2015/06/16 のログ
ご案内:「」に橘 臨助さんが現れました。
ご案内:「」に橘 臨助さんが現れました。
ご案内:「禁書庫」に夜香さんが現れました。
■夜香 > 無造作に入り口から入る事少し。
すー…っと大きく息を吸い込む。
古びた紙の匂いと、濃い魔の匂い。
たまらない。
くす、と小さく笑みを浮かべるとヒールの音を響かせて書架の間へと入っていく。
■夜香 > なぜこんな場所がこうも警備されていないのかは理解に苦しむ。
カウンターの図書委員が見張っているくらいだ。
その図書委員も少し『視て』あげたから今は夢の中。
夢から覚める頃合にはそのことも綺麗さっぱり忘れている事だろう。
誰か入った痕跡くらいはあるだろうが、まぁ『迷い込む』のはいつもの事。
そう思いながら、人差し指で一冊一冊の背表紙を見つつ歩いていく。
■夜香 > こつん、こつん、と少し冷たい空気の中で歩く音だけが響く。
と、一冊の本の背表紙で人差し指が止まった。
今日はこれにしよう。
そう思いながら、禁書とされた魔道書を無造作に引き抜く。
それを手に持って、広いスペースへと向かった。手馴れている。
■夜香 > スペースに置いてある脚立に腰掛け、ぱらりとページをめくる。
開くことで魔力が溢れ出す…が、
「…………ふん。」
意志を込めたひと睨み。
それだけで書は大人しくなった。
ぱら、ぱら、と1ページずつ。それなりに早い速度でめくっていく。
興味深い。薄暗い書庫で口元を笑みに歪めている。
■夜香 > 読み進めていく。
読んだ内容はメモを取ることもなく、スマホで撮る事も勿論無く。
進めていくと、じわり、とまた魔力が滲みはじめた。
なかなか生意気。
ふわりと髪が揺れる。
一瞬、書庫の中に濃い魔力が渦巻き…ふいっと消えた。
書は完全に大人しくなったようだ。
■夜香 > 「初めからそうしていればいい。」
ぽつりと呟いた口元は、愉悦に歪んでいた、かもしれない。
薄暗い場所で本に語りかける女。
そして、また知識を紐解く作業を始める。
特に興味のある部分ではじっくりと。読み、記憶すればいいのだ。
■夜香 > 「…ん。」
ぱむ、と不意に本を閉じる。
すっと指先で軽くなぞると、それを元の場所に戻しに行った。
一冊のズレもなく、元の場所へと返すと出入り口へと向かう。
ごそ、と煙草を取り出しながら。
また後で、という微かな呟きを残して休憩所へと向かう。
ご案内:「禁書庫」から夜香さんが去りました。
ご案内:「図書館」に雪城 氷架さんが現れました。
■雪城 氷架 > 「…………」
まるで力尽きたように
図書館の机に突っ伏している少女
少女の周辺にはブ厚い本が乱雑に置かれている
■雪城 氷架 > 『特殊物理学Ⅱ』だの『異能物理専修』だの『物理熱力学』だの
小難しい名前の本ばかりが少女を囲む
「…………」
ぐったりしている
『物理』という魔物と全力で戦ったが勝てなかったようだ
■雪城 氷架 > 「(…ノートの提出ぐらいはなんとかしないと、ヤバい)」
いつもならノートを写させてもらう友達が病気で寝込んでいたのだ
ギリギリまでやらなかったせいで地獄を見ている
もう物理なんて文字すら見たくもない
ご案内:「図書館」にサリナさんが現れました。
■雪城 氷架 > 赤点ギリギリでもいい
絶対単位だけは落とさない
そんな氷架のスタイルが崩れかけている
氷架の異能力が分析された際に、学年主任から指定された特別必修科目は異能実技と異能物理学
