2020/06/15 のログ
アーヴァリティ > 「捕まえた!」

触手を影から見つからないよう伸ばし、魔術師の足を引っ張り上げる。
足を引っ張り上げられた魔術師はそのまま顔面から地面との邂逅を果たし、情けない声を漏らす。
さて、このまま二度三度四度五度。
地面に叩きつけ、声が出なくなるまで…
声が出なくなった魔術師の体を逆さまで眼前にぶら下げ、血塗れで嗚咽を漏らす魔術師の顔を眺めて。

「生きてるなんて丈夫だね?
魔術師って意外と固い?」

昼間の魔術師は物理的には柔らかかったが。
こいつは防御魔術でも使えるのかもしれない。
まあ実際はただただ瀕死なだけだが…

そのまま足を掴んだまま全力でぶん回し、その回転で足が千切れる直前、触手を放し、放り投げる。
そして、今来た方向へと高速で吹き飛んで行った。

ご案内:「落第街大通り」に星見 智さんが現れました。
星見 智 > 夜の落第街。
チンピラや不良が多く、数歩歩けばすぐに喧嘩に巻き込まれるこの街。
普通を求める者が極力近寄らない場所も、自分のような快楽主義者にとっては遊び場の一つでしかない。

「~♪」

鼻歌を歌いながら、ズンズン歩いてゆくと前から黒い影。
高速で飛んできたソレを難なく掴み地面に下ろす。
見れば血だらけで今にも死にそうな人間がうめき声をあげていた。

「なんだなんだ!早速喧嘩にありつけるとは運がいいねぇ、おい!
この先から飛んできたよな…、よぅしっと!」

言うが早いか飛んできた人間を壁を背に座らせ、飛んできた方向に歩みを進める。

アーヴァリティ > 「いいねいいね。あれだけやっとけば二度と表では歩けないよね!」

あれだけやっておけば死んでると思うが、もし生きてても顔は包帯必須だろう。
目や鼻は機能しないかもしれない。
そんなことを思いながら吹っ飛んで行った魔術師の方をみるが...
いつまでも着弾音がしない。

「あれ...もしかして相方でもいたのかな?」

魔術師を投げ飛ばした方向を見ていれば、そのうち次の標的が闇の中に浮き彫りになってきて。
さて、その姿を見つければその幼い容姿に合わない笑みで見えてきた男に向けて触手を突き出した。

星見 智 > 「おいおい、ずいぶんなご挨拶じゃねぇの」

突き出された触手に多少驚きつつも、目に負えない速度ではなく。
音がしないわけでもなければ片手で掴むのは容易くて。

その触手の主を見れば掴んだソレが一、二、三、四・・・。
数え切れない触手に包まれたナニカが目に入って。

「あー…言っちゃなんだが今まで会った生物で一番キモいな」

そう呟きながら触手を引きちぎり、自動車もかくやのスピードで近づき吹き飛ばすように足を蹴りだす。

アーヴァリティ > 「おっ引きちぎるなんていい身体能力してるね!」

触手を引きちぎった男に対し、この状態では小回りが効かないため向かないであろう。
キモいと言われたから解除したわけではないが、幼い容姿の化物が地面に足をつけ、それと同時に先ほどと同じ容量で5本程度の触手を男に向けて時間差などを生かしながら突き出す。
そして、異空間より銃を取り出し、わざと狙いを曖昧にして男に向かって乱射を始めた!

