2015/06/18 のログ
■害来腫 > 「次の尻尾は誰だろうな」
【その死体を確認した直後、既に死んだ筈のあの男の声が、どこからか聞こえたような気がした】
■『室長補佐代理』 > 今際の際に、聞こえたその言葉。
幻聴か。それとも生への執念が成せる業か。
最早、知る術はない。
それでも、男は闇の中いつものように不気味に微笑み、誰にともなく呟く。
「さぁな」
役目を終えた右手をまたポケットに突っこんで……蟲の最後の一匹が生き絶えるまで、見届けてから……踵を返す。
祈りは無く、懺悔もない。
死の先には何もないと、奴はいった。
男も全くそれには同意している。
だからこそ、ただ踵を返す。
それこそが、唯一の餞であると、言外に示すかのように。
■『室長補佐代理』 >
「悪くない『仕事』だったな」
最後に残した独白は、誰に向けたものだったのか。
その独白すら闇に溶け、解れて消えた。
ご案内:「??? きっと恐らく、誰も来る事のない場所」から『室長補佐代理』さんが去りました。
■害来腫 > 【死者は最早何も語らない】
【生に執着した蟲毒の王は、きっとこのまま、誰にもわからないであろう場所で】
【誰に知られることもなく朽ち果て、土に還るのだろう】
【それを知るのはかつて彼を従えた男と】
【彼が従えた蟲達のみ】
ご案内:「??? きっと恐らく、誰も来る事のない場所」から害来腫さんが去りました。
ご案内:「??? きっと恐らく、誰も来る事のないはずだった場所」に”マネキン”さんが現れました。
■”マネキン” > 【枯れた地面を気だるげな靴跡が踏む。
風もないのに、その制服の右袖ははためいている。不自然に。】
残骸の一つでも回収されていたらと思ったが。
打ち捨てたか。
仕事ぶりが甘いぞ。…誰かは知らんが。
【そこは戦いのあった場所からすこしはなれたところ。
だがやはり通常ならば誰も来ることは無いだろう。】
【だが男は真っ直ぐとここに来た。
鉄の鳴るような甲高い金属音があたりに響く。】
■”マネキン” > 位置追跡と、何か一つ大きな事件でも起こしてくれないかと打ち込んでみたが…。
結局適合はしなかったか。蟲毒の名が笑わせる。
―――来い。
【呟きと共に”マネキン”が軽く指を曲げると、酷く耳障りな音がいっそう強くなる。
茂みを漁る音が聞こえ、苔の向こうから砕けた脊椎にいびつなマネキンの手足が生えた…異形の百足が姿を現す。】
地下水道に、路地裏に。
酷く迷惑何だよ、クソッタレ。
ああ、でも病院は良かったな。
あそこで暴走剤でも使って置けばよかっただろうに。
そうしたら上手く『馴染んだ』かもしれんぞ。
【やってきた異形を、犬か猫でも愛でるように優しく撫でながら囁きかける。
その相手が聞こえていようがいまいが構わない独り言のようだ。】
■”マネキン” > 【その百足にそっとジッパーつきのビニール袋に入るよう誘う。
それは大人しく中へ収まり、ただの脊椎の残骸になった。】
上は理事会の復活、あの少女は賭け事の種。
好き勝手言ってくれるやつが多すぎる。
せめて賭けの種くらいにはなってもらうぞ。
もはや記憶も人格も無いだろうが、おもちゃにはなってもらう。
九九九、九九。
死にしぶとかった奴の結末だ。まだ舞台からは降りられない。
―――嬉しかろう?嬉しいよな。嬉しいといえ。嬉しいに違いない。嬉しいと決めた。
【5つの言葉が同時に響く。
回収を終えれば、その袋を懐にしまい男はきびすを返す。】
さあて、次の始まりだ。
【奇怪な哄笑を響かせながら、その場を立ちさる。
元から何もなかった場所には何も残らなかった、それだけ。】
ご案内:「??? きっと恐らく、誰も来る事のないはずだった場所」から”マネキン”さんが去りました。
ご案内:「女子寮」に翔さんが現れました。
■翔 > まず、最初に説明しておこう
俺は今、金が無い
どれぐらい無いかというと、このままで行くと来月の学費が払えないレベルでヤバイ
それなら部活動すればいいだろっていうやつがいると思うが、そいつは学生したことないやつだけだ
察しが良い諸君なら気づいてくれたと思うが再来週からはテスト期間に入る
つまり、この時期に授業を休んで金稼ぎするような奴は普通に考えていない
と同時に、この時期生徒を働かせるようなところも一気に減っていく
これは学園側の圧力があるとかなんとか言われてるがよくわかっていない
まぁとにかく、今の俺は時間も無ければ金も無いという二重苦に苛まされている
こうならないように何時もは調整するんだが、なにせ最近肉体的にも精神的にも色々とあったせいで日がな何もしてない日々を送っていた
自業自得といえばその通り
だが、それを認めた所で現実は変わらない。非情である
■翔 > そんな事を師匠に愚痴ったところ
『一日で終わって即金で大金が入る依頼がある』
と、悪魔の囁きが聞こえたことが全ての始まりだ
なんでもとある作家が女子寮の話を書きたいというのだが女子寮がどういう所など男性が知っているはずもなく
それでどうにかならないものか金なら出す締め切り間近なんだと師匠が泣きつかれたらしい
無理だなんだと断っても可能性があるなら幾らでも協力すると言われていた手前困っていたところに俺の境遇だ
正直に言えば、最初は断った
次に師匠が言った金額を聞いた瞬間「やらせてください」と口から俺の声をした誰かが喋った時は心底驚いた
だってお前、半年は学費全く気にしなくていい金額って、なぁ?
