2017/01/13 のログ
ご案内:「歓楽街」に柊 真白さんが現れました。
柊 真白 >  
――困った。

(歓楽街の一角で、電柱を背に刀を抱える少女が一人。
 何とかこの島に潜り込んで無事仕事をこなしたのは良いのだが、泊まるところが見つからない。
 宿泊施設はあるのだが、自身は身分証を持っていない。
 人で無い身、増してや裏の人間だ。
 まともな戸籍がある訳も無い。
 スラムの方へ行けばそう言う宿もあるだろうが、ああ言うところは縄張り意識が強いのが常だ。
 とは言えまともな宿を取れるわけも無く、仕方なく野宿が出来そうなところを探して歩き回っているのだけれど。)

警邏が多い。

(見回りが多く、安心して休めるようなところが見当たらない。
 辺りは既に暗くなっている。
 速いところ良い場所を見つけねば。)

ご案内:「歓楽街」にイチゴウさんが現れました。
イチゴウ > 油圧機構から生み出される金属音を鳴らしながら
ロボットが歩行している。

「警備ってのもあんまり楽じゃないな。」

四足のロボットーーイチゴウがそう呟く
警備とはいっても歩くだけに近いが。
辺りの無駄に賑やかな通りをただ歩いていく
もちろん警備という名目があるから
一応辺りを見渡しているが。
ただ今日は珍しく歓楽街の結構奥のほうに来ていた。

「ん?」

イチゴウは適当に歩いていると
不意にとある人物が目に入った。
電柱の背にしている少女だ。

「学園の生徒か・・・?いや生徒にしては様子がおかしいような・・・少し事情聴取だな。」

イチゴウはそう呟くとその少女にむかって
一歩ずつ近づいていく。

柊 真白 >  
(どうしたものかと思案していたら、なにやら異音が聞こえてきた。
 そちらを見れば四足でガッチャガッチャと機械的な音を立てながら歩いてくるロボットが目に付く。
 そう言うところだと言う情報は知っていたが、改めて目にすると何とも形容しづらい。)

――何か用事。

(こちらへと近付いてくるそれへ、電柱から背を離して見下ろしながら尋ねる。
 無表情だが、珍しいものを見たという色が若干顔に浮かんでいる。)

イチゴウ > 「どうも、学園の警備員だ。
いや大した用事でもないんだけども。
少し学園証を見せてほしいだけなんだが」

イチゴウがそう答えると高さ60cmのボディから
その少女を見つめる。
身長はそれほど高くなく肌が白い。
だがイチゴウが問題にしているのは外見ではなく
その雰囲気だ。身長から察するに恐らく13歳~15歳。どうも雰囲気が嚙み合わない。

柊 真白 >  
(学生証。
 ぱちくりと二度三度瞬き。
 その後、そう言えばここは学園都市だったな、と思い出した。)

――持ってない。
学生じゃないし。

(なので素直にそう告げる。
 島に入ったのもこっそりと忍び込んだ訳だし、そもそもそんなものを持っているならとっくに宿を取っている。)

イチゴウ > 「ふむ。なかなか素直じゃない。
だけれども規定上このまま普通に対応するわけ
にはいかないな。」

イチゴウがそう告げると
背部の重機関銃から装填音がし
銃身付近からレーザーサイトが点灯される。

「でも普通に質問に答えてくれるだけでいい。
武力行使は逃げたり襲い掛かってきた時の
あくまで緊急のやつだから。
まず、キミは何者なんだ?」

イチゴウは少女に質問する。

ご案内:「歓楽街」にV.J.さんが現れました。
V.J. >  
カツカツと、硬質なヒールが地面を叩く音がする。
それは真白の背後側の物陰から。路地の奥だかなんだか、から。

「うわっ、ロボット! めちゃめちゃメカメカしいロボット〜! こういうの初めて見たんですけど」

そんな好奇ばんだ声を上げながら、現れた彼女はイチゴウのほうへと近づいていく。
つまりは真白へとも近づいていくことになる。
――イチゴウよりも先に、真白へ最接近することになるだろう。

二人の問答を遮るかのように。

その時に、彼女は紙のメモを真白に向ける。真白の目だけが届くように、向ける。

『もしもお節介じゃなければ、少しだけ話を合わせて貰っていい?』

そう書かれたメモ。

柊 真白 >  
(重機関銃に目をやる。
 撃たれればただでは済まないだろう。
 銃弾を刀で弾こうと思えば出来ない事も無いが、刀の事を考えればあまりやりたくない。)