星見 智 > 向かってくる触手に対して取るのは撤退でも防御でもなく、前進。
それこそが自分の戦い方なのだから。

1本目と2本目を腕ではじき、3本目は踏みつぶし、4本目の一撃をくぐり抜けて、5本目を蹴り飛ばす。
肩や脚に銃弾が当たっているが足を止める様子はなくて。

「拗ねるなよ。キモいは言い過ぎだった、すまねぇなロリっ娘」

不敵な笑みを浮かべ物騒な銃を蹴り上げようと迫る。

アーヴァリティ > 「え?僕君にキモい扱いされてたの?!」

触手を尽く対策されたことより、キモいと言われてたことの方が衝撃だった。
そして銃撃を防ぐ人間とは、なかなかに狂気じみた人間だなあなどと。

さて、そのまま銃を蹴り上げられれば、即座に銃を捨て、その足を身体強化の上で掴み背後にぶん投げてやろうとして。

星見 智 > 「あ?聞こえてなかったのかよ!
謝り損じゃねえか!今の謝罪返しやがれロリっ娘!」

投げられる力に逆らわず空中へ身体が浮く。
脚と腹の筋肉で逆さまの状態から元に戻し、そのまま地面を削り着地する。

「ハハハハハ!投げられるなんて経験、生まれて初めてだ!」

心底楽しそうに声を上げると、その拳を振り上げ跳びかかる。

アーヴァリティ > 「知らないね!君が勝手に謝っただけなんだから!」

ぶん投げた男は随分と身体能力が化物じみているようだ。
さて、そんなことを話しながらも先ほどの銃ではない、僕の愛銃を取り出せばそれをこちらに拳を振るう男に向けて一発、拳を粉砕してやろうとぶっ放す。
その出鱈目な威力の銃は一撃であっても通常に人間であればその体ごと吹き飛ばすだろう。
それと同時に触手を足元から各方位に展開して伸ばし始める。

星見 智 > 「ッ…!」

拳にかかる衝撃。
異能がない世界で異能を持って生まれた自分にとって感じたことのない威力。
ソレに拳の皮膚が裂けて顔をしかめるが、しかして。

「ウザッテェーーーー!!」

ひび割れた拳を押し込み銃弾を弾き飛ばす。
それと同時に体の方も数歩後退する。たった数歩。されど数歩。
この世界には自分が本気を出しても大丈夫らしいことを再確認する。
だからこそ最高速度で前へ。触手も銃弾も覚悟の上で目の前のロリを殴るために。

アーヴァリティ > 「やっぱり君も防ぐんだね!出鱈目なやつばっかりだあ!」

ここのところ愛銃の銃撃を防ぐやつが増えすぎではないか?
ふざけている、なんて思う。
弾き飛ばされた銃弾が自分の顔の隣を経て背後へと吹っ飛んでいく。
出鱈目なそれを防ぐ拳を食らってはひとたまりもない。
身体強化の後ろ跳びで距離を取りつつ、展開した触手で男の足を掴みに狙う。
とにかく近寄らせたくない。

星見 智 > 「触手をポンポン出せる奴の方もたいがいだろうが!!」

掴みかかる触手に蹴りを一閃。
ちぎり飛ばし、殴り飛ばし、なんとか進もうと試みる。
一歩一歩確実に。確かな速度で近づいていく。

「オイオイ!こんなもんじゃねえだろう!
もうちょっとギアを上げてみろよ!」

それともこんなもんが限界なのか、と挑発するように声を上げる。

アーヴァリティ > 「僕の銃防ぐ方がおかしいよ!普通死ぬんだけど?!」

さて、触手でぶん投げてやろうかと思ったのだが、想像以上に上手くいかない。
上手くいかない、というよりかは力技で全てどうにかされる。
一歩一歩、と着実に近づいてくる男を中心に風が渦巻き出す。
竜巻を引き起こそうとしている。
そこから大きく動こうとすれば、先ほどよりは威力は落ちるが、出鱈目な銃の乱射を出来る様に構えて。

星見 智 > 自信を中心に風が吹き荒れる。
足を止め、風をおこした張本人を見れば先程の化け物銃を構えていて。
止まれば大風、動けば銃弾。生半可ならばどちらも食らう。
それでもすることはやはり一つで。

