2015/06/05 のログ
ご案内:「公安委員会本部」に西園寺偲さんが現れました。
ご案内:「公安委員会本部」に雪城 氷架さんが現れました。
■西園寺偲 > 男たちを下がらせ、偲は一人で氷架と対峙する。
この区画には対異能力用のジャミングが施してある。
よほどの大異能でない限り、発動も難しいだろう。
「何かお飲みになりますか?」
■雪城 氷架 > 「別にいいよ、用だけ済ませたらとっとと帰りたい」
なんだかものものしい雰囲気に飲まれそうだ
重苦しい、とっととおさらばしたいのは本音だった
■西園寺偲 > 「――では、早速」
わざわざソファーの氷架の隣に座る。
なかなかの美少女だ。
少し生意気そうなところも、折れそうな程に細い腰も、好みにぴったりである。
必要以上に近づきながら、偲は公園の写真を見せる
「この写真に、見覚えは?」
■雪城 氷架 > ……なんでわざわざ隣に座るんだ?
なんだか知らないけど寒気がした
公園の写真だ
一部砂が融解して火成岩のように変質した、戦闘痕
覚えがないわけがないが……
話せば自分だけでなく草薙出雲まで処罰を受ける
とりあえずは、とぼけてみせよう
「さ、さぁ…公園とか、あんまり行かないしな…」
■西園寺偲 > 「あら、そうですか」
次に偲は一枚の紙を差し出す。
それは、メールの受信履歴。
生徒の携帯電話がどの一帯でメールを受信しているのかをあらわすそれの、赤い○のついた部分。
氷架が公園の近く、または中でメールを受け取った事実が知らされていた。
「では、このメールを受信したのは、どこだったのでしょう?」
■雪城 氷架 > 「───?!」
しまった
そういえばあの公園で学園からのメールを受け取っていた
それにしても───
「ちょ、ちょっと待てよ!こんなのプライバシーの侵害じゃないのか?」
公安委員といえどそこまでの権限があるものなのだろうか
質問には答えず、こんなデータを持っている西園寺に噛み付く
■西園寺偲 > 「――質問に答えていただきましょう」
プライバシーだのの質問は無視した。
こちらは公安委員会非常連絡局。こと権力やら個人情報に関しては、何人もの権利を踏みにじってきた秘密警察だ。
にっこり笑うと氷架の頬に手を伸ばす。
綺麗な肌だ。まるで汚れを知らない、雪のような。
この何も知らない無垢な身体を見ていると――衝動が身体を駆け巡る。
「このメールを受け取ったのは、どこですか?」
■雪城 氷架 > 「ッ───」
頬に触れられて言いようのない怖気に襲われる
ぞわぞわする、なんだこの女、なんかおかしいぞ?
ババッとソファの上でわずかに距離をとって
「あ、あぁ思い出したよ。一休みしにこの公園に寄ったんだだった……」
■西園寺偲 > 「――そうですか。それでは、戦闘には関係していないと?」
くすりと笑い姿勢を正す。
まだ香水もつけていない、氷架の体臭がかすかに鼻腔をくすぐった。
あぁ、この無知な少女の肉体を思う様貪ったら、どれほど楽しい事だろう。
その微笑みは、氷架にとっては不気味に見えたかもしれない。
■雪城 氷架 > 「………」
限界だな
ごまかすのは無理だ
多分、この女はある程度確信をもって質問している
「公園で異能力者に襲われて、応戦したんだよ
異能力の対人行使は指導員の先生に厳禁されてたし、そもそも実習区以外での使用は基本的に禁止だ
でも正当防衛だ、仕方なかったんだよ」
ごまかしていた理由付けとしては、これで十分のはずだ
……この女の笑みが気になる
なんだろう、まるで獲物を見るような目が、怖い
■西園寺偲 > 「はい、結構です。
次からは嘘をついてはダメですよ」
そんな怒りはしませんから、と付け足す。
しかし、解放はしない。
この少女には、担ってもらう役割がある。
「――もっとも、『次』があるかは分かりませんが」
■雪城 氷架 > 「え?」
何か厳罰をくだされるかと思っていたので拍子抜けだ
相手のことを聞かれることもなかった
もしかしたら、相手に既に接触済みだったのかな、などと考えたりする
次、を牽制する言葉は当然だろう
同じ過ちを繰り返させないこと、
治安組織として当然忠告すべきことだ
「んじゃ、もう帰ってもいいか…?」
ソファから立ち上がろうとする
なぜかはわからないがこの女の隣にはいたくない
背筋が寒くなるような、ぞわぞわするような、変な感じを覚えるのだ