素直も何も、そうとしか言えない。
――何者も何も、見ての通りだけど。

(刀は鞘に収めたまま右手へ。
 利き手で鞘に納められた刀を持つ、と言うことは戦意は無いと示す好意。
 ――機械の彼?がそれを知っているかどうかは分からないけれど。)

――。

(そこで乱入してきた彼女へ、視線を向ける。
 メモには視線を向けず、しかし視界の隅にキッチリそれを捉え、無言の肯定。)

イチゴウ > 突如横から現れた女性。
イチゴウは振る舞いから教師であると判断した。

「あっ、どうも。学園の教師殿。
ていうか教師がこんな場所へ何用ですか?」

イチゴウは突如現れた女性にそう尋ねる。
目の前の少女に関しては
手が刀に触れているという事から見て
どうやらその道の者なのだろう。
刀の作法とかはわからないので
その動作が何を意味するのかはわからないが。

V.J. >  
背後の気配を察したかどうか、彼女の笑顔がほのかに柔らかくなる。

「それはもちろん見回り……なんて殊勝な心掛けをするタイプじゃない、ってのはもしかしてデータに入っているのかしら?
 ええもちろんアフターファイブ! 社会人たるもの仕事の後は飲みに行くもの! ――っと」

純然たる事実で力いっぱいの返答をしつつ、言葉の終わりに意識をイチゴウから真白へと向ける。

「あら、こんなところに居たのね、探したわ――うん? この場合は私がはぐれたのかしら……?」

そう言って微笑みかけた。
わざとらしさは……それほどなかろう。
探していたのは確かである。

柊 真白 >  
(二人――この場合は一体と一人だろうか――の会話を聞いてため息。
 あたかも「はぐれた知り合いに呆れた」ような様子で。)

こっちの台詞。
すぐお酒に釣られてフラフラとどこかに行く。

(その後にやってられない、と言った様な口調で文句を彼女へ。
 僅かに不満と諦めと呆れを混ぜたような表情と共に。)

お陰でこうして職質されてる。
謝罪と賠償を要求する。

(じい、と責めるような視線を彼女に送っておこう。)

イチゴウ > 「ん?教師殿。この少女をご存じで?」

この教師がやけに目の前の少女と
軽く接しているのでそう質問を飛ばす。

「教師殿の返答次第では武装解除をいたしますが。
どうしましょう?」

恐らくこの少女がどんなものかは
この教師が知っているだろう。
学園のイチ警備員である自分は
とりあえず教師に従っておくのが手っ取り早い。
イチゴウはそんな事を思っていた。

V.J. >  
呼び水を撒いたのはこっちだが、割と踏み込んだ設定で殴られたので若干引きつった顔をした。

「ええ、見ての通り身内の子なの」

別に顔が似ているわけではないが、服装の方向性は全くと言っていいほど同じである。
まあロリータファッションの成人女性に問題がないかと問われれば押し黙るが吉なのだが。

「私の預かりで学園に身を置かせて貰っているの。一時滞在になる見込みだったから、学生としての手続きは踏んでないけど……」

学生証の所在に理屈をつけるくらいで、そこまで固い設定は要らないだろう。

「もちろん、この子が謝罪と賠償の請求を取り下げてくれれば、いつでも武装解除して頂いて結構よ」

折角なのでそんな感じで殴り返しておこう。

「申し遅れたわね、私はヴェイパージェイル。ご存知の通り教員」

一応、身分証をイチゴウに見せてと。

「はい、真面目な警備員さんに自己紹介は?」

と、真白へ。この先名前で呼ばなければ違和感も出るだろう――と、思ってのこと。

柊 真白 >  
――柊真白。
謝罪と賠償はジェイル姉さんに要求してるんだけど。

(ぺこりとお辞儀。
 殴り返されても更に負けじとカウンター。)

そう言うわけで、身分証は持ってない。
その内通う事になるかもしれないけど。

(嘘は言っていない。
 どこかで偽造の学生証は調達したいと考えていたところだ。
 こういう時に動きづらい。
 そんな考えは一切顔に出さず、いけしゃあしゃあとのたまって。)

イチゴウ > 「なるほど、そうですか。」

イチゴウは教師の言葉に一応納得する
何か違和感は感じるが。
でもまあ教師の命令だからと
レーザーサイトを消灯し
銃身を上に向けた後に安全装置をかける。

V.J. >  
……なーんてね! 曲者だ! 出合え出合え! ――とでも叫んで去って行こうかとちょっと考えたものの、流石に一回り以上も違いそうな子に言い負けるわけにはいくまい。
いや、これ以上掛け合っても闘争しか生まれない気がしたので、そっと鉾を収めよう。それが歳上の義務である。

