2015/06/23 のログ
■雪城 涼子 > 「うん、島。でもちょっと不便かもしれないから、ビーチでもいいかもしれないなーって悩むところよねえ。
いっそ両方用意してから考えるかしら……」
ものすごく贅沢な悩みだった。金持ちこのやろう、である。
「あら、さいこちゃん水着買ったんだ。ちょうどいいわね、うん。
じゃあ海は決定でいいかも」
楽しみー、と。男の思惑など気がついてもいない風で喜んでいた。
■来島宗仁 > 「ははは、いやぁ、楽しみにしていますよ!」
見たか生徒ども、これが人生の勝利者だ!
我が世の春が来た! 夏だけど!
まだ見ぬプライベートビーチに思いをはせながら。
この男、頬が緩みっぱなしである。
「そうですね。この夏は海で、家族で過ごすとしましょう!」
■雪城 涼子 > 「あら、宗くんがそんなに喜んでくれるなんて嬉しいわ。」
うん、と頷く。相変わらず気づいていないが、変なところで鋭い割に、変なところで鈍いせいだろう。
「さて、話も綺麗にまとまったけど……他に、何か話しておくこととか、ある?」
あらためて、きいてみた。
■来島宗仁 > 「――いや、こんなもんでしょう。
あ、今までどおり遠慮せず、うちにも来て下さいよ。
さいこの奴、あれで結構飯作るの上手いんで」
早速のろけである。
が、この男なりに気を使っているのだ。
今まで通りでいいのだ、と。
「――と、授業がそろそろはじまりますね」
■雪城 涼子 > 「ふふ、家族の家ですからね。遠慮無くいかせてもらうわ。」
くすり、と笑う。
「あー……氷架ちゃんとか括流にも言わないとかな……?
宗くんから伝える?」
椅子からたち、移動しようとする前にちょっと聞いておく。
■来島宗仁 > 「――あぁ、括流には俺から言っときます。
色々世話かけたんで、義理は果たさないと」
氷架には、まぁタイミングがあったらどっちかが、って事で、と笑った。
彼にとって、氷架はまだまだ、妹であり子供なのだ。
ご案内:「保健室」に雪城 氷架さんが現れました。
■雪城 氷架 > 「あー……ダルい…兄貴ーちょっと寝かせてー……」
そんなところへふらふらとやってくる氷架
はた、と涼子ママと目があってアレ?という顔
■雪城 涼子 > 「ん、わかったわ。じゃあ、そういうことで」
改めて、保健室の扉へと向かう。
「じゃあ、そーくんまた今度……って、ひょーかちゃん?
ちょっと大丈夫?」
出ようとしたら、娘がフラフラになってやってきた。流石に慌てる。
■来島宗仁 > 「――っておい氷架、どうした、またサボりか」
とはいえ、例の炎の巨人事件の事もある。
もしかしたら制御疲れかもしれない。
まぁ、一応寝かすか、と保健室内へ案内する。
■雪城 氷架 > 「サボりじゃないっつーの……」
見れば顔色も悪そうだ、まるで貧血の様相
「…ちょっと今月重くってさー…
多分環境変わったせーだと思うけど……」
涼子ママにそう答えて、母親だしきっと何のことかはわかってくれる
■雪城 涼子 > 「あ……薬とかある?平気?」
氷架の言葉に色々察した。うん、しょうがない。これはしょうがない。
それにしても、こんなの久しぶりだな……
「そーくん、お願い。寝かせてあげて。体調悪いのは間違いないから。」
それだけ来島に伝える。保険医だし身内では有るが、一応男なので女の細かい機微を言うのはさすがに微妙にためらわれた。
■来島宗仁 > 「ん? あー……」
なるほど、あっちか。
それと悟ると来島はこの件を涼子に任せる事に決めた。
早速ベッドのひとつを解放する。
「えーっと、なんか薬あったかな……」
■雪城 氷架 > 「薬は寮出る時飲んできたけど、そろそろ切れるかも」
痛み止めでは倦怠感はどうにもならない、案内されるままに保健室のベッドへ。
「多分しばらく寝てれば治るよ。
……何か大事な話してた?ごめん、邪魔して」
ご案内:「保健室」に雪城 括流さんが現れました。
