2015/07/04 のログ
焔誼迦具楽 > 《うワア、もロニはイッタ……》

【金属音混じりの声を発しつつ、抉れた地面から起き上がる。
 形状は流体であり、∩の形に盛り上がった。
 石蒜の様子を伺いながら、東雲らとの間に立つ】>石蒜

《――そノヒとニ、ヨケいなこトシなイデよ?》

【分身とも合流しつつ、東雲を捉えた相手に忠告する。
 ご馳走になりそうな相手を、つぶされたんじゃたまらない。
 直接そうとは言わないし、連れ去ろうとすれば邪魔はしない。
 しかし、着弾と雨に紛れ東雲の体には自分の破片を、親指大程度の破片を付着させた】>東雲、ルフス

ルフス・ドラコ > 「七生さん、何の備えもない美少女が健全な青少年をさらいに来た挙句」
「守ってもらって腕の中で『七生さん、どうして…?』とか言い出すのはファンタジーの世界ですよ」
刀使いの少女の動きが止まった。バランスが崩れた。
五体がバラバラになってないのが不思議なほどの衝撃だったと思うが、あれで即立ち上がるのはバケモノだろう。そう、化け物。
それなら今、この路地裏にぞろりと揃っている。次の喰い合いはすぐに始まるだろう。
「……まあ、どう見たってファンタジーなのは間違いないですけどね」

だから、と。呟きながら、今度は羽を顕現する。
先ほどの迦具楽の速度を見ればとても逃げ切れなさそうだが、
生憎と他に足がない。……依頼主の支援でも有れば、別だろうが。
「リアルに戻るのが先決じゃないですか?
化け物でもないのにこんなところに来ていれば、
持ち帰られて貪り食われるっていう極普通のリアルに」

「余計なこと?……だって、大方貴方だって食うつもりだったんじゃないんですか?」
あの炎は、人を薪にした火の臭い。
……お互いの好物がよく似通っているのに、まさかそんなことがわからないわけがあるのか、と。
そう思いながら翼を打って空へ舞うだろう。

東雲七生 > うわぁ……。

(石蒜へのダメージは見ていただけの東雲も顔を顰めるほどに甚大に見えた。
 しかし、そんな状態でも、痛みに悶えているようには見えない。
 その姿に、ただの狂人とするには多少の違和感を東雲は覚えた。
 その違和は、とても理解し難く見え、それなのにどこか既視感があるような──
 しかしその違和感と既視感は少女の声と浮遊感にかき消される。)

って、お、あ!?浮い──ってか飛んだッ!?
ま、待ってくれルフス!別に食われる気なんて俺には毛頭ないし……ッ!

(自分を抱えているであろう腕を軽く叩いて主張する。
 そもそも本当に攫われる謂れが無い。それに─)

持ち帰られて食われそうなのはむしろ今まさになんだけどーッ!?

石蒜 > 息をするたびに、燃えるような痛みが全身に走る。あちこちの骨が折れているのだろう。
これ以上攻撃を受けたら死ぬかもしれない、死んだら終わりだ、それはつまらない。調子に乗りすぎたかもしれない、でもこんなに遊んでくれたのは初めてだ。嬉しかった。
刀を地面に突き立て、杖にして立ち上がる。
足がガクガクと震える、身動ぎするだけでダメージが蓄積していくのがわかる。
「はぁっ……ああ……はぁ……。」少年が攫われていくのが見える。
左手を突き出して握る。斥力を手に集め、空気を押し固める。
「それ、はぁ……。私の、獲物……ッ!」それを親指で、翼を狙って弾いて飛ばす。大した威力ではないが、当たればバランスを崩すぐらいのダメージにはなるだろう。

ルフス・ドラコ > 「ようこそお帰りなさいませリアルへ、今まさに帰還できたみたいですね」
ざっくりした物言いは食べられることへの全肯定である。
「大丈夫ですよ、島外行きの船とかに乗るときにちょっと強引な検査とか有るかもしれませんが」
「そこではまだ食べられないですから」
具体的に言うとこの後は常世港の倉庫の一角が受け渡し地点として指定されており、
そこで簡単な検査など行った後に島外へ出荷されるのではないかな、とルフスは見ている。

