2015/07/24 のログ
ご案内:「部屋」に雪城 涼子さんが現れました。
雪城 涼子 > 「ふう……」

一つ、溜息をつく。
此処の所、色々なことがあって精神的に疲れ気味なのだ。
もっとも、疲れるような肉体の方はとっくの昔に失ってしまったのでもあるが……

「……ダァくん、どうしてるかなあ……」

思わず、そんな弱音が口からこぼれ出る。
大好きな家族の一人。そして、此処では会うことのない……
いけない、いけない。ちょっと弱気になってるぞ。
彼は彼で忙しいんだから、自分だってしっかり此処で頑張らないと……

「あら? 電話……? 」

取り留めもないことを考えていると、電話がかかってきていることに気がつく。
一体誰だろう。こんな時間に……?
表示された名前は……

「え……嘘……!? も、もしもしっ!」

電話の主を確認して慌てて出る

ご案内:「部屋」に電話先のダリウスさんが現れました。
電話先のダリウス > 『もしもし、涼子?久しぶりだね。元気…って聞くのも少し変かな…?なかなか連絡できなくてゴメンね』

電話先から聞こえる声は、間違いなく長年連れ添った相手の声だろう

雪城 涼子 > 「だ、ダァくん! ん、うん。大丈夫、元気元気!
 いいの気にしないで、ダァくんも研究で忙しいでしょう?
 それより、急にどうしたの? 研究の方は大丈夫なの?」

声を聞けば、間違いなく長年連れ添った夫のもの。
先ほどまでの疲れなど完全に吹き飛んでしまった。

電話先のダリウス > 『うん、元気そうな声だ。安心したよ』
愛妻の元気そうな応答に、穏やかな口調でそう言葉が返って来る

『実はドイツの研究所の方から、そっちの島の研究区に異動になってね。
 僕が動けないせいで、氷架と涼子だけそっちに行かせてしまっていたけど、これからは研究の手が空いた時は会うことができるよ』

雪城 涼子 > 「え……………」

一瞬、思考が停止する。
娘のためにと思って、夫と離れて此処まで来た。
それでも他の家族は皆いてくれるから、会えない寂しさを抑えてこられたというのに。
まさか、こんなにあっさりと逢えるようになるなんて……
拍子抜け、というかなんというか……思わず脱力してしまう。

「そ……それ、本当……? 」

そんなことで冗談をいうような相手ではないコトは重々承知だ。
それでも、ついつい確認してしまう。

「これからは、いつでも……とはいかないけれど、逢えるの……?」

電話先のダリウス > 『うん、僕が嘘をつけない性格だって、涼子が一番知ってるだろ?』
苦笑したような声が聞こえて

『研究区の方に仮住まいだし、世界最先端の異能研究が行われている場所だ。
 多分前よりも忙しくはなるけど…それでもこの研究は研究室に閉じこもってばかりというわけにもいかないからね。
 沢山会える時間は作れると思うよ、涼子。…やっぱり寂しかったかな?』
電話先からは、少し申し訳無さそうな声

雪城 涼子 > しまった。
あまりの驚きと喜びで思わず確認してしまったけれど、気分を害してしまっただろうか。
いや、きっと彼のことだから怒ってなどいないだろう。
けれど、だからこそ申し訳なくなる。

「ぁ、う、うん……それは、よくわかってるんだけど……
 ちょっと、あんまりびっくりしたから、つい……ごめんね」

素直に謝罪することにする。
こういうのは気持ちの問題だ。スッキリさせておいて悪いことはない。

「ぁ……え、えっと、だ、大丈夫。平気平気。
 ひょーかちゃんも、くくるんも、そーくんだって居たから。大丈夫……」

申し訳なそうな声を聞けば、ついつい虚勢を張ってしまう。
自分には自分の、彼には彼のやることがある。わがままは言えない。
なにしろ二人とも大人なのだ。
第一、会えなかったのは彼だって同じだし……
もっと言えば彼の方が家族には全く会えないわけで、寂しさはそちらのほうが上に決まっている。

「……ごめん、嘘……寂しかった……」

しかし、少しだけ……本音がこぼれてしまった。

電話先のダリウス > 『いいんだよ、涼子。突然だったからね。むしろなかなか連絡できなかった僕こそ叱咤されるべきかな』
気分を害した様子など微塵も感じさせない、穏やかな声が返って来る