■雪城 涼子 > 「そういう時は、ちゃんと薬を持ってあるかないとダメよ。
うーん……何か持ってたかしら……」
地味に、この体になってからは縁遠くなっていたのだ。
羨ましい、と思われるかもしれないなあ、などと今更に思う。
「ああ、気にしなくていいのよ。大事な話だったけれど、ちょうど終わったところだし……
ホントは、ひょーかちゃんにも聞かせたいところなんだけど、落ち着いてからかな」
■雪城 括流 > にょろん、とキュアとかピュアとか名前付いてそうな頭痛等のお薬を咥えて氷架のポケットから現れる小さな蛇。
「ひょーか、そろそろ薬切れるころだけど大丈夫… あれ。」
きょろきょろ。
■来島宗仁 > 「――おやまぁ、勢ぞろいだな」
括流も来たのを見て。
薬も到着したようだし、水でも用意しておくか。
コップを出し、水を注ぐ。
「あぁ、話は終わったとこだ」
■雪城 氷架 > 「ならいいけど」
この二人が二人きりで会話してるところは別に珍しくもないけど、
学校内では初めてみた気がしてつい気を使ってしまう
皺になるといけないので上着を脱いでベッドの脇のハンガーにかけようとすると、
見慣れた蛇がにょろんと出てきた
「用意いいなぁ、さすがククル」
思わず苦笑してしまう
「寮においてあるヤツ共有のやつだから持ち歩くのは気が引けてさ、
そんで朝薬局寄ってこようと思ってて忘れた」
あっけらかんとそう言いつつ、ベッドに座って靴を脱ぐ
■雪城 涼子 > 「あ、くくるん。ちょうどよかった!ありがとうね」
出てきた蛇……いや括流にはお礼をいう。
「あのね、忘れた、じゃないわよ、ひょーかちゃん。自分のことなんだから、ちゃんとしないと。
今回は、くくるんが持ってきてくれてたからいいけれど、なかったら大変でしょ。」
むすっと氷架に説教する。
■雪城 括流 > ポケットからするすると出てくると、すっと氷架のそばに薬を置く。
「勢ぞろいだね。…ひょーかが保健室に来るのは普通だけどりょーは何かあったの?
…あと、宗仁くん、ごめん。」
様子を見渡してそれぞれに声をかけ…来島にはちょっと申し訳なさそうに、しゅんとして。
■来島宗仁 > 「ん、何で謝るんだ?」
きょとんとしながら括流を見る。
本当に覚えが無いようだ。
■雪城 氷架 > 手元におかれた薬を取り出して、用意してもらった、水の入ったコップを手に取る
「わ、わかってるよ…学校でまで説教しなくていいじゃんか」
薬を飲み、ベッドに横になると掛け布団を口元まで引っ張る
バツが悪そうな表情を見られたくないかのようにも見える
■雪城 括流 > 「二人に時間を置けば、と思ったけど……なんだか騒動があった、って話を聞いたから。
あんまりこう、危険については責任とれないからね…。」
来島との酒場での話が裏目に出たような気がして、すこししょんぼりしている。
さいこと来島の間にあった騒動の中身の詳しい内容まではしらないが。
■雪城 涼子 > 「……ぁ」
思わず説教してしまったが、ちょっと可愛そうだったかな……と反省する。
実に甘い親である。
「あー……ごめんね、ひょーかちゃん。ちょっとお話聞く余裕、ある?
余裕があるなら、折角だし大事な話をしようかなと思うんだけど……無理にはいいわ」
■来島宗仁 > 「あ、あー……それな、それ……。
んー、それなんだけどさぁ」
さて、どうするか。
一応、括流には伝えたいのだが……
氷架の居るこの場で言っていいものか。
ちらっと、確認するように涼子に視線を送る
■雪城 氷架 > 「寝てたままでいいなら聞くし、
聞いてほしくない話なら耳塞いどくけど?」
ころん、と寝返り
■雪城 涼子 > 「ん、多分、氷架ちゃんも聞いておいたほうがいい話。
大事な話だもの。後で初めて聞きました、みたいな時にすねちゃうかもしれないわ」
後半はやや冗談めかせたが、少しだけ真面目な調子で。
「うん、こっちは多分平気。後は宗くんの判断に任せる」
と、来島にふった。
■雪城 括流 > 「…?
