2015/06/11 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 「こんにちは」

そう挨拶をしながら店に入ってきて、適当な席に座る。

高校相当の授業を履修している学生であれば、試験勉強に苦しんでいるはずの時期だが、意外と蘭は平静通りである。
…それもそのはずで、蘭は高校相当の授業内容を
「高校の内容を復習・知識を確認するための講義」
で学んでいるため、試験の時期がずれるのだ。
…つまり、同年代の学生とはほとんど授業を共有していないことになるのだが。

注文を確認しにきた店員に

「温かい紅茶と………アップルパイをお願いします。
あ、紅茶はストレートで」

と注文をすると、おもむろに勉強道具を取り出す。
数学のノートと、それなりの厚さのあるプリントの束だ。

生ヶ易案子 > 一方。
試験勉強に苦しんでいないのは、もう片方の客も同様である。
理由は単に受ける気もなくサボる気満々だからだが。
ちなみに、こちらの授業の進み具合は中学校一年生相当だ。

運ばれてきた甘味を喜色満面に味わいながら、ふと店内を見渡す。
勉強にいそしむ生徒の姿を見つけて、そうか、そろそろ試験の季節か、風物詩だなあと他人事のように思う。

「うーん、でも試験勉強にしては優雅そうだ」

声に出ていた。

美澄 蘭 > 熊谷先生の数学基礎は、既に二次関数と二次方程式・二次不等式の範囲にまで進んでいる。
流石にガイダンスで
『俺は容赦なく進めるし、課題山ほど出すからな』
と教師自ら宣言しただけあって、脱落者は意外と少ない(もちろんガイダンスで心折れた者は除外している)が…いくら脱落者が出ていたとしても、相対的に蘭の成績が何もせずに上がるなどということはない。
蘭は、地道にやるべき事をやるだけである。

ノートを開く途中で、注文したものが運ばれてきた。

「ありがとうございます」

そう言って、まずは品のある所作で紅茶を一口。試験直前の学生にはあり得ない余裕である。
…もっとも、「熊谷先生の数学基礎の課題に向き合う学生」としても、あり得ない余裕ではあるのだが。
プリントは、標準的な学生が終わらせようと思ったら4〜5時間分はある。

生ヶ易案子 > 「…………」
じ、と様子をうかがう。

試験勉強……ではないらしい。内容を見なくても、所作でわかる。
勉強というものは、量をこなせばこなすほど効果的なものだ。こんな飲食店に来てまで「勉強」をしている者は、切羽詰まった独特の雰囲気がある。
それがないということは、
量が一定であるということで、

「ね、そこの子。課題かな? 随分いっぱいあるね」
何の気なし、という風に話しかける。
……この量は、えーと、数学基礎か。出席したことは一度もないが、課題を『手伝った』ことは何度かある。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に霜月 零さんが現れました。
美澄 蘭 > そして、お茶とアップルパイを少しよけてノートを開いたところで…声をかけられる。

「?
ええ…熊谷先生の数学基礎は毎週こんな感じだけど」

話しかけられて、虚をつかれたように瞬きしつつ答えた。

「まあ、週1回だし、難しい問題はそんなに無いから…コツコツやれば、そんなに厳しい量じゃないわ」

初回に一気にやろうと思ったけど、あまりにしんどかったから諦めたの…と、悪戯っぽく微笑む。

霜月 零 > 「ん、おー?」

気だるげに遠目に見ている。あ、知り合いたくさん。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から霜月 零さんが去りました。
生ヶ易案子 > おお、新鮮な反応だ……と思いながら、彼女の席に寄って、向かい合って頬杖をつく。
このカフェテラスによく顔を出しているのも……こうして、課題をしている生徒が多いから、だ。

「良かったらだけど、『手伝おう』か」
この話を切り出す瞬間が、生きていて一番――たまらない。
現金に喜ばれるか。
失礼なと怒られるか。
丁か半か、だ。

「あんずさんの『異能』は、それを一瞬で終わらせることができるんだ。でも、問題もあってね――」

美澄 蘭 > 「………一瞬?それに、「問題」って?」

きょとんと、首を傾げる。
一緒に勉強しようという申し出なら歓迎なのだが…どうも、そういう話ではない気がする。とりあえず、「問題」について尋ねてみた。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に霜月 零さんが現れました。
生ヶ易案子 > 「この異能――『永遠の一瞬』は、あらゆる『作品』、つまり提出物なんかも一瞬で『完成』させる異能だ。
きみがじゅうぶんに授業内容を理解していれば、それなりにちゃんとしたものが完成する」

が、と、まずは人差し指を立てる。

「これで『完成』させた提出物は、二度と『修正』できない。
これはまあ――熊谷先生の授業なら問題ないね。
あの先生、量が多い分、いっこいっこ書き込んで採点とかもしないはずだ」

そして、次に中指を立てて、
「ふたつめ。熊谷先生にはこの異能の事がバレてる」
わりと致命的な気もした。

霜月 零 > 「(んお、なんか話してんのか……)」

蘭の方には、先日の連絡と礼を言わねばならない。

取り敢えず、話の区切りがつくまで、遠目に見ていることにした。

美澄 蘭 > 「………」

異能の内容説明を聞いて、くすりと笑んだ。
ある種のあけすけさを、好ましく感じたようである。

「…ありがたい申し出だけれど…遠慮させてもらうわ。
熊谷先生は授業で理解しきれてない部分を自分で確認する事まで考えて課題を出してる感じだし…やっぱり、授業で問題演習はほとんどやってないから、まずは自分でやってみないと身に付かないと思うの。」

そこまで、柔らかい笑みでやんわり断った後、

「…でも、異能の事がばれてる事まで説明してくれる…正直ね」

そう言って、おかしそうにくすくす笑い出した。

生ヶ易案子 > 辞退の申し出に、指の形と表情を崩す。へらり。
「そっかあ。残念」
残念だぁ、と繰り返して鳴いて、そのまま向かいの席にもたれる。

「そうだね。きみのお察しの通り。――あんずさんの異能はズルだから、勉強にはならないんだよね。
じゃ、この話はなしだ」
だから、彼女の選択を深追いはしない。
悪魔の契約は、誠実な説明と、心よりの同意がなければ成立しないのである。

「ま、気にしないで。善良なタイプの犬にでも噛まれたと思ってくれ。
あんずさんは自分が頑張らないぶん、頑張ってる子を『手伝う』のが楽しみでね」
そんな軽口も、本気で口にしているように見える。たしかに、よくも悪くも正直だ。

美澄 蘭 > 「ごめんなさいね…一緒に勉強しよう、って話なら、寧ろ嬉しかったくらいなんだけど」

一応話を聞いたのはそういう動機もあったようだ。

「魔術の勉強にも、数学とか、化学とか…もしかしたら生物も必要かもしれないし。
今後に必要な可能性の高い事は、あんまり手を抜きたくないの」

そう言ってもう一回ティーカップに口をつけると、改めてノートを開いて、シャープペンシルを手に取った。

霜月 零 > 「あー……よう、ちょっといいか?」

ひと段落した、と見て声をかける。

美澄 蘭 > 筆記用具を手に取ったところで…聞き覚えのある声が降ってきたので、そちらの方を見る。

「あ…霜月君、こんにちは。
………そういえば、あの後大丈夫だった?」

気遣わしげに、上目がちに零の方を見る。

霜月 零 > 「ああ、あん時はホント世話になった。特になんもなかったよ」

ありがとう、と頭を下げる。嫌な予感がしたものの、実際は特に何もなかったのだ。

「で、お宅はまたサボタージュの勧誘か?」

案子の方に問い掛ける。

生ヶ易案子 > 「おやおや、あんずさんの知らないところで色んなことがあったようだ」
ショートアドショットココアパウダーフラペチーノをじるじるとすすりながら、なにか訳ありげな二人を冷やかす。
この広くブラックボックスのような島で、知らないことの方が多いのは当然だけれど。

「うむ、いわばサボりの草の根活動だね。あれだ。ノブレス・サボリージュだ」
どうも気に入っていたらしい。

美澄 蘭 > 「………そう………良かった」

特に何もなかったと言われれば、安心したような柔らかい表情で、深く息をつき。

「…気にしないで。ああいう仕事をしやすくするために保健委員になったんだし。
…でも、骨折が治せないのは課題よね…今度図書館で分かりやすい治癒魔術のテキスト探さないと」

まだ魔術理論はそんなに勉強してないから、丁度良いのがあるか心配…と、少し眉をひそめる。

…そこで、零が案子の方に問いかけるのを見れば。

「………知り合い?」

と、2人の顔の間で視線を1往復させて、首を傾げた。

霜月 零 > 「まだ引っ張んのかよ、ノブレス・サボリージュ」

くつくつと笑う。ほんの数日前なのに、ひどく懐かしく感じてしまう。

「ま、お宅ならいい保険委員になれるさ」

俺が保障する、などと言いつつ、知り合いかという問いに応える。

「あー…友達、ってことでいいんだっけか?」

生ヶ易案子 > 「いやー、サボる能力を持って生まれてきたからには、やっぱサボらないといけないと思うんだよね。
座右の銘にしよう。ノブレス・サボリージュ」
そう言って、同じようにくつくつ笑う。

