2015/06/03 のログ
久喜棗 > う、うん。いきなりどうした少年よ?これは押してはいけぬ図柄じゃったか?
(と眞人の叫びに反応しスマホから目を離す、その瞬間卑猥な画像群がヤマと表示されるが、眞人がやろうと思えば棗が画面に目を戻す前にギリギリ取り戻せるだろう)

橿原眞人 > あっ、ちょっ、だめ……! やめろって!!!
(時すでに遅しである。動揺したためにそれは間に合わなかったことであろう。)
か、返せ、返せって……!
(時すでに遅かったものの、スッとスマホを棗の手から抜き取る。)
……何も、見ていないよな……?

久喜棗 > (眞人の努力は虚しく間一髪間に合わなかった、棗の目には肌色画像が大量に映しだされ数秒間フリーズする)
(その隙に棗の手から無事?スマホが取り戻される。棗は顔を上げ慈愛を帯びた目つきになるも少しだけ後ずさりし)
……いや、儂は何も見ておらぬよ。うむ、そういうこともあるて。まだお主は若いからな……

橿原眞人 > ……そんな顔で俺を見るな!! ク、クソッ。なんでこんな、最近こういう事ばかりあるんだよ……! あっ、引くなよ! 引くなって……!
(棗の慈愛の色が感じられる。それがひどくつらかった。棗から目を反らす。)
……だ、誰にも言わないでくれよ……頼むからさ……おこん先生とかに知れたら一生からかわれるな。
(そう言えば目の前の有角の少女はおこん先生? と敵対してるんだったなと思い出す。)
えーと、その、あれだ……名前、なんだっけ? 俺は橿原眞人っていうんだけど……。
(気まずそうな口調で言う。)

久喜棗 > なんというかその…すまぬかったな、いやもちろん儂は何も見ておらぬが(とこちらも目を逸らす)
心配するでない、少年の秘密をだれかれかまわずぶち撒けるほど野暮ではないわ。特におこんにはのう
儂の名は棗、久喜棗じゃ。ぬしは眞人というのじゃな…うむ、覚えたぞ(と言ってうんうんと頷く)
まぁ…そうじゃな、次会うた時には団子でも奢ってやるからそれで元気を出すのじゃ
さてそろそろ儂も出かけるとするか、またな少年よ(といって眞人の席を離れ教室から出て行った)

ご案内:「教室」から久喜棗さんが去りました。
橿原眞人 > ……ああ、そうしてくれ。頼んだぜ……。
棗、か。棗婆さんだな。いや、そんな憐れみを見せてくれなくていいから……!
普通にしててくれよ!!
(団子を奢るなどと言われればいたたまれなさは増していった。)
そうか、じゃあまたな、婆さん。スマホぐらい買えよな。
(そうして立ち去る彼女を見送った。)
……おかしいな。俺はこういうキャラじゃあなかったんだがな。まあ、いい。
世界の真実に近づくためだ。これくらいバカやってたほうが、めくらましにもなるだろうさ。
(一人ごちて、自分も鞄などを手に教室を去って行った。)

ご案内:「教室」から橿原眞人さんが去りました。
ご案内:「保健室」に蓋盛 椎月さんが現れました。
蓋盛 椎月 > (夜の保健室で、デスクに座った白衣の女――蓋盛が
 誰かと通話しながら、何か書き留めている――
 普段の様子とは少し違う、神妙な様子で)

ええ。はい。予後はそんな感じでしたか。
では、支障はなさそうですね。……ええ、はい。

蓋盛 椎月 > (通話を切る)
(内容は、落第街大通りで起こった騒ぎの被害者――
 蓋盛が《イクイリブリウム》で治療した――の予後についてだった)

副作用は想定を超えたものではない、と。ま、そうよね。
かなり重傷だったから、“はみ出し”ちゃってるかなーと思ったけど。

(《イクイリブリウム》は、傷の治療と引き換えにその原因の記憶を失わせるもの)
(本来ならばそれ以外の記憶を失うことはないが、あまりの重傷を治療した場合“はみ出す”こともあった)

