2016/06/12 のログ
四十万 静歌 > 「――」

少し考え込んだ後、
何を考え付いたのか。

「チーズ美味しいですよ。
 よかったらアイスティーと一緒にどうぞ?」

なんていいながら、アリスさんに渡そうとしつつ、

「はい、ハルさんもですね。
 どうぞどうぞ。」

といってハルさんの方へ一切れ指でつまんで差し出してみた。
起き上がる気がしないし。

漣 鴎 > 「ケンカ、ケンカなぁ……」

正直なところ、ケンカ自体は嫌いではない。
が、それはあくまで殴り合いとかそういう方向の話。
異能が珍しくないこの学園のケンカといえば……あまり考えたくない。
先生も大変なんだな、と思いつつ隣で遠い目をしてみる。

「お前な……」

下心満載の春さんには呆れたような視線を向けるものの、
それでやめるとは思っていないので静観の構え。
気づかない静歌さんも静歌さんだな、と思いつつ。
それもそれで静歌さんらしいか、とも思う。

落ちてきた少女、アリスさんは静歌さんが声かけをしているので
ひとまず全員の様子をのんびり眺めてみる。

松渓つばめ > 「これ?かっわいいでしょ。服飾系の部活が作ってた中に偶然サイズ合うのあって」ウサ耳をぴょん、と引っ張ってみせる。随分趣味の良いデザイナーがいたものである。裏部活確定。

そしてちょっと静かにしてる子を見れば
「このチーズ実はお茶が合うの。そう紅茶とか、緑茶も。せんせーなら緑茶ハイもアリねっ」と明らかにハイの方を飲んでいるテンションだが、これは某先生が不良なので仕方ないのです。
「なにげにみんな初めてよね。あたしのことはつばめって呼んで」と、ついでに名乗りも入れて。

アリス > あさみやせんせーに顔を向けて。

「あ、これ自前で縫いました。
必要なら朝宮せんせーのサイズで別のがありますよ?」

何故用意していると言われかねないですが、以前のメイド喫茶のお話もありまして、在庫はあるのです。笑顔。

「あ、はーい、チーズ頂きますー。」

わーいと静歌さんからチーズを貰って口に入れてからアイスティキャッチ。箒は床に置いて。
ずずー。

「はひほほひふほへはひひはふー。
ほへははひーへふへー。」

つばめさんにカップ上げて手を振る。
でももごも語。

朝宮 小春 > 「アリスさんは………、とりあえず箒は端に立てかけておいたらどうかしら?」

苦笑交じりに声をかけつつ、エプロンの姿のままでその場で正座。
もうちょっとだけ、という仕草に苦笑しつつ、額をこつん、と指でつついて。

「………そうそう、ケンカがあるとね、先生は呼ばれるのよ。
 間に入る度にこう、寿命が………」

ごりごり削れる教師職。今まで無傷が奇跡である。

「……そ、そうなのね。 可愛いわねえ、羨ましいくらい。
 流石に仕事中だから、お酒はアレだけれど、緑茶を貰ってもいいかしら?」

ここはちょっと棒読み。うん、棒読みで上手く褒めつつ切り抜けよう。
緑茶ハイでも緑茶でも飲んでしまうわけだけれど。


「……………今はその、ええ、私は動けないから。」

顔を全力で背けてメイド服(もしくはバニースーツ)から逃れようとする女教師。
教師の威厳までゴリゴリ削れてしまう!

鈴音 春 > こつん。おでこに心地良い指先の感覚があたった、
多分そろそろ潮時かなと。

チーズを一切れ、静歌さんの手から直接口に放り込まれる。
あーん、っていうものがこう、とても……良い。
静歌さんほんとうに優しいなと。
今日だけで男の一生の夢が幾つかなったかわからないくらいだ。

「よっしゃ!復活ぅ!」

ゆっくり起き上がろうとする、あわよくば額が小春せんせーの胸に当たるかもしれないが。
なんだかんだで元気そうに、曲がりない笑みを浮かべて。

四十万 静歌 > 「つばめさんですね。
 覚えました。
 ……割と気に入ってます?」

なんていいながらつばめさんのバニー服を指さしつつも、
何か朝宮先生にダウナー入っているのに気づいて。

「ええっと、その、朝宮先生も、
 りょ、緑茶飲んで、その、
 そのうち良い事ありますよ。」

なんてフォロー(?)をいれるだろうか。
ともあれ、ハルさんの方は元気になったようなので、
ほっと、よかったと胸をなでおろすことにした

四十万 静歌 > ――そして、などとやっているうちに、
どうやら、
来島先生の閉幕スピーチが終わったようなので、
ぱちぱちと拍手をするだろう。

漣 鴎 > 「うわぁ……それは、きついっすね……」

などと先生の言葉に返しながら敬語が崩れていることに気づいて咳払い。
目上の人に対してはきちんとしなくてはならないのだ。

「ん……私も緑茶もらおうかな。」

ひとまず無難にお茶を飲むことにする。
明らかにお酒を飲んでいるテンションの人もいるが、
正式な集まりでは自分は飲まないことに決めている。
普段はちゃっかり落第街で飲んでたりするのだが。