当然必要な偽装を施して連絡船が来るまでには二、三日かかるが、引き渡した後のことは生憎と契約外である。逃げてくれたらそれはそれ。

と、ブリーフィングを思い起こしていたところで刀使いの少女が動いた。…つまり、あれもバケモノだ。
「彼女とはやりあわなくてすんで幸いでしたね、いえむしろ善戦に感謝したほうが…っと」
あの状態で…私を狙うか。この少年さえ居ればまだまだ楽しめると、そう考えているのだろうか。
だが、ただ登るために羽ばたく機動性は決して良好とは言いがたい。
一度高度を下げて回避してから、今度は水平飛行に移行する。
家々の屋根が近くなるが、まさかここまでの戦闘を聞いて登ってくるような者も居ないだろう。
この路地裏の弱肉強食のリアルを理解していないものなど、そうは居ない。

焔誼迦具楽 > 《ソれデよ――く、生きてるわね」

【流体から人間の体に戻る。焔誼玖杜によく似た姿に。
 石蒜に特別恨みがあるでも、『本体』ほど混沌を嫌ってるわけでもない。
 止めを刺すつもりはないのだが……いや、さすべきではないだろうと判断し】

「――食べるにも、私流のやり方があるの。
 一緒にしないでよ、トカゲ」

【石蒜から飛ばされた斥力は、見えていたが止めず、何もしない。
 東雲らを振り向くこともなく、不機嫌そうに吐き捨てた】>石蒜、ルフス

「無事でいたらまた会おうね、お兄さん」

【そのまま連れ去られるようなら、そう言葉だけなげかける。
 付着させた欠片によって位置はわかるのだ。
 ……気づかれて処分されなければだが】>東雲

東雲七生 > いやマジで待ってーェ!?
俺島の外に行くような覚えは全く無いから!?ガチだ!これガチの人攫いだ!?
いや、冗談じゃねえよホント!まだテスト残ってるし!!
離せって、オイ!はーなーせー!!

(懸命に抵抗をするが、同級生の仲間内では腕力は最も低く、地面に足がついていない状態では腕をこじ開けるのも難しい。
 それに怪我の一つも無いとなると異能も使えず、ほとんど打つ手なしである。
 ──捨て身で全身での抵抗を試みる以外は。)

……落ちて変なとこ打ったらどこに文句言えば良いんだろう……なッ!!

(物は試し、とルフスの腕の中で思い切り体をよじる。
 そもそも異性に抱えられてるという状況は今後とか関係なく脱したい。)

石蒜 > 避けられたか、二発目を撃つ気力は、もうない。痛みと快楽で魔術を使う集中が維持できないのだ。
体重をかけていた刀が倒れ、一緒に仰向けに倒れる。
「アハハハハハ、ああ……楽しかった……。」満足気に呟く。
視界の端で飛んで行く影が見える。次会ったらあっちとやろう、多分楽しめる。

ルフス・ドラコ > 「それはそれは、申し訳ないですね」
頭のなかの片隅で、食べ方の違いなんて物を議論されてちゃ、普通はニンゲンはたまらないんだろうな、と思考する。
だがそれも、昔の思考だ。…ただのトカゲが否定できる話ではない。

「七生さん。……それ(単位)は要りません。要るのはこの目隠しの方です」
竜の腕を再び顕現させるとそちらに七生を受け渡して、自分の腕の方で目隠しを取り出そう…としたが、

東雲七生のタイミングを図る感覚はもはや能力と行ってもいいのではないかと思うほどに今回もハマった。最も拘束の緩んだ瞬間に身を捩られては、
「ちょっと、やめてください、下手なことすると握り潰しちゃうじゃないですか、今回はデッドオアアライブとは言われていないんですから!」
ましてやルフスごと墜落してもあるいは生命に関わる可能性さえ有る。
「ちょっ、ちょっと!止めてくださいってば!」
ずるずると無理矢理に力を入れてでも持ち上げようとしていたルフス自身の手が離れていき、高度が下がる。

やがて、歓楽街との境目にさしかかり、
現在高度まで突き出した雑居ビル(6F)を眼前に捉えるに至ってルフスはようやく決心した。
「お生憎ですけど…私は絶対に払いませんからね?」
羽でブレーキを掛け、屋上の一角を龍の脚で蹴り飛ばして上方に逸れて衝突を回避しつつ、更に減速する。
そのさなかで、自然と指がすり抜けて、七生を屋上に残す形で…
自分はその先、歓楽街の大通りへコントロールを失って落下していく。

