2017/01/12 のログ
黒龍 > 「……対魔術や対異能の戦闘兵器…ねぇ。で、こっちの世界の人類が作り出した、と」

軍が壊滅した、とはまた穏やかではないが…考えたら、自分の世界はそういうのは日常茶飯事だった。
矢張り若干”平和ボケ”してるのを感じながらも、あちらは警戒を解く様子が無い。
そもそも、別にこっちから仕掛ける気は特に無いが。応戦するとしたらあっちが撃ってきたらだろう。
無論、男としては戦うのは別に構わない。ただ後で学園側に何を言われるか分かったモノではない。
特に、この学園には警察の代替組織である風紀委員会とやらがあるらしい。
そういう連中に目を付けられるのも非常に面倒だ。故にこちらからは仕掛けない。
応戦ならば正当防衛でギリギリ言い訳も立つだろう。等と考えつつ。
そして、男は特に警戒なんぞしていなかった。自由気儘の自然体である。

「…で、さっきから警戒してるのはいいがそういうのは他の連中にするべきだと思うが?」

と、言うが実際あちらの警鐘は真に正しいだろう。一応、龍としての魔力は可能な限り隠してはいるが。

(…つっても隠しきれてないらしいからな…。コイツがそういうのに敏感だと面倒だな)

イチゴウ > 「そうだな。現にキミが本当にヤバい奴だったらすでに仕掛けてきてるだろうし生徒を攻撃したらボクもどう処理されるかわからない。
そもそもな話キミがやたらめったら力をふりまくようにも見えないしな。失礼したよ。」

イチゴウは背部の重機関銃の銃身を上に向け
セーフティをかける。
所謂武装解除だ。

「しかしその言い方だとこの島には
もっとヤバい奴がいるような感じだな。
正直ボクも軍が壊滅してからは危険を避けて
放浪してただけだからね。
まともな戦闘なんてもう1年くらいやってないな。」

イチゴウが厄介そうに呟く。
人間ならば大きなため息をついていただろう
生憎彼にそんな機能はない。

黒龍 > 「……どうだろーな?俺は別にいいヤツって訳でもねーしな…まぁ、不良(チンピラ)ではあるな。
つか、俺から無闇に力を振るわねーよ面倒くせぇ。やられたら叩き潰すけどな」

と、嘘偽り無くそう言い切る。自分から無闇に仕掛けないが…やられたら潰す。
それだけのシンプルな話だ。無論戦う相手や状況によって細かいところは変わるだろうが。
どうやら、あちらも一応は納得したのか武装を解除したようだと判断する。

「…いや、つーかこの島がおかしいだけだと思うがな?俺は…あー異邦人?だから、この島の詳細はまだよく知らんけど。
世の中、ヤバい奴はどんな世界でもゴロゴロ居たりするもんだろうよ」

自分もそのヤバい奴の一員だという認識はあまり無い。それに、今の己は弱体化しているに等しい訳で。
彼の呟きに、「そりゃ警備ロボットとはいえドンパチは最小限に抑えるのがベストじゃねーのか?」と、口にして。

まぁ、それよりも男としては何でか意外と初対面の相手に信用されたりするのが謎だが。
男自身は自分の胡散臭さというか、態度は敵を多く作るという認識なのだが。

ご案内:「大時計塔」にファウラさんが現れました。
ファウラ > 時計塔のはるか上空、月明かりの下きらきらと光を零すものが一つ。
人が見上げるはるか上空にその影はあった。
空中をのんびりとした速度で漂いながら眼下にきらめく街を見下ろしているそれは、幾万の輝きを興味深げに眺めていて。

この島に来て少しだけ時間がたった。
登録や保護といった感覚から無縁な彼女は一応言うとおり自重はしていたものの、
やはり同じ場所にじっとしているのは暇で……
なんだかんだで島を見て回ろうという結論になった。
昼間のほうが見えにくくはあるものの、夜中のほうが見上げる人は少ない。
というわけで子供は寝る時間というのを棚に上げて空を翔けていた。
その鷹のように細部を見渡す目はふと視界の端に見知った姿を見つける。