「そ、友達友達」
対する少女のほうに、零くんを手のひらで指し示しながら。
「ごらんの通り真面目ないい子だから、こっちもあんずさんの誘いに乗ってくれそうもない」

霜月 零 > 「嫌な座右の銘だな、年中サボってるみてーだ」

くつくつ。ああ、やっぱりこういうくっだらない会話が、一番楽しい気がする。

「つーか、そんなにサボってて大丈夫なのかよ……って、コピー系課題はなんとかなるんだったな、お前」

美澄 蘭 > 「…草の根も何も、サボりは上からは発生しないと思うけど…」

「ノブレス・サボリージュ」のやりとりにおかしみを感じるのか、くすくすと笑って。
そして、改めて案子の方を見た。

「…そう、霜月君の友達なのね…
…えぇっと、自己紹介、した方がいい?」

あんまり、お客さんにはなれそうにないんだけど…と、何故か若干申し訳なさそうに言いながら。

生ヶ易案子 > 「ん、そうだ。自己紹介か」
それを言うなら、話しかけておいてまだ異能の話しかしていない自分が先だろう。
もっとも、自分という人間を説明するのには、この異能の話で十分なのだが。
「あんずさんは、んー、あんずさんだ。1年生、7回目。意外と大丈夫」
大丈夫の基準は人それぞれである。

美澄 蘭 > 「………」

「1年生7回目」の発言に、真顔で絶句した。
彼女にとっては、本気で想像外の世界だったようである。
…が、名乗られたので気持ちを切り替えるように頭を振った後

「ごめんなさい…えぇっと、美澄 蘭よ。
あんずさんの流儀に従うなら…1年生1回目、ってところかしら。
異能の方にはご縁が無いと思うけど…よろしくね」

失態を見せてしまった分か、笑顔には若干ぎこちなさが混じる。

霜月 零 > 「冷静に考えてやべーよな、7回目」

やっぱ全然だめじゃねーか、と溜息を吐く。

「まあ、俺は言うまでもねーだろーけど……霜月零、一年生一回目、だな」

生ヶ易案子 > 「学年と年数が一致している……」
一方、想像外の世界の住人は、その世界が基準になっていた。
こうはなってはならない。

「って、一年か。じゃあこれからだな。一年生仲間だ」
そういう話でもない。
はたして、仲間とはなんなのか。学校というものは色々なことを考えさせてくれるものだ。

「ま、課題のサボり以外でも、あんずさんの力が必要かもしれなかったら……気軽に言うとよいよ」
にこにこと。
「あんずさん、力が使えればべつになんでもいいんだ」

霜月 零 > 「おいおい、お前の能力は不可逆の結果を齎すモンだろ?そんな軽々に使う感じでいいのかよ」

少し呆れたような声で問い質す。

とは言え、「決して修正できない結果を齎す」と言う能力は、軽々に使うとマズそうではあるのだが。

美澄 蘭 > 「…そんなに、おかしい事じゃないと思うけど…」

案子があまりに自分の基準を疑わないので、若干自信が揺らいでいる。大丈夫か。

「そうね。1年生仲間ね…ちなみに、あんずさんはどんな講義をとってるの?」

1年生仲間だと、あんまり同じ講義をとってる人いなくて…と。
会話の流れで分かれよ状態である。

「…確かに…修正出来ない結果って、不便でもあるわよね」

忙しい時の自炊とか、その辺なら影響小さいけど…とか、不穏な事を呟いている。
決して手を抜きたい場面が存在しないわけではないようだ。

生ヶ易案子 > 「何取ってたっけ……。」
いちおう、履修登録は毎年しているが、なにぶん学期頭のことだ。もうだいぶ思い出せない。
「んっと……魔導書記述実習とか、基礎錬成……取ってたかな。出てないや。普通教育科目はたしか中1のやつ……」
小柄でやや年齢不詳ではあるものの、さすがに中1という容姿ではない。相当の事態であることは明白であった。

「そうそう。料理とかすると、味付け変えられないし、色々不便なこともあるけど」
それでも、
「あんずさんのことが必要な人が、承知の上で望むなら、さ」
だからほら、ちゃんと説明したわけだ。あっけらかんと、当然のように言い放つ。

霜月 零 > 「……なあ、美澄。コイツ、無理矢理引き摺り出してでも講義に出席させるべきだと思うんだがどーよ」

靉靆としてボヤく。もう、心の底から呆れているといった顔だ。

「しかし、なんつーかお前……」

その先の言葉を飲み込む。いくらなんでも「それじゃあ、道具みたいじゃないか」とは言えなかった。

美澄 蘭 > 「………そ、そう…やっぱり、重ならないわね…」

「普通教育科目は中1」と聞いてまた一瞬ぎょっとしたが、他の部分でも重ならないのを聞いてちょっとしょんぼり。
異能や魔術に関する事は、蘭の方が基礎で、これまた重ならないのだ。

「………重なってるなら、引っ張っていってもいいんだけど…」

零の提案には、真顔ながらも躊躇いがちに頷いたところで…

「………中学生の範囲なら、私、週1くらいで見る?」

魔術はそんなに詳しくないけど、普通の教科の中学校の範囲は大体覚えたから、と、案子に提案を持ちかける。

生ヶ易案子 > 零が言葉にした心配も、
……言葉にしなかった心配も、知ってか知らずか、へらへらと笑っていた……のだが。

「べ、べんきょう」
蘭の提案に、びく、と、あからさまに身を縮める。
やや震える声で、
「それは……その……ありがた……くは……、えっと、」
顔の前に手のひらを突き出し、わさわさと動かして、
「あ、あんずさんべんきょうはちょっと!」
動揺の為かイントネーションがややおかしい。これは……真性である。

霜月 零 > 「…………祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す」

なんとなく思いついて、多分同じ文化圏だろうと共通するはずの学問知識問題を投げつける。

「さあ、何の一節か答えてみろ」

一応、イージーと言うか、なんとなくで知っててもおかしくはないものだが……

美澄 蘭 > 「………?」

案子の様子がおかしくなった事に首を傾げる。こちらはこちらで、逆方向に真性である。

「大丈夫よ、中学生の勉強は高校の勉強への入り口だから。そんなに難しくないわ」

やれば出来る、と、小さくガッツポーズっぽいものすら作ってみせている。

生ヶ易案子 > 「わ」

突然の出題に息を詰まらせ、謎のイントネーションをいったん整え、至って真面目な顔で、

「私と小鳥とすずと……」

みんなちがって、みんないい。

霜月 零 > 金子みすゞは知ってて平家物語は知らないのかよ。

と言う呆れを外に出さないように(無駄な)努力をする。

「……取り敢えず、美澄に勉強、教えて貰ったらどうだ?」

多分だが教えるの上手いぞ?と割と真面目に提案する。

生ヶ易案子 > さもありなん、金子みすゞは小学校中学年の国語の教科書にも搭載されているが、平家物語は古文であった。

「だ……だいじょうぶ! ほんとうにあんずさんはだいじょうぶ! べんきょうはだいじょうぶ!」
勉強が大丈夫とは言いがたいが。
あまりにも邪気のないガッツポーズから目を逸らし、じり、じり、と後退していく。
お勘定のための財布まで探し始めた。本格的に逃走姿勢である!

美澄 蘭 > 「…大丈夫だったら、7回目の1年生で、普通教育科目が中1だったりはしないと思うんだけど…」

真顔で、悪気の無い風でド正論をはく。

「…出来る事が増えるのって、楽しいものよ?」

自分の力を自分のために使える事も増えるんじゃない?と。

霜月 零 > 「おう、努力が実るのは結構な快感だぞ?」

地道に頑張るのも悪くないもんだ、とじりじりと間合いを詰める。

「つーわけでほら、頑張ろうぜ?」

生ヶ易案子 > 「おあいそー!」
カフェなのに寿司屋っぽいことを叫んだ。くすくす笑う店員が伝票をレジへ持っていくのを横目に見ながら、

……サボり魔は、完全に逃走姿勢をとってはいるが。
彼らの善意と正しさにさすがに申し訳なくはなっているのか、ぷるぷると震えながら、
「う……うん! きみたちが正しいと思うんだ。間違っているのはあんずさんなんだだ、うん」
しかし、
「ここで頑張ったら留年王の名が廃る!」
廃ってしまえ、という感じの異名であった。

美澄 蘭 > 「………まあ、無理には言わないけど…」

初対面なので、蘭の方は折れる、が。

「………ただ、その二つ名は、その、あんまり名誉じゃないというか…寧ろ、不名誉だと思うの」

真顔でつっこまざるを得ない蘭なのであった。

霜月 零 > 「ンな名前は全力で廃れさせちまえ」

呆れ顔で言いつつ、額を抑える。

「取り敢えずまあ……やった方がいいと、思うぞ?」

生ヶ易案子 > しかし、そういう異名がついてしまったものは仕方ない。
常世学園の比較的態度の悪い学生たちの間では、留年することを「あんずる」と言うともっぱらの噂である。

432円のお会計を、1000円札1枚で雑に支払って。
「ほ、ほら」
席に置いていた買い物袋をひょいと掴み、
「あんまり勉強をすると人間になっちゃうからね!」

そんなことを口走りながら、すたこらさっさと店から退散していく。
ドアに取り付けられた鈴がからからと鳴った。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から生ヶ易案子さんが去りました。
美澄 蘭 > 「………あ」

蘭は、すたこらさっさと退散する様を呆然と見送りながらも、

(人間じゃない…のはまあ、異世界出身者も多いここだから良いけど…
「人間になる」のが不名誉だとしたら、どうして学園に…?)