■翔 > と、いうことで
今俺は女装をして女子寮の門の前にいる
今の心境?
「帰りたい」
金のためになんでもやる奴の心境が今わかった気がする
これが終わったら、俺、祝杯あげるんだ
■翔 > まずは現状のおさらいをしよう
任務内容
『女子寮に潜入し、晩御飯を食べて戻る
この際なるべく自分の視点で思ったことをメモに残してほしい』
女子の部分が男子だったらどれだけ楽なミッションか
自分の服装
『金髪ショートでイヤリングに黒縁眼鏡とベレー帽
ブレザー型の制服にスラックスにスニーカー
胸パッドは標準ぐらいのもの』
だ
死にたい
ちなみにメイクもそこそこしている
師匠の友人らしい謎の保険医Xさん(そう名乗った)が非情に楽しそうにメイクをしていった
終わった後に鏡を見た後クールビューティで通るかな、と一瞬思った
死にたい
ばれないように対策として
『表情を一切動かさない
絶対に喋らないで携帯で打ち込んだ機械音声で会話する』
とする
■翔 > なぁに、誰にも絡まれなければ楽なミッションだ
俺の自制心がどれだけ持つかが成功の鍵を握るだろう
後は知り合いに絶対出会わないように祈るだけだ
実際神社で祈った
と、いうことで
いざ、女子寮
■翔 > と、心のなかで決意して一歩を踏み出すまでに、3分ぐらい深呼吸した後に
ミッションスタートだ
まずは居るとわかっていた寮の受付のおばちゃんに携帯で『お疲れ様です』と喋らせながら軽く会釈をして通る
めっちゃガン見されてる、が、なんとか通ることが出来た
流石は学園一でかい女子寮だ。寮生一人一人までは把握出来なかったらしい
すでにこの時点で冷や汗をかいているが一番の難所を乗り切ったとも言える
思わず、深く息が漏れる
初めて立ち入る女子寮のロビーは、どことなく俺の居る男子寮(男子側で一番でかい)と同じ様な構造だ
ただし、華々しさが全く違う
男子寮は観葉植物とかがまばらに置いてあるのに対してこっちは花やら装飾やら鏡やらなんか色々と派手だ
と、同時に匂い
香り?もぜんぜん違う
どんな香りかと聞かれたら凄い答えづらいがあえて言うなら胸がゾワゾワして早く帰りたくなる
そんな香りだ
とりあえず、ここまでの事を適度に携帯のメモに書き加えながら
この非常にデカイロビーの何処が食堂につながってるのか全くわからないことに気づいてしまった
いや、どうするんだ、これ
【ここから先は何も考えていないので適度に進行していきます】
■翔 > 案内図を正直見たくてたまらないが、残念ながら案内図はさっきのおばちゃんの視界に入る位置だ
なんで一回のロビーからしてこんなデカイんだよ
思わず打ちそうになる舌打ちをこらえながら、辺りを見渡すが、まばらに女子生徒が居るだけだ
時折視線は向けられるが、それだけで皆思い思いの場所に歩いて行く
いや、なんで誰も突っ込まないんだよおかしいだろ!
お前ら危機感覚とか無いのか!
