2020/07/04 のログ
ご案内:「学生通り」にアルン=マコークさんが現れました。
アルン=マコーク > 夜も更け、人通りのない学生通りを、長物を担いだ細い人影が通る。
電燈に照らされるその髪は金色に輝き、紅いマントを靡かせ、ジョギングのように余裕を持って走っている少年。

「輝くほどに磨き上げるにはこれ、と渡されたけど……失敗だったな。砂埃が酷くて上手くいかなかった」

デッキブラシを肩に担ぐようにして走るのは、光の勇者アルン。
今日も日課の掃除を終え、その帰路を走っているところだった。
夜風が肌に心地よく、空には僅かな星明かり。
故郷の世界の夜は、もっと闇が深かったな、などとぼんやりした感想を懐きながら、足は止めない。

アルン=マコーク > 「いずれはあの街の通りも、この学生通りのような場にしたいものだ」

走りながらため息をつく、という芸当ができるのは、ジョギング程度では彼の心肺能力には負荷とならないため。
強力な神聖治癒魔法が常時、身体の恒常性を保つべく働いているため、光の勇者アルンに、肉体的な疲労という概念はない。

魔法を使うというならば、光の翼でひとっ飛びに帰ればよさそうなものだが、彼の所属する研究室の者から、いたずらに、大っぴらに魔法を使ってはならない、と念を押されており、アルンはそれを忠実に守っていた。
大っぴらに落第街の一角を、雷の雨で破壊してしまったことは、アルンの中では『いたずら』ではない。

『悪』を全て打ち倒すことこそ、勇者の役目なのだから。

アルン=マコーク > デッキブラシを担ぐ左手に力が籠もる。
思い返すのは、雨の中の光景。
この世界における『悪』について手ほどきをしてくれた、リンカという異界の勇者の存在。

(彼女は……戸惑っていた。おそらく僕は、彼女たちの基準によれば『悪』なのだ。それは、魔族共が僕を恐れていたのと同じようで、違う)

なぜなら彼女は、アルンを止めなかった。
戦力の不利を悟った? 数は三。光の勇者であるアルンにとって、敵の数は問題にはならないが、それを彼女が知っているわけもない。

(違う。元より彼女に戦闘の意思はなかった。僕がどれほど勇者の力を見せようと、戦意すら見せなかった。それはつまり――)

あの日からずっと、答えの出ない問いをアルンは繰り返していた。

アルン=マコーク > そんなアルンの足元を、風に吹かれて一枚のチラシが飛んでいく。
視界の端を過ぎったそれに書かれていた文字を、驚異的な動体視力で読み取って、

アルンの背中で、ぱっ、と光が明滅する。

夜だからこそ、かろうじて捉えることのできる、瞬間的な発光。
無詠唱の神聖光翼魔法で、光の羽根を一枚生成し、チラシを絡め取るように引き寄せ、消滅させたのだった。
手元へ飛んできたチラシを見て、書かれているものをそのまま、口に出して読む。

「えー、風紀委員会違反部活生威力運用試験部隊……人員募集」

この世界の文字など、基本的な情報は閂悠一から手に入れていたが、この角張って、ごちゃごちゃと込み入った文字を読むのにはどうも慣れない。

「風紀委員。勇者リンカの所属する組織か」

アルン=マコーク > チラシを眺めながら、アルンはふむ、と息を吐く。

「やはり、知る必要があるな。この世界における『悪』とはどのようなものか。研究室の者からではなく、直接それと触れている、自警団……彼ら『風紀委員』がどう思っているのか」

勇者リンカはお互いを知る必要がある、と言っていた。
光の勇者アルンにとって、『悪』は滅ぼさねばならないものだが、別に自分の手で滅ぼさねばならないというものではない。

彼ら風紀委員が、自分の手の届かぬ『悪』を滅ぼしてくれるのなら。
世界はより早く浄化されていくのだから。

アルン=マコーク > 「人員募集ということは、『風紀委員』も人手が足りないということだろう。行って、話を聞くのにはちょうどいいかもしれないな」

納得したようにそう呟くと、アルンはチラシをたたみ、ポケットにしまって、再び走り出した。
その足取りは先程よりも僅かに軽い。

共に『悪』を滅ぼす仲間ができたら、どれだけいいだろう。
そんなことを思いながら、学生通りを南下していくのだった。

ご案内:「学生通り」からアルン=マコークさんが去りました。
ご案内:「学生通り」にアーヴァリティさんが現れました。
ご案内:「学生通り」に追影切人さんが現れました。
アーヴァリティ > 「あ〜...
う〜ん...
どーにもすっきりしないなあ...」

学生通りをため息と大きな独り言をばら撒きながら歩く少女。
その外見は周りに馴染んですぐに埋没してしまいそうなものであるのにも関わらず、独り言の煩さだけで妙に周囲の目を引いている。

と言っても興味本位の視線を一瞬向ける者がほとんどであるから結局はそこまで目立っていないが。
まあ、こんなやばいやつに普通は話しかけないだろうな、などと思われていてもおかしくはない。

ご案内:「学生通り」に追影切人さんが現れました。
追影切人 > 「あーー…やっと退院かよ…あのクソジジィ、どんだけ引っ張りやがるんだ予定日過ぎまくりじゃねーか」

と、そんなぼやきを漏らしながら私服姿で街中を歩く一人の少年。目付きの悪い隻眼と黒髪、左目を覆う眼帯。
そして、何よりその全身から薄っすらと漏れ出る刃のような気配が特徴的だ。
とはいえ、今は諸々の事情でそれもかなり薄まっているのだけれども。

と、ふと何かに気付いたかのように隻眼を不意にあらぬ方角へと向けた。
その視線の先には学生服姿の黒髪の少女…面識は無い…筈だが。
直ぐに何かに気付いたのか、その表情を何処か呆れたようなものへと変えつつ。

(…いや、アイツ馬鹿じゃねーのか?風紀に擬態とか情報流れてんのに堂々と学生街を歩き回ってるとか)

思わず呆れるが、そもそも彼女の”擬態”を何の能力も魔術も無しに”何となく”で見破れる輩はそう多くないだろう。
ともあれ、見掛けた以上は見逃す理由もない――どのみち、今の自分は”首輪付き”だ。
街中でドンパチは出来ないし、流石に彼女もそこまで馬鹿では無いだろう…と、そちらまで方向転換して歩いていき。

「おい、テメェ何を堂々と街中を歩いてんだこの馬鹿アーヴァ」

と、開口一番遠慮なくそう呼んでいくスタイルは変わっていなかった。

アーヴァリティ > 「ん?誰かと思ったら切人だったんだ。
せっかく久々に会ったのに僕みたいな少女に突然馬鹿、だなんて。僕は悲しくなっちゃうよ」

誰かが近づいてきてるのはなんとなくそんな気がしてたけど、その雰囲気にまさかと思って、声を掛けられれば切人であると確信して。
突然馬鹿呼ばわりしてくる切人にやれやれ、と首を左右にふる仕草をして見せる。
揶揄っている反面、切人に出会えたことは随分と嬉しいようで、尻尾があれば振っているだろうか。

「にしても、なんか丸くなった?最初誰かわからなかったよ。
あ、退院おめでとう。どう?元気?」

雰囲気で誰かわからなかったのはいつも溢れている雰囲気が少し丸くなっているからで。
こんなところにいるってことは退院した、と考えて視線だけ動かしてその無事を確認するだろう。

追影切人 > 「いや、テメェのそれ擬態だし何時もはただの生意気幼女の姿だろーが…まぁ、そもそもテメェの”本来の姿”を俺はしらねーけどよ」

あの見慣れた幼女の姿も本来の姿ではあるまい。それは少年も初対面の時から理解していた。
まぁ、それはそれとしてこの怪異は相変わらずである。フリーダムなのはお互い様だが。
呆れたような目線を元に戻しつつも、溜息と共に左目を覆う眼帯をコツコツと指先で叩いて。

「さてな。どのみち今の俺は昔みてーに気軽に斬ったりドンパチ出来ねー身の上だからな。
正直、ここでテメェをバッサリ出来ないのはアレだがまぁ我慢するさ…ああ、それはそれとして何時かのドーナツの恨みは返すからな。」

と、最後に付け加える。アレからすっかりドーナツに嵌まってしまい、今では大好物である。
甘い物を食べる機会がそもそも皆無だった、というのもあるのだけれど。
食事なんて腹を満たせればそれでいい、という栄養補給という割り切りが大きかった事もある。

「んで、元気かどうかで言えば傷はとっくに治ってるっつーの。
テメェとやりあった時に、その傷口からそっちの怪異の遺伝子だか因子?みてーなのが入り込んだみたいでな。
――お蔭で、監視対象と同時に”怪異予備軍”として研究対処だっつーの」

ありがたいこった、と皮肉げに笑みを浮かべながら肩を竦めようか。

アーヴァリティ > 「さあ、僕の本当の姿なんてあるかどうかもわかんないよ?
まああっても見せてあげないけどね!」

ケラケラと冗談をいうように、揶揄うように笑ってはいるが、やっぱりあれが本当の姿ではないと見抜かれていることを再確認して。
まあ別に見られなかったら存在ぐらいなら見抜かれてもいいのだけども。

「へー。じゃあ今の切人なら簡単に組み伏せられたりしちゃうのかな?
シールド足元に仕掛けたら転ぶかな?
ドーナツ?なんのこと?なんか僕したっけ?」

今なら異能が使えない、ということだろうか。
なら足元にこの前みたいにシールドおいたら盛大に転けてくれそうだ。
まあ引っかかる前に気づきそうではあるけど。
...にしてもドーナツ?ドーナツでなにかあったっけ?なんて。
お見舞いに行ったことは覚えているがドーナツはその時に揶揄う一環でちょっと摘んだだけという認識で
特に記憶にはないようで。
本人は本当に覚えていない様子。

「ん?怪異因子?
何それどういうこと?
え?もしかしてお腹とか刺さったところから僕の何かが入り込んだみたいな?
マジ?」

は?と戦闘中の予期せぬ事態に遭遇した時に近いが、それよりも間の抜けた表情を一瞬見せる。
すぐにいつもの調子に強い驚きが混ざった様子で切人に急接近して身体中を無遠慮にぺたぺたと、刺したところ中心に触り出すだろうか。

追影切人 > 「いや、何かグロテスクな化物とかだとアレだし別に見たくねーし興味もねーよ。
今の俺が知ってるテメーは人の姿してるし、それで充分だって話だ。
――ま、どの道、いずれ”斬る”事に変わりはねーんだしよ」

もっとも、今の自分は刃引きをされた刃のようなもので、戦闘能力は格段に落ちている。
”仕事”の時は武器を貸与されるようだが、はてさてどんな武器なのやら。刀なら有難いが。
流石に彼女の本来の姿までは見抜けないが、少なくともアーヴァの擬態については矢張り完全にこの少年には意味が無いようで。

「あぁ?街中で押し倒すとかテメェは痴女か何かかよ、あと、流石にそこまで腑抜けてねーよ。
―――よし、ちょっと来いテメェ」

異能も魔術も使えないし、武器も特定状況にならないと持たせて貰えない。
実質、体一つで対処しなければいけないが、能力が使えないので弱体化も激しい。
取り敢えず、ドーナツについてはすっかり忘れてるようなので後で思い出させてやろうコイツ。