そんな事を、内心真面目に検討していたりしていた。

霜月 零 > 「……行っちまった」

ぽかーん、とした様子でそれを見送る。

「なあ、勉強してない連中は人間じゃねーのかな?つーか俺たち既に人間だよな?」

そのまま、呆れ顔で問い掛けた。

美澄 蘭 > 「………「人間になる」が罵倒になる異世界の異種族の線も一応考えたんだけど、それだとそもそもこの学園に入る動機が存在しないのよね」

零の問いかけに、こちらも微妙な表情で答える。

霜月 零 > 「だよなあ……学府に入って、勉強した結果なる先が罵倒の対象ってのは、おかしいよなぁ……」

うーん、と非常に間抜けな表情で言う。あの言葉にはどんな意味があったのだろうか。

美澄 蘭 > 「…今度あんずさんに会ったら、意味を聞くところから始めてみましょうか」

勉強の件はとりあえずおいといて、と。

悪気は無いのだろうが、逆に追い詰めていることをつっこめる人間はこの場にいるのであろうか。

霜月 零 > 「そーだな、取り敢えず意味するところを俺も知りたい」

明らかに意味はないのだろうが、真面目なのかどうか、しっかりと追い詰めに走っている。

誰か、突っ込んでやれ。

美澄 蘭 > 「…と、いけない。課題やらなくちゃ」

ここで、案子の巻き起こした嵐から我に返る。
熊谷先生の数学基礎の課題は待ってはくれないのだ。

霜月 零 > 「んー、ああ、数学か……」

この男、文系である。数学は、出来なくはないが微妙に苦手なのだ

美澄 蘭 > 「ええ…二次関数くらいなら中学校の延長線上ですんなり理解出来るんだけど…
ちょっと量が多いから、1時間ずつ、3〜4回に分けないと辛いのよね」

課題らしきプリントの束はそれなりに厚みがある。
一般的な学力なら4〜5時間はかかりそうだが…

霜月 零 > 「あー……」

じーっと見てみる。出来なくはないが……

「俺がやっても時間かかるなこれ、単に計算苦手なだけだが」

計算にちょっと時間がかかるタイプなのだ。

美澄 蘭 > 「まあ、計算は作業だから」

そう言って問題を解き始める。
解法をノートで確認しながらだが、計算自体はかなりスムーズだ。
簡単な計算であれば、それこそ書きながら解いている。

霜月 零 > 「頑張るなぁ……」

手伝うようなものでもなし、することがない。何か恩返しがしたいが……

「あー……珈琲でも奢ろうか?」

これくらいしかできないのが悲しい。

美澄 蘭 > 解法を確認せずに解けるようになった頃合いで、零からの申し出を受けて一旦手を止める。

「うーん…勉強のお供のお茶とお菓子はもう頼んじゃったし…」

珈琲はミルクと砂糖たっぷり入れないと飲めないのよねぇ、と。
変なところで子どもである。

霜月 零 > 「あー……なんか恩返ししてぇんだがなあ……」

こっちもこっちで、変なところで意地になる男である。

「つーか本当に、礼を言っても足りねぇんだよな」

あの時、ボロボロだったところを随分と助けられた。

刀を救ってくれた泪も合わせ、ただ頭を下げるだけでは返せるレベルの恩ではないと思っている。

美澄 蘭 > 「…そんなに、気を遣わなくて良いのに…」

意地になる零の様子に、困ったような笑みをこぼす。

「そうね…それじゃあ、霜月君の試験が一段落したら、属性魔術の訓練に付き合ってもらえる?戦えるってことは、どのくらいのレベルで使い物になるか、見当がつくでしょう?」

自分1人じゃ、全然分からないから…と。

霜月 零 > 「まー、こりゃ俺の下らん意地でもあるからなぁ」

頭をがりがりと掻いて、その提案を受けると少し笑い

「おお、それでいいならいくらでもやってやるよ。確かに、実戦で使えるレベルに関しては大体わかるしな」

少なくとも発動と効果が安定しない限りはどんな魔術も使いモンにならねぇ、と笑った。

美澄 蘭 > 「本当?助かるわ」

勉強はできても、この学園ならではの事がまだまだだから…と、苦笑いして。

「…さて、そうとなったらお互い試験頑張らないとね。
私は、もうちょっと先だけど」

テスト日程ついでに蘭のとっている講義の名前を見れば、魔術・異能関連以外の講義のほとんどが
「高校の内容の「復習」か、大学教養科目の易しめの部類」
である事が分かるかもしれない。

霜月 零 > 「ま、俺も頑張るとするかね」

復習とかしなくちゃなあ、と思いつつ、講義名を見て

「(ふぅん…あれ、ランク随分高いな?)」

ざっと見て、通常講義がレベルが高いなあ、などと思ったりした。

美澄 蘭 > 「…やっぱり、学生の本分でしょ?」

そう言って、くすくすと笑う。
…が、すぐに表情を引き締めて

「真面目に勉強してたら、4年しかいられないし…出来るだけのことは吸収しないとね」

というと、再び課題に向き合っていった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から美澄 蘭さんが去りました。
霜月 零 > 「そっか、まー、そうだな」

くすくすと笑い、自分は戻って課題に手を付ける事にした。

まあ、ちょっと当てられたのかもしれない。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から霜月 零さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に四十万 静歌さんが現れました。
四十万 静歌 > 一階の手近なテーブル席にすわり、
古本を処分したお金でジャンボパフェを注文して、
今、目の前に注文したジャンボパフェがある。

「おお……」

圧倒される存在感。
間違いない。
この威圧感、きっと美味しいに違いない。

四十万 静歌 > おそる、おそる、スプーンを近づけ、
クリームと苺を一口分すくいとり、
はくり、と一口。
口の中に広がる甘味と酸味の絶妙なハーモニー。
染み渡るような蕩ける快感。

「っ……!」

パフェを食べたのは初めてではないが、
こんなにも大きなパフェは初めてで、
大きなパフェは大味になるのでは……
などというちょっとした不安も吹き飛ばす。
寧ろ、この口福を一杯味わえると思うと感動すらする。

「美味……しい……!」

そんな言葉が漏れてしまうのも――必然であろう。

四十万 静歌 > スプーンを動かし、口へと運ぶ手が止まらない。
止まれるわけがない。
バナナやみかん等の他の果物、
アイスクリームにミニケーキ、
これでもかといわんばかりに、
1つの料理に盛られ、
どの味を殺す事もなく生かし、
お腹を満たしていく。
甘いものは別腹なのです、
いくらでも入るのです。

「この瞬間の為に今を生きている味がします……っ!」

どんどんとパフェの残量は減っていく。
お腹も一杯の気もするけど、
問題ない。
問題ないのだ、こんな美味しいもの……
残せる訳が、ないっ!

四十万 静歌 > ――やがて、パフェが空っぽになる。
カラン、とスプーンを空っぽの器に入れて、
口を拭く。
ひょっとしたら拭き残しがあるかもしれないが。

「ご馳走様でした――!」

両手をあわせて感謝の気持ちをささげる。
こんなにも美味しいものを作ってくれてありがとう、
食べさせてくれてありがとう、と。
とはいっても、流石に甘党とはいえ、
口が甘ったるくなってしまったので、

「すみません、暖かいストレートティー下さい。」

紅茶を注文して、待つ。
ゆったりと本を読みながら。

四十万 静歌 > 「~~♪」

そして紅茶がくれば、
紅茶を飲みながらゆったりとした読書時間。
パフェを食べていた時とは別の至福の一時。
鼻歌交じりにゆったりとページをめくり続ける――

四十万 静歌 > パラパラとページをめくる。
本の題名は国語。
実のところ教科書ではあるが、
存外読み物としても機能する為、
たまに読む。
しかし国語の成績がいいとはいえない。
読むのがすきなのと、
成績は中々直結しないのである。

四十万 静歌 > 「……平和ねー。」

何気なくそんな益体もない事を呟く。
退屈だけど幸せな感じ。
それを現した良い言葉だとは思う

四十万 静歌 > ぱたん、と本を閉じて、
紅茶を飲み干す。

「うん。ご馳走様。」

とはいえ、お腹一杯で動けないので、
小休憩。

四十万 静歌 > 丁度御腹も落ち着いたところで、
お勘定。
またお金が入ったら
ジャンボパフェを食べようと心に決めて、
カフェテラスを後にする。
この後は腹ごなしの運動なのである。
太るのは――困る。切実に。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から四十万 静歌さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に『室長補佐代理』さんが現れました。
『室長補佐代理』 > 「サンドイッチのセットを」
全く放課後のカフェテラスに似つかわしくない、不気味なにやけ面を引っ提げて、男はそれだけ注文する。
何だかんだで常連ではあるものの、店員たちがそれに慣れることはなさそうである。
それもそのはず、男の右腕には常に公安委員会の腕章がつけられている。
その肩書きとこの容姿が合わされば、警戒するなという方が無理というものだ。

『室長補佐代理』 > 隅のテーブル席に壁を背にして腰掛けて、サンドイッチをもそもそと食べる。
野菜サンドのセットである。手に取ったクレソンサンドを一口食べて、すぐに皿に戻す。
左手しか諸事情で自由に使えないため、サンドイッチにずっとかかりきりでいるとコーヒーも飲めなければ、鞄から資料を取り出すことも出来ないからである。

『室長補佐代理』 > ゆっくりとサンドイッチを咀嚼しながら、鞄から資料を取り出してテーブルに広げ、重し代わりにサンドイッチの皿を乗せる。
開いた資料は、公安委員会の人事に関する資料である。
公的告知のあった異動に関する資料なので、特別機密というわけでもない。
そのままコーヒーを一口啜ってから、溜息を吐く。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にカエラムさんが現れました。
『室長補佐代理』 > そして、また資料を見ながらサンドイッチをもそもそと食べていたが……店頭に現れた人影に、目を細める。
この男は長身なほうだ。その男が、さらに見上げることになる人物など、そういるわけではない。
しかし、2mを遥かに超えるそのシルエットをみれば、流石に見上げるほかない。