と脳内でツッコミだけはしつつ、大雑把にルートを把握
右に行くか、左に行くか、正面の階段か
さて、どれからいくか
ご案内:「女子寮」に鈴成静佳さんが現れました。
■鈴成静佳 > (女子寮へと侵入し、ロビーの階段の前で逡巡している翔さんの背後3mほど)
(ジャージ姿の女子が、何も言わずニヤニヤと笑みを浮かべたまま、その不審人物を見上げている)
■翔 > とりあえず、左
困ったときは左手の法則だ
壁伝いに適当に歩いて行くと、普通にエレベーターが視界に入る
どうやらエレベータールームのようだ
普通に4つある事に違和感しか無い。男子寮は二つだぞ?
なんてこった、こんなところにも女尊男卑の波が来てるなんて
ただしその変わりに階数事の何があるかを示しているものは見つかった
どうやら二階にあるらしい
エレベーターを使おうと思ったがどれも上の階で仕事をしているようなので戻って階段を使おう
と、背後を向いた瞬間見知らぬ女生徒にみつめられていることに気づいて盛大に身体が揺れた
声を無理やり我慢出来たことは多分俺の人生の中でも三本の指に入るファインプレーだ
身長は平均的なジャージを着ている女生徒
全く顔は知らない
エレベーターを使うのかと思ったが、なんなんだこの笑みは
思わず、ガンを飛ばす
■鈴成静佳 > (ガンを飛ばされると、静佳も対抗して睨みつける……しかし口元はニヤついたままだ)
(そのまま、眼を合わせたままで距離を詰める。互いが触れ合いそうなほど近づいたところで、周囲に聞こえないように囁きに近い声で)
……アンタみたいな背の高い女子、寮どころか学内でも見たことないんだけど?
■翔 > おぉ、心臓がぎゅっと掴まれた感覚
これが恋
なわけあるか完璧に脅しだぞこれ
だが残念ながら俺の知り合いに同じくらい背が高い女生徒が居ること知っている
が、すでにほぼ確信に近い何かを持てれていることも事実だ
『初めまして
つい先日入学させていただきましたショーコと申します』
携帯に文字を打ち込み、喋らせる
表情は一切動かさない
まだ慌てるような時間じゃ、ない
■鈴成静佳 > ……お? あ、はい、ショーコさんね。アタシは鈴成静佳。よろしく……。
(ずっと顔をまっすぐ見ていたので、声の発生源が微妙に違うこと、口の動きが微妙に合ってないことも気付く。しかし微妙な差で確信が持てない。普通に挨拶を返す)
(とはいえ、まずファーストコンタクトの時点で、このショーコさんとやらが男性であるという勘が働いたのも事実だ。なので、もう少しその前提で動いてみる)
……別に、アタシは騒ぎ立てたり通報したりはしないわよ? 正直なところ言ってみ? アンタ、男なんでしょ?
匂いでわかるわよ。アタシ、鼻が利くんだから(ひくひくと鼻をひくつかせてみせる)
ご案内:「女子寮」に椚さんが現れました。
■椚 > 風呂上り。
てくてくとロビー前を歩いていくと、なにやら人の影。
こちらに気づかれなければ、視線を落としつつ通過するだろう。
その耳元で、「男」という響きが飛び込んでくる。
■椚 > 男性?
ふ、と。
この場では似つかわしくない言葉に、のろのろと顔を上げる。
バスタオルをかけた頭から、水滴が零れ落ちて。
眼鏡が濡れたことを気にしながら、ほんの少し横目でみやる。
…………大きくて、綺麗な女の人。
では、ないのか?