蓋盛 椎月 > それよりも、トロウルくんのほうが心配よねえ。全然満たされてないみたいだったし。
勢い余って身の丈の合わない相手に喧嘩売ってないといいけど。
この学園、創造神だの破壊神だの与太話みたいな連中もいるらしーし。
(ないわー、と蓋盛はひとり笑う)

蓋盛 椎月 > ……サンプルが増えるのはまあいいんだけどさー、
あんまり増えまくってもそれはそれで困るのよね。
あたしって一人しかいないわけだし。
(椅子に身体を預ける。
 ぎし、という音が彼女以外誰もいない保健室に、大きく響く。)

前から喧嘩の絶えないとこだけど、最近はとみにキナくさいなー。
風紀やら公安はちゃんと仕事してるのかしら。
あいつらあんまり好きじゃないけど、あたしが身体張ることになるのは困るのよねー。
(落第街で、渋々自分が川添の前に姿を現したことを思い返して、ため息)

蓋盛 椎月 > (独り言をしながら続けていた書き物を終える。)
(《イクイリブリウム》の副作用についてであった)
……もちろん、有能すぎたらあたしなんて息できないんだけど。
なかなか都合よくは回らないもんだよねぇ、世の中……。
川添くんみたいなのには、もう少し楽しく動いて欲しいなー。
コワイ人たちに、本気で追いかけられない程度に。

蓋盛 椎月 > (記録用のノートを閉じ、首をコキコキと回す)
(そして、厳重に魔術的に封されたデスクの引き出しから
 一つのスクラップブックを取り出し、広げる……)

(それに収まっていたのは、『火蜥蜴団』と呼ばれる零細テロ組織の
 活動を報じた新聞記事だった)

蓋盛 椎月 > …………。
(しばらく細目でざっと眺めたあと、それを閉じる。)
(再びしまいこもうか悩んで、やめる)

絶望することに絶望してないってのは、
羨むべきことだからね、ほんとに……。

蓋盛 椎月 > (《イクイリブリウム》研究ノートだけを引き出しにしまい込み、再び魔術式に封をする。
 封は錠前の形をしており、使用者に魔術の素養がなくても使えるタイプのマジックアイテムだ。)

……ま、なんかうまい方向に転がるでしょ。
世界ってのは思いの外都合よくできてたりするから。
(へら、と緩んだ笑い。あくまで気楽にそう言った……)

蓋盛 椎月 > 妙にセンチメンタルになっちゃったな。あたしらしくもない。
(指先で、黒い蜥蜴のヘアピンをいじる。彼女を幼く見せている原因のひとつだ……)

今夜はどうしよっかな。いろいろダルいし、もうここに泊まっちゃおっかなー……。

蓋盛 椎月 > やめやめ。
今日はちゃんと帰ろっと……。
(大事そうにスクラップブックを抱えて、保健室をあとにする。)

ご案内:「保健室」から蓋盛 椎月さんが去りました。
ご案内:「保健室」にサイエルさんが現れました。
サイエル > 「右よーし、左よーし。よし、誰もいねぇな。OKOK……さぼろ……」

