2016/08/08 のログ
ご案内:「落第街大通り」に伊織 六郎さんが現れました。
伊織 六郎 > 大通りの露天でのバイトである。

何故?
そんなもん、金払いが良かったからに決まっているだろ!
海の家のバイトで、夜にゴミ出ししてたら誘われたのだ。

周りと比べると、比較的しっかりした造りの露天の中で、座ってぼけーっとしてるだけの簡単な御仕事


…………だそうだ。

伊織 六郎 > ・客が来たら、言ってきた番号の箱(煙草の箱サイズ)を渡す
・金は出されるまま受け取って、仕舞えばいい
・番号を言わない客は、並んでる萎びたり傷がついてたりする果物を売ってますと答えればいい
・風紀委員が通りかかったら視線を下げる
・売り物を聞かれたらスーパーに出せないレベルの処分品を売ってるそうだ と答えればいい
・箱の中は詮索するな、考えるな、何も知らなければ大丈夫だ
・思考を読んだり記憶を抜いたりする異能や魔術だってある
・一日で*万円である


………………コレあかんやつだった。

伊織 六郎 > 疲れて曖昧な意識で適当に頷いちゃった結果がコレである。

バックれると余計に怖いんで、仕方なく店番してるが正直、もう帰りたくでしょうがない。

殆ど客が来なくても、もう帰りたい。
殆どっていうことは時々、来るんだ番号を言う客が。

マジ嫌だ。

「…………早く時間になんねえかなぁ……」

ぼんやりと宙を見つめて、持ち込んだペットボトルのお茶とか飲みつつ、世界平和について考えている。

「こんな世界滅べばいいのに。」

ご案内:「落第街大通り」に蒼穹さんが現れました。
蒼穹 > 「ねー…滅べばいいのにねー。」

存在的に色々と洒落にならん同意の声を横槍で述べるのは、
空を見上げてた彼の前にいつのまにやら現れた、やけに青色の風紀委員の女子だった。
ひとりでに頷く割に表情はけっこうやさぐれてた。
警邏してのをサボってるムードを隠さないまま、大通りを横切るがてら、
その如何にもいかんムードの漂うかちっとした露店の視察。
…というより、たまたま目についたのが理由の殆どの様だが。

伊織 六郎 > 「もっと世界がオレに優しくなんねーか     ぉお!?」

自然な感じで入り込んできた声に、思わず愚痴が零れて気づく。
目の前になんか居た。

しかも一瞬で分かる腕章つき。

風紀委員だった。
最悪だった。

ゲーって顔を隠そうともせず、まぁでも、接客はしなければならない悲しきバイト。
並んでる果物(桃っぽいが審議不明)を指差しつつも

「マジびっくりしたわ。
 なんすかー、お買い上げっすか?ぶっちゃけ、冷えてないんで美味いと思えねっすよ?」

蒼穹 > 「わかるわかる、もっと世界が私に優しく、否世界が私に優しくないならそんな世界は………。」

とりあえず便乗して愚痴を溢そうとしたけどそんなに長くはならなかった。
こちとらも割と夏休みに入るまで、入ってから愚痴りたい事は多いのである。
例えば補習の所為で人より夏休みが始まるのが遅くなったとか、
例えばサボりが仇になったのでこうやって外に出るのも億劫な蒸し暑い中を警邏させられているとか。
大方自業自得なのだが。

「いや、そうじゃなくて。
私もあれだよ、見ての通り風紀委員だからねー…適当にぱぱぱっと怪しいお店とか見つけたら報告せんといかんわけで。
ああうん、なんか心当たりあるっぽいね。
ひょっとしてキミ、イヤイヤやらされてる感じ?」

腕章をチラチラちらつかせれば、顎元に手をやる。お買い上げの意思はないことを告げ。
苦笑いしながら彼の反応で大体の経緯は察したようだ。
見た目そっちの人っぽいがこれを見るに、見た目だけそうで、別に中身はそうでもないのかも。

「えっ、…なにこれ。因みにお一つおいくらよ?
っていうかさ、腐らない?」

わざわざこんなところに並んだ謎の桃(?)を購入する気になる者もそういるまい。
とりあえず値段は聞くが蒼穹も到底それを買う気にはならなかった。

伊織 六郎 > 「……まぁ実際滅ばれると困る…………あれ、困るんかな?
 オレ死んでるだろうし、どうなってても関係ねえような……」

ふと、すっごいどうでもいいような思考に逸れていくあたり、相当にダレていたのだろう。
目の前に居るのが 関わるな の代名詞の一つ、風紀様なのを思い出して慌てて相手の顔を見てみる。

でもなんか、相手もダレてるような気がするんだが?