■西園寺偲 > 「いえ、そういう意味ではありませんよ」
『次』に何かやったら逮捕する、という意味ではない。
この少女自体に『次』があるのかが分からないのだ。
立ち上がろうとする氷架の腕を軽く引っ張ろうとする偲。
「それは困ります――ひとつ、やっていただく事がありますので」
■雪城 氷架 > 「は……?」
言っている意味がわからずに怪訝な顔を向けて……腕を引っ張られる
「な、なんだよ…罰掃除とかそういうの…?」
少しくらいなら仕方ないかな、と思いもある
■西園寺偲 > 「――貴女に『ラストステージ』への位階を上がっていただきます」
そう、これが偲の最終目的。
学生達の言う異能の段階――
その究極点にある場所、『ラストステージ』。
それが、偲の目指す『永遠の平穏』への鍵。
公安だの風紀だの、そんな正義ごっこに現を抜かしているフリを見せたのは、この為だ。
■雪城 氷架 > 「(ラストステージ…?)」
なんだかその言葉には聞き覚えというか、覚えのある音がある
そうだ、川添孝一が言っていた、異能力行使の段階を表す言葉、確かあれもステージ
「……あんた、ただの公安委員じゃないのか…?」
袖を掴まれたままに、そんな言葉を口にする
僅かに心のなかにあった不信感
それはもう隠し切れないほどに大きくなっていた
■西園寺偲 > 「言ってませんでしたか――私は公安委員会副委員長、西園寺偲と申します」
その目は、先ほどの妖艶な光ではないもの――狂信に溢れていた。
そうだ、自分は五代とは違う。
公安委員会も風紀委員会も知った事か。
腐った組織をいくら動かそうとしても、腐臭を撒き散らすだけ。
何の役にも立たないし、誰も救えない。
だが、自分は違う。こんな組織は利用するだけ利用してやる。
トカゲの尻尾きりをされる前に、使い潰してやる。
永遠の平穏をもたらす為、あの地獄を焼き払う為なら何だってする。
「そして、この学園に永遠の平穏をもたらす者です」
■雪城 氷架 > 「お偉いさんだったんだな」
一般生徒である氷架は、公安委員会の闇など知らない
ただ、そういう立場にある人間だということを理解した
「とにかく、帰してくれよ。
ラストステージとか、永遠の平穏とかよくわかんないし…」
その目にぞくりと、先程までとは別の寒気を感じ、
此処には長く留まらない方がいい…本能がそう叫ぶ
■西園寺偲 > <ガウス・ブレイン>はひとつの結論を導き出した。
近いにしろ遠いにしろ、いずれ学園には能力者たちが台頭し、そして混沌と破壊、最後には2年前と同じ地獄が現出すると。
そんな事はさせない。
この身に代えても。
「――――」
氷架の袖を握ったまま、偲はどこかに電話をかける。
そして、スピーカーから声が聞こえた。
『くそ、誰だ! 氷架は、氷架は無事か!?』
部屋に響くその声の主は、氷架のよく知る男。
保険医・来島宗仁。
■雪城 氷架 > 「…この声…?」
聞こえてきた声は聞き間違えるはずもない、
子供の頃から兄貴分として自分の手を引っ張ってくれた男の声だ
「兄貴?なんで兄貴が……」
今起こっていることが、頭のなかで繋がらずに混乱する……
■西園寺偲 > 「――どうぞ、貴女にですよ」
にこりと笑って氷架にスマホを渡す。
宗仁の声は焦っていた。
『お前ら、公安の――くそ、氷架を何処へやったぁ!』
■雪城 氷架 > 「………」
黙って、焦る男の声が聞こえるスマホを受け取る
「兄貴か?どうしたんだよそんな慌てて」
公安委員に補導されたことがそこまで?
いや、この声はそんなものじゃない
自分の知らない何かが、知らないところで動いている
そして、それに自分は巻き込まれつつある
ちょっとした、予感
■西園寺偲 > 『氷架!? お前、どこに居るんだ! はやく逃げろ、何でか知らんが、公安がお前に目をつけた!』
焦る宗仁の声。
一度氷架から離れると、偲は棚からコップと薬を出し、
近くの水差しから水を入れ、飲んだ
■雪城 氷架 > 「何処にいるって……公安委員会の本部?…だよ。逃げろって、何言ってるんだ?兄貴」
目をつけた?
確かに悪いことをしたのは確かだ
でも多分、言っているのはそういうことじゃないんだろう。
「……落ち着けよ、兄貴。別に何もされてないから……あと、逃げろつってもさ……」
小声で話しながら、ちらりと西園寺の方を見る
………薬?