がららっと扉を開けて、どかっと保健室の主である椅子に腰掛ける。
ベッドは今は気分じゃない。寝るなら畳の上が一番である。

「……酒にタバコ、あとは漫画に小説。うむ、サボる必需品は十二分っと」

ご案内:「保健室」に矛海遼さんが現れました。
矛海遼 > 「保健室は………ここで合っているか?」

すらりとした、無表情が張り付いたような青年が静かに呟きながら。扉を開き中へ入ってくる

サイエル > 「……あぁ、そうだよ。合ってるけど、なんでしょ? 怪我ですかね?」

そそっと袋を机の下に隠して、くるっと扉の方を向く
無精ひげを撫でながら、肩をすくめて

「いや、ほかの保険医さんがいたら運が良かったですが、私普通の治療しかできない保険医でして重症ならそちらに連絡を取っていただけると?」

矛海遼 > 「……いえ、こちらへ越してきたばかりでして。道や場所を覚えておこうと思っていたので」

何せ少々忘れやすい性格なので、と付け足しつつ。何かを机の下に隠す様子を意に返さずに近くの椅子に腰を掛ける

「私が怪我人になることはまず無い物でして、それについては全く問題無いので安心していただきたい。仕事に時間を取られたくは無いでしょうし、ね?」

サイエル > 「……なるほどなるほど。それは大変そうで……」

――居座った。どうしよう、サボれないなどと内心思いながら

「ええ、怪我は良くないですからねぇ。それにこんなむさいおっさんに治療とかされたくないでしょう。若い連中は」

無精ひげを撫でながら、やれやれと肩をすくめ

「最近は物騒だって聞きますから、忙しくはなってほしくはないですなぁ。保健室が盛況なのは喜ばしくないことです」

建前だが本音でもある言葉を言いつつ

矛海遼 > 「このような性格だから今だ独り身な訳でしてね」

何処か冗談めかして呟く物の、表情は冷たい

「まぁ、無茶をしたという事相応の罰にはなりえますよ。特に血の気の多い、子供たちには」

座りながらそちらに視線を向けつつ、懐からちくわを取り出す

サイエル > 「……今日はちくわに縁がある日だなぁ……そういう人ほど好きっていう人もあるそうですよ?」

――おお、怖いと、その表情を見ながら心の中でつぶやき

「まぁ、そういうことを教える場所でもあるのでしょう。ここは。それも教師の勤めだったりもするのでは?」

他人事のようにつぶやいて

矛海遼 > 「違いない」

相変わらず本当に言っているのか、冗句なのかわからない仕草でちくわを咥える

「酒があればそれはそれでいいのですがね。生憎、私の分はなさそうだ」

サイエル > ――げ、バレてる……

「……お人が悪い。分けますよ……えぇ。でも職務中です。共犯ってことで内緒ですよ?」

袋からガサゴソ。
中にはウォッカが入っていた。

「……ショットでいいですか?」

まいったなというような表情をして慣れた手つきで保健室からグラスを持ってきて

矛海遼 > 「えぇ、勿論。口止め料にしてはおつりが出る」

ちくわを飲み込むと、懐から烏賊煎餅を取り出す

「共犯ならば喜んで相乗りさせて頂きましょう」

一瞬、表情が柔らかくなったような気がしないでもないか

サイエル > 「……そうしてもらえると助かりますよ」

そっと、ショットグラスに注いだそれを渡しながら

「そういえば引っ越してきたばかりとは、新任の今日しかなにかです?」

ぐいっと飲み干し、焼けるような度数の高さを楽しみつつ
次の杯に注ぎ

矛海遼 > 「えぇ、一応の所はそのような形になります」

グラスを受け取りながら烏賊煎餅を皿に乗せ、机に置く

「まだまだ若輩者ですが、よしなに」

グラスを口に着け、ゆっくりと飲む仕草は何処か色気も感じるかもしれない。

……無表情が張り付いたような男でなければ

サイエル > 「いや、よろしくと言えるほど職員室にはいないですが……」

それはそれでどうなんだという言葉をつぶやきながら

「ええ、まぁ機会があればそれなりに」

無表情なのは”悟られないようにしているのか”、それとも”そういうふうになってしまったのか”

どちらかの話だが、まぁ面倒この上ないので
サボる邪魔にもならなさそうなので考えるのを放棄した

「なかなか良い酒でしょう。度数が高いのが好きでしてね……?」

煎餅を手に取りばりぼり

矛海遼 > 「職員室に居ないのはおあいこですがね。あそこの空気は旨くない」

グラスから口を離し、吐息が漏れる

「強い酒は嫌いじゃないですよ。本当に良い酒だ」

煎餅を一つとり、口へ運ぶ

サイエル > 「いや、嫌いじゃないですけどね。堅苦しいのっていうかそういうのはありすぎると窮屈ですからね」

おかわりを注ぎつつ、ぱきゃっと割ってまた一口煎餅を口に放る
間違ってはいない。窮屈なのは困る。でもそういう場所がないといけないのも事実。
なぜならそうでなければ”サボリ”の楽しみが減ってしまうではないか、うん
などと持論を、もくもくと自分の中で展開しつつ