「こら、呑み込んでから喋れよー。」

食べながら話す子に対しては軽めに注意して額をつんつんする。
ついでに心の中でもごも語を訳してみたり。
多分、『ありがとうございますー。これはいいですねー』だろうか。

下心満載の春さんには、慣れたのでもう突っ込まない。
つもりである。また何かやらかさない限りは。

松渓つばめ > じぶんに言われたのかと思いきや、なるほど黄色で決めた少女も制服勢が多い中では明らかに、付近のモブ男子学生たちから目立っていた。
露出ではつばめのほうが上だというのに恵まれたボディに少年誌キャラはどんな格好をしても無駄ということかッ
さて。おき。
「それコスプレ自分縫い?めっちゃ可愛いじゃん。そっか、さっき天井近くに見えたのはキミかあー」
と、楽しそう。

「まあ気に入ってるんだけど、後で返さないとダメだって。料金請求するって」つまり貸すだけならタダ……うん、でも、バニーですよ?

漣 鴎 > 「……と、もう時間か。」

気づけば閉会の時間。
来島先生のスピーチで会が閉められていた。
慌ててさらに残ったチーズを片づけ、飲み物を飲み干す。

鈴音 春 > 同じく、閉幕のスピーチが聞こえればそちらを向いて拍手を

「よっ、せんせー!えらい楽しかったぞー!」
壇上に向けて青年は叫ぶ

アリス > 「ほへほほーへふへ。」

箒。端に立てかけておけばいいか、そうだった、と頷き。
アイスティーを片手に箒を拾い上げて壁に立てかけにいきました。
もごも語のまま。

そしてこー。あさみやせんせーに膝枕してた子をみて。
あ、女装させたい。
手をわきわきとさせてみました。

それからもう一度朝宮せんせーに顔を向けて。
チーズとアイスティーごくり。

「着せ替えしましょーか。」

ここで。
威厳どころの話じゃなくなりそうです。

そこでありゃ、時間でしたか。おつかれさまでーす、と片手拍手。
そこで額つんつくされて。空いた他と大げさに額を抑える素振。ないもごも語は適当である。解はない。

「ふははは、ありがとーございますですよー。
そのお姿もお見事ですっ」
バニーに挑戦する姿。そのサイズでやれるのは本当に凄い。これで他の人もバニーに誘いやすく。

鈴音 春 > ……なんとなく、こっちのアリスっていう子の視線から
背筋を通り抜けるようなおぞましい物を感じた……きがする。

いや、きがするんじゃない、メガコワイデスヨ?テノワキワキナンデスカ?

気持ち後ずさり

朝宮 小春 > とん、と頭が胸にあたれば、ずっしりとした柔らかさだった。
あら、と目をぱちぱちとさせて、一瞬のことなので気にしない教師。ゆるい。

「………そ、そうよね。
 そんなに問題ばかりは起こらないはずよね。
 ふふ、ありがとうね。

 ……そうなのよ、だからケンカは起きないように指導しなきゃいけないんだけれどもね。」

元気付けてくれるような静歌にはありがとう、と微笑み返し。

「………そ、そうなのね。 いえいえ、私は教師ですから。
 皆さんがいろいろなものにチャレンジすることを応援する立場ですから。

 ………着せ替えしなくていいから!」

冷や汗を垂らしながら、格好について教師らしく真面目にもっともらしいことを言って。
アリスさんの一言にツッコミを入れるように思いきり。
やりかねない相手だからこの反応。

朝宮 小春 > 「……ああ、お時間なのね。 先生はしっかり準備していたようだから、今度出会ったらお礼をちゃんと言っておくのよ。」

と、周囲の生徒に言って聴かせるちゃんとした先生。
先生らしいこともできます。

松渓つばめ > 「楽しかったぞー!」と輪唱すると、遠くから怒られた。
自主的なお手伝いとは言え、ちゃんと最後までやってけということだろう。
「あはは。アイスクリームもあるし、もーちょっと食べてってよ」
会食といえばアイスですね。
「んっふふ。ありがと。ちんちくりんでも見れるっしょ?」ともう一度くるっとまわったら、
もう一度遠くから怒られた。