焔誼迦具楽 >  
「私はぜんぜん、楽しくなかったけどね。
 ……ねえアナタ、しばらくこのあたりで暴れるのやめてもらえない?
 そうすれば、私も止めを刺さなくて済むんだけど」

【倒れた石蒜に話しかける。
 もちろんハッタリだ。ここで万一倒せてしまったとして、大本の混沌に目をつけられたらたまったものじゃない。
 この相手のように物理攻撃をしてくるのならどうにでもなるが、そういう相手でもないだろう】>石蒜

「……お兄さん、大丈夫かなあ」

【すでに視界の外である相手の身を案じる。
 欠片を通じて聞いている限り、助けに行く必要はなさそうだが。
 ……まあ、大丈夫だろう、と思っておく】>東雲、ルフス

東雲七生 > ぐぬぬぬ、んのォ……!
かくなる上は──

(制止の声はほとんど聞き流して体をよじる。幸い効果があったのを確認し、さらに体を捻った。
 そして最後の抵抗、とばかりに自身のズボンの後ろポケットに手を伸ばそうとしたところで、拘束が解けその身が宙に投げ出される。)

う   おわぁぁぁぁあぁあぁあ!?

(突然の自由落下に悲鳴を上げつつ、その視界の隅に落下していくルフスの影を捉える。
 それからはほぼ無意識に、ズボンのポケットから折り畳みの小さなナイフを取り出すと、右掌に横一線の傷を付けていた。)

ちょッ、説明くらい……してけ!!

(ごしゃ、とビルの屋上に肩から落ち、鈍い痛みに顔を顰める。
 しかし、傷を負った手を歓楽街、落ち往くルフスへと翳すと。
 傷口から更なる腕が生え、延び、その翼を掴もうとする。)

石蒜 > もう暴れるな、と言われれば、顔をしかめて嫌そうな顔。だが止めを刺されるのは嫌だ。本当に頑張れば逃げ出せるかもしれないけど、わからない。
「そしたら、また遊んでくれますか?あなたはとてもいい、気に入りました。
あなたとまた遊べるなら我慢します。」期待に目を輝かせながら、交換条件を出す。

もう向こうで騒いでいる2人は意識の外で、騒いでいるのも無視する。

ルフス・ドラコ > 「…五点着地法、久々ですがやるしかないようですね」
速度は安全域まで緩められたが、先ほどの蹴りのスピンが体中に掛かってタイミングを図ることが一番難しい。滞空時間の長さを見極めに活かせるか…!
そう考えていたところで、体がぐらりと衝撃を受けた。

振り返れば、さっきまで攫おうとしていた人物が、何故だか手を伸ばしている。
「えっと。……あのですね。」
何を言おうか。
さっきからバケモノばかり見ていて、一度庇った時には夢見んなとまで言われているはずなのに、
どうしてこんなことを迷わずに出来るのか、とか。
「爬虫類を触るときは羽とかから持っちゃいけない、と聞いたことないですか」
私をなんだと思ってるんですか、という言葉は引っ込めた。

こちらからも、腕を…龍の腕を、差し伸ばす。
さきほど、まさか振りほどかれたのは非常に心外だっただけに、相手が無理をしているのはわかっているし。

焔誼迦具楽 > 「……気が向いたらね。
 ほかの場所で会ったら、考えてあげる」

【多少疲れるものの、それ自体は構わないと言えばかまわない。
 とは言え、頻繁に絡まれてしまえば消耗が大きくなってしまうのだが……】

「ああ、そうだ。
 それなら、人間の食べ物を食べさせてくれたら、相手してあげる。
 もちろんこのあたり以外でだけど。
 暖かくて美味しいものを持ってきてくれたら、文句なしかなあ。
 あ、量はちゃんとそれなりに用意してね?」

【生殺与奪を握っている、そう勘違いしてくれてるならと、思いついた条件を加えて見た。
 色々と食べてみたいのだが、そのたびに人間から金を盗るのも面倒くさい。
 ついでに、エネルギーの補給にもなるのだ、願ったり叶ったりなのである】>石蒜

【そうやって石蒜と話しつつも、東雲の様子を音を頼りに伺う。
 なるほど、やっぱり大丈夫そうだ。
 まあ少しばかり……思った通りのお人よしみたいだと感想を抱いたが】>東雲

東雲七生 > とっ……たぁぁぁぁぁーッ!!

