2015/06/20 のログ
■来島さいこ > 「ん、これね。首からぶら下げられるみたいだから――
――こうやって、防水性のあるポケットみたいに使えるみたい。
濡らしちゃダメなものを持ったまま泳ぐ時とか、便利そう。」
新しい玩具を見つけたような、好奇心が見えるような様子で抱えながら説明書きを読む。
水着のまま何かを持ち運びつつ泳ぎたい、そんな時の為の道具の様だ。
■来島宗仁 > 「へー……」
なるほど、今は便利な物があるんだな。
来島も頷きながら、会計を済ます。
――実際にさいこが着て、一緒に泳ぎに行く時が楽しみでしょうがない。
「よし――晩飯の買い物に行くか」
■来島さいこ > 「ん――うんっ。」
小さく頷いて会計を済ませる。
水着と雑貨は、何だか自分で持っておきたかったので持たせて貰う事にした。
彼と一緒に泳ぐ事を想像すれば、頬が緩む。にへら。
「うん。みんなもお腹をすかせているからね。
……あ、でも、その前ちょっとだけ相談したいんだけど――
――あの日からなんだけど、私の体質が変わったみたいで、一度詳しく調べたいんだけど……何処かアテとか、ないかな。
とりあえず、意識しなければ超常現象を狂わせる事はなくなったみたい。
前までは、意識してないと狂わせちゃったんだけどね。」
不安もあれば喜びもある、そんな複雑な視線で宗仁を見上げるだろう。
■来島宗仁 > 「――ん、そうなのか。
よし、ちょっと検査してみるか――
他の保険医にも相談してみるよ」
さいこの精神が安定したおかげだろうか?
――いずれにしろ、良い傾向だ。
彼女が自分の能力を制御できている、という事なのだから。
「よーっし、晩飯は何にするかなぁ」
■来島さいこ > 「うん。お願い。
安定しただけなら良いんだけど、こんな事は初めてだから、ちょっと気になるかも。」
晩御飯は何にするかなぁ。
その言葉を耳にすれば、うーんと考えて――
「……肉じゃがとかどうかなぁ?
私、ちょっと頑張っちゃうかも。」
■来島宗仁 > 「お、肉じゃがかぁ」
うん、肉じゃが。
おふくろの味。新婚さんといえば肉じゃが。
――思わず、頬が緩む。いかんいかん。
「いいな、肉じゃが。
いい嫁さん持って幸せだ」
■来島さいこ > 「うふふ。私も幸せ。
……まだ知り合ったばかりだけど、
宗仁の事、これから一杯知っていけたら、いいな。」
何処か照れ交じりの笑みをが自然と浮かぶ、
荷物を持つ手を片手にして、開けた片手片腕で宗仁の腕を組もうと手を絡ませるだろう。
■来島宗仁 > 「――そうだな。
長い時間に感じるけど、あっという間だったもんなぁ」
しみじみと思う。
俺、こんな惚れっぽかったかなぁ?
