2015/06/20 のログ
■朱堂 緑 > 「思ってもなんでも、やったことは何も変わらない。
反省して、憂いて、悪を働いたが、当人は善性である。
だからなんだ?
それは、それらを憂わずにやった奴と……結果になんの違いがある?
その仕方ないだのなんだのいう『言い訳』だってとってつけた嘘かもしれないんだぜ。
異能や魔術で人格ごと装う事も出来る世界だ。
そんなものは確かめようがない。
人間性の差異で悪人であるか否かなんて、論じるだけ、ナンセンスだ」
そして、男は応える。
「さぁな。その時にならなけりゃわからないさ。
後悔は先に出来ないから後悔っていうんだぜ。
だが俺は……今までの仕事で、『人の命』を奪って、後悔したことはない。
懺悔もしない。
死者にとって、そんなものは慰めにもならない。
だから、俺は殺す相手には胸を張っていつでもいってやるよ」
伽藍洞の瞳を、じわりと歪めて、嘯く。
「お前は、俺の勝手で俺が勝手に殺した。
好きなだけ恨んで死ねとな」
■メア > センスで、決める…なんて…おかしい…
それに、悪人じゃ…ない…これは、私の…意思……
貴方には、分かれない…
(考えの違い、思想の違い…恐らく自分とこの男では全て
が違うのだろう)
それに、誰かを…殺して…悪なら……
公安も、悪だよ…?
■朱堂 緑 > 「感性の話じゃなくて、論じるだけ無駄といっている。
大局的な事実以外で大多数を納得させることは不可能だ。
少数しか知らない真実なんて何の意味もない」
目を細め、男は続ける。
当然とばかりに、夢など駆逐するように。
「ああ、殺された連中にとっても、そいつらが好きな連中にとっても、殺した公安は『悪』だろうな」
「だが……だから、なんだ?」
「逆にきこう。正義とはなんだ? 悪とはなんだ?
答えてもらおう」
■メア > 悪も、正義も…
自分が、皆が…どう…感じるか…
それしか、まだ…分からない…
(何が正義で何が悪か、そんな事自分にはまだまだ分からない
けど…)
けど…公安が、悪って…認める、なら……
元公安、の…貴方は…誰の、事も…悪人って、言えない…
だから、西園寺…さんの事、悪く…言うな……
(男を見つめる。
男にどんな大層な考えが有ろうと、彼女を悪とは言わせない
そういいたげな瞳で、じっと暗い瞳を見つめる)
■美澄 蘭 > 「さて…今日はこの辺までかしら」
ふう…と疲れた息を吐いて、今までやっていた勉強道具を片付ける。
そうして席を立ち、帰るところで…長身の青年と、学園の学生としてはあまりに幼く見える少女という不釣り合いな組み合わせの2人が、これまた「正義と悪」という、不釣り合いな議論をしている。
「…『正義』は簡単には決められないけど…最低限の『悪』は、簡単に決められると思うけど。
そのための「法」なんだし」
そう、青年と少女の近くでぽつりと言って、先ほど借りた、立憲主義に関する本をちらつかせる。
『正義』も『悪』も定まらないと言わんばかりの青年に、少しばかりむかっ腹を立てたのかもしれない。
父親も祖父も法に関係する仕事に携わっているので、余計に。
そのまま、少女は図書館を後にした。
ご案内:「図書館」から美澄 蘭さんが去りました。
■崎守 鐡 > 「考えるのは自由だけど、そういう事実が行われて、少数の擁護が意味を成さないのなら」
「………その人は悪なんじゃないのかな」
「大多数の意見、見えるものだけの話で。」
「正義も悪も、似たものだから。当人の思想の問題だから。」
「夢なんて、夢でしかないよ。その人を擁護してもその人が戻ってくるわけじゃないだろうに。」
世間の話をして、夢を壊す瞬間、かぁ。
つまらないなぁ。
とか思いながら。
この話はなんにも易にならなそうな顔をして、眺めている。
邪魔する気も無いが、
この話を楽しみすぎて課題は全く進まないんじゃないか?
と思っている。
言わないほうが面白そうだから黙っているけど。
■朱堂 緑 > 殊更瞳孔を細めて、男は嗤う。
自分の望んだ答えをまさに少女が口にしてくれたことを、心から喜び、祝福するように。
嗤う。
「わかってるじゃないか。
そう、『皆』が……つまり。
正義だの悪だのなんてのは民意……その時の多数派の気まぐれで決まるだけなんだよ。
そんな中、常に『正義の味方』でいるということはでは……どういうことでしょうか?」
少女は、理解している。
無意識に既に。
所詮それは『誰』が『どう感じるか』でしか決まっていない。
絶対的な答えなどない。
相対でしか、答えは出ない。
ならば、その相対に力を持たせるものとは……数以外に何があるというのか。
「悪人が悪人を詰れない理由はどこにもない。
罪がないものだけ石を投げよなんてのも罪の定義が曖昧では決めようもない。
西園寺偲は悪だ。
何故か?
テロを起こして負けたからだ。
民意は彼女につかなかった。
お前の言う『皆』が悪と感じたから誰も賛成しなかったのさ。
勝てば官軍だが、負けた以上は賊軍だ。
悪の二文字を飾られるに相応しい」
ご案内:「図書館」に美澄 蘭さんが現れました。
ご案内:「図書館」から美澄 蘭さんが去りました。
■メア > ずっと…正義の味方で、なんて…現実、では…無理……
(皆からずっと愛され続ける正義のヒーロー
そんなのは漫画の中にしか居ない)
負けて、悪……
(それは歴史が物語っている、歴史上の正義は買った物が歪めて
いる。負ければ悪、それが本当なら…)
私が、貴方に…勝ったら……
貴方は、間違ってる……
■朱堂 緑 > 去り際にそう語ってくる少女……立法の本を持つ少女に、男もまた一言だけ声をかける。
「まさに『立憲』で定義しなければどちらも存在はしない。
それだけの話だ」
それきり、振り向きもしなかった。
おそらく、お互いに。
■朱堂 緑 > 「無理じゃないさ。
己が法になればいいんだからな」
『正義の味方』は皆に愛される必要など、ない。
大多数に認められればいい。
肯定されればいい。
たとえそれが、畏怖だとしても。
「そうだな。俺に勝ったら、『俺個人は』間違っているとお前が言わせることは簡単だろうな。
俺と同じ意見でアイツを処罰した連中はどうだかしらないがな。
そいつらも全て『負かして制圧して調伏』するのか?