「往来のど真ん中で人の体をぺたぺた触るな。…まーテメェの一部が俺の体内に入り込んだっつー事だ。
普通なら拒絶反応とか色々起こるらしいが、俺の場合はテメェの因子と99%適合してるんだと」

つまり、相性がよいので拒絶反応やら変異やらも起きていないらしい。
馴染んでいるといえばそうなのだが、不活性状態なので今後どうなるかは分からない。
この研究結果は一部の風紀やその上のほうと病院のドクターしか知らない事だ。

(と、まぁ張本人にべらべら喋ってる時点で俺も大概アウトなんだが、そこまで黙ってる義理はねーしな)

と、自分勝手に結論を出しつつ。別に風紀に完全に従っている訳でもないのだ。
ちなみに、因子はあくまで彼女のごく一部だから傷跡も無いし、そもそも彼女が感じ取れるかは分からない。

アーヴァリティ > 「ふーん。それならいいけど。
んで斬る?僕がそんな簡単に斬られるとでも?次も僕が勝つよ?
あ、そうだ次は眠らせてからあやしてあげるよ!子守唄で!」

変に興味を持たれなくてよかったよ。
んで、なんか僕の事を斬るとか言ってるけど次も斬られる予定はない。
次も僕が眠らせてあげよう。

「誰が痴女だい。人を物陰に連れ込んでおいて〜
おっ今日も連れ込むのかな?」

小声で脇腹を突っつきながらこの変態、と。
こっちこいと言われれば身体中を触り終えたようで、巻きついたままニヤニヤと見上げて。

「へーそんなとこもあるんだね。
切人の異能って化け物じみてるしそんなもんなんじゃないかな?
怪異になっても違和感ないかな〜
むしろかいいにならない?僕の因子ならきっと寿命無くなるよ?」

それで死ぬまで戦ったり戦ったりしよう、と楽しそうに提案して。

そのまましばらく巻きついてじーっとしていれば

「あ、確かにあるね。こんな感じかな?」

なんて、裾から触手を一本伸ばして脇腹より少し下の坐骨あたりをつっていてみるだろうか。

追影切人 > 「上等だ。次にやり合う時は完全に斬り殺してやる――もっとも、今の俺の有様じゃテメェもやる気はおきねーだろうがな」

と、彼女の生意気な言葉に凶悪に笑ってみせるが、直ぐに自分の立場を思い出して溜息。
生憎と、前みたいにちょっと広い場所でドンパチを気軽に出来はしないのだ。

「あ?ヤりたくなったからに決まってんだろ。つーか今から連れ込むにしてもここらでバレると面倒だろーが」

あと、あっちこっち触ってくるアーヴァに右手を伸ばしてやめぃ、とくしゃくしゃ撫でておく。
何だかんだ戦闘以外では割と落ち着いている、というか口は悪いがこんなノリである。
彼女は丸くなった、と評したが―実は普段は割とダウナー系なのである。
まぁ、ニヤニヤがむかついたので、髪の毛を撫でた手で軽くアイアンクローをぎりぎりとかましておくが。

「あ?寿命なんてあろうが無かろうが関係ねーし興味もねーっての。
そもそも人間だ怪異だとか――俺からすればどっちも同じだって話だ」

差別しないとか区別しないとかそういう意味ではない。
少年の前ではどちらも斬る対象になりえる時点で全く同じなのだから。
と、こっそり触手を服の裾から出してこちらの体内の因子を探り始めるアーヴァに、おいこら、と注意しかけたが。

「―――…は?」

彼女が坐骨辺りを触手で突いた瞬間、得体の知れない感覚共に”ずるり”、と黒い尖った触手のようなものが生えてきた。
流石にまだ周囲には気付かれて無い…いや、気付かれたら流石にやばいが。
ちょっとこれは予想外なので慌ててアーヴァを一度物陰に連れ込んで…別にヤる為じゃねーよ!

「つーか、おいこらアーヴァてめぇ何しやがった?」

と、ジト目で見下ろす先、彼女の白い触手にこちらから生えた黒い刃の触手が絡み付いており

アーヴァリティ > 「起きるわけないじゃん
異能もないし武器もない切人とやりあっても面白くないよー
それに別に切人って剣術とかはそこまででしょ?」

場所も場所だしね、と付け足して。
普段は異能に頼ってぶん回してる感じがすごい。
あれに剣術も組み合わさったらまさに最強って感じなのにもったいない。

「うわ、やっぱり変態だ。こんな昼間から元気だね〜」

引いたわ〜とでも言わんばかりにオーバーリアクションをとってみるが表情はもう楽しそうである。
撫でられればあの日のことを思い出すが今日は猫耳は生えていない。
生やそうと思えば生えてくるけどいきなり猫耳が生えたら周りがびっくりするだろうしやめておこう。
なんて思ってたらアイアンクローなんてかましてきた。痛いわ、と非難の視線を向けて。

「そう?悲しいなあ
いつかお別れなんてなあ」

なんて言ってはいるが、そこまで深い悲しみを見せてはいないようだ。
それもそのはず、これまで一体どれほどの時間を生きてきたと思っているのか。
そんな体験何度も味わっている。
ただ、悲しいものは悲しいようで、目を細めてはいるが。

「あらら、本当に生えてきたね」

うひょーとか言いながら連れ込まれた物陰。
絡みついた触手を見て少し驚いた様子。

「何、僕の因子なら僕に場所がわからないはずがないだろう?
ちょちょいって突っついて引っ張り出してみただけだよ。」

なんて、指先で切人の触手を愛おしげに弄りながら大したことでもないように返すだろう。

追影切人 > 「(そういや、コイツに魔術使った事無かったわ…まぁ、黙っておくか)あ?そりゃ我流だしな。つーか俺に剣術の才能は多分ねーよ。
――何かを斬る事に関してちゃ俺は負けねーが…剣の扱いに関しては、俺よりつえーのはゴロゴロ居る」

あくまで、自身は『斬る者』であって『剣士』ではない。
刃であって剣ではないのだ…些細なようでそれは大きな違いである。
そもそも、戦い方が野生の獣じみていて何でもぶった斬るのが彼の戦闘スタイル”だった”。
今は、そもそも戦闘能力が格段に落ちていて正直自分でもがっかりレベルだ。

「あ?変態バトルマニアに言われたかねーよ。つーかテメェはもっと偲べよ」

オーバーリアクションを冷めた目で眺めつつ、相変わらず楽しそうな事である。
飴と鞭、ではないがこの撫で撫でからのアイアンクローというオチである。

「あ?死ぬ時は死ぬんだから遅いか早いかの違いだろうがよ…大した事でもねーよ」

幾らヒトに近付いたとはいえ、まだまだこの辺りは人間みに欠ける獣である。
正直、今この場で彼女に殺されてもそれはそれ。結果として彼はあっさり受け入れるだろう。
自身や他者の死を脚色しない、意味を求めない、死に価値を見出さない。
――死んだら誰だってただの死体で肉塊だ。魂?精神?そんなモノはしらねーよ。

「ふざけんな、これで活性化したらどーすんだ、つぅか活性化してるじゃねーか!!
あーークソ、これで怪異になったりしねーだろうな、俺…」

と、珍しく頭を抱えつつも黒い触手はお構いなしである。どうも少年の意志で動いている訳ではないようで。
そのまま、彼女の指先に愛でられつつも、その指先に先端を軽く刺して――彼女の因子を吸い上げようとするだろう。
どうやら成長要素があるらしく、本家本元である彼女から力を貰うつもりらしい。

アーヴァリティ > 「別に超強くならなくなっていいのに
ちょっと心得があるだけでも違うよ?
まあ無理強いはしないけどね。でも切人が剣術も使えたらもっと楽しいのにねー」

僕が。

ただただぶつけ合ったりするのも楽しいけど、切人が異能と合わせて防御不可能な剣術を身につけたらもっと楽しい戦いになるだろうに。
斬撃を飛ばせるんだし、回避だけでも忙しそう。考えるだけでヨダレが出てくる

「ああ、そうだね。
まあめんどっちいし知ってる人もいないからバレないかなって」

むしろ変なこと呟いてる女生徒って感じでよかったんじゃないかな、なんて冗談めかして。
実際は退屈すぎてやってられなかっただけなのだが。
...こんな変なやつに近づいて行った切人はどうみらたんだろう、なんて内心笑っている、表情にも少し出ている。失礼なやつである。

「ん?いいこと言うじゃん
だから僕は死なないようにしてるんだよ
死ななければ死なないよ?」

当たり前だが。死ななければ死を恐れる必要もない。
死を恐れたくなければ死なないようにしていればいいんだ。

「そんなに悩まなくなったいいじゃないか
お、なんだこの子可愛いね。
母親になったみたいだ」

頭を抱える切人など気にせずに触手を愛ており。
子供を持つことはできない、とかこの前言ったけど。
もうこの黒い触手が子供みたいなものでは?とか馬鹿なことを因子を吸われながら考えており。
吸われすぎはよくないがまあ多少は問題ない。
因子を吸われながら触手を撫でているとか言う異様な風景が出来上がるわけだが。

追影切人 > 「――つっても、身近な知り合いに剣術使えるのいねーからなぁ。テメェは…そもそも論外だし」

むしろ、アーヴァが剣術を使えたらそれはそれで予想外どころではないが。
そもそも使えたらとっくに何度か殺しあいしてる中で活用していただろうし。
まぁ、必要ない!と、思いたいが…。

(剣術、か。どのみち異能とかがまともに使えねー以上、面倒だがそっちを研究してみるのもありか)

勿論、ど素人なので基礎からやる事になりそうなのだけども。
ともあれ、よだれが出ているアーヴァに、お前一応女に擬態してるんだからよだれは拭けよ、と言いたい。

「テメーは考えてるようで考えてねーとこあるからなぁ。
まぁ、テメーらしいといえばらしいか」

何かじわじわとコイツとは腐れ縁になりそーな気もしているし、正直慣れたものである。
まぁ、相変わらず思いつきや後先考えない事で派手にやらかしそうなのは変わってないが。
ちなみに、アイアンクローはまだ続いていたのでミシミシやっておいてから解放した。

「まぁ、死に意味なんて俺は求めねーな。死んだらそこで終わり。そんだけだ」

やり直しも何も無いし、輪廻転生とかそういう思想や概念も少年は知らないしどうでもいい。

触手はアーヴァの因子をある程度吸い上げて満足したのか、そのまま先端を指先から離して少年の中へと引っ込んでいくだろう。
途端にぐらり、と眩暈がしてアーヴァを壁に軽く押し付けるようにして倒れこみそうになる、が。耐えつつ。

「…うぇ…気持ち悪ぃ…クソが、何だこいつ何しやがった」

独り言のように呟く。どうやら因子が補充された事で気分が悪くなっているらしい。
それでいて、化物になっていないのは、因子との相性が良いからなのだろう。

アーヴァリティ > 「僕?振り回すぐらいならできるよ!あと投げたり」

ほらこの前みたいに、と右腕を 上下にブンブン振り回しながら。
ちなみに剣術の心得なんてこの怪異にはない。
常に戦闘のために何かしらの手段を持っているから特に必要なかったわけで。


ヨダレは気づいてすぐに袖で拭き取った。汚い。

「まあそんなところだね。
いやー切人に会えてよかったよ。面白い物も見れたし」

なんて、引っ込んでいく触手に小さく手を振りながら。
退屈しているところに切人が来てくれるなんて今日はついているかもしれないね。
そして倒れ込んでくる切人を「おっとっと」なんて言いつつ軽く支えて。