――さいこだから、って事にしておくか。
宗仁はさいこと腕を組むと、仲良く夕飯の買い物へと向かった。
ご案内:「商店街」から来島宗仁さんが去りました。
ご案内:「商店街」から来島さいこさんが去りました。
ご案内:「商店街」に朱堂 緑さんが現れました。
■朱堂 緑 >
「おいおい、俺はただ買い物を楽しんでいただけだぜ」
■朱堂 緑 > 左肩だけで肩を竦めて、男は嗤う。
商店街の路地裏。少しばかり薄暗い通り。
治安のいいこの地区でも、そういう場所にはそういう手合いがいる。
『運悪く』遭遇してしまった不良たちと、そのザンバラ髪の男が対峙する。
■朱堂 緑 > 「全くよ。血の気が多いったらありゃしねぇな。やめとけよ。お互い得しないぜ」
嘲るようにそういって、不良たちを睥睨する。
長身のその男がそういえば、威圧感に不良達が一歩後ずさる。
それにあわせて、男も一歩踏み込む。
「今だったら見逃しやる。いけよ。それとも――後悔してみるか?」
そういって、男がその左手を――。
■朱堂 緑 >
数分後。
■朱堂 緑 > 「……なぁんでマジで来るかなぁ。ビビってたんだから帰れよ……」
路地裏の片隅で、ズタボロにされて転がっている男が1人。
「お互い『得』がないって警告までしたのによぉ」
既に先日、似たような案件でボコられていたので金欠である。
ご案内:「商店街」に薄野ツヅラさんが現れました。
■薄野ツヅラ > 所用で学生街に行った其の帰り道。
訳もなく立ち寄った商店街で、意味もなくのぞいた路地で。
つい先日カフェテラスで楽しく『お話』した男が。
「………何してる訳ェ?随分愉快なことになってるみたいだけどぉ──……」
つい先日の様相など見て取れないレベルでボロボロになって転がっていた。
困ったように左手で頬を掻きつつ、かつり杖を鳴らして歩み寄る。
■朱堂 緑 > 「よぉ、薄野。久しぶりだな」
倒れたまま、左手をあげて声をかける。
指輪は幸いにもまたとられなかったらしい。
この手の換金が難しい上に足がつきそうなものは、手馴れた不良はとっていかないのである。
「何、路地裏の住民にちょっと熱烈な歓迎を受けただけさ」
■薄野ツヅラ > 「明らかに良いカモな訳だけど其れ歓迎で合ってる訳ェ?
────天下の公安の『室長補佐代理』様がどうしたことやら……
恨み買いすぎじゃないのかしらぁ?」
クツクツと楽しげに笑う。
かつかつと足を運んで傍にしゃがみ込めば、にやりと表情を緩める。
「逃げる判断が出来るようになるのをお勧めするわぁ」
■朱堂 緑 > 「生憎と運動はあんまり得意じゃなくてな。
口八丁手八丁でどうにかしようと横着した結果がこれってことだ。
嗤っていいぜ。
あと、『室長補佐代理』はもう廃業したんだよ」
そういって、左手で右腕を指差す。
以前そこにあった、公安委員会の腕章がない。
■薄野ツヅラ > 「口八丁手八丁で生きていくのは中々に修羅の道よぉ───……
横着しようとするのは良くわかるんだゾ──…☆」
その点では気が合いそうねェ、と笑う。
ちらと右腕に視線を向ける。
公安の腕章がないのに気付くと一瞬驚いたような顔を浮かべるも、
直ぐに普段通りの笑顔を取り繕う。
「ヤンチャな部下の責任でも取らされたかしらぁ?
ンー………何て呼べばいいのかしらぁ、無職代理さん?」
至極楽しい、と云った様子でニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべる。
■朱堂 緑 > 「いやまぁ、それも原因の一つではあるが、最大の理由は違う。
ようするに、俺も『尻尾切り』に使われたってだけさ。
今の平和と正義を守る為にな」
そういって、以前よりは気軽そうに笑う。
実際大して気にしていないのだろう。
過ぎてしまえばそれは過ぎた事でしかない。
「名前は好きに呼べよ。名前が知りたいなら調べりゃすぐわかるぜ?
今の俺はもう一般生徒だからな」
■薄野ツヅラ > 「原因の一つではあるのねェ──……」
珍しくどこか気の毒そうな顔をしながら言葉を紡ぐ。
笑う男の様子を見遣ればまァいいのかしら、と楽しげに笑う。
案外威圧感も感じずにボロボロな様子を見れば普通の学生らしく
────喧嘩の弱い普通の学生らしく、親近感も感じられた。
「そのうち調べとくわぁ、気が向いたら。
『尻尾切り』なんて公安は人間をなんだと思ってるのかしらねェ……
神経疑うわぁ」
■朱堂 緑 > 「それが正しいのさ。
俺が上にいたってきっと同じ判断をする。
だから、恨んでも憎んでもいねぇよ。
実際、俺はちょっとばかりお前らと『仲良く』し過ぎてるしな」
公安のエージェントとしちゃ失格だと、笑いながら、左手を仰ぐ。
ズタボロなせいか、その不気味な笑みも、普段ほどの凄味はなかった。
「まぁそれに、次の『尻尾』は多分クロノスだ。
俺が切られるところ目の前で見てたアイツだし、少しは考え改めてくれるかもしれないぜ。
希望的観測かもしれないけどな」
ご案内:「商店街」に麻美子さんが現れました。
■薄野ツヅラ > 「クロノスお嬢さんが次の代理、ってことかしらぁ───……
随分と公安も色を変えたものねェ」
穏健派から急進派なんて下の人間ついてこれるのぉ?、と呟きながらポシェットに左手を突っ込む。
乱暴に引き抜けば手の中にあるのはチュッパチャップスが2本。
包みを剥がして一本は雑に自分の口に放る。
片方はズイ、と目の前の男に差し出す。
「あげるわぁ、財布の中身も根こそぎでしょう?」
■麻美子 > 「あ、緑サン、やっと見つけたッスよー。」
彼の姿を見つけると、とてとてと駆け寄って来る。
「……って、なんスか、また新しい女ッスか?