「口に合ったようで何よりですよ。これから、街を覚えるのもあるようですから2杯くらいにしておきましょうか」

矛海遼 > 「秩序なんてものはそういう物です。無ければ困り、在ったらこれまた困る。あぁ、もう一杯だけ頂きますね」

言葉を返しながら、グラス注がれる酒を静かに見つめる

「これだから面白いんだ。生きるって事は」

サイエル > 「なかなか難しいことを口にしますねぇ……」

どうぞ? と視線で告げて。

「生きることは楽しいこと。それを教える場所が少なくなったのは、悲しむことなのかもしれませんねぇ。まぁ、ここに来るものたちは、そういうことを考えているもの、考えていないもの、なにかを失ったもの様々かもしれませんが。どれだけ楽しいと心から言えてるのやら……」

なんて、思いません? などとサボっているこの場所で
なんともカッコつかないくたれたおっさんがほざいた

矛海遼 > 「えぇ、実に残念な事ですよ。そう言った事を教えられる物が少なくなることは」

煎餅を一口齧り、注がれた酒を飲みこんで行く

「物事はシンプルでいいのかもしれませんけどね。唯、楽しいと思えることを実行する。やってはいけない良識を教えるのが教師と言うように」

サイエル > 「……確かに。あまり複雑に捉えすぎて、頑固に良識を曲げないのもなかなかそれはそれで不自由ですしね」

時計を見る。終業だ

「さて、私の当番はここまでなので失礼しますかね。あなたはどうしますか?」

話に付き合うのもいいが、なにより仕事以外でこの場所にいるのは嫌だ。ので、立ち上がった

矛海遼 > 「私もここから出ましょう。他にも回っておいた方が良いでしょうし、ね」

空のグラスを机に置き、何も乗っていない皿を手に取って立ち上がる

「お酒、ご馳走様でした」

皿に残った欠片を片付け、懐に皿をしまった後に一礼をする

サイエル > 「あぁ、ではいろいろ確認しなければいけないことはありますのでお先にどうぞ?」

鍵をチャランっとして。
ベッドや、なくなったものはないかなど点検はせねばいけないのだ。
おもにサボった証拠を隠すために

「お粗末さまでした。早く慣れるといいですな?」

矛海遼 > 「えぇ、ではこの事はお互い内密に、と」

頭を上げると、そのまま扉へ向かい、静かに開き

「お先に失礼させて頂きますね。では、また」

そのまま外へ出て行き、扉をゆっくりと締める。そのまま足音が遠ざかって行くだろうか……

ご案内:「保健室」から矛海遼さんが去りました。
サイエル > ……はぁ、と一息。
やれやれサボれないかと思ったら、サボった挙句妙な縁ができたものだ。
買ってきた小説や漫画は読みそこねたが、まぁこれはこれで良いだろう。

「……さてっと、帰ろうかね」

ゆっくり腰を上げて、買い物袋をカモフラージュして職員室へと……

ご案内:「保健室」からサイエルさんが去りました。
ご案内:「屋上」に雪城 氷架さんが現れました。
雪城 氷架 > 「すかー……」
ベンチに寝転んで、寝息を立てている少女
他に生徒の姿はなく、学校自体が静かだ

つまり講義時間中だ

もっとも苦手な古文の授業から逃れてきた、ささやかなお昼寝タイム

雪城 氷架 > 良い陽気に僅かに湿気を含んだ爽やかな風が心地よい
絶好のお昼寝日和だった

長いツインテールの髪が風に運ばれてサラサラと揺れる

ご案内:「屋上」に獅南蒼二さんが現れました。
獅南蒼二 > 見回りに来たわけではない。この白衣の教諭がこの瞬間にこの場所を訪れたのはまったくの偶然であった。
魔術の初歩的な実験材料として、風を捕まえに来た。それだけだったのだが……。
「……?」
講義時間中だというのに、ベンチには人影がある。
僅かに目を細めたが、先ずは自分の用事を済ませよう。瓶の蓋を開けて、何事か呟く……すると、見かけには何も起きていないようだが、風が、僅かに、弱まった。

ご案内:「屋上」から獅南蒼二さんが去りました。
ご案内:「屋上」に獅南蒼二さんが現れました。
雪城 氷架 > 少女は教諭の登場にはまるで気づかずベンチで寝こけている……
熟睡して寝返りをうったら落下しそうでもあるが、少女の寝相は良い方らしかった