「あや」

一瞬空中でぴたりと制止すると空を蹴る。
光子がパッと散るとともに滑るように重力に従い加速。
そちらへと落ちるように飛んでいき……

「とぉぅ」

全く減速せずにその背中に飛びついた。
並の人間ならそのまま吹き飛んで反対側から弾き出されるような勢い。
どうせ耐えられるしというとても適当な理由で全く遠慮がなかった。
仮にそうなってもまぁぶら下げればいいし。

黒龍 > (――あ、嫌な予感がするわ)

魔力でも異能の力を感知した訳でもない。ただの野生の勘、というか龍の勘じみた予感。
次の瞬間、強い衝撃が男の背中を襲う!!が、元々耐久力が普通に人外レベルだ。
若干衝撃で両足…革靴が床に減り込みはしたが殆ど微動だにせず衝撃をきっちり受け止める。
多分、普通の人間なら吹き飛ばされて落下してるだろう。むしろ下手したら背骨が折れている。

「……おぅ、ファウラ。いきなりぶつかってくる前に声くらい掛けろや」

と、ジト目でサングラス越しに背中にぶつかってきた少女を見るかもしれない。
どうやらぶつかってきた事そのものは大した事ではないらしい。
実際、彼女と戦った時に比べればこの程度は児戯にも等しいレベルだ。
問題は、いま会話しているこの四速歩行ロボットが警戒しないか?という事だが。
まぁ、何か空気が険悪になった場合はフォローくらいはするつもりだが。

(…考えたらコイツ、生徒登録ってしてたか?生徒じゃない時点でめっちゃ警戒されそうだが…)

イチゴウ > 空から"何か"かが飛んできた
それもありえないスピードで。
しかもそれはあの男に突っ込んだ。
あの衝撃に対してバランスを崩さないとは
さっきからこの男に抱いていた警笛は本物のようだ。

イチゴウは改めて飛んできたモノを見る。
どうやら少女のようだが
おかしな事に羽が確認できる。
おそらく機械か?
イチゴウがそんな事を思っていると

「何かおかしいな。」
レーダーに応答がない。
HMT用の強力な対ステルスレーダーにすら反応がない。

「一体何なんだこれは?」
今まで異能や魔術師は死ぬ程見てきたが
こんなパターンは始めてだ。
ただ唯一察せる事は背部の重機関銃など
意味を成さないだろうという事だけだ。

ファウラ > 「へーきなら問題ないと思うですよ?
 じっさいへーきでしたし。無問題ですね?」

その視線が鐘楼の陰に隠れて見えていなかった眼前のロボット…イチゴウの上でぴたりと止まる。
それと同時に動きもぴたりと止まってしまう。
知らない人や警備の近くに近づいてはいけないという事を思い出したのかと思いきや

「おぉぉぉぅ……」

感嘆のような声が口元から漏れた。
きらきらと目を輝かせる様は面白いものを見つけたような表情で
はっきり言って嫌な予感しかしないだろう。
彼女がこの表情を見せるときは大体ろくでもないことを考えているのだから。
案の定……

「えっと、こんばんはこんにちはおはよーございます。
 はじめまして!巨大化とか変身はしますか?
 あと改造してもいいですか?」

男の首元に抱き着いたまま
元気な挨拶と一緒にとんでもないことを言い出した。
彼女の保護者、おじーさんは整備士兼、技師で
なんだか爆発とかよくする昔の娯楽映像を見ては
怪しげなロボットをたくさん作っていた。
あちらの世界では古いデータベースに残ったような
娯楽映像だったけれど……その影響か
すっかりテンションが上がってしまっていた。
なお自分もそういう存在だというのは完全に棚に上げているようだ。