カエラム > 新たに店に入ってきた客を、店員が出迎える。ここまではごく当たり前のことだ。
ひとつ違ったのが、店員の「いらっしゃいませ」とい決まり文句が途中で打ち切られたこと。
ふたつ、入ってきたのがカフェテラスに似つかわしくない、頭を覆い尽くした巨躯だったということ。
みっつ、やや込んでいる店内を見渡した巨体は溜め息をつくような動作をして、にやけ面の男の方へと歩いてくること。

「――やあ、同席させてもらっても構わないかな?」

『室長補佐代理』 > 「どうぞ。見ての通り、一人で退屈していたところでね」
そういって、闇が滲むような薄笑いを向け、席を勧める。
たいていの場合、この男が背を屈めて相手を覗き込むことになるのだが、今回はまるきりその逆だ。
丘の頂きをみるかのように、目前の巨躯を見上げる。
そして、相席者の為に資料をどけて鞄に仕舞い、スペースをとる。

カエラム > 「ありがとう。」

礼を言った後、男の向かい側に座る。
今まで見た人間の中でも、この人は特に長身に見える。
お陰様であまり深く見下ろさずに済むし、首が少しだけ楽だ。
しかしこうもあっさりと受け入れられるのは、流石に予想外だ。
一番平気そうな人のところを選んだつもりではあるのだが、初対面で笑いかけられるほどだとは。

「コーヒー……それもアイスで頼むよ。」

恐る恐るといった様子の店員に注文をした後、男の方に向き直る。
折角の相席したのだから、他愛の無い話でもしてみようかと思う。

「ここにはよく来るのかい?」

『室長補佐代理』 > 「ああ、一応常連だ。いつまでたっても店員には笑ってもらえんがね」
そういって、肩を竦め、また滲むような笑みを向ける。
好感よりも先に嫌悪感が勝るような笑みだが、目前の異形からすればその差は些細なものなのかもしれない。
サングラス越しの巨躯の顔を見て、男は話す。
男は誰かと話す時、眼を逸らさない。
伽藍洞を思わせる黒瞳で、じわりと顔を覗き込む。
「しかし、情報によるとロクに喋れないと聞いていたんだがな。随分と流暢に喋るんだな。『幕を引くもの』(コンクルージョン)」

カエラム > 「はは、そうか。先ほども見ての通りわたしも君と似たような状況なのだが、
 この様子じゃわたしの姿に慣れてもらうことは望み薄というものかな。」

変わらない表情で笑い音を出してみせるが、どうにも目の前の男の感情が読めない。
ここまで相手の見せる情報量が少なく見えるのは、割と初めてかもしれない。

伽藍洞を覗き込む伽藍洞、それを伽藍洞が見つめ返す。
互いの眼窩に一本の物干し竿でも突っ込まれているかのように、視線はまっすぐ重なり合っている。

「練習したのさ……色々な人たちにも手伝って貰いながらね。
 おやおや、てっきり『幕間』(インタールード)あたりに納まっているものだと思っていたんだがなあ……」

『室長補佐代理』 > 「涙ぐましい努力だな。まぁ結構なことだ。俺は平和主義者なんでね。言葉が通じない手合いは苦手だ」
皮肉気にそういって、コーヒーを啜る。
その間も、眼を逸らす事はなかった。
井戸の底のような黒瞳で、ただ異形の相貌を見ている。
「さて、お前が偶然やってきたのか、それとも俺に用があってきたのか俺は測りかねているんだが……どっちだ? まぁ俺はどちらでも構わない。今のところ、お前に対する公安委員会の態度は監視に留まっている。それ以上でもそれ以下でもない」

ご案内:「カフェテラス「橘」」にあるてぃめっとみにまむじゃんぼじぇっとさんが現れました。
カエラム > 「偶然さ。その『公安委員会』というのは、君の所属する組織か何かなのかい?」

初めて聞く単語だ。男の感情が読めないので自分なりに解釈すると、『公衆の安全を守る機関』になるのだろうか。
注文したアイスコーヒーがテーブルに置かれると、口元のマフラーを下げて一口。骸骨の歯が露になる。
この時は一度視線はコーヒーの方にやった。
遠慮無くマフラーを下げられたのは、目の前の男が自分を最初から"怪異"として認識しているためである。
良くも悪くも、隠す必要がないというのは気が楽だ。

コーヒーカップを置いて視線を戻してみれば、男は未だにこちらを見つめている。
これだけ見つめ合ってるというのに、こうも何もわからないとは。
男がどんな心境でいるのかますます気になってくる。
左の親指が上に来るように両手を組んで、無意識の内に背を屈める。
真っ黒な瞳を、より深く覗き込むのだった。

「君は不思議な人だな。誰とも違う、今までに出会ったことのないタイプの命だ。
 興味深く思うよ、えーっと……わたしの自己紹介は必要かな?」

名前を聞くために先に名乗るつもりだったが、もし自分を監視しているとなるとその必要もないかもしれない。

『室長補佐代理』 > 「知らないで過ごしているのかよ。学園の統治機構の事くらいはしっておけ。郷に入らば郷に従え、だ」
若干、先ほどよりも穏やかな笑みを返して、サンドイッチをつまむ。
今度はレタスサンドだ。
しゃきしゃきとした食感と瑞々しいレタスの舌触りが心地よい。
だが、食べている間も変わらず異形の目から視線は逸らさず、微笑を口元に湛えたままでいる。
異形が背を屈めても、男は視線を移動させ、依然変わらず視線を交錯させ続けている。
「一応してもらおうか。俺も何でも知ってるわけじゃない……ちなみに俺は、こういうものだ」
そういって、懐から一般生徒の使うそれとは若干装丁の異なる生徒手帳を取り出す。
といっても、そもそも一般生徒の使う生徒手帳にすら馴染みがなさそうな異形にとっては、その違いを知ることは難しいかもしれないが。
「公安委員会直轄第二特別教室 調査部別室 『室長補佐代理』 異能名は『主観論』、魔術名は『君の友人』だ」

カエラム > 「ご忠告痛み入るよ。」

表情が穏やかになったのを見ると「おっ」と漏らして、けたけたと笑うように頭を上下に小さく揺らした。

「はは、やっと表情変わった。でも食べてる時ぐらいは料理に集中してもいいんじゃないかな。」

「変わった手帳だな」というのが、男が懐から取り出した手帳を見た死神の感想だった。
それが『生徒手帳』と呼ばれるものであるということには、全く気がついていない。
『室長補佐代理』の読み上げる声を聞きながら、手帳に眼を通す。

「『室長補佐代理』……それ、どこまで苗字?」

明らかに役職名だってことぐらい、自分にもわかる。
これをからかわれたものだと思った死神は、軽いジョークで茶を濁す。

「わたしの名はカエラム。前職は農民、今はプータロー。
 異能名……で、いいのかな。わたしは自分の力を『LnX(ルンク)』と『LuX(ルク)』と呼んでいる。
 こっちの言葉じゃ、それぞれ『刈る』と『育む』って意味なんだ。」

『室長補佐代理』 > 「折角話し相手がいるのにそれは勿体ないだろう」
依然、若干明るい口調で、今度はBLTサンドをつまむ。
トマトの甘味がベーコンの塩気で引き立てられ、今度はその塩気がレタスの水気で抑えられる。
調和した味わいを楽しみつつも、何だかんだで目は逸らさない。
ほとんど癖なのだろう。
「生憎と姓も名も禁則事項で名乗ることができない。仕事柄、本名を知られると面倒が多いんでね。どこまで苗字かわからないような呼称で我慢してくれ」
少し困ったようにそう嘯いて、左肩だけを竦める。
右手はずっと、ポケットに入ったままだ。
「元農民のカエラムか。しかし、異能のほうは聞き慣れない単語だな。余所の言語か……麻美子あたりに聞けば由来もわかるかもな」
などと、後半は独り言のように呟く。

カエラム > 「そうかい? まあ話しながらでもよく味わっているみたいだし、ツッコむところはなさそうだね~」

おいしく味わっている男を見るなり、「まあいいか」といった具合に背もたれによりかかる。
今度はひっくり返らないぞ。

「なるほどね……なら、ニックネームで呼ばせてもらっても構わないかい?
 ほら、『シツチョウホサダイリ』だと呼びづらいからさ」

左肩だけを竦めた時にようやく気が付いたが、彼は料理を食べる時も執拗に右手を使わなかった。
怪我でもしているのだろうかと思って聞こうとしたら、男の独り言めいた呟きから恩人の名前が聞こえてきたのだ。

「ん、もしかして君は麻美子と知り合いなのか?
 薄い茶髪にハンチング帽と、メガネをかけている……」

同名の誰かだと間違えているかもしれないので、
自分の知っている麻美子の特徴を挙げていく。

『室長補佐代理』 > 「好きに呼んでくれ。仇名でも異能名でも魔術名でもなんでも」
そう快諾したあと、半ば独り言のつもりの呟きにそう返されると、意外そうに目を細めてから首肯する。
「ああ、そうだ。そのブン屋の麻美子だ。色々と世話になっている。カエラムも知っているのか。まぁ、麻美子はなんにでも首を突っ込む性質だしな……」
この異形にあの少女が関わっていく様を色々と想像しながら、コーヒーを啜る。