だとしたらそれは……恐怖政治と何が違うんだろうな?
まぁしかし、その意見は素晴らしい。
この世界の社会的問題は原則すべて力で解決可能だ。
それに訴えようとしたことは……賞賛に値する」
男は、じわりと、嗤う。
「少女。君には……『正義の味方』の素質がある」
■メア > 例え、恐怖でも……あの人、を…
悪と…言わせない、なら…
(そこで男の言葉がよく分からず、首をかしげる)
正義の、味方の…素質……?
(今までの会話のどこにそんな物があったのか、本当に分からない
自分が正義の味方…そんなのはよく分からない、想像した
こともない)
■朱堂 緑 > 「ああ、少女。君はいま、『力』で屈服させることを是としたな?」
確認するように、男は呟く。
それはもう、愉快気に。
「おめでとう。
それは、歴史上ありとあらゆる『正義を自称した虐殺者共』と……全く同じ思考だ」
伽藍洞が、覗き込む。
「己を否定する思想を理ではなく、『力』と『勝利』でもって排除する。
まさにその、君の考えは『正義』を騙るに相応しい。
誇っていい。
君には、誰もに『畏怖』される『正義の味方』の素養がある」
■朱堂 緑 >
「君と俺は……同類だ」
■メア > …虐殺者、ね……
(あぁ、そういう事か…正義の味方、その裏側を考えるべきだった)
正義の、味方…
っ……
(ここまで考えが違うのに、同類と言った男に驚く
そして、同類と言われてすぐに違うと言えない自分に腹が立つ)
■崎守 鐡 > 目の前の問答に耳を傾ける。
酷くつまらない会話の筈なのに、
あそこの元公安の上級生の言う事に理解が出来てしまう。
大多数の意見程、捻じ曲げるには労力が要る。
それが物理的な粛清だろうと、時間を掛けた思想操作だろうと。
物理的な手段に手を出すのは最終手段だと、思っている。
だが、大抵お話し合いは「通じない」。
実際、そうだった。
信じて凝り固まった大多数の「正義」はそんな簡単に変わってくれない。
力で捻じ伏せるって、簡単だと思う。
でも、俺はそれに手を出そうと思わなかった。
他人の付き合いで、正義でもなんでもない範囲で、「お付き合い」するなら、別だと思っているが。
「………………」
ところで、そこの課題の山は進んでいるんだろうか?
機械的な視線はそちらに移る。
■朱堂 緑 > 滲むような、汚泥のような笑みを浮かべて、男は目を細めた。
言い淀む彼女のその有様を見て、左手を仰ぐ。
銀の指輪が、妖しく煌めく。
「さ、俺を否定するために俺を『排除』するというなら、好きにするといい。
俺は俺の信じる正義の為に君と『全く同じこと』をしてきた。
無論抵抗はするが、自分にされたからって文句を言うつもりは毛頭ない。
やれよ。同類。
その手を『血と悪で汚してでも、正義を騙る覚悟』があるなら、躊躇うなよ。
あの西園寺のようにな」
西園寺も、その覚悟で挑んだはずだ。
その上で、彼女は負けた。
ならばそれは、悪でしかない。
悪以外に、してはいけない。
それを悪としないことは、延いては彼女のなけなしの正義すら……否定する事となるのだから。
■メア > (そっと、小さな手で男に首に触れる。
力を込めても少し息苦しいぐらいだが、しっかりと首を掴み)
ここで、やれば…本が、汚れる……
やるなら、別の場所…
(やれと言われるなら全力でやる、殺しはしない…だが
いざとなれば男を全力で折りにいく
男の考えなど分からない少女は、はっきりと了承した)
■メア > それと、課題が…終わって、から……
(高く積まれた課題の山をちらりと見て)
■崎守 鐡 > 「今そこの人に『やってもらえれば』、課題から逃げれますが」
「課題をやらない学生ってのは教師からすれば悪なんじゃないでしょうか?」
課題の山から視線をずらさずに、そう聞いてみる。
■朱堂 緑 > 「あ? やるの? じゃあ俺の負けで。俺が間違ってました」
小さな手を首にかけられると、男はあっさりと降参した。
そして、じっとりと笑った。
「とまぁ、口ではなんでもいえる。
まぁ、暴力で屈服させたところで、俺は口先だけでしか意見をかえないけどな。
それでいいならいつでもどうぞ。
やるなら、きちんと『俺を殺す責を負う』ってことも考えるんだな。
正義を通し、正義を『騙る』ってのは、そういうことだぜ」
そして、課題の山をまた一瞥して。
「流石にこの状況で手伝えなんて厚かましい事はいわねぇさ」
そういって、紙幣を一枚机に置こうとしたところで……
「なんだ、ずっと覗き見盗み聞きしてるだけだから話すつもりがないのかと思ってたぜ。
まぁ、監視にしちゃ妙とも思ってたけどな」
そこでようやく、男に話しかけた。
■メア > そう…まら、今は…いい……
(口先だけ…いずれ、本当に折るそう思いながらまた
ページを開く手伝いをする)
殺しても、貴方は…変わらない…
(生きていなければおれない、殺しては永遠に考えを
変えさせることはできない。
そんな事で満足するほど、自分は諦めが良い訳では無い)
■崎守 鐡 > 「つまらないですよ。酷く現実的で。やる価値の無い盗み聞きです。」
「でも、事実ですから。」
淡々と機械的な目線のまま続ける。
「俺は公安も風紀も知らないただの無所属ですよ?」
「まぁ、今の貴方も無所属でしょうけど。」
半分は嘘だけど。無所属なのは事実である。
「それに此処に来たのは偶然で、貴方の身の上を把握したのも偶然ですよ?」
「まぁ、そこの山は貴方の自業自得なので干渉する気も起きませんが……」
■朱堂 緑 > 「考え方から変えさせるなら、俺を納得させた方が力でぶん殴るより早いと思うがね。
それとも魔術や異能で洗脳か?