イチゴウ > 「巨大化はしないなあ。変身は・・・あー1回あったな。それと改造はご遠慮下さい。」

イチゴウはいきなり声をかけられ
ひどくびっくりした。
レーダーに映らないとこを見ると
軍用である可能性が高いが
軍用にしてはAIが不自然だ。
一体何なんだ?ますますわからなくなる。

「ところでキミは一体何者何だ?」
目の前の少女にむかって問う。
正直軍用ならば相手に正体を聞くなど
馬鹿らしい話なのだが。

黒龍 > 「……お前な……あーもう、いいや面倒くせぇ。どうせ言っても聞きやしねーだろうし」

文句を続けようとして諦めた。というか言っても大して意味が無い気がしたのだ。
そして、問題はここからだった。そう、首筋に巻きつくように背中から抱きついた少女が…イチゴウにロックオン。
主に好奇心とかそういう意味でのロックオンであるが。男としては嫌な予感が倍率ドンだ。

(…あ、これ面倒な流れだ…間違いねぇ)

どっちかというと、己より彼の方が災難な気がしないでもないけれど。
チラリ、と背後の少女を見れば完全に楽しそうなオモチャを目にした時のガキの眼差しだった。

「おぃ、初対面のロボットにいきなり改造とか吹っ掛けてんじゃねぇ。常識ねーのかお前は」

と、このメンツの中では一番常識がアレそうな見た目なのに、むしろ常識を語る男の図。

「あー…アレだ、こいつも別世界のヤツなんだが生体兵器…でいいんだよな?まぁ、そんな感じで強いから気をつけろ。
何で懐かれてるかは聞くな…あと、普通にコイツは名乗ると思うぞ多分。」

と、イチゴウへとゲンナリした顔を向けつつ、そう言っておく。ただ彼女の本名は男も聞き取れなかったりする。
ファウラ、というのもこちら側で呼び易く簡略化したものっぽいし。
ともあれ、かなり端折った説明になってしまっているが、詳細を説明するのもメンドい。

イチゴウ > 「生体兵器か・・・」

目の前の男にひどく懐いている少女を見ながら
呟いた。この男が強いというのだからそりゃあ凶悪なスペックを秘めているのだろう。
不意にイチゴウは背部の重機関銃の連結を
外して床に転がした。重い鉄の筒を下して本来の姿に戻ったのは少女に対する一種の防衛本能だろう。

ファウラ > 「それはひどく残念です。
 ビームとか魅力的だと思うんですよ?
 腕を交差してこうびびびーと」

あっさり断られ残念そうながらいそいそと地面に降りていく。
別に取って食おうとかそういうつもりではないのです。残念。

「常識とは二十歳までに身につけた偏見の総称と記述にあったです。
 閉鎖回線での通信からの情報ですので信憑性に欠けますが」

なのでそれを自分に求めるのは間違っていると暗に抗議しながら
目の前のロボット……たぶん”彼”の前にしゃがみ込む。
相手の武器に目もくれないのはそれを脅威とすら見ていないからか。

「詳細な情報開示権限は与えられていません。
 こちらの言語に無理やり当てはめるならば
 ファウラという発音が最も適当です」

相手を見つめながら明朗な声でゆっくりと答えていく。
この世界の技術力で解析しきれるものでなし、詳細を説明しても多分
伝わることなく三人とも途方に暮れるだけだろう。

黒龍 > 「ちなみに、コイツがフルスペックで真正面から遣り合ったら色々とヤバいと思うぞ」

と、堂々とファウラを指差してイチゴウに言っておく。彼が戦った時は手負いの状態ではあったが。
それも自己修復などでほぼ回復しているだろう。正直男としては、(コイツ俺より強いんじゃね?)と思わないでもない。