「――手伝ってくるわ!きせかえしたら写真送って!」
うさぎさんは慌ただしく去るのです。数分後にはとりわけ型のパフェアイスだ。

ご案内:「常世大ホール(分割2)」から松渓つばめさんが去りました。
四十万 静歌 > 「着せ替え……・」

着せ替えといわれて思い出すさまざまの記憶。

「――わ、私着せ替えても面白くないですからね?」

と釘は刺しておくだろう。ともあれ、

「はい、こんな機会をあえてくれた先生に
 その時は深くお礼をいっておきます。」

と朝宮先生の言葉に笑顔で答えるだろう。
そして

「頑張ってください、ご苦労様です」

とつばめさんに手を振り――

終わったんだなぁと出ていく人々をゆっくりと眺めるだろう

漣 鴎 > 「おう、お疲れー」

手伝いに奔走するつばめさんに軽く声をかけると、
自分もそろそろ会場から出る準備をする。

コスプレに拒絶反応を起こしている約二名に首をかしげつつ、
元凶らしいアリスさんをちらりと見てみる。

「流石に場所が場所だしな。着せ替えるなら出し物用の更衣室とかあるんじゃないか?多分あっちの方だろ」

若干、言ってはいけないことを言ってしまったかもしれない。
本人は気づいていないが。

アリス > 後ずさった猫っこさんに、女装をして徐々に女の子に体が変わっていく妄想を視線で飛ばし送ろうとする。

なぜなら交流会は正式には終わったのです。
ここから無礼講の二次会。

男の娘におねーちゃんと呼ばせてみたいと言う謎衝動を乗せる!

「むむ、だめそうならこの猫さんにしますよ!」

と朝宮せんせーと静歌さんに言って見て。

去ってくつばめさんには送り先不明だから無理ーと言葉にせず思うだけ。

「おぉ、更衣室があるなら移動しましょー。」
GJです、と言ってくれた人にサムズアップ。

あれ、この人も磨けそう?

結論:全員ターゲットでした。

鈴音 春 > 「はばかりさんどす」

つばめにそう声をかけて去っていく姿を見送った

「せやな、ウチもさいこせんせーにおしたらお礼言うときます」
額の重みアレが本物なんやなぁって……なんかせんせーに対して別な意味でも感謝をして

え、思考に突然……妄想が?イヤゲンジツ?