カエラム > 「それじゃあ……うーん、どうしたものかなぁ。」

何も考えてなかったのか、うんうんと首を捻る。
その最中、男がカップを持つ左手に光るものが見えた。
それはとても綺麗な、銀の指輪であった。

「……決めた。君のことは今日からスイルと呼ばせてもらうことにするよ。
 『スウィアルジェン』……わたしのいた場所の言葉でいう『銀』から取った名前だ」

気に入ってもらえたかな? と感想を待つ巨体。

「わたしも、彼女には助けられているよ。
 ひらがなを教えてもらったりもした。」

麻美子の私宅に居候している……のは、機密事項なので言わないでおく。
もっとも、監視の目がついていたのならそれもバレているのかもしれないが。

『室長補佐代理』 > 「ほう、そいつは随分と洒落た名だな。コイツは俺には似合わないと思ってたんだが……そういわれると、悪くもないな」
そういって、左手の中指にはめた純銀の指輪を一瞥する。
「わかった。まぁ言われてすぐに振り向けるまで時間がかかるだろうが、承知しておこう」
どこか上機嫌な様子でそういって、食後のコーヒーを飲み干す。
傍目から見ると相変わらず不気味な笑みを浮かべているようにしかみえないが、声色はいくらか朗らかであった。
そうして、麻美子の話題に移ればふむ、と頷く。
「カエラムもか。俺も、言語学の成績は悪くてな。麻美子にはそのあたり世話になっている。奇しくも、同じ師匠を持っているようだな」
そう少しおかしそうに笑うと、時計を一瞥して苦笑を漏らす。
「さて、もう少し雑談に興じたいところだが、時間が許してくれそうにないな。今日はこのへんにしておこう」
そういって、2人分の伝票を持って立ち上がる。
「仇名の礼だ。それでは――良い夜を」
そういって、ひらひらと後ろ手を振って去って行った。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から『室長補佐代理』さんが去りました。
カエラム > 「おや……奢ってくれるのか、すまないね。
 それじゃあスイル、また会おう。」

死神は手を振り返して、兄弟弟子を見送った。

カエラム > 最初こそよくわからなかったものの、彼もちゃんとした命だった。
嬉しければ笑うし、声だって変わる。

ただ、それが非常にわかりにくいのがスイルという人物なのだ。
わたしと同じ、誤解されやすい人種(ここだけ自分も人と定義しておく)なのだろう。

カエラム > コーヒーも飲み終えてしまった。
会計はスイルが受け持ってくれたので、自分はそのまま店を出るのであった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からカエラムさんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に麻美子さんが現れました。
麻美子 > 「あー、やっと終わったッスー!!」

今日も授業を終えればカフェテラスに足を運ぶ。
ついに店員の側から「はいはい、チーズケーキとミルクティーね」と言われつつ、席につく。

「ふいー、疲れたッスねー……。」

ぐてりと机に倒れこむ、今日は体育があった。
そう、体育だ。異能の使用を禁止した体育。
それはもう、足もパンパンである。

「明日は絶対筋肉痛ッス……。」

サボれれば良かったのに、
暑苦しい教師に押し切られた。困ったものだ。

麻美子 > 今日は真面目に授業に出ていたので、
取材した情報は特に無い。

『ま、大事件のあとッスから、
 すぐにまたおっきな事件は起こらないッスよー。』

そんな根拠の無い事を思いつつ、
机に顔を置いてそのままの姿勢でストローを吸い取る。

行儀が悪いと思いつつも、カフェテラスでは気を抜く、そう決めていた。
ここは彼女にとっての日常であり、憩いの場だ。

『……いや、これまで散々な目にあったッスけど。』

ご案内:「カフェテラス「橘」」に霜月 零さんが現れました。
霜月 零 > てくてく、と行きつけ化しつつあるカフェに顔を出すと、知り合いと言っていいのかわかんないけど一応知り合い、がいたので声をかけてみる。

「あー、よう。元気してるかー?」

なんだかこう、ボロボロな時のイメージが強いのだ。

麻美子 > 「そりゃーもう、元気ッスよー!」

見覚えのある姿に、にへらーと笑って手を振って答える。
ついでに、足で対面の椅子を蹴って外に追い出した。

「ほら!!座るッスよ!!!」

バンバンと対面の席を叩く。

霜月 零 > 「おいおい……」

こりゃ随分と元気だな、と呆れつつ、対面の椅子に座る。

「しっかしまあ、お前さん結構テンション高い系なのな」

麻美子 > 「あ?麻美子はいつでも元気一杯ッスけど……。」

ふと、彼との初対面の状況を思い出す。

「あ、そういえばそうッスね。
 いつもはこんな感じッス!!改めてよろしくッス!!」

目の横でピースをすると、ウィンクする。

霜月 零 > 「うわ、そのポーズする奴初めて見た」

実在したんだな、それやる奴……と失礼なことを口にしつつ

「まあ、改めてよろしく、だ。元気そーで何よりだな」

肩を竦めて笑った。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に渡辺慧さんが現れました。
麻美子 > 「女子高生の特権ッスよー。」

『女子高生は何やっても可愛いッスから』
と、付け加えつつケラケラと笑う。

「ま、最近は平和ッスからね。
 少なくとも、一般学生が巻き込まれるような事件はおきてないッス。」

そう言うとケーキを一口、
『んー』と目を閉じて笑顔になる

「おにーさんは何か食べないんスか?」

渡辺慧 > 「オムライス……オムライス……」

呟きながら店内に入ってくる。
ちょっと怪しいが……まぁ、いつもの事だろう。

――おむらいすたべたい――

ふらり、と。
店内をみて。

「あ」
つい先日、お礼参りをされた彼がいることに気付く。

霜月 零 > その女子高生でも、やる奴はいねーだろうよ…と言う言葉を飲み込む。

「まあ、平和が一番だな。暴れんのはめんどくせぇ」

気だるげに言う。やっぱりこう、大立ち回りは疲れるのだ。

「んー、そうだな……」

そして、聞かれればそういえば注文していないことを思い出し、メニューをざっと見る。

「今日は甘味にすっか。おーい、餡蜜一つ」

……注文するために周囲を見た時に、知り合いの顔に気づいた。

「よぉ、お前もメシか?」

渡辺慧 > 「おむらいすたべたい」

すっげーたべたい。

それを言った後、はっとした顔で。片手を上げていつものように猫のように笑う。

「おむらいすたべたい」(よぉ、零)

間違えた。

麻美子 > 「ん、おにーさんの知り合いッスか?
 じゃーそっちの茶髪のおにーさんもこっち来て一緒に食べるッスよー。」

ちょいちょいと手招きする。

霜月 零 > 「餓えすぎだろお前……」

もはや呆れる以外の選択肢がない。

「あー、こいつはまあ、友達かねぇ」

慧を指して言う。まあ、間違っちゃいないだろう。

麻美子 > は?という顔をすると、眉をひそめて零をつつく。

「……おにーさん、この人ヤバい人ッスか?
 脱法オムライス中毒者だったりするッスか?」

霜月 零 > 「割とこんな感じの奴だ、気にすんな」

俺も気にしないことにしてる、と呆れ顔で溜息を吐く。

アレだ、気にしたら負けってやつだろう。

渡辺慧 > 「……はっ」

ようやくまともな言語を喋り出す。
「待って。テイク2させて」

ゴホン、とわざとらしく咳払いをすると。

「よぉ、零。そんなとこー」

とても白々しかった。

渡辺慧 > 「そっちの子は……あー、初めましてよね」

なんて言いながら、席へ近づく。

いいの? と首を傾げながら、席に座る。

霜月 零 > 「大丈夫だ、お前とはそんなに話した回数多くねーけど慣れた」

揺るがぬ呆れ顔である。

渡辺慧 > 「おぉ……人類が生き残るために適宜環境に適応してきたみたいな言い分……」

すいませーん、オムライス、とブレンド、ホットで。
などと注文しながら、二人の方へ向き直った。

「……で、えっと……君は……」

麻美子 > 「初めましてッス、麻美子ッス!!
 自己紹介したから友達ッスね!!よろしくッスー!!」

そう言うと例によって向かい側の席を蹴り、椅子を押し出す。

「ほら、遠慮なく座るッスよー!!
 ご飯は大勢のほうが楽しいッス!!!」

そう言ってケラケラと笑う

霜月 零 > 「人間は慣れる生き物だからな、大抵の事は年単位で繰り返せば慣れる。
しょーもない事なら5回も繰り返せば慣れるさ」

感覚麻痺ともいえるがな、と気だるげに。

「まあ、俺は甘味食うだけだけどな?」

渡辺慧 > 「麻美子ねー」
渡辺慧、と。簡潔に自分の名前を言いつつ、よろしくよろしく、と手をひらひらとさせ猫のように笑う。

「慣れすぎるのも考え物だ。新鮮な体験というものもたまにはいいぞー。例えばこの前やった一人流し素麺はあまりの悲しみに一日引きこもりそうになった」

霜月 零 > 「……一人じゃ流し素麺できねーだろ?」

流す役と受け止める役の分担が必須だじゃねーのか、と呆れ声。

麻美子 > 「麻美子も1人流しそうめんできるッスよ!!」
『疲れるッスけど』と苦笑しつつ

「ま、相席は歓迎ッス。
 なんならオムライスにお絵かきしてあげるサービスもつけるッスよー?」
にへらーと笑ってケチャップを手に取る

霜月 零 > 「マジで!?」

素で驚いた。出来るもんなのか、一人流し素麺……。

「……あーいや、俺も出来なくはない、のか?」

一人じゃないっぽいが、式を使えば、まあ。

渡辺慧 > 「それをいざ実行してから気づいた」

本当に悲しかった。などと呟く。

「って、え、出来るの!? まじで!?」
その秘訣教えてくれ……! 微妙にマジな顔である。それだけ悔しかったようだ。


「あれ、サービスいい……。……後でぼったくられないよね?」

霜月 零 > 「お前は単なる間抜けかよ」

超加速でも使ったのかと思った。それもかなり間抜けな絵面だが。

「まあ、俺の場合は式術だな。式神に上から流させる」

麻美子 > 「流してから走って追いかけるッス!!!」
ドヤっと笑う。やった事があるのかもしれない。

「ぼったくらないッスよー。」
へらへらと笑うと『何描くッスか?』と首を傾げる

渡辺慧 > 「いや、零、お前。想像してみ?」

――俺は速い……!――
「って言いながら相手してるの流し素麺だぜ? 楽しそうだよな!」
アリらしい。もしかしたら早朝の公園で流し素麺を相手している慧の姿が見れるかもしれない。

