2017/08/14 のログ
■龍宮 鋼 >
今日はバカみてーに勝ちっぱなしでな。
見ての通り、すこぶる機嫌が良い。
(自身の前には大量の札がつまれている。
百とまでは行かないが、十や二十ではきかない量。
男たちがサイコロをどんどん丼に投げ入れていく。)
まぁそう構えんじゃねーよ。
ここァ俺らのシマだ、下手なこたァしねェよ。
(笑いながらサイコロを振る。
三つの小さな立方体は、丼の中で踊った後、赤い点を三つ示して止まった。)
ッハーァ!
最高だぜ全く!
――んで、ありゃなんだ。
(男たちから更に金を巻き上げ、近付いてくる大仰なモノを指差して彼に問う。)
■神代 理央 > 「それは重畳。そうやって普段から大人しくしていれば、此方としても助かるのだがな」
路上で行われているにしては中々動く金額が大きいのだな、と彼女の前に積まれた紙幣の山に視線を落とす。
「シマ…ああ、此処は貴様らの縄張りだったのか。道理でやたら平和な訳だ。中々立派な保安官様じゃないか」
此処で騒ぎを起こせば彼女が癇癪を起こす。あの拳に殴り飛ばされたいという稀有なゴロツキが存在しない限り、此の地区は比較的平穏なのだろう。
こうして無法地帯の秩序が形成されるのかと思いつつ、僅かに誂う様な響きで言葉を返して―
「あれ……ああ、イチゴウじゃないか。俺と同じ、風紀委員会に所属するHM……兵器だよ。パトロールのルートが重なっていたみたいだな」
彼女の指差す方向に視線を向ければ、少し驚いた様な表情を浮かべつつ答えを返す。
これで万が一乱闘になっても取り敢えず味方がいる事に幾分&したのか、彼女に返す言葉は若干柔らかく。そして、彼が此方に近付く様を見やる表情も力の抜けたものになっているだろう。
■HMT-15 > ようやく戦車が二つの人影に近づけば
「理央じゃないか、キミもこの地区を
回っていたのか。」
同僚である少年にそう声をかける。
そして目の前のいかにも不良といった感じの
少女を含め辺りのゴロツキを一通り見渡した後
「そこの不良。風紀委員と話をしているようだが
何か問題でも起こしたか?」
恐らくここら一帯のリーダーであろう
彼女を見上げてエフェクターが通った
低音のいかにもな合成音声でそう告げる。
■龍宮 鋼 >
生憎とケンカが好きでねェ。
そりゃ無理ってもんだ。
(楽しいケンカとうまい酒を愛する不良だ。
そんなことは頼まれたって出来やしない。
サイコロを振る。
今度は四の出目が出た。)
ッハ、はっきり言えよ。
ヤクザの真似事でしかねェだろうが。
(言葉とは裏腹に、口調は軽く楽しそうなものだ。
褒められて気を良くしてと言う訳ではなく、単純にバカ勝ちして楽しいだけである。)
へェ。
あんなモンおいとくなんざ、風紀にも変態がいるもんだな。
――何か問題起こしてるように見えるかよ。
何様のつもりだ。
(イチゴウ、と呼ばれた機械に対し、あからさまな不機嫌の色を隠しもせず。
男の一人が六の目を出し、その男に万札を投げつけるように渡す。)
■神代 理央 > 「歓楽街の闘技場なり、学園の訓練施設なり、拳を振るう機会は幾らでもあるだろうに。まあ、問題さえ起こさなければ貴様の生き方に口を出すつもりはないが」
極端な話、風紀と公安の目の届かないところで一般学生に迷惑をかけなければ好きにしてもらって構わない。くらいの認識だった。彼女と一戦交えた後は捕縛に全力を注ぐつもりだったが、こうして落第街の秩序維持に与しているとなれば少し考えを改める必要があるだろう。
―と、思考している内に同僚であるHMTが此方に声をかければ穏やかな表情で彼に視線を向ける。
「やあ、イチゴウ。君の言う通り、今日は幾分治安に問題のあるエリアをと思ってね。とはいえ、拍子抜けするくらいに何事も無いが」
僅かに肩を竦めつつ苦笑いを一つ。
実際、こうして立ち話が出来る程度には平和なのだし。
しかし、風紀委員の自分にHMT。そして落第街を縄張りにする少女。何とも妙な組み合わせだな、と小さく笑みを零す。
