2015/06/07 のログ
■アリストロメリア > こんばんは
(挨拶し、咳払いする彼女に 此方も改めて挨拶を返す)
そうですわね……ふふ、仲良くして頂けると嬉しいですわ
(そっと、蒼穹の手を取って握る。それは親愛の証の様に)
よく言われますわ……どうでしょう?中には短い方もいらっしゃいますし
名付け親次第ではないでしょうか?
ええ、宜しくてよ
(小さく頷いて返す)
ふふ……そうですわね、私も此方に住まう多くの方々とは文化の違う所があり
どこかしら奇抜な振る舞いをしてしまっていないか、と思う事も多々ありますわね
ええ、では私も……蒼穹嬢と呼ばせて頂きますわ
ふふ、先に褒めて下さったのは蒼穹嬢の方ですわ……それに、嘘は申してません事よ
そうかしら?改めて褒める機会が無かったり、伝える機会がないだけかもしれませんわね
……どうやら此方の方は、そのような機会も少ない様に思いますし(私の居た所と比較して、ですけれど…と付けたして)
ええ、土星の輝きとミステリアスさ
(頷いて肯定すれば改めて)
私からすれば、この美しい星空に浮かび上がる星の煌きやそこから紡がれ受け継がれてきた神話
人の運命に影響を与える様子……どれをとっても神秘的で興味的なものであり
一生を費やしても永久に理解する事の出来ない神々の遊びに等しいものがございますわ
……故に、天文学者等、遥かに人間以上に長寿な星を相手にする職の方は
長寿の傾向等もございますの
(それに――……と、喉まで出かかった言葉を飲み込めば、胸の奥に秘める
土星は7天体までしか無かった古典占星術に置いては
一番遠くの星であり、老人の姿で描かれる事や世代交代を担う事等から破壊と再生をも意味したのだ
剣呑な笑顔、人なつこい彼女から何処か……それに似つかわしくない今宵の夜空に浮かぶ土星の様な暗く
人の目に見えざるとも何処かに忍ばせる強大さを感じさせたからだった)
時に時というものは、過去という恩恵を照らし、また全てのものを破壊してしまう恐ろしさもございます
恐れ入りますわ、そうかしら?蒼穹嬢の心に感じるままをそのまま言葉にすれば良いだけですわ
人は誰しも星に憧れ、時には畏怖を抱く事があると思いますの
きっと、私だけでなく他の方も宝石に似た美しい輝きに惹かれるものを抱いていると思いますわ
……蒼穹嬢には、そのような気持ちはなくて?
(夜空を見上げる顔を、蒼穹に真っすぐと向ける
横顔からは、あまり表情が見えず何を考えているのかもわかりにくい
――……けれど、何処か彼女からは切なさや 何とも言えない哀愁の色を感じさせられるのは何故だろう?)
そうでしたの……いいえ、言いたくない事もあるでしょう
(気にしない様子で、静かに首を横に振る)
まぁ、立ち入り禁止エリアでしたの?……それは気付きませんでしたわ
(目を丸くして、やや驚いた様子で)
時計の確認……?ふふ、なにやら気になる言い方ですけれど――……秘密にしたい事に踏み込むのは無礼ですわね
(静かに佇みながら、彼女の様子を見つめて 微笑み返されればまた笑顔を向ける
ふと、時計を見れば少し語っただけだと思ったのに、大分時間は過ぎてゆき 夜の闇も一層深さを増していた)
……残念ですけれど、今日はもう帰らないといけないですわね……では、御機嫌よう
(静かにスカートの裾を持ち、礼をして挨拶をすれば
魔法が解けないうちに帰るかの如く、豪奢な装飾を施されたスカートを翻して階段を駆け下りていく)
(何気ない二人の出会い、些細な会話の筈なのに……何故だろう?