なぜ物理?とは思ったが、自身の力が作用するメカニズムを把握するためなのだとか
だが苦手だ、苦手すぎる
本を開いても何書いてあるかもわからないんだもの
「………」
寝転がったまま、ブ厚い本の最初の方をめくる
『熱力学第零法則
A と B, B と C がそれぞれ熱平衡ならば、A と C も熱平衡にある』
熱平衡ってなんだよ
■サリナ > (見つからない)
先程から目的の本を探しているのだが、探しても見当たらない。
(さっきまではあったはず)
とりあえずは諦めて今日は別の本にしようとしていたら机の上に大量の本を置いていた少女を見つけた。
目的の本があるかもしれないので背後から近寄ると、ページを開いていたので覗き込む
■雪城 氷架 > 「………」
めくる、ぐったりしすぎて背後には気づいていないようだ
『内部エネルギー U の変化 dU は、外界から系に入った熱 δQ と外界から系に対して行われた仕事δW の和に等しい。
さらに一般に、外界と物質を交換しうる系(開放系)では、外界から系に物質が流入することによる系のエネルギーの増加量 δZ も加わることになる』
よし、何一つわからない
■サリナ > 「あの、その本まだ使っていますか?」
熱力学、目的の本は目の前に広がったページで判別できたので声をかける。
■雪城 氷架 > 「………んぁ」
声をかけられてようやく、ダルそうに体を起こす
「あぁ…いいよ、持ってってくれれば」
どのみち中身が理解できないし、読んでいても仕方がないと思ったのだろう
ぱたんと閉じて、差し出す
■サリナ > 「ありがとうございます」
あっさり手に入ったのを少し疑問に思いつつ、礼を言いながら受け取るとその場でぱらぱらとページをめくってみた。
「あなたも熱力学に興味が?」
最初の方のページで止めて文字を指でなぞっていく。そこは熱平衡のページだった。
■雪城 氷架 > 「興味っていうか…私の異能力性質の関連学問ってことで必修教科にされたんだよ…」
はぁーっとため息をついで再び机に突っ伏した
どうやらお勉強はあまり得意ではないようで
■サリナ > 「異能を得るとそういう事もあるんですか?なるほど…異能とは納豆とそれについてくる辛子のようなものですね」
机に突っ伏す様子を見て、疲れているんだろうと判断した。
とりあえず腰を落ち着けようと隣に座ってページを大きく開いた。
「AとB,BとCがそれぞれ熱平衡ならば、AとCも熱平衡にある…」
■雪城 氷架 > 「……アンタは異能力ないのか、ってことは魔術分野?」
魔術分野の生徒はなんだか頭の良い印象がある
あくまでも勝手な印象があるだけだが
突っ伏したまま、顔だけをそちらに向ける
■サリナ > 「…ええ、私はCTFRAレベル0の無能力者です。魔術分野というのも合ってます」
答えながら、本の文字を指でなぞっていく。時折、首を傾げるような動作と少しだけ眉根を顰めた表情を見せていて、もしかしたらわかってないのかもしれない。
■雪城 氷架 > 「CTFRA……聞いたことあるけどなんだっけそれ」
異能者なら知ってて当たり前のCTFRA、
尚更机に突っ伏すこの少女が無知というか、学がないことがわかる
「私それ読んでもさっぱりわかんないんだけど」
読んでいる様子を見てそう声をかけてみる
魔術分野はやはり出来が違うのだろうか…
■サリナ > 「CTFRAは異能の評価基準の一つです。他にも色々あるみたいですが」
(CTFRAは受けていない…?)