(延ばした腕、それは血の様に真っ赤な腕だった。
 伸ばされた龍の腕を、がっしりと掴むとその落下の勢いを殺し、無理のない着地を可能とさせるだろう。
 しかし、その腕を繰る東雲の顔色は良くない。その理由は天気──雨にあった。)

血が……流されて、維持が……!
こんな天気じゃ無きゃ、このまま縛り上げてやるとこだってのに……ッ!

(ルフスの足が地につけば、そのまま雨に紛れて腕も消えてしまうだろう。
 そこから追跡をしたりする気配は恐らくない。)

石蒜 > 「わかりました、きっとですよ。忘れませんからね、あなたの匂いは覚えましたから。」親と遊園地の約束をした子供のように執拗に念を押す。
そして相手からの交換条件には「食べ物?」と眉をひそめる。
真人となった石蒜は飲食が不要なのだ、むしろ何を食べても体が受け付けず戻してしまう。
だから、食べ物にそんな価値があるとは思えなかった。
「まぁ、いいですよ。常に持ち歩くわけにもいかないので、会った時近場で買うという手順になりますけど。」本当に食べ物ぐらいで遊んでくれるのかな?という疑問はある。だがまぁ、約束はした、破られたらこっちもまた暴れればいいだけだ。

「それじゃあ、さようなら。楽しかったですよ、次はあなたも楽しませられるといいんですが……。」自分だけが楽しんだというのが心残りだ、なんとか方策を見つけておかないと。
そう考えながら、石蒜の体は漆黒の液体へと溶けていき、床のひび割れや隙間へと流れこんでいく。

ルフス・ドラコ > 「……」
足が地につく。路上を行き交う者達も関わり合いになりたくないのか、
ルフスを避けてただ歩いて行く。何人かが写メとか撮っているかもしれないが…まあ、別にいい。

視線を上に戻したところで、すでに真っ赤な腕は消えているだろう。
「結構な量の出血を……してた、みたいですけど」
一人呟いたところで、何も変わらない。
おそらくは屋上を襲った蹴りの轟音に、ビル内のテナントの店員が向かっているはずだ。

踵を返すと、歓楽街の統一感のない群衆に紛れ込み、ビルから離れる流れに加わる。
「……全然、何も出来なくないじゃないですか。とんだ見込み違いでした」
何が最良の状況だ、一番厄介なのが残っていたじゃないか、とそう思いながら。

焔誼迦具楽 > 「いいよ、約束。
 口約束だけど……そっちが守ってくれれば、私も守ってあげる。
 ……そっか買い物か。それもいいね、じゃあそうしよう」

【小指を立てて、倒れたままの石蒜の小指に触れる。
 相手は混沌だ。触れてもお互い、あまりいい気分じゃないだろう。
 けれど、多少の誠意くらいは見せて置こうと思ったのだ。けっして、嫌がらせではない】

「いいよベツに。私は色々食べて遊べたら満足だから。
 じゃあね、混沌の片割れ。ご馳走期待してるからね」

【消えて行く石蒜を、笑いながら見送った】>石蒜

「……さて、とりあえず問題解決っぽいし」

【多少壊れたものの、路地裏の平穏は守られたし、東雲は無事だ。
 何も問題はない。
 満足そうに伸びをしながら、石蒜がそうしたように自分もまた、地面へと消えて行くのだった】>ALL

ご案内:「路地裏」から石蒜さんが去りました。
ご案内:「路地裏」からルフス・ドラコさんが去りました。
ご案内:「路地裏」から焔誼迦具楽さんが去りました。
東雲七生 > ………手相が変わるー。

(雨の中、身を起こして思ったのはそんな事だった。
 続いて自分で傷を付けた掌を見る。傷はそんなに深くは無かった。そこから形成した腕も、一見派手だが使っている血液の量は多くない。だから雨に流れて崩れてしまったのだった。)

結局、何だったんだ一体。
──人斬り女に、迦具楽に、人攫い……ルフスって言ったっけか。

(あまりにも多くの事が起こり過ぎて、軽く眩暈がした。
 そういえば、戦闘の結果はどうなったろう、あの様子ならあの人斬りの再起は時間が掛かりそうだ、
 迦具楽は、まあ無事だろう。その事に関しては確認を取らないといけない相手がいる。
 そして、自分が攫われそうになったという事実。)

──どこに相談すりゃ良いんだぁ?