■翔 > 1・シラを切り通す
2・逆にばらして協力を得る
1の場合のメリットは上手くいけばこのまま乗りきれることで、デメリットは失敗した場合明らかにヤバイということだ
2の場合のメリットは何事もなく進行する可能性があるということでデメリットは盛大な弱みを握られることだ
1だな、1
この弱み握られたままこの先の学園生活とか送れねーよ
『はじめまして、スズナリさん
これからよろしくお願いします』
携帯に文字を打ち込み、携帯からの機械音声に合わせて口パクをしつつ、深々とお辞儀をする
『申し訳ありませんが、先ほどまで男子生徒にナンパをされていましたので
そのせいではないかと推測します』
アンドロイド設定とかどうだろうか
いやどうだろうかじゃなくて無理か
とか考えていた矢先、見知った女生徒が歩いているのが見える
名前も知らない女生徒だが、子犬のような子で
ゴリ押せば、上手いこと協力させられる気がする
少なくとも目の前の相手になんやかんややるよりはましだろう
『すいません、道を教えてもらってもいいでしょうか
確か同じ講義を受けていましたよね?』
と機械音声で話しかけながら、少女へと脚を向ける
■椚 > すみませんとは、自身にかけられた声だろうか。
ごし、と。バスタオルで頭を拭いて。
じりっと、後退する。
徐々に近づいてくる女性の風貌に圧倒されたことと、聞き慣れない「声」に怯えが生じていた。
■鈴成静佳 > はぁ、ナンパねぇ……むぅ。(鼻の下をこすり、自分の嗅覚を再確認しようとする。とはいえ実際に犬なみに鼻がいいわけではない)
(自分の勘は、こいつは雄だと言っている。しかし確信がもてない……どう攻めたものか、相変わらずショーコさんを睨みつけながらしばし頭を巡らせる)
(背後に湯上がりの女子が現れ、静佳まで無意味に焦りを覚えてしまう。そして、そちらにも気さくに話しかけようとする仕草を見ると、さすがに警戒心も薄れてしまう)
(首をかしげつつも、そちらの方へ向き直る)
……アナタ、この人知ってるの?>椚さん
■翔 > よし、ごまかしきった
と鈴成の顔を見ながらおもわずニヤつきそうになるのを堪え
後は目の前の少女をなんとか逃さなければ
見えたぞ、エンディングが!
『話しかけたことはありませんが
確かに一緒の講義を受けたことがあります』
そうだ、子犬だった
あんまり一気に近づくと逃げられる
とりあえず少し距離を置いた所で立ち止まり、軽く首をかしげて
『違いましたでしょうか
私の名前はショーコです
貴方は?』
と確認のように問いかける
■椚 > じりじりと後退しながら、女生徒からの知り合いかという問いにぶんぶんと顔を横に振る。
■椚 > 警戒中、警戒中。
同じ講義を受けたとしても、これだけインパクトのある女性を忘れるはずがない。
「……ひ、人違い……かと」
両腕に持った洗濯物を、ぎゅうっと抱きしめる。
ご案内:「女子寮」に薬師寺 瀬織さんが現れました。
■鈴成静佳 > えーと、アナタは……椚さんよね(女子寮の名簿を思い出し、顔写真と一致させる)。
なんだ、知り合いってわけでもないじゃない。じゃあ、案内ならアタシがしてあげるわよ? ショーコさん。
椚さんはちょっと怖がりなところあるからさ、ね?
(と、椚さんのほうへ若干距離を寄せて静佳から背を向けたショーコさんの手をぎゅっと握る)
■薬師寺 瀬織 > 女子寮。紺色の髪の少女――薬師寺瀬織は、
自室に向かうためエレベーターに乗ろうとしていたところ、
その前に以前出会い、話をしたことのあるジャージ姿の生徒――鈴成静佳を見つける。
さらに彼女の近くには見慣れない女子生徒が二人。知り合いだろうか?
何にせよ、まずは声をかけてみることにした。
「こんばんは、鈴成さん。それと……初めまして」
■翔 > エンディングが閉じそうでヤバイ
さて、どうしたもんかね
『そうですか
私の勘違いだったでしょうか』
俯いて明らかにわかるようにわざと肩を落とす
椚、というのか
ていうかこの背後の女まさか女子寮の全員の名前覚えているのか?
なんていうモンスターとファーストコンタクトしてしまったんだ俺は
ぎゅぅ、っと手を握られて思わず身体を震わせる
つ、つかまった
助けは、無い
椚を見つめながらさてどうしようかと考える
■椚 > 女性とが保護してくれたおかげで、危機は去ったと思った。
ほっと胸をなでおろす。
だが――その長身の女生徒目が合って。
どこかで、見た気が。
あの、にごったような目。
「……あ……」
■鈴成静佳 > (手を握った途端、身体が震えた。それで静佳は確信をもった。この反応は確実に男子だ)
(ニィ、と不敵な笑みを浮かべ、ショーコさんを見上げる。すべてお見通しだぞと言わんばかりだが、女子が集まり始めた手前騒ぎ立てることはしない)
(しかし手も離さない)>翔さん
(そしてエレベータから現れた姿に)……おっ、瀬織ちゃん。こんばんわ!