それはまるで、夜空の天幕の下で行われた小さくささやかな 一つの劇の終焉を感じさせるかのように
偶然の一抹、二人の運命が絡む一時が――……星空の下で静かに幕を閉じる)
ご案内:「大時計塔」からアリストロメリアさんが去りました。
■蒼穹 > あはは、うん、こんばんは。…そだね、是非、仲良くして欲しい。
(どういうわけかつい、気を許してしまうのは…己の馴れ馴れしさだけでなく、彼女の持ち合わせる、友好的な姿勢によるものだろう。取られた手。取った主ににっこりと笑み向ければ、頷いた。)
…そう、んじゃ、そういうわけで、よろしくね、アリス。
ああ、分かる分かる。私も人間さんの文化にはなかなかついていけないっていうか…ねぇ。
おっけ、蒼穹嬢…だね。あはは、ちょっぴり照れ臭い、かも。
…嬉しい限り。でも、アリスは高貴なイメージがあるっていうのもまた事実、かなぁ。
…そうだね、この辺は。…そういえば、アリスは…何処の出身の、どんな種族なのかな。
土星…か。…ミステリアス…。
(ふむ、と空を見上げるも、それは、己の目には見えないだろう。)
…へー。
…ううー、私、知らなかったよ。…そして、何にも言えないね…。
アリス、…こういうのはなんだけど、凄く物知りだね。
(つらり、神学も、天文学も、それらを語る彼女に、横槍を入れることも能わざる己の無智を知る。よく知っているなぁ、なんて詠嘆するとともに、僅かに、そして幽かに。己としては、絶対に認めたくはないが、彼女を「尊敬」した。それは、敬う事を知らぬ己が、だ。場に合った話題、論理的な説明、そして、物知りとしか言いようのない知識。己に、マネできたものではないし、はっきりいって魅力的で、羨ましい。彼女が、もし、己と同じ種族であったなら、きっと己とは違って、幾多もの信仰を集めたに違いない。もっとも、その場合は彼女が神話に興味を示す側ではなく、神話を紡ぐ側になるのだけれど。)
時間とは、残酷なものだってね。でも、そんな時の奔流の中でも、壊れないものってあるし、私は、それを知っている気がする…なーんてね。
…そう。…星…かぁ。光って、綺麗。
綺麗なもので、手にしたいけれど、手にできない…そんな感じ、かな。
そう…惹かれてる、のかもしれないね。
(実際、生来破壊のみしか知らなかった己は、感情表現や、語彙力は普通より劣っていたし、星もまた、意識してみることは無かった。だから、曖昧模糊な答えしか返せなかった。そうして、そんな問を投げられることも、またと羨ましさを感じさせた。…少しだけ。)
そゆこと。察してねって奴だよ。
(言うまでもなさそうだね、と彼女の様子を見れば後付して。)
そう、立ち入り禁止エリア。禁書庫とかと同じ扱いだね。禁止エリアなのに立ち入りが簡単っていうか、さ。
(恐れ一つなく入って来れる場所だから、ついつい警備の甘さに一笑。)
そうそう、ヒミツーってやつ。
わかってくれて嬉しいね。
(夜空を見上げていただけで。だんだんと、しかし、確実に黒みを増していたであろうが、継続的に見続けているなら、気付かず、彼女が次の言葉を口にしたその瞬間、気付いた。)
…そう、残念。
また是非とも、御話してよね?…それじゃ、じゃーね。…いや、御機嫌よう。
(身の丈に合わない挨拶と、身の丈にあった、馴れ馴れしい手を振る様を、同時に去りゆく彼女へと向ける。時刻は、丁度日を跨いだところで、まるで、その状況と、彼女の後ろ姿は灰被り姫―シンデレラ―の様ではないか。…これもまた、どうしてか羨ましかった。)
(時の奔流は、全てを壊す。それは、二人の出会いも同じく壊したのだった。けれど、時の奔流は、或いは全てを創りもする。それが、常世の世界であっても。美しき星空であっても。たった二人の出会いであっても。皆等しく、作っては壊すことを繰り返す。それこそ、彼女の言う通り、神話的で、神々の遊びに等しいではないか。邪神たる己が、幽かにも彼女に羨望を抱くなら、己も腐ったものだと改めて思うと共に、やはり、彼女への尊敬の念は消えなかった。)
…はぁ。羨ましいな。