異能を持っていても知らない事もあるだろうと思ってそのまま疑問に答えるだけに留めた。
「私にもさっぱりです。ですがなんとなくわかったような気がします」
そう言って本を少しそちらに寄せて熱平衡のページを見せた。
■雪城 氷架 > 「あ、それだそれだ。なんか近いうちにそれのテストがあるんだ」
むくりと起き上がり、ぽんっと手を打つ
どうやらまだ評価を受けていないらしい
「(わかったのかわかってないのかどっちなんだ…)」
なんとも言えない返事に苦笑い
ぱっと見せられたページに肩を竦める
まず熱平衡が何かもわからなかった
■サリナ > 「熱平衡とはつまりこういう事なんだと思います」
手元のスクールバッグからペットボトルのお茶を取り出して氷架の前に置いた。
中身は半分程入っていて、触れば常温にまで温くなっているのがわかる。
■雪城 氷架 > 「………?」
ペットボトルを手にとって見る
ぬるい
「そりゃ冷蔵庫から出せばこうな…あ」
そう、小難しい言葉を小難しく書かれているからややこしいだけ、
熱量は、熱いものは冷め、冷たいものは温まる
その場で一定になろうとするというだけのことなのだ
「熱平衡ってそういうことか…なんだよ、難しい言葉で書くなよなぁ」
単純な中身におもわず苦笑してしまう
■サリナ > 「ええ、極めて簡単に言うと温度の変化がない状態です。冷たい飲み物を放置してると温くなりますが、部屋の温度以上には温かくはならないでしょう?そしてそこから冷たくもならない」
複雑な計算も何もない、簡単簡潔に自分なりの解釈を口にする。
「これでなんとなくわかった、と思ったんです」
■雪城 氷架 > 「当たり前のことじゃんかなー、
もうちょっとこう堅苦しくない書き方してくれりゃいいのに」
はぁ、とため息をつく
しかしこれでこの部分に関してはノートにまとめられそうだ
「おかげでノートなんとかなりそうだよ
私は雪城氷架、一年。アンタは?」
■サリナ > 「私もこの変な式がよくわからないのでよく先生に聞いて、しくみを聞いて、それでようやくわかったりしますね」
氷架が理解したようなのでとりあえずは本とペットボトルを自分側に引っ込める。
「私はサリナ・イバルラ・アマビスカ、一年です」
■雪城 氷架 > バタバタと乱雑に置かれた本をまとめる
先生に聞く…そこまではできないのが落ちこぼれたる所以である
この子は勤勉なんだな、と少し関心しながら大きな音を立てないように席を立って、本を抱える
「ん、助かったよ、サリナ」
■サリナ > (小さい子だ)
氷架が席を立ったのを見て、その小ささが目に入った。きっとまだまだ子供なのだろうと、学年は同じなのに何故かそういう感想を抱いた。
「お帰りですか?さようなら、雪城さん。私はもう少しここで勉強していきますので」
簡潔に別れの挨拶を言って本に視線を移した。
■雪城 氷架 > 実は年齢も1つしか違わないのだが、きっとそうは見られない
中学生に間違えられることもよくあることだった
「うん、あ、悪いけどその本だけは戻しといてくれよな。
じゃ、またなー」
まるで男の子のような、ぶっきらぼうな挨拶をして、
重い本をもってよたよたと本棚の方に歩いて行った
ご案内:「図書館」から雪城 氷架さんが去りました。
ご案内:「図書館」からサリナさんが去りました。
ご案内:「禁書庫」に夜香さんが現れました。
■夜香 > 微かに煙草の匂いを漂わせ、禁書庫へと帰ってくる。
何事もなく、自然に。
見張りの図書委員? 幻でも見たのではないだろうか。
さて。と一息つくと、目的の書を探す。
戻した場所から引き抜き、スペースへ。
■夜香 > 脚立に腰掛け、書を開いた。
黙々と読み進める――――。
ご案内:「禁書庫」にクラスカさんが現れました。
■クラスカ > うわぁ、図書館にこんなドキドキスペースがあったのか。
噂の禁書庫かな?作り話だとばかり思ってた。
(人?一人が自由を満喫する本の国の荘厳な静寂を、気の抜けた声でぶち壊す、新たな来訪者が一人)
(「こっちの本は珍しいな、これはかなりの年代本だぞ」)
(視線を右に左に、各々の棚に興味を惹かれながら、ようやく脚立に座る女性を認めて)
あ、こんにちは。
(先客に笑顔で挨拶をする)
■夜香 > …迷い込み?