それで満足ならそれもいいかもな。
ああ、じゃあ120ページ頼む。世界史はまだ終わってない」
そういって、またノートを取り始める。
「無所属だから監視に使うんじゃねぇか。
探られて痛む腹がない最適な捨て駒だぜ。
まぁ、それだけべらべら喋るってことは本当に違うんだろうけどな。
監視だとすりゃお人よしが過ぎる」
機械的な視線を送る男のほうは一瞥もせず、少女が開いてくれる資料集に目を通しながら喋る。
「つまらないと思うなら、席を立つこともできたろう。
こんなに広い図書館だ。俺達の近くにいる必要もない。
だが、お前はここに来た。そして、俺に語りかけた。
それが『事実』じゃないかね」
そういって、静かに嗤った。
■メア > うん、だから…勝って…納得、させる……
(勝つ、自分に出来る方法で全ての方法で勝って男をへし折る
そう心に決め)
ん…120…
(120ぺージを開き男に見せる
だがそれは今度だ、今は男の手伝いをする
それに次にまた困っていれば助けを申し出るだろう)
■朱堂 緑 > 「そりゃあ楽しみだ。個人レベルの思想なら納得は全てに優先する。
君が俺を打ち負かす日を楽しみにしているよ」
いくらか朗らかな笑みに戻って、またノートをとる。
「次、214ページ頼む」
■メア > うん、頑張る……
(しっかりと頷き、214ページを開く)
■崎守 鐡 > 「……監視ならもーちょっと頭を使うべきだと思いますけどね。」
「あと、仮に俺が監視だとしたら元公安の人間が課題の山と格闘中に起こしかけた奇行も含めて報告します。」
……その方が面白いし。
「ただ、つまらないけど、盗み聞きをした理由ってのは、単なる貴方に対する同意でしか無いかと。」
「最初はただ単にそこの山を見たかっただけですけどね……」
席を立ち、片付けを始める。と言ってもそこまで量はないのでさっさと終わってしまうのだが。
「それではごゆっくり。……先輩」
話が終わったならコレ以上見ている必要もない。
自分の用事も終わったのだし。
ご案内:「図書館」から崎守 鐡さんが去りました。
■朱堂 緑 > 「全く俺も同意するよ。
だから、君は監視じゃないし読む必要もない報告書は作られない。
誰もにとって喜ばしい結末だ」
ひらひらと手だけを振って見送った。
■朱堂 緑 > そして、そのまま少女と共に課題をこなし、日が沈み始めた頃。
「ふぅー……ひと段落ついたな。
ありがとな、お陰で普段の倍は早く終わった。
礼を言うぜ」
■メア > ん…お疲れ……
(課題をこなし終わったのを見てそう告げる)
これで、一段落……
(同時に、これだけ掛かったのに一段落しか終わって
いないのに驚愕する)
■朱堂 緑 > 「氷山の一角でやつだな。
まぁそれだって終わりは終わりだ。
さて、約束通り報酬の時間だ。
何喰いたい?」
そう、気安く尋ねる。
■メア > 食べたい、もの……
(食べたい物と聞かれ、少し考えるが…)
んー…特に、ない……
気に、しないで…
■朱堂 緑 > 「あ? ねぇのかよ? じゃあ、なんか飲み物とかは?」
公安にいたせいかもしれないが、仕事は仕事であり、報酬は報酬である。
少なくともこの男はそう考えていた。
■メア > 別に…
(喉は確かに乾いたが、今直ぐ飲まないといけない程でもない)
そんなに、気に…するなら……貸しで、いい…
(それなら納得するかな、そんな事を思いながら提案する)
■朱堂 緑 > 「おいおい、信用貸しかよ。ギャンブラーだな」
そう男は声を上げたが、
「まぁ本人がそういうことならいいか」
と頷いた。
「じゃ、借り一つな」
そういって、本やノートの山を片付けると、微笑みながら立ち上がった。
「今日は助かった。ありがとう」
そう言い残して、踵を返した。
■メア > ん、それじゃ…また……
(納得してくれた、そう思い自分も図書室から出ていく
手伝えて良かった。そう思いながら…)
ご案内:「図書館」からメアさんが去りました。
ご案内:「図書館」から朱堂 緑さんが去りました。
ご案内:「禁書庫」に白崎玲刃さんが現れました。
■白崎玲刃 > ……潜入完了っと
【常世学園の禁書庫、そこに一人の侵入者の影があった
玲刃である。彼は以前に、蒼穹から受けた依頼 摩道書の捜索を果たす為に、
ここ禁書庫へと潜入したのであった。】
しかし、だ…ここまでの警備ゆるすぎやしないか…
【禁書庫まで潜入した玲刃であったが、禁書庫までの道のりは想像以上に簡単であった
鍵すら掛っていない扉、玲刃の未熟な気配遮断にすら気付かない警備員、
ここまでの道のりは、禁書庫として扱う必要があるのか?というくらいのずさんな警備であった…】
■白崎玲刃 > 【禁書庫の本棚の間をゆっくりと警戒しながら進んでゆく玲刃、
彼は、既に何が起こっても良い様に、身体強化の重ね掛けを発動している。
本棚にある本を一つ一つ確認しながら、蒼穹に指定された見た目の摩道書を探してゆく。
その時である!】
…………っ!?
【警戒をし本棚の間を進んでいた玲刃に飛びかかってくる謎の存在が居た。
玲刃は、咄嗟に収納の魔術を発動させ、長剣を引き抜きながらその存在に切りつけた。
すると、斬られたその存在は、禁書庫の闇に溶ける様に消えてゆく】
■白崎玲刃 > 何者だ…?
【玲刃は、先程の存在が何なのかと、眉を顰めて考える。
その時!】
……囲まれてるっ!・
【玲刃は、自分のいる位置を囲むように、多数の気配が存在している事を確認する
その存在が玲刃へと、飛びかかってくる、
玲刃はその存在へと向けて斬りつけながら、目を凝らして姿を確認する、】
獣……?どこからこんなモノが……
【なんとそれは影で編まれた獣であった、
周囲を確認し、襲い掛かってくる獣を斬りはらいながら進み、
発生源を確認しようとする玲刃、
襲い掛かってくるものを切り払っては居るものの、いかんせん数が多く、少なからず傷を負ってしまう】
■白崎玲刃 > ………禁書、か…
【影で編まれた獣を斬り払いながら進んでゆくと、
その先には、一冊の摩道書が開いたまま宙へと浮かんでおり、
その中から、影の獣が発生している様であった】
原因がわかったとはいえ……対処法がな…
こうもキリが無いと、このままだとジリ貧だな…
【原因がわかったものの、しかし、対処法が無いまま、
影の獣はどんどんと際限無く発生し、玲刃へと襲い掛かってくる
実際このままではジリ貧である
さて、この危機的な状況玲刃はどうするか…】
■白崎玲刃 > ……ならば…目には目を、禁書には禁書をだな。
対処法が思いつかないなら、対処法の元になりそうなものを探すしかない…!
