葉 > 「あーごめんね……後は私受け持つから……」
図書館のカウンターにこそこそと一人の少女が元々座っていた図書委員と入れ違いに入っていく。
昼の呼び出しを受け、張り紙を出しに行き備品整理――と思いついた先に手をつけていった結果、別の図書委員に今日のシフトを任せることになってしまった。
「ん、それじゃまた明日。 じゃあねー……」
図書館に来訪している人達に配慮して小さな声で引き継ぎを終え、席から図書館を見回す。
■谷蜂 檻葉 > 今日もあまり変わらない顔ぶれか、と確認していつものように持参の小説を取り出そうとした所で、一人の少女に視線が止まった。
(………また連続でお嬢様っぽい子に出会ったわね………)
不躾に見続けるのも何だと思ったが、相手も気付きはしないだろう。
と、何の気なしに、遠目に観察を始める。
■アリストロメリア > (彼女自身、何度も何度も眼を通した書物の一冊であるが、全てを理解するに至っていない
純粋に難しすぎて理解できない解説や、きっと彼女は気付いていないであろうが――……
単純に思えて、実はとても高度で理解しがたい一説になってしまっている所も多くあれば
資料が少な過ぎて、知識を得るにも困難なものもあるからである)
(はらり、とページを捲りながら久々に
『以前よりどのくらい理解できる様になったかしら?』と
まるで受験生が受験勉強をするかの如く、黙々と本を読む
……その為、図書委員の交代を気にする事もなければ、集中して気付かなかったが――……)
(遠目に観察されれば――……ふと、視線に気付き、本から視線の主の方へと顔を向けて
視線が交われば、小さく)
御機嫌よう(と、にこやかに挨拶した)
(そっと周囲に目を配れば、彼女と自分の二人きり
これも縁の一つかと思えば、本を閉じて彼女の前まで歩いていくと、椅子を引いて腰かけて)
人が少ないと、図書委員さんはお暇になってしまいますわよね……