「風紀なんは見て分かるっすよー、腕の輪っかは知ってますって。
 怪しくない店はココにはねーんじゃねっすかね……
 さっき、ここの裏通りとか探した方がポイント高いと思うんすけど。

 イヤイヤっつうか……まぁ、バイトなんで、しょうがなく店番してますけど……」

自分の目つきはクソ悪いので、チンピラ以外の何かには見えないだろうという自覚はある。
だから目をつけられたのなら、ほんと辛いところだ。

大人しく帰ってくれないだろうかと思いながら、苦笑いしつつ応対する。

「売りモン、コレなんすけど仕入れてんのオレじゃないんで心当たりって言われても困るんすけど。
 そもそも、何の果物なんか分からないんで腐るのかもシラネっす。
 異邦人街産なんじゃねっすかね、知らないすけど……あ、1個150円す。」

高いのか安いのかも分からない価格設定。

蒼穹 > 「その辺りは良く分からないね。死ぬときは皆一緒だけど、
死んだらどうなるんだろうって考えるとねー…。
まぁ考えても分からないなら一辺滅ぼしてみるのもアリかもしれない。」

言うなら自由である。
暑くて頭がやられるくらいにはこの少女も乱心しているのだろうか。
さも閃いた!とばかり指ぱっちんする。
風紀委員だのなんだの言うけれど、語調は緩々で警察組織特有の覇気と言うものなど一切ない。

「だねー、でも裏通りはね、更に面倒なんだよ。入り組んでるし物騒だし。
あっはは、そう言う事。私もしょうがなく警邏してるわけ。
腕章付けてあっちこっち適当に回ったりそれっぽくヤクザっぽい人と話してるだけで充分警邏になるんだって。」

要するに本人に仕事する気はあんまりないようだ。
特に面倒くさい仕事はお断りみたいで、勝手気ままに言われたことを最低限というお粗末な警邏。
何となく、というよりは表情を見れば明らかなとおり、
こんなところで風紀委員に呼び止められるのは気が気でないだろう。

「悪い事してるんじゃないかって心当たりだよ。
ふーん…?なるほど、地球の物じゃなきゃ腐る事がない事だってあるよね。
150円…え、なにそのリアリティある金額。
あの、一応聞くけどそれって果物っぽく作った爆弾とか、
寄生生物の魔物の卵とかそう言うオチじゃないよね?うーん…気になる。」

ここで数万とか言われたら怪しさ急増だが。
その値段はどちらかと言えば安かった様だ。
あからさまに悪いものじゃないっていうか、何か分からないというパンドラの箱めいた謎さが好奇を煽る。
いつのまにかその謎の果物を凝視していた。
それにしてもこんな調子で大丈夫か風紀委員。

伊織 六郎 > 「滅ぼせるんすか、アンタ。」

自分で愚痴というか、口走っておいて何だが。
伊織はコイツ、名案!みたいな顔で何言ってるんだ的な目つきになった。

いや滅ぼせるんならもういっそお願いしたいかもしれないが。
地球破壊爆弾のスイッチをスナック感覚で押す気分で。

「物騒だから風紀とかが手入れすんじゃないんすかね。
 別にオレは困らないんでいーんすけど……ちょっとヤクザみてーなって言われるとヘコむっすけどー。」

つまり自分はそれっぽい人間に見えたというのか。
すっと顔にブルーが入った。ダレがヤクザか。

目の前の、余りやる気なさそうな風紀委員じゃなければ連行もありえたのだろうか?

