2015/07/12 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」にレイチェルさんが現れました。
レイチェル > 「やれやれ……」
大量の書類を片付けた後、路地裏や落第街などを軽く見回り。
ようやく一息つけた。
疲労のせいか身体が重い。

「少し甘いものでも食べて休憩するとすっか」
そう呟いて、よーし、と身体を大きく伸ばすと、店内に入っていく。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にギルバートさんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に朽木 次善さんが現れました。
レイチェル > 「よいしょっと……ん、そう。いつもの」
カウンター席に座り、いつも通りに生クリームのスコーンと紅茶を注文する。
かつてある人物にオススメされてからというもの、この組み合わせを選ぶのが
彼女にとって常のこととなっていた。

スコーンが運ばれてくるのを待つ間、レイチェルは机の上に突っ伏して待つことと
した。

ギルバート > 続く客は彼女の同級生。
所属は違えど足を運んだ理由はだいたい同じ。
意外なほどに甘党だと馬鹿にされることも多いが、それでもやはり好きなものは好きなのである。

カウンター席に通されて、メニューを一瞥。
フルーツパフェとアイスココアを注文した。
ここでようやく、前の客が見知った同級生だということに気付く。

「あ、おつかれ。」
「……と、ごめん。マジで疲れてるっぽいね。」

話し掛けるのはマズかったかなと、訂正。
視線を別に逃がし大あくび。

朽木 次善 > 「あー、ちょっとい…」
トレイを両手に持ったままレイチェルに声を掛けようとして。

全く同じタイミングでギルバートが目の前で声を掛けるのを見て、
顔の横で中途半端に上げた手が苦笑いと共に萎れる。
手首をくたりと垂れさせて、もしかしたらお邪魔したか?
と知り合いらしきギルバートの方に視線を送った。

レイチェル > 「ん? 何だお前……ああ、ギルバートか」
すっと顔を上げるレイチェル。
見やれば見知った同級生である。
記憶に依れば特に何処かの委員会へ属していたという訳ではなかった筈だが、
彼もまた授業か部活の後に憩いの場を求めに来たのだろうか。
と、レイチェルは思案した。

「別にいいぜ、このくらいなら甘いもの食べれば大体何とかなる」
そう言って、姿勢を正した。
肩にかかった髪を撫でて後ろへ流し、ふぅ、と一息つく。


後ろからした声に、ちらりと目をやる。
特に反応が無ければそのまま視線をカウンターへと戻すだろう。

ギルバート > 声のする方へ。
以前どこかで見たようではあるが、どうしても記憶の残滓からは浮かんでこない。
同じ生活委員でも、安室と桜井とは幾らか交流があるのだが。

「えーと。」

付け加えるならレイチェルとはただの同級生の間柄。
別段彼女と特別親しいわけでもない。
しかし遠くから投げられる気配は、どこかよそよそしく感じられた。
レイチェルと朽木の双方を見返す。彼女からのアプローチはなさそうか?
そう思い、最後にもう一度朽木を見た。

朽木 次善 > 三人の間、特に男二人の間で生まれた余所余所しい雰囲気に苦笑を強くする。

「ああ、すいませんね。
 こっちは大した用事でもないので、気にせず話して貰えればって思うんですが……」

言いながら伝票とトレイをレイチェルとギルバートの座る机の隣の机に置き、
椅子の背もたれに体を預けるように逆向きに座って二人の席を見る。

「お邪魔じゃなけりゃ話混ぜてもらってもいいですかね。相槌程度に。
 生活委員会として市場調査みたいなこともしてて、
 なんらか要望があったら上に上げたりしようかな、
 とか考えててその聞き取りしようかなって思った感じでして。
 ハハ。……お邪魔です?」