『括流は相変わらずかな?あの子は僕には余り懐いてくれなかったからなあ。
 来島くんは…少しは大人になれたなら良いんだけれど、ね』
過去の確執
来島宗仁がダリウスに良い印象を持っていないのは、おそらく雪城涼子も知るところであろう

『……ごめんね、寂しい思いをさせてばかりだ。
 けれど、研究がちゃんと実を結べば…僕達は普通の家族に戻れる。、
 あの子…氷架も、自分の力を思い悩んだまま大人にならずに済むんだ』

雪城 涼子 > 「そ、そんな!ダァくんは忙しいんだから……それも私たちのためなんだし……!
 怒られる理由なんてなにもないよ。」

そこは大事なところだ。思わず全力で否定する。
なんだか思わず語気が少し荒くなってしまったけれど、仕方ない。

「うーん……くくるんは、ちょっと物事を難しく見過ぎというか……疑って掛かり過ぎるのよねえ……
 そこはあんまり変わってないかな。この間もちょっとそれで一騒動起こしちゃったし……
 そーくん? あは、そうね。でも正式な式とかはしてないけれど、お嫁さんも出来たし大人になるんじゃないかな?」

ちょっとしたプライベートな話ではあるが、彼にならいいだろう。
だって、彼だって大事な家族だ。
大事なことは知っておいてしかるべきだろう。

「ん……いいの。謝らないで。
 私は、こうして声が聞けるだけでも幸せだし……
 これからは、また逢えるなら……全然、大丈夫だから……
 うん、うん……ありがとう、ダァくん……あの子のためにも、よろしくね。
 私はもう、あの子のことを見守ることしか出来ないから……」

いいながら、ぽろりと、目からこぼれたのは何だったか……
いけない、湿っぽくなっている。
折角の幸せな話なのに、これではお通夜のようだ。

「ん、そうだ。良かったら、お弁当とか作ろうか?
 ダァくんったら、忙しくていいもの食べてなかったりしない?」

だから、ちょっとだけいい方に……と。
そんな提案をしてみた。

電話先のダリウス > 『ありがとう、優しい奥さんで幸せだよ。
 忙しくて大変だけど、僕は自分がこういう立場であることを神に感謝しているよ。
 自分の家族を自分の手で守り、導く研究に携われることは幸福なことだからね』
穏やかな、しかしはっきりとした言葉が返る

『へぇ…あの来島くんが…』
感嘆したような声。彼に対してのイメージからかけ離れている出来事なのだろう

『……涼子、氷架と何かあったんだね?その声からするとなんとなく想像はつくなぁ……。
 でも、子供はいずれ巣立つものだよ、最後には手を離して見守ってあげるのも、母親なんだと思う』
涼子の言葉を否定せず、受け止めるような言葉

『え…本倒かい?それはすごく嬉しいよ!
 でも大丈夫?寮住まいだったよね?研究区までは何駅かあったと思うけど……。
 大変なら、無理はしなくてもいいんだよ?』

雪城 涼子 > 「うんうん……私こそ、優しくて素敵な旦那さんに出会えてすごく幸せだよ。
 うん……そんなダァくんと一緒になれて嬉しい……」

穏やかな、しかし家族を思う言葉を聞けば、胸に安らぎが訪れる。
ああ、本当に私は幸せだ……

「本当に、ねえ。ふふ、でもあの子もいい年なのよ?
 いつまでも子供だなんて思ってちゃ悪いわよ。」

感嘆した声にくすり、と微笑んだ声を返す。
もっとも、子供だと思っていたのはむしろ自分のほうなのだが……

「ぅ……ダァくんには隠し事できないね……
 うん、まあ……それは、わかってる。でも、つい……ね。
 だって、あの子まだ16なのよ?って、これがいけないのよねえ」

思わず苦笑する。
本当に、本当に、安心する。
何度、電話を取ろうとして辞めたことか……
やはり、思い切って電話しておけばよかったなあ。

「大丈夫大丈夫。育ち盛りのひょーかちゃんの分が今は要らないからね。
 ダァくんの分だけだったら全然平気だよ!
 むしろ、邪魔じゃなかったら作らせて欲しいくらい」

なにしろ、大好きな夫のためだと思えば勝手に元気のほうが湧いてくる。
大変なんて、そんなことあるわけない。

電話先のダリウス > 『今時16歳といえば十分自分で考えて自分で行動するものだよ。
 むしろ親を鬱陶しく思うくらいの時期なんじゃないかな。
 あの子はそんなことは言わないだろう?いい子だからね』