「真似事だろうがなんだろうが、此方としては秩序を守ってくれている事だけでも有り難い話だよ。だからといって、別にお目こぼしする訳じゃないけどな」
同僚に言葉を返した後、楽しげな彼女に小さく肩を竦めて同調する様に軽い口調で言葉を返す。
賭事の経験は余り無いが、そんなに楽しいものなのだろうかと首を傾げつつ―
「……変態…その言い分は些か酷いと思うんだが。というか、落ち着け。別にイチゴウだって敵意の無い相手にぶっ放したりはしない……よな?」
彼女に言葉を告げる同僚と、その言葉に剣呑な雰囲気を纏う彼女に仲裁する様な言葉を言ってみる。
いきなりドンパチ騒ぎになれば、フィジカル面で一番不利なのは自分であるし。
■HMT-15 > 「そうか、このような危険地帯の任務を
こなす事は委員会からの信頼の獲得につながる。」
穏やかに話しかけてきた理央に対して
そんな事を。彼にとってはここの秩序確保よりも
信頼獲得の方がメインかもしれない。
そんな中、戦車の放った一言が
少女と戦車の間の空気を冷たいモノとする。
理央からも仲介の言葉が入るが
それを気にせず
「今までの統計から風紀と二級学生の会話の
80%は二級学生が起こした問題によるものだ。
ゆえにボクはキミが何か起こしていると推測した。
それにボクは風紀委員会から与えられた
任務をこなしているに過ぎない。」
嫌悪感を隠さない少女に対して
冷たい機械音声で淡々とそう返す。
そしてまた理央の方を振り返り
「敵意の無い対象に攻撃を加える事は出来ない。
もしこの不良が何もしていないと
キミが言うのであればボクはこの対象に
攻撃を加える必要も権利もない。」
意思を持っているとはいえ本質は兵器という機械、
任務を受けただそれをこなすだけだ。
■龍宮 鋼 >
何度か足運んだことァあるけどよ。
あれァなんか違うんだよなァ。
(闘技場や訓練施設で行うのは試合や訓練であって、自身が求めるケンカではない。
どうせやるなら、やはり文字通り何でもありの路上のケンカが一番なのだ。)
別に風紀委員サマのお手伝いなんぞしてるつもりもねーがな。
――さっきから二級学生だの不良だの好き放題いってくれやがってよ。
テメェら風紀なら、この龍宮鋼の顔ぐらい覚えておきやがれ。
(風紀委員に成り立ての彼は知らなくても仕方ないかもしれないが、そんなことは知ったこっちゃない。
別に風紀に名を売ろうと思っているわけでもないが、かと言って何も知らないと言うような顔をされるのも気に食わない。
押し付けのような物言いである。)
■神代 理央 > 「…だと良いんだがな。より実戦的な任務を任される為には、先ずは自分の足であちこち回ってみるのが一番だと思ってね」
実際、委員会からの信頼獲得――欲を言えば、其処から派生する権益の数々――を得たいというのが本音だ。
自分の目的を的確に言い当てられた事に、思わず苦笑いを零す。
「…良く分からんな。ルールに縛られるのが嫌なのか?根っからのアウトロー気質なんだな、貴様は」
此方の提案に否定の意を示す彼女にそんなものなのかと首を傾げつつ言葉を返す。
喧嘩どころか肉弾戦すら不得手な自分には今ひとつ解りかねるが、そういう世界もあるのだろうと自分を納得させる。
「―…あー。まあ、その何だ。取り敢えず互いに敵意は無いんだろう?親睦を深めろとは言わんが、此処で騒ぎを起こすのは良くないと思うんだがな。……ああ、そう言えば、名を名乗って無かったな。俺は神代理央。別に覚えなくても構わないが、風紀委員の一年生だ。そして、こっちが―」
何だか胃痛がしてきた…様な気がする。
そう言えば彼女の名前は初めて知ったなと半ば逃げ出す様な思考に囚われつつ、何ともなしに此方も名を名乗る。
同僚の紹介もすべきかと逡巡したが、それは彼自身が行うだろうとボールを投げかけた。
■HMT-15 > 理央が苦しみながらも再度仲介の言葉を投げかければ
ロボットはやっと反応し
「むむ、どうやら問題を起こしたという訳では
無さそうだな。変に敵意を向けた事は
謝罪する、鋼。では二人は何故話をしていた?