「あー、ずっこい。……式ねぇ。和風っつうか、なんつうか」
詳しいことは知らないのだが。

霜月 零 > 「おお、最高に間抜けな絵面だな。っつーかお前もその発想かよ!」

もうお前ら二人でやればいいじゃん、流し素麺。

「まあ、式を使った場合、一人って定義していいか怪しいけどな」

二人掛かりではあるし、実動作は。

渡辺慧 > 「力技だった。……いやむしろそれしかないか」
また今度やろうかなぁ。などと呟くと。

何。なにがいいか……。
うーん、とうなりつつ悩む。

「じゃあ、あれ」
口に出したのは、国民的アニメキャラクターの名前。

渡辺慧 > きょとんとした顔で。
「それじゃ一人流し素麺じゃないじゃん」

基本的に莫迦である。

「何とも言えないな。式に命が云々っていう哲学的な命題をこの場で展開することになるけど。しないけど」

からかいを含む顔で、覗きに使うなよ?
なんて。

麻美子 > 「任せるッスよ、麻美子、超上手いッスから!!」

ケチャップで某国民的アニメキャラクターを描く。
顔面は福笑いになっているが、辛うじて特定はできそうだ。

「それ以外ないッスよ、結構楽しかったッスよ、
 1人流しそうめん!!」
ケラケラと笑ってそう答える。

霜月 零 > 「使わねーよ」

覗きに使ったら誰に殺されるかわかったもんじゃない。

「まあ、式に命が…ってのは、考えると難しいところではあるけどな。考えねーけど」

渡辺慧 > 「…………うん。うまいうまい。上手」

目線を微妙にそらしながら、笑いはいつも通り。

「だよなぁ。絶対アレできたら楽しい……」
うんうん、と頷くと。やっぱり、いつかやる。

「に、しても…………元気ねぇ」


元気というか、明るい……ふむ?
何てひとり呟きながらケラケラと笑っている麻美子を少しの間だけ見つめた。

渡辺慧 > 「なんだ。残念」
少しも残念ではなさそうな声で笑う。

「めんどくさいしな。明日の朝枕元で式が独り立ちしてたらどうするとか一応雑に振っとく」

霜月 零 > 「式術解除から始まるな」

俺の式はまだ、俺の魔力っつーか巫力が動作エネルギーだ、と。

「ちなみに、上位術者の式はマジで自律してるらしいぞ。エネルギーも、自然から勝手に確保するらしい」

麻美子 > 「ケチャップで絵を描くのは得意なんスよ!!
 折角麻美子に描いてもらったんスから、ありがたく食べるんスよ?」
ぱちん、とウィンクして少し浮かせていた腰を椅子に落とす。

「麻美子は元気が取り得ッスから!!」
そういうとにっこりと笑う。

渡辺慧 > 「…………それ生きてるって言わないか?」

システム的なものなんだろうか。
お腹が減ったら餌を勝手に食べる……。

霜月 零 > 「マジで生きてるのと変わらんらしいから困る」

とボヤきつつ、ケチャップで描かれた絵を見て

「……まあ、独創的だな?」

言葉を濁した。

渡辺慧 > 正直に言ってあげるべきなんだろうか。
――……ま、恐らく。彼女は分かっててやってる気もするし――

自分の勘なんて、あてにもならないのだけれど。

ナイスウィンク。なんてからかいまじりに褒めると。

「そんじゃ、ありがたくいただきましょうか」

にんまり、と笑うと、スプーンを手に取って、一掬い。
そのまま、自らの口へ運び込んだ。

「ん~~~~~~~!」

大変ご満悦な顔をしながら咀嚼している。

「はー……オムライス欲求が満たされた……」

麻美子 > 言葉を濁す零をつんつんとつっつく
「……やっぱりこの人脱法オムライス中毒者とかなんスか?」

霜月 零 > 「……もしかしたら、その類のヤバい奴なのかもしれん」

呆れ顔でボヤく。ああ、こいつならなんだかこう、そんな中毒でもおかしくない気がする。オムライス欲求とか言ってるし。

「まあ、あれだ……もしかしたら、合法オムライス中毒かもしれねーだろ?」

渡辺慧 > お前ら聞こえてるぞ、とか。オムライスに脱法も合法もあるか、とか。やばい奴ってどういう事じゃ、とかいろいろ言いたいことはあったけどオムライスがおいしいのでひたすら咀嚼する。

端的に言うとまるで周りを気にしないで食べ続けている。

渡辺慧 > 物凄くおいしそうな顔。
えがおがまぶしい。

霜月 零 > 「……この集中っぷり、やっぱり中毒なのか?」

失礼な想定をする。でもほら、なんか、ね?

麻美子 > 「おいしそうに食べるッスねー!!
 なんかこっちまでオムライスが食べたくなるくらいッス!!」

「恐るべしかな脱法オムライスッス!!」

ケーキとセットでオムライスなんて食べたら余裕でカロリーオーバーだ。

霜月 零 > 手元の餡蜜を見つめる。もしや、あのオムライスが脱法なら、この餡蜜も……?

「まさか、ここは脱法カフェだった……?」

営業妨害一歩手前である。

渡辺慧 > 大体のオムライス欲求が満たされたのか、ペースが落ち、こちらを見つめてくる二対の視線に気づく。

「いる?」

オムライスを掬ったスプーンを掲げ小首を傾げた。

――そうじゃない――

霜月 零 > 「……遠慮しとくわ」

餡蜜とオムライスはまず合わない。量を増やして質を下げては本末転倒だ。

と言うかそもそも、そうじゃない。

麻美子 > 「麻美子の食べてるチーズケーキもそうかもしれないッス!!」

「これは調査が必要かもしれないッス。」
冗談っぽくケラケラと笑う、別に本気ではないらしい

「あ、食べるッス」
その掲げられたスプーンにパクっとくいつく。

「んー……オムライスッス………。」

霜月 零 > 「一度徹底的に調べる必要があったりしてな?」

冗談めかして笑う。やはり本気ではないようだ。

「しかしまあ、そこらのカフェのクオリティよりは上なのは確かだな」

渡辺慧 > 「オムライスだろ」
うんうん、とご満悦の顔。

零の方を見ながらおいしいのに、と呟く。

――一応、注釈を入れるが。彼は脱法おむらいす中毒者ではない。なにか途方もなく突然に急激におむらいすが食べたくなってしまった若人なのだ。未来は明るいのだ。――

麻美子 > 「そうッスねー、連日大盛況ッスから。」
にへらーっと笑うとフォークを置く、
どうやらケーキは食べ終わったらしい。

「あ、そろそろ麻美子は帰るッスね、
 あんまり遅くなると危ないッスから」

「ま、おにーさん達はゆっくりしていくなりなんなりして行くがいいッスよ。」

そう言って笑うと席を立つ。

渡辺慧 > 「そね。気を付けて帰んなよ―」
色々あるみたいだし、と呟いた後。


「……突然相席してごめんね?」
などと、一応殊勝に声をかけ。

それじゃ、また。と片手を振った。

霜月 零 > 「あいよー、そんじゃあまたな」

ひらひらと手を振る。

「相席、楽しかったぜ。また暇な時に食おうや」

楽しい食事の席は、何度でも味わいたいものである。

麻美子 > 「またッスよー!」
ふりふりと手を振ると、笑顔でカフェテラスを出て行く。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から麻美子さんが去りました。
渡辺慧 > オムライスはすでに空になった。

ブレンド――少し冷めてきたそれ――を、少し、ふぅ、と息を吹き付け冷ますように飲む。

「ふぅ。……ごちそうさま」

ご案内:「カフェテラス「橘」」に臨助さんが現れました。
臨助 > 「……」
外からメニューを確認してる。どこぞのカフェが如く魔術詠唱のような注文の仕方をしなければなら無いのかと念の為。なにせあまり外食をしないので勝手がわからない