「調子に乗るとあることないこと言いふらして大変なことになるからね、真白ちゃん」

にっこり。立場を振りかざすダメな人間だった。
まあ一度かばってしまっているので、自爆もいいところだが。

「ありがとう。学園の警備兵がみんな貴方みたいならいいのに……融通が利かないのばっかりで……遠隔操作? 中に誰か居るの?」

カメラで確認でもされているのだろうか。
イチゴウのそれらしいところに手を振ってみる落ち着きのない大人。

柊 真白 >  
――わかった。

(思った以上に大人気ない人だった。
 ならばこちらが余裕を見せる事にする。)

ジェイル姉さん、この中に人が入るのはちょっと無理だと思う。

(小柄人ならなんとか入れそうだが、そもそもこんな揺れに揺れる多脚の乗り物に人は乗らないだろう。
 手を振る彼女の腕を、止めなさいと言う様に上から押さえて。)

イチゴウ > 「ボクですか?ボクはAIつまり人工知能で
動いてますよ。まあ見ての通り普通のAIとは違って"意思"を持っていますけどね。」

目の前の教師ーーヴェイパージェイルの疑問に
そう答える。

というか大丈夫か学園の警備隊は
ボクはそんなに真面目な方ではない。
今日も歓楽街でサボっていた警備兵2人程を
シバき倒しておいたが果たして大丈夫だっただろうか?

V.J. >  
折れてもらった感丸出しでも気にしない。
(なんとか言い負けなかったようね……)くらいのことを考えていた。

「さ、流石にこの中に入ってるって思ってるわけじゃないわよ?
 こう、比喩でね? 真白ちゃん本気でお姉ちゃんのことをどうしようもないと思ってるフシがない?」

そうであっても手を振るのは窘められて然るべきである。
さっき明らかに優勢なはずだったのにオカシイ……とでも考えているのがばっちり顔に出ていた。

「それは私服警備隊に違いないわね。
 この危険な街の治安を守る大切な人材……尊敬すべき相手だわ
 あとで謝っておくのが最善よ」

イチゴウの問いかけには、そう至極真面目な顔で言い切った。
多分警備服だったから警備兵と認識されたのだろうが、そんなことはお構いなしである。

柊 真白 >  
今気付いた?
結構前からずっと思ってるけど。

(無表情のままさらりと言ってのける。
 と言うか見た目の段階で割りとどうしようもないと思っていたりする。)

風紀委員の権限と能力が結構強いって聞いた。
それもあるんじゃない?

(この島に忍び込むに当たってある程度の情報は抑えてある。
 そう言う事情もあって、やる気の出ない警備員もいるだろうと彼に向けて。)

イチゴウ > 「風紀委員か。」

イチゴウはさらに面倒そうな組織の事を聞いて
そう呟いた時だった。
イチゴウに備え付けられている無線機から
通達があった。どうやら帰還命令のようだ。

「たったいま警備本隊から戻ってこいっつう
命令が来たから警備を終了してボクは戻るよ。」

そう言うとイチゴウは狭い路地を駆け抜け
あっという間に見えなくなった。

ご案内:「歓楽街」からイチゴウさんが去りました。
V.J. >  
「くっ……!?」

生意気な妹――それもまた良し。
妹と呼べる年の差ではなさそうだが。

「へえ……?」

と。続く真白の、イチゴウへ向けた言葉には、そんなの初めて知ったと言わんばかりの声が漏れる。
もしや部外者より学園の知識がないのか? と気づきそうになったが、後は考えないことにした。

「お疲れ様、身体に気をつけて……っていうのはロボットに失礼なのかしら……?」

駆けて行く姿はなにやら大型の昆虫に見えてアレだったけれど。

「――さて」

小芝居も終えて、真白と相対す。

柊 真白 >  
(暗殺は直接殺すだけじゃない。
 標的自身や、標的が住む場所について調べる必要もあるのだ。)

お疲れ様。
頑張って。

(走り去る警備ロボットに手を振って。
 その姿見えなくなれば。)

――それで。
何か用事、ヴェイパージェイル。

(世間話でもするかのような口調。
 しかし、姉に対するものではない口調。)

V.J. >  
あのタイミングでこの場へ訪れたのは偶然ではない。
真白のことを探していた――それは事実である。
この街で飲み歩いている最中、ちらりと見かけたその姿を。

「何も用事はないわ……ただ」

なんとなく行くアテがなさそうにしていたのも、割と離れたところから見ていた。
そして今も真剣な、いち教員として真剣な瞳で――学園関係者ではない真白を見据える。
その理由はただ一つ。