……むぅ、瀬織ちゃんもこの人知らないかー。ショーコちゃんとかいうらしいんだけど。>瀬織さん
■椚 > 「……なん、で……」
呟いた矢先に義手の女生徒が現れる。
はじめましてと言葉をかけられれば、ぺこりと頭を下げた。
■翔 > 別の角度からの言葉が飛んできた
ちらりと眼をやり、思わずインパクトに声を漏らしそうになる
流石常世学園だ、こんぐらいの女生徒が居るなら180cmの女生徒なんて溢れるぐらい居るだろうと思ってしまう
『はじめまして
私はショーコと申します』
と、機械音声で言葉を投げる
と、とにかくこの背後のモンスターをどうにかしないと
思った矢先、眼があっていた椚が何かに気づいた様な声を漏らした
前門の子犬
後門の化物
任務、失敗
作戦の継続は不可ーーー
神は、死んだ
■椚 > 「……ショーコ……さん」
と、名乗っているのか。
昨晩は、確実に男子寮へと姿を消したはずのあの人。
「……ごめんなさい、知り合いでした。
私、記憶力が悪くて……
缶ジュース、拾ってくれたんですよね……?」
ここまで夜道を送ってくれた恩を、ここで返さねば。
理由は後で聞こう。
……聞けるかな。
■薬師寺 瀬織 > 「ふむふむ……ショーコさんね。覚えておくわ。私は薬師寺瀬織よ」
長身の女子生徒のほうを向き、答える。
瀬織はショーコと答えた彼女――あるいは彼か――の性別には気付いていないか、
気付いていたとしても、現時点では沈黙を守っておくことにしたようだ。
続いて、眼鏡をかけた赤毛の少女のほうを向き。
「……そちらは?」
■椚 > 促されれば、女装青年へとびくびくとした視線を向けながら、技手の女性へと向けて、
「椚 螺旋……です」
■翔 > いいや、まだだ!
まだ神は死んでいない!
日々善行は積んでおくものだと初めて思う
原因は俺がからかったせいだとかはこのさい置いておいて
『はい、覚えていてくださって嬉しいです』
と、言葉を続けながら横目でニヤつく笑みを浮かべていた少女を一瞥し、手を抜きながら椚の側に近づく
『申し訳ないのですが、食堂の位置を教えてくれないでしょうか?』
渡りに船とはこの事だろう
なんで助けてくれるかはわからないが、少なくとも後ろのモンスターよりは弱みを握られたいだろう
■薬師寺 瀬織 > 「椚さんね。私は薬師寺瀬織。ちなみにだけど、保健委員よ」
赤毛の少女――椚にも自己紹介を済ませる。
表情や声のトーンはここまでで一度も変わっていない。
自然な笑顔を作るのにはまだ練習が必要だ。
■鈴成静佳 > …………むぅ。
(ぶっちゃけ、この「ショーコ」を名乗った男は、自分の同類と言える。事情は知らないが)
(なので、ここででかい騒ぎにしたくはない。こういう輩は歓迎する方針で行きたい……それが静佳の心づもりだ)
(とりあえず、ショーコさんの表情が苦々しくなり、「アタシに気付かれた」ことに気付いたと察すれば、静佳もそれ以上は見つめ続けるようなことはせず、周囲の女子の出方を伺う)
(手を振りほどかれたならば、ムッとした表情で無言のまま、ショーコさんの後ろにピッタリ付いて動こうとする)
■椚 > そばに近づかれると、バスタオルをさらに深めにかぶる。
思惑がわからない分、怖い。
なによりも……女子寮の奥へと入り込もうとしている意図がわからない。
若干距離をとりながら、困ったように、女装青年を見上げる。
「……食堂、ですか?」
■翔 > 『はい、そうです
今日はナンパに絡まれてしまったせいで、外で食事が取れなくて
仕方なく帰って来たのですが、食堂の位置を忘れてしまいまして』
怯えた目に罪悪感は感じるが背に腹は変えられないというし
というか実際何も食事は取っていないので腹は空いているのだ
そのほうが食レポも上手く書けるだろう
時折、背後からのプレッシャーに背筋がゾクゾクする感覚を覚えながらも、なんとかここはシラを切り通す
どうせ後ろの女は今晩限りの関係だ
今日が終わったらもう絶対忘れてやる
■椚 > 人見知りもあいまって、知らない人オンパレードの環境で逃げ出したい心境に、保健委員という言葉が心を癒す。
保健委員に、悪い人はいないという勝手な思い込み。
■椚 > 「……そう、ですか」
迷うような視線。
女装青年の後ろに張り付く鈴成の様子を気にしながら、うつむいて、黙々と歩き出した。
ついて来いと言う意思表示。
ご案内:「女子寮」にメアさんが現れました。
■翔 > よし、とりあえずこのまま切り抜けられそうだ
先日俺がしたように先導していってくれる(だろう)椚に一旦背を向けて
『お二人共、今晩は遅いのでもう寢らしたほうがよいかと思います
今晩はありがとうございました
また後日、改めてご挨拶させていただきます』
機械音声に任せつつ、深く頭を下げて
答えは聞かずに椚の後を追う
■メア > ん…?