【玲刃はそう呟くと襲い掛かってくる獣を斬り払いながら、
隣にあった本棚から適当に摩道書を引き抜き、それを読み始めた、
無論、襲い掛かってくる獣に対処をする事も忘れない、
だが、摩道書を読みながらの為か、いくつか迎撃しきれない攻撃があり、その度に体に傷は増えて行く、
一応は時折、回復魔術を使用してはいるものの焼け石に水である。】
ご案内:「禁書庫」にエリナさんが現れました。
■白崎玲刃 > 【玲刃は、摩道書を読みながら影を切り払う事数分、
読んでいた摩道書を閉じ近くにある本棚に適当に入れ
即座に、近くの本棚から別の摩道書を引き抜くとまた読んでゆく】
【そうして、玲刃が摩道書を何冊か読み…】
………この術式をこうすれば…いや、駄目だ、まだ何か足りない…
【玲刃は、十数冊の読んだ摩道書、
そして、今までに作製した紺しえ補助魔術の術式を思い出しながら、
現状をどうにかする手段を、頭の中で構築しようとしてゆく
この頃には、玲刃は影の獣を斬り払いながら、時折、床に向けて投げナイフを放っていた。】
■エリナ > 禁書を前に悪戦苦闘している白崎を眺める一人の女生徒。
影で編まれた獣に囲まれていようがお構い無しの様子で佇んでいる。
「まあ、あの子達を相手に良く戦えてますね。」
素直に思ったことを呟く。
だが、このままではジリ貧も良い所である。ここからどうするのか見ものだ。
■白崎玲刃 > よし……これならば……っ……
【そしてまた、摩道書を数冊読んだ後、
玲刃はついに、頭の中で術式を作り上げる
しかし、その頃にはすでに、玲刃の身体は影の獣の攻撃により、
いたる所に切り傷や噛み傷が付いており、全身が血だらけであった
しかし、玲刃は完成させたのだ、対抗する術式を】
あとは……
【玲刃は、影の獣を斬り払いながら、血を滴らせたま、本棚の間を
何かパターンがある様に歩いてゆく。
そして、ある地点に留まった】
■白崎玲刃 > ――――――
【玲刃は普段の混成補助魔術においては使用しな物、呪文を唱えてゆく、
それは、音ではあったものの、意味を読みとれぬものであった】
――――
【呪文を唱え続ける玲刃、しかし、周囲は既に、影の獣に囲まれてしまっていた。
だが、それを無視するように呪文を唱え続け】
黎明の光よ、晦冥の闇を払いたまえ
闇に光あれ
【呪文を終え、詩を唱える
影の獣が玲刃へと飛びかかってゆく】
混成補助魔法 特別術式 ライトアップ
【影の獣が四方八方から玲刃を喰い尽さんとするその時、
玲刃によって作成された魔術は完成し発動した】
■エリナ > 「……あら、これは珍しい術式ですね。」
ニコニコと白崎の発動した術式を見つめる女生徒。
そして、おもむろに獣に手を伸ばし頭を撫でるが特に抵抗や歯向かう様子を見せずされるがままだ。
それはある種異質な光景に見えるだろう。
■白崎玲刃 > 【陣と呪文と詩、そして宣言によって魔術が発動する
禁書庫の中、楔のように床と天井の四方に打ち込まれた投げナイフ、
それによって囲まれた空間を光が満たす。
否、光が満たしたいるのでは無い、空間自体が発光しているのだ
それにより影の獣たちが消滅してゆく。
しかし、玲刃が発動した魔術は攻撃魔術では無い
そのそも玲刃は攻撃魔術を使用する事は出来ない
故に、この魔術は、ただ、空間自体を発光させるというそれだけの照明魔術である
だが、"影"で編まれていた獣たちにとっては天敵であった。
何故ならば、空間自体が発光してしまったならば、影の存在する余地が無くなるからである。
故に、その概念により、影の獣達は消滅した。
しかし、何故このような、ただの照明魔術にここまでの大規模な陣と呪文が必要であったのだろうか?
それは、玲刃は魔術自体の才能が希薄であり、更には、派手な物に関しては更に才能が無かった為、
ここまでの大規模な物が必要であったのである。】
■白崎玲刃 > ………なんとかなったか…
【未だ、宙に浮いているものの、もう影の獣を発生させる事は無くなった
その魔道書を手に取り、強引に閉じる。】
誰か居るのか?
【そして、ようやくこの様子を見ている存在が居た事に気付いて、
声をかけた。】
■エリナ > 「ふふ、まさか力で捻じ伏せるとは思いませんでした。」
パチパチと拍手をしつつ白崎の視界に入る女生徒。
御供か護衛か、件の影の獣も一緒についてくるが白崎の魔術によって消滅するだろう。
そして目の前までやってくるとスカートを持ち上げ優雅にお辞儀をする。
■白崎玲刃 > む…?力でねじ伏せたつもりは何のだがな。
どちらかと言うと相性のつもりだったが…
って…お前が発生させたのか…?
【発動させたのが照明魔術であった為、そう答えた玲刃、その表情は先の戦いで疲弊している様であった。
そして、やってきた女生徒に件の影の獣が付いてきていた事を見て、
驚き問うた。】
■エリナ > 「そう? それにしては声を無視していたようですが。」
何のつもりだろうか、本が話すわけが無い。
だと言うに目の前に立つ女生徒は本の声を聞いていないと申すのか。
さらに言葉を続ける。
「そして失礼な方ですね、私はただの通りすがりもといただの先客です。あの子達は全てそちらの方が出した物です。」
そう言って白崎の手の内にある本を指すのだ。
■白崎玲刃 > 声……?
【玲刃には聞こえなかった為、眉を顰めて訝しむ。
魔道書が話す事などあり得るのだろうか?