「あれじゃない?僕の因子が急に体の中に増えたから...
まあ簡単にいえばウイルスがいっぱい入ってきた感じだと思うよ!」

自分の因子をウイルス呼ばわりしつつ、まあ簡単なあたりをつける。
大丈夫かい?なんて声を掛けるが気にしているのは我が子の方。
変に切り落とされたりしないか不安でもある。

追影切人 > 「――俺が言うのもアレだがよ。テメェもうちょっと技術磨いた方がいいんじゃねーの?
怪異の特性を活用するのは悪い事じゃねーし、むしろ当然だがいずれ限界は来るぜ。」

少なくとも、戦いを楽しみたいのなら成長したいのなら。考える事も大事だと最近思っている。
だからこそ、彼にしては初めて剣術を学んでみてもいいか、と思い始めている訳で。
あと、ヨダレについてはまぁ見なかった事にしておこう。それが優しさ、かは知らない。

「俺は…テメェの…退屈凌ぎの道具じゃねーっての…うぇ、マジで吐きそう」

こいつの因子が過剰に取り込まれて、あくまで人間の肉体である少年の負担が大きい。
とはいえ、今すぐ体が爆発して触手が溢れなかったり、肉体が異形にならないだけマシなのだろう。
先ほどの黒い触手もあるので、怪異為り掛けなのかもしれないが…。

(こりゃ、下手すれば『特級監視対象』になりかねねーな…)

内心で呟きつつも、アーヴァに軽く支えて貰っていたが。やがて持ち直したのか一息。

「悪ぃな落ち着いた。…あーーくっそ、この触手勝手にまた生えたりしねーだろうな」

アーヴァリティ > 「まあね。
まあ僕だってただただうろちょろしてるわけでもないから。
まあ期待しててよ。そのうちすごいの見せてあげるよ」

最近退屈なのはそれをずっと考え込んでてあんまりアクティブに動けないからでもある。
 少しぐらい進展があればもうちょっとはマシになるんだろうけど。
でも、次に切人と戦う時までには仕上げておきたいよね、なんて。

「人の子供を気持ち悪いとか言わないでくれるかなあ?
あんなに可愛いのに」

体内に入り込んだ因子やそのせいで生えてきた触手に悩みっぱなしの切人の内心など気にしない。
触手云々で体調が悪い、吐きそうなどと言われて怒っている様子。

「あ、そうだ
折角会ったんだしちょっと一緒に美味しい物でも食べに行こうよ!
ここのお店も開発したいからさ!一緒に行こうよ!」

なんて、持ち直したばかりの切人の腕を馬鹿力とともに両手で引っ張って連れ出そうとする。
久々に会ったんだし、会わなかった間の話もしたい。
なんて楽しそうに笑う少女はとても指名手配される恐ろしい怪異には見えなかった。

追影切人 > 「…ハッ、おもしれぇ。なら、俺もテメェと次にやり合う時までに牙を研いで於かないといけねーな」

獰猛に笑う。力を封じられ、武器を奪われ、手負いの獣じみていても。
ここからが本番でスタートだ。第一級監視対象?上等だ、それがどうした。
怪異にややなりかけている状態でもあるが、言い換えれば新たな力を獲得したとも取れる。

「いや、子供とか言うんじゃねぇよ、ガキを作った覚えはねぇ!!
つーか種を仕込んだのが俺じゃなくてテメーの方なんだが」

あれ、これ俺が母親役?ふざけんなと言いたい。もっとも、因子の適合率が高いのが諸々複雑だが。

「はぁ?俺は今手持ちの金がねー…おい、テメェ人の話を聞けよアーヴァ!」

そして、相変わらず自由人でマイペースな怪異の少女に振り回される。
それを、少しだけ悪くないと思う自分もどうかしてるな、と溜息を零しながら。
そのまま、彼女に手を引かれて何か美味いものでも食べに行ったのだろう。

ご案内:「学生通り」からアーヴァリティさんが去りました。
ご案内:「学生通り」から追影切人さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に小金井 陽さんが現れました。
ご案内:「学生通り」に千疋 フウロさんが現れました。
小金井 陽 > 「ふーぅ…一通りの準備は整ったわな。あとは時間になるまで待つだけだ…」

学生街の片隅にある小さな洋菓子店。そこでは銀髪男子が額に汗して大量のスイーツを拵え終わっていて。

…シュークリーム、プリン、クッキー、フィナンシェ、アップルパイ、チーズケーキにガトーショコラ、手作りバニラアイス…洋菓子だけでなく、みたらしだんごや抹茶ババロアなどの和菓子も見受けられる。作りに作ったりといった様子であった。

一般向けには未だ販売を開始していないが、店外には思いっきり芳しい香りが漏れ出しており、その匂いにつられた通行人が、ちらりちらりと見ていくことも多い。数週間前までは、老店主の年齢を理由に閉店か、と惜しまれていた店を。

千疋 フウロ > 「ちくせう…まよっちゃった。だからこんなに渡されても意味ないっていったじゃん…」

一方で、彼女は迷っていた。後継人…及び、その上の人間か…ともあれ呼び出しを受けたはいいが、学園に来て日も浅い事も相まってまったく道がわからなかった。
外見だけは立派にJKチックにめかし込んだのだが、あまり文明の利器には明るくない。むしろこれから慣れる彼女には地図アプリはやや難易度が高かった。そういう事だ。

「…あと一時間って云われても、そもそもここからどれだけかかるかもわからないのに。無理」

ぷい、と少しぶーたれ頭を上げた先に――…その店はあった。
おや、と、その青年と目が合う。無意識にではのは、言葉だった。

「……おいしそ……」

小金井 陽 > 「………お??」

以前もこんなことがあったような。…そして目線の有った、同年代と思しき女の子の目を見れば……
うん、やはりスイーツ好きの気配がする。これは招かねばなるまい、招かねば、招け(自己命令)

「おーい、良かったら入ってきな。」
気軽な調子で手招きする、パティシエと思しき銀髪青年。フウロよりも少し年上だろうか?大きな猫目が特徴的な、人懐っこそうな男子だ。

千疋 フウロ > 「あれ。いいんだぁ? ンふふ、じゃあじゃあっ!」


判断は即決だった。スマホを雑にたわわにつっぱるシャツの胸ポケットに突っ込むと、胸を揺らして(多意)店内へ。
んー…と、艶やかな唇に指を添え、色とりどりのスイーツを眺め…。
次いで、青年へ。体格差故に意識の無い上目遣い。

「ねー。前に通った時と匂い変わってるんだけど、どうしたの?」

そういえば。と、いう。前の店もいい匂いだった。
なにせ、匂いを覚えれば迷わない。はず。
勿論、今の匂いもいい匂いなんだけど。

小金井 陽 > 「おお、でけぇ…」
年頃のダンシコーコーセーたる陽である。
そんなバルンバルンアトミックブルンバストを見てしまえば、視線が吸い寄せられるのは必然であり。しかしガン見はよろしくないので眼福は一瞬である。

「ああ、分かる人には分かっちまうか…っても、かなり再現できたつもりなんだがなぁ、鼻いいんだなキミ。…見たとこ、常世学園の生徒か?」

頭かりかりかいて、かなり老店主のレシピ再現はできたはずなのだが、それでも分かる人には分かるのだろう、と微苦笑しながらより研鑽する意思を固めて。

「前にじいちゃんの店主さん居ただろ。あのじいちゃんから、俺が店主を引き継いでんのさ。パティシエが変わってるから、匂いも変わってるのさ。」

そういって、店の内情をあっけらかんと明かす。…といっても、今薫る香りも、違いはあれどとても芳しく。

千疋 フウロ > 「ん? …ふうん…。結構、やるんだ」

でけぇ。という言葉。隠し持つ得物の事と思い至り納得。
…隠しているつもりなんだけど、ただものじゃないヒトだ。

「鼻は、いいほうだよ。前のは懐かしい感じだったけど。でも今のも、好き。」

つん、と自らのそれを細い指先で少し撫でてみせ。それから瞳を細めて口角を上げる。
満面の笑み。

「そっか。ちょっと寂しいけど、でも今のこの子たちに会えるのはとっても嬉しい…かな。ね、食べていいやつ?」
ぐるり。見まわしながら小さく赤い舌を、ちろり。
少しはしたないだろうか? 気にすることはない。煩くいう人間もいないのだし。

小金井 陽 > 「おっ、そりゃあ嬉しい言葉だな…なんせ、店長の味が俺の理想形の一つだからな…」

少女の鼻先と指先を見て。自身の作ったスイーツを好いてもらえて、同じようにニッカリと満面の笑み。

「おう、つい張り切って作り過ぎちまったからな。良かったら少し堪能していってくれ。
っと、自己紹介してなかったな。俺は小金井陽(こがねいよう)、常世学園の二年生だ」
カフェスペースと思しきスペースに、まぁ座ってくれとちょいちょい指さし。
「珈琲と紅茶、どっちがいい?ついでにホットかアイスもな。」
…なんだか、とってものんびりできる空間である。…見たところ看板がかかってなかったようだが、近日新装開店でもするのだろうか?

千疋 フウロ > 「うん…♡ どっちもおいしいって、フウロにもわかるよ」

笑み同士、見合わせる。

「それじゃあ。いただきます。だね。……千疋フウロ。フウロでいいよ。陽くん」
男の子は、君付けだ。いやまて。二年なら先輩だろうか?
まぁ、スイーツを堪能してから決める事。細かい事は気にしない。

「えっと…お茶がいいな。緑茶。だめ? は…ん、む…ンっ、ン……ふぅ~~……♡」
一口、フォークで切り分け唇へと運ぶ。
舌に乗った瞬間に脳を痺れさせる甘みに少し目じりに涙を浮かべて堪能。
…これはおいしいやつだ。間違いない…すかさず二口。三口。…やはりはしたないかもしれない。

小金井 陽 > 「フウロちゃんってんだな、よろしくな。その言葉でちょいとは自信持てるぜ…もっと旨くしてやりてぇな。」

その笑みに嬉しそうにしながらも、まだまだ課題点があるのだろうか、そんな言葉も漏らして。

「おう、俺のことも好きに呼んでくれ。
緑茶の方か、オッケーだ。ほうじ茶もあるからおかわりの時は気軽にな。」
スイーツ用の緑茶を、程よい熱湯を急須に煎れて…開店前の喫茶店で、こぽぽぽぽ…っと湯呑に温かい緑茶が注がれる心地良い音が響く。

「お、かーなり気に入ってもらえたみてぇで何よりだ。」
目尻に涙すら浮かべて堪能するフウロに、ニッカリ。
目の前に並ぶスイーツは何に手を伸ばしても、切り分けても、甘すぎずついつい何個でも食べたくなるものや、かなり甘いはずなのに後味でスッと消えて次の一口の邪魔にならないものばかり…そして、注がれた香ばしい緑茶を口にすれば、更に更にと食べたくなる、絶品である。

千疋 フウロ > 「じゅーぶん、おいしいけど。でも…。…そいうの、好き。」
屈託なく微笑み。陽に視線を送りつつ唇についたクリームを指でぬぐい。…ちゅ、ぷ。舐め取り。

「陽くんなら、おいしくできそう。…ちょっとフウロにはこれ以上どうすればいいのかわからないけど…」
すん、と一嗅ぎ。異能を受けた嗅覚はそれらがどのような素材をどのような過程を経て完成したものかわかる。わかるが…所詮、わかるだけ。