気まずさに耐え切れず半眼で笑いながら二人に尋ねた。

レイチェル > 「オレは別に構わねーぜ、甘いもの食べに来ただけだし、特に何かこれと言って
 スコーンが来るまでにやることがある訳でもねーし」

二人の間に流れる微妙な空気に内心首を傾げながら、レイチェルは頬杖をついた。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からレイチェルさんが去りました。
ギルバート > 「オレは別に構わない……スけど。」

確か先輩だったよなあと、自信なさげに思い出す。

「口下手なんで、オレ。あんま協力できないかもしれないですよ。」

注文していたアイスココアを前にして。
なみなみと表面に浮かぶ生クリームは、まるで北海を漂う流氷のように聳え立つ。
細長いスプーンで掬えば触感は軽く、口へ運べば滑らかな舌触りとまろやかさ。
身体が求めていたものが、限りなく正解に近い形で心を満たしていく。
思わず頬を綻ばせてしまうのもご愛嬌。

「そういやオレ、スコーンって食べたことないな。」
「クッキーみたいなもん?」

ご案内:「カフェテラス「橘」」にレイチェルさんが現れました。
朽木 次善 > 「ありがとうございます。
 彼より後でしたがスコーンより先に来れたことに感謝ですかね」

冗談めいた言葉で堅苦しい質問でないことを暗に示した上、
自分は何かの意図があって来たわけではなく偶然訪ねてきたのだと示す。
ギルバートの方に向き直り。

「いやいや、俺の方は逆にそういう自然体でいてくれたほうが、
 湧いてくる要望とか拾いやすいんですよ。勝手な話ですが。
 ああ、そうですね。俺もスコーン食べたことないです。
 名前だけは聞いたことあるんですが」

慣れたものなのか、邪魔しない程度に話を繋ぐ。

レイチェル > 「スコーンとクッキーの違いか……」
うーんと唸りながら、とんとん、と指で二度カウンターを小さく打った後、ギルバートの
方を見やる。

「食べる側からすれば、まぁ……食感の違いってやつかな?
 クッキーよりもっとパンに近い感じだ。ここの店の生クリーム
 スコーンが絶品でな。よく食べてるんだ」
詳しいことは彼女自身も知らないようだ。これで答えになったか? と、付け加えつつ
小首を傾げる。


「そっちの生活委員の奴も、オススメだぜ。食べたことないんだったら頼んでみると
 いいかもな」
そう言って、次善の方を見やり、そういえば、と語を継ぐ。
「初対面だし、名乗っとくとするか。オレはレイチェル・ラムレイ。風紀委員刑事課所属
 だ。生活委員っていやぁ、川添孝一の居るとこだな。あいつとは知り合いだぜ」

ギルバート > 「へー。焼き菓子って色んな種類あるからワケわかんなくなる時あるよ。」
「マカロンとかさ。妙に高いし。」

ここの生クリームホントうまいよな、とレイチェルの言葉を肯定しつつストローに口を添える。
ほろ苦さが微かに香り、ふんわりとした甘味が舌を抜けるようだ。

「……あ。」
「オレも一年で、ギルバート・レイネスっていいます。」
「安室さんとはたまにメシ食いに行ったりしてるっスよ。」

朽木 次善 > 「朽木次善です。二年目になるので、一応はセンパイすかね。レイチェルサンとギルバートサンすね。
 了解す。まあ名前と顔一致させんの苦手なんで、しばらく声掛けられても粗相するかもしれないんで、
 その時はまた教えてくれると嬉しいですね。ダメなセンパイに」

小さく肩を竦めて笑い、二人に名乗った。

「ああ、じゃあ俺も貰いましょうかね。その食感の違うスコーン」

レイチェルに薦められるがまま同じものを注文する。
川添の名前が出てくると店員の方を向いたまま視線だけレイチェルとギルバートに戻し、頬を持ち上げ。

「あぁ……最近入って来た子ですよね。うちも組織としてデカいんで直接面識ないですけど。
 それでも俺みたいなハッパでも名前だけは聞いてる辺り、優秀、かどうかはさておいて目立つ子みたいですね。
 安室君の方は、ちょっと聞かないですね……一年の子かな。整備課とあんまり繋がりないとこの所属かもですね。
 川添君、や安室君お二人から見てどんな感じですか?
 生活委員としてでも、友人としてでもいいですけど。あ、大丈夫です、彼らの査定とかは俺がする仕事じゃないんで」