いや、禁書と称されるものならあり得るのかもしれない、
だが、自分には聞こえなかったし仕方なかったのだと、一人納得するしかなかった。】
ああ、やっぱり無関係か。
この魔道書どうするべきか…
【やっぱり魔道書がひとりでに発動したものだと納得し、
この魔道書をどうするべきかと、玲刃は考える。
玲刃は、封印の魔術を使えるわけでは無いので、
魔道書に封印などは掛けられない、
また禁書を読み漁れば作り出せる可能性もあるではあろうが。】
■エリナ > 「……その様子では苦労されるでしょうね。」
思わず苦笑いになる。こう言った類の書物は主を選別するものだが、白崎の持っているそれは方法が少し違う。
相手を気に入るか気に入らないか、たったそれだけである。
それを見極める為に呼びかけているのに……と彼女は思っていた。
「差し支えなければその書物どうされるのかお聞きしても?」
それにより取るべき選択肢が限られてくるはずだ。
少なくともそう思うのだ。
■白崎玲刃 > ……ふむ?
【魔術自体の知識はあっても、こうした禁書に相当する魔道書に関する知識には疎かった玲刃は
目の前の少女の言葉に首を傾げるのみであった。】
ああ、とりあえず、封印の魔術での組んで封印処理でもしてからこのまま本棚に戻すか、誰か欲しそうな人にでもやるかだな。
まず俺には使えそうも無いからな。
【まずは、封印するつもりだと、
その後に、本棚に戻すなり、持って行って誰か欲しそうん人を探すなりすると告げた、
玲刃自身は、攻撃系の魔術や派手な魔術とは相性が良く無いので、
自分では使えないだろうと推測する。】
■エリナ > 「ふふっ……。」
首を傾げる彼を見て優しく微笑むだけである。
「そうですか。ちょっとじっとしていてくださいね?」
白崎の言葉に頷きつつ傍により身体……と言うよりは傷口に手をあて治癒魔術をかけて傷を塞いでいく。
1~2分もあればほぼ全ての傷を癒しているだろう。
■白崎玲刃 > ああ、ありがとう。助かった。
【治癒魔術をかけられ、玲刃の傷が治癒してゆく。
玲刃は少女に向かって真剣な表情で礼を言った。】
魔道書とか魔術に詳しいのか?
【そして、先程から気になった事を一つ少女に問いかけた。】
■エリナ > 「そうですね、人並みと言ったところでしょうか。ただ、好きなだけです。」
目の前の少女ははぐらかす様に言った。
だが禁書の力を前に動じることなく逆に制御下に置いている存在が人並みであろうか。
はたまた相性が良かっただけなのだろうか、それは本人のみぞ知る。
■白崎玲刃 > 人並み…ね。いや、これだけの治癒が出来るならなかなかだと思うぞ、俺の場合才能が希薄だから特にそう思うしな。
ああ、そうだ、好きならこれいるか?
【目の前の少女の腕前を評価しつつ、
魔術や魔道書が好きなのなら、丁度良いかもしれないと、ふと思い。
先程の魔道書を少女に差し出した。】
■エリナ > 「まあ、よろしいのですか?」
両手を合わせ、嬉しそうにしている。
しかし差し出された魔道書を前にしても手に取ろうとしない。
彼女曰く『御礼になるような物を持っていないので』という事らしい。
しかし、魔道書へ注がれる視線は恋する乙女のそれである。
■白崎玲刃 > ああ、良いぞ。
そうだな、先程の治癒魔術の礼とでも思ってくれ。
【差し出した摩道書を取ろうとしない少女に対して、
魔道書を差し出しながら、先程の礼として受け取ってくれと、
飄々とした表情で告げた】
■エリナ > 「そこまで仰るのであれば……。」
渋々、致し方なしと言った態度で受け取るものの声色まではごまかしきれない。
今にもスキップしそうな浮ついた声。そして大事そうにぎゅっと抱きしめるのだ。
いつも見せる優雅な仕草とは違うギャップを感じさせるには十分であった。
■白崎玲刃 > ははは…それだけ喜んで貰えたならきっとその魔道書も本望だろうさ。
【魔道書を受け取って喜ぶ少女を見ながら、丁度良かったと思う玲刃であった。
そして、きっとその魔道書も本望であろうと、玲刃は笑みを浮かべながら声をかけた。】
■エリナ > 「ええ、本当にありがとうございます。この方も喜んでいらっしゃるようですよ?」
少女の影は明らかに理を無視し蠢いている。
ふと時間を確認する。既に時計の針は幾分か進んでいる、少し長話しすぎただろうか。
「申し訳ございません、そろそろ私は失礼しようかと……。」
■白崎玲刃 > そうか、それはよかったよ。
【魔道書も喜んでいるようだと聞き、
玲刃もそれは良かったと笑った。】
ああ、もう行くのか。じゃあな。
【失礼すると言った少女へと向けて、別れの挨拶を言って、手を振った。】
■エリナ > 「ええ、それではごきげんよう。」
優雅にスカートを持ち上げお辞儀する。
そして先程の魔道書の力なのだろうか彼女は己の影の中に沈み込んで消えていった。
幾分かの魔力の残滓らしきものだけが辺りに漂うのであった。
ご案内:「禁書庫」からエリナさんが去りました。
■白崎玲刃 > ……早速使いこなしてるとはな、流石だ
【早速、魔道書を使いこなして、
影の中に沈んで消えていった少女の見ながら、
苦笑いを浮かべながら流石だと言った】
よし…それじゃあ、俺も目的の魔道書探さなくちゃな…
【そうして、玲刃は再び、蒼穹から依頼されていた魔道書の捜索に戻った。】
む……これか…?
まあ、とりあえず、蒼穹に渡して聞いてみるか…
【そうして、1、2時間ほど後、
蒼穹が言っていた様な、真っ黒の魔道書が見つかった。
玲刃は、それを手に取り、収納の魔術を発動し、収納用の異空間に収納すると。
そのまま、禁書室を出ていった。
果たして、その魔道書は蒼穹の求める魔道書なのだろうか、
それは、今はまだ、蒼穹に確認するまではわからない事である。】
ご案内:「禁書庫」から白崎玲刃さんが去りました。
ご案内:「図書館」に美奈多さんが現れました。
ご案内:「図書館」から美奈多さんが去りました。
ご案内:「図書館」に浅葉ひなこさんが現れました。
■浅葉ひなこ > 「………」
少女は、黙々としていた。
小さな体には似つかわしくないほどの外套を羽織っており、
ぺたんと座り込んだすぐ前には、地面に置かれたすり鉢がある。
眠そうな目つきをした視線の先はその鉢を見据ており、
手にしたすりこぎですり鉢の「中身」をすりつぶしてまぜることに一生懸命になっているようだった。
ご案内:「図書館」に美奈多さんが現れました。
ご案内:「図書館」にライデオさんが現れました。
■美奈多 > ぶーーーーーーー~~~ーーー~~~~~~ん………………
かすかな音しかない図書館に耳障りな羽鳴りが響く。
自習中の生徒や読書に集中していた生徒の何人かが顔を上げた。
宙を睨む。
蝿だ。
黒々とした蝿が静かな図書館を我が物顔で飛び回っている。
あっちへ行ったりこっちへ行ったり、不規則なリズムで羽音をばらまいて。
ぶーーーー~~~~ーーーーー~~~ーーーー~~~ん………………
(………………)
蝿の匂いを嗅ぎつけて、小さな鉢植えが窓際に"現れた"。
はたしてそれに気付いた人間はいただろうか──?