……ああ、もしかして急激に進展した?」
あのことと推測したようで、首をくるんと曲げてから口を開けて。
「ひょーかも大丈夫だとは思うよ。」
■来島宗仁 > 「あぁ、うん、じゃあ」
覚悟を決めた。
涼子に言えたのだ、この二人にも普通に言えるだろう。
うん。
「前に話したさいこ。
うん、色々あって、あいつに告白しました」
でもやっぱり、少しだけ照れくさそうに。
「で、勢いでつい、婚約しちまった、うん」
■雪城 氷架 > 「勢いで婚約って……兄貴らしいと言えば兄貴らしいけど」
大丈夫?ちゃんと責任とれんの?と苦笑する
が、実際に疑っているような口ぶりでもない
この男が信頼できる存在なのは
長年の兄貴分としての付き合いでよく知っているのだ
「お母さんのことはもう完全に諦めたんだ」
布団に包まりながら、意地悪な笑みを浮かべる
■雪城 括流 > くくるは特に驚く様子は無く、やっぱりね、とだけ呟く。
「…本当は私は時間を置いて宗仁くんが覚悟を決めるか、
もしくはさいこさんに伝えて職員寮に押しかけさせるか…と思っていたけど。
よかった、宗仁くん。おめでとう。」
騒動が無かった場合の思惑もちゃんとあったようで、くっつくという選択は結果として括流には自然なことだった。
こちらは静かにただ祝福する声音で。
■来島宗仁 > 「――お、おう。まぁ、そんだけの事だよ」
意外と素直に受け止められてびっくり。
お父さん、ちょっと悲しいです。
いや父親とかでもないんだが。
「って、どーして涼子さんが出て来るんだ!」
慌てて否定しておく。
まったく、こいつのこーいう所は変わらない、と思いながら。
■雪城 涼子 > 「ん、なんで私?」
氷架の言葉に首を傾げる。
全く気がついていない模様である。
■雪城 氷架 > 「私はずーっと、兄貴はお母さんのことが好きだったんだと思ってたから」
布団で顔を半分隠しているが、笑っている。目でわかる。
しかしその言葉は過去系
過ぎ去った過去の話
ただ、幸せそうな顔を浮かべる兄貴分をからかっているだけだろう
■来島宗仁 > 「――ったく、口が減らねぇな」
がしがしと髪を掻きながらため息をつく。
――多分、涼子へのそれは「好き」ではなかった。
それは多分、憧れとか憧憬とか、そういう「好き」未満のものだったんだろう。
それも、過去の話だ。
「ほら、寝てていいから、ちゃんと休むんだぞ」
そう言って、授業の準備をする。
もうすぐチャイムがなるだろう、行かなければ
■雪城 氷架 > 「……ん」
ちゃんと休めと言われれば掛け布団をなおして、ゆったりと寝て休む姿勢
「……良かったなー、兄貴」
忙しげな兄貴分
一言くらいは心から祝福を贈ろう
■雪城 涼子 > 「ああ……ごめんね、そーくん。そろそろ時間だよね。
行っていいよ。私はもうちょっと、ひょーかちゃんの様子を見ていくから」
きょとんとした顔を真顔に戻し……それから、申し訳無さそうに来島に声をかける。
「ひょーかちゃんは、大人しくおやすみなさいね」
■雪城 括流 > 「りょーは気にしなくていいと思うよ。
それもまた、来島くんが整理できたらきっと話してくれるんじゃないかな。」
不思議そうな、気が付いていないような涼子の様子に、うんうんと頷いて。
ある程度過去として整理は付いたんだろう。勢い任せだったんだろうから完全に決着ついたかはわからないが。
「そうだね、いってらっしゃい、宗仁くん。」
■来島宗仁 > 「――おう。後はよろしくな、括流」
手を振って、保健室を出て行く来島。
――家族に見送られた彼は、心底幸せそうだった。
ご案内:「保健室」から来島宗仁さんが去りました。
■雪城 涼子 > 「あ、そうだそうだ。もう一個大事な話忘れてた。
今の話からね。折角だから、家族で遊びに行こうって、そーくんと話してたの。
それで、そろそろ暑くなるし海もいいかなーって……島とビーチ、どっちにしようか?」
お母さんは楽しそうに二人に聞いた
■雪城 氷架 > 「家族でかぁ……。
此処にきてから家族でのんびり、ってあんまりなかたもんなー」
そうだ
もうすぐ夏休みじゃないか
……順当に単位を習得できれば
「考えとく。
しんどいし、ちょっと寝るよ」
おやすみ、とゆっくり瞼を閉じて
しばらくすると、静かな寝息が聞こえてくるだろう
ご案内:「保健室」から雪城 氷架さんが去りました。