(寮に帰ってきて目に入るのは人だかりなんだろうと近づいていき)
なに、してる…の…?
■椚 > 後ろを追われれば、女装青年にぎりぎり聞こえるか程度の声音でうつむいたまま、
「……何してるんですか……」
髪先から滴り落ちた水滴が、手の甲をぬらす。
■翔 > ふと聞こえてきた聞き覚えのある声に視線を向けて
一瞬で視線を前へ戻す
知り合いの中で一番会いたくなかった少女がそこにいる
ていうかメア、お前女子寮住んでたのかよ嘘だろ
バレルなバレルなバレルなと必死に唱えながら早く椚がそのまま歩いて行ってくれないかとその背中を凝視する
■薬師寺 瀬織 > ――食堂の位置を忘れた?瀬織は訝しんだ。
よほど記憶能力に何らかの問題がない限り、食堂の位置を忘れるなどという自体はそうそう起こりえないであろう。
まして、寮のロビーにはご丁寧に案内板まで置かれているのだから――そう思った。
瀬織はショーコが案内板を「見られなかった」ことは知らない。
だが、恐らくショーコは食堂の位置を「忘れた」のではなく、そもそも「知らない」のだろう――とは推察していた。
■翔 > 携帯の音量を絞り、指向性を前へとする
『後で説明する』
と椚にだけ聞こえるように声を飛ばす
■鈴成静佳 > (女子がどんどん集まってくる様子に、ふん、と鼻息を鳴らす)
そうね……食堂は椚さんが案内してくれるっぽいし、おまかせしようかしら。
アタシはメシの前に風呂入る習慣だしねー。さすがにこんな早くには寝ないよ!
(しかし、この女装男子の匂いや体格は覚えた)
(「バレるなよ……!」と心のなかで届かない応援を投げかけつつ、その場を去ろうとする)
(去り際のショーコさんと椚さんのヒソヒソ話はさすがに聞き取れなかったようだ)
■椚 > うつむいたまま。
それは女装青年に対する了承の意味。
ご案内:「女子寮」から鈴成静佳さんが去りました。
■メア > ……?
(ふとショーコの方を見る
なんだかとても自分の知っている人に似ているが…ありえない。
もしそれが真実なら自分の友人が女装をして女子寮にいる事になる
それはありえないし…そうだったら何か嫌だ)
んー……でも…
(気になる、そう思いじーっと見つめる。
追いかけてみようか…そんな事を気にしていると)
■翔 > 鈴成の最後の言葉の後に、何故か最初に見たあの笑みと瞳が脳裏を過ぎる
なんか、ヤバイ奴にヤバイ所でヤバイ事を知られた気しかしない
女装をやめた時にも背後を気にした方がいい気がする
携帯のメモ帳に女子寮にはジャージ姿のモンスターがいる、と書き込んだ
■薬師寺 瀬織 > 「…………あ」
去っていく鈴成を目で見送る。声をかける暇もなかった。
ここは案内を椚に任せ自室へ戻ってもよいだろう。
しかし、ショーコと名乗るこの女子生徒のことはどうにも気になって仕方がない。
「ううん……どうしようかしら。寝た方がいいと言われても、私だってこんな早くには寝付けないわ」
どうしようか迷っていると、以前女子寮の浴場で出会った黒髪の少女がこちらに来たのを見かける。
「あら。こんばんは、メアさん」
■メア > 瀬織…こん、ばんは…
(声をかけられ応える、体格差から瀬織を見上げながら)
瀬織、あの子…だれ……?
(そう言ってショー子を指さす、何となく気になる。
そんな思いで尋ねてみる)
■薬師寺 瀬織 > 「彼女はショーコさんよ。食堂の位置を忘れてしまったそうなの。椚さんが案内をしようとしていたのよ」
メアの問いかけに答え、現在の状況を簡潔に説明する。
「それで、鈴成さんは行ってしまったし、私はどうしようか迷っていたところなの」
■翔 > 二階への階段を上がりながら、一瞬だけ背後を見る
メアは薬師寺と名乗ったいろいろビックな女生徒と会話している
乗り切った、か?