■ライデオ > がらがら、扉の開く音がする。
ポニーテールとコートを揺らしがら、眼鏡の奥から図書館を見渡し.....蝿の羽音と、すり鉢で何かをすっている音に、光景に、少し戸惑ったような表情を見せた。
「......(なんだこれ)」
■ライデオ > 「(僕は魔境に足でも突っ込んだのかな....?)」
コツコツ、歩くたびに足を鳴らして、取り敢えず。
静かな図書館に何かを磨り潰す音を鳴らす張本人に近づいていった。
■美奈多 > ぶーーーー~~~~ ん ぶ~~~~~ーーーーーん…………
蝿の傍若無人ぶりは留まるところを知らない。
わずかに開け放たれている窓からも出ようとはしない。
(…………)
風で触腕がそよぐ。誘うように。
■浅葉ひなこ > 羽虫の音は、少女の集中を乱すまでに至らなかった。
下を向いて、垂れた長い髪が幽かに揺らしつつ、すりこぎを回す。
…窓際に出現したものについて、少し意識がふれる。
態度にはあらわさないが、敏感に違和感を感じ取ったようだった。
そしてそれを確かめるより先に───
「………ん…?」
手をとめる。
"鉢植え"も気になるが、それよりも自分に近づいてくるであろう人物に、
注意が注がれた。
「……何か、私に用かな…?」
幼い少女が限界まで低い音を出したような声色で、呟く。
すりこぎの手を止め、青い双眸はそちらを向いていた。
ご案内:「図書館」に神崎 聖さんが現れました。
■神崎 聖 > がらがらと扉を開ける…。
そこには…すり鉢で何かをすっている音に…
蠅が飛んでいる音…羽音に…
それに近づく人間が見える…。
「…。」
ノーコメントだ。
■ライデオ > 「......ん、ああ。こんばんはお嬢さん。」
蝿の羽音に気がいっていたのか、少し反応が遅れる。
「いやなに、図書館ですり鉢を使っている人が居たもので、気になりまして。」
こちらも少し低めの声で、そう返した
■神崎 聖 > しかし蠅の羽音が耳障りである…。
「蠅がうっとおしいな…」
その刹那…。
一瞬閃光が蠅にめがけて走った気がした。
■神崎 聖 > その閃光を浴びた蠅は…
まるで光に焼かれるように消え去った…。
「ふぅ…これでいい」
蠅の羽音は消えてなくなった…。
これで静かになったのだ。
■美奈多 > (…………)
鉢植えの捕虫葉が止まった。
まるで落胆したように。或いは憤慨?
赤々とした腺毛は何も語らない。
■浅葉ひなこ > 「ふむ…こんばんは?」
振り返ると、とりあえず素直に挨拶し返す。
眠そうな目は変わらないようだった。
「すり鉢か……これは、えっと……
あっ、そう儀式…儀式めいたものだ……」
少し悩むようなしぐさをして、声色も高くなったが、
すぐもとのトーンに戻り、回答をつきつけた。
「気になる?…それとも読書の邪魔をしていまったかな?」
少しも悪いと思っていないような無表情でポニーテールの少女に告げた。
■神崎 聖 > 「さて…」
とりあえずあそこの二人にでもいくか?
もしくはさっきから気になってる鉢植えにでも行くか?
私は…
鉢植えにでもよってみることにした。
話している2人の視界に入るのだろうか?
その前に本を1つ取ってからだな…。
それから鉢植えに寄ろう
■ライデオ > 「.....儀式めいたものってなんでしょう。」
トーンや儀式めいたもの。の部分で、少し、クスリと。
「僕は読書をしてたわけではなかったので、大丈夫ですよ。」
その無表情な顔を見やり、また少し微笑む
■神崎 聖 > 本をみつつ…。
鉢植えのそばまできた…。
「しかし…変わった鉢植えだな…」
鉢植えにでもつついてみるだろうか。
こう【つんつん】と
■美奈多 > (…………)
鉢植えに植わった毛氈苔はつつかれても何も語らない。
綺麗な球体になった粘液を、虫の死骸のまったくない捕虫葉にたたえているだけだ。
もしその部分をつついたなら、指先に粘液が付着するだろうが……その程度だ。
■浅葉ひなこ > 「魔法使いたるもの、何か儀式とかするだろう…」
まるで当然というように、すり鉢を両手で持ち上げながら言う。
「邪魔になっていないならよかったが……何だろう、
このすり鉢の中身が気になるとかそういう感じなのだろうか?」
半分閉じたような目で、首をかしげた。
■神崎 聖 > ………。
「よいしょ」
鉢植えをそのまま持って行って2人の所へ近づこうとするでしょうか。
本を脇に抱えて…タイトルが隠れて見えない。無念。
■ライデオ > 「いやまあ、そうかもしれませんけど.....」
それが当然なのか、少しはかりかねつつ
「まあ、そんな感じでしょうか?図書館でやるほどのもの、って。気になりますしね」
首を傾げた少女の近くにいくと、その場で屈む
■美奈多 > (…………)
当然、持たれても抵抗はない。
女子の片腕でもやすやす持てる重さと大きさだ。
ただし、落としてしまおうものなら水分をたっぷり吸った水苔が周囲にぶちまけられてしまう。
図書館ではやや問題だろうか。
■神崎 聖 > 「何をすっているのかな?」
鉢植えを持って脇に本を抱えた
制服姿の白銀の長髪に黒いリボンでとめた少女が
此方に向かって行って話しかけてきた。
はたから見れば何だこの鉢植え抱えた女。
■浅葉ひなこ > 「ふむ……そんなに知りたいのか…」
興味を持たれて、内心嬉しいのを隠すような声のトーンで言うと
「一般にはこの儀式を行うと、中身の変成が行われ、主に色素が変化するとともに―――」
説明をしようとすると、何だか鉢植えを持った少女が近くにいて、
話しかけてきていることに気づく。
「ん……君も中身が気になるのか……って何それ…?」
謎の鉢植えを見ると、少し動揺したようだった。
■神崎 聖 > 「ん?この鉢植えか?