獅南蒼二 > 瓶を袋に仕舞い込めば、改めてサボりと思しき生徒に近づく。
見覚えのある顔だった……異能者の中でも、非常に不安定で危険な異能を発現させている生徒……だっただろうか。
「………………。」
あまりに無防備な姿に、ため息を吐いた。こんな娘が、人々を脅かすような力を持っているのか、と。
すぐ近くまで行けば、起きるだろうか。

雪城 氷架 > 「…………もぁ……」
太陽光が遮られると流石にうっすらと目を開ける

「うわっ!?」
無精髭フェイスにびびった、というよりはその顔に見覚えがあったのでびびる。
思わず飛び起きた

「あ、あはは、いい天気ですねセンセー」
サボっていた身として、実にバツが悪い

獅南蒼二 > 「あぁ、そうだな…昼寝をするには最高の陽気だ……が、私の腕時計が故障していなければ、今は、ここに学生がいるはずはない時間なのだがなぁ?」
貴女が魔術学を履修していればもちろん顔は知っているだろう、そうでなくても、この男には妙な噂が多い。
噂好きの学生にとっても、それなりに良い話題の種になっている。

「何か、言い訳はあるかね?」
表情は僅かに苦笑が浮かぶが、視線は鋭い。

雪城 氷架 > この時間帯は履修している講義がありません
───なんて嘯いたところで調べられたら一瞬でわかることだ

「あ、ハイ……スミマセン。サボりです……」

目線を泳がせつつ素直に応えた

魔術学の先生だったっけ…それ自体は履修していないが、
ちらほらと学内で見たことがあるので覚えていた
変な噂もあるらしいが、詳しくは知らない

獅南蒼二 > 氷架の素直な言葉には、僅かに微笑んで…

「ほぉ、素直に反省するとは感心だな。だが、スミマセンの一言で済むものかね?……相応の罰を受ける必要があるとは思わんか?」

そう続けた。
この学園では、エスケープした場合のペナルティが明確になっているわけではないが……。

雪城 氷架 > 「え゛…し、指導室行き、とか…?」
正直まだこの学園も日が浅い
非行行為の指導がどう為されているかは知らなかった

これぐらいでいきなり停学、とかはないよな…?
と思いつつ目の前の教諭、蒼ニの表情を伺う……

獅南蒼二 > いずれ、調査しなくてはならないと思っていた生徒である。
好都合だ。
「公安委員会も風紀委員会も、最近は躍起になっているようだ。指導室で済めば良いな……?」
肩を竦めて笑いながら、低いトーンで呟く。
視線は相変わらず鋭い……心から笑っているわけではない、ということは、誰の目にも明らかだろう。

「さて、私はお前をどうするべきかな?」
唯一の目撃者は、目を細めて、そうとだけ問う。

雪城 氷架 > 「は……?」
思わず怪訝な顔、
講義をサボったくらいでそんな大げさな話になるだろうか

「あ、あのさ先生、ちょっと授業を抜けだしてサボるくらい、
 いや、良いとは言わないけど、よくあるコトじゃないのかなー…とか…」
なんで治安を担当する組織2つの名前が出てきたのかさっぱりわかっていない様子だ。
けれど、脅されれば一般生徒の立場としたらそれはとても怖いことで‥

「……こ、今回だけは見のがしてください…とか言ってもダメかな…」
厳しい先生なのだろうか、表情を伺いつつ、そう切り出す……

獅南蒼二 > 「よくあることだと見逃していては、学園は成り立たん。だが、お前の言うように【よくあること】なのだとしたら、誰かが、見せしめになる必要があると、思わんか?」
表情を変えることもなく、言い放つ。
もちろんブラフであるかが、思ったよりも反応は良い。

「まぁ、可哀想だとは思うが、お前を見逃せば私も職務怠慢だ。」
とりつく島もない、と、そう見せかけておいて、
「……が、そうだな。お前を見逃したら、私にどんな得があるのかな? 見逃されたいのなら、私を説得してみろ。」
課題を出してきた。

雪城 氷架 > 「……ぅ」
真っ当だ、一分の反論の余地もない
…が、続く言葉には意外そうな顔をして

「せ、説得…?
 そんなこと言われても…」
どうしろというのだろう
ただの一般生徒である自分に、教師を得な気分にさせるようなことができるわけがない
妙案で乗りきれるような発想力も持ち合わせていない……押し黙ってしまう