なーんか見るたびに違う女といるッスねー。」
彼をジト目で睨みつつ、『久しぶりッスね』と彼女に手を振った。
■朱堂 緑 > 「おっす麻美子。あれ? 知り合いあいじゃねぇのか。
薄野は何処にでも顔だすから知り合いかと思ってたわ」
そういって、薄野からもらったチュッパチャップスを舐めている。
「あ、うまいなこれ」
■薄野ツヅラ > 「やァ、ええと───未見不さん」
彼女の姿を見れば、にこりと楽しそうに笑う。
ゆったりと杖に体重を掛けて立ち上がる。
「お久しぶりねェ、彼とは何処まで進んだのかしらぁ?」
きょとん、としながら二人を交互に見遣る。
正妻は未見不さんって聞いていたのだけどぉ───……と口元を緩ませる。
「何処にでもと云うか。
基本は落第街周りにしかいないしそう知り合い多くはないわぁ?
勿論、チュッパは世界の真理なんだゾ───……☆」
■麻美子 > 「知り合いッスよ、というか、
そもそも3人で話した事あるじゃないッスか。」
はぁ、と息をつくと、彼に封筒を差し出す。
「この中に家の鍵が入ってるッス、好きに使うといいッスよ。」
昨日言っていた『近所の家』の鍵だろう。
それを手渡すと、今度は可愛らしいデザインの財布を取り出す。
「あと、聞いたッスよ、色んな所でカツアゲされてるらしいじゃないッスか、
何やってるんスか、情けないッスねー。」
そういって、財布から一万円札を何枚か取り出すと手渡した。
■朱堂 緑 > 「あーあー、そうだった……え?」
ちょっと、まて。
三人で話、た?
記憶を遡る。
遡る。
遡る。
あった、話したところがあった、その話した時。
■朱堂 緑 >
【ソレを寄越せ】
■朱堂 緑 > 「……!!」
咄嗟に、左手を握りこむ。
喋るな、考えるな、抑えこめ。こっちにくるな。
……よし、落ち着いた。
そこで、麻美子にいつもの顔で向き直り、封筒を受け取る。
「ああ、ありがとう。助かった……っておいおい、金はいい!
流石にそこまで世話になれねぇよ」
と、いつものように笑う。
■麻美子 > 「やァ、ッスー。」
彼女の笑みに、同じく屈託の無い笑みを返す。
以前カフェテラス話して以降彼女と縁はない。
……そもそも麻美子は落第街にはあまり近寄らない。
落第街の彼女と縁が無いのは当然の事だ。
「そうッスねー、ちょっと前に一緒のベッドで寝たッスよ。」
そう言ってケラケラと笑う―――が、
「って正妻ってそれどこ情報ッスか!!違うッスよ!!
まだ結婚はしてないッス!!!というか恋人でもないッス!!!」
■薄野ツヅラ > (女の子からお金受け取って家の鍵ってぇ───
所謂ダメな関係ってやつじゃないのかしらァ……)
「いや、カフェテラスの時から目の前でイチャコラしてた印象しかないしぃ───……
・・
『まだ』、ねェ……なんとも学生生活謳歌してる様で」
若干引いたような目で元代理を見遣る。
と、同時に妙な違和感を感じる。
「えーと、大丈夫かしらァ?