一つ一つ、丁寧に言葉が返って来る
その声は穏やかで、優しい

『はは、それはすごく嬉しいよ、涼子。
 そろそろ奥さんの手料理が食べれなくて禁断症状が出そうだったところだしね』
明るく、笑いながらの返答が続く

雪城 涼子 > 「そうね……ほんと、そう……
 わかってはいるんだけれど……ダメねえ、私も。
 あの子がいい子だから甘えちゃってるのよね……」

思わずため息をつく。
やはり研究者の彼の言葉は一々的確で、胸に刺さるようだ。

「ふふ、もうダァくんったら……
 何かリクエストある? あったら、それを優先して作るから。
 あと、そうだ。行き先とか入り方とか聞いておかないとね」

先走るようであるが、なんとなくウキウキしてしまう。
声もやや弾んでいるのが分かってしまうかもしれない。

電話先のダリウス > 『そんなことないよ。それが涼子の良いところさ。人間なんだ、理屈だけでは動けなくて当たり前なんだよ。
 みんなわかっているよ、氷架や括流は君のことを責めたりはしないだろう?』
声のトーンが少し落ちたことと、ため息を聞けば
元気づけるように、明るい調子の声が返って来る

『涼子の作るものならなんでも…というと、君を困らせてしまいそうだね。
 僕は涼子の作る料理の中だと玉子焼きが好きだな!
 お弁当にもちょうどいいよね』
少しうきうきとした、子供のようなテンションで、嬉しさが伝わってくる

『あ、そうだね…研究区は広いから…。
 守衛の方に異能研究特室のユキシロと言ってくれれば案内してくれると思うよ。
 電話をくれれば手が離せる時なら僕が入り口まで迎えにいくしね!』

雪城 涼子 > 「うん……まあ、くくるんはたまに『りょーは甘い』なんて言うけどね。
 ありがとう、ダァくん。ちょっと気が楽になった。」

あはは、と笑う声は明るく。確かに元気を取り戻したような調子だった。
こうして素直に色々なことが言えるのは本当に嬉しい。

「ん、玉子焼きかぁ……うん、いいね。お弁当といえばつきものだよね!
 よーし、じゃあ最初は久しぶりだし、"これぞ日本のお弁当"みたいな感じでやろうかな。
 そのうち、ダァくんの故郷の味、なんかも入れてみよっか」

相手のテンションを感じ取れば、此方も盛り上がってくる。
元気も取り戻したし、気合は十分。
否が応でもやる気に満ちてくる。

「ん、異能研究特室のユキシロ、だね。うん、わかった。
 ちゃんと覚えておくね」

電話先のダリウス > 『ははは、括流は相変わらず厳しいんだなぁ。
 甘くたっていいんだよ涼子。不得意な部分は周りが支えてくれるんだから。
 僕が氷架の側にいてあげられないこともあって、君には色々大変な思いをさせちゃってるな…本当にありがとう』
ごめん、ではなく、感謝の言葉

『うん、僕もなんだか楽しみになってきたな。3日後くらいには引っ越しのごたごたも終わると思うから…。
 おっと…もうこんな時間か……じゃあ、名残惜しいけどそろそろ切るね。
 直接顔を合わせられるの、楽しみにしてるよ、おやすみ、涼子』

雪城 涼子 > 「ううん、ダァくんだって私たちのために頑張ってるんだからお互い様だよ。
 私こそ、ありがとう。」

こちらも、感謝の言葉。
本当にいくら感謝してもし足りないくらいだ。

「うん、三日後くらいね。わかった。その間にしっかり準備しておく。
 ……あ、ホントだ。凄い時間!? ごめんね、忙しいのに長々と……うん、私も楽しみにしてる。
 それじゃあ、おやすみなさい。電話ありがとうね、ダァくん……ん」