霜月 零 > 一方、餡蜜を食べ終わって口元を拭いている零。

「御馳走様でした」

手を合わせて小さく礼をしている。

渡辺慧 > 携帯を見る。

……確かにいい時間だった。

「零、まだいる?」
自分はそろそろ出ようかな、の意思表示。

霜月 零 > 「どーすっかね。他にやることもないんだが」

気だるげに答える。別にやることはないのだ、割とマジで。

昨晩、気合いを入れて課題を終わらせてしまったのでヒマなのである。

渡辺慧 > シシシ、と笑う。

コーヒーでも飲むか? と。

以前の奢りの約束、ここで使うか? と。

臨助 > 「…まぁ、変わった事はなにも無いよな多分。」
取り敢えず入店してみる。

霜月 零 > 「おーおー、じゃあ使うとすっかね?」

くつくつと笑う。忘れる前に、こういうのは使ってしまうべきだ。

渡辺慧 > チラリ、と。
入店してきたその少年に目をやる。

――見たことはない。……まぁ、この出入りが激しいカフェで、知り合いかどうか、態々確認することもないのだが……――

ご案内:「カフェテラス「橘」」に崎守 鐡さんが現れました。
渡辺慧 > 「りょーかい」
猫のような笑いを深めると。

「すいません、ブレンドください」
……あ、ホットかどうか、聞き忘れたが。めんどい。

「ホットで」

臨助 > 「……?」(視線を感じたような気がしてすこし視線を泳がすが、まあこれだけ人がいるのだ、1人くらいこっちを見てたとしてなんらおかしくは無いと思い、気にするのをやめた。)
霜月 零 > 「いやまあ、ホットでいいんだけどな?」

そこは一言確認はしとけよ、とボヤく。

ついでに、視線を追って入店した少年をちら、と見て

「……」

ちょっとだけ、違和感を感じる。それがなんだかは、分からないのだが。

「(……ま、いいか)」

持ち前の雑さは健在だった。

崎守 鐡 > 「……どーすっかねぇ、なーんにも考えずに来ちまった気はするんだけど……」

―この見た目だと勘違いされそうだけれど、まぁ。普通に出してくれるんじゃないかな?
とか淡い期待を抱えつつも眺め終わる。なにしろ腹が減っている以上、食わない選択肢は取りにくいのである。

「……取り敢えず、入るかぁ」
適当な場所を探しに入店する。

渡辺慧 > 「いやいやここのブレンドはホットがいいんだよホットが。決して聞くのを忘れてめんどくさくなったとかいう込み入った事情は決してないんだよ」

オーライ?

サムズアップ。――何がサムズアップだ――



不意に。
「どした?」

何か気にした風だったけど、と。

臨助 > 「……気のせい、じゃあねえのか。」
なんかチラチラ見られてねえか。誰か知らねえけど、向こうから動か無いなら出向く必要もない。それに正体がただの自意識過剰だった時には大恥というものだ、ここは静かに座っていよう。

ーー尚、現時点ではどう見ても、なにを検査しても人間…のはずだ。今の世界を超越して何かが見えるのならば、何か見えるかもしれないが…

渡辺慧 > ブレンドを一舐め。

この時間なのによく来るなー、と。
ぼんやりとした視線を新しく入ってきた…………。

――え、なにあの――

じろじろ見るつもりもないが……。少しだけ不思議そうな、ぽかんとした表情で、視線を送った。

霜月 零 > 「はいはい、わーったよ」

雑に受け答え、その質問に答える。

「……なんでもねーよ、勘だ」

変な直感が働いただけ、と手を振る。

--まあ、実はその直感も「根源接続」と言う異能による情報なのだが……本人の知る由はない。

臨助 > ……とはいうものの、やはり気になるもので。特に洒落たカフェテラスなど、偶々苗字と同じ名前でもなければ気まぐれに足を運ぶ事もないのだ、もしかしたら暗黙の了解、もとい暗黙の礼儀作法がなってないのではないか、もしかしてやっぱ呪文詠唱注文をしなければならないのかと割とどうでもいい疑念が渦を巻き始める
崎守 鐡 > 何かを察した。………やっぱり変な目で見られてるんじゃねぇか?
…慣れた、けど、さぁ………

若干落ち込みつつも場所を探してみる。
「この時間なら気にすることもなかったのかな……ったく…」

臨助 > 「……みっともねぇな」
ぼやきつつ、まあ取り敢えずなんか飲むかとメニューを開
ーーこうとして、視界に入った少々異様な見た目の来客を見て一瞬目を奪われるも、すぐにメニューに視線を戻す

臨助 > ーー根元に繋がり、彼について何かが見えたのなら…ところどころに、無色というか、そうとでも形容するしかないような…凡そ人間ではないような、何かの因子が見えるだろうか
渡辺慧 > ………………ふむ。
「勘か。宝くじとかで発揮されない?」

適当なことを喋りつつ

崎守 鐡 > (……こりゃあ駄目だな。……フード被ってくりゃ良かったか。……でも、それでも、なぁ、……綺麗に隠せないしなぁ)
奇異の目を集めてしまう事は百も承知だったが、やっぱりこの状況下で視線を『集めている』と気づけば落ち込まざるを得なかった。


―食べて忘れよう…
「…アイスコーヒーと、サンドイッチ、ください」

渡辺慧 > そしてにんまり、と。何か考えたのか、楽しげな笑いを浮かべた。


「へい、そこのコートの人! ちょっと相席しないか!」

…………単純に。そういう気分だった、としか言いようがなかった。

臨助 > 「…ナポリタンとコーヒー。」
店員を呼び、短く注文を済ませると、古本屋から適当に選らんで勝った本を取り出して適当に読み始める。

崎守 鐡 > 「……はぁ!?」
…まさか、声を掛けられるとは、思わず。変な声をだし……
近くに居た店員に平謝りしつつ場所を移る……


「いや、良いんだけど……なんで、俺?」
…と、声の主に近寄り、声をかけてみる。
単純に理由が聞きたかった、だけなんだけれど。

霜月 零 > 「出店の御籤なら結構いいの出るぜ?」

つっても、確定じゃないけどな。と笑う。

――異能「根源接続」。本来の力を発揮できれば、世の中の大体の事を知覚出来るのだが、零のそれはまだ不完全。しかも本人に自覚がないので、詳細な情報は得られないのだ。
精々、たまに、ふと、違和感や確信と言う形で大まかな情報を得るに過ぎないのだ。

渡辺慧 > 「おもしろそうだったから」

本当にそれだけである。
猫のように、ただ、楽しそうに笑った。

臨助 > 「……。」
なんだか元気のいい声の方に視線を向けると、先程の目を引く人と相席になろうしてる人がいる。ある意味で何の理由もなしに。…自分にはないアグレッシブさだと思い横目に見つつ本を読む

渡辺慧 > ふと。
こちらを見る視線に気づき。
また笑う。
「そこの少年も来るかい?」


――なお、同席の零にはまるで許可を取っていない辺りが、こいつたる所以だろうか――

崎守 鐡 > 「えっ………ええええ……そ、それだけ……かよ……」
ガクリ、と肩を落とすようにそのまま、相席につく。

「いや、その……面白そうって言われても。…俺はあんまり面白く無いと思うんだけど……な、あ……」
はっきり言えば、慣れていなかった。面白そうだから、と輪に入れてもらう事自体が、
『この身体になってから』余りにも、無かったから。

「そこのにーさんは大丈夫か?勝手に相席が増えていってるけどさ」
と、先客らしき青年にも声を掛ける。

霜月 零 > 慧がどんどん相席を誘うのを見て、零はただただ肩を竦めている。

「(ま、こいつはそーいうやつだ)」

この社交性の高さは見習うべきかもな、などと適当に考えていた。

霜月 零 > 「俺は別に構わねーよ。せっかくだ、人数は多い方がいいだろ」

と、先程の受け売りをそのまま使う。

まあ、大人数で食えば旨くなるのだ、なんとなく

臨助 > 「…は?」
別に喧嘩を売るわけじゃあないが、あんまり唐突だったのでつい感じ悪く返してしまった。
「……」
別に断るのに明確な理由もないし、ここで声をかけられたのもなにかの縁だろう、と思い
「……ああ、そうさせてもらうよ」

渡辺慧 > 「シシシ」
あいもかわらず楽しそうに笑う。

「俺が面白そうと思ったから面白そうなのだ。なんて?」
理由にもなっていない理由。だからこそ、ストレートにその意味は通る。

「ごめんね零」
まるで悪く思っていなさそうな顔ではあるが。

臨助 > ちらりとなんの伺い立てられもしなかった方の青年を見る。彼か?俺を見ていたのは…?…いや、これ以上神経過敏になることもないだろう、せっかくの相席なのだから、と。今度こそ本当に詮索をやめた
渡辺慧 > 「マーマーそう変な声しないの」

その返事にもまるで気にしていなさそうな風に、どうぞどうぞ、と席を勧める。

「そんな気分だったからね」

霜月 零 > 「気にしてねーよ、まあ人数増えれば楽しくもなるだろ」

雑に受け答えする。せっかくだ、袖擦りあうも多生の縁ともいう。

素直にこの時間を楽しむのがいいだろう。

崎守 鐡 > 「面白そうだから、面白そう……なのか。…んー。あいにく出来る(面白そうな)話はウチ(実家)の話ぐらいだなぁ……。だってさ、ここだったら俺よりもっと面白そうな奴とか、居ない?……そうでもない?」

と、若干自信なさげに返してみる。

一方で先客の青年はまるで彼の制御役かなにかだと期待していたのだが、この様子だと、あまり期待しないほうが良さそうだ。
……もう一人相席が増えても凄い雑に受け答えしてたし。

臨助 > 同席の奴らを一瞥する。ベクトルが違う割と大雑把な男二人と、見た目に相反しておずおずといった体の男が一人。中々シュールだ、知人どうでもない限りは。でもまあ、知人というのは得てしてこうやってできるもんなのかもなと、一人で納得する。
「俺はあんたの方が面白いけどな」>渡辺