(言葉は露と出て、霧の如く消えた。爛爛たる星空を背景とした、静かな物語の一節の閉幕。それの、少し蛇足めいた後付だった。己も、その場を後にするなら、これにて、幕は閉じ切るだろう。)
ご案内:「大時計塔」から蒼穹さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にエリンさんが現れました。
■エリン > 時計塔の一番上まで上り、常世島を一望する。
各所での騒ぎ、人々の動き。
ここでは、それらが全て見えた。
とはいえ、室内のことはわからないし、細かいことはまったくわからないが。
風をうけてなびく金色の髪。
自前で用意した椅子に座りつつ、楽しそうに島の様子をみていたエリン。
■エリン > 少しすれば、バサバサと羽音が聞こえてくる。
飛んでくるのは白いカラス。
アルビノ種だろう。
白いカラスはエリンの近くまで飛んで来て、近くに着地する。
「おかえりなさい、島の様子はどうでしたか?」
カラスに微笑めば、カラスはそれに答えるようにカァ、と一鳴きする。
■エリン > 「はい……はい。
そうでしたか、そんなことが。
大丈夫でしたか?」
たずねれば、それにも答えるようにカァ、と一鳴きする。
くすくすと笑うエリン。
「それは良かったです。
でも、あまり危険なことはしないでくださいね?
一応魔力で守られているとはいえ、信用はできないのですから」
■エリン > わかっている、とでもいうように一鳴き。
「ならいいのです。
では、今日はもうお戻りください」
右手につけている腕輪を見せる。
腕輪が光れば、それに応じてカラスの足元も光り、地面へと飲み込んでいく。
すこしすれば、カラスは完全に飲み込まれ、消える。
■エリン > カラスも消えれば、一人残されたエリン。
ここに来たのは心地よい風を感じるついでに、散歩のためだった。
なので、これ以上いる必要はない。
「さて、ではそろそろもどりましょうか」
■エリン > フェンスをよじのぼる。
ぱたぱたとあしを何度もばたつかせ、なんとかよじのぼってフェンスの上に立つ。
足場が不安定で、心なしか先ほどよりも風を強く受ける。
髪が、スカートがなびく。
その感覚に、自然と笑顔になり。
ガラン、とカウベルが鳴る。
その音が合図となり、エリンは時計塔を飛び降りた。
後に残ったのは、持って帰るのを忘れて放置された、折りたたみ椅子だけだった。
ご案内:「大時計塔」からエリンさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にサイエルさんが現れました。
■サイエル > 「……あいかわらずいい景色だ」
特に何をするわけではないが、景色がいい。
実に良い風景だ。
さて、何をしようか。
久方ぶりになにかしたい気分ではあった。
くぁっとあくびをして。
そうだ、昼寝をしようと考えにいたり
この場に来てみて、やはり正解だと思えた。
持ってきた畳を敷いて、横になる。
風がとても気持ちいい……
■サイエル > --やはり、一般生徒……にも流れているもの、なんだねぇ……
ぼんやりと思考しながら、タバコを咥えて火を灯す。
食後の一服は心地よかった。
この体に悪い感じが、とても旨く。
また、とてもサボってる気分に浸らせてくれる。
「なかなか勤勉な少年に見えた、がさて。どこまで進むのかね……」
先ほどの少年の考察はなかなかにおもしろかった。
若いとはやはり良い。
頭が柔軟で、いろんな角度から物事を見ている。
きっと、あの少年も今後の社会をつくる良い大人になるのだろうか
それとも--
そう考えると笑みがこぼれた
■サイエル > 「……さて少し、寝るとしようか」
風の心地を受けながら
ゆっくりと辺りの音を消して
イヤホンを付ける。
クラシックに心を預けて
訪れた浮遊感に身を任せて--
■サイエル > 「……ん、いや、よく寝たね。一時間。いい時間だ……さて……」
ゆっくり体を起こし、ぱきぱきっと、首を鳴らし。畳をもって
ゆっくりと……
「……さて、散歩でもしようか……」
歩き出した