名残惜しみつつも、会話を終了する挨拶を告げる。
そして、最後に思わず電話口にキスをしてしまい……
聞こえてないよね、なんて。思わず赤面した。

ご案内:「部屋」から電話先のダリウスさんが去りました。
ご案内:「部屋」から雪城 涼子さんが去りました。
ご案内:「ロビー」にメアさんが現れました。
メア > あつ、い……

【肌が桃色に上気した少女が備え付けのソファに腰掛ける
浴室から出てきたのかホカホカとまだ体が熱い】

メア > ぅ…あつ……っ…

【少しでも空気を服の赤に取り入れようと胸元の部分をつまみパタパタとするがあまり効果が出ない
こんな事ならもっと薄い服を買っておけばよかったと黒一色の自分の服を見下ろす】

…黒い……

【黒を基調としたこの服は一応気に入っている。
だが冬ならともかく通気性があまりなく袖も長袖の子の服は夏の暑い時期では全くその恩恵がない
むしろ邪魔だ】

メア > ……

【疲れて言葉も出なくなってきた…ロビーで稼働するエアコンの風を浴びながらだんだんと瞼が下がってくる】

っ…へや……で…

【こんな所で寝る訳には…そう頭では思っていても体は動かない
心地よい睡魔に誘われるまま、少女は静かに眠りについた】

ご案内:「ロビー」からメアさんが去りました。
ご案内:「大浴場」に嶋野陽子さんが現れました。
嶋野陽子 > 何故か忍び足で更衣室に入る、
バスローブ姿の陽子。ロビーで誰かが寝ていたので、
起こさないようにそーっと動いていたのだ。
そーっとバスローブを脱ぐと、一糸纏わぬ姿で大浴場
に入る。そこらの男子ボディービルダーが裸足で逃げ
出すような逆三角形の身体を丹念に洗い、シャワーで
流すと、ゆっくりと湯船に浸かる。
身体が大き過ぎて自室のユニットバスに収まらない陽
子にとって、この大浴場は必需品だ。

嶋野陽子 > たまに他の女子生徒と風呂で一緒に
なることもあるが、そんな時は努めて友好的に接する
事にしている。お風呂という無防備な空間で、相手を
怖がらせてはいけないからだ。
相手の恐怖心を解けば、次に出てくるのは好奇心。
筋肉を触らせてというリクエストの大半は、この大浴
場とその隣の更衣室が舞台だ。その段階まで行けば、
相手の恐怖心を解いたと言える。
今日は大浴場を独り占めして、ゆっくりとリラックス
出来た。後はロビーでフルーツ牛乳でも飲むか。

ご案内:「大浴場」から嶋野陽子さんが去りました。
ご案内:「大浴場」に嶋野陽子さんが現れました。
ご案内:「大浴場」から嶋野陽子さんが去りました。
ご案内:「ロビー」に嶋野陽子さんが現れました。
嶋野陽子 > 風呂上がりのフルーツ牛乳を持った
陽子がロビーに現れると、ソファーは空になっていた。
空いたソファーに腰を下ろし、ゆっくりとフルーツ牛乳
を飲み始める陽子。
学園生活が始まって一月も経たないのに、想定外の連続
で、目が回りそうだ。

嶋野陽子 > お風呂で火照った身体が、
ロビーのエアコンとフルーツ牛乳に冷やされていく
過程を楽しみつつ、窓から見える夜空に浮かぶ月を
眺める陽子。
(こうして月を見ると、元の世界と変わらないのに、
魔術や異能、そして異界との門があるこの世界。
この世界の何処かに、元の世界に帰れる門はあるの
かしら?)昨日ステラに聞いた限りでは、ここの門
ではないのは確実らしいが、まだ帰れる希望は捨て
ていない陽子。

嶋野陽子 > 一方で、この学園に来てから、新しい人
間関係《一部人間以外も含むが》を構築したことで、
この世界が、自分にとって逃れるべき異界から、違う
ものに変質しつつある事も自覚している。
この学園都市も、まだ半分も巡っていないが、まだ訪
れていない開拓村や農工業地区、あるいは異界人地区
に行けば、また違う出会いがあるのかも知れない。