「いいぜ。真っすぐだ。
俺はこれから真っすぐ走ってテメェを殴る。
だからよ、勝負と行こうじゃねえか・・・!」

吹き荒れる風を掻き分け、防御を捨てて全速力で走り出す。

アーヴァリティ > 「怖いなあ...」

いや、普通向かって来ないだろ、とどこか呆れた表情で男を見ている。
その表情とは裏腹に、男の脚部に弾丸を集中させ足止めに専念しながらゆっくりと後退していく。
そして、ただでさえ暗い空に、さらに黒い雲を集めて行こうか。
男の後ろではついに発生した竜巻、前方からは銃弾の暴風雨。

星見 智 > 銃弾が邪魔でなかなか前に進めない。
ゆっくりとしか近づかない距離にじれったくなりイラついていると。

「・・・ん?って竜巻か?!」

風を操れるとは思っていたが、竜巻まで出すのかよ、と舌を打つ。
やっぱり目の前のロリの方がおかしいじゃねぇか…。
前に前に進むが次第に追いつかれ、そして。

「ぐっおおおおおおおおお?!」

竜巻に巻き込まれ、空中に吹き飛ばされる。

アーヴァリティ > 「僕をキモいとか言ったことを悔いるんだね!
これで倒れてくれる気がしないけど、くらえ!」

流石にあの銃弾の暴風雨の中進めるわけは無かったか。
さて、となれば先ほどから集めているこの黒雲だが、どう考えても雷を落とすしかないだろう。
左手を高く振り上げ、振り下ろせば竜巻の中に巨大な雷が落ちた!

星見 智 > 吹き飛びまわる視界。
高速で切り変わる景色が次の瞬間、真っ白になった。
肉が焼けた臭いがし、四肢が痺れる。
遅れて自分が雷に打たれたことを理解して、そのまま地面に落ちていく。

「触手に銃に風、雷。ホント楽しませてくれるロリだなぁ…!」

身体が痙攣するのを押さえつけ、地面に叩き付けられる直前に足をつけると、そのまま加速し距離を詰める。
焼けた拳を握りしめ、馬鹿正直な右ストレート。

アーヴァリティ > 「これで気絶ぐらいはしてくれるといいんだけど」

雷と暴風で荒れ狂う空間を見つめながら、せめて行動不能くらいにはなっていてくれ、と願う。
正直あの男を殺そうと思ったら口の中に愛銃突っ込んで内側から吹き飛ばすぐらいしか思いつかない。
それほどに、男の耐久性は異常であり、正直どう対処すればいいかわからない。

「えぇ...まだ動けるの?」

竜巻から落ちてきてなお、動くその体は非常に強固で、強固すぎて...どうしたら良いのやら。
こちらに向けて変わらず直接的に殴りかかってくる愚直な様に、辟易しつつ、どう防ごうか。
とりあえず打撃攻撃という概念を防ぐシールドでも貼って考えておこう。

星見 智 > ガツンッと大きな音が鳴る。
本気で放った拳はよくわからないものに防がれて。
同時に、頭がクラッと来て足元が覚束ないように後退する。

「おっとと…?なんだ…?」

そのまま尻餅をつく。
どうやら銃弾の雨、竜巻、雷ときて身体にガタが来ていたらしい。
先程の一撃で全身の体力を使い切ったようだった。
気持ち的にはまだいけるが、さて。

「こーさんだ、こーさん。俺の負け!」

アッハッハと笑いながら両手を上げる。
元気があっても身体がついてこない。
殺し合いではなくただの喧嘩であると思えばこそ、ここが引き時だろう。

アーヴァリティ > 「うーん...わかった」

拳がシールドにあたる。
この手の攻撃は何度もシールドで防いできているため、もうなんとも、びびったりするようなことはないが、それでも随分といい音が鳴ったものだ。いかれた身体能力だこと。

さて、流石にあれだけの攻撃はようやく効いたのか。
正直、ここで続けたところでこの肉体を削る術がないし、こっちから攻撃を仕掛けたわけだし、ここでこちらも終いにして大人しく退散すべきだろう。