軽口を叩いてウェイトレスが持ってきたスコーンを背中を向けた自分の机のトレイに置いた。

ギルバート > 「あー……なんなんスかね。」
「気さくで付き合いやすいんスけど、妙に大喰らいなトコありますね。」
「オレの三倍近く平気で喰うんで、バイキングに行くとだいたいいい顔されないんスよね。はは。」

やってきたパフェを掬いながら言葉を紡ぐ。
柑橘系の酸味がアクセントとなり、ただ甘いだけで終わらない。

「レイチェルそういえば風紀だったね。」
「どう、最近。」

忙しいのか?といったニュアンス。

レイチェル > 「朽木次善ね、覚えたぜ。粗相ね、別にそのくらい気にしねーさ」
先輩、と伝えられても特に口調を改める気は無いようだ。
彼女は誰に対してもこの口調なのかもしれない。

次善に川添のことを聞かれれば、そうだな、と、腕を組んで数秒思案した後に
指で頬をかく。

「まあ、なんつーかかなりやんちゃだよな。初めて会った時なんか闘技場で暴れてる
 とこ止めに入ったんだぜ。あぁでも、生活委員としちゃ凄い真面目なとこもあるみ
 たいだな。電灯交換、しっかり頑張ってるとこ見たし。一見ちんぴらだが、しっか
 りした生活委員だと思うぜ。ちょいと素行は悪ぃが」
それだけ語った後に、ま、人のこと言えないんだけどな、と軽く手を振りながら付け足した。


そんなことをしている内に、生クリームのスコーンが可愛らしい装飾の皿と共に運ばれてきた。

「どう? ってまぁ……相変わらず事件ばかりだし、大変なことばかりだぜ。まぁ、最近ほんと
 色々起こってる訳で、学園の皆には不安や心配を与えちまってるだろうが、風紀としては
 今以上に少しでも頑張っていきたいってとこだぜ」
両腕を頭の後ろにやり、ギルバートの方へそう返した。

ギルバート > 「ふーん、苦労してるんだなあ風紀も。」

頬杖を突きながら横目に見やる。

「朽木先輩は仲良い友達って誰がいるんです?」
「オレあんまり上に知り合いいないから、わかんないかもしれませんけど。」

朽木 次善 > 「……そりゃ凄い。安室君、ですか、覚えておきますね。
 激務のとこだとそんなに食う必要あるんですかねェ……?
 ハハ。川添君については想像通りだ。尖ってる。
 一般委員が一番嫌がるんですよ電灯交換。それを真面目にやってたっていうなら大丈夫でしょう、彼も」

川添については予想どおりではあったが、
想像の中の安室は勝手に怪異対策課に配属され、筋肉隆々の男に書き換わる。
ギルバートの口から風紀という言葉が出てくると、眉を片方だけ上げる。
口からぼんやりとした言葉が出てくる前に、それを抑えこむようにスコーンを銜えた。
レイチェルの最近について、少しだけ目を細めて聞き入り。

「ご苦労様ですね。
 どこも激務らしきところは激務っぽくて。
 うちもこういう地域は全然手掛からないんすけど、路地裏とかで暴れられると補修が大変で。
 人相手の仕事の大変さは想像しやすいんでしょうが、人が起こした破損に対する仕事の大変さって中々伝わりづらくて。
 ああ……いや、こりゃ愚痴でしかないな、すいません。ハハ。
 俺は整備課なんで、整備課同士は仲いいですけど、逆に風紀とか公安にはいい顔されないですかね。
 現場荒らすなって皮肉言われたり、そんな感じです。現場戻したいだけなんですけどねェ」