「悪いこと……まかロクデモねーバイトなんだろうなあって気はしてるっすけどねー。
 やるつった以上、バックれるのも怖いじゃねーっすか。
 だからしょうがねーかなーって……金も惜しいし。

 ちょっと、怖いこと言わねーで欲しいっすよ。
 爆弾が150円とかちょっと中東のマーケットでも無さそうだけど……タマゴの方はわかんねーっすねえ。

 自分マジで、ここで売り子してろって言われてるだけなんで。

 なんだったら買います?
 風紀委員ならあれじゃねっすか、不審だったんで押収したとかって2-3個持ってってもいんじゃねっすか。」

番号を言えば買えるモノについては、今のところ口に出す気はあんまりない。
連行されでもしたらサクっとゲロするが、一応、言わない努力はしましたって事実は欲しいからだ。

なので、風紀委員が興味を持ってるなら果物の話に終始するのは望むところだ。

爆弾とか、バケモンのタマゴとか言われると、露骨に嫌そうに顔を締める。

でも、ちょんちょん、と果物をつつくが、まぁ、特に動いたりはしなかった。

蒼穹 > 「おう。任せろ。ものの数秒で跡形もなく消してやるぜっ!」

くくっ、と小物臭満々の小ボスみたいな笑みを浮かべれば親指をグッ立てして頷く。
真偽は不明だが知る人が知ればこれまた洒落にならん話である。

「あーあー、きこえなーい。私は真面目ちゃんじゃないし正義感旺盛でもないので。
そういうのは真面目で正義感溢れる如何にも風紀!って人がやるべきだと思うよ。」

要は真面目でもないし正義感もないというろくでもない風紀委員であるというのは自覚してる様だ。

「お、おう…遠回しにヤクザっぽいって言ったの分かっちゃった?…ごめん。」

半笑い、半反省な表情で両手を合わせた。

「だろうねー。ま、こんなところで働くんだからそりゃ大方ろくでもないだろうけど。
そだね、こんなところで働くからすっぽかすのも怖いし、お金も良い。」

「いやいや、世の中分からないよ。」

人差し指をちっちっちと。一体何者。

「それこそこの謎の異界の果物で世界が滅ぶかもしれない。
このご時世、即席の魔法や異界の技術を使えば爆弾くらい安く沢山作れるでしょ。…知らないけど。」

「んー…とりあえず触っても大丈夫なのは分かったよ。
そうだね、じゃあまぁ…買おう…かなあ?どうしよっか?」

何故か彼に聞いた。
見たところ触っても変なことにはならないみたい。

「これ持ち帰って風紀委員会のオフィスが大爆発ー、とかならないよね。
それはそれで話としては面白そうだけど。」

自身も爪の先で果物の表皮を突いて感触を確かめてみながら。

伊織 六郎 > 「おい、もう全然駄目な感じじゃねーか。
 全然消せる気配の無い途中で負ける感じの流れじゃねーか。
 オレの同類みてーな三下っぷりじゃねーか。」

相手の素性など全く知らないチンピラ予備軍は容赦なくツッコミを入れた。
なんかしょっ引かれる感じじゃなくなってきたので、大分調子が戻ってきた。

「もしかしてアンタ、マジで仕事してます空気のためにオレに絡んでんの?
 そーいうのなら別に構わねーっすけど……うん、謝られると余計にツラいんで、やめて。」

あんまり反省してない様子の相手にちょっと寂しそうに目を逸らした。
分かってたけど、肯定されるとちょっとこう、ね?