渡辺慧 > 「大丈夫だ。俺も気にしてない」

と。



その自信なさげな表情に、笑いかけ乍ら。


「ま、本当になんとなくさ。触れていいならその耳辺りのこと触れるけど」
まるで気にしない風に喋る。

「いいんだよ、そこまで気にしなくて。本当に俺がそう思っただけなんだから」

とりあえず自己紹介だ。

「渡辺慧、お見知りおきを?」
笑いながらそういうと、コーヒーを一口。

渡辺慧 > 「俺?」

俺は別に自分のことを面白いと思ったことはないなぁ、なんて呟くと。

「この零っていう方がおもしろいぞ」

妹に信愛表現として命狙われてる、と言おうと思い立ったが。
昨日のあのトラウマ的表情を見てやめておいた。
それぐらいの分別はあるのだ。後で言うけど。

霜月 零 > 「……霜月 零(しもつき れい)。ま、テキトーによろしく頼むぜ?」

同じくコーヒーを一口。

「おい、なんでそこで俺に振る」

そして、ジト目で慧を見る。

臨助 > 「(そっちの奴は大変そうだな。あんまり面白い面白い言わねえ方がいいんじゃねえの)」
とは思うが、多分こういうガンガン心に入り込むタイプはむしろこのように開拓していく役割を持つのだろうと思い黙ることにする

渡辺慧 > 「ウェイクアーーップ」
全部は言わずそこだけ抜き出して、ジト目の零へ言葉を放る。

臨助 > 「橘臨助。俺も適当でいい。」(そして右に習いコーヒーを一口すすろうとして、まだ届いてないのを思い出し手を下げる
崎守 鐡 > ……過敏になりすぎかも、しれない。のやら。

「……間違っても、もぐなよ、痛いし、耳聞こえなくなるんだからな。」
とパーカーの少年に念押しをした。

「…俺は……崎守 鐡(さきもり・くろがね)。……割りとめんどくさい漢字だけどなー。」

「…で。何?そこの零の兄さんはなんかお目覚めか何かにトラウマでもあんの?」
と、謎の抜き出された単語に素直な疑問を呈す。

霜月 零 > 「や め ろ」

目がマジである。

霜月 零 > 「……妹がな、過激なんだ」

出来るだけオブラートに包んだ表現。

だが、その顔は苦渋に歪んでいる。

臨助 > 「そうなのか、まあでもその面白味を見てないからなんとも言えねえな。…見られたくないみてえだし。」
「ありがちだけ見てる分には面白いぜ、あんたみたいにストレートにずかずかと人の領域に入り込む奴」
(それでいてわきまえるところわきまえて配慮はちゃんとできる奴)

臨助 > 「やめてやれよ…」(なんか気の毒になってきたので形だけ静止する。
崎守 鐡 > 「……ブラコン?」

さっくりと考えるに至った結論を言ってみる。
苦渋に歪んだ顔は多少心配になるが―
…言わなければいけない気がした。

霜月 零 > 「……間違ってねぇ。親愛表現が弓なのが問題だがな」

苦渋に満ち満ちた顔。本気でトラウマのようだ

渡辺慧 > 「オーケー、臨助と鐡な」

シシシ。

俺も好きに呼んでくれい、なんて適当に言葉を放ると。

「うむ。まぁ、零はこういう奴だ」
何てとぼけた言葉。


もぐなよ、という言葉に。特に言葉は発せずサムズアップだ。非常に心配になる。

「くろがね……んーと、黒に金じゃなくて、鉄でもなくて?」

臨助 > 「しかも文脈から察するにヤンデレの二重属性…」
渡辺慧 > 「そうだぞ、君たちやめてやれよ。零が嫌がってるぞ」
だれが言い出したか。

ストレートに入り込む、という表現に。
「そうかねぇ。ま、ありがとうと言っとこうかしら?」

褒めてるのか、ほめられてるのか。そこは気にもしないで笑った。

霜月 零 > 「お前が言うな」

慧を見て、ちゃき、と腰の物を鳴らしてやる。テメェ、いざとなったら抜くぞ。

「いやこう、ヤンデレってんじゃなくて……ズレてんだ、色々」

崎守 鐡 > 「『お兄ちゃんに私の気持ちよ届け!!この弓の流星群に乗って!!』
……みたいな?……お疲れ様。」

と此方も気不味くなった。聞くんじゃなかった。
だが後悔するのが遅かった。


「えーと…そだな」
思いついたように手元のメモを一枚取ってカリカリと字を書き出す。
「……この字だよ。鐡。……俺は書き慣れたけど、結構間違われたりするんだよ、これが」
とかいいつつ慧に名前が書かれたメモを差し出す。
比較的達筆の部類になるのだろうか、見やすい字では有る。

臨助 > 「一応褒めてんだよ。見知らぬ地を勇猛果敢に、開拓していくみたいで面白いってな。それでいて地雷原は適度にわきまえている。…なんかこの流れだとこの評価は取り消すべきかどうか悩むけどな」
やっと届いたコーヒーを今度こそ啜る。

崎守 鐡 > 「やめとけよ零のにーさん。そんな理由で抜かれたら刀が泣くって。」
と若干察したように制してみる。

「ヤンデレ……じゃなきゃ、なんだって言うんだ…う、うーん……」
会ってはいけない気がしてきている。何故だろう。会いもしていないその彼女が怖い。
同じくやって来たアイスコーヒーを誤魔化すように飲み始め―
…ガムシロなどを入れてないことに気づき、いそいそと入れて飲み直す。

霜月 零 > もう言ってしまった方が分かり易い。そう思って口にする。

そう、妹の過去最大級の妄言の一つを……そう、妹曰く。

「アイツ曰く「「お兄ちゃんは才能がないなんて言うけど、そんなことはきっとないよ!きっと眠ってる才能があるんだから、私の弓でお兄ちゃんの眠れる才能を引き出してあげる!さあお兄ちゃんの才能よ目覚めの時だよ!私の弓でウェーイクアーップ!」……だってよ」

零の目は死んでいた。

臨助 > 「そうか、なら尚更タチがわるいんだな」
今更ながら物騒なもん帯刀してんなこいつと観察しながら

渡辺慧 > 「零顔がマジなんだけど」
ちょっとだけ真顔になった後に。
少しミスったな、という顔。想像以上に彼の闇の根は深かった。


「へぇ。鐵、これか」
なぞるようにその文字の上を指で動かす。

「いいじゃん」
なにがいいのか。……ま、単純に、いいと思った、それだけなのだが。

再び、コーヒーを含む。

臨助 > 思った以上にタチが悪くて気まずい顔をしてる。なんつー電波シスターだオイ。
崎守 鐡 > 「……………すいませんでした」


想像以上にハイレベルだった。言葉を失いかけた。

渡辺慧 > 「好きに取り下げたり付け加えたりしてくれ」
笑い乍ら。
俺は俺の気分で動くだけさ、何て言葉。

臨助 > 「ふぅん、かっけー。」
鐵の字をみて呟く。
「……結構、体を表してんのか」

霜月 零 > 木の洞のような眼をして珈琲を啜る。少しだけ落ち着いたようだ。

「……まあ、そんな奴でな。会ったら気をつけろよ」

まあ、対外的には単なるハイテンションな馬鹿だが、と付け加える。

――ちょっとアレな情報を滲ませながら。

崎守 鐡 > 「……んや、俺の家が一応ソレみたいなの作る家だったからさー。……身体の方は偶発的、後発的なもんだよ。」
ソレ、と言いつつ零が帯刀しているものを指さす。

「しっかし、俺なんかより零のにーさんの方がよっぽどだよ、うん……。」
とか言いつつサンドイッチを食べる。
そういえば空腹だったから来たんだよ。

渡辺慧 > 「ちょっとだけ親近感わく情報だこと」
まるで自分をハイテンションな莫迦……いや、馬鹿であることは認めているような。事実だが。


再び携帯を開いて。
「……っとと」
そういえば、こんな時間だったこと忘れてた。と。

残ったコーヒーを飲み干すと。

「やー、呼んだのにわるいね。そろそろ行くぜ」
まるですまなそうな顔をしていないが。
す、っとメモを取り出し、いつかのように、番号をかく。

それと、零へ奢る分のお金をテーブルの上へ置くと。

「俺の携帯。……それでは、また会おう!」

「あ、鐵、その話今度詳しく聞かせて―!」

……まるで嵐のように去って行った。
鐵の話には、ひどく後ろ髪をひかれていたようだったが。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から渡辺慧さんが去りました。
臨助 > 「お、おう…つっても、どんな見た目かは知らないが」
霜月 零 > 「ん、あ、ああ。またな」

随分急いでいたようだが…なんだったのだろうか。

まあ、突拍子もないのはいつもの事…と、特に気にせず見送った。

臨助 > 「…あぁ、またな」
随分と慌ただしく去っていったが、零の反応を見る限り割と日常茶飯事なのだろうと判断した

崎守 鐡 > 「…あ、う、うん、……また……な…?」
酷く狂ったような調子で嵐のように去っていく少年を見送る。
番号だけは取り置いて置こうか。…何時聞かれるか分かんないし。

「……だいたいあんな感じなんだな。俺の周囲には居なかった奴だ。」
と、感想らしく述べてみる。


「エキセントリックでも見た目は普通だったりしたらタチが悪そうだな。
 例えば……ほら、よくあるけど美少女とか」
と、見た目も知らない零の妹に関して想像を膨らませてみる。
…反比例して嫌な予感も増すのだが。

霜月 零 > 「まあ、見た目って言うと……ストレートのロングだな、快活で風紀委員らしい」

いきなり所属するのがそこか、と溜息を吐く。

「後あれだな、弓を持ってる」