しみじみ言って。

「現状一番仲いいのはレイチェルサンとギルバートサンですかね。ま、そういう感じです」

交友が狭くて申し訳ないと肩を竦めてギルバートの問いに答えた。

ギルバート > 「あー……。」

公安委員として幾らか思い当たる節があったのか、朽木の言葉に耳を傾ける。
委員会同士で連携もするにはするが、どうにもうまくいってないのが現状だろう。
現場レベルの声を直接聞く機会は今までになく、改めて意識する結果となった。

「委員会って、何処も大変そうっスねー……。」

パフェの容器を傾け、残り少ない中身を流し込む。
コーンフレークとクリームソースの食感が、最後まで心を掴んで離さなかった。
ナプキンで口を拭き、丸めて容器へ。
何日分かの生クリーム分が、心に奥行きを持たせてくれたような気すらした。

「オレこれから予定入ってるんで、お先失礼します。」
「じゃあレイチェル、また教室で。」

伝票を抜き取り、そそくさと店を出て行った。
明日は大規模作戦の予定が入っている。
精神的支柱には図太い芯を打ちいれることができた。
あとは身体を休めるだけ休む。
それが決まっての、エンジンの温め方だった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からギルバートさんが去りました。
レイチェル > 「まぁ、もしまた会うことがあったらよろしく言っといてくれよ、次善」
そう返した後、語を継ぐ。

「そうだな。忙しいのが風紀だけじゃねぇのは把握してるぜ。整備課。整備課なのか、成程。
 あんたらみたいなのがしっかり補修してくれなきゃ、常世は今頃ぼろぼろの廃墟みたいに
 なってるだろうぜ。確かに仕事の大変さは伝わり辛い。縁の下の力持ちって奴かもしれねー
 な。オレは評価するし、別に文句言う気もねーぜ」
そう言い終えた後、スコーンを一口、口に入れる。
口に入れてれば、歳相応の少女のように顔を綻ばせて幸せだぜ、と呟き。



「ん、もう帰るのか。待たな、ギルバート」
そう言って、背中を向けたまま去っていく彼に手を振るのであった。

朽木 次善 > 「仕事の性質上、表面に見えない方がいいとはわかってるんですけどね。
 まあ、俺達も機械じゃないので、ハハ。
 風紀でも、この手の悩みは多いんじゃないですか。仕方のないことですけど」

笑いながらスコーンを齧り。
「……確かにこれはクッキーとは違いますね。
 口の中の水分吸われる。そこでコーヒーが合うわけだ」

しみじみと呟き、指先で二つ、三つと割ってスコーンを楽しむ。
去っていくギルバートに申し訳ないような苦笑を浮かべて。

「すまないね、ギルバートサン。
 今度はレイチェルサンより先に君を見つけられることを祈るばかりだ」

隣の席に座ったまま、レイチェルに呟く。

「ギルバート君、彼は……いい人だね。君にとっては良い友人になるかもしれないですね。
 勝手な俺の評価みたいなやつですけど。古い付き合いなんですか?」

レイチェル > 「まぁ、お前の言う通りだな」
うむうむ、と頷いてそれらの言葉に対して二度、肯定する。

「そうそう。ちょーっと違うんだよな。この食感がまた癖になるってやつで」
そう言って、彼女もスコーンをぱくぱくと口に入れる。
一つ一つ口に入れる度に、ほわーっと顔を綻ばせながら。

「へぇ、会ったばかりのあんたがそんな評価を下すとは、な?」
不思議そうな顔するレイチェル。紅茶の注がれたカップに口をつけた後に、
再び口を開く。
「古い付き合い、って訳じゃねーぜ。ただ同級生ってだけで、まぁ軽く
 見知ってる程度だ」
スコーンは残り2つだ。紅茶も半分以上飲み終えただろうか。
残り少なくなったスコーンを、レイチェルは名残惜しそうに見つめている。