■雪城 涼子 > 「ん、まだ先の話だしね。ゆっくり休んで。
後でじっくり考えればいいし」
手配だけはしないとねー、なんて。高い買い物を軽く考える
■雪城 括流 > 「おやすみひょーか。…起きたら補修だね。」
ひっそりと死の宣告みたいな台詞を穏やかに呟きながら。
「…海か。どうしてもだめというわけじゃないけど…日光が強い時期だし。
ただ最近物騒なこともあるから…セキュリティに気をつけるなら島、かな。」
冷たい水場にはちょっと弱いので、うーんって表情をする括流でした。
夏場だしそこまでないけどね。
■雪城 涼子 > 「まあ、水に入らなくてものんびり日向ぼっこもいいものよ。
うーん、忙しくなるなー」
楽しそうに計画を練るお母さんでした。
ご案内:「保健室」から雪城 涼子さんが去りました。
■雪城 括流 > 「多分そうなるけどね。楽しみにしてる。」
そう答えて計画を練る涼子を横目にひっそりと人型になると、氷架の額に額を近づけて様子を見ている。
軽く魔術を使ったかもしれないし…そうしてしばらく慈しむように看病をしていた。
ご案内:「保健室」から雪城 括流さんが去りました。
ご案内:「教室」にジブリールさんが現れました。
■ジブリール > 【真っ暗な教室には息遣いが聞こえた。誰もいない教室には確かに誰かがあった。
零す吐息は憂いか暇か。授業も終了してもなおこの場に留まるのは如何様か。】
「ふー……」
【真っ暗な空間は彼女の好みだった。月明かりだけが照らす空間は大好きだった。
物憂う彼女はとある教室の教壇の上、台の上に腰掛けていた。】
■ジブリール > 【小さき矮躯は微笑んでいた。月がとても綺麗だったから。
このまま堂々と横になってみようかしら。そんなオフザケをしたら付き人にでも怒られそうな。
頭の中で考えたからかいは、実行しない。】
「物騒だとは聞き及んでおりますが、大変でございますねぇ」
【何の気なしに彼女は感嘆を漏らした。電気もつけず真っ暗な部屋にいる彼女こそ不審者その1として扱われそうなものを。
それと暴れている"アレら"を比べたところで何か違法性があるわけでも、校則違反をしているわけでもあるまい。
教卓の傍においてある大事な白杖とかばんを一瞥してから、彼女はまた息をついた。】
■ジブリール > 「……」
【幾度か周囲を見渡しても気配は無い。当然といえば当然。夜間の講義や、未だ屯する生徒はいるとはいえ。
カツン。踵を鳴らして彼女――女は教室を歩く。統一性ある机の"並木道"をしずしずと歩く。モデルが歩くような動作。真似事。】
「ふふ……」
【そんな一人遊びを可笑しく思えて、一人笑う。そしてターン。窓辺へと近づいて都市を見下ろしていた。下の明かりは、女にとって眩しすぎる。】
ご案内:「教室」に緋群ハバキさんが現れました。
■緋群ハバキ > 【少年が校舎に残っていたのは必要に迫られての事であった。時折、先輩や同輩に命じられて夜の校舎へ忘れ物を取りに行ったり】
【他者に使われる事を特に苦とも思わない彼にとって、夜の校舎もまた昼と同じく慣れ親しんだもの】
【つと、廊下から教室を伺えば。人影が見えた……ような気がした】
……が、学校の怪談……!
【大きな独り言をカマして、そっと教室の入り口から中を覗きこむ】
■ジブリール > 【学校に残るものといえば、別の棟にある夜間学習をしている生徒先生。あとはそう、忘れ物を取りに来た生徒と相場は決まる。
女はどれにも属さない。暇つぶしに残ってみただけの単純な物事。夜を歩く最中、その教室へとようがあったのだろう。
長い銀髪の女が月を眺めている最中だった。】
「――あら、あら」
【月光を背負って立つ女は楽しそうに笑った。そも、こんな異能だらけの都市で怪談が当てになるのだろうか。女は心の内で思うた。】
「わたくしが怪談に加わるなら、八不思議になってしまいますわね」
【軽口を叩いて、女は次いで「ごきげんよう」そうパシりでやってきた彼に告げた。】
■緋群ハバキ > 【月夜を背にした少女が笑う】
【月光を受けた銀色の髪が柔らかく拡がり、夜の教室に流れる様は何処か幻想的な風情で少年の瞳に映る】
【溢れるような笑みの楽しげな響きに、暫し目を奪われていた少年は我に返ったように視線を彷徨わせ、もごもごと口の中で何事かを呟いて】
き、聞こえてた?