「...君の名前は?僕はアーヴァっていうけど」

正直立てる対策なんて思いつかないが、再戦の機会があればもっとスマートに降参させて見せようか、なんて思いつつ名前を聞いてみる。

星見 智 > 「俺か?俺は星見智だ。
どこから見てもわかる通りの超優等生サマだぜ。
呼び方はサトルでもサー君でも好きにしていい」

よいしょ、と立ち上がり軽い笑みを浮かべる。
首を鳴らして、肩を回し、伸びをしたところでロリ娘に目を合わせる。

「よろしくな!アーヴァ!」

次の喧嘩では負けないぜ、と拳を突き出す。

アーヴァリティ > 「優等生には見えないかな!」

とてもじゃないが優等生には見えない。
さて、運動後のような動きをしているサトル。
先ほどまでの戦闘行為を運動と同程度に見做しているのだろうか、それとも...

「サトル、君には次も負けてもらうよ」

喧嘩... か。
次こそは勝、と言っている彼には悪いが次回はもっとスマートな勝ち方をさせてもらおう。
ニヤリと笑って見せれば、「それじゃあね」と手を振り離れたところまでテレポートするだろう。

「そんな気分でもなくなったし、今日はもう帰ろうかな」

いい感じに冷静になったため、そのため自分の拠点に向かった。

ご案内:「落第街大通り」からアーヴァリティさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」から星見 智さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に緋桜 鶫さんが現れました。
緋桜 鶫 > 「んー……!!今日もここは平和……とは言いがたいけど、特別しょっ引かないといけない事件は起きてなさそうかな…?」