少し気になったのでね。」
謎の鉢植えを抱えた女がそう答える。
「なんとなくだが、ただものじゃない気がするので
とりあえず持ってきたという訳だ。」
理由を話す。そんな理由だった。
「で、これは一体何だろうか?」
すっているものがとにかく気になるようです。
■神崎 聖 > そしてもう一人の方に気付いて…
「おや、ごきげんよう。」
ライデオにたいして挨拶を返す。
なお鉢植えは机に置いた模様。
■ライデオ > 「....ええ、こんばんは」
そちらに顔を向けて、少し微笑んだ
■浅葉ひなこ > 「いや…何か、本当にただものじゃなさそうだな……」
よくわからない鉢植えにしばし視線を奪われていたが、
こほんと咳払いをするような動作で気を取り直すと
「……それで、すり鉢の中身は……うん…色成分である、アントシアニン色素が酸性に変化したことで色が変わってきたな…
そして炭酸水素ナトリウムの中和により炭酸が発生し、体積が増加している…
うむ……完成といって良いだろう…」
真剣な眼差しですり鉢の中身を観察すると、何やらべらべら述べた。
小さく幼さの残る指で、すり鉢の中身をひとかけらすくいあげると…
「……うまい」
ほんの少しの酸っぱさと甘さを舌に感じて、思わず笑顔で感想を述べる。
「………うん、というわけで、ねるねるねるね……食べるだろうか?」
一瞬見せた笑顔はまた無表情の眠そうな顔に戻っている。
すり鉢の中には一体何袋いれたんだろう?というねるねるねるねがある。
■神崎 聖 > 「ふむふむ…」
すり鉢の中身を見る
「おやつかね?」
短調直入に尋ねる。
そして何か思いついたようだ…。
「この鉢植え君にちょっとだけ食べさせてみるとかは?」
とんでもない事を言いだす。
■ライデオ > 「(待ってまさかのねるねるねるねなの....!?やっぱり僕は魔境に片足突っ込んじゃったの...!?それを儀式といっていいの...!?)」
とても柔らかな笑顔を浮かべながら、脳内でツッコミを入れまくるしかない現実がある。
どうしてこうなった
■美奈多 > (…………)
こと、と机に置かれた。
(…………)
別の場所へ連れだしてくれるのかと思ったのに、どうやらそうではないようだ。
虫のいない場所に要はないのだが、移動にはもう少し時間がかかる。
(…………)
食べさせられるのか? あの得体のしれないものを?
■浅葉ひなこ > 「……食べるのか?」
鉢植えの人(?)に、すり鉢をずいっと差し出す。
すり鉢のなかで、ねるねるねるねはもこもこしている。
■美奈多 > (…………)
植物は自発的に動かない。
食べさせる、という行為はできる。
つぶらな粘液に付着させれば勝手に消化する。
ただし、食虫植物は本来虫を食うものだ。
──そろそろ身の危険を感じてきて、美奈多は観念した。
「………………たべないわ」
すぅ、と半透明の上半身が鉢植えから浮かび上がる。
一歩進んで机を抜けると、半透明のスカートが。
そして革靴が実体となって、こつ、と図書館の床を踏む。
「私は虫しか食べません」
■神崎 聖 > 「おや」
まるで待ってましたとばかりに言う
「やっぱりただの植物じゃなかったな。」
気になって移動させて正解だった。
これを狙っていたのだろうか…。
■美奈多 > 分けてもいない前髪の隙間から、視線だけで銀髪の貴女を見遣る。
「……そうね。私はただの毛氈苔ではない」
「でも毛氈苔には違いない。"そんなもの"は食べたくない」
視線が擂り鉢に落ちる。
■神崎 聖 > そんなものあつかいされてしまった
ねるねるねるねぇ…。
「そんなものだってさ」
ひなことライデオを見てそう言う。
「まぁ私はどっちでもいいけどね。」
蠅を光にした本人がよくいう
■浅葉ひなこ > 「……わ、わうぅぅ…な、何か変身した…の?」
びっくりしたように高く幼い声で、震えていたようだった。
「そ、そうなんだ、……まあ植物が食べないというのは当然というものか…」
気を取り直し、低い声を出すことにつとめる。
指で、今日のおやつのねるねるねるねをすくって口に運びつつ、不思議な植物を眺めた。
■美奈多 > 「貴女」
「貴女は私のご飯を邪魔した。どうしてくれるの?」
じっとりとした視線を放つ黒い瞳が、また銀髪を見る。
整った顔だが、人形というより能面のように表情がない。
擂り鉢の持ち主には特に興味が無いようだ。
眺められれば視線は返す。
しかしほんの一瞬である。
■神崎 聖 > 「ご飯の邪魔?」
………
「もしかして蠅の事か?」
そういえば蠅を光にしたなぁ。
ちょっと五月蠅かったからな…。
「もしかして…怒ってるかね?」
どうみても怒ってるよね?
■浅葉ひなこ > ちゅーっと、自分の小さなひとさし指を吸いつつ、おやつを食べている。
隣で何やら始まったような感じだが、気にしないことにした。
図書館で地べたに座ってすり鉢の中のねるねるねるねを素手で食べる様は、
何というか魔法使いからかけ離れているんじゃないだろうかと思うかもしれないが、
おやつが美味しければそれでいいのであった。
ご案内:「図書館」から浅葉ひなこさんが去りました。
■神崎 聖 > 「それは済まない事をした。」
するとどこからか蟲がうぞうぞと湧いてきた…。
「これで許してくれないか?」
明らかにちょっと多い…。
てかきもい。
■美奈多 > …
「食事の機会を奪われて、怒らないいきものがいる?」
小首を傾げて聞く。
声からも表情からも態度からも怒気を見受けるのは難しいだろうが……。
しかし、湧いてきた虫を見ると声色がわずかに変わる。
「……いったいどこから?」
「……食べられるのか、これは?」
人差し指を虫の群れへ突っ込む。
そして指先についてきた虫を、はちみつでも舐めるように口へ。
「……食べれる」
「……わかった、許す」
■神崎 聖 > 「いや、すまなかったね。
私の都合で食事の機会を奪ってしまって。」
しかしこの虫がいつ湧いてきたのか…
そんなことは些細なことかもしれない…。
聖は借りていた本をちらっとみやる
そこにはロストサイン関連の資料で
蟲使いのが載ってたが…
「(これでよかったかな…?)」
そういえばあいつどうしたんだろう?