どういう関係だ?」
疑いは晴れたがロボットは理央と鋼の二人を
交互に見上げながら不思議そうに尋ねる。
また二人が自分の名を名乗ったことを受け
自身もまた名を名乗る。
「ボクはHMT-15。風紀委員会、特別攻撃課に
所属している高機動戦車だ。イチゴウと
呼んでくれれば反応しやすい。
・・・龍宮鋼か。」
イチゴウは不自然に動きを止める。
しばらく経つとまた動き出し
「少し風紀のデータベースを探ってみたが
リストにこの名があった。
ブラックリストだがな。」
しかしいくらリストに名があれど
実際にこの場で攻撃行為をしていない以上
戦闘には発展しないだろう。
■龍宮 鋼 >
別にそう言うわけじゃねェ。
世間のルールはせまっ苦しく感じるけどよ、別にルールが嫌いって訳でもねーしな。
ああいうとこはオリコウ過ぎんだよ。
(特に訓練施設。
なんというか、挙動がいちいち素直すぎて面白くないのだ。)
世間話ぐらいするだろうがよ。
それとも何か、俺らみてェのは立って息して話すことも許されねェとでも言うつもりか。
(相変わらずケンカ腰の台詞。
しかし不良と言うだけで疑いのまなざしを向けてきた、と言うことは男たちも気に障ったらしい。
数人で不満げな目をイチゴウへと向けている。)
大した関係でもねーよ。
この間ケンカしただけだ。
――ハ、そりゃ光栄なこった。
(自身の名前がブラックリストに載っていると聞いて、なぜだかうれしそうな顔。)
■神代 理央 > 「関係を問われれば…そうだな。この間商店街で少し諍いを起こしたところを此方が止めに入って…こてんぱんにやられた相手だ」
思い返せば、訓練施設で異能の特訓を始めたのも彼女に敗北したのがきっかけだった。しかし、それを同僚に説明するのは改めて傷を抉られている様で、若干言葉に詰まりながら答えるだろう。
オリコウ過ぎる…ねえ。俺はその利口な相手でも肉弾戦をするのは一苦労なんだが。そのフィジカル面の強さを分けて欲しいくらいだよ。
(己の非力さを内心で嘆きつつ、溜息混じりの言葉を返す。一体どうすれば自身の従僕である鋼鉄の異形を殴り飛ばせるのか。そういう魔術があるなら是非学びたいものだ)
「ブラックリスト入りって、一体お前何をやって…いや、何となく想像がついた。言わなくても良い。喧嘩をするなとは言わないが、人様に迷惑をかける様な事だけは謹んで欲しいんだがな…。それと、気を悪くしたなら謝ろう。イチゴウはあくまで任務に従っているだけだし、此方も巡回中に自ら騒ぎを起こしたいわけじゃない。龍宮達のグループが今現在で問題を起こしていないなら、此方は何も手を出さないよ」
(ブラックリストだと告げる彼の言葉に、調査不足だったかと少し考え込む。とはいえ、今の状況では思考に耽る余裕も無いので、仲裁の努力を続ける。貴様呼ばわりしていた彼女に、今聞いたばかりの名前で言い含めつつ、取り敢えず不足の事態に備えて彼女と同僚の間に立とうとする。肉弾戦は本当に苦手なので、出来れば一番奥に引きこもりたいのだが)
■HMT-15 > 「キミ達の存在が許されないかどうかは
ボクが決める事ではない。
ただ対象がルールに触れば無力化するし
触らなければそもそも危害は加えない。」
このロボットは鋼とは正反対に
お利口過ぎるのだろう。どんなものでも
ルールというプログラムには逆らわない。
いや逆らえない。
その点で権力者には非常においしいカードと
言えるだろう。
「なるほどこの前に理央が相対した
化け物はキミの事だったのか。」
鋼と理央の双方の言葉を受け
ハッと気付いたようだった。
するとイチゴウはまるで見定めるかのように
無機質なカメラレンズで鋼をまじまじと見つめる。
「はて。
その身体で情報にあったパワーを出すとは
考えにくいな。事実か?」
この島において見た目と強さは一致しない事を
留意しつつも顔を傾けて
鋼に確認するかのように
そう問いかける。
■龍宮 鋼 >
別に何も。
そう言う生き方しかしらねェだけだ。
(元々どこぞの組織に飼われていた身だ。
全うな生き方をしていた時期よりその期間が長かったのだから、今更戻れないだけである。)
生憎と半分人じゃねーんでね。
あとはまぁ、手品みてェなもんだ。
(腰掛けていた木箱から立ち上がり、その辺においてあったコンクリートの塊の前に立つ。
ゴンゴンと拳で叩けば、その音がなんの変哲も無いコンクリートだと言うことがわかるはずだ。)
俺の魔力は特殊でね。
奪うことに特化してるらしい。