腕に"風紀"の二文字が入った腕章をつけ、風紀委員特有の赤の制服を着た少女が落第街の大通りを時折監視するように歩く、所謂見回りというやつだ。

所々争い事をしたような痕跡が目に入ったりもするが、ここではそんな事は日常茶飯事なのもあって傷害の現行犯以外はスルーしがちで、真面目なのだが働き者とは程遠い。

ご案内:「落第街大通り」に伊都波 悠薇さんが現れました。
伊都波 悠薇 > ――本来なら。絶対に近寄らない場所。

少し前までなら。

でも今はちょっとの”勉強”の意味もあって。
風紀委員の腕章を付けて、きょろきょろと、すごく挙動不審に歩いている少女が一人――見回りの最中に、見つかる。

同じく、こちらも――風紀委員の腕章と、特徴ある髪色に――

「あ、え、っと……」

反応。
ちょっと、どうしようかと戸惑ったような

緋桜 鶫 > 「……おや…?」

雑に見回りをしていたが、落第街に相応しいとは言い難い、自分と同じ腕章の人影が目に入り思わず足を止める。

「。oO(……どうしよ、何かとても戸惑ってるように見えるんだけど、どう見てもこっちを見てって感じだよね……私もしかして変な格好とかしてる……?)」

自宅を出た時はきちんと寝癖も直したはずだし、制服だって洗濯したてのやつを着てきたので問題はないはず、と思わず視線が泳ぐ。

「え、えーっと……その、見回りしてたんだけどー……悠薇ちゃんも見回り?」

名前こそ知ってるがそこまで親しい仲でもない相手に、思わずそんな言葉が口から零れる。

伊都波 悠薇 >  
「あっ、いえ、そのですね――は、はいっ。み、見回りのつもり、デー―しゅっ!!!?」

思いっきり噛んだ。
とても噛んだ。変な格好をしているわけでもなく、ただの緊張だ。
こうして確り話するのも初めて、で。

「~~~~~っ」

めっちゃ目に涙を貯める。前髪で隠れて見えないけれど。すごく、痛そう――……

「あ、えほ……その。ね、ねえさんの、まねをしようかほ……緋桜、はんは――なには、みつかりまひは?」

でも、せっかく話しかけてくれたのだから勇気を持って、舌っ足らずに返答した、つもり

緋桜 鶫 > 「見回りのつもりデー……ト??って……違うぽいね、だ、大丈夫…?」

噛んだ部分が良く聞き取れなかったらしく、思わず首を傾げるが、何やら痛そうにしてる様子を見て"あぁ…思いっきり噛んだんだ"と妙に冷静になる。

「悠薇ちゃんのお姉さん……あぁ……!あのパーフェクトな人…、別に悠薇ちゃんは悠薇ちゃんらしい挨拶してくれれば良いと思うんだけど……まぁいっか。

とりあえず今の所は………挙動不審で舌を噛んだ子が見つかったくらいかなぁ………。」

そんな言葉を呟きながら、少々心配そうな視線でそちらを見る。

伊都波 悠薇 > 「はぁう!!?」

指摘されれば、びくんっと体が跳ねた。
突き刺さる、ワードについ反応してしまう。
そして噛み合わない会話。全てコミュ障が全開で出れいる自分のせいだと自覚する。

「ちょ、ちょっろらへ、まっへくらはい……」

手を前にずいっと出し。ストップのポーズ。

「ひっひっふー……ひっひーっふ……」

深呼吸にプラスして、人を一杯手に書いて食べる素振り。
頑張ればできる頑張れば……こうして逃げないで、しらーっとしないで別のところに行かない優しい人なんだから。
折角のチャンス……

「――え、っと。その。デートじゃなくて。挨拶でもなくて――
 姉さんみたいに、見回りをしようかと思って来てみたって言おうとしたんです。わかりにくく、て、ごめんなさい」

スカートの裾をキュッと握りながら様子を伺うように。

「――そ、その、ここは全部で三回目、くらいなので。その、顔見しりに会うのも、イメージできてなくて。き、緊張、しちゃって。ご、ごめんなさい」

緋桜 鶫 > びくんと跳ねるそちらの体に反応して自分まで身体が小さく跳ね上げつつ、待つように言われてその場で石のように固まりながら、手に沢山何かを書いて飲み込む様子を見て、"この子、大食いかな?"とか素っ頓狂な感想を浮かべる。

「あ、あぁ……!なるほどなるほど…そういう事ね、OK、今度こそ理解した、大丈夫大丈夫。」

自分の格好がおかしいとかじゃなくて良かった、などと思いつつ思わず安堵する。

「まぁ…私も普段あまり悠薇ちゃんと話したりしてないもんね、驚かせちゃってごめんごめん。
とりあえず……折角だし一緒に見回りする?一人より二人の方が何かあった時も心強いし。」