そう考えつつ
「とりあえずこの虫の群れは好きにしてもいいよ。」
そういって本をしまう。
■神崎 聖 > 「そうだ、名前を聞いておこう。」
折角だし…。
「私の名前は神崎 聖。いわば生徒会の人間だよ。」
そう名乗っておく。
また会えるか分からんが。
「また、会えるといいな。いつかは分からんが。」
とりあえずあなたの名前を聞いてから去るつもりだ。
■美奈多 > わずかに訝しげな視線を向けるも、目の前の御馳走には些細な事った。
ありがとう、と気持ちのこもっていない礼を言って虫の群れへ両手を突っ込む。
手の裏表にびっしりとついてきた虫を器用にまとめ、団子状に丸めながら
「美奈多」
「個体名を聞かれたら、そう答えるようにしてる」
つぶやくように言って"虫団子"を口へと放り込んだ。
■神崎 聖 > 「美奈多か…」
変わった名前だなって思う。
「では私はそろそろ行くよ。」
そういって聖は図書室から出ていく。
そして声が聞こえる。
「では、また会えるかは分からんが。またな。」
そうして去って行った。
ご案内:「図書館」から神崎 聖さんが去りました。
■美奈多 > 咀嚼しながら頭を下げる。
「ご馳走様、ありがとう」
そして聖を見送ると、現れたときのように女生徒の体は徐々に透き通って消え、
不思議な鉢植えもまた忽然と消滅した。
ご案内:「図書館」から美奈多さんが去りました。
■ライデオ > 「........やっぱここ、変わった人ばっかりだなぁ....」
はぁ、といきをつく
「ま、僕も変なんだろうけどね。はあ、やっぱこの体大変だ」
図書館の扉を開けて、出ていく
ご案内:「図書館」からライデオさんが去りました。
ご案内:「禁書庫」に悦=フレイザーさんが現れました。
■悦=フレイザー > (禁じられた書物が収まる場所。日本人形を彷彿とさせる整った髪の少女が一人立ち尽くしていた。求める知識の為に忍び込んだはいいものの、出られなくなっていた。果てしなく地平線の彼方まで続く本の列。1から999999まである本の分類。中には人間が扱えるようなものではないめまいさえ起こす冒涜的な文字で記された本の種類まである)
「禁書の魔力にとらわれたのでしょうか……」
(天を仰ぎ呟く。常識的に考えて地平線の彼方まで図書館なわけはなく。よって自分は異界に迷い込んだと認識した)
■悦=フレイザー > (試しに支給品である端末を開いてみた。外で使った際には学園のシステムに障害が発生しているせいかまっさらだったメイン画面に、何か頭痛さえする奇妙な建築物が映し出されていた。自分が所属するとある組織へとアクセスする。アクセスエラー。端末をしまうとグローブをはめた)
「父上……」
(ふと脳裏に浮かんだ人を口にして、試しに本の一冊を手に取る。つぎはぎだらけの、妙に甘い香りのする一冊。)
■悦=フレイザー > (つぎはぎだらけの本を開くべきか、開かないべきか。開いてもいいし、開かなくてもいい。少女は逡巡する)
■悦=フレイザー > (本を――開かない。触らぬ神に祟りなし。)
「迷路……空間ごとループさせている? 私が幻覚を見せられている……いずれにせよ手詰まりでしょうか」
(少女は呟くと、ため息をついて前髪を神経質そうにさぐった。解析に長けた魔術師ではなかったし、仮にそうでも術中にはまった段階で負けている。本棚に寄りかかって目をつぶる)
■悦=フレイザー > (妙な音を聞いた。カツン、カツン、と固い床に鳴り響く足音。ゆったりと、まるで獲物を追い詰めて歓喜する狩人のように。面をあげると彼方から距離感を無視して異様な速力で歩みつつある黒い影を認めた。二本の足に、二本の両腕、しかし背丈は異様に高く、黒い影に覆われた肉体の輪郭はぼやけていた。爛々と光る紅い瞳が存在の危険性を語っている)
「能力者……ですか。あるいは」
(グローブのダイヤルを操作。文字列を変更。すなわち真理へ。空間の塵を凝縮し一陣の刃となす。両手をだらりと下げた自然形。影が歩むたびに本棚の列と列の間隔が広がっていく)
■悦=フレイザー > 「――――止まりなさい」
(警告の為に手のひらを前に突き出す。だが影のような何かは止まらなかった。両腕から爪が生える。少女が行動するには十分な引き金。両指を獣のように曲げて一歩を踏み込み糸を作動させる。煌く無数の刃が獣を本棚の間に拘束した――)
「むっ」
(ワイヤーが怪物の闇に溶かされたか、ふっつりと消滅する。再構築。バックステップ。怪物の爪が目の前の空間を一閃したのはコンマ数秒前。前髪数本が宙を舞った)
「くうぅぅ……」
(本棚に背中を打ち付ける。襲い来る獣性のおもむくままの横薙ぎをかろうじてワイヤーで防ぎ、両腕と両足を絡み取る。)
「果てなさい!」
(横を通りざまにワイヤーを引き絞る。怪物の両腕と両足がねじ切れ黒いコールタールのような液を撒き散らす。断面は不可思議に黒に隠され伺えない)
■悦=フレイザー > (黒い獣は絶叫を上げて消滅し―――消えうせる瞬間に黒い靄のようなものを撒き散らした。空間がぱちんと弾けて縮小する。本の列が正常化し、少女の見えていた世界がすべて元通りに回帰する。はっと気がつくと一冊の漆黒の本を手に固まっている自分に気がついた)
「夢……?」
(端末を開き時間を確認する。最後に時間を見たときから三分と経過していなかった)
■悦=フレイザー > (黒い本は己の求めていた本だった。タイトル「土くれの神々」。鞄にしまい込むとあたりをキョロキョロと見回す。黒い獣など存在せず、しいて言うならば迷い込んで出られなくなった黒い蛾が地面で痙攣している程度であった。少女は深く息を吸うとその場を後にした)
ご案内:「禁書庫」から悦=フレイザーさんが去りました。