「疲れててうっかり、やるって返事してもーたんや。しょうがなかったんやて……オレのせいじゃないんやて。
 今日だけっすから見逃してくださいよーマジでーマジで。
 このバイト代があれば大分助かるんすよー……」

金が無いのはマジなので、本当、見逃して貰いたい。
なんだったら2割くらいまでは渡してもいい、そんな必死な気持ちを篭めて哀れっぽい声で許しを請う。
プライド?2-3日前に捨ててから見かけてない。

「アンタも大概適当に喋ってんなあ……魔法ってそんな便利なのか?知らんけど。
 買うんなら150円っすよー。
 風紀委員の押収ならタダっすよー  爆発したら責任はまぁ、取れねーんすけど……

 あ、センパイ、名前聞いてもいいっす?」

ところどころ、雑な対応になりつつも  最後に名前の把握を試みた。
後で雇用主に言うために。

ちなみに果物はなんかオレンジっぽい触り心地を返した。見た目は桃なのに。

蒼穹 > 「ふむー…残念だね、私これでも破壊の神様なんだけど。
そんなに綺麗にベシベシツッコミ入れられると流石に情けない。
私は負けないし!三下とか!んな雑魚じゃないし!
…なので何か試しに消して進ぜよう!何が良いかな?」

しれっと手品師の振り付けみたいに左右に手を広げれば、
何か頂戴アピール。

「えっ、そうだけど。いや、半分は時間つぶしかな。一人でぼーっとしてるよりかは、誰かと話してたほうが楽しいでしょ。
意外とノリとツッコミが分かる人だったみたいだしね。……見た目はまあ、うん。
じゃあなんて言えば良かったのさ!?」

ぐわっと食ってかかる様子は子供のソレである。

「いや、何ですっとこどっこい弁やねん。
しかたないね…、もとから検挙する気もなかったしー、良いよ。
ああうん…なるほどね、火の車ってやつだね…。」

世知辛い財政事情がありありと、その惨めな懇願から察することが出来た。
御愁傷様ですよと人差し指で十字を描く。

「魔法は便利だよー。こう、…うーん。上手く説明できないけどさ。
強いて物理的に言うなら人間の体に新しく羽や尻尾が生えるって感じ?
あいあい、150円ねー、んじゃ3つほど。つりはいらねえぜ。」

財布から抜き出したのは500円玉。50円あげるらしい。ちょっと少ないかも。

「うん?ああ、ええっと。どうしよっか。蒼穹(そら)って言うよ。キミは?」

さらっと聞かれたから答えるってノリで名前を名乗ったが、それ故に難しい漢字までは名乗らず。

「…ま、持って帰ってから考えるか。」

見た目の産毛のザラザラさの割に、変なつるっとした手触りだった。
深く考えても、と適当に思考放棄した。

ご案内:「落第街大通り」に影打 鈍さんが現れました。
影打 鈍 > (カラン、コロン。
 下駄の音が響く。
 残存魔力はだいぶ減ってきたが、まだ危険域ではない。
 しかし流石に腹が減る
 時たまフラリと横に振れるのだが、特に危なげなく歩く。
 ちょうど二人の傍を通り掛かったところで、二人のうち腕章をつけている方に目を向けた。
 と言うよりはその腕章に目がいったと言う方が正しいか。
 見たことのないそれをじい、と見つめる。)

伊織 六郎 > 「ははは、破壊の神様とかその辺にホイホイいるわけねーっすよ。
 流石にオレだって騙されんっすわー。

 あと、消すモノっつーてもなあ……」

ははは、と朗らかにバッサリと嘘だと断定。
そんなものは居るわけない、という顔である。

「時間潰しはありがたかったんすけど、オレも確かに……
 見た目とか、自分からこう言えとかいったら、すげえイタイじゃねっすか、そんなん言えるか!?」

くって掛かられると、そのままのレベルで くわっ と返す。
余り精神レベルは変わらないのかもしれない。

「まぁ、魔法は鋭意勉強中なんすけど……ぉ。

 まじすかー、さすがソラセンパイっすわー、マジ話わかるっすわー。
 尊敬っすわー  あ、オレは伊織っつーんすわ。
 50円あざーっす、あざーっす。」

50円で売れるプライド。
検挙されないと分かった瞬間、露骨な太鼓持ちに変貌した。

「あ、消すなら今お買い上げの果物でいんじゃねっすか!」

蒼穹 > 「その辺にホイホイいるんだよーん、これが、ね。
いやまあ、そのへんのヤク…強面のおにーさんとっつかまえて破壊神です!
なんて誰も信じないだろうけどねっ。言うのは自由って事さ。」