朽木 次善 > 「俺もまあ、他人の要望を拝聴する役職を一年続けてますからね。
 片方と話しかけながら、意識はもう一人に向けるっていうことを自然にやれてましたから。
 普通は、どんなに意識しなくても男が二人で女の子を相手にするときは、
 意識の外側にどちらかを起きたくなるのが普通なので。
 あれは、もしかしたら彼にとって元から備わってる物なのかな……?」

そこでハッと気づいたように顔を綻ばせ。

「すいません。ちょっと分析に没頭しちゃって。こういうの好きなんですよ。ハハ。
 だからまあ、いい人なのかなと。勝手な感想ですけどね。
 だから、大切にしたほうがいいんじゃないかな、と」

最後のひとかけを口に放り、伝票を持って立ち上がる。
ギルバートがそうしたように。

「自分の好きな物を初対面の相手に迷いなく勧められる人と同じくらいに、
 俺は大切にした方がいいかなって思ってますよ。
 ありがとうございます、美味しかったです、スコーン。
 では、また、レイチェルサン。お仕事頑張ってください。こちらも参考になりました」

へらり、と笑い、伝票を片手に、男もふらふらとその場を去っていった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から朽木 次善さんが去りました。
レイチェル > 「へー、まぁ。頭の片隅には入れておくとするぜ」
彼の言葉を、少しばかり覚えておくことにしよう。
ただ何となく、レイチェルはそう思った。
気まぐれと言ってもそれは間違いではない。
そんなレベルのものではあるが。

「ん、さんきゅー。いい気分転換になったぜ」
そう言って、次善に対しても背を向けたまま手を振るレイチェル。


ぱくり、とスコーンを口に運び。
最後に残ったスコーンを名残惜しそうに10秒ほど眺めたあと、
えいっと口に投げ入れて紅茶を飲み干した。

「さて、と。じゃあオレもそろそろ帰るかね」
伝票を持って、レイチェルもクロークを翻し去って行った――。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からレイチェルさんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にライガさんが現れました。
ライガ > じりじりと照り付ける夏の日差し。
こういう日はどうも、やる気が起きない。
真っ赤な太陽から逃げるように店内に入り、風当たりのいい、日陰の席に陣取る。
メニューボードをだるそうに見ると、開口一番、『氷』と言った。
やってきた店員が不思議そうな顔をすると、もう一度、『氷。グラス一杯の』とだけ答える。
やがて運ばれてきたグラスの中から氷を取り出し、ガリゴリとかみ砕いている。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に鈴成静佳さんが現れました。
ライガ > ライガは、店員の氷よりも冷たい視線に耐えきれなくなったのか、小さくため息をつく。

「……じゃ、アイスコーヒー。砂糖はいらないや」

鈴成静佳 > ♪~~
(次の講義までの暇つぶしがてら、「橘」へとやってきた静佳)
(店内をきょろきょろと眺めると、見知った後ろ姿があることに気づき…)
……あっ、ライガさん! こんちわ! 元気してるぅ!

(小走りで近づいてきて、そして氷を噛み砕いてる様子を見ると)
……またずいぶんと男らしいかき氷ッスねぇ?

ライガ > 注文が来るまでの間に、あらかた氷食べてしまおうか。

「……むぐ?
やあ、静佳じゃん。ぼちぼちだよ、今日もあっついねえ。
まあ、向かい空いてるから座りなよ」

グラスを移動させ、スペースを空ける。
やがて珈琲が運ばれてくると受け取った。

「たまに氷だけ食べたくなるのさ。
そういえば、あれから体は何ともないかい?」

鈴成静佳 > 店員さん、アタシもアイスコーヒー1つ、ブラックでいいッスよ!
(注文を畳み掛ける)
相席いただきますよ~。

アハハー、ほんと暑いッスねー。アタシ汗かきだからこの時期はヤバイッスよ。
(そういう静佳の制服のカットソーは薄く、一部は肌に張り付いて魅惑的な皺を作っている)