殴るときにそれを地面に向けて流しゃ――
(拳を構え、ドン、と足で地面を叩く。
同時に拳――地面の質量が乗ったそれで軽くコンクリートを叩けば、大きな音と共にコンクリートに亀裂が入った。)
――こうなるわけよ。
■神代 理央 > 「そういう生き方しか知らないなら、他の生き方を知るべきだ――なんて、驕った事は言わんさ。他人の生き方にまで責任は取れないしな」
訳ありの過去を背負うらしい彼女と、かつて国連軍に所属していたという同僚。その二人――正確には、一人と一機か――に比べれば、自分の人生など平々凡々としたものだろう。
だからこそ、別に他者の生き方に口を出したりはしない。自分が深く関わる相手でもなければ、其処に責任を取ることも出来ないのだし。
「…理屈は俺も今初めて知ったけど、こういうことだよ、イチゴウ。こんな調子でぽんぽん俺の異形が吹き飛ばされたんだ。我が目を疑ったよ、本当に」
コンクリートに亀裂を入れる彼女に視線を向けつつ、溜息混じりに同僚に話題を振る。
その能力を羨ましいなと本気で思った挙句、ちょっと真似しようかと思って秒速で諦めたのは内緒だ。
■HMT-15 > 「少なくともこの世は善悪二元論だけで
説明できるものではない。その意味では
風紀委員会という存在は矛盾している。」
彼女の事をフォローするつもりではないが
このロボットが「正義の味方」などといった
存在では決してないことを伝えるには十分な
発言だろう。
そして彼女が能力の証明のために
コンクリートにひび入れたのを見れば
「生物とは思えないパワーだ。
超自然現象を補助に使っている訳か。」
感心したように呟けば能力をさらけ出してくれた
お返しといわんばかりにイチゴウもまた
前右足を振り上げたかと思えば
アスファルトに強く打ち付け
前右足がアスファルトを砕くように貫通し
先端が少し埋まる形になる。
「ボクには異能も魔術も無いんでな、
こういう物理的な力しかない。」
埋まってしまった右足をアスファルトから
引き抜くのに少し苦労しながら
鋼を見上げてそんな事を。
■龍宮 鋼 >
ッハ。
風紀委員サマはお優しいことで。
(双方の発言に皮肉を返す。
正義の味方だろうがなんだろうが、彼らが風紀委員と言うだけで自分にとっては敵意を向けるに十分な対象だ。
中には話せるやつもいるのは知っているが、自身にとって風紀委員とはそう言う存在なのだから。)
素の方も龍の血が混ざってるモンでね。
混ざりモンだが、人間の範疇からは半分はみ出してることに変わりァねーよ。
(地面に足が埋まったイチゴウを見て、ざまぁねぇななんて顔を向ける。
当然、それを抜く手伝いなどするわけも無い。)
あとオマエ。
力使うのは良いが、もっとうまく使え。
その程度のガラクタ、考えもなしにポンポン出されたって何にも怖かねーよ。
(そうして神代を指差し、そんな言葉を吐き出す。
ただ力を使うだけの輩などいくらでもいる。
だから彼とのケンカは弱いものイジメになるのだと、言外に告げた。)
■神代 理央 > …やれやれ。人間では無いどころか半龍人とはな。
龍宮もイチゴウも、喧嘩するなら俺のいないところでやってくれ。コンクリートを飴玉みたいに砕く奴等に混じって喧嘩なんてしたくない。
(半分は冗談だが、半分は本音である。イチゴウの右足を引き抜く手助けをしながら、護身用の拳銃は常備しておこうと心に強く決める)
ガラクタ……いや、否定はすまい。大体、近距離かつ異能未発動で偶発的に戦闘になれば、龍宮とは戦いにならないに決まっているだろう。
……なんて事は言い訳だな。忠告有難う。次は泣いて謝らせてやるから、覚悟しとけよな。
(ガラクタなのは見た目の醜悪さから否定しきれるものでは無かったが、前回の戦闘については負けず嫌いの悪い部分が出たのか思わず不満げに言葉を返す。直後、自分がした言い訳が何とも見苦しい事に気づき、そんな言い訳をした自分に腹が立つとばかりに舌打ちするだろう。己の矜持と傲慢さを守る為に次は負けないと言い張ってはみたが、正直勝算はまだない)
……さて、互いに親睦も深めて自己紹介も終わったし、良い加減巡察に戻らなければな。賭博の邪魔をして悪かったな。良かったら今度混ぜてくれ。金ならあるし。
それじゃあイチゴウ。折角だし一緒に巡察の続きと行こうじゃないか。早く終わらせて、快適な学生街へと帰ろう。