東雲七生 > (そもそも落第街に来た時点で、東雲の立場は悪いだろう。
 下手すれば自業自得と言われかねない。それはまあ、もっともだと思う。
 ルフスはファンタジーと揶揄したが、今宵起きた事は間違いなく現実、のはずだ。東雲が普段生活している裏側の現実。
 そこまで考え、一つ息を吐いた。)

──帰ろ。

(雨音に混ざって足音が聞こえた。
 きっと物音に気付いて誰かがこちらに向かってきているのだろう。
 東雲はもう一度掌の傷を見る。多少雨に濡れ滲んではいるがまだ出血は続いていた。
 それを確認すると、近くの手すりに手を掛ける。)

東雲七生 > (そこで初めて右肩が外れていることに気付いた。
 きっとさっきの着地の際に外れたのだろう、と妙に冷静な頭で思う。
 帰る道すがら嵌め直さないとな、と呑気に考えながら手すりを飛び越え、東雲の体は二度目の自由落下を始めた。)

………っと、と、たっ。

(ビルの4階を過ぎた辺りで掌から伸びていた真っ赤なロープがピンと張られる。
 ロープの先はてすりに繋がっており、そこから少しずつ東雲はロープの先を追加で形成して、ほどなく着地した。)

東雲七生 > (道行く人々から顔を隠す様に、フードを目深に被り直す。
 今から落第街に戻る気にもなれず、かと言って日課のランニングを始める気分にもならず。
 東雲はそのまま、足早に駅へと向かうのだった。)

ご案内:「路地裏」から東雲七生さんが去りました。
ご案内:「路地裏」に能見さゆりさんが現れました。
能見さゆり > ……さて

【駆藤の援助で、正直残弾数をあまり気にしなくて良くなったため、それだけでもだいぶ違うように思う
現状、グレネード弾とライフル、散弾など複数使い分けられるのもありがたい

もっとも特に試したいという意図があるわけではないが、もしの場合はその辺りも兼ねて落第街の見回りをしていた
だいたい、試射が目的ならこんなところにはこない
むしろ撃たないほうがいいのだから】

ご案内:「路地裏」にブリガンテさんが現れました。
ブリガンテ > 路地裏の壁に腕を組み寄りかかっている軽装備の男。
何かを探しているように辺りを視線だけで見渡している。

それ以外に何をするでも無く、ただそこに在り続けているだけだ。
彼は先日ここで遭遇した商人に武器弾薬を注文し、それらの状況を確認するためにやってきているのだ。

能見さゆり > 【見まわりである以上、特に理由もなくいい時間をうろつく

他の委員はどうか知らないが、彼女の場合、必要が起きなければ案外真面目には取り締まらない
代わりに、やるとなったら容赦がない、必要ならむしろ可能な限り半殺しにする
その後どうなろうと知ったことではない

現場レベルではそのほうが低コストだし、話をわかってくれやすいしそれで十分だとも思っている
それ以上のことは自分の仕事ではないと思っているし、政治や改善は生徒会や公安の仕事だ】

……あら、こんばんは
こんな時間に人待ちですか、大変ですね?

【風紀の腕章がある、こういう時間はそのほうが楽だからだ
武器類の取引はともかく、薬関係であればさすがにそれはあまりよろしくない
その辺りは一応確かめる必要があった】

ブリガンテ > やれやれつくづく風紀委員に縁があるようだ、と男は心の内でぼやいた。
こんなナリでは確かに風紀に目を付けられるが事情があるのだ。

「……ああ、だが振られたようだ。」

肩をすくめて『友好的な』アピールをする。
以前にも風紀委員と一悶着があったばかりで報告も上がっているだろうからここは大人しくするべきだと判断した。

能見さゆり > くすくす、それは残念ですね
ふふ……目立ちすぎるのではないですか?

【微笑で会釈しつつ、多少様子を探っていく
特に敵対の意志がなければ基本的に荒立てる必要もない
もっとも、何を待っているのかぐらいは訪ねたいところではあるが】

あまり飲み過ぎると体に悪いですよ?