嶋野陽子 > フルーツ牛乳を飲み干したので、
少し考えた後で、もう一本買いに自販機に向かう陽子。

ご案内:「ロビー」に枢木 柩さんが現れました。
ご案内:「ロビー」から枢木 柩さんが去りました。
ご案内:「ロビー」に枢木 柩さんが現れました。
嶋野陽子 > 再びソファーに腰を下ろす陽子。
朽木先輩謹製のソファーは、陽子の巨体にも軋みすら
しない。

枢木 柩 > 「ん。」

ロビーに入ると同時に見慣れた巨体が視界に入る。

枢木 柩 > 「嶋野じゃないか。今日もお疲れ様。」

軽く尻尾を振りつつ近づくだろう

嶋野陽子 > 声をかけられ、
ロビーに入る枢木先輩の姿を見つけた陽子は、上半身
を起こして向き直り、一礼する。
「枢木先輩こそ、遅くまでお疲れ様です。」

枢木 柩 > 「ああ、ありがとう…フルーツ牛乳がだいぶ小さく視えるな」

釣られて軽く会釈をして

嶋野陽子 > 枢木先輩の言葉に思わず手元の
フルーツ牛乳の瓶を見て
「まあ、私が2倍サイズ以上ですし、無理も無いです」
と笑う陽子。ソファーの端に寄り、枢木先輩に隣の
場所を薦める。

枢木 柩 > 「ふふ、それで、今は夕涼みみたいなもんか?風呂あがりっぽいし。」

隣に座りつつそう問いかける

嶋野陽子 > 夕涼みかと聞かれて、
「はい。夕食後にランニングに出掛けて、戻ってから
大浴場に浸かって、今は風呂上がりの一時を過ごして
ました。このサイズなので、内風呂には入らないん
ですよ」と説明する陽子。

枢木 柩 > 「たしかになぁ、難儀だな…うん、お疲れ様、あらためて。」

「時間があるなら、こないだ言ってた私の検査?みたいなのに付きあおうかなと思ったんだけど、疲れてるかな」

頷きながら話を聞き、あ、そおうだ、と思い出したように

ご案内:「ロビー」に平岡ユキヱさんが現れました。
嶋野陽子 > 検査と聞いて、
「検査には、遺伝子サンプル、つまり血液ですとか毛髪
などが必要になります。そうですね、血なら1cc、髪
なら十本位でしょうか」と枢木先輩に説明する陽子。

平岡ユキヱ > 「あ゛~! はー、いいお湯だった。あ、どもども。ドーモドーモ」
ちょりーす。と全くの初対面二人に、ものすごい気軽に声をかけて風呂場から出てくる金髪のしっとりした何か。

「…まあおふたりともたくましい」
どっちも自分よりデケーじゃねえか、と少し驚いたように佇んでいる。ステテコ(一応女子用の)で

嶋野陽子 > 平岡の方に向き直り、一礼すると、
「初めまして。保健課一年生の嶋野陽子と言います。
こんなガタイですが、異能は治癒系です。よろしく」
と挨拶する陽子。

枢木 柩 > 「ん?ああ、どうも。」
少し面食らったように挨拶を返す。

「っと、二年の枢木 柩(くるるぎ ひつぎ)だ、よろしく。」
はにかみつつ自己紹介

平岡ユキヱ > 「ああ…風呂場にいたのはあんたねえ? 湯量がいつもより減ってて何事かと思ったわ!」
わはは! と笑い飛ばしたのち、自己紹介をする。

「平岡ユキヱ、一年。風紀よ。異能は…えーと、ぶちのめす系? 陽子に枢木先輩ね…よろしくどうぞ!」
言いながらコーヒー牛乳! とロビーの冷蔵庫横、豚さん貯金箱に100円を叩き込む。フタをあけ、腰に手を当て、伝統的なポーズでがぶがぶと飲んでいる。ヒャー! とかうますぎる! とか叫びつつ。
「検査…? なんかここで診療でも始まるのかしら?」

枢木 柩 > 「元気な一年だな。」

くすくすと笑いつつ

「いや、嶋野が私について気になるそうだから、ただの身体検査みたいなもんだよ。」

妖狐だからな、と耳と尻尾を揺らす。

嶋野陽子 > 落ち着いて観察すると
平岡さんはステテコ姿でも背筋はピンと伸ばしていて
良い姿勢を保っている。それはコーヒー牛乳を飲む時
も変わらなかった。
平岡さんの質問には
「私の異能は医薬合成なので、妖狐の枢木先輩にちゃ
んと効く薬を合成するために、先輩の遺伝子を検査
する所だったのですよ」と説明する。
そして、大浴場のお湯が減っていた件については
「はい、私が犯人です」と頭を下げる。