急にかけられた声にゆっくりと視線を向ける。
微かに薄暗い灯りの下で、さらりと黒髪が流れた。
「こんにちは。」
なんとなく、ここに来るのは陰鬱な感じの魔術師ばかりと思っていたけれど。
と、様子を見ている。
■クラスカ > (大分失礼なことに、クラスカは夜香を視線に捉えてまず)
(「自分より背の高い年上のお姉さんだ」という劣等感の拭えない感情を抱いた)
(銀色の髪は双眸を覆い、その表情を秘密のベールの下に隠している)
(制服のシャツの上から重ねられた自己主張するカーディガンは赤で、大人しめの外見の少年にはやや縁遠そうなもの)
扉が開いてたもので、勝手に入っちゃいました。
もしかしてあなたは管理人で、館内の掃除中だったりします?
(首を傾けて質問する)
■夜香 > 館内の掃除中。
なるほど、そういう解釈もあるのか。
ふぅん、と少し感心したような声を上げて口元に指先を当てた。
金のブレスレットが微かな音を立てる。
「ここは勝手に入ってはいけない禁書庫。
私は勝手に入った悪くて物騒な元魔女ね。」
しれっとした口調で質問に答えた。
口元が少しだけ面白そうに歪んでいる。
■クラスカ > へえ、魔女。
(脚立へ近づこうと踏み上げた足が止まり、そのまま一歩後退する)
(顔色はそのまま。極めて平静を装うと、動揺を示すように口数が無駄に増えた)
ふーーーん。魔女なんですか。元って言うと、なんだか悪い仕事から足抜けしたみたいですね。
魔女の世界にもカタギに戻るための足抜けってあるのかな?
(自然に視線を横に逸らしてしまう)
(世間一般での「魔女」の危険度を身に染みて理解しているからだ)
勝手にってことは、やっぱりココ、普段は秘匿されて?
(焼いて食われはしないだろうが。内心戦々恐々で言葉を続ける)
■夜香 > 「さぁ? どうかしら。」
面白い反応だ。
表情や動作、口調に動揺が目に見えて現れている。
「一応、ここの学生でもあるけれどね?」
ひょっとしたら言外に『入り込んでいる』ととられそうな言葉を口にする。
「えぇ。基本的に入室に許可は要るようだし、図書委員も一応、見張ってはいるみたいね。」
たまに迷い込む子がいるらしいけれど、と妖しく微笑を浮かべる。
■クラスカ > (少しだけ年齢を尋ねてみたい衝動に駆られるも)
(質問者が例外なく魔女の窯にくべられて煮られたとの伝記を思い出せば、好奇心は死んだ)
でもあまり、学生っぽくないですね。かっちりしたスーツ着てて、まるで。
(「OLみたいな」と続けそうになりそうで、また好奇心を自分の中で八つ裂きにする)
(学生外の活動をしている生徒も多いことだし、追及は止めた)
じゃあ僕も、迷い込んだってことにしておいて下さい。
面白そうな本はいくつもありますけど、流石に手をつけてしまったら、言い訳が効きそうにないので。
(へらへらとした笑みを浮かべた)
と、ご挨拶が遅れました。生活委員一年生のクラスカです。あなたは?