「ありがと。飲み慣れてるから…うん。おいし…♡ じゃあ、次はぁ…」
あっというまに、ケーキ二切れを食べ。次はガトーショコラに手を伸ばす。
困った。お茶のサポートもありこれは止まらないやつだ。
…お金。そんなに持ってなかったかもしれない。足りるといいんだけど…。

小金井 陽 > 「旨く出来る余地があるってんなら、もっと旨くしたくなるのが職人の性ってもんだろ?っと、濡れタオル渡しておいたほうが良かったな…ほら。」
まるでちょっとお行儀悪い妹を相手するかのように、ひんやりよーく冷えた濡れタオルをフウロに手渡し。

「まぁ、どう頑張ればいいかは何となくだが分かってはいるからな…………ふぅん?もしかしてだが、フウロちゃんの異能は…嗅覚関係かい?」
ほぼヤマカンだろうが、かなり注意深く鼻先で『味わった』ような仕草に、アタリをつけて。

「フウロちゃんは緑茶好きなんだな、やっぱ学生でも日本茶好きな子はいそうだし、ここでも用意すっかなぁ。」
そしてどんどんケーキやクッキー、プリンなどに手を伸ばすフウロを見て楽しそうな、そしてその食べた反応を見ればより一層嬉しそうに笑むパティシエ男子。
……その嬉しそうな様子を見れば、最悪ツケでお願いすれば大丈夫かもしれない、とか思ったり。

千疋 フウロ > 「ありがと。修行、だね。わかんなくもない、かな…?」
…あまり、自身は向上心に欠けるのでなんともだけど。でもそういうヒトには敬意を払うべきだ。そう思う。
受け取ったタオルで指と唇を拭って。きれいになったでしょ?といわんばかりに浮かべる笑みは少し妖しい。

「…ふふ、だからいったじゃん。鼻はいいってさ…?」
と、ずいっと唐突に顔を寄せる。そのまま、首筋に鼻を近づけ、くん、くん…。
よし、匂いを『覚えた』。
そのまま顔を上げ、間近でぢぃ、と視線。顔の距離が産まれたのは或いは、押し付けられたたわわな乳房スペースのオフセットか。

「迷いやすいんだけど、匂いで覚えておけば迷わないの。…これでまた食べに来れるね?」
ふふん。とお気に入りに入れたようににんまり笑み。
…本人としては、勿論他意はないのだけれど。

小金井 陽 > 「ああ、修行だ。んー、一生懸命やりゃあやった分だけ、それが返ってくるのって楽しくねぇか?それが人の嬉しそうな様子なら、なおのことってな。」
ほんのりと妖しい微笑みを浮かべるフウロに、先刻からの仕草も含めて確信し、微苦笑して。
「―――そんな仕草しなくても、フウロちゃんはきれいだっての。そのまんまでも、な。」
ちょっとしたお返しであり、不意打ちめいて耳元で囁き。
視線を向ければ、ニッカリとイタズラが成功した男子学生の笑みである。

「………なんか、フウロちゃんはワンコみてーだな?」
狼めいた跳ねっ毛の髪へ指を梳いて、すぅー…っと、手櫛を入れて。
「しかも甘え好きワンコだ。だが、ちょいとイタズラ好きと来てる。ったく…」
意識的にか無意識にか、押し付けているだろうたわわは意識せざるを得ないが、苦笑してフウロの頭をぽふっぽふっと軽く叩き。

「おう、しーっかり覚えてもらったようで何よりだぜ。そんじゃ、フウロちゃんの好物覚えてまた用意しておかねーとな。」
にんまりしたり顔で笑う後輩に、やれやれと肩をすくめて笑い。
「お茶、おかわりいるかー?」

千疋 フウロ > 「ひゃ…っ、んっ♡」

耳元に思わぬ反撃で、のけぞりかけ…。…そんな仕草?
「…よくわかんないけど、ありがと? でもフウロが好きなのは『かわいい』なんだけどな……」
ちょっと、失敗したかな? うん。まぁでもいっか。

「ワンコ――いぬ? まぁ、間違ってない気もするけど。うん。甘いのは好きだしね。うん、もらう――…あ」
と、屈んだ拍子に胸ポケットから内圧で弾けるようにスマホが飛び出る。同時に呼び出しのメッセージ。…いいとこだったのに。

「…そういえば、道に迷ってたんだっけ」
本当に今さらであった。ここ知ってる?と住所を示してみる。

小金井 陽 > 「ああ、無意識だったのか。…にしても、…ふむ?」
何かしら違和感があったが、そこは飲み込んで。
「もち、可愛いも含めた上でのキレイだぜ。くりくり良く動く大きな蒼の目とか、ずっと見ていたくなるしな。…って、これじゃ俺がフウロちゃん口説いてるみてぇだな。」
ひでぇ店になっちまう、っと笑って。

「おっと、友達からか?

――おう、たしかにここで合ってるぜ。」
そう言って、差し出されたスマホの表示に顔を覗かせ。

「んー、迷ってるようだったらまだ時間に余裕があるこった。フウロちゃんが行きたい場所まで案内するぜ?」

千疋 フウロ > 「かわいい? …うん、そう云われるのは嬉しいよ…」
口説く…褒めてるって事だろうけど。そういってくれるのはやっぱり嬉しくてつい頬が緩まっちゃう。えへへ、と抑えきれない笑みが漏れる。

「ひどい? おいしいお店だと思うけどな。うん。……まぁその、友達……じゃない」

はあ、と露骨にテンションと肩を落として。時計をみれば…あと30分ぐらい。急いでどうにかなるのかわからないけど…。

「ううん、ちょっと急ぐし。えっと。スマホに目印つけてほしいな。あと、これで包めるだけケーキもほしいかも」
と、がまぐちサイフから小銭をいくつか。…ちょっと、なんか色々足りないカモ。

小金井 陽 > 「―――おう、フウロちゃんは可愛い。可愛いぞー。きらきら炎みてぇな髪もおしゃれでいいもんだ。」
褒めて喜んでもらえば更に褒めたくなるというもので、追加の褒め言葉を笑顔で載せてしまうのだった。

「あー、そういう意味でなくてだな。……ふむ。」
あまり望ましくない相手からの連絡だろう、とアタリをつけて何も言わず。
「おう、分かった。住所は……ココか。
マークつけておくから見失わないようにな?」
マップにマークをつけて、周辺の目印とかも教えてあげて。

「ん、分かった。…今日は新装開店祝いのパーティー予定でな。一種類ずつ持っていきな。

……ただ、次のご来店の際はよろしく贔屓のほど、頼むぜ?美味しく食べてくれるお客はいつでも大歓迎だ。」

がまぐちに小銭を戻させて、化粧箱に一式を詰め込む。
実質陽の自腹から出すことになるが、まぁ、その分働いてスイーツ作って旨くなればいいのだという前向きバカの考え。

千疋 フウロ > 「炎? ふふ、そんなふうに言われたのは初めてだけど…ありがと。ケーキも、ね」
またこれは口説かれてるのかな? 口説くのが好きなんだね。…一緒に覚えておこう。
ケーキの箱も抱え。さすがにマップをみていけばなんとかなる……はず。

「さすがに、急がなきゃダメかな。ダメだったら…その時。よいしょ、っとぉ――」

外にでて。瞬間ケーキとスマホの他になにも持っていなかったハズだが――柄に刃を包まれた長巻が突如。手品のように身体の影から現れて。
……マップにマーキングされたのだから、道順とか気にせずまっすぐ行けばたぶん近い。よね。
長巻を地面につきたて棒高跳びの要領で高く跳躍。
と、あ、と空中で振り向き。

「匂いも覚えたし、またくるよ。おいしかった。次はもっとおいしくなってるの。期待しておくよ。陽くん」

にこりと。短いスカートを翻し。
ピンク。レース。紐。ローライズ。

……一瞬で建物の奥へと消えてゆくのでした。

小金井 陽 > 「おう、良かったら今度感想を聞かせてくれ。次の参考にするからな。
……お?」

唐突に長巻が現れたことで猫目をぱちくりするが、それはこの異能学園のこと。何が起こってもおかしくない、と肝に銘じていれば驚きは最小限であり……

「……いやいやいやそれにしても無茶苦茶だなっ。
むっ……おう、レパートリー増やしてもっと旨くしておくぜ。フウロちゃん。」

ラッキーで見えてしまったそれはしっかりと覚えておく。年頃の男子である。善行したことに対してのご褒美だと受け止めるのである。

「……ふー、台風みてぇな後輩ちゃんだったな。
……どれ、まだもう一品くらい…作れそうか?」

あと少しで始まる、スイーツ部の新装開店パーティー。
それに備えて、後片付けをしてから再び準備を続けるのだった。どこまでも菓子バカ。

ご案内:「学生通り」から小金井 陽さんが去りました。
ご案内:「学生通り」から千疋 フウロさんが去りました。
ご案内:「学生通り」に小金井 陽さんが現れました。
ご案内:「学生通り」に神代理央さんが現れました。
ご案内:「学生通り」に群千鳥 睡蓮さんが現れました。
小金井 陽 > 「ふぃぃいいいいいい………んーーーーーーーっ……」
おもいっきりのびーしてから、はーっと一息つく。

「ついついまた作っちまった…」

…奥から薫るのは、焼き立てのカップケーキの香り…下拵えさえしていれば30分足らずで作れる上に簡単・美味しいという超優れたお菓子だ。

「あとは皆が来るのを待つだけか…っと、ぉ?」
入り口のベルが鳴り響くのを、厨房から聞いて。
……なお、いつもどおりのことではあるが、店の外にまでありとあらゆる製菓の芳しい香りが充満し、お腹が空いていたりスイーツ大好きな人にとってはたまらない空間と化しているだろう。

ご案内:「学生通り」に雪城 涼子さんが現れました。
ご案内:「学生通り」にソフィア=リベルタスさんが現れました。
神代理央 > 新装開店を祝うパーティを、と誘いを受けて訪れた店の前。
流石に、今日は風紀委員の制服では無い。普段はクローゼットの肥やしになっている私服を引っ張り出し、目立つハイヤーも使わずに公共交通機関でやってきた。
切符とか久し振りに買った。一度改札で音鳴らした時は心底焦った。

「……此処、で良いんだよな。うん。でも、本当に来てよかったんだろうか…」

入り口の扉を開き、恐る恐る、と言うように店内を見渡す。
店の外にまで漂っていた甘い香りは、扉を開いた瞬間全身を包み込む様な多幸感を与えるだろう。
それでも、此の侭店の中に入っても良い物かと、扉を僅かに開いたままちょっとおどおどしているかもしれない。