体調不良なら早めに奥さんに面倒見てもらうといいわよぉ……」
珍しくどこか心配したように、一つ。
■朱堂 緑 > 「別に平気だよ。金だって手持ちがないだけで銀行いけばあるわ。一応元公安だぞ」
そういって、薄野にはぐらかすように笑い、慌てる麻美子をみてまた笑う。
「まぁ、そういうことだ。毎度毎度、いいようにからかわれるよ」
■麻美子 > 「―――なんスか?中二病ッスか?」
彼の様子に首を傾げるが、
いつもの笑みに戻ればまぁいいかと流す。
「……そうッスか、なら交通費だけでいいッスね。」
そう言って出したお金をしまうと、千円札を1枚手渡す。
真剣に彼が困っていると思っての行動だったらしい。
■朱堂 緑 > 「異能も魔術もあると思えば間違ってねぇな」
これまたいつものように笑い返して、まぁ、それならいいかと千円札を受け取る。
「あとで返すわ。つーか今日返す。帰れば金あるからな。
飯好きなモン奢ってやる。退職祝いも兼ねてな」
■麻美子 > 「ま、公安やめてこの人ももう普通の学生ッスからね。
普通の学園生活を謳歌もするッスよ。」
にへらーっと彼女に返しながら、彼を肘でつっつく。
「銀行から下ろせば大丈夫って言っても、
限りがあるッスよね?早くちゃんと次の仕事見つけるッスよ?」
ちらりと彼の右手を見るが、直ぐに視線を逸らし
「普通のバイトは無理そうッスけどねー。
深夜のコンビニとかに出てきたら客が逃げるッスよ。」
■麻美子 > 「まぁ、お金はともかく、一緒にご飯なら付き合ってやるッスよー。」
『奢りッスからねー』と彼に笑いかけつつ。
■薄野ツヅラ > (未見不さんが悪い男に引っ掛かってるようにしか見えないのは気の所為かしらぁ)
ぼんやりと暫し思案しながら、思い出したようにポシェットに手を入れる。
3本目のチュッパチャップスを取り出しながら彼女に押し付ける。
「よかったら未見不さんもドーゾ」
若干その場の仲良さげな2人の様子にいたたまれなくなりながらも笑顔を浮かべる。
屹度何かあっても彼女がなんとかするのだろう、と笑う。
■麻美子 > 「あ、どうもッスよ。
にしても、ツヅラサンがこんな所に居るなんて珍しいッスね、何か買い物ッスか?」
受け取ったチュッパチャップスを口に放り込みつつ、彼女に問いかける。
■朱堂 緑 >
「まぁ公安の仕事のお陰で確かに普通とは少し距離おいてたしな」
そう、肘で突かれながら、曖昧に返事をする。
実際その通りである。
守ることはしてきたという自負があるが、それを謳歌する時間は少なかった。
いい機会ともいえるし、そこに甘んじるのも多少は悪くないのではなかろうか。
「課題が片付いたらバイトはなんか探すつもりさ。
もうちょっとしたら期限ギリの奴は片付くからそれのあとだな。
とにかく食いたい飯は麻美子がきめとけ」
■薄野ツヅラ > 「ン、一応は2年に籍を置いてるしぃ──……
出席してることにして貰いにお願いしに行ってきただけよぉ」
ぱちり、小さくウインクを一つ。
目の前の青春真っ只中の男女を見ながらいいなあ、なんてぼんやり思案しつつ柔らかく笑う。
■麻美子 > 「ま、ちょっとずつ馴れるッスよ。」
『公安をやめた彼』との距離感は正直、計りかねている所がある。
昔は向こうから自然と距離を取ってくれていたし、
もちろん自分も立場を考えて距離を取っていたのだが、
今の彼は一般人なわけで、それゆえに、危うい。
いきなり公安を辞めさせられた心中を考えると、
どうしても無駄に世話を焼いてしまう。
「麻美子が手伝えるような課題だったらいつでも手伝うッスからね?