(静佳は以前、演習場で倒れたところをライガさんに介抱してもらっている。その時のことを思い出すと、表情がゆるくなる)
えへへ……とりあえず、今はなんともないッスよ。
たまにあるんスよ、アタシ。あんな感じに吐い……弱っちゃうことが。でも、ライガさんに面倒見てもらえてすっごい助かったッスよ!
(右腕で軽くガッツポーズを作ってみせる)

ライガ > ちょうど向かい合う形になると、所々透けてるなあとぼんやり思いながら、口をしばらくもごもごさせていた。
珈琲だけでいいの?と静佳に聞きながら、まだ氷を食べているが、もうグラスには2つほどしか残っていない。

「ああ、汗っかきにはきついだろうね。
香水も加減に悩むんじゃない?」

舌の上で角の取れた氷を飴玉のように転がせながら、電車の中もヤバい時期だよねーと相槌をうつ。

「たまにあるのか。ま、大事じゃなさそうで安心したよ。
あの場じゃ僕は部外者だったけど、適切な処理できてよかったのかな?
熱中症もあるし、海で怪我したりもあるし、気を付けないとね」

保険課が元気じゃないと説得力ないし、と小さく笑う。

鈴成静佳 > アハハー、アタシはあんまり香水ムワムワさせるの好きじゃなくて。どんなときでも香水は足首にちょいちょい程度。
ま、匂いよりも見た目が気になる程度かな。フフッ。(とはいえあまり気にしてるようにも見えない)
おやつは摂り過ぎると太っちゃうッスからね。コーヒーで十分!
(ニコニコと目を細めながら、氷を舐めるライガさんの顔を見つめて、コーヒーが届くまでの暇つぶし)

(たまにある、という言葉を補足)
……うん、いろいろとあってね。とくに夏は結構つらいの。あ、熱中症とかじゃなくてね。
まぁ、乙女にはいろいろと秘密があるってものよ。フフッ。
(あの時はたしか、「転移魔術の練習中によくないものを見た」と説明したっけ、と思い出しつつ)
うん、ライガさんの対応はすっごく良かったよ! 保健室まで行けなかったらアタシ、あそこでどうなっていたか……。
やっぱりライガさん、保健委員に向いてると思うッスよ?(ニッと歯を見せて微笑みながら)

……そういえば、ライガさんは普段何やってるんスか? なんか結構物々しい……装備?っぽいのしてるし。風紀?

ライガ > 「見た目、ね。結構面食いだったりする?
あと、やっぱりその辺気を使ってるんだ。夏は誘惑多いからね」

甘党でないのであまりわからないが。どっちかっていうとカレー。
見つめる視線には気づいてるのかいないのか。興味はもっぱら氷だ。

「命に係わる秘密じゃなけりゃ、いくつあったっていいけどね。
乙女限定じゃなくて、だれでも何か人には言えないことってあるもんでしょ。
……保健委員? いやそんな、向いてるかなあ。
あのときはとっさで、そんな専門的な知識があるわけじゃあないし」

装備と聞かれると、ああ、と気が付いたように制服の腰付近からナックルダスターと銀の鎖をチラリと見せる。

「これかい?
僕は拳闘術とってるからさ、そのための拳甲だよ。帯剣してる人もいるし、珍しくはないと思うけど。
普段はね、部活は手芸部やってるけど……
委員会は、まだ迷ってる最中、かなあ。何処が向いてるか、アドバイス聞いたりはしてるんだけどね」

まさかもう入ってるとは言えない。部署が部署だし。

鈴成静佳 > いやー、あんまり汗ベタベタだと女の子としてはしたないって思われちゃうらしいッスからね。
友人に言われて気にするようになったけど、まぁ汗かいちゃうものはかいちゃうし……アハハ。
(頭をぽりぽり。腕を上げると腋の汗ジミも決して看過できないレベル。やはり気にしてないようだ)