雪城 涼子 >  
「もー、陽くん気が早いわよ」

ただよう匂い
漂う気配
この場で「何」が行われているかは明白だ
思わず言葉も出ようというもの

「私にもなにかさせてってば」

群千鳥 睡蓮 > 「おー……すっごい……本格的だわ……」

これがマネーパワーの為せる技かあ、と店舗にお邪魔していたのは試食係だ。

「なーにやってんだ通行の邪魔だぞ店長さんよ。
 かわいい後輩が入れないんだから退くかしゃがむかしてくれませんかねー」

カフェエプロン――体型が体型なのでこう――あれになっているが。
うろついてるシルエットが、とかく通行の邪魔なので、背後から背中ビスッビスッてつっついていきたい

神代理央 > 「…わ、分かった。分かったから押すな。痛い、地味に痛い」

背中を突かれれば少し焦った様に。
半ば押される様な形で店内へと至る。

入店すればたちまち鼻孔を擽る甘い香り。思わず表情を綻ばせそうになって――慌てて真面目な何時もの表情に戻そうとする。
無駄な努力ではあったが。

ソフィア=リベルタス > 「……」

その後ろから、とてとてと無断入店する黒猫一匹。
しゃべらない、が、店の隅にそそくさと音もなく侵入し、少年少女をじっと見ている。

群千鳥 睡蓮 > 「ニヤけてんぞー」

言いつつに。

「お邪魔します、小金井先輩、ええと――
 ……雪城さん、だっけ?
 はじめまして。 一年の群千鳥(むらちどり)。よろしくね。
 試食係……なんて名目だけど、お掃除とか手伝うつもりだから、お邪魔にならないように頑張るね」

猫をかぶりながら入店して、お世話になる二人のパティシエにご挨拶。
雪城さん。お話には聞いていた。確か同学年――のはず。
そうではないものを感じなくもないが。

小金井 陽 > 「いやー、すまねぇッス涼子センパイ。つい菓子作りしてたら止まらなくなって、泊まり込みで作り続けてたんスよ。」
にっかり笑い、よく見ると目にクマが出来ているのが確認できて。

「おう、睡蓮ちゃんもいらっしゃいだぜー。…その服、良く似合ってるな。手伝う前から制服着込んできたのかと思ったわ。」
そう言っておどけて、後輩とセンパイを迎え入れ
「…で、りおっち。もうちょい堂々と入ってきていいんだぜー?たぁーーーーーーー……っぷり、スイーツ用意して待ってたんだから、よ。」
にっかにか、眠そうなのに止まらない笑顔でほにゃっほにゃに表情が崩れる理央も迎え入れて。

雪城 涼子 >  
「あ、理央くんに……えーっと、群千鳥さんね。
 そんな、雪城なんて他人行儀じゃなくてもいいのよ。
 涼子って呼んでもらっていいわ。
 だから、群千鳥さんも良ければ下の名前も教えてくれる?」

そういえば、理央くんともう1人試食係(部員)がいるって陽くんいってたよね。
この子がそうなんだ、とちょっとだけ観察。
理央くんとも仲がいいみたいだし、いい感じいい感じ

いつもよりニコニコ三割増しの笑顔でお出迎えする。

「それから、理央くんも。こんにちは。
 ちゃんと来たのね。えらいえらい」

と、子どもを褒めるように褒める

小金井 陽 > 「…………ん???」

なんか、皆の影に隠れてネコが…迷いネコか?

「……スイーツ好きかな?このネコ?」
考えるのはまっさきにコレである、このバカ。

ソフィア=リベルタス > 「……にゃーん。」

猫の鳴き声を上げてすっとぼける。
知っている人にはわかりそうな分からなそうな。
いつもの黒猫ポーズ。
普段は喋るけれど、何の思惑か喋らない。

群千鳥 睡蓮 > 「これ?制服に良いかなーって思ったんですよー。
 さすがにカタログに書いてあったメイド服とかはちょっと……あれなので」

先に逃げの手を打っていく。似合いますかー?ってくるっと回ってみたりして。

「……ああ、いや、実はあんまり人を下の名前で呼び慣れてなくて。
 では、涼子さん――で。
 えっと、睡蓮(すいれん)です。 群千鳥睡蓮……ちょっと仰々しい名前であれなんですけど」

恥ずかしいな、と、あまり下の名前を名乗らないことも踏まえて伝えて――
何かいるな。

「……せん……猫さん。 衛生的にはどうなんだろう?」

神代理央 >  
「…ニヤけてなどいない。ただ、ちょっと良い匂いがするから出て来る菓子が楽しみになっただけだ」

と、後輩の指摘を断固として――表情は緩いが――否定しつつ。

「……ん。その、小金井も久し振り。息災そうで何より。
…そうか。それなら、今から楽しみにさせて貰おう。ああ、とても楽しみだ」

此方を迎え入れる彼に、ふわふわとした笑みで応えるのだろう。

「……私は子供では無いのだぞ。全く。だが、まあ。部員、だからな」

相変わらずペースを乱されつつ、むすっとした様な。しかし、決して不機嫌では無い様な声色で彼女に応えつつ。

「………猫?」

はて、何時の間に。流石に食品を扱う店では不味いだろうか。
と、黒猫に近付いて抱き上げようとするだろうか。

雪城 涼子 >  
「あら、猫ちゃん? どこから迷い込んだのかしら。
 うーん……スイーツ好き、とはあんまり聞かないわよねえ。
 そもそも、食べさせちゃいけないもの、多すぎないかしら……
 衛生面は……ほんとはよくないけれど、奥に入らなければギリギリセーフ、かしらね」

うーん、と考える。
アウトなのは、チョコ、牛乳、それからそれから……

群千鳥 睡蓮 > 「そういえば、お店の名前。 なんていうんでしたっけ」

何か手伝うことありますかね、ってパティシエ方にお聞きしつつだ。
そもそものことをまだ聞いていなかった。

小金井 陽 > 「メイド服なー、アレも可愛いとは思うんだが、ちょいと仰々しい感じになりそうではあるからな。」
おう、よーく似合ってるぜーと褒めながら。りおっちの家くらいだと、メイドさんとか多いんだろうかと、ダンシコーコーセーな安直想像を働かせて。

「群千鳥ちゃん、睡蓮って名前だったのか。良い名前だと思うが…っと、そんじゃそろそろ準備するか。とりあえず一杯目は温かい紅茶で準備するな。」

そういって、すっとぼけにゃーんしてる黒猫?はそのままに、新装開店前祝いのお茶会準備を始めるパティシエ。

ソフィア=リベルタス > 「にゃぁ。」

抱き上げられると鳴き声を上げる、ジタバタはしないが。
琥珀色の黒猫、何処かで見たことあるような無いような、果たして気のせいか。

瞳はスイーツの方を時々チラッと見る。

群千鳥 睡蓮 > 「あー…………」

抱っこしている理央を視ると何か言おうとしたが。
まあいいか、面白そうだし。そう視線をそむけると。

「名字も名前もちょっと変わってますからね。
 情報量多くて相手も混乱しちゃうでしょう……こう地味ですから、覚えてもらいやすくて悪いことばっかりじゃないんですけどね。
 カップは――うわっ、高そうなの揃ってるし……」

マジかよ、って設備を観て絶句するね。部活って規模じゃないぞ。これが常世学園かあ。

小金井 陽 > 「おう、りおっちも元気そうで何よりだ。…活動、大変そうだが無茶すんじゃねーぞ?いつでも休みに来い?」
そういって、背中をぽん、ぽんっと優しく叩いてねぎらって。
「ふふん、見て驚け。りおっちの顔をホニャらせるモンを作っておいたぜ。」

ドヤ顔で、理央に何かを突きつけてから紅茶を煎れにいく。

…そこに書いてあるのは








と並んだスイーツ項目…いわゆるメニュー…20品目はあるだろうか…一通りの目にしたことのある洋菓子や、和菓子…あんまんなども作っているようだ……加減しろスイーツバカッッッ

雪城 涼子 > 「そういえば、猫ちゃんってそもそも人間のお菓子ダメじゃない。
 ソレ用のでも作るかしら……」

減塩、減糖、減脂。人が食べるには微妙なアジこの上ないシロモノである

「ああ、食器? うん、せっかくだからちょっと頑張っちゃった」

てへ、という笑顔を浮かべる名家の子女。

神代理央 > 「仰々しいというか、衣装で客を引く様なのは如何なものかと思うがな。お前は十分良い腕をしているのだし、奇を衒わず料理の質で勝負したいところじゃないか?」

と、彼の言葉に反応を返しつつ、抱きあげた黒猫をマジマジと眺める。

「猫に食べさせるのは不味いだろうな。雪城の言う通り、厨房迄行かなければ大丈夫かな?」

何だか何処かで見た様なそうでないような。
黒猫を抱きかかえ、よしよしと撫でながらふーむと思案顔。

「そうだろう?まあ、その辺りは雪城が詳しくてな。私は余り口出ししていないが、良い物を揃えたぞ」

絶句する後輩に、ふふんと胸を張る。
しかして、その表情は直ぐに崩れ去る事に成る。
突き付けられたのはメニュー表。其処に掛かれている種類は圧倒的。此れはもう糖分の弾幕。機銃掃射である。
己の異能より凄まじい高密度の弾幕だ。

「取り合えず上から下まで全部」

もう理性より先に本能で言葉が出た。
仕方ない。仕方ないのだ…。

ご案内:「学生通り」に宇津木 拓郎さんが現れました。
群千鳥 睡蓮 > 「グラスまで……って……ジャムポットもこれ凄い高いヤツ……
 あっ、涼子さんの趣味なの……」

元気な学生相手にこのマネーパワーは大丈夫なのかな…となりつつも。

「……わあ。
 すごいですね、これでまた増えてくんでしょー?
 季節の果物のミルフィーユとか……みてるだけでおなかすいてくる……
 ……と、とりあえず小金井先輩、角砂糖でもいいんで神代先輩になにかあげてもらっていいですか?
 すぐにも正気を失いそうな危うさを感じるもので…」

雪城 涼子 > 「あ、ちょっと、もう。
 私も手伝うから」

ぱたぱたと奥へ入っていく

宇津木 拓郎 >  
「邪魔するよ」

ここで眉目秀麗な僕ちゃんが店に颯爽と現れるわけ。
スイーツ部だかなんだか知らないが、こんな高級住宅街に出店するなんてナマイキだ。
ここのスイーツに難癖つけて鼻っ柱を折ってやる。

「店、もうやってるかい?」

ソフィア=リベルタス > 「……意外な一面があるものだねぇ……。」

ぼそっと一言、ついつい、そう、本当についつい、いつものノリで口が出た。
あ、やべっと思ったのもつかの間。

「……にゃ、にゃーん」

と鳴きまねをする、なんとも往生際が悪い。

群千鳥 睡蓮 > 「えっ誰」

誰?って素の反応をしてしまう。
知ってる?って周囲を視るのだ。

「店長ー、知らないイケメンが入ってきたー」

神代理央 >  
「誰が正気を失うと?失礼な、私は正気だぞ。だが、仕事のストレスを糖分で解決しようとするのは致し方ないことであり、円滑な思考を走らせる為には糖分が有用であることは疑いようのない事実であることもまたしかり。よってこのメニュー表の全てを出資者として試食しようという私は全く正気を失っていないし至って健全だ。分かったか群千鳥?」

正気は、怪しい。

「………待て。いや、まさか。ああ、いや………」

何かを。大分不味い何かを察した。
聞き覚えのある声。見覚えのある黒猫。
恐る恐る、といった様に猫を下ろすと、一歩下がって距離を取る。

「……む?ああ、開店前だがな。だがまあ構わんだろう。寧ろ、開店前から客が来るなど良い事じゃないか。なあ、皆?」

入店した男性におや、と首を傾げつつも拒否する事は無い。
後輩の視線に対して首を振りながらも、折角来たんだから食べて行けよオーラで彼を迎え入れる。
因みに己は厨房には立たない。

雪城 涼子 > 「陽くん、他に誰か招待してたー?
 手当たりしだいに声かけるの、よくないわよー」

のんびりと謎のイケメン登場に答える。
多分、誰も呼んでいない
あと微妙に語弊のある言い方であった

ソフィア=リベルタス > 「……」
恐る恐る降ろされれば、すすす……と、睡蓮の足元にすり寄っていく。
ゴロゴロと喉を鳴らしながら。

……だめ? だめっすか?
もうばれた感じ?
そんなかんじに睡蓮を見上げている。

タ ス ケ テ

小金井 陽 > 「お?まだ看板出てないってのに気が早いお客さん来てんのかい?」

そして両手いっぱいに、プリン、アップルパイ、メロンパン、シュークリームにベイクドチーズケーキ、シフォンケーキ各種などなど…何度も何度も往復して、カフェスペースの机の上へアンリミテッドスイーツワークスキメていくパティシエその1。…以前理央が見た時よりも、旨そうに見えるぞ?疲れだけではなさそうだぞ??