(身につけた腕時計に視線を落とせば、少々長居しすぎたかと手仕舞いに入る。最後に彼女らに軽口を投げかけた後、信頼する同僚に声をかけて此の場を立ち去るのだろう。取り敢えず、今日は騒ぎが起こらなくて良かったと、心底胸を撫で下ろしながら―)
ご案内:「落第街大通り」から神代 理央さんが去りました。
■龍宮 鋼 >
ケンカする場所ァ俺が決める。
――つっても、まぁ考えといてやるよ。
(彼らのことを考えて、ではない。
あくまで面倒ごとはこちらも避けたいと言うだけだ。)
欠点わかってんなら何とかすんのが強ェヤツだよ。
言うじゃねェか、楽しみにしてらァ。
(泣かせてやる、との言葉に、本当に楽しそうな顔をする。
強いヤツが増えるのならば願ったり叶ったりだ。)
いつでも来いよ。
ギャンブルでもケンカでも、相手んなってやらァ。
(そうして立ち去る彼らに手を振って、自身は再びチンチロリンに興じる。
サイコロの出目に一喜一憂しつつ、舎弟たちから金を巻き上げて――)
ご案内:「落第街大通り」から龍宮 鋼さんが去りました。
■HMT-15 > 「有難い。」
前右足を引き抜く手伝いをしてくれた
理央に感謝の言葉を述べつつ
引き抜いた前右足をチェックする。
「力も要は使い方だ。例えば爆撃機では
戦闘機との近距離戦闘は出来ないだろう。」
理央の異能は支援型という色が濃い。
なので一対一の決闘型よりも
多対多のような戦場に近い形で一番輝くのは必然だ。
もし単独で強くなりたいならば理央自身が
強くなければならない。
そして理央が共にパトロールへ戻ろうと
提案すれば
「良い提案だ。共に警備した方が効率も良いだろう。」
金属の塊を連れた少年と共に戦車もまた歩き出せば
ふと鋼の方を振り返り
「次にキミと無力化対象として出会わない事を
希望している。」
相変わらずの合成音声でそう言えば
二人の風紀委員は表の世界へと戻っていく。
ご案内:「落第街大通り」からHMT-15さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」にHMT-15さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」からHMT-15さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に黒峰龍司さんが現れました。
■黒峰龍司 > 相も変わらずこの混沌とした街は平常運転。それは学生ながらこの街で暮らす男も例外ではなく。
「…あン?賭け事は他所でやれ他所で。俺ぁ今手持ちがねーんだよ」
と、偶々遭遇したこの街での顔馴染みの一人から非合法なカジノへとお誘いされるが素気無く断る。
落第街の大通りに雑多に展開する露店を眺めつつ、近くのボロい建物の壁に背中を預けてタバコを蒸かす。
更に、別の顔馴染みが通り掛かって声を掛けてくれば「おぅ」と、一言ぞんざいに挨拶を返しつつ一服。
この世界に来てまだ1年経過していないが、何だかんだで馴染み落第街でも知り合いが増えてきた。
「……何か一部で兄貴扱いされてるのが解せんが」
と、嫌そうにボソリと呟いてサングラスに隠れた黄金瞳を細める。
見た目はマフィアかヤクザかその類ではあるが、意外と面倒見が良いのがその理由だ。
しかも、腕っ節が立つ所ではないし、成り行きで所属している情報商会の評判もある。
自然と、それなりに落第街でも一目置かれる存在の一人になっているのだ…彼自身はどうでもいいのだが。
(…いや、元の世界でも似たような事があったな。変に慕われたり注目されんのも面倒なんだがな、ったく)
紫煙を吐き出しつつ溜息。力ある者は自然と目立つように出来ている。この世界もそんな構図が割りと成り立つのだろうか。
■黒峰龍司 > (それと、何でか保護者ポジションにもされがちなのが納得いかねぇ…)
某生体兵器娘とか某記憶喪失少女とか。前者には懐かれ、後者は所属してる情報商会の代表に護衛を押し付けられ。
そういうのはガラではないし、そもそも男は「守る」側ではなく「壊す」側だ。
力は使い方次第、なのは言われるまでもなく承知しているとはいえどうにも…。
「…久々に元の姿に戻りてぇもんだな…」
本来の龍の姿に戻ってストレス発散したい。が、現状はそれも無理だ。
男の力はその本来の姿と共に一部削がれている。それこそ異世界転移の影響だろうか。
煙草を吸い終えれば、律儀に携帯灰皿を取り出してそこに吸殻を突っ込み、即座に2本目を取り出す。
口に咥えれば、詠唱無しで火種の魔術で煙草の先端に火を点して紫煙を燻らせ。