……ええと。ごきげんよう、こんばんは。
今宵は月が綺麗ですね?
【床に付きそうな程長い赤マフラーを巻いた長身の少年は、思わぬ展開にしどろもどろになりつつ教室へ足を踏み入れる】
■ジブリール > 【女はマフラーが特徴的な彼の人を歓迎する。出て行けなんて言わないし赤い布と青い布、どっちがいいかと問いもしない。
しばし呆けてたような様相に首を傾げていたけれども、】
「こんばんは。……フフッ。えぇ、月が綺麗ですわ」
【反芻する言葉。返した言葉に可笑しそうに、短く嗤っていた。教室へと踏み入れるなら、その様子を観察するように眺めていた。】
「夜間授業というわけではなさそうですわね。忘れ物でもございましたか?」
■緋群ハバキ > 【噂話が好きな学生の事、七不思議なんてものは定番ではあるが。『夜の教室に現れる人形みたいな綺麗な女の子』なんてものは勿論無い】
【つまりは怪談などではなく、生きた人間が目の前に居るのだけれど】
【目の前の少女の夜に解けるような風情が、なんだか浮世離れした綺麗さだったが故に、少年は幻でも見たかという顔を暫く崩せなかった】
いや俺じゃなくて、ちょっと先輩に忘れ物取ってきてって言われて。
君は、こんな時間に一人で?
【夜の教室に一人佇む理由というのが想像出来なくて、思わずストレートな問いかけを送る】
■ジブリール > 【そんな評価が打ち出されているなんて女は知りえぬものの、さておき、鈍い瞳の様相のそれもまた、人形らしさを醸し出しているのやもしれない。
もっとも、女にとっては特に気にするようなものでもなかった。少しばかり表情が固い気もする彼。不思議そうな表情を浮かべながらもニンマリと笑う。】
「あぁ、なるほど。そういえば少し小さくも見えますわ。"見覚え"も無い気がします」
【物理的か精神的か。この場合は後者。女も小柄すぎるほど小さいけれど。れっきとした上級生。】
「はい、少々外が暑かったので、涼める時間になるまでここにずっといましたわ」
【問いかけにもすらすらと言葉を並べていた。】
■緋群ハバキ > 【少年と言いつつも彼は身長が高い方である。流石に、異種族平均と比べるとそうでも無いものだが】
【一般的な十代後半の男子としては平均以上――となれば、小さいと言われた理由がよくわからず、首を傾げる】
【が、次いだ見覚えと言う表現に顔色をなくし】
……ひょ、ひょっとして上級生のお方でしたか。
それは失礼をば……
【ぺこぺこと頭を下げつつ様子を伺う様は成程確かに精神的に大人物とは評しがたいものであった】
あぁ。そろそろ夏スからね。
毎日蒸し暑くてホント困っちゃう……
■ジブリール > 【ほんの少し顎をあげて、彼を見上げてみた。相変わらず窓辺で佇んだまま。ポーカーフェイスは上手のご様子。顔色が薄らいでいるのが、暗くても分かった。】
「お気になさらず。わたくしもこの容姿ですから」
【慣れている。女は暗にそう伝う。丁寧に謝ってくれる彼は、まだ評価のし甲斐があった。】
「この季節はとんと困りますわ。お風呂も何度か入らないといけませんし。おやすみしたくなりますわ」
【夏休みまで、一ヶ月ほどゆったりと。髪も長いから手入れも大変。とはいえ、それはすべて家の者がやってくれるけど。学園の中はまた別の話。】
■緋群ハバキ > 確かに色々小さ、あっいえっこれは……違う。
そうですねなんと言いますか!
まるで高価なお人形のようでお綺麗だなぁというかうわぁそれはそれですげー失礼な物言いな気がしてきたぞ……!
と、とにかく先輩がなんだかこう月光に解けてしまいそうに見えましたので! 見とれてしまいました!!