「あーー分かった分かった、変に理論立てた屁理屈はいいっての。
ったく、行動がアホっぽいのにこれだもんな…」

自分の髪の毛をクシャリと掻いてから溜息。本人は遠慮したい所だが、傍目から見て完全に保護者ポジション。

「まぁ、別世界の兵器ってだけでなぁ。そりゃ情報開示は制限あるだろ。
機密事項とか山盛りだろうし、そもそも自分の性能(スペック)を堂々と開示するのはただのアホだ」

と、ファウラの言葉に一応は補足のつもりなのかそんな事を言っておく。
煙草を蒸かしながら、取り敢えずこっちにとばっちりこなければ二人の会話を静観するつもりだ。

イチゴウ > 「ファウラ・・・それがこの兵器の名前か。
言語が違うっぽいから的確とは言えないか。」

イチゴウは目の前の少女が
自分の知る現代兵器とは何十世代も
かけ離れたオーパーツである事を確信した。
ただ重いだけの重機関銃を外したのは
正解だったようだ。

しかしイチゴウにはどうしても気になる事が
あった。
まあ、聞いてはいけない質問らしいが。

「黒龍さんよ。様子を見る限りかなり
懐かれてるみたいだがなんかしたのか?」

イチゴウはどうしても気になった。

ファウラ > 「お話し中邪魔してしまって申し訳ないのですよ
 どーぞお構いなくなのです。
 あとビームが撃ちたくなったら言ってほしいですよ?」

若干剣呑なことを言いながらいそいそと横にどける。
そうして後ろを振り返り、見渡す町並みに息をのむ。
いつも空から眺める世界を足をつけて眺めるというのも
意外ときれいに見えるものらしい。

「言語統一には若干の齟齬がありますが
 おおむね意思疎通は可能なのです。
 あと私はあほではないです」

夜景に見とれながらさりげなく訂正するのも忘れない。

黒龍 > 「…おい、15…面倒だからイチゴーでいいか。…何で一番面倒な所をピンポイントで聞いてくんだよ…」

露骨に渋い顔をしてイチゴウを睨み付ける。と、いうか経緯が経緯だからあまり言い触らしたくないのだ。
海底遺跡で遭遇。いきなりバトル。制したけど遺跡の一部が完全水没、という結果を考えれば。
そもそも、男としてはあまり懐かれるような行動を取った自覚が薄いのだ。

「いや、この世界の連中から見たら割とアホな事をしてるからなお前」

そして、アホではないと訂正するファウラに畳み掛けて訂正していくスタイル。
と、いうか地味に気苦労が絶えない気がする…元の世界で王様やってた頃を思い出す。

イチゴウ > 「そんなカオで睨まないでくれよ。」

イチゴウは黒龍に申し訳なさそうに答える。
やはり聞いてはいけない事だったようだ。
下手な事に首を突っ込むというのが
自分の悪い癖なのに全く直っていない。
そしてファウラに視線を戻すと

「そいえばファウラは空を飛べるんだよな?
羨ましいな。ボクは戦闘機に乗らんと
空を飛べんからな。」

イチゴウは自力で空を飛べるという事に対して
一種の憧れがあった。
戦術的に有利であるし何より見下ろす景色が
どんなに素晴らしいことか。

ファウラ > 「アホというのはカンサイと言われる特定生活圏における馬鹿の総称です。
 馬鹿というのは思考能力や演算能力が必要未満の存在を指す蔑称であり
 演算能力に優れている私はそれに該当しません
 社会常識がないという例では該当するかもしれませんが
 その場合でもこの用法は適切とは言えないのです」

辞書のような受け答えをするのはある意味とても機械らしいかもしれない。

「はぃ。
 ファウラは飛行能力を所持しています」

とてもうれしそうに答える。
彼女にとって飛ぶことは存在意義に近いとまで認識されていて
この広く高い世界を飛べることは何よりもうれしかった。

「総重量によりますが輸送は可能です。
 ご希望とあれば連結機構を転送し飛翔することは計算上問題ありません。
 それに見るところ汎用性を意識した構造のため
 飛行ユニットを接続すれば飛行は可能とこーさつします」