手伝い1回、ご飯奢り1回ッス。」
『何食べるッスかねー』と考えつつ、
口の中のチュッパチャップスを舐める。
■麻美子 > 「なるほど、てっきり水着の時期ッスから、
水着でも買いに来たと思ったッスよ。」
ウィンドウに並んでいる水着フェア、という看板を見つつ、
彼女を見て、にやりと笑う。
「……そういえば、テストでズルしようと学校に忍び込んだ人がいるそうッスねー?」
■薄野ツヅラ > 「そうねェ、もう水着の時期────」
麻美子の二言目を聞いて一瞬表情を硬直させる。
直ぐにいつも通りの不敵な笑みを戻すものの、若干声を震わせる。
「へェ、気付かれるようならそいつはまだまだねェ──……
広報部の情報網は恐ろしいものねェ、絶対敵に回せないわぁ」
■朱堂 緑 >
そんな麻美子の心中を知らず、男は割といつも通りのつもりではあった。
それでも、無意識な遠慮はあるだろうし、何より『先ほど』のようなこともある。
それが、麻美子の中にある微かな違和感や、『世話焼き』に繋がっているのかもしれない。
「じゃあ早速今度また語学頼むわ。全滅なんでな。
しかし、海水浴か。俺は……無理だな。カナヅチなんだ」
右腕をみながら。そう答える。
■麻美子 > 「そうッスねー、夏にはプールとかお祭りとか花火大会とか、
学生らしーいイベントが目白押しッスからねー。
こんな時期に退学になるなんて事があったら、一生後悔するッスねー。」
目を細めて、彼女を見る。
が、いつものへらっとした笑みに戻る。
「ま、そんなわけッスから、特に何も無ければ公表はしないッスよ。
それに、しても意味ないッスからね。この学園で答案が盗まれるとしたら、
その答案はほぼ100%ダミーッスから。」
■麻美子 > 「任せるッスよー、あと、その手伝いのお礼は、
夏祭りに一緒に行って屋台で奢る、で頼むッス。」
『海水浴は無理でもお祭りはいけるッスよね?』と笑顔で首を傾げる。
「それにしてもいよいよポンコツッスね。
その歳でカナヅチとかありえないッスよ。」
■薄野ツヅラ > 「プールもこんな状態じゃあ入れたものじゃないけどぉ──…」
ちら、と右腕のやたら頑丈な金属製の杖を見遣る。
小さくはァ、と溜息を吐きながら口の中の飴を弄ぶ。
困ったように笑いながら麻美子の双眸から目を逸らした。
「肝に銘じておくわぁ、ご忠告アリガト。
其れにしても目の前でデートの約束ねェ……羨ましいものだわぁ」
肩を竦めて楽しそうにからからと笑う。
■麻美子 > 「そういえばそうッスねー。
申し訳ない事を言ったッス。」
バツが悪そうに頬を掻く。
ちょっと配慮が足りなかったかもしれない、と反省する。
「ま、そこまでしたらテストはいい点取れそうッスよねー。
麻美子もちょっと挑戦してみたいッス。」
『デートの約束じゃないッスよ』とぶんぶんと首を振って否定し、
にっこりと笑うと、用は済んだとばかりにその場から一歩下がる。
「ま、麻美子は緑サンに鍵を届けに来ただけッスから、
そろそろ行くッスねー。邪魔して悪かったッス。」
■朱堂 緑 > 「しょうがねーだろ、右腕つかえねーんだから。
浮くくらいは出来るだろうけどしっかり泳ぐのは無理だわ」
そういって、肩を竦める。
「ああ、屋台か。悪くねぇな。
よし、いこう、俺もそういうのあんまり行ったことないから興味あった」
そういって、笑う。
■朱堂 緑 > 「あ、まて麻美子。いくなら俺もいく。どうせもう帰るからな」
どうにかそういって立ち上がり、隣に立つ。
まぁ、立てば大きい。いつも通りの長身だ。
「今日は流石に少し疲れたしな。薄野。これ、ありがとな」
そういって、咥えている飴玉を指差す。
■薄野ツヅラ > 「此れに関しては自業自得だしぃ──…」
気にしないで、とふんわり笑みを浮かべる。
くああ、と小さく欠伸をしながらかつり、かつり杖をつく。
「あっは、これはこれはおあついようで」
楽しそうに笑いながらひらひらと左手を振る。
また何処かでねェ、と声を掛けながら二人を見送るだろう。
■麻美子 > 「ん、いい機会ッスから一緒に行くッスよー。」
『屋台楽しみッスねー』と彼に向けて満足気に微笑む。
そう言って歩みだそうとした所で彼に呼び止められ、立ち止まり、彼を待つ。
「あ、緑サンも帰りッスか、それじゃ、途中まで一緒ッスねー。
これは心強い護衛が出来たッス。」
ケラケラとバカにするように笑って、彼の手を握った。
「じゃあ、ツヅラさん、また機会があったらッス!!