「うっひゃあああああ!?」

いきなり服が変わって、女の子になるような念を見たらそれはもう素っ頓狂なあげるわけでして
いきなりフルスロットルのアリスちゃんによってさらなる騒ぎとなるのでした

四十万 静歌 > 「だ、大丈夫ですか?」

なんてハルさんに声をかけた矢先、
男の娘におねーちゃんと呼ばせてみたいと言う謎衝動がくるわけだが。

「……」

残念ながら この静歌。

経験済、というか今は女の子だけど弟といっていい相手はいるのである。

ともあれ、悲鳴をあげるハルさんには悪いが。

「ええと、その、私には止めれそうにないです。」

ほぼ黙認ともいえる目反らしである

朝宮 小春 > 「着せ替え……」

きせかえで顔色が変わる少女がいることに気がつけば、はっ、と理解する。
きっと同じ思い出がある人なのだろう。
静歌さんの肩をぽん、と叩いてニッコリと微笑む。

「………こ、更衣室にはその、……生徒みんなで行ったらどうかしら。」

微笑みかけながらも、その場にすぐに裏切ってしまう。
先生ずるい。

「ね、猫さんは………」

ごほん、ごほん、っと咳き込んで。

「……みんな、似合いそうよね?
 さあさあ、私は片付けを手伝わないと……」

隣でびっくりしたような声を上げる少年に、静歌さんに、漣さんも見回して。
さあさ、と立ち上がって片付けを始めるのです。

四十万 静歌 > 「――頑張ってくださいね。朝宮先生。」

先生は逃げたなと思いつつも気持ちが分かるので、
お祈りしつつ、なお、自分はいかないというのは、
思いっきり目をそらして主張である

漣 鴎 > 「な、なんだ?どうした?」

突然悲鳴を上げた春さんを怪訝そうな顔で見つめる。
何の前触れもなく叫ぶなんてまるで頭のおかしい人のような、
いや、それは元からか。

失礼なことを考えつつも、理由なく叫ぶ人でないことはわかっているのでとりあえず様子を見てみる。

「あ、私はこれ終わったらバイトなんで。」

この場で唯一コスプレの脅威、及びアリスさんの脅威に気づいていない彼女はこともなげに言う。

「先生、風邪ですか?」

咳き込む先生に的外れな言葉をかけつつ、荷物をまとめる。

四十万 静歌 > 「鴎さんもバイト頑張ってくださいね。
 また縁がありましたら、
 その時はどうぞよろしくお願いします」

なんて、手を振って見送るだろう。

うん?私がコスプレ?ははご冗談を と言わんばかりの態度である

アリス > 猫さんは逃げかけ、こはるせんせーは生徒を売りました。

静歌さんは目逸らし。

バイトは止める訳にもいかないので。

ターゲットを絞ろう。

「じゃあ、皆さんこの猫さんを売ると言う結論でしょーか?」

にっこり。

鈴音 春 > 「やめて、一人にせいでーーっ!」

もうこうなれば誰でもいいから道連れだ、
特殊能力、見えざる手……恐らく一番近い人の手を見えない手で掴んで引っ張ろうと試みる

自分が逃げるには……いや、この少女からはニゲラレナイ
そう、本能が警鐘を鳴らす

漣 鴎 > 「……うん?」

帰り際にようやく不穏な空気を感じた様な。
売るってなんだ、何をだ。

けれど厄介ごとに首を突っ込むのはあれですし。
どうせこれからバイトですし。
知らんぷりを決め込んでバッグを背負う。

「じゃ、またなー。機会があったら声かけるから。」

猫さんの悲痛な叫びを背に、会場を後にするのでした。

ご案内:「常世大ホール(分割2)」から漣 鴎さんが去りました。
四十万 静歌 > 「大丈夫ですよ。
 よく似合うと思います。」

更に目を反らす。
恐らく一番近いのは私のような気がしないでもないが――

(偶数なら……?)
[1d10→3=3]
四十万 静歌 > 「あれ……?」

何か掴まれたような気がする。

「えっと――?」

朝宮 小春 > 「そうよね、よく似合うと思うから……」

こちらも目を逸らす。
たとえ捕まっても暗転して別の機会になりそうではあるが。

(奇数なら笑顔で退出。偶数なら暗転次回コスプレ)
[1d6→5=5]
鈴音 春 > おそらく、つかむ位置が悪かった
手がつるりと滑る……

「し、静歌はん……」

気がつけば既にアリスに首根っこ掴まれている、
いつ動いたのかって……そんなレベルの。

「たす……け……」

哀れな猫が一匹、涙を浮かべながら更衣室へと連行されて行くでしょうか。

アリス > ふははは、気分は大魔王からは逃げられない!

猫さんにじりじりと迫り、確保しようと手を伸ばす。

そして首根っこを掴んでいて、ずるずると。

「じゃあ、ちょっと色々試してみましょうねー。」

凄くイイ笑顔で。
あわれな猫さんを
ひっぱっていきました。
「チョーカーに、鈴をつけて…白い女物のシャツに・・」

不吉な言葉が流れてきます。

四十万 静歌 > 「――」

そして連れ去られていくのが見えて、
見送りながら合掌する。

「……でも、ハルさんくらい可愛いなら、
 私と違って本当に映えるから羨ましいくらいなんですけどね。」

なんてぽつり、と。

ご案内:「常世大ホール(分割2)」から鈴音 春さんが去りました。
朝宮 小春 > 「あ……アリスさん、あんまりその、無茶はしちゃダメよ……?」

なんだかんだできになる教師。
後を追いかけて少しついていって………………土産とばかりにサイズぴったりの服を渡されて帰るのです。

どんな服かは、ここではひみつ。

ご案内:「常世大ホール(分割2)」から朝宮 小春さんが去りました。
四十万 静歌 > ――その後、何があったかはおしてしるべしである
ご案内:「常世大ホール(分割2)」から四十万 静歌さんが去りました。
アリス > 「う、無茶はやめておきます。」

釘だけはさされたので ねこさん速攻女の子化はさけられたようでした。

その後は、魔王が降臨してたとか、なんとか。

ご案内:「常世大ホール(分割2)」からアリスさんが去りました。
ご案内:「高峰司の病室」に高峰 司さんが現れました。
高峰 司 > 「…………」

疲れ切った顔で病室のベッドに座っている。
流石に、監禁の後に戦闘と言う流れ、しかもウイルスの汚染も相まって心身ともにボロボロである。

ご案内:「高峰司の病室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 > 「少しは、落ち着いた?」
ベッドの脇には、そんな友人を心配そうに見る凛霞

「眠れないかもしれないけど、少し横になったほうがいいよ?」

高峰 司 > 「分かってる、んだけどな……」

溜息。
疲れている以上にその様子には覇気が無く、やはりかなり参っていることが伺える。

「落ち着いたか、って言うと……微妙。やっぱりまだ怖い」

もう一つ溜息。
自分の右足を見る。ここに銃弾を喰らい、そこからウイルスに感染させられた。
そして、そのウイルスは症状が進むと……心身の形状を組み替えてしまう。自我も消えるだろう。
それを想像するだけで、身震いしてしまった。

伊都波 凛霞 > 「添い寝とかしてあげられたらいいんだけど」

元気づける為か、珍しく冗談なんかも口にしたりして
もちろんそんなことをすると看護婦さんに怒られる

「…ウィルスのことは、話してないし。
 多分、病院の検査でも何もひっかからない…とは思う」

だから、と
ポケットから例のアンプル2本を取り出して、司に手渡す

「これの使い道も…私には判断できない。
 …ごめんね、全然頼りにならなくって……」

高峰 司 > 「……正直、ちょっと頼みたい気分」

疲れ切った声でそんな事を口にする。
一人でいるのは慣れ切っているはずなのに、一人になるのが怖い。
初めての状態に、全く心が追いついていないのだ。

「多分、普通の医療じゃあ分かんねぇだろうな……これ、どーすっかな。
……ンな事ねーよ。凛霞が来てくれなかったら、あのままアタシは、化け物になってたかもしれねー。
アタシは、嫌だ。まだ一緒にいたい……だから、ありがとな」