言外にやってみようか?というあたり
まだ改造はあきらめていないらしい。
 

黒龍 > 「……俺はそういう面白みの無い論理的だけな受け答えは苦手なんだがよ…まぁいいか」

溜息。正直、このメンツの中では自分だけ少し浮いている気がしないでもないのだ。
煙草を蒸かしながら、イチゴウの言葉に「別に睨んでねーよ」と、言うがめっちゃ睨んでたのは確かである。

(と、いうかこの空気的に俺が居ねー方が話が弾むんじゃねーかと思うが)

飛行関連の話で盛り上がりそうな二人を横目に、こちらはこちらでボンヤリと景色でも眺めてみる。
…ただの景色だ。眺めはいいし見慣れない光景ではあるのだろうが。
と、視線をそちらに戻す。完全に傍観者な立ち位置にでも徹しようかという所。

何か、イチゴウが改造されかねない流れが再発しているが、もう止める気もツッコム気力も無いらしい。俺は空気なので気にするなという顔。

ファウラ > 「他にも飛ぶ方法はあるですよー?
 原始的な方法でよければ物理的な飛翔も可能です。
 簡単に言うと飛べる人が運んでくれますです
 この場での該当者は……」

うんうんと頷き横を指さす。

「この人とか」

指先には若干黄昏るスーツ姿の男。
The他人任せを素でやらかすのがこの娘だったりする。

「んや?」

その指先に別の物を見つけ、ふと首をかしげる。
あまり人がいないと思われる場所にふよふよと浮かぶ光を見つけ目を凝らす。
半透明でゆらゆらと揺らめくそれは、この世界でいう……

「ゆーれー?」

また面白そうなものを見つけてしまった。
この世界における霊体というのはどんなエネルギー体なのだろう。
捕まえて解析してみればわかるかもしれない。

「捕まえてくるですー」

すちゃっと片手を掲げ背中の翼が光を帯びる。
そのままとんっと空に身を投げて……
空気の弾ける音と尾を引く光と共にその姿が一瞬で指さした方向へと消えていく。。
時計塔には突然のことに唖然としているかもしれない二人が取り残されるだろう。
問題はそのうちの一人が彼女の保護者的立場にあるということで。

黒龍 > 「……オイ、さり気なく俺に矛先を向けてんじゃねぇぞファウラ…」

え、俺は空気を決め込んできたのに、何でそこでいきなり振ってくる?という顔でそちらを見る。
…だが、冷静に考えたらこういう小娘だった…と、苦い顔になってしまうだろうが。
が、それでも面倒見が良いのもあり、最悪自分がイチゴウを運ぶのも止む無しか、と考えてしまうのがしょうもない。

「……あ?お前今度は何を見つけ――って、オイ!!」

好奇心旺盛なのはいいが、少しは考えてから行動しろよ!!アイツ論理的じゃなくなってるだろうが!!
と、叫びたい気持ちをグッと堪える。保護者的立場になってしまっている以上放ってもおけない。

「悪ぃイチゴウ、取り敢えずアイツ一度捕まえないとだからここらで俺もお暇するわ。まぁまた会ったらダベろうや」

と、彼に軽く右手を挙げてからこちらは背中部分から特殊な術式を二つ肩甲骨の辺りに展開。
まるでロケットブースターのような光炎を吐き出しながら飛び立っていく。
目標は勿論、霊体にホイホイ釣られて飛んでいったあの娘だ。
そして、男の姿も夜の闇に一瞬で消えていってしまうだろう。

ご案内:「大時計塔」からファウラさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から黒龍さんが去りました。
イチゴウ > 「全くなんだったんだ?あれは?」

残されたイチゴウがそう呟く。
その声は誰もいないこの空間では
広がっていくようだった。

「しまった、そういや警備の途中だった。」

自分の仕事を思いだすと床に転がる
重機関銃を背部に連結し直すと
半ば焦りながら階段を下りて行った。

ご案内:「大時計塔」からイチゴウさんが去りました。