再び左右に揺れる人差し指。
さっき買い上げたばかりの果物を1つ手に取って。

「魔法も便利な物でね。んー、とどれどれ。まぁ見てなって。はいっ!」

空中にひょいと投げ上げれば指ぱっちん。
その果物は真っ黒な爆炎に包まれて、影も形も消えてしまった。
燃える音もなければ崩れる音もなかったが。原理不明の理不尽な破壊。
これが自称破壊神おてまえの破壊魔法であった。

「じゃあそれでいいじゃないっ。お互い適当に時間潰そっ!
……ふむ。いや、それは確かに。」

腕組みして引き下がった。言われるとおりである。

「じゃあヤクザ以外なんて言えば良いのさ!」

と思ったらまた食って掛かった。

「魔法なんてぱぱぱーっとやれるもんだって。

ってか私は何時からキミのセンパイになったねイオリ君。
まあいいわ、どういたしましてー。財政難だったみたいだしね。
有効に活用してくれ~。」

緩々の敬礼して手を振った。
彼のプライドはそこの果物の1/3くらいの価値らしい。

「あーん…?
何か薬厨っぽい人が…まいっか…。」

この辺でみょうちくりんな歩き方をしていると言ったらソレである。
勲章目掛ける変な視線には一瞥をするも、とりわけ気にする事もないのは
歴戦の風紀委員だから…ではなく、単に蒼穹が緩々だからである。

影打 鈍 > (腕章をつけた少年が果物を消し飛ばした。
 なにやら妙な魔法を使うらしい。
 まさに跡形も残らぬほど綺麗さっぱり消えうせている。
 見えぬ何かに食われたように。)

――面白いものを使う。

(興味が腕章よりもそちらに移ったらしい。
 魔法のようなそうでないような、おかしな魔力の流れを感じた。
 彼と会話しているもう一人には一切興味を示さず、腕章の少年をじっと見て。)

伊織 六郎 > 「まぁそりゃ、言うのは自由だけどもさ……」

確かに、言うだけならタダである。信じてもらえるかは別問題として。

「…………ぉお。
 なんか、まぁ、うん  カッコイイかもしれんな。
 それを認めるのはまぁ、ヤブサカではない。」

黒い炎とかちょっとこう、カッコイイのは確かだ。
音もなく壊す?消す?とか、強そうな感じがするし。
ちょっとだけ、感心したように むぅ と頷いた。

「時間潰すのはいーけど、オレそろそろバイト上がりなんだ……
 ってまたキレんのかい!そんなん知るか!?

 ええい、そりゃオレがこの学校の新入りだからだよ。
 大体はセンパイなんじゃねーのか、って……どしたん?」

色々突っ込んだりしていたのだが、視線が逸れていったのに吊られてそちらを見た。
正直、特になんか即逮捕みたいなヤツはいないみたいだが……

蒼穹 > 少女である。
口調はああだが、見た目から男性と見間違えられない自信はある。
が、どういうわけかこの学園にて二度男性と見間違われた経験があるのも事実。

「どやぁ……。」

めっちゃやったった、みたいな顔をしていた。
さて、奇しくも蒼穹は人間でなければ、当然持っている魔力も人間のそれとはまるで違う。
もっとも、さっきのは魔法で間違いないが、それもまた人間やその辺の魔物のそれとは一味違う…のかもしれない。

「じゃあイオリ君、キミも何か一つ大法螺吹いてみてはどうかな?」

便乗を誘った。

「違うでしょーがああ!
あれを地球、もしくは世界規模の大きさでやったら世界も滅ぼせるって話でっ!
わ、私は破壊神なんだぞー!」

負け犬の遠吠えにしか聞こえない。

「あらら…そう、あいあい、了解。んじゃまお疲れ様っ。
こんな物騒な場所だからさー、気をつけて帰りな。
へぇ…じゃあ転入生ってことなんだ。
なんでもないさ、誰か見てるなーって、それだけ。」

とりあえず、結局検挙も逮捕もする気がなければ、彼を見送ろうって様子だ。

影打 鈍 > (少女だった。
 暑さで幻でも見ていたのかもしれない。
 とにかくその少女のドヤ顔を無表情で見る。
 良く良く視てみれば、どうも彼女の身体を流れる魔力もなにやらおかしい。)

はかいしん。
破壊神か。
人ではないのか。
――人ではないのなら、いいのか?