「出来れば家に持ち帰りたいなって思っているんだけど」

白くてフリフリで可愛かったからである。

柊 真白 >  
――――。

(黙る。
 今なんと言った。
 家に?
 持ち帰りたい?
 身分証の一つも持っていないこの私を。)

――馬鹿じゃないの?
……ああ答えなくて良い。
間違いなく馬鹿だから、あなた。

(右手で額を抑える。
 住居の確保は大事だし、その申し出はありがたいところではあるのだけれど。
 面と向かってお持ち帰り宣言されたのは初めてだ。)

V.J. >  
「こう、馬鹿にされてるなって思うとぶん殴りたくなるんだけど、ハッキリ馬鹿って言われると案外すっと入ってくるわね」

それは紛れもない事実だからだろう。
脳内がお花畑なので、きっと二つ返事でオーケーされると思っていた彼女は、相手の言葉にただ首を傾げた。

「いや、確かに真白ちゃんのことは名前しか知らないんだけど、そんな格好で私の縄張りを歩いておいて……家で採寸しないまま見逃すわけないでしょ?」

当たり前と言わんばかりに腕を組み。

柊 真白 >  
馬鹿にするも何も。
馬鹿じゃない。

(採寸とか言い出した。
 意味がわからない。
 はあ、とため息。)

――まあ。
宿は探していたから、別に良いけれど――

(右手に持った刀。
 その柄へ左手を軽く添えた。
 その左手が僅かにブレる。)

――着せ替え人形は御免蒙る。

(反応出来なければ、彼女の髪が一本だけハラリと落ちるだろう。)

V.J. >  
「そう断言されると流石にクるわね」

賢くない自覚はあるものの。

「別にいい、別にいいと!」

相手の手元を注視していることもなく。
見るからにテンションが上がって、その上完全にオフモードで酔いも入っているとなれば無論、その不可視の居合に反応できるわけがない。
やられたあとに気づき、そしてやられたことを理解するくらいの脳はあった。
幸運にも髪に神経の通った特異体質ではないので、落ちた髪には気づかない。
それでも彼女は、にわかに目を見開いて。

「――着せ替え人形になんてするもんですか! 一発で最高に似合う服を仕立てるに決まってるでしょうが!」

舐めるなと言わんばかりに叫んだ。

「どうしても恥ずかしいと言うなら、採寸は貴女が寝ている内にこっそりやるけど」

柊 真白 >  
(左腕は利き腕ではない。
 それで尚この速度。
 自身の力量を示すと同時に、左での抜き打ちと言う手の内を一つ見せた。
 威嚇と牽制。)

もうそれで良い。
好きにして。
――で、家はどこ。

(ふるふると首を振って諦めた。
 採寸でもなんでも好きにすれば良い。
 良いから家まで案内しろと、刀の鞘を彼女の脛へと軽く振るう。)

V.J. >  
しばかれた脛からは、張り詰めた革の水筒を叩いたかのように、ぼいんっ、という感じの感触が返っていくことに違いない。

「好きに……!?」

おっと、その安請け合いは後悔することになるかもしれないが。
間隙に髪を落とすほどの腕があれば、まあ流石に抵抗出来るだろう。

「神社近くの郊外だから車に乗ってもらうことになるわ。ちょっと酔いも覚ましてもらえたし大丈夫でしょう」

駐車場までの案内を。
やや上の空――アルコールが去った脳のスペースは、仕立てのことで埋まっていた。

「……あれ、ところで真白ちゃんって何者?」

道すがら、そんなことを聞くだろうけれども、尋問でも質問でもなく、世間話レベルの雑談に過ぎない。
それに対する返答がなんであれ、彼女にとってはそう大事なことではないのだから。

柊 真白 >  
(膝を叩いた時の不思議な感触に、思わず膝へ目を向ける。
 その後の食いつきは無視することにして。)

――教師が。
飲酒運転。

(ジトっとした目を向ける。
 途中で風紀に捕まったら、知らぬ存ぜぬを決め込もうと決めた。
 駐車場まで付いていき、車に乗る直前。
 自身の正体を聞かれて。
 適当に誤魔化しておこうかとも思ったのだけれど、)

――暗殺者。

(言っておく事にした。
 そうすれば風紀にバレた時の言い訳にもなるだろう。
 そのまま車に乗り込んで、シートベルトをして。
 家に着くまで大人しく――)

ご案内:「歓楽街」から柊 真白さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」からV.J.さんが去りました。