いつも一人で見回りする事がほとんどなのもあって、たまにはこういうのも良いかな?と思いつつそんな提案をする。

伊都波 悠薇 >  
「…………っ!!」

まさかの提案である。
一瞬で、ちょっとうつむきだった顔が、緋桜の方をぎゅんっと向く。
前髪で隠れて目は見えないけれど、キラキラ輝いていた。

これは素直に嬉しい。嬉しいけど――良いのかなと少しの自信のなさが顔を出す。
でも、せっかくだしと――

「あ、えっと……その、そんなに強く、無いですけど。がんばりますのでよ、よければ是非」

すごくモジモジしながら、お願いします、なんて。

まるで告白された女子のような反応ではあるが、まったくそんなことはなく、コミュ障が出すぎてしまっているだけ。

――相手がどう思うかは、わからないけれど

緋桜 鶫 > 「へぁ……?う、うん……荒事になったら私がどうにかするからそこは大丈夫、大丈夫……。」

こちらの方に不意に向く顔に驚き、一瞬変な声が出るが、すぐに気を取り直してそう返事をする。

「。oO(………なんだろうこの状況、第三者から見たら告白にOK貰った女の子が恥ずかしそうにしてるように見えたりするんだろうか……。)」

頬を掻きつつそんな事を考える、勿論自分にそんなつもりもないし、相手だってきっとそんな事無いだろうから口には出せるはずもなく。

「よ、よし…それじゃいこっか、ここって色んな人要るけど明らかに挙動不審とか、暴行の現行犯以外は特に相手しなくてもいいからね?キリがないし。」

そんな説明をしながら暫く大通りを進んで行くだろう。

伊都波 悠薇 >  
「は、はい」

同い年、だったはずなのに。すごく堂々としてる。
こういう人は友だちが多いのかなと思う――どこか、頼りげのある様子は姉にもあった雰囲気があって。

「――も、もちろん。あ、その。もし現行犯とかでも突っ込まないようにしましょう。一度様子を見て、はい。状況は判断したほうが、良いと思います」

とか――姉の経験から、それなりな意見を出しながら。
挙動不審は相変わらず。おどおどしながら、二人で見回りを済ましたことでしょう。

――その日、安全だったのは。緋桜と二人であったからだったかもしれない

同時。収穫もまた、なかったのだけれど

ご案内:「落第街大通り」から伊都波 悠薇さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」から緋桜 鶫さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に城戸 良式さんが現れました。
城戸 良式 > ――いい加減にして!!離してよ!!

掴んだ腕を振りほどかれそうなくらい振り回し、
女の人は髪を振り乱して俺に向かって絶叫した。
その絶叫に怯えたように視界の端で頬を押さえながら倒れ伏す男。
頬からは血を流しているが、命に別状はない。
その頬に傷をつけた果物ナイフは、女の人の手を掴んでいる方の、
反対側の手に握られている。まあ、奪ったわけだけど。

「あー……落ち着いて。その。
 とにかく話し合わないと」

経験上、落ち着かないといけない相手に落ち着けといって、
落ち着いたことは一度もないけれど、それ以外に何かかけれる言葉ってある?
やはり拘束から逃れようと女の人は腕を振り回す。

公安委員。城戸良式です。良識ある良式と覚えてください。

城戸 良式 > 軽く状況を説明します。

まず、今俺が手を掴んでいる女性を女性Aとして、
頬から血を流している男性を男性Bとします。

二人は路地裏に居を構える恋人同士。
いわゆるこれは痴話げんかで、偶然居合わせた俺がその仲裁に入っている状態だ。

喧嘩の発端は男性側の浮気。
しかも女性Aの叫びから判断するに、三股以上していたらしい。
それが発覚して女性Aが逆上、果物ナイフで男性Bの頬を切りつけ、
追撃を加えようとしたところで滅茶苦茶運が悪い俺が遭遇。
ちょうどオフだったにも関わらず要らん世話を焼いたせいで、
何の関係もないのに、今仲裁に入っている状態だ。
……本当に、何やってんだろうな俺。

――そいつが!!
――そいつが悪いんです、公安委員さん!!
――そもそも、そいつが、日常的に俺をこうやって刺したり殴ったりしてきたんです!!
――俺のしたことと、そいつのしたこと、どっちが悪いと思いますか!!

男が、頬から血を滴らせた状態で叫ぶ。
目には涙を浮かべているが、恐らく頬を貫通して口内まで刃が通ったとみえる。
地味に話しづらそうだし、涙も沁みそうだ。

城戸 良式 > そう、話は若干ややこしい。
確かに浮気をしたのは男の方が悪いが、
その原因となったのは元々女性側の暴力を発端としているらしい。
しかも、男性Bが訴えるに、その前に先に浮気をしたのは女性Aの方で、
それを寛大に男性Bは許したにも関わらず、一度の浮気で頬を刺し貫かれたらしい。

うーん。
うーーーーーーーん。

城戸 良式 > ――離して。
――絶対に許せない。
――こいつだけは許せないの、離して。
――……私、お腹の中に赤ちゃんがいるの。
――それを知ってて、こいつは別の女に手を出して!許せない!!

うわあ。
状況がめんどくせーことになってきた。
女性Aの方は妊娠済みっていう情報が入ってきた……。
ええ、別に籍入れてないんだよな、珍しくもないけど喜ばしくもないなそれ。
でもそれで刺すのも胎教に悪い気がするけど、
ああそういう問題じゃねーよな、ごめん。