(破壊神と言う言葉を聞いてなにやらブツブツ。
 チラリと少年――こちらは間違いなく少年のはずだ――の方を見て、)

そこの。
帰るなら早く帰ったほうが良い。
多分、巻き込まれるぞ。

(そう告げる。)

伊織 六郎 > 「うっわ、その顔、ひっぺた引っ張りてー。
 渾身のドヤ顔とか、こう、崩してやりてー……」

物凄い得意げな顔に思わず、宙でほっぺたを引っ張るような仕草をする。
なんでこんな してやったわ!みたいな顔を見ねばならんのか。

「いやあ、オレは地味に謙虚に生きていきてーんで……
 そんな、例えば救世主ですとかそーいうのはちょっと……」

しれっと何か言った気がするが、まぁ、首を振って同類になるのは拒否った。

「ははは、世界規模とか無理の無理無理かたつ無理じゃん。
 はいはい、破壊神破壊神。

 ソラセンパイ破壊神すわー……あ、そんじゃオレはこれで失礼しますわー。

 ソラセンパイ、次は別んところで遊んでくださいすわー。」

ソラに軽く頭を下げつつ。
こっちを見ていた女子生徒にも何となく会釈。

「…………ぁ、そ、そっす?
 じゃあ失礼するっすよー……」

あの女子生徒、まさか風紀にケンカ売る気なのか?
であれな、ささっと露天の品物にシートをかけて、奥の路地へと引っ込んでいく。

巻き込まれるとか、マジ勘弁の即時逃走なのであった。

ご案内:「落第街大通り」から伊織 六郎さんが去りました。
蒼穹 > 「えっ、何。ちょっと何言ってるか分かんないね。」

真顔である。
たったかっとムーンウォークの様に滑らか、かつ超高速で3歩程後退する。
内心ではさっきのふらつき具合と言いこいつ絶対薬やってるんだろうなあとか物凄い勝手な決めつけをしてるわけだが。

「物凄い性格悪いねキミィ…破壊神のぱわーを見たのだからもっとこう、喜ぶとか、
驚いて平伏すとかすればいいのに!」

いー、だ、と顔を顰める。

「ほう、キミが救世主となり剣を取るなら、私は破壊神となり世界を滅ぼそう。」

お互い、真実というのは交錯するものである。

「舐めてもらっちゃ困るよ!こ、これでも私は、ってか逃げんなし!
ああ、もう!何か私もムカつくわぁ。ちっくしょう…覚えてやがれえ。」

逃げられた。
何か色んな意味で。

「はい、で破壊神さまに何か用だっけ?おいのり?」

物のついでとばかりに振り向くが、面倒くさい予感がしてならない。
なので彼が引っ込んでった方への退路を確認は怠らない。
こういう場所にいるこういう手合いは所謂そういうものである。
そしてそういうのが御免だから路地裏避けたのに何という事か。
ああ、こんな私に優しくない世界滅べばいいのにと再び内心で一人ごちる。

ご案内:「落第街大通り」から影打 鈍さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に影打 鈍さんが現れました。
影打 鈍 > (人の倫理に疎い自身は、路地裏だろうと大通りだろうと、もしかしたら学生通りでも同じ事なのだろう。
 そして相手が一般人でも生徒でも風紀委員でも変わらない。
 さっさと逃げていった少年を見送り、視線を彼女へ。)

人に危害を加えるなと約束したが、人以外へは約束していない。
そう、用事、そうだ。
人ならざる汝へ用がある。

(じいと彼女の顔を見上げ、ゆっくりと右手を刀の柄へ。
 同時にゆっくりと彼女に近付きながら、)

――汝の血を貰う。

(その言葉を言い終わると同時に踏み込み、刀を抜く。
 それと同時に斬り付ける、所謂居合い。)