アンプルを受け取りながら、素直な気持ちを口にする。
少し前までなら、別に死ぬのも大して怖くはなかった。
だが、今は違う。友達がいて、過ごしたい時間がある。
それが失われてしまうのが……何よりも、怖かった。

伊都波 凛霞 > 「……いつになく弱気になっちゃったね」
そっとその髪を撫で付けて
無理もない、強く生きていようとまだ少女なのだ

「それは私も同じ気持ち。
 だから、私も出来る限り治すのに協力する。
 ウィルスなら、ワクチンが作れない道理はないはずだもん」

本当に、気休めでしかないなと自分でも思う
…それでも出来る限りの希望を、励ましの言葉をかける

「一つだけ、聞いていいかな。
 私が言うことじゃないかもしれないけど、
 司ちゃんは簡単に捕まっちゃうほど不用意でも不用心な子でもないは…。
 ……何か、事情があった?」

だとすれば、それは今後も彼女の弱点となり得ること───

高峰 司 > 「流石に、な……いっぱいいっぱいだ」

撫で付けられれば、少し気持ちよさげにして。

「ああ……問題は、このアンプルやアタシって言うサンプルを、どこで解析するかだ。
保健課はちと怖えぇ……最悪、アタシがモルモットにされる。
つまり、信用の出来る個人がいいんだが……」

勿論、司に心当たりはない。それを探すところからスタートだ。

「…………」

何があったか、と問われれば、しばし沈黙。しかし……

「オマエと妹に関して、話がある、って呼び出されてよ。スマホあったろ、クズの。それの写真があったから、無視できなかったんだよ。
そしたら、あのザマ」

ホント、情けないよな。と自嘲しながら口にする。
意気揚々と助けに行ったつもりが、単なる釣りの餌にされてしまったのだ。
情けないことこの上ない。

伊都波 凛霞 > 「…大きな機関に頼れない、っていうのはね…」
難しい、何か見つかればいいのだが…

「………」

目を丸くする
あの、高峰司の行動としては、あまりにも異質
…だけど、あまりにも司らしい

「……そっか」

それ以上の言葉はかけず、なで続ける
それを否定も、肯定も、褒めも責めもしない
本当は嬉しいのだけど、結果的にこういうことになったそれを嬉しいと言ってしまうのはと

「……"今度から"は、ちゃんと相談してね」

未来を口にして、そう言って笑いかけた

高峰 司 > 「……うん、"今度から"は、そうする」

年相応の少女の素直さで、微笑んで頷く。
本来なら気恥ずかしさが勝るのに、今は頭を撫でられるのが心地よい。
今は、それに甘えよう―――

「あの妹の気持ち、ちょっとわかったかもな」

くす、と小さく笑う。
本当に、この『お姉ちゃん』は、頼れるし、癒される。
心が弱った時にそばにいてくれると、本当にありがたい存在。そんな彼女と一緒にいられることが嬉しく思う。
未来への不安も、今だけは忘れる事が出来た。

伊都波 凛霞 > 「うん」

満面の笑みを返して、最後にくしゅっと強めに頭を撫でて

「まずは気持ちを落ち着かせて、そしたら妹に紹介するね。親友だーって。
 …検査入院なら1日泊まるだけで済むと思うし……うん」

本当は泊まっていってあげたかった
けれど、そういうわけにもいかない

「…あ、入院で家族に連絡とか言い始めたし、司ちゃんはウチで預かってるってことにしておいたから、
 父様の名前使っちゃったし、まぁバレたら怒られるだろうけど、そしたらうん…謝ろう!」

高峰 司 > 「……一回、普通に話してみるのもいいかもな」

妹の方は、能力的には見る所が無い。それに、姉との関係がどうにも歪だ。
だが……高峰司は知っている。能力だけが人の価値ではないと。目の前の少女に、教えて貰った。
だから、一度フラットな状態で話してみるのも、悪くないと感じる事が出来る様になったのだ。

「はは、その時はアタシも頭下げるよ。迷惑かけてるのはアタシの方だしな」

笑って、一緒に謝ると約束。
実際、この気遣いは本当にありがたい。高峰司にとって、自身の家族は嫌悪の対象でしかない。
変に引っ張り出されるよりは、伊都波家の預かりと言うことにしておいた方が余程気が楽だ。
……ついでに、ちょっと悪戯心が湧いた。

「ありがとな、『お姉ちゃん』」

にや、と悪戯っぽく笑って、そんな事を口にする。
年齢的にはほら、凛霞の方が上なわけだし。本当に伊都波家の預かりなのだったら、関係性としてはこうなるのかもしれないな、などと思ったのだった。