と安堵の溜息をつきかけながら、二階へと上がる
正面に大きく食堂が開かれているのは男子寮とまた変わる
椚についていったまま、食堂へと入る
■メア > ショーコ……
(自分はまだこの女子寮で知らない人も多い、きっと彼女も
その内の一人だろうと考える)
私、お風呂…行く、けど……
瀬織も、行く…?
■椚 > 後ろを気にしつつ、ご希望の食堂へ。
知らない人ばかりだなぁと、どこか他人事のように。
いろんな情報が入りすぎて、昨日に引き続き、微熱が下がらない。
なんだろう、知恵熱?
■翔 > もしこの場所で無かったらメアとも会話をしたかったが
流石にこの格好で話す勇気は俺にはなかった
せっかくの天使メアなのに、くそ
今更ながらに連絡手段を教えておくべきだったと後悔
■薬師寺 瀬織 > 階段を上っていくショーコを、やはり視線だけで見送る。
彼女のことはいろいろと気になってはいるが、今回は椚に任せておこうと決めた。
その後、メアの言葉に対して。
「そうね。私は自室に戻る用事があったのだけれど、どうせなら一緒にお風呂に入ってからのほうがいいわね」
口角も少し上がり、笑みが浮かんでいる。練習中の笑顔だ。
■翔 > とりあえず、今は飯だ
正直に腹が減ったので食券機の前に立ち、メニューを見る
なんか全体的にヘルシーとか雑穀米とか健康食のような煽りが多く見受けられる
これが男子寮だとドカ盛りとか1.5倍とかカロリーましましとかになるから不思議なもんだ
そんな中で女子寮でしか食べられそうにないメニューにサラダラーメンという単語を見つける
好奇心に負けて、ボタンを押して
椚はどうしたのだろうかと眼を向ける
■メア > ん、うん……
(初めて見た瀬織の笑顔に小さく驚く)
じゃぁ、行こ……
お風呂…
(そう言って浴場の方へ歩いていく)
■椚 > 女装青年から離れたいすに座る。
ひざの上に、洗濯物を入れた袋を置いて。
バスタオルはかぶったまま、ただ、その袋の上に置いた自分の指先を見つめていた。
ご案内:「女子寮」からメアさんが去りました。
■薬師寺 瀬織 > 「そうね。行きましょうか」
優しい声で答え、メアとともに浴場へ歩いていく。
瀬織はいつもより少しいい気分になっていた――
ご案内:「女子寮」から薬師寺 瀬織さんが去りました。
■翔 > 食器を置いて、椚の対角線の席に座る
『何も食べないのですか?』
と声をかけながら、自分のサラダラーメンを見る
汁なしラーメンの上に、野菜がぽん、といった感じだ
こんな食い物あるのか、と少し感心する
■椚 > 問いかけに、首を振って答える。
うつむいたまま、視線は上げない。
■翔 > どことなく、心配になる少女だ
いやまぁ女装男子が同じテーブルで飯を食ってるとなるとそうなるのかもしれないが
自分で女装男子という言葉そのものに軽く傷を負いつつ
『何時もこうやって一人でいるんですか?』
と声をかけ
つつ、ラーメンを食べる
これ、話しながら食えるの便利だな
味は、醤油味と野菜のシャキシャキ感が合わさって、なかなかだ
■椚 > やはり、問いかけには、今度は首を縦に振って答える。
■翔 > やっぱり、極度の人見知りなんだな、こいつ
普通にガワは悪くないんだからもったいねーと思う
誰か後押ししてやる友人とかできたらいいんだろうが、俺は男で生憎と女友達っていうのも居ない
まぁ友達も居ないんだが
だから、まぁ
『それでは、友達になりませんか?』
と、声をかけてみた
■椚 > うつむいたまま、今度に微動だにしない。
なにかを思案するような、そんな雰囲気だけは伝わるかもしれない。
■翔 > 『軽い気持ちでいいのですよ
そんなに悩むことではありません』
言葉を探しながらラーメンを食べていたら、あっという間になくなっていた
男子寮の醤油ラーメンと同じ値段でこのボリュームと思うと
早く男子寮に帰りたくてしょうがなくなってきた
■椚 > 「……食べ終わりましたか?」
静かに静かに。
友人への誘いの件には答えず、それだけを聞く。
■翔 > 一瞬、視界に猫耳が移り
眼が自然とその先を追って
全く知らない女生徒だったせいで
思わずため息が漏れてしまう