獅南蒼二 > 「……3分以内だ。」
氷架の内心など知ったことではない。
機械的に、そう言い放つ。瞳や表情を見る限り、温情をかけてくれそうな様子はない。
この会話も、罰も、すべて教育の一環だと言わんばかりである。

雪城 氷架 > 「うぅ」
そんな案が浮かぶわけもない、観念するしかなさそうだ。
というのが少女の出した答えだったのだろう。
バッと頭を下げる、

「す、すいませんでした……指導室で罰を受けてきます」
指導室って何処にあるんだろう、まず探さないとな……
そんなことを考える。
悪いことをしてしまったものはしかたない…後悔先に立たずだ、
おとなしく報告されて罰を受けよう……

ご案内:「屋上」に照夜さんが現れました。
獅南蒼二 > もう少し頭は回らんものか、と内心に苦笑しつつも、入学したての生徒ではこのくらいか、と納得する。
むしろ、この素直さは称賛に値するかも知れない。

「……十分に、反省したか?」
しばらくの沈黙の後に、小さく、呟くように……ただ、先ほどと違うのは、僅かに柔らかい口調で。

照夜 > 「……おや」
風を浴びにきたら既に先客が二人。
これは邪魔してしまっただろうかと頭をかく。

雪城 氷架 > 16歳の自分に出来ることなどたかが知れている
大人である教師に得をさせることなど、まるで思い浮かばない
それこそ、校則に触れる内容くらいしか

「…ごめんなさい」

しゅんとして謝罪の言葉を向ける

獅南蒼二 > 氷架の表情を見れば、小さく頷いてから、笑う。
その笑みがどんな感情を内包したかまでは、伝わらないだろうが。

「反省の色は十分に伝わった。で、私にとっての【得】だが……お前は高いレベルの異能を発現させていると聞いた……ひとつ、授業を手伝ってくれんか?」

照夜 > (タイミングが悪かったな、また後で来るか)
二人でなにか話していたようだが、あまり割り込める話でもないの様子だったため、その場を離れる。

ご案内:「屋上」から照夜さんが去りました。
雪城 氷架 > 「え…」
思いがけない言葉に顔を上げて

「た、高いレベルって言っても、その……異能の試験はE判定で……」
制御がアマすぎることと、
能力自体の危険性を踏まえての厳しい評価だった

緊張していたために、屋上に現れた古典の教師には気づかなかった

獅南蒼二 > 「それならばお前の為にもなるかも知れん。」
そうとだけ呟きつつ、一枚の紙片を差し出した。
それは、第三実習室で行われる、魔術学応用の授業の詳細。
生活術の応用として、様々な自然事象を魔術学によって鎮圧する。そんな内容の授業だ。

「3日後、お前に【天災】役をやってもらおう。嫌とは言わんだろうな?」
つまり、魔術学の履修生相手に、異能をぶっぱなせ。ということらしい。

雪城 氷架 > 「魔術学…応用…?」
魔術は自分には敷居が高いと思い、避けた講義だ
つらつらと授業の詳細に目を通しても、正直よくわからない

「…天災って……あ、危なくないのか…あ、っと…危なくないですか?
 あの、異能の指導員の先生に、対人行使は厳禁って言われてて……」

自分のことを知っている先生なら、情報は共有いるものと勝手に思っていたが……

獅南蒼二 > 魔術学概論でさえ、難易度は低くない。まして応用ともなれば、履修生は僅かしかいない。
それはそうだ…なんの力も持たない人間が、異能にも匹敵する力を得るための学問なのだから。

「天災は、危険なものだ……だからこそ、お前に手伝ってほしい。安心したまえ、私が立ち会い、危険であれば停止させる。」

どうやらこの男は、全てを知った上で、言っているようだ。

雪城 氷架 > 高度な魔術を身につける為の講義…
確かに、そう説明されれば納得できる…かもしれない

先生立ち会いの元ならば、大丈夫だろうか
指導員の先生にも話は通してくれるのだろうし…

「…わ、わかりました。じゃあ、お手伝いします」

サボタージュを黙っててもらう代わりに、という意識は少なく、むしろ
『自分の能力が何かの役に立つ』ということに希望が見えた気がして、二つ返事を返してしまうのだった

獅南蒼二 > 氷架の言葉に、男は、満足気に頷いた。
やはり、素直さは称賛されるべきだ。意図した通りに、動いてくれる。

「そうか……それは、有り難い。
異能学の教諭には私から話そう……勝手をして、変に気分を害されても困るからな、お前は何も言わなくていい。」

そう、釘を刺すことも忘れない。

雪城 氷架 > 「はい、わかりました。えっと…3日後……と…実習区使うのかな…ていうことは午後ですか?」
取り出した手帳にメモをとる
こういうところはしっかりとしているらしい