【関係ない話題だ……が、反応としてはわかりやすい話題といえる
警戒しすぎる相手も乗ってきすぎる相手も、薬だからだ
どんな反応を示すかは楽しみだ】

ブリガンテ > 「そう言うアンタもアンタで目立ちすぎる。」

遠回しに『お前はここには相応しくない』と皮肉を言ったのだ。
風紀の腕章にいかにも優等生という雰囲気でこの辺りをうろついては避けられるのも仕方が無いというものである。

「お気遣いどうも、お蔭様でこの通りピンピンしてる。」

組んでた腕を広げつつ、首を傾げた。
『どうだ俺が薬をやってる人間に見えるか?』と言いたそうな雰囲気である。

能見さゆり > ふふ、私は避けて欲しいですから目立ったほうがいいですからね
そもそもここで目立つのなんて危険かレア物件で厄介事が多いんじゃないですか?

でも取引には不向きででしょう?

【いかにもな風紀で優等生なら、優秀で面倒くさい案件か、ど新人だが厄介な関係を持っている場合が多い
まあ当然といえば当然だ、何の自信も人脈も立場もなくうろつけるような場所と時間でもない】

そうですね
…では失礼ながら、ご用件をお聞きしてもよろしいですか?

【ここははっきり出して押して見る】

ブリガンテ > 「だな。」

お蔭様で今まさに面倒ごとに巻き込まれているのだ。あの件と言い本当頭が痛くなる。
そして本題に切り出してきた彼女をじっと見つめる。
あちらが様子を伺っているのは分かっていたが単刀直入に聞いてくるとは。

「言っただろう、人を待っていたと。振られたけどな。」

『アンタみたいな美人に引っかかるのは悪くないが』と続ける。
あくまでも内容は明かさない。言う義理は無いし言ったところでこちらに利点は無い。

能見さゆり > 残念、お聞きできれば楽だったんですが
まあ……よろしくない栄養剤でなければ許容範囲内ですけどね

気をつけてくださいね、すっぽかされた時は危ないこともありますから

……ではそんなところですかね
【IDのチェックもせず、あっさりと引き下がる構えを見せる
風紀としてはだいぶ甘い……と言うより、本当に一般の職務質問と変わらないレベルだ】

ブリガンテ > 「精々気をつけることにしよう。」

彼女の言葉に素直に頷く男。敵対する意味は無いのだからこうやって穏便に済むのなら上々だ。
まあ、風紀の連中にしては緩すぎる方だったと思うが。

「ああ、そうだ……アンタとは初めてあった気がしなくてな、どうだい今度一杯。」

と声を掛け飲み物を飲むような仕草をしてナンパする男。

能見さゆり > ……構いませんが、何かあった時は余計厳しくなりますからね、そのつもりで
あと、酔い潰そうと思ってるなら無駄なので

【薬のたぐい、待ちぶせなど、何かあったら容赦しませんよ、の意だ
酒がいけるかどうかというのは分からないが、少なくともそういった要件に対しても手慣れてるようだった】

ブリガンテ > 「アンタみたいな美人にそんな事しちゃ失礼だし男の沽券に関わるんでな。」

冗談か本気か良く分からない口調で話しているが恐らくその言葉に秘められた意味は無く、言葉そのままなのだろう。
そして男は内心驚いていた。余程自信があったみたいで、誘いに乗ってくるとは思わなかったのである。
こちらとしてはからかうつもりだったのだが。
仕方無い、雰囲気の良い店のリサーチはしておくか、と心の内で決めた。
『じゃあな』と背を向け立ち去っていこうとする。

能見さゆり > ふふ、言葉半分に受け取っておきますね
では……気をつけてくださいね

【少女の方も少女のほうで、どこまで本気かはわからない
もしかしたら単に合わせただけかもしれないとも限らない

何にしても、風紀としては緩いし、問題を起こさないならそれでいい、という感じに思えた】

ご案内:「路地裏」からブリガンテさんが去りました。
ご案内:「路地裏」から能見さゆりさんが去りました。
ご案内:「路地裏」に石蒜さんが現れました。
石蒜 > 斬りたい斬りたい斬りたい斬りたい……!!
漆黒の白衣と、血のように紅い緋袴に身を包んだ、褐色の肌の少女、石蒜は、路地裏に座り込んでじたばたともがいていた。
昨日遊んでくれた相手に、また遊ぶ代わりに、落第街で騒ぎを起こさないという約束をしたのだ。
その時は軽い気持ちで承諾したが、今はこの有り様である。
やるな、と言われるとやりたくてたまらなくなるタイプなのだった。
でも約束は守ろうとしている、あれほど執拗に傷めつけてくれる相手は貴重だった、怒らせて遊んでくれなくなるのは嫌だった。