平岡ユキヱ > 「もっふもふですね…」
触りてぇ…と枢木の揺れる耳としっぽに心奪われる。誰だって奪われる、ユキヱさんだって奪われる。
不穏な視線が揺れる尻尾と耳を負う。

「医薬合成…。って、ソレすごいじゃない!?」
少しキョトンと下のち、思わず表情が明るくなる。
「うんうん、いいことじゃーないのよ。昨日も突発的な門から出てきた奴を叩きのめしたばかりだからね…。
 万が一の備えは、できる間にやっておくに限るわ!」

枢木 柩 > 「あぁ…み、耳は少しくらい触ってもいいぞ…?」

今までの経験からうっすらと察したのか、苦笑しつつそう告げる。
尻尾はダメなようだ。

嶋野陽子 > 『ソレすごいじゃない』の感想には、
「本格的な合成は、来月私が薬剤師試験を受けて合格
しないと、薬事法違反になっちゃうので」と答える。
もふもふと聞いて、先日保健室でおこん先生をもふも
ふした記憶が蘇る陽子。
「尻尾はお狐様の急所なので、避けた方が良いですよ」
と平岡さんにアドバイスする。

平岡ユキヱ > 「そんな! モフり具合は絶対しっぽの方がいいに決まっているでしょ!?
 生殺しですかぁー!?」
オラおねーさんに尻尾だしてみいやゲヘヘとかなんとか小悪党な演技が始まる。
人これを公的機関による不祥事(スキャンダル)と呼ぶ! >枢木

「人の役に立つ…。
 優しくて、素敵な力だと思うわ」
そう、あっけらかんに明るく言い切る。良いものは良いと、ストレートに言う以外の術をユキヱは知らぬ。
「来月か…じゃ、来月から陽子の薬のお世話になるかもねー! 風紀も結構、医薬品は入用だからさー?」
額にかかる髪をかき上げ、まだ抜糸が済んでいない怪我を見せて笑った。

枢木 柩 > 「や、やめろ、校則違反してないぞ…!」
ソファに座ったままジト目で手をふりつつ、
わんちゃん。と最近覚えた単語を使う。

嶋野陽子 > 平岡さんの怪我を見ると、
「ちょっと待ってて下さいね」と言って自室に取って
返し、2分後に大きめの湿布を持ってロビーに戻る
陽子。
「これをその傷に貼ってみて下さい」と言って平岡
さんに湿布を渡す。
それから枢木先輩に向けて、「先輩の髪の毛を頂けれ
ば、後日結果報告ができると思います」と伝える。

枢木 柩 > 「ん、ほれ。」
と平岡を制止しつつ髪の毛を適当にちぎって手渡す。
きちんと髪は手入れされているのに、ちぎり方はいろいろと雑だった。

平岡ユキヱ > 「湿布…? お、ありがたいじゃーないの!」
どらどら、とぺたりと嶋野から受け取った湿布を張る。

「んんー? どうかな? この可愛い尻尾は校則いは…あー!?」
髪ちぎっちゃったよ! と枢木の行動を制止できずに悲鳴が上がる。
「枢木先輩…あなたは今、全国のモフり者に宣戦布告をした…! 頭だって重要な部分なのにー!」
うおおおとユキヱがその場にのたうち回っている。

嶋野陽子 > 「先輩、ありがとうございます」
と言って枢木先輩の髪の毛を受け取ると、
湿布と一緒に持ってきたサンプル瓶に入れて蓋をする
陽子。後でゆっくり解析して、枢木先輩用のお薬を
合成してみる事にする。
それが終わると、どさくさ紛れに、おこん先生をして
テクニシャンと言わせた技巧のソフトタッチで、
枢木先輩の尻尾をこっそりとソフトタッチする。

枢木 柩 > 「い、いいだろいっぱいあるんだし…!…うおぉぅ!」

のたうつ平岡を呆れたように見つめている間に触れられ、びくぅっと背筋を伸ばす