■西園寺偲 > 『馬鹿、お前、そいつらは今話題の薬物事件の――!』
ゴツッ――!
ぶつっ。
何か鈍い音がした後、電話は切れた。
偲はゆっくり氷架のもとへ戻る。
■雪城 氷架 > 「……え?おい…兄貴?」
バッ、と耳からスマホを話して画面を凝視、
………通話は切れている
「(え…?ちょ、ちょっと待てよ、今、変な音……)」
慌てて立ち上がる
きっと、多分保健室だ
立ち上がって、偲と相対する
「保健の来島先生に何かあったかもしれない、すぐ委員を向かわせてくれないか?」
落ち着け、落ち着け自分
落ち着いて、今自分ができそうなことを探せ、慌てるな
そう自分に言い聞かせる
■西園寺偲 > 「――ご安心を。来島先生は既に我々が『保護』していますから」
笑う偲。
さあ、あと一歩。
来島の薬剤調合、解析能力。
そしてこの少女の大異能。
全ての鍵が揃う。
「――あなたが協力してくれるならば、来島先生もあなたも無事ですよ?」
■雪城 氷架 > 「……お前らの仕業かよ。いくら察しが悪い私でもわかるぞ…」
じり、後ずさる
「公安委員会は学生の安全と学園の治安を守る組織なんじゃないのかよ。
なんだってこんな真似するんだ…?
協力って、何させるつもりなんだよ」
笑みを浮かべる偲を睨みつける
■西園寺偲 > 「先程も言った筈です――学園の、永遠の平穏のため、ですよ」
にっこり笑う偲。
その表情に敵意は見えない。
「あなたは大事な『鍵』ですので――今は、大人しくしていただけるだけで結構です」
ご案内:「公安委員会本部」に雪城 括流さんが現れました。
■雪城 氷架 > 「私の好きなゲームだと、大抵そういうセリフ吐いて大仰な目標を語るキャラは悪いヤツだ」
じり、身構える……
「…悪いけど、帰るぞ。帰りが遅くなっただけで家族会議モノなんだよ、こっちは」
■雪城 括流 > 公安委員会本部のいま氷架と西園寺のいる部屋の扉の向こう、西園寺の部下の男たちが待機しているらしい場所から、喧騒の気配が聞こえてくる。
男たちとそこにやってきた誰かが話し合っている気配だ。
■西園寺偲 > 「――誰がここまで通していいと言ったんですか」
ぶつぶつと部下に文句を言いながら、扉へ向かう
「誰も通すなと言った筈ですよ?」
■雪城 括流 > 「ですから…せないと…」「…事情を…」「…さんに言われてて…」「やむを…学業を…」
といった、扉の向こうから断片的な会話が聞こえてくるが相手は複数で、男たちのほうがやや分が悪いようだ。
氷架にはその声のなかに、括流の声が混じっていることに気づくかもしれない。
■雪城 氷架 > 「…?」
隣の騒ぎに耳を奪われる
その中に聞こえた声にハッと表情を変えて……
「ククル!?」
大きな声をあげる
■西園寺偲 > 「――――!」
しまったという顔をする偲
まさか、関係者か!
「拘束なさい!」
■雪城 括流 > 「いや、しかし…っ!」
男たちが拘束を命じられてためらった隙に、バーン!と音を立てて派手に扉が開けられる。
もし扉の近くにいたりすれば思いっきりぶつかってしまうだろう。
中に入ってくるのは括流と、氷架には知らない髭の長い男性。
「勝手に入るのも悪いだろうから、知り合いの公安委員会顧問に協力をお願いしました。どうも、西園寺さん。
保健委員会の雪城 括流です。そこにいる生徒の事情と、あとよろしければいくつか協力頂きたいことがありましてノックもなしに失礼します。」
口の端を歪めるような笑い方をする。
■西園寺偲 > 「へぶっ!?」
思いっきりドアが当たった。
しかも鼻に。
思わず顔を抑えてうずくまる。
なんか嫌味を言われた気がするが、全然頭に入ってこない。
■雪城 氷架 > 括流のいつもと違う様子に少し驚きつつも、二人を見やる
助けにきた…?
でもどうやってここが…?