ご案内:「大時計塔」からサイエルさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に空閑 栞さんが現れました。
■空閑 栞 > 「疲れた……」
そう言って階段ではなく空から時計塔に降り立つ。
先ほどまで、会ったばかりの少年とも少女ともわからない相手の道案内をしていた。
「やっぱりここはいいなぁ……空気が気持ちいい」
誰かに見つかるかもしれないという警戒は微塵もせずにそこで寝転がった。
■空閑 栞 > 「……なんだろあれ」
仰向けの状態でちらと横を見ると、なにやら紙束が見える。
――――何か面白いものだったりしないかな
そう考えて起き上がり、拾いに行く。
「楽譜?」
落ちていたのは楽譜だった。
楽譜を読んでいくと、先日 立花響がここで演奏していた曲の楽譜だということがわかる。
「忘れ物、かなぁ……やっぱりどこか抜けてるよね、響さん」
失礼なことを言ってくすくすと笑う。
届けようか、それとも会った時に渡そうか。
「とりあえず後で考えよ。今はとりあえず休憩……」
楽譜を自分の横に置き、その場に仰向けになって休み始めた。
■空閑 栞 > 何分経ったのだろうか。
柔らかで澄んだ空気の中に居ると、時間を忘れてしまう。
「とりあえず響さん探そっかな。そういえば連絡先とか聞いてなかったっけ」
失敗したなぁ―――そう思うも、聞いていないものは仕方ない。
まだまだ休んでいたいところだが、風紀委員などに見つかっては休むどころではなくなってしまう。
そう考えてゆっくりと起き上がった。
「んー、響さんどこに居るかな……とりあえず適当に探そう」
そう言って楽譜を持ち、階段に向かって歩き始めた。
■空閑 栞 > 今日はスパッツとか履いててくれたらいいなぁ―――
そう呟いて時計塔を後にした。
ご案内:「大時計塔」から空閑 栞さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にサイエルさんが現れました。
■サイエル > ……再び訪れた。
目的はまた、別。
嗅いだことのある匂い。
振動、音……それに目を細めて”研究区”の方を見つめながら。
一つ、携帯を手に持って。どこかに”かけていた”。
「……ええ、ひと悶着のようですよ。それがどうなるかはわかりませんが。さて、私にはわかりかねます。なにせ「当事者ではないものでね」
肩を竦めれば、電話越しからわーぎゃーと騒ぐ声。
--うるさいねぇ……
「えぇ、わかってますよ、きっちりさせてもらいますとも? こんな老兵を送り出すなんて、ほんと正気を疑いますよ、ええ」
くすりと笑う、そこにはくたれたおっさんはいなかった。
鋭い眼差しでとある一点を見つめて、静かに静かに。
その場所を見つめて……
「はいはい、わかってますよ。では失礼しますよ、上司殿」
告げ終わったあと切るのボタン。
そしてかさりと、白衣のポケットから白い粉を取り出した
■サイエル > 「……やれやれ。実にサボりたいね。こういった夜は」
タバコを咥え。火をつける。特別性だ。
自分にとって、ある一つのルーティーンのようなもの。
集中したくて、深く深く自分を扉のうちに送るもの。
近づく気は、ない。ただ”観測”できればそれでいい。
「はぁ、こんな時あのご老体なら、きっといの一番にかけるのだろうね。あの、新人教師なら、その身を武器に行くのだろうさ」
自嘲のように。しかし、おっさん--否、男は動かない。
ただただ。それを見ているだけだ。
「ただの薬、されど薬、だな。やれやれ……」
■サイエル > 「……若いねぇ。とても……」
--風が起きる……
何かをなそうともせず、何かを案ずるわけでなく。
特別な感情を抱くことなく、ひたすらに記録する。観測する。
「……始まった、これを皮切りに、いろいろ動くのかねぇ」
ふーっと、紫煙を漂わせる。
落ち着くそのときを待ちながら。
そしてきっと、それは終わりではない。
むしろ、火蓋が切って落とされた瞬間なのだ。
あるものにとっては。
混乱は混乱を呼び、それは野望を呼び、執着を呼び。
渦巻く負をの連鎖となる。そう……”動きやすくなる”。