獅南蒼二 > 「場所は魔術学部棟第三演習室、時間は17時30分。
汚れても構わないような、動きやすい服装で来ることを勧める。」
授業をさぼっている事実と、この勤勉さ。
その落差がおかしくも感じるが、とくに顔には出さず。

「他に聞きたいことはあるか?」

雪城 氷架 > 「え…学部棟で…?」
演習室があるのは知っているが、当然それ用に造られた訓練施設のある実習区と比べられるようなものではない

「もうちょっと広くないと…危なくないですか?」
天災と言うからには、ただ小さな火を放てば良い、というようなモノではないと思ったのだが
ほんの少しだけ、疑いの目を向けてしまう
もしかすると、すごい結界魔術とかがあるのかもしれないが…

獅南蒼二 > 「疑問は尤もだが、それは無学であることの証明だ。
魔術学に空間操作術と呼ばれる系統があることは知っているか?
そして、学部棟には持ち出しに適さない高度な触媒がある。物理的な広さなど、問題にならない。」
結界魔術どころか、空間そのものを広げる魔術。
もしかすると、氷架にとっては物語の中でしか聞いたことがないようなものかもしれない。
けれどこの教師は、事もなさげにそう告げる。

嘘をついているようには、見えないだろう。

雪城 氷架 > 「そ、そうなんだ…魔術のことはほんと基礎すら知らなくて…」
かりかりと側頭部を掻いて

大丈夫、だろう
先生監督の元で授業の為にやることだ、
大げさに考えていても仕方ない。

授業の場所と時間をメモに残して、鞄に仕舞いこむ

それに少しだけ楽しみでもある
言い換えれば助手だ。
そんな風に自分の力を使ってみるのも初めての経験になる

獅南蒼二 > 「魔術学を学びたいのなら、魔術学概論の授業を履修することだ。」
学ぶ意欲があるのならな、と、苦笑しつつ…腕時計の時間を確認する。
講義時間が終わり、昼休みになろうとしている。
「……さて、では、よろしく頼むよ。」
そうとだけ言って、確認するように小さく頷いてから、男は背を向ける。
氷架の期待など知りもせず、男は、満足気に笑っていた。

ご案内:「屋上」から獅南蒼二さんが去りました。
雪城 氷架 > 「はーい」
少し間延びした返事を返した
こんな難しいもの学べるわけないだろ、というのが本音だ

「……はぁ、なんとか罰は受けずに済んだけど…
 あーあ緊張した……真面目に授業受けてたほうがマシだったかなぁ……」

とはいえ、また別の楽しみができたのだ、それはそれでおいておこう

ごろんと再びベンチに横になる
間もなく、昼休みを告げるチャイムが鳴った

ご案内:「屋上」に蒼穹さんが現れました。
雪城 氷架 > 「(昼休みか…昼ごはんどうするかなー…)」

売店は競争が激しい。
急いでいかなければめぼしいパンや弁当はなくなってしまう

「(のんびり学食でいいか……)」

蒼穹 > (「移ろい変わる世となれど。」人の世に、こんな言葉があるという。言い回しはあれだが…要は、先程の教師の男と入れ違いに、屋上に青い長髪揺らして現れる、腐った邪神の姿が一つ。因みに、羽根も生えてないのに、直接屋上に飛来したのは…魔術の力他ならない。)
やっほー、ヒョウカ。キミも休み?って当たり前か。食事とかどーすんの?
(手を振りながら、軽い挨拶。因みに、彼女との関係は一度会っただけである。だが、そんな事全く気にせず、慣れ慣れと話しかけてみた。それもまた、己の在り方の一つ。)