伊都波 凛霞 > 「うん、一緒に謝って♪」

あはは、と一緒に笑う
…きっと妹ともいい友だちになってくれるだろう

「それは流石にちょっと照れるなぁ…ふふ、でも悪い気しないかも!」

にっこり笑って
こういう妹がいたら、それはそれで楽しい生活だろう

「それじゃ、私は一旦これで帰るね。
 家族も心配してると思うし… …また明日、退院のお迎えに来るから」

そう言って、立ち上がって、最後にその手をとって、ぎゅっと握る

高峰 司 > 「はは、じゃあ明日、待ってるな」

ぎゅっと握られた手を、かみしめるように握り返して別れを告げる。
大丈夫、いくら今夜が寂しくても明日にはこの親友が迎えに来てくれる。
そう思うと、一晩くらいは頑張れそうな気がした。

伊都波 凛霞 > ひらひらと手を振って、どうか一晩だけでも強くと願って、その場を立ち去った
ご案内:「高峰司の病室」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「高峰司の病室」から高峰 司さんが去りました。
ご案内:「歓楽街の楽器店」に美澄 蘭さんが現れました。
ご案内:「歓楽街の楽器店」に那岐夜車丸汀さんが現れました。
美澄 蘭 > 休日の昼下がり。
蘭は学年としては後輩に当たる目の不自由な少女を連れて、歓楽街を訪れていた。

目当ては、その中の規模の大きい楽器店。
難解な楽曲の楽譜もさることながら、特筆すべきはデジタルデータの販売を行う端末が設置されていることだ。

「元々は音楽教室関係のデータを扱ってたみたいなんだけど、最近は音源データも色々充実してるみたいなの」

蘭はそう言って、連れの少女…汀を、音源を販売するエリアまで案内した。

那岐夜車丸汀 > 人の流れがあり 程々の梅雨の晴れ間だとおぼめしき昼頃の
先日の約束というか頼んでいた事を果たして下さった。楽器店での楽譜を購入するという旨を
持って 先輩にあたる女性に案内される形で 街へと出てきた訳ですが。

久方振りなのです、昼間の街は。
そして楽譜というか耳で「聴いて」覚える性質なのは伝えてはいるが、
楽譜があれば尚の事 視て触って感じてが出来るので―それらが出来なくても音源データがあれば。

「音楽教室系のデータから。今は音源データはどのレベルまでありましょうか?」

音源があるエリアまで連れて行ってくれた。…一応 此処に来るまでの間の道や場の空間は
異能によって把握済み。人の流れは都度経験と勘で補っておこう。

美澄 蘭 > なお、蘭の周りの空気は妙にひんやりする。
いつぞや練習していた冷却魔術のためなのだが…魔術耐性の高い2人はともかく、他の者は急に気温が二桁下がるかのようにすら感じられるかもしれない。

「ダウンロード販売なら、別に楽器屋さんまで来る必要も普通はないから…
昔の偉大な演奏家の音声アーカイブが中心みたいよ。
音楽教育のための偉大なるお手本、という意味合いが強いみたい」

「なぎささんが満足出来るような曲の音源、あると良いんだけど」と言いながら、目的の端末のところまでやって来た。

那岐夜車丸汀 > ひんやりしている先輩の傍にいるので 釣られて影響受けてひんやりしている。
じめじめ湿気高い梅雨季節独特の過ごしにくさ それを緩和する為の魔術は助かっている。

「ダウンロードは残念ながら 私が無理でしょう。パソコンや端末の画面は平ら過ぎて どう視ても画面しか探知しません。
で あれば、この様にお店で探して まだ見ぬ音源データを買い求めるしか御座いませぬ。
昔。大体…その手のお手本がありますれば …探してみましょうか。」

今日は生憎 お店という事で目の代わりにしている鷹や梟は連れていない。
御足労をお掛けするが、此処は先輩に 一つ一つ確かめて貰って探すしか無さそう。

「…端末で探すのでしたら …どう探せばいいのやら。」
そもそも端末の操作で躓きそう。普段の連絡手段が鳥による手紙交換だからだ。
何処のアナログ時代を彷彿とさせる時間のかかるやり方しかできない。
困った風な顔で 辺りをキョロキョロ、端末をじっと「異能」で視たが どうにもなら無さそう。

美澄 蘭 > 「そうね…最近はタッチパネル式も多いから、凹凸で見ようとするなら辛いかも」

「点字ディスプレイとか、あるらしいんだけどね」と言って、汀と一緒に端末の画面を覗き込む。
見事に、「タッチパネル式の」データ販売端末だ。表面はつるつるしている。

「うーん…これは、なぎささんには辛い、かも…?」

「ちょっと貸して」と言うと、ぽちぽちと、汀の代わりに手で触ってみる。
ヴァイオリンの音源としては前世紀に活躍した巨匠の録音が主流のようだ。

「…そうね…24の奇想曲の曲とか…なぎささんが手紙で書かなかったのだと、ツィゴイネルワイゼンのピアノ伴奏録音とか…?
ダウンロードのは20世紀中盤から後半のものが中心だから、ちょっと古いけど」