あぁ、全く、おれの自制心というやつは
居たら居たで困るだけだろうに
『えぇ、丁度』
と返しながら、水を一口飲む
答えがでなくてもそれは仕方ないことだしな
■椚 > 「……では、出ましょう」
答えを聞き、すくっと立ちがる。
食器を片付け、再び、ついて来いと言わんばかりに歩き出した。
■翔 > さてはて、これから事情聴取とでもなるんかね
付いていかないわけにもいかずに、席を立ち後を追う
半券はしっかり財布にしまい、メモ帳にヘルシーおいしー量すくない、と書いておく
『ありがとうございます』
と、食器を片付けてくれたことにはお礼を言った
■椚 > 「……いえ」
例には呟きにも似た応答。
先ほどとの道とは違う廊下。
ある一室の前で立ち止まり、ドアを開ける。
そのドアを開けた指先は、どこか震えていた。
■翔 > とりあえずついていった先、開けたドアの横にある標識を見れば『椚』の文字
どういうことだ?これは普通に解釈すればコイツの部屋っていうことだが
何故か椚の震えが俺にも伝わったように俺も身体が震える
え、なに、なにがあるのこれ
■椚 > 「入ってください……」
立ち止まってしまった女装青年に、一言。
中を覗けば、さほど物のない殺風景な部屋が広がっているだろう。
机の上には、バッグにぶら下がっていたクマのストラップが鎮座している。
■翔 > 「あ、あぁ」
と思わず地声を出したのにも気付かずにゆっくりと部屋に入る
随分と殺風景な部屋だ
俺の部屋のほうがまだ物がある
とりあえず、部屋の中央まで歩いて行き、背後の少女へと向き直る
とりあえずもう機械音声はいいだろう
「んで、どうしてここに?」
■椚 > 後ろ手にドアを閉める。
そのドアに寄りかかる。
洗濯物が床に落ちる。
……ずるずると、ドアを伝って床に座り込んだ。
「……こわ……かった……」
バスタオルは相変わらず頭に載せたまま、両手で顔を覆った。
不安で押しつぶされそうだった気持ちが、開放されたようだ。
涙が止まらない。
■翔 > え、なんなんだ、これ
部屋に呼ばれたと思ったら泣かれたってなんなんだよ
こちとら女装男子だぞ少しは手加減してくれ!?
と、とりあえずよくわからないが
「お、おい大丈夫かよ」
声をかけながら、床に膝を付く
■椚 > 「何してるんですかって聞きました!」
身を縮めて肩を抱き、うつむいたまま震えた声で叫ぶ。
「何をしてるんですか、何をしにきたんですか、何をやってるんですか!
そんな格好で、寮に忍び込んで!
あんなに人に見つかって!
無事に済むとでも思ってたんですか!?」
■翔 > 突然の怒声に思わず眼を丸くする
まさか、心配されるとは思わなかった
思わず苦笑が浮かぶ
「あー、なんつーか、悪かったよ
巻き込んで悪かった」
がし、と頭を掻いて謝罪の言葉を口にする
■椚 > 顔を上げる、ぼろぼろと泣く。
息が詰まって、言葉が出ない。
出るのは嗚咽のみだ。
■翔 > 言葉を出しても意味がねーな、と思い
頭のベレー帽をポンと被して顔が見えないようにしてやる
その上から、わしわしと頭を撫でてやる
まさか心配されるだけでなく助けられるとはな
またひとつ、罪悪感が積み重なる
■椚 > 「……ぅー……」
言葉にしようとするが、やはり難しいらしい。
嗚咽に肩を揺らし、両手で顔を覆う。
いろんなことが交じり合って、頭の中がぐしゃぐしゃになる。
途中までは、こんな悪事の片棒を担いで、バレた時、どうなるのかと不安でたまらなかった。
でも、それ以上に、この人が見つかったとき、どういう処分を受けるのか、それだけが怖かった。
だから、もと来た道を戻るよりも、部屋に連れ込み身を隠してあげたかったのだ。
その道のりを耐えるだけの、心臓の強度はなかったというのもある。
■翔 > 不満そうな声に、どうやら説明が必要そうだと解釈する
「依頼でな
女子寮で飯食って戻って来いってやつで
女装を強要されたんだよ」
嘘はないように、ソフトな説明をする
「でも、お前そこまでほぼ初対面の奴にやることないぞ?
そんなになるんだったら無理すんなって」
腰を降ろして、思わずなだめるような言い方になる