そうね、誰にだって秘密はあるものよね。きっとライガさんにも。フフッ。
まぁアタシのは別に大したものじゃないけどねー。ペラペラ喋ると周りに余計な心配を掛けるようなたぐいだから喋らないって程度。
知りたいならもう少し仲良くなってから、かなー。にひひ。(無邪気な笑みを浮かべる)

確かに、侍めいて刀差してる人もいるし、それと比べれば不思議じゃないかー。
(ルームメイトの恋人の零さんを思い浮かべる。確かあの人は風紀や公安ではなかった気がする)
……って、手芸部!? また意外なチョイスっすね!! おお……アタシ、家庭的な趣味持ってる人は大好きッスよ!
ちょっと器用さが足りなくて手芸はまだ手を付けてないけど……。
委員会に迷ってるならやっぱり保健委員がいいッスよ! 前にも言ったけど、保健の仕事は知識よりもハートっすよ!(どんと自分の胸を叩きつつ)

ライガ > 「でも、例えば動き回ってるような人だと汗かかない方がおかしいから、ある程度はしょうがないよ。
それに、男子は逆に喜ぶ奴もいるんじゃない?奥手なやつはどうかわからないけどさ」

脇はしょうがない。脇はしょうがない。
汗かいて蒸れるのがヤだからって素足で靴はいてくるよりよほど……うん。

「余計な心配だって、思うならいいけどね。
本当に心配するような事だったら、誰か気を許せる人つくっておいたほうがいいと思うよ。
愉しいときだけそばにいる人じゃなくて、さ」

そう言って、無邪気に笑う静佳をじっと見つめる。
その眼にかすかに、不安げな表情が浮かんだのが判るだろうか。

「いや、家庭的っていうか……。
手芸部っていうとびっくりされるんだけど、食いついてくるとは思わなかったな。
ちょっとしたほつれなんかは自分で直したいし、集中力鍛えるのにもいいし、いろいろ応用きくしね。
そう言う静佳は、何か部活入ってるの?」

保健は考えとくよ、というに留めておく。

鈴成静佳 > まぁ、汗に気を使おうとすれば方法はいくつかあるっぽいッスけどねー。どれも面倒で。
男子が喜ぶかどうかは……フフッ、どうかなぁ? アタシなんかの汗で喜ぶかどうかわかんないッスね~。
(とはいえ表情はにこやかなまま。ある程度は確信犯的なところもあるようだ)

気を許せる人ねぇ……。一応今は女子寮でルームシェアしてて、その子たちとは仲良くできてるけど。
(でも、自分が弱ってるところを見せてしまったことはあるが、理由について深く話したわけではない。その点ではまだまだなのだろう)
確かに、ルームメイト以外にもそういう人居たほうがいいのかな。
その点ではライガさんはいい候補かも。面倒見がいいし、それに……裸を見せ合った仲ッスからね。フフッ。
(正確にはこっちが一方的に見せる形であったが。その時のことを思い出しても、静佳はわずかに頬を赤らめはするが、にこやかなまま)
(不安げな表情が浮かんだのは静佳も逃さない、が、今はおいておく)

なるほど、手芸は集中力が鍛えられるんスね。あまりアタシ集中力には自信あるわけじゃないからなー。でも習っといたほうがいいッスよねー。
(ライガさんの手を見つめる。2mに届こうかという筋肉質なガタイからは想像が難しく、無理に想像しようとすると愛らしい姿が思い浮かんで思わずクスッとなる)
アタシは部活は一応料理部やってるけど、最近はご無沙汰ッスね。なんせルームメイトのために料理する機会が増えちゃったもんで。
そっちで十分になっちゃって。アハハー。

ライガ > 「見せ合ったわけじゃあないけどね。僕は脱いでないわけだし。
ま、綺麗だったよ?一般的なオトコの感性で見て、だけど」

まあ今さらそんなことは気にしないだろうが、一言フォローしておく。
Q.抱っこして、服脱がして裸見て、(間接的に)触ったの風紀的にまずいんじゃね?
A.保健室に運んでって、着替え手伝って、冷えないように体拭いた事が何か?