「おう、いいよ。食ってけ食ってけ。感想も聞かせてくれや。」

にっかりと、ずずいっと入店してきたイケメンに屈託なく笑い。単純に自作のスイーツを食ってもらうことが嬉しいのだろう、まっすぐな笑みである。

宇津木 拓郎 >  
「オオット、開店前だったのかい? それは失礼…」
「まだ準備ができていないなら適当に時間を潰してくるけど」

ニヤニヤしながら言う。
大仰に両手を広げながら続ける。

「いーい匂いがしてさ、内装がこんな感じだからてっきりスイーツの新しいお店かなぁって」

群千鳥 睡蓮 > 「そうですね、パーティーが終わったら病院に行きましょうね。心のだよ。
 ついでに言えば女の子の脇腹をまさぐった責任も後でとらないと――ふうん?
 涼子さんと小金井先輩も知らない人……」

「あっ……つまり……あれか……!」

ぴーん。頭上に電球が灯ったぞ。

「――お客様第一号! いらっしゃいませっ。
 どーぞどーぞこちらに。
 お店もスイーツもできたてほやほや、紅茶も淹れたてですからねー。
 せんぱァァーい! おひとりぶん追加おねがいしますー!」

ぐいぐい。イケメンを引っ張り込もう。よそいきスマイル。

群千鳥 睡蓮 > 「はーいはいはい。 どーしたんですか?
 もしかして、甘いもの食べにきたんですかー?」

『お客様』をお席にご案内したあと、しゃがみこんでにゃんこの顎をくすぐる。
なぜかにゃんこにも敬語だ。

「ここ、部活のお店ですよ。まだ開店したばっかりで……
 食べていきます? 人間用のおかし。
 先生が甘いもの好きなら――ですけど」

猫が魚好きというのは、魚の端切れをあげていたからという慣習が生んだ誤解、だという。

宇津木 拓郎 >  
「えっちょっと引っ張らないでぇ!?」

カフェエプロンの女(群千鳥睡蓮)に引っ張られて着席。
接客ぅ!!
なんとかならないの接客ぅ!!

「それじゃスコーンあるかい? おすすめのジャムがあればそれも」

なんか店主? っぽいパティシエ?(小金井陽)の顔を見る。
お客様第一号とはツイてる。サイテーの記憶を刻むがいい!!

雪城 涼子 > 「もー、あれから追加で作ってるの?
 ほんと、ほんといっぱいあるから一杯食べてっていいからね」

よいしょ、よいしょ、とこちらも奥からたくさんのスイーツを引っ張り出して……いや、すでにワゴンに乗せて大量輸送してくる。

ソフィア=リベルタス > 「あ、そこ先生って言っちゃう? 言っちゃうんだ?
 あ、そこきもちい、うん、それそれ。
 ぁー…… 。」
 
喋りながら、めっちゃごろごろ喉を鳴らす。
教師の威厳、とは。
もうばれたからいっかー、と普通に話し始めた。

「甘いもの好き、玉ねぎ以外なら何でも好き。
 スイーツをご所望に来たのである。」

ふんす、とどこか胸を張っているように見えなくもない。

神代理央 > 「……一つだけ、お客様には謝罪しておくとしよう」

「あのスイーツは、少なくとも最低一つずつは私が食べる。どれか一つでも私が食べ損ねたら………」

客に対して宣戦布告である。
それくらい、パティシエの彼が抱えて来たスイーツは魅力的であった。何なのあれ。宝石箱とかいう次元じゃない。そう、例えるなら……なんだろ。何にも例えられない。とにかく、私はあれを食べる。全部、全種類、食べる。

後輩が腕を引っ張り、着席したイケメンの前に仁王立ちして、ゆっくりと微笑んだ。目は 全く わらって いない まる

「いや、待て。その、ちょっと甘味を前に錯乱していたのは認めよう。しかし、女の子の脇腹というのは、もしや――」

嫌な予感がじりじりと確信へ変わっていく。
黒猫を擽る後輩に、冷や汗を垂らしながら言葉を返す。

「…あー、無理はするなよ。手伝おう。というか、男手が私と小金井しかいないのは問題かな……」

と、スイーツの輸送を始めた少女の元へ歩み寄り、せっせと運搬を開始する。
全ては、早く食べたいから。

群千鳥 睡蓮 > 「ですって~」

にゃんこを後ろからそっと抱きかかえて、バンザイの姿勢にしてあげつつ。

「じゃあふたりのお客様だ。
 とっておきのスイーツに舌鼓を打って帰ってくださいね……っと。
 スイーツ、好き、なんですか?」

んー?って抱きかかえたにゃんこの顔をうえから覗き込むよ。胸が邪魔で顔視えないだろうからね。

小金井 陽 > 「お、お客さんついてるね。今ちょうど焼き立てだぜ。
自信作だぜー?」

イヤーンな笑顔に気づかず…というか食べてもらえばいいのでは?って感じで楽しそうな銀髪ポニテのパティシエが、奥からトレイに載せて、粗熱を取ったスコーンを持ってくる。

「お待たせ、スコーンだ。ジャムは自家製のイチゴジャムで、飲み物を合わせるならホットミルクがお勧めだ。
そんじゃ、ごゆっくりご堪能あれ。」

拓郎の目の前に置かれたスコーンは……明らかに、どこかしら『違う』気配を漂わせており、単純な素材で作られているはずのソレは、鼻孔から『食いたい』と脳内信号を与え続けるかのように芳香を流し込み続ける…
添えつけられたいちごジャムも、つやつやてりてり、スコーンにたぁーっぷりつけて食べるのを想像しただけで…涎が、口内に溢れてくる…

ソフィア=リベルタス > 「そりゃぁこれでも女子だしね、好きに決まってるじゃないか。
 お気に入りの生徒がそろってたし、様子見に、だね?
 バンザーイ。」

抱き上げられて、腕を掴れればされるがまま。
人間の姿にならないのは……邪魔にならないようにという先生なりの配慮なのか。
猫の毛は落ちないから安心。

雪城 涼子 > 「こーらー、理央くん、お客様を脅迫しなーい。
 量はあるんだから、ちゃーんと全部食べられますからね!」

合間に軽く一喝

「あら、睡蓮ちゃん。猫ちゃんも食べるの?
 でも大丈夫かしら……?」

抱えあげて何やら会話をしている姿を微笑ましく見つめる

小金井 陽 > 「ネコが…喋った??
…あー、異能、か?変化したりとか、あるいは元は人間とか、ネコがしゃべる異能とか…」

考えつく可能性を考えるが、皆は知っているようだが陽はまだ知らず、小首を傾げるのだった。

宇津木 拓郎 >  
「え、なにこわい」

あり得ないくらいの美形の少年(神代理央)に凄まれてビビる。
殺気が格闘士(グラップラー)だ。
なんなの!! このお店!! なんなの!!

そして銀髪のパティシエ(小金井陽)が出したスコーンを見る。
ま、たしかに美味しそうだけど?
こんなのおフランスで食べたモーニングセットに比べれば……

「ふーん……?」

自家製のイチゴジャムねぇ。あざとーい。
匂いもいい。とりあえずジャムをたっぷりつけて、食べる。

「!!?」

口の中に、宇宙が広がった。
美味しい! 美味しい! 美味しーい!!
それ以外考えられない!!
甘さに魂が震えてる!! この甘さは……優しくて、甘酸っぱくて…初恋の味わい!!

言え、言うんだ。こんなの美味しくないって。不味いって。
でも、でも!! 口の中が幸せでそれどころじゃ…

群千鳥 睡蓮 > 「だいじょうぶ――だと思いますよ。
 この御方、ただの猫ではございません。
 わたしたちに智慧を授けてくれる、素晴らしいお猫様ですから」

ねー、と涼子さんに弁解だ。
来てくれた人には楽しんでもらいたい。
パティシエ方は万人を遇するだろうし。

「…………いいんじゃないですか?もう隠さなくて。
 ――――今なら顧問の席は空席ですよ」

座ってしまえば食べ放題ですよ?って猫みみにそっと吹き込むのだ。

神代理央 >  
「……はあ。まあ、良いか。先生もどうぞ楽しんでいって下さい。コイツの作る料理は絶品ですよ」

もう隠す気/ZEROな黒猫…もとい、教師に溜息を一つ。
とはいえ、特段追い返そうという訳でも無い。むしろ、来たんだったら食べていけとゆるゆる笑みを浮かべる。

「う……すまない。私が悪かった。でも、こう…美味しそうで、つい……」

少女に一喝されて項垂れる。もう鉄火の支配者(笑)とか名乗れない。

「…いや、すまない。私もスイーツが好きでな。ちょっとだけ気持ちが先走ってしまった。不快に思ったのなら謝る。
――だが、まあ。その様子を見れば、少なくとも味はお気に召して頂いた様だな?」

スコーンを頬張るイケメンの様子に、フフンと自慢げな笑み。
因みに調理には一切かかわっていない。

雪城 涼子 > 「でもスコーンって、意外と雑に作ったほうが美味しいのよね……
 不思議がいっぱい……」

提供されているスコーンを眺めてぽつり、と。

「一杯のクロテッドクリームをつけても美味しいわよ。
 ぜひ、どうぞ」

そういって、クロテッドクリームで一杯の容器をスコーンのそばに添える

小金井 陽 > 「おう、気に入ってくれたみてぇで嬉しいよ。そんじゃ、このホットミルクはサービスだ。」

にっかり。
拓郎の反応を見て、破顔一笑する銀髪パティシエ。
…眼の前の、なんの変哲もないはずのホットミルクが、スコーンとイチゴジャムと並ぶと、なんか黄金の輝きを放っているように見えるぞ?これは…何かしらのスタンディングな攻撃を受けているのでは?!と錯覚するような目の錯覚…!!

『飲 ま ね ば』
と脳髄にビンビン指令が行くかもしれない…!

ソフィア=リベルタス > 「ねー。」

女子っぽく、今どきの女子っぽく合わせる。
睡蓮が楽しそうで心底安心した。
いや、心配してたわけではないけれど。

「え、いいの? ん? 顧問?
何の話? 座っていいの? ほんと? じゃぁ遠慮なく!!」

うれしそうに、とてもうれしそうにはしゃぎ始めると、
睡蓮の腕からテーブルの椅子の上に、着地……。
したと思った瞬間には

「スイーツを所望する!!」

中世の絵画から出てきた様な少女が一匹もとい、一人。

小金井 陽 > 「雑な本場スコーンもうまいんだよなぁ、口の中の水分全部持っていかれるようなヤツ。」

味を覚えているのか、そっちも今度作ってみっかーと呟き。

「あー、落ち着け落ち着けりおっち。ちゃんと『残弾』はたっぷり残してあっからなー。」

絶対、このオーナーがお土産含めて所望するだろうことを予見したムーブ…微苦笑しながらも、ほんとに自身の作るスイーツ群を気に入ってくれてるだろう言動に、嬉しそうにして。

雪城 涼子 >  
「………
 はーい、お客様ね」

突然現れた少女に一瞬きょとん、とするも
あっさりと受け入れる。そう、これが常世学園の日常である……のか?