石蒜 > 「ううぅぅぅぅーーー!!斬りたーい!!」頭を掻きむしる。
騒ぎを起こすな、という約束なのだから、斬ってはいけないわけではないのだが、どうすれば騒ぎを起こさず斬れるかは思いつかない。
サヤの魂が抵抗するので殺す事はできない、生きていれば当然騒いだり逃げたりする。それを封じるのは、自分の能力では難しそうだった。
だから実質人斬り禁止令のようなものである。ご主人様なら死体をどこぞに消し去るぐらい簡単に出来るだろう。自分もそれが出来ればいいのに。

石蒜 > 肉が斬りたい、鮮血をその身に浴びたい。やっちゃ駄目だ、でもだからこそやりたい。
やりたい殺りたい破りたいヤりたい。欲求がどんどん激しくなっていく。
なんとかしなきゃ、何か別の方法で発散しなきゃ。
斬っても騒がないもの、物……ゴミ箱やバケツなんか斬ってもどうしようもない。動物……鼠や犬猫じゃ足りない。
素早く目を走らせて周囲を見る。ふと、自分の足が目に入った。

石蒜 > あった、斬っても騒がない肉。一番身近にあった、やっぱり私は視野が狭くなる癖がある。
ほっと息を吐いて、異能を使って刀を呼び出す。騒がないように、袖を口に加える。
そして刀を躊躇いなく、左腕に突き刺した。
「ふぐっ……~~~~ッッ♥♥」突き刺すような痛み、熱のように体を焼き、冷たい刃は腕を芯から冷やしていく。
それをグリグリと傷口を開くように回す。皮膚が裂け、肉がえぐれていく。
「ふっ…♥♥ふっっ……♥♥」うっとりとした目で傷口を見る。出血しない体ゆえに、ピンク色の筋肉と、黄色い脂肪の層がはっきり見える。

ご案内:「路地裏」にクラスカさんが現れました。
クラスカ > (試験期間中くらいは、落第街で起こる騒動も息を潜めてくれるといいのだが)
(犯罪と危険の苗床である裏世界に、そんな祈りは届くはずもない)
(諦観を胸に今日も落第街の様子を観察していたところで)

(激しい自傷に及ぶ、黒髪の少女を発見する)

(幸い距離があるため、相手に気付かれる前に物陰へ身を潜めることができた)
(身を潜め、ともすれば正気を疑われる行為の観察に入る)

石蒜 > 傷口をかき回し終えると、一気に肘近くまで刃を引く、走る激痛。夜風が傷口に当たり、疼くような痛みを与えてくれる。
「ふっっ……♥♥んんっ…………♥♥♥」恍惚に顔がゆるみ、よだれが口から垂れる。
そこにふと、風にのって匂いが流れてきた、人間の匂い。落第街の人間ではない、学園の匂いが混じっている。学生だろうか。
「んくっ……♥」左腕から刀を引き抜き、口から袖を離す、匂いが流れてきた方向を見る。
誰もいない、隠れているのか?とりあえず声をかけてみる。
「何か……あはぁ…♥御用、ですか…?」

クラスカ > (落第街でいくらかの怪異に遭い、数多の暴力的な人間を見てきたが)
(自分で自分を傷つけるモノは初めてだ)
(しかも目尻が垂れてとろりとした緩んだ眼は、自分の肉を裂くことに快感を感じているようにすら思えた)

(気配を見抜かれて声を掛けられても、姿は現さず)
(返事だけを壁際から返す)

特になにも。
ただ、あなたがあまりに愉しそうに遊んでるので。
つい釣られてしまいました。

痛くないんですか、身体?