それが直ったら、温水プールにでもいくッスよー!!!」
にへらーっと笑って振り返ると彼女に手を振り、彼と一緒に去って行く。
■朱堂 緑 > 「そっちもからかうのはやめてくれ」
いいながらも、あんまり満更ではなさそうに笑う。
「見ての通り、まだまだ色々と発展途上なんでな」
意味深にそういって、麻美子の手を前よりは自然につなぐ。
「はっ。いざとなったらまた俺がボコられてる間にでも逃がすさ。
それくらいは出来るからな。まぁそもそもそういうのに合わないように帰りたいいところだな。
ルート選択頼んだ」
そういって、二人で帰っていく。
「じゃあな、薄野。そっちも怪我さっさと治せよ」
そういって、去っていく。
■朱堂 緑 >
『思考力が低下している。ボロが出る前に休まなければならない』
ご案内:「商店街」から麻美子さんが去りました。
■薄野ツヅラ > 「アー………冷やかそうと思ったのに焼け石に水
超お似合いなんだゾ───…☆」
からからと楽しそうに笑って、同じように2人の背を追う。
杖を片手にゆらりゆらりと路地を抜ける。
「…………ああもう、羨ましいわねェ」
ご案内:「商店街」から朱堂 緑さんが去りました。
ご案内:「商店街」から薄野ツヅラさんが去りました。
ご案内:「商店街」にチェシャさんが現れました。
■チェシャ > (商店街の通りを、今日も今日とてお散歩兼パトロール
チェシャにとって商店街は、ご飯を沢山くれる優しい人で溢れていると同時に、自分の縄張りだったのだ
故にパトロールは欠かせない)
■チェシャ > 「今日もこの街は平和ね
とてもいい事なん」
そんな事を語りながら、ぷらぷらと歩いて行く一匹
■チェシャ > よちよちよち……と短いあんよでパトロール中
丁度お昼時だからか、美味しそうな匂いがあちこち漂い
只でさえ腹ペコこにゃにゃはとてもお腹が空いてくる
ご案内:「商店街」にサリナさんが現れました。
■サリナ > 昼時にさあ何を食べようかと今日は商店街にまで足を運んでみた。
あちこちからいい香りがして、どの店に行くか迷っていた時に一匹の猫を見かける。
(ふわふわしてる)
なんとなく、触れないかと思って猫の後ろから近づいてみる。
■チェシャ > よちよちよち……短いあんよでゆっくり歩く猫に簡単に追い付き
近づいても逃げる様子は無い
くるりとサリナの方へと振り返れば
「おねーちゃん遊んでくれる人なの?
触ってもいいのよ」
■サリナ > 「っ!?」
猫が喋った。驚きである。おそらく目を見開く程度の表情であったが内心は驚きだった。
冷静に考えると猫じゃないのかもしれない。口ぶりからすると猫かもしれない。
(…猫は普通喋らない)
「…あなたは変身魔術を使う人ですか?」
少し、触る気が失せてしまったので伸ばしかけた手を引っ込めて問うた。
■チェシャ > 大抵の人間は猫が喋ると驚きの反応を見せる
サリナの反応に、慣れた様子のおすまし顔をみせつつ
綺麗なビー玉の様な瞳でじーっと見つめる
「うぅん……」
彼女の言葉に、若干考え込んで
或いは、渋るかのように
「おねーちゃん正解。チェシャはね、変身魔術を使えるよ
だからね、寒くてお外に居られない冬はあざらしとかぺんちゃん(*ペンギンの意味)になって寒さをしのぐし
他の動物にもなれるよ
……でも、多分人にはならない
人に成る必要が無いから」
真っすぐに素直な答えを返す
■サリナ > 「ふむ、魔術を扱えると…」
(あざらしに…ぺ・ん・ち・ゃ・ん…?)