様々の事象が、人が、思惑が。
こんな時、どういう顔をするのだろうか。どんな声を発するのだろうか。そうだな--
「…………あっは☆」
とある彼女のように、面白そうに退屈そうに笑ってみることにしようか……
何本目かのタバコを踏み消して。
まだまだ夜は始まったばかりだ……
■サイエル > じょりっと顎をさする。
観客一人、ここから見える風景はきっと皆には退屈なのだろう。
しかし、この男には十二分。精神感応まではいかないが。
振動を拾うことは、いつもの逆だ。
--沈んでいく沈んでいく。
自分の扉の奥にある水槽の奥へと、奥へと。
その感覚は、ひどく懐かしく。
ひどく、疲労感を呼び起こす。
中はとても賑やかだ。
「……出演者が多いね。スポットライトがたりないんじゃないのかい?」
くつくつと喉を鳴らして。眺める。
あぁ、こういう時は一人の見物よりも。
誰かいてくれた方が心地よいのだけれど、生憎--
こんなひどい、観覧席からみる客などいないか……
じりじりっと、指の間の火が進み。灰が落ちていく
ご案内:「大時計塔」に蒼穹さんが現れました。
■蒼穹 > (時は、恐らく夜だろうか?そして、己はと言えば、燃え上がる研究所を眺められ得る、大時計塔…いわば、そう…「観客席」へと、魔術にて飛来する。羽根もないのに、ふわり、と。そして、その「観客席」に足を付けるなら。)
…やっほ、先客がいたんだ。今宵、良い夜だね。こんばんは。
夜空や炎ってさ、美しいって思うし…。
そして、何より出演者の多さには私もびっくりってとこかな。
(相手が教師でありながら、馴れ馴れしい口調で話しかける。それは、己の己とする在り方であって。そして、まるでさっきからいたかのように、彼の呟きに横槍を入れた。)
その点、こうやって眺めてる観客の方が少ないって、まるで特別席を得たような気分だね。
(上を見れば、星々が鏤められたる、美しいとしか言いようのない夜空。下―殊に、研究所の騒動―を見れば、それも、美しいとしか言いようのない景色。喧嘩は祭りの華。)
愉快だね。全部燃えるか。それとも、あの炎が消えるか、先生は、どっちだって思う?
(その騒動に視線を落として、にやり、楽し気な、まるで演劇でも見ているかの表装で問。)
…だけど、その火は、好きじゃないかな。
(彼の煙草に、ジト目にて、一瞥を遣った。)
■サイエル > 訪れた観客。それは思っていたより若かった。
若い。とても。それこそここに来るようには見えないほどに。
そしてなにより、それは神話のように美しかった。
--魔術。その存在は知っている。
しかしそれを使いこなし、ここに降り立ったそれは未熟などでは決してない。
とても洗練されたそれだと、飛来だけでわかる。
ぞっとした。すごくすごく。”音”を立てないそれに。
「……まぁ、ね。景色はいいから”サボリ”に来たというところだ。しかし、生憎”見てる”わけではなくてね。コンサートに来ているのさ」
ようやく口から滑り出た言葉に、たははと苦笑する。
じょりっと、無精ひげをなでたあと。
「……しかし、どちらか。か……さてね? ”輝きを放ってよりスポットライト”を。より主旋律を奏でたもの、じゃないかな?」
ジト目を受けて肩をすくめ。
「この一本だけ、許してはくれないかい?」
■蒼穹 > (己が彼を見遣るなら。…保険医、そして、サボリ癖があることは、風の噂で聞いていて。そして、彼の言葉には、一考を馳せる。蒼い瞳と蒼い瞳。種族も、年齢も、性別も違えども、たった一つ、同一の物が、かちあっただろう。)
…へぇ。そう、私もね、サボリだよ。仲間だね、先生。
(たぶん先生なのだろうが…実際、彼と顔を合わせるのは初めてで。けれど、悪戯心をたっぷりと含んだ笑みで「仲間」と言って。)
そう…なら、先生は「聞いてる」んだね。
美しい、炎による祭りを「見ている」私とは違って、炎と叫び声が奏でるコンサートを、さ。
(愉快気に、視線を彼の言うコンサート会場へと向ける。)
…へぇ、こりゃまたコンサートみたいだ。
でも答えになってなーい。ちゃんと答えないと怒るよー?