宇津木 拓郎 >  
口元を手で抑えてフフンと笑う少年(神代理央)を見る。
こんなバカな……こんな、こんなことがあっていいはずがない…
僕はトライアド・クロウだぞ!! 笑う悪の華なんだ!!

白銀の髪を持つ女性(雪城涼子)からクロテッドクリームを出されれば、たっぷりとつけて。
食べる。
おいひい!! おいしすぎるよお!!
クリーミーで魂が溶けちゃうー!!

ダメだ、ホットミルクを飲んで舌を落ち着けなければ。
パティシエ(小金井陽)から出されたホットミルクを口にすると。
銀河が弾けた。

スコーンが! クロテッドクリームが! ジャムが! ホットミルクが!!
複雑玄妙な四重奏を奏でてるゥー!!

言え!! 言うんだ!! 不味いって!!
こんなの……こんなの…!!

「パティシエ」

立ち上がって相手の顔を見る。

「知り合いのゴリラ男と美しい女性にお土産も買っていきたいんだが?」

と言ってお金を出した。
ダメだ!! これを不味いなんて言えるはずがない!!
既に皿の上はキレイに完食済だぁー!!

この後、お土産を持ってスキップで帰っていった。
完全敗北。

ご案内:「学生通り」から宇津木 拓郎さんが去りました。
神代理央 > 「私も所望しようか。というか、私が一番食べる権利があるはずだぞ!
お客様の分は兎も角として、私も食べたい。いや、食べる!」

着地、もとい着席した教師に合わせる様に席につくと、ぶーぶーと言いたげに言葉を紡ぐ。
ヤバぴな脳内指令を送っているホットミルクをキっ、と睨み付け、私の分はと言いたげな視線。

「……分かった。落ち着く。落ち着くからホットミルク」

そろそろ16歳であることも怪しい。
尊大さは無い。どちらかというと我儘なだけだ。

小金井 陽 > 「………うん、どうやら異能使いの子だったみてーだな。」

ぽんっと、細かいこと取っ払って納得した顔で。
まさか少女が学園の教師であることなど気づかずに。

「おう、そんじゃ好みのスイーツをそのメニューのほうから選んでおくれ。
ネコさんなら、冷たい飲み物のほうが良いか?」

にっかりと、スイーツを堪能してくれる相手なら些細なこと、と言わんばかりの菓子バカスマイルで促すのだ。

ソフィア=リベルタス > 「え、何この子、私知らない、こんな理央君知らない。
 え、大丈夫? 年齢退行してない??
 あ、どうも初めまして。
 私はソフィア=リベルタス、この学園の魔術学教師さ!
 おいしそうなにおいがしたからつい後をつけてしまってね!!!」

わはは、と笑う教師を名乗る猫、もとい少女。

「理央君、なんか楽しそうだね?」

鬼の風紀委員に仲良さげに話しかける。
この猫はいったい……。

群千鳥 睡蓮 > 「ありがとうございましたー!またのご来店お待ちしてまーす!」

元気よくお見送りしていく。きっと仲間にも評判を広めてくれることだろう。

「えーと……こほん。
 こちら、パティシエの小金井 陽先輩です。
 スイーツ部の中心……といいますか、なんというか」

と、『お猫様』だった少女に、背の高い生徒をご紹介。

「で、こちらがパティシエールの雪城涼子さん。
 わたしと同じ一年生。わたしも涼子さんのスイーツ食べたことないんですよねー」

と、ふわふわした雰囲気の生徒さんもご紹介して。

「食べたいなー……それでえーと」

そして手はすっとワガママ放題の少年に向けられた。

「コイツはいいか……とりあえずいらっしゃいませ。ソフィア先生」

小金井 陽 > 「おう、そんじゃスコーンに合わせてクリームとジャム…ああ、あと開店祝いだ。プリンもつけておくからよ、また来てくれよ。」

最初から最後まで、溌剌と嬉しそうに拓郎が帰るまで見送るおひさまパティシエ。
スキップして帰っていくのまで見て、満足そうである。

ソフィア=リベルタス > 「無論イチゴショートケーキで!!!
 あ、うん。飲み物は冷たいやつで―、できればアップルティーとか嬉しいな。」

神代理央 > 「む、お土産とは分かっているじゃないか。ちゃんと知り合いとやらにも宣伝していくのだぞ」

もう客に対して偉そうにするのはデフォルトになりつつある。
しっかりお土産まで買ってくれたイケメンに尊大に頷きつつ、今度はにこにこと笑顔で見送ったのだろう。

「異能使いの子、というか。その、あの。なんだ。教師だぞ。魔術学の教師。リベルタス先生だ」

と、小金井と雪城に声をかける。
説明しておかないと、生徒だと間違えられかねないし……いや、間違えられても問題は無いのだろうが。

神代理央 > 「……スポンサーをスルーするのは酷くないか?」

当然の様に紹介を流されれば、ちょっとしょんぼりした様な視線。
まあ、互いに初対面でも無いので紹介されるまでも無いのだが。

「……む、まあ。そうだな。楽しい、というか、うん。
……ぽかぽかするんだ、此処は」

と、年齢退行すら疑い始めた教師に、ほわほわと笑ってみせるだろうか。

ソフィア=リベルタス > 「うむ、お邪魔するよ睡蓮。
 紹介ありがとう、思った以上に良い仲間に恵まれているようで先生は安心だよ。
 スイーツ部……なるほどね。
 みんなよろしく!!」

ちびっこ教師はビッと手を挙げて挨拶する。
……スイーツのにおいを胸いっぱいに膨らませる子供のように見えるのは気のせいか。
否、気のせいではあるまい。

「睡蓮も一緒に食べるでしょ。」

おいでおいで、と生徒に手招きする。

小金井 陽 > 「中心…ってーか、好き放題菓子作ってるだけだからなぁ…」
睡蓮の言葉濁り気味の紹介に、納得の苦笑を返して同意して。

「おう、りおっちも落ち着け落ち着け。ほれ、スコーンといちごジャム、それにクロテッドクリームだ。」
わがまましちゃう年相応の少年風紀委員へ、フルセットスコーンに加えてほかほかホットミルクを出してあげて。

ご案内:「学生通り」にエインヘリヤルさんが現れました。
ご案内:「学生通り」に萩森きりはさんが現れました。
ソフィア=リベルタス > 「……何この子可愛い。」

理央に向けた率直な感想、こんな生徒居たっけ?
居たんです。

雪城 涼子 >  
「あ……先生、だったんですね。びっくり
 ショートケーキですか?
 もうちょっと洋風よりかと思ったけれど嬉しいです。
 シンプルな上に、基本的に日本しか無いから意外と研究の価値有るんですよね」

そんなことをいいながら、パタパタと奥へ引っ込んでショートケーキを持ってくる

「決め手はクリーム。どうぞ召し上がれ」

そっとソフィア先生の前に差し出す

群千鳥 睡蓮 > スポンサーのほうに歩み寄って、そっと耳元に。

「いいのか? 『私の名前は極力伏せておいてぇ~ん』なんて言ったのあんただろ?
 ……胸張って、ここの店長だ、って名乗れるのかって聞いてんだよ」

どーなんだ?って問いかけてみる。いちおう汲んでやってるんだぜ、と。
理央の『男』を試してみよう。

群千鳥 睡蓮 > 「一緒に食べたいのはやまやまなんですけどね。
 ――なんかお客さんがぞろぞろ来そうな気がしますから、応対しなきゃ」

よーしよし。と撫でてあげたいけど人型だった。あわてて手を引っ込める。

「でも、顧問になってくれるなら。
 ……あたし、魔術の授業取ってないからさ。
 先生と部活で会えるなら、ちょっと嬉しいかな、って……
 これからたくさん、話せますよね?」

小金井 陽 > 「って、先生だったんかいっ!!
それはさすがに予想できねーよ…っと、そんじゃソフィア先生…でいいンすよネ?
イチゴショートケーキに冷たいアップルティー、確かに。」

さすがにびっくりしたのか、居住まいを正して、それでいて注文には嬉しそうに…厨房へ引っ込んで、淹れたてを急冷するアップルティーの準備。

ご案内:「学生通り」に雨見風菜さんが現れました。
小金井 陽 > ―――数分後。

「お待たせしました。アイスのアップルティーッス。」

若干落ち着いたのか、相好を崩して、ソフィアの目の前にひんやりと結露したストローつきのアップルティーを置く。
…よく冷やしてあるのに、目の前に置かれればふわんっとリンゴフレーバーが心地良く香り、より一層ショートケーキを楽しめそうだ…

ソフィア=リベルタス > 「うん? 顧問、居ないの? 部活なのに?
 うん、構わないよ? なんだったら私がいろいろ手配してあげてもいいし。
 あ、ありがとう雪城くん。
 では遠慮なく頂くよ。
 小金井シェフ、急がなくていいから、転ばないようにね。」

あむ、とショートケーキを一口。

「…………」

無言で二口目。

「…………」

三口目で泣いた。

「おいふぃい……」

口にクリームをいっぱいつけて子供の様である。

「クリームが……甘すぎず、なめらかで……う、うま……。」

普段何食べてるのという感じの勢いで。

雨見風菜 > 甘い匂いにつられてふらりと入った学生通りの店。
店内は、とても賑やかだった。

「……うわあすごい賑やかですねえ」

エインヘリヤル > 赤いツインテールを揺らしながら、颯爽とした足取りで。
なぜってそこにスイーツがあるからだ。

「はじめまして、神代さんにお誘いを受けたので邪魔しに来たわ……?
 これはこれはずいぶんな人数ね、もしかしてお邪魔だったかしら?」

スイーツ部。
なぜか一部の重要人物が妙に多い気もする謎の集まり。

神代との邂逅以降、たまにスイーツ情報をやり取りしており、その関係できたのだった。

雪城 涼子 >  
「あ、らら……お客様、増えちゃったわね。
 陽くーん
 もう出して置けるのは出して立食パーティーにしちゃう?」

からんからん、と数度なる扉の音を耳にして
もう、出してる余裕もないのでは?という顔になる

神代理央 > 「……おお、スコーン。クロテッドクリムは、余り食べる機会が無いが…」

恐る恐る、といった様に、ぱくりとスイーツを口元へ。
暫しの沈黙。もぐもぐと小さく口を動かし、こくり、と飲み込む。
暫しの沈黙。もぐもぐと小さく口を動かし、こくり、と飲み込む。
暫しの沈黙。もぐもぐと小さく口を動かし、こくり、と飲み込む。