「とにかく、友達でもいいし、恋人でもいいし、誰か一人。
居たほうが、いや、居るってわかるだけで、心の負担も軽くなる気がするんだよ。
余計なお世話かもしれないけど」

完全に独りって、辛いからね、と最後は呟くように。
グラスの氷はすっかり空になっている、珈琲を飲もう。

「意外だってよく言われるけど、結構楽しいものさ。その辺は好みだろうけど
料理部かあ、それも楽しそうだね。
うん、誰かに振る舞える機会があるってのはいいことだよ。会話も増えるしね」

鈴成静佳 > 綺麗……フフッ、ありがと、ライガさん。(届いたコーヒーを啜りながら、上目遣いに見つめる)
まぁ自分のボディに自信がないわけじゃないッスからねー。細っこいばかりだと不健康すぎる気もするしー。
また見たくなったらいつでも呼んでいいッスよ? フフッ♪
(ストローを噛みながら歯を見せて笑う)

友達や恋人、かぁ……。(静佳の笑みがやや曇る)
友達は一杯作れた気はするッスけど、こっちから平気で心配かけられるって言える人はなかなかいないかな。
恋人もいるといいなってのは理屈じゃわかるんスけど、どうも、そこまで他人を縛りたくないっていうか……。
(ずず、と苦いコーヒーで舌を濡らし)
人付き合いをするなら、アタシは楽しさとか気持ちよさを共有できる関係でありたいな、って思いがちなんスよ。心配事じゃなくてね。
趣味とか、料理とか、会話とか、その他にもいろいろね。
……フフッ、アタシったら何言ってるんスかね~。あはは。
(乾いた笑いを小さくこぼす)

ライガ > 「どういたしまして。
ガリガリなのは確かに困るな。体力も落ちるし、ダイエットに夢中になる人たちの気がしれないよ。男女関係なく。
呼ぶって……夜のお店じゃないんだから。
ま、そのうち、ね」

少々呆れながらも、笑いながら話をぼかす。
少しぬるくなった珈琲を飲み干し、カップをコトリと置く。

「ふう、だいぶ日差しも和らいできたかな。
……心配事だけを共有しろなんて言わないよ。相手に負担掛けたくない、っていうのなら、気持ちは汲むけどね。
でも、君が相手を心配するのと同じように、君の仲良い人も、どこかで君のことを考えてると思うから。
たまには、甘えてもいいんじゃないかな?」

それだけ言うと、じゃ、と席を立つ。
さりげなく、静佳の伝票も一緒に、レジにもっていく。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からライガさんが去りました。
鈴成静佳 > ……んー? ライガさんもそういうの興味ないわけじゃないっしょー?(そのうち、という曖昧な返事に口を尖らせながら)
まぁアタシはそういうの深く気にしないタチだからね。あのときの恩もあるし。前向きに考えといて。フフッ!

……アタシを心配してくれてる人、かぁ。(コーヒーをほぼ飲み干し、ホゥ、と溜息を付く)
アタシが他人を心配するときは、アタシがその人に気分のよさを取り戻して欲しいって思ってるからで。
自分はそう思われないように、なるべく楽しいことで頭を満たそうと考えてるんスけどねー。心配なんてされないくらいに。フフッ。
まぁ、100%うまくいくはずはないんスけどね。あのときみたいに。だからこそ、ライガさんに介抱されたときはすっごく嬉しかったッスよ?
(と同時に、ひどく弱気でセンチメンタルになった自分を思い出すと恥ずかしくなる……。それは、裸を見せたことよりも恥ずかしいかもしれない)

お、もうお帰りッスね。って、その伝票アタシの!!
おごりとかそういうのいいッスから!!
(慌ててライガさんを追いかけ、一緒に退店しようとする)

ご案内:「カフェテラス「橘」」から鈴成静佳さんが去りました。