【慌てて入れるフォローが須く駄目な感じの発言になってしまう辺り、少年はポーカーフェイスとは程遠い】
【その癖変な所で詩的な表現をする辺り、変なやつという印象を持たれるかも知れない】
テスト前ですしねぇ。そういう訳にも行かず……
毎日走り回ってるんで、一日終わった後に浴びるシャワーがほんと有り難いんですよねー
女の人は大変なのだなぁ……
【ともあれ落ち着きを取り戻し、カクカクと首を縦に振る】
【日に何度かお風呂に入る、という言葉に自分とは違う生活水準を感じて、妙に畏まった態度】
■ジブリール > 「あら……まぁ」
【流れるように語った彼の言葉を頭の中で反芻する。一字一句丁寧に。頬に手を当てて喜びを現すような、それ。
頬も染めず恥らう素振りすらないのは慣れているからだろうか、単に上級生としての意地なのか。
水流のような怒涛の勢いで語られた、穏やかな川流れ。悪くない。饒舌で詩的な言葉だ。】
「あなたのような殿方にそう言って頂けるのはとても嬉しいですわ。ありがとうございます」
【そのフォローも無駄ではなく、女を喜ばせるには十分だった。引き結ばれた唇。】
「そうですわ。テストもございました。夏はしっかり勉学に励まねばなりませんね。
……それと先ほどの通りの接し方で構いませんわ。どうか固くならず、いつもどおり接していただければ」
【こちらは先輩だからそう言える権利もある。どうぞどうぞ。女は機嫌よくそう告げた。その緊張を解してあげようか。】
■緋群ハバキ > 【掻けども掻けども水の流れに逆らえず、むしろ自分から川下へと流される溺れる人のような心境であった】
【態度の上では落ち着いて居ても、心の中は気が気じゃない。だが――楚々とした令嬢然とした感謝の言葉に目を白黒させ】
ゆ、ゆるされた……
ええと。はい。おきづかいありがとうございます……
【マフラーを指で少し下げて深呼吸を一つ。普段通り、先輩に対する態度を取り戻し】
夏休みも勉学に励む程俺は真面目ではないので、テストはしっかり点取って夏をエンジョイしようと思います。
追試なんかに絶対負けない……っ(キリッ
【何処か上機嫌な少女の前で、身振りも交えて戯ける。ともすれば巫山戯た態度とも取られるが、誰に対してもこんなものであった】
■ジブリール > 【彼が泳ぐ川は激しかろうと、その輝きは水を澄ませているのやもしれない。
詩的な一文はつらつら流れる。やはり、微笑ましく思う。】
「いいえ、そう褒められてはこちらとしても喜ばしいものですから。
大抵の学生はそうお考えですわ。わたくしもそれは同じですが。
テストの出題傾向さえ掴めば、あとは〇×ゲームに勝つかどうかですもの。」
【優等生っぽいコトを言ってみるのも面白いかと考えたけど、元々そんなキャラクターでもない。そんなことをいう女とて遊び感覚でものを言う。
彼は身振り手振りを交えて語る。まるで子供みたいに仰々しくて、けれど威圧もない。"無害"とも言える。
少なくとも今の彼には。】
「――あぁ、そちらに行ってもよろしくて?」
【問いかけながら、彼のほうへと歩み寄る。聞く前に動いていた。】
■緋群ハバキ > なんだか美人で優しい先輩沢山で俺この学校入って良かったなぁ……人生楽しい……
【しみじみとそんな発言を漏らす。軽薄とも取れる言葉であるが、美辞麗句を華麗に飾るには少年は年季も語彙も足りない】
【故に賛辞はストレートになり、こうやって受け取られると良かったと安堵しつつも嬉しそうな顔をする。その様はまるで人懐こい大型犬のようでもあった】
そのテストの出題傾向が大半の学生にとって最大の障害で……あ、え。
だ、大丈夫スけど。
【相槌の言葉を探していた矢先の言葉に、慌てて首を縦に振る。同意というより、雰囲気に呑まれての事かも知れない】
■ジブリール > 「フフッ、さぞ女性を喜ばせるのがお得意なようですね」
【1割の皮肉と7割のある種の尊敬、2割の本音。きっと女たらしのケは持ち合わせていないと思うけど。
どこまでも素直なのだろう。子供みたいな拙いそれでも、年若い女生徒は嬉しいかもしれないけど。彼の容姿は良いものだから。
かわいくてカッコいい、人懐っこい後輩。あぁなるほどと女は勝手に納得した。
"同意"を得られたなら、女の歩みはしっかりとしたものへとなる。】
「――色が見えますわ」
【鈍い色のエメラルドカラーはしっかりとハバキを見ていた。その目を、じぃっと見ていた。】
「赤色に混じった幕のように揺らめく薄い赤。ほんの少しの明るい、跳ねた青」
【つらつらと並べることに意味は無い。思ったことを呟いているだけ。滔々と語りつくせば、満足そうに女は笑んだ。
いつの間にか間近に迫っていた。すぃっと見上げる。】
「聡明ですわ。わたくしはあなたのようなお方は好みです。お名前はなんと仰るのかしら。」