「ツィガーヌなんかもあるわね」と、出てくる曲名を読み上げる。

「…それとも、パッケージで売ってる音源見てみる?」

と、端末操作で若干置いてきぼりにした感のある汀の方を振り返って尋ねる。

那岐夜車丸汀 > 「画面は画面としか反響が返ってきません。凹凸がせめて一ミリでもあれば…難しいでしょう。」

画面つるつるは無理過ぎる、点字ディスプレイだったらまだ望みが合ったかも知れないが、
覗き込んできた先輩の声のトーンが落ちたので無理っぽいのは把握できた。
絶望過ぎる。…手元から端末が消えた、何か音がしているので彼女が操作しているのだろう。

「…」待機であれば 待機状態に。画面は生憎分からないし手は出せないし。
と、お声がかかったので身じろぎすらしなかったが動いた。
「ツィゴイネルワイゼン…あれはピアノという伴奏が居りませぬと、私 基本がソロですので、敢えて手紙には認めなかったのですが…。
ツィガーヌ、で御座いますか?……あれは私の好みからは外れます。」

「パッケージ。そちらに何かありましたら 視てみたいです」

端末操作は絶望だったので ひょこひょこと先輩の方へと寄っていこう。

「…バッツィーニ作曲『妖精の踊り』はあれば…一寸聴いては見たいのもありますが。」

さらりと途轍もない曲名を口にしてみたり。彼女には伝えているがそれも超絶技巧シリーズの内の一曲に数えられている―

美澄 蘭 > 「うーん、無伴奏曲ね…」

「ヴァイオリンはあんまり詳しくないからなぁ…」と、ちょっと困った調子で呟く蘭。
ツィガーヌが好みでないとなると、多分ツィゴイネルワイゼンもそこまでじゃないんだろうなぁ、と思っていたりいなかったり。

「そうね…パッケージの方が数があるから、そっちにしましょうか」

「『妖精の踊り』、手紙でも書いてたわね」と言って…どこか、ほっとしたような声を出す。
「店頭でダウンロード購入」というのが不慣れだったので、正直緊張していたのだろう。

「じゃあ、フロアの方に戻りましょうか…なぎささんのところだと、聞ける音源媒体は何があるの?」

「それによって案内する場所変わるから」と。

那岐夜車丸汀 > 「ソナタ曲が主に。…お手を煩わしてしまい申し訳ございません」

困った声のトーンだ、拙い、こう探している曲の大体のレベルアバウトに伝え過ぎて困らせている事に気づいた。
手紙に 好み等を記載すればよかったのかと。色々と思い付かず今に至ってしまったが。

「パッケージ。…攻撃音波魔法に組み込んでみたい曲なら 確実に一曲あります。
リムスキー=コルサコフ作曲『熊蜂の飛行』。そもそもこの音源ありましょうか?」

「『妖精の踊り』は組み込むにしても長過ぎて。こう聴かせる系でしたら問題はありませんが、
少しでも 攻撃系技を考えねばと思いまして。聴ける音楽媒体。…レコードプレイヤー、CDプレイヤー…辺りでしょうか。」

矢張り機械に疎いらしい。密かな再ブーム到来と耳にするが 実際はどうかは分からないが 
レコードで聴いている事を強く言いたい。意外と音源を聴く時はレコードにしていると。

美澄 蘭 > 「ソナタ…確かドビュッシーも一曲書いてたっけ。
…ああ、気にしないで。私も調べ方足りなかったし」

そう言って柔らかく苦笑い。
ツィガーヌとか言い出した辺りで見当がつくかもしれないが、蘭の音楽の好みはフランスものとか、現代物に大分偏っている。

「『熊蜂の飛行』も『妖精の踊り』も超絶技巧の曲として有名だから…録音は複数あるんじゃないかしら。
…CDはともかく、レコードは専門店じゃないと厳しいかもだけど」

「レコードの方が音が柔らかいんだったかしら」と首を傾げつつ。
実感がない程度の現代っ子である。CDより更に進んだ録音媒体とか、なんだったらハイレゾ的なダウンロード音源も結構集めている。

「CDなら、独奏のコーナーがあっちよ」

そう言って、自分達がいるところより少し左手の、棚が一杯並んでいるエリアの方に、汀に示すように一歩だけ踏み出した。

那岐夜車丸汀 > 「え、ありましたか?…ドビュッシーのソナタ曲。…はて。」

割と技巧を極めて行った過程で弾く曲がほぼ超絶技巧になってしまった為
現代物では難色を示し 古式的な音楽を好むようになってしまったという。
後は音楽と言ってもピアノ曲を編曲する事で増やしているとしか。
国別で考えたら大体一つの国の曲 適当に引き抜いてレパートリーにしている位だ。