(むすーっと、頬を膨らませる。どちらか、答えて欲しいようだった。)
…はぁ、仕方ないねぇ。一本だけ、ね?
(片目ぱちり、ウインク一つ、遣って。溜息を吐いた。)
■サイエル > それは静かに細められ、どことなく頼りないそれ。
しかし奥底では何を考えているかわからない眼差しを送りながら。
「おや、それは嬉しいね、一人でするサボりも嫌いじゃないが、一緒にぐったりするのも悪くないものだ。なにより一生懸命な人のそれをしてるときこそ、至高だよ」
くすりと笑いながら、こくりと頷いて。
「……そうは言われてもね? そんな先を見通す力なんて持ち合わせていないんだ……生憎、そんな便利な力はなくてね?」
すーっと煙を肺に詰めて吐いた。ほわんと輪っかを作って……
■蒼穹 > あくせく働いている人たちを、こうやって、見下ろす。
…ああでも、そろそろ終幕みたいだね。コンサートも、祭りも。
(にんまりとしながら、次第に収束していく事態を見下ろせば、何処か、笑っていながらもつまらなそうだった。)
ふぅーん。そう。…でも、今なら、分かるんじゃないかな。
(かしゃん、と煙を避ける様に、端っこの鉄格子、のようなものへと凭れかかって。そして、その事態を、己の人差し指で示してみた。)
ご案内:「大時計塔」に朝霧保健医さんが現れました。
■朝霧保健医 > (二人から少し離れた場所で、シャッターを切る音と共にフラッシュが焚かれる・・・)
うわ~何が起こってるんですかねコレ。とりあえず写真撮っておきましょう
(その後も「うわ~」などと独り言を呟きながら写真を撮っている・・・)
■サイエル > 「フィナーレは、向こう側みたいだね。にしてもつまらなそうだ。嫌な展開だったかい?」
首をかしげながら、タバコを地面に落としてもみ消す。
くすりと微笑み、その年相応な様子に柔らかな笑みを浮かべた。
「光は多い方が勝利したようだ。スポットライトは、少なくては弱い光になってしまったようだね?」
■蒼穹 > ああ、そうだね。強大な力は、絶対。多勢に無勢何て言うけど、そんな事はない。…どうも、昔の嫌な思い出を思い出したよ。
(はぁやれやれ、そう言わんばかりに肩を竦めて、首を振った。)
あはははっ!そうだね。コンサートじゃあ、どんなに大きくったって、所詮、主役じゃなきゃ一人が浴びるスポットライトは精々1つ。あのデカイのは、主役じゃなかったって事だね。
■朝霧保健医 > 写真は・・・これぐらいで充分かしら~・・・
保健室に戻らなきゃ~♪
(そういうと朝霧は赤い液体に飲み込まれ、姿を消した。)
ご案内:「大時計塔」から朝霧保健医さんが去りました。
■サイエル > 「……おや、トラウマを刺激してしまったかな……」
そう、少女につぶやいたあと。シャッターの切る音に気づいて。
「観客が一人増えたかな?」
--もう終わってしまったけれどと口にして。
「……おや、強大な力は理解されたいという感じかな? なかなかすごい過去がありそうだが。さて……」
顎のひげをじょりっと触って。
「……おや忙しないね。保健室……同僚さんかな……」
ふぅっと去っていった方を向きため息。そのあとに少女に向き直り。
「……いや主役だったよ。それが生きていたのなら。生きていたすべてが、その者にとっての主役だよ……」
■蒼穹 > そんなとこだね。
(観客は、行って、帰った。)
そういうこと。強大な力を、へし折る事。それは、人間が人間同士でやってるから可能だった。けれど、あれが邪竜だったなら。無理だったろうね。…つまんないの。
(ぶつくさ、文句を垂れるような口振りにて。)
生きていたのなら…かぁ。そう。…成程、それっぽい事言うね。
(頷く。だが、それは、そんな考え方もあるだろうが、己は違うと、そんな風だった。)
さて…今更だけどさ…先生、誰だっけ?