ぺんちゃん、ペンチャンとは一体なんだろう、聞いた事もない生物だ。
気になるが、今は目の前の生物が一番気になる。
人にはならないと聞いてどこか安心した気もする。100%信じている訳ではないが、目の前の喋る猫は女の子みたいで昔近所に居た子達を思い出させた。
「人にはならないという事は人以外にはなるんですね…ところで、遊んでほしいんですか?」
先ほど《遊んでくれる人なの?》という言葉を使ったのを思い出して聞いてみる。
■チェシャ > 「チェシャはねー魔術を使える猫なん」
彼女のぺんちゃんの疑問を露知らず、さらりと答える
「あまり初対面のレディーに詮索するのはマナーが宜しくないのよ…?」
と、ちょっとだけ表情が渋る
「遊んでくれる人と、ごあんくれる人は歓迎なの
大好きなん」
ごろん、とその場で寝転がって撫でやすい体勢に
■サリナ > (もしかして、怒ってる?)
喋る猫なんだから色々確認するぐらいは仕方ないでしょうに…だが、考えてみると今のような質問をしてきた人間はきっと自分だけじゃないだろう。
そう思うと機嫌を損ねないうちに謝罪をすべきだと思った。
「すみません、配慮が足りませんでした……触ってもいいですか?」
マナー云々を指摘されたばかりなので伸ばしかけた手を目の前で留めた。
■チェシャ > 多分、きっと
人の言葉を理解する猫は、他の猫よりはちょっとだけ賢くて、人間に近いのだろう
彼女の言葉に「怒ってないよ」と言いながら
「触っても、いいんよ」という
猫は怒るとしっぽがぱたぱたするけれど、そういう仕草もないところからも恐らく平気だろう
「おねーちゃんもあんまり知らない人にあれこれ聞かれるのやーじゃない?
それとも、平気な人?」
じぃぃ……と見つめながら尋ねる
見つめるのは、恐らく猫の習性なのだろうか?
■サリナ > 許可を得たので早速触れてみる事に、もふもふ、もふもふ
(ふわふわ)
長い毛がふわりと肌をくすぐる感覚。くすぐっているつもりが、こちらもくすぐられているような、そんな感触。
「…そうですね、私もあまり根掘り葉掘り質問されるのは好きではないかもしれません」
撫でていると見られている事に気付き、こちらも視線を合わせる。合わせて、猫の目に目やにがついてるのに気付いた。
「少し、目を閉じて」
言ってから猫の目に指を伸ばす。
■チェシャ > 触れればきっと、手入れの行きとどいた艶のある毛がふんわりと気持ちの良い肌触りだろう
くすぐられると嬉しそうに伸びをして「にゃにゃにゃ……」と、声を漏らした
「……でしょ?それと一緒
もしかしたら、いつかおねーちゃんと色々お話しする日も来るかもしれないの
……でも、今日はここまでなのよ」
「うん」
大人しく目を閉じて目やにを取って貰う体勢になり、嬉しそうに
「おねーちゃん優しいね。ありがとね
……所で名前を教えてくれると嬉しいんだけど、聞いても良い?」
■サリナ > (初対面だから?…あまり深く考えなくてもいいか)
また会えれば、その時はもっと色々聞けるのだろう。きっと、そういう事なんだ。
猫の目に指を這わすと、丁寧に何度も指を行き来させて目やにを拭い去る。
「私の名前はサリナ。サリナ・イバルラ・アマビスカ…あなたはチェシャ…で合ってますか?」
この猫が自分の事を《チェシャ》と言ってたので確認する。
■チェシャ > 目やにをとりきって貰うと、さっぱりした表情で
「気持ちよかったん、すっきりしたんね……ありがと」とまたお礼を言う
「サリナ・イバルラ・アマビスカ……サリナちゃんね?チェシャ、覚えた
うん、チェシャはねーチェシャって言うんー」