「……あまい。おいしい。ミルクも、良い……」

溶けた。ほわほわというかぱしゃぱしゃしそうな感じである。
ゆっくりとホットミルクを口に含み、はふ、と吐息を吐き出して微笑んだ。

「……可愛くは無い。そういう感想は、男に使うには不適当だぞ。まあ、普段より気が抜けているのは自覚しているが…」

気が抜けている、というか空気が抜けている。
しかしちょっと真面目な表情で、教師の言葉に応えるだろうか。

「……フン。ああ、成程。そうk。そういうことか。
私を誰だと思っている?鉄火の支配者等と御大層な名で呼ばれる風紀委員だ。その私が、今更この店の店長を名乗る事に、臆するものかよ。
敵は全て粉砕する。その敵の中に、此の店と、此処にいる皆を害する者が含まれる。それだけ、それだけの事だ」

と、耳元で囁いた後輩の言葉に、緩やかに笑みを浮かべる。その答えと纏う雰囲気は、先程迄の気の抜けたものではない。
彼女に垣間見せた本性の儘、傲慢に笑みを浮かべるのだろう。

群千鳥 睡蓮 > 「うっかり不定形にならないでくださいよー」

幸せそうな先生を見つつも、

「はーい、いらっしゃいませー。お客様?
 どうぞどうぞ。開店パーティ中ですけど、どうぞどうぞ。
 うちのパティシエが、スイーツ作って食べさせたくてうずうずしてるので――」

ふらっと入ってきた学生さん、つまり風菜にご挨拶。
そして続いてきたのはツインテール。
あの時日ノ岡あかねの提案に真っ先に協力姿勢をみせた人。
背景のホッケーマスクはすべてをみていた。

「いえいえ、こちら開店したばかり。
 今ならできたてのスイーツを味わえますよ、どうぞこちらに。
 コペンハーゲンのカップ、バカラのポット。
 それに負けようもはずもない甘味の数々を取り揃えております、どうぞこちらへ」

遇してみよう。とはいえ、接客は市井のお菓子やさんのそれだ。高級店なんて出入りしたことないし。

萩森きりは > 「失礼します、はい」

今日はエインヘリアルの付き合いだ、またスイーツかと思うが、秘書のように付き従った

小金井 陽 > 「おお、千客万来だな…いらっしゃいませー!

飲み物の給仕は出来るッスけど、アイスとか冷蔵必須のモン以外は出しちゃいましょっか。
群千鳥ちゃん、涼子センパイ、手伝ってもらえるかい?」

そういって、キャリーワゴンでちゃっちゃか奥の在庫スイーツを運び始める……アンリミテッドな勢い…!

ソフィア=リベルタス > 「あぁ、すまないねシェフ……」

ごくり、と喉を鳴らしてアップルティーを一口。

「ショートケーキの甘さでいっぱいの口の中を、さわやかなリンゴの風味がすっと通り抜けて行く……、本来生クリームで意外と重い筈のショートケーキが……。
いくらでも食べられそうだ……。」

ほほに手を当てながら、とろんとなる顔。
もう教師というよりは、スイーツを楽しむ女子にしか見えない。

「じゃぁ一口だけ、ほら睡蓮。 あーんっ」

忙しそうな生徒に向けて、心づけの本の一口。

雪城 涼子 >  
「うーん、やっぱり匂いって強烈ねえ……
 鰻屋さんも、匂いで釣るって言うし……」

群千鳥 睡蓮 > 「はいはい。こちらが店長の神代くんでーす。
 ちょっと情緒不安定ですが、この店ができたそもそもの発起人。
 多くの高級パティスリーを渡り歩いてきたその舌にも――って
 神代先輩は普段のお店ではなにするんです?接客?」

できるのかな?ってご紹介しつつ気になった。店長ってなにするんだろ。

「では三名さまこちらに――あはは、行儀悪いですけど、いただきますね。
 あー……ん♡ んー、ふふ。 終わったらゆっくり楽しも……
 はいはーい!いまいきまーす!」

先生のあーんを頂いてから、接客しつつ小金井先輩のお手伝い。
思ったより忙しそうだなあと思いつつもやるなら真面目だ。スイーツ食べさせてもらってるしな。

雨見風菜 > 見知った顔が一人、神代理央。
あまりいい印象はないのだが、まあ今回は特になにもないだろうきっと。

「あ、そうなんですね」

失礼とも思いつつ、言葉に甘えて中に入る。
そうして、何を食べようかなと思っていたところに。

「えっ、神代先輩が店長」

驚きの一言を聞いてしまった。

神代理央 > 「…開店前にしては随分と賑わうものだ。これもパティシエの努力のなせる業、なのかね」

と来店してきた少女達に視線を向ける。
その中で、己の名前を出したツインテールの少女を見て、おや、と言う様な視線を向ければ。

「まさか本当に来てくれるとは思わなかったな。とんでもない、歓迎するとも。エインヘリヤル」

腑抜けた顔をちょっと真面目にして。
来店した彼女を迎え入れるだろうか。

「……となると、人手が足りぬな。小金井、私も手伝おう。流石に男一人座って食べているというのはな」

今すぐにでもスイーツを貪りたいが、それはそれ。これはこれ。
部員の女子達だけに仕事をさせる訳にもいかない、と立ち上がってぱたぱたと動き回るのだろうか。

エインヘリヤル > 「ふふ、神代さんお久しぶり。誘われたんで顔を出してみたわ?」

軽く手など振ってみたり。
店長と聞けば、女装、もしくは中性的な格好の方が客が集まるのでは?
などと軽口を叩いて。

「エインヘリヤルよ。こちらは付添人の萩森きりは、よろしく」

そう自己紹介して、案内されるまま、きりはと向かいに席についた。

小金井 陽 > 「ほいほいほい、っと、どんどん並べていきますぜ…っとぉ。」

そうしてワゴンで持ってきた菓子類…

糖衣掛けのふわふわカステラや、紅茶の香り芳醇な茶葉入りパウンドケーキ、見るからにぷわぷわと口の中で蕩けそうなチョコムース、表面カリっと・中とろっとろであるクリーム・ブリュレに、焼き立ての凶悪さが感じられるバナナカップケーキ、シンプルな見た目ながらコレ絶対旨いだろと気配を放つエッグタルト……

……他にも種類がありそうで…どれだけこの菓子バカは、このパーティーに向けて菓子を作り続けていたのだろうか。

萩森きりは > 「あ、どうも皆さんはじめまして、ご紹介に預かりました、萩森です」ぺこりと頭を下げて

「えと、お手伝いしましょうか?」

慌ただしいようすに見かねて

雨見風菜 > 「うわぁ、すごい……どれだけ数があるんですか」

持ってこられた菓子類の数々に目を丸くする。

群千鳥 睡蓮 > 「甘いもので救えるものもあるってことでしょー……っていうか店名!なんなんでしたっけ!
 お茶にポットに――はいはいただいま。
 まだちょっとばたばたしてるので、ビュッフェ形式でごめんなさい。
 ついでに言えば店員も顧問も食べたりしてるかもですが、どうぞおくつろぎくださいね――って」

思わぬ申し出があった。どうしようかな、って。

「有り難いですが――うちのシェフ、萩森さま…でしたよね」

エインヘリヤルさんにお名前を確認しつつ。

「あなたが食べて美味しそうにしてる顔が何よりの報酬、という性質なので。
 まずはおひとつ、いかがでしょう。 お好きなものからご賞味くだされば?」

神代理央 >  
「む?それは店長なのだから、店長室にいるさ。それが仕事だろう?」

接客も出来なくは無いが、と継ぎ足しながらちょっと失礼な言葉を紡いだ後輩にえへん、と胸を張る。
因みに接客が出来ると思っているのは恐らく自分だけだろう。

「……お前はいつぞやの。あー…その、何だ。食べていく分には歓迎する。礼節、というより風紀を守ってくれればな」

此方も、入店した少女とばっちり目が合ってしまう。
かつて中々に補導寸前な下着を晒した少女ではあるが、客ならば歓迎するし初対面でもまあ補導に至った訳でも無い。
小さく肩を竦めながら、彼女に席を勧めるだろう。

「…冗談ではない。私が女装なぞすれば、客足が遠のくばかりだろう。折角この店には綺麗処が揃っているのだし」

「…む、付き添い人とは流石特別顧問殿といったところか。私は風紀委員の神代理央。二年生だ。宜しくな」

と、エインヘリヤルときりはにそれぞれ言葉をかけ、きりはには穏やかな声で自己紹介するのだろう。

雪城 涼子 >  
「うーん、この人数になるとは思ってなかったから……どうしようかしらね。
 陽くん、お客様用じゃないけれど、試作品とかも出しちゃう?」

うーん、と考えながら提案する。

「お客様は歓迎です。エインヘリヤルさん、萩森さん。
 ちょっと給仕間に合わないかもしれないから、立食みたいになってしまいますけれど……それでよろしければ」

小金井 陽 > 「あ、いいッスいいッス。どうぞゆっくり菓子を楽しんでいってくださいッス。」

にっかり、素早く動きながらも慌ただしさが出ないように、と自戒して…きりはに笑って。

「お二人もごゆっくり、楽しんでいってくれたらありがたいッス!!

あ、店名の候補は新入部員の子が良い案出してくれて、『ラ・ソレイユ』とかどうっすかねー!」

そういって、また奥からスイーツを運んでくるパティシエである。

萩森きりは > 「あ、どうも、そう言うことなら、なら、わあ」

最近エインヘリアル様に付き合って、甘いものはよく食べるが、これは
相当にれべるが高いぞ?

「むむむ」

悩んでしまった

ソフィア=リベルタス > 「ふむ……ごちそうになるだけは、少々申し訳なってくるおいしさだったね。
 なるほど。
 私も接客ぐらいなら手伝おうか。」

ててんっ、と椅子から飛び降りて、パチッっと指を鳴らす。
パチンッ、と鳴らした直後に、少女の服装はメイド服に。

ちいさい少女のメイドさんの出来上がりだ。

「で、神代くん、顧問が必要だって聞いたけど、どうするね。
 私と取引、するかい?
 報酬はもちろんスイーツでいいぜ? 見返りは私が顧問として部活の許可や、もろもろの取引の伝手を作ってあげよう。
 どうかな?」

メイド服の少女は、にやけ顔で『鉄火の支配者』に詰め寄っている。

雨見風菜 > 「ええ、流石にこんな場ではできませんし」

苦笑しながら神代の言に答える。
流石に無理だって普通に。

「では、遠慮なく頂いてしまいましょう」

すいすいとスイーツ類を一切れずつ取っていく。
そうして取ったスイーツを一口。

何これ。
普段のお菓子とぜんぜん違う。

小金井 陽 > 「お、いいッスねぇ。いろんな視点から意見が欲しいとこっスから、ガッツンガッツン出していきましょうや。」

だんだん熱がかかってきたのか、もう笑顔止まらない小金井エンジン。
涼子からの試作品の提供すら積極的に受け入れ、サムズアップ。

群千鳥 睡蓮 > 「―――――――――…………………」

言い放った店長に、表情を変えないまま停止して、

「そうですね。それが良いでしょう!」

笑顔を見せた。客と揉めるかもしれない。リスクは回避するほうに行った。

「ソレイユ。 soleil……ははあ、太陽、ですか。
 良いと思います――って、そういえばもうひとり、部員さんいらっしゃるんですっけ。
 まだ会ってないな……マドラー、シュガーポット、シロップは――あっちか。
 これ、部員とかバイトさんとか、雇わないと大変かもですねー」

どたばたどたばた。動きは淀みがない。

雨見風菜 > どのスイーツも、普段食べてるものと遥かに違う絶品。
だが、一度手を止めて。

「女装、しても女性陣と張り合えるんじゃないでしょうか神代先輩は」

ふと、思ったことを口にする。