(改めて、白衣の彼の全貌を見据える。馴れ馴れしく話しかけたが、彼が誰であるか、未だ知らない。)
■サイエル > 「人間が、そういうのを食い破る、英雄譚がお好みなのかな?」
ふむっと、生徒の趣向が気になったのか尋ねてみる。
そうあるべき、などというものはない。
それぞれの好みがあり、それぞれの価値観があっていいものなのだ。
「……それっぽいセリフを吐くぐらいしか年寄りにはできないからねぇ」
ふぅっと最後に息を吐けばタバコの香りがより広がる。
そのおっさんは哀愁をただよう雰囲気で。
「……サボる保険医だよ。ただのね?」
■蒼穹 > …あはは、そうかもしれないね。けれど、私は、人間が食い破られる方をよく見てきたし。…そっちの方がなじみ深いかもね。
(よく分からない、そう言った様子で、曖昧模糊と答えを紡ぐ。んー、と一考はすれど、やはりまともな答えを出すことは出来ないようで。)
身も蓋もない。
(呆れ口調だった。)
…そう、んじゃ、親しみを込めてサボリ先生、若しくはサボリのおっさんって呼ばせてもらうよ。
(軽口を一つ、叩いてみる。)
■サイエル > 「おや、そうなのかい? それはまた、波乱万丈だねぇ」
ここは異能の集まる場所だ。そういった人もいるのかもしれない。
いや、人じゃないかもしれないが。表面上は飄々としえいるが内面では……
--え、まじ? そういう感じ……? ……すごいなー、常世。
冷や汗だらだらだった。
「……いや、あのね? 教師をなんだって思ってるのさ。自分の経験から。何かを言う、もしくは自分の価値観を言う、知識を言うくらいしかできないよ? 少なくても、私は」
溜息を吐いて
「……不審者じゃないだけいいかな」
肩をすくめて、やれやれと首を横に振った。
「では、キミの名前を伺っても?」
■蒼穹 > でしょ。人間は、…いや、人間に限らずとも、無為に群れる者は、弱いのさ。なーんてね。
(飄々としている風にしか見えないので、ふふん、と悪戯心に溢れた言葉を、更に付け足して紡いでおこう。)
…そうだね。それは然り。けれど、先生。…それは暗黙の了解。言っちゃダメってやつだよ。
(人差し指で、バッテンを作って。)
ああ、不審者でも良いかな。どうだろう。どれが良い?
ん…私?…そうだね、それじゃ、破壊神様とでも呼んでもらおうかな♪
(自分指差しながら。彼に向けた笑顔は、邪気のなく、それでいて、遊び心に湛えられた、純粋な悪びれぬ悪戯心だけを取り出された、そんな表情だった。それは、腐っても邪神たる己の、揶揄い。どうしてか、年齢にそぐわぬ御茶目さを感じさせる彼を見ていると…揶揄いたくなってしまう。…何故だろう。)
■サイエル > 「……そうだね。間違いない、弱いからこそ群れて、どうにかして強いものに対抗しようとする力を得る。それは歴史が証明しているし、間違いのない事実だ。そうして寄り添って作った知識が基盤になっているのも、ね」
少女のそれは否定できるようなものはなかった。
いやむしろ心の底から実に、実に。賛同したい真実だった。
「……いや、わかってない時があるからね? そして何よりここじゃ教師なんてそれ以上にもなれないし、ましてやそれ以下とも言えるよ。この場所は生徒たちのものであるゆえに、ね?」
くつくつと喉を鳴らして、口が寂しくなったのか板ガムを咥え。
「好きに呼ぶといいよ、それは君だけが決められるものだ」
うん、どう呼ばれようと。彼女が呼びたいもので呼ぶのが一番である。
そのほうが気分の良いものだろう。
「……おや、壊しちゃうのかい? それは少し怖いねぇ。でもそう読んで欲しいなら呼ぼうかな……破壊神様?」