「レコードは諦めましょう。…比較的ナマの演奏を聴いているかのような音色が特徴なのですが。
今日は『熊蜂の飛行』のCDが見つかれば 第一目標としては上々です。
録音モノは…在庫がある分だけ 良さそうなものから買う事と致します」

レコードかナマの演奏で耳で聴いていくアナログっ子です。CDまではついていっているがそれ以上は恐らく難しい。
連絡用に携帯端末を持たされたが 一週間でギブアップしてしまった。異能が役に立たなくて。

「そちらですかー… 憶えましたら 先輩に攻撃技としてお見せ出来るかと思います。」

然し CDももしかして表面つるつるでは?? 異能が悉く役に立たない状態下に。
彼女に連れられる形でそちらへと移動…そして CDを手に呆然と。
触って ビニールに包まさっているその物体 『異能』で視た、つるつるだった。
がくっと肩を落としてしまった…。

美澄 蘭 > 「ええ、一曲だけ。
彼らしい音の響きが綺麗な曲よ。ヴァイオリンとピアノの掛け合いって感じだから、なぎささんのレパートリーには合わないかもしれないけど」

楽しそうな笑みを、くすりと口元から零しながら。
ああいう響きがよっぽどお好きらしい。

「最近は音質にこだわった媒体も色々あるんだけど…それを再現するスピーカーを用意しないと、ちょっと切ないことになっちゃうわね。
私、こっちにも最低限のスピーカーは持ち込ませてもらったんだけど」

「実家には良いのあるんだけどね」と苦笑しながら独奏の、ヴァイオリンのコーナーまで歩いて汀を誘導。

「攻撃技かー…そうね、楽しみにしておくわ」

そう言ってくすりと笑むが…そういえばCDのパッケージもつるつるじゃなかったっけ、と思えば、やはり。
汀が肩を落としているのを見て…

「私、探してみるわね」

そう、優しく声をかけてパッケージを見漁る。

「あー…結構あるわね…
ソリストのCDの中に入ってるのもあるし…リムスキー=コルサコフの曲集に入ってるのもあるし。

………流石に、『妖精の踊り』と一緒に入ってるのは見当たらないけど」

「どういう音源が良い?」と、絞り込み条件を汀に問う。

那岐夜車丸汀 > 「一曲だけですか。しかも 掛け合い。難しいですね…といってもほぼレパートリーの大半は
その場しのぎおよび即興による演奏が主体です。

昨日 そんな事を、学園で行われていた立食交流パーティで弾いてみたのですが」

昨日 その即興シリーズを癒しの効果も含んで弾いた事を伝えたい。
催しの事もついでにほそぼそと大まかに説明しながら。効果は人それぞれなので効いているといいなぁという希望も込で。

「スピーカー…媒体もいいのですが やはり生の演奏を聴くのもお勧め致しておきます。…なかなか難しいのですが。

ご実家はどちらの?…いえ。回復技は昨日 全体効果でやってみましたので問題はないのですが。」

まさかのCDもつるつる事件簿。絶望は今日は連続しているようだ。
神も見放し…てはいなかった。そう見える方が横に居られる!
顔を上げて、一言頼むのです。

「頼みます。ではソリストのCDをお願いします。『妖精の踊り』は一先ず諦めますので、それは次回以降に。」
絞り条件はソリストを選択。主にソリスト活動だったからだ。自ずと絞られてしまう。

美澄 蘭 > 「ドビュッシーのピアノ譜って、難しいと極端に弾きづらかったりするから…」

「一緒に弾けたら面白いかもしれないけど」と言って苦笑する。
…と、相手からパーティの話が出れば

「ああ…そういえば、そんな催しあったわね。
弾ける舞台があって、実際に乗ったの…飛び込みで…」

「凄いわ、なぎささん」と、感嘆の言葉をぽつりと漏らし。
その辺の話を、頷きながら丁寧に、相手の方を見ながら聞いた。

「もちろん、生演奏に勝るものなんてないでしょ?
…なかなか、本土から離れてると立派な人の演奏会に行く機会はないけどね」

にっこりと笑って頷く。声音も、どこか弾んでいて。

「実家っていうか…お母さんが教育学部の音楽系専攻だったのよ。
私、ピアノはお母さんに習った時期が長かったの」

「2人ともフランスものが好きだけど、ちょっとずれてるし弾き方は全然違うのよ」なんて、楽しげに笑って語ったりした。

しかし、目の見えない汀に普通の音楽系のショップはなかなか受難であるとしみじみ感じる蘭。
無論、手助けは惜しまない。

「えーっと…ソリストだと…ヴォカリーズの編曲とか、序奏とタランテラが入ってるやつとか…あとは、シューマンとメンデルスゾーンの協奏曲と一緒にはいってるやつとか…」

と、それぞれのCDの収録曲の特徴を読み上げていくだろう。