色々わからないことが頭のなかで交錯する
■雪城 括流 > 「…あれ。ひょーかだけ?」
西園寺が扉の影になってしまったので、拍子抜けな顔をして。
…なんか扉を開けたときに手ごたえがあったきがするけど、気のせいだろう…。(
■西園寺偲 > 「んぅぅぅ……!」
痛みを抑えて立ち上がる。
一体何なんなのだ、まったく
「無礼というか……思いっきり、あけないで下さいますか……?」
■雪城 氷架 > 「西園寺とかいうのがその扉の後ろにいるよ…」
格好よく登場したと思ったらこのボケっぷり、やっぱりククルだと少し安心したように、
足早に括流の後ろへと移動する
■雪城 括流 > 「へびぇ。あ。ええと…大丈夫?」
氷架に言われて西園寺を見つけ、とりあえず気遣うように手を伸ばす。
(キメ顔をするために勢いよく開けたとか言えない…。)
心の声はきっと誰にも知られることはないだろう…いや、後ろのつれてきた顧問が括流のほうを呆れたような視線で見ている気がするが。
■西園寺偲 > 「――は、い。で、なんの御用でしょうか?」
ひりひりする鼻の頭を軽く撫でながら言う。
表の連中、後でたっぷりお説教してやる。
「今は取り調べの最中なのですが?」
■雪城 氷架 > 「もう話すことは全部話したろ」
取り調べの最中、という言葉にすかさず反論する
とにかくこの場からはとっとと離れたい
■雪城 括流 > 「雪城 氷架は最近体調に不安を抱えてまして、昼に体調管理をかねた補修を行っていますのでその引渡しと。
公園の事件、痕跡が隠蔽されてたのでそのときの資料があれば頂けますか。」
西園寺へにっこりと笑って、用を言う。
「取調べ?…たしか公安委員会には執行権は規定されていなかったと思いますが。
自発的な協力までは否定しませんけど、彼女はもう協力は終えたと言っていますし…長時間拘束されると学業にも支障がでますので。」
不思議そうに顎に指を立てて、問う。
■西園寺偲 > 「――なるほど、承知しました」
分が悪い。
公安顧問までいる中で強権行使は避けたいところだ。
何しろ、薬の完成までもう少し時間がかかる。
「では、どうぞお帰り下さい――資料については部外秘です。
もし本当に欲しいならば、正式に書面で申請をお願い致します、先生」
■雪城 氷架 > そーだそーだ、と括流の後ろで子供っぽい援護をしていたが、
偲が思いの外素直に応じると、ない胸をなでおろすのだった
「じゃあ、もう帰るぞ…できればもう二度と来たくないよこんなトコ」
■雪城 括流 > 「ありがとうございます、西園寺さん。
やっぱり痕跡を消したのはそちらのチームだったんですね。」
かまをかけた…かのような物言い。とはいえ氷架から事情は聞いているし、連れて行かれるような事情を考慮すれば大体推測はついていたが。
「ではのちほど正式な書面で。何しろ、彼女の異能の事情に関わるものですから。
体調を管理する上では重要な資料になりますので。もし現場を見られていたなら、そちらの見解についてもじっくり話をしたいですね。」
うんうん、と頷いて納得するように。もしかしたら 異能、のあたりが強調されているように感じたかもしれない。
「…ひょーかはこのあと遅れた補修だからね。」
振り返って、じろーっと子供っぽい行動をする氷架を見る。
■雪城 氷架 > 「うく……」
補習と言われればちょっとばかり嫌そうな顔
「わ、わかったよ……ありがとな、括流先生」
いつものようにククルとは呼ばず、あえて先生と呼び、
屈強な男たちを割りわけるようにして、足早に本部を後にするのだった
ご案内:「公安委員会本部」から雪城 氷架さんが去りました。
■西園寺偲 > 「一言もそんな事は言っておりませんが――
資料を見ていただければ分かりますよ」
やれやれと肩を竦める。
今回はあの保険医を確保できただけで良しとしよう。
あれは研究所に隔離しているからこの事を知らない。
せいぜい氷架の為に薬を作ってもらうとしようか。
「――では、ごきげんよう」
■雪城 括流 > 「そうですか。そう言うほどなら快く資料を渡してもらえそうですね。」
うんうん、と楽しそうに頷いて。
「では予定が押しているので私も失礼しますね。―――またお会いしましょう?」
問いかけるような、予感させるような別れの挨拶を残し…
一礼すると出て行った氷架を追うようにして、連れてきた顧問の男性と一緒に外へ出て行った。
ご案内:「公安委員会本部」から雪城 括流さんが去りました。
■西園寺偲 > 「――例の書類を用意しておいてください。
ええ、外部用のものです」
部下に指示しながら、偲も奥へと去っていく。
ご案内:「公安委員会本部」から西園寺偲さんが去りました。