仰々しくお辞儀をする。
「でもあんま可愛くないね……それだと。キミの見た目に合わないんじゃないかな? ハーちゃんのほうが良いと思ったんだが……いちおう提案ね?」
■蒼穹 > …あはは、そう。物分かりがいい。エドもヘイセイもヤヨイもそう…どの時代だって、人は一時も群れることを忘れない。或いは、マンモスと戦うために、或いは、刀と戦うために、或いは、戦車と戦うために。或いは、要塞と戦うために。或いは、竜と戦うために。そうやって、出来た知識の基盤は、戦いの為に、欲望に忠実に転がる。…人間とは愚かなものだ。だけど、愚かであるが故、欲望によって進化もする。…おおっと、語り過ぎかな。
(賛同が得られた、なら、持論をここぞとばかりにぶちまける。にっこり、笑いながら、それでいて、何処か黒い物を。わざとらしい、口を押える素振りを見せる。)
…ああうん、分かった分かった。不審者のおっさんは以上以下とかぶつくさ言ってないでガムを私によこせ。
(何だか、強引な横槍を入れてみる。ミント味なら遠慮しよう。)
…そだね。んじゃまぁ、ランダムにさせてもらうよ、サボリのせーんせっ。
(るんるんと、そんな風に言ってのける。彼の思惑通り、気分はきっと、良さそうだ。)
あっはは、本当に呼んでくれるなんて、嬉しいもんだよ。…ああでも、そうだね…可愛さ、ってそう言われると…ハーちゃんが良いのかも。
…まどろっこしいし、名乗っておくよ。蒼穹《ソラ》…それが、私の名前。だけど、一足遅かったかな?
(通過儀礼であるとしても、その御辞儀には嬉し気。ハーちゃんと呼ばれるか、破壊神様と呼ばれるか、それとも…。それもまた、彼次第であって。己も好きに呼んでほしい様だ。)
■サイエル > 「……おや、なんだ。やめてしまうのかい? 実に面白いと思ったが……話したくないなら仕方がないね?」
おやおやと、肩をすくめる。少し残念そうに。
こうまでちゃんとした価値観は珍しい。それこそ、何年何十年、何百年と生きてきたようだ。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。が、機嫌の良さそう? なそれを見れば別にそんなことはどうでも良い。
なにせ、一緒にサボっているのだから楽しんだほうがお得だろう。
「……グレープだけれど、食べるかい? ふにゃんふにゃんにゃんのあれだよ?」
ぴっと一枚差し出しながら。いい歳こいたおっさんが言うとどことなく気色悪い。
「……ソラ、ね。破壊神というだけあって壮大で美しい名前だね? いいと思うな。なら私はハーちゃんと呼ぶか、ソラと呼ぶかの二択のランダムにしようかな、普段は」
■蒼穹 > あはは、生憎と、ほのぼのとした状況で高説を垂れるのは趣味じゃないのさ。…だけど、面白いって言ってくれるなら、幸いだよ。
(にんまりとしながら、彼の評価を受け入れる。…どうしてこうも、語ってしまったのだろうか。邪神たる己らしくもない。)
ああ、うん!グレープ良いよね。頂くよ。…ふにゃんふにゃんにゃん?にゃー。
(こてりと首を傾げる。何故か猫の物まねを一つ。猫の手で差し出されたそれを受け取り、むぐむぐ。)
…んにゅ。あっはは、良いね。けど、パクリ?って聞きたいところもあるかも。…好きに呼んでよ。ハーちゃん、何て呼ばれるのは初めてだよ。んん。
(その刹那に、頂いたガムをかみかみすれば、もう味が無くなったのか、包み紙に包んで。)
破壊魔法・第一術式「滅の矢」
(己の魔術にて、消滅させた。…わざわざ遠くのごみ箱に走るのが面倒だったそうな。)