(聞いても無駄だとは分かっているが、一応)

石蒜 > 「そうですか、一緒に遊びますか?一人は寂しいんですよ。」騒ぎは起こせない、となれば襲ってきたら逃げなくては。いや襲ってきたら不可抗力だから応戦してもいいかのな?迷うなぁ。
どちらにせよ、声色からわかる、相手は私と同類ではない。
警戒し、腰を浮かせる。逃げるにしても迎え撃つにしても、出来るように。
「痛いですよ、でも痛いのが気持ち良い。かさぶたとか傷口って弄りたくなりませんか?それと同じですよ。」ゆっくりと、声のする方へ歩みを進める。襲ってきてくれないかな、そしたら受けるだけ受けて逃げるのに。少し目に期待が宿る。

クラスカ > (少女は一見すればただの子供)
(学生街を歩いている中に混ざっているような、ごくありふれた)
(ただ纏う人間離れした雰囲気と己を傷つける異常性は、異様の坩堝である落第街の中にあってさらに色濃く溢れ出ている)

(依然声だけを相手に伝える)

カサブタを弄るのは好奇心の一種でしょう。
どこまで治ってるか、治りかけの傷口を裂いてしまったらいつ完治するのか、そんな疑問ですよ。
あなたみたいに、ただ傷を作り広げること自体に快感を感じるのとは、また違う。

(ははは、と乾いた笑いが飛ぶ)
(やけに人間らしい反応をしてくれる奴だ)
(すぐに襲ってくるような短絡的な思考もしていないし―)

(逃げるが得策か)

あなた、名前とか持ってるんです?

(そう決めると、最後に一つ質問する)

石蒜 > 「そうなんですか?私は痛いのが気持ちよくて、傷口をいじったりしてましたよ。」どうも話が合わないな、あまりおもしろくない。

「名前を聞くなら先に名乗るのが礼儀でしょう。まぁいいですけど、私は石蒜。風紀の方ならご存知でしょう、違うなら……なんでこんなところに居るのか知りませんが、逃げたほうがいいですよ。」割りとハッタリだ、騒ぎは起こせない。歩みを止める、逃げるなら追うつもりは無い。でも何か牽制の一撃ぐらい欲しいな、それを受ければもう少しだけ我慢していられるのに。

クラスカ > (噛み合わない会話に、不思議な安堵を覚える)
(ああ、やはり。相手はそういう不条理の一員なのだと)
(人間が想定できる範疇の外にいる異端だとすれば、逆に話は早い)

シーシュアン、珍しい名前ですね。覚えときます。
僕は風紀委員じゃないのでさっぱり。

(風紀?どうして風紀の名前がここで出てくるのか)
(踏み込んだコンタクトを取るか取らないか迷っていたところで、ある意味で渡りに船)
(いい『手土産』ができそうだ)

僕はクラスカ。忘れていいですよ。

(ガコン)

(爪先で一突き、ちょうど足元にあったポリバケツを囮として外へ蹴り出す)
(その隙に―

(一目散に、細い路地の奥へ駆け出し、逃げた)

石蒜 > 「さようなら。忘れませんよ。」姿は見ていないが、匂いは覚えた。
でもまぁ、襲ってくる相手でもないから、あまり関わりあいになることはないだろう。
風紀の名前を出したのは、相手がそうなら指名手配犯と気づいて襲ってこないかと期待してだったが……残念、逃げられた。
この世界ではありふれているらしい、不思議な材質のバケツが倒れ、中の生ごみを吐き出した。とてつもない臭気があたりに漂う。

クラスカ > (少女の正体がなんであれ)
(このまま自慰行為に浸って悦に浸るだけなら、捨て置くだけだ)
(皮膚を裂いて肉を削いでなお笑って済ませられる平常心を持つ『人間』はいない)

(怪異の類だとして、今現在他者に危害を加える素振りもない)
(勝手に自己満足の享楽に耽ってもらうに限る)

(光の当たる大通りまでやってくれば、一息ついて)

(話の通じなさそうな点が、あの鳴鳴に似ていたな、と記憶を紐解いた)

ご案内:「路地裏」からクラスカさんが去りました。
石蒜 > 「……。」生ごみの嫌な臭い、吐瀉物も混じっているのだろうか。酸化した空気が鼻をつく。酩酊通りを思い出す臭いだ。
酩酊通り……学生の匂い、記憶が一気によみがえる。
ああ、こいつは!!ご主人様が享楽を感じた相手だ!私以外に!!私以外に享楽を!!

石蒜 > 姿だけでも見てやろうと相手が消えていった通りに走る。
しかし既にそのような人影はない、気付くのが遅すぎた。
「殺してやる、次は殺してやる……。」奥歯を噛み締め、静かな殺意をみなぎらせながら、すでに消えかかっている匂いをたどって路地裏を後にした。

ご案内:「路地裏」から石蒜さんが去りました。