そういいながら、サリナの周囲をくるくる回って肯定した
■サリナ > (チェシャ、不思議な響きの名前。どういう意味だろう)
さらり、さらり、さらり、手を伸ばして、猫が通って、通り過ぎて、そしてまた戻ってきて、通る度に毛が撫で付ける。
猫に触れるのは久々なのでなんだか楽しかった。そういえば、と猫の行く手を遮って…
「あなたは…」
飼い主は?と聞こうとしたが、続ける前によく言葉を選ぶ事にした。
「…あなたのご家族は?」
■チェシャ > くるりくるり……ゆっくりではあるけれど
このままずっと廻り続けていたらバターになってしまうかもしれない
けれど、遮られる彼女の手に そんな事は無く
『なぁに?』と聞きたそうに彼女の方へ目を向ける
「うん」
小さく頷く。彼女が考えて言葉を選んで配慮してくれるのを悟って
せかす事もなく、静かに彼女の言葉を待つ
「家族はね、居るのよ
……でもね、ここには居ない。他の場所に居るわ」
そうすると、懐かしむかのような目で
「……何故かしらねー?
普段ならきっと、ホントは喋る気が無いけれど……
おねーちゃんには喋りたくなったのよ、不思議ね」
猫に表情は無いけれど、もしあったのであれば――……きっと
その表情は笑っていたかもしれない
「少し、長いかもしれないわ?」
■サリナ > (他の場所に)
チェシャの懐かしむような目を見てなんとなく、自分と同じ境遇なのではないのかと思った。
続く言葉を聞きながら、撫で付けていると…
《ぎゅるる》
…と、腹の音が鳴った。そういえば昼食がまだだった。
「長くなるなら、今度にしましょうか。私、お腹空いてしまいました」
少しだけ照れた風に、ほんの少し口元に笑みを浮かべて。
■チェシャ > 多分、きっともしかしたら……
この猫も彼女も、似た境遇か何か――……近しいものを感じたのかもしれない
撫でられると、気持ち良さそうに撫でられる
「うん、お腹すいたね。チェシャもね、空いちゃった
ご飯色々探しながら、歩いて買って、食べながらお喋りしよっか?」
少しだけ照れて、薄く微笑みを浮かべる彼女に頷くと
一歩歩きだして「行こう」と声をかける
お昼時だからか、商店街は賑わっていて
焼きたての焼き鳥とか、コロッケとか、唐揚げ、魚の串焼きの香りの他に
美味しそうなお店から漂う料理の香り
甘いお菓子やお茶の香りと、ありとあらゆる香りが
一歩ごとに変わっていき、二人を誘惑する
「どれも美味しそうで迷っちゃうのねー」
■サリナ > 猫の横に並んで商店街を歩く奇妙な光景。
カレーのスパイスの香り、肉まんを蒸した匂い、ラーメン屋の脂っこい匂い、たこ焼きの…と、割と脂っぽい香りに釣られている。
「そうですね…迷ってしまいます。何か食べたいものあったら言ってくださいね」
そこまで言って気付いた。相手は猫だということに…
「…なんでも食べて大丈夫ですか?」
猫なんだからダメなものも多いのでは?と思った。
■チェシャ > 魅力的で、どれもこれも食べたくなってしまう香りの商店街は
お腹のすいた状態だと、とても危険で素敵な誘惑に溢れている
「あれもこれもね、食べたくなっちゃうわよねー
……いいの?ありがとう。じゃあねぇ、焼き鳥さん食べたいん」
さささっと焼き鳥を焼いている屋台の前に立って
「昔は何でも食べれた
……けどねぇー今はね、身体もかなり猫に近くなっちゃった
だからね、食べるものは殆ど普通の猫と変わらないん」
彼女の想定通り、食事は普通の猫と変わりなかった
「サリナちゃんのご飯はとらないし、食べるもの気にしなくて大丈夫なのよ」