■夜香 > ぱむ、と書を閉じる。大体の内容は覚えた。
かたりと脚立から立ち上がると足元のアンクレットが微かな音を立てた。
「まるで、何?」
こつ、こつ、と近づきながら問いかける。
特徴的な色の瞳が、少し上から覗き込んだ。
「そうね。あまり手はつけないほうがいいかも。
心得がないのなら、危ないものだし…なおさら。」
少年のスキルや教養は知らないので、そう言っておく。
「3年の夜香(よすが)。」
面白そうに口元に笑みを刻みながら、名前を言う。
■クラスカ > (現代においての魔女は危険な存在であると同時に絶滅危惧種である)
(魔術師ではなく態々「魔女」を自称する人間は、各々異なったルール、矜持を持つことがほとんどだ)
(夜香が元魔女の肩書を下ろしているとはいえ、興味がないといえば、嘘になる)
立派なお仕事をされてる方みたいだな、って。
(ヒールの踵が床を叩く音は右から左へ抜ける。すぐ傍で輝く二つの眼から、顔を遠ざけて)
禁書は禁書の理由を持つ、ってわけですね。
こんな僻地ですら厳重に封印される書物に手を出せば、火傷じゃ済みませんもの。
夜香先輩、ですね。
見ての通りの若輩ですが、どうぞよろしく。
(ぺこり、軽く頭を下ると、夜香の濃い黒のストッキングが目に入った)
■夜香 > 「…ふふ。」
立派と聞いて、思わず笑い声が漏れた。
「立派なお仕事をしていたらここには忍び込まないと思わない?
…単に、故郷で魔女だった、というだけの話。」
ここでネタばらし。とは言え自称ではあるが。
どこまで信用するか、それも見ものだ。
「そういう事ね。……よろしく。クラスカ君。」
火傷では済まないという言葉を肯定する。
…と、視線の先を敏感に察知する。
「…どこを見ているのかしら?」
笑みを含んだ声。…唇はまるで赤い三日月のような笑みを浮かべている。
■クラスカ > それはほら、心ない蒐集家に奪われた大切な魔術書を、元の持ち主に返すだとか?
「猫の目」的な義賊が、格好いい女性には似合いそうだなって思ったわけですよ。
(「猫の目」とか女性の怪盗が活躍するフィクション番組であり、20世紀後半にとある島国でブームを起こしている)
……故郷、ですか。もう随分僕も帰ってはいませんね。
(おそらく自分は二度と帰ることはない)
(日本的な女性であるらしい夜香の故郷とは、何処なのだろうか)
(「魔女」の言葉の真意は―いずれ分かること)
(無慈悲に吊り上がった唇の矛先が何処に向くか察知すると、慌てて回れ右をして)
イッケナーイそろそろ委員会に戻らないといけない時間だー!
もっと夜香先輩とお話したかったのになー、残念だなー!
(早足で脱兎のごとく立ち去ろうと試みる)
■夜香 > 「魔女ならそのまま自分の物にするのが普通でしょう。
格好いいというのは評価するけれど。」
そうだ。私も帰ってはいない。
おそらくこちらに骨を埋める事になるだろう。
…いつになるかはわからないが。
少し物思いに耽れば、わかりやすいくらいにわかりやすく誤魔化していた。
…面白そう。そう思えばやることは一つ。
後ろを向いた膝をじっと見つめる。
…不可視の力が、ぐっと膝後ろにかかった。…膝カックンである。
■クラスカ > (奇妙な浮遊感。重力から解放され、一瞬宙に浮く)
(逃亡に全力を傾けていた引屈は外部からの圧力により、いとも容易くぐにゃりと曲がった)
(「く」の字に折られた両膝が禁書庫の床を打ち、情けない声が漏れる)
ぎにゃあ!
(痺れと痛みに悶えながら、そろそろと、埋まれたての小鹿のように立ち上がり)
ちょっと、酷いですよ!何するんですか!
もっとこう、後ろから抱きついてくるとか、そういうハプニング期待したんですよ!
(男として当然の欲望を外に漏らした)
■夜香 > ふふ。くすくす。と微かな笑い声と共に、ヒールが床を打つ音が接近する。
わかりやすく距離がある事をアピールするように。
「あら、私は触れてもいないのに?」
「そう?」
期待と言われればふぅんという呟き。
悶えてる少年の肩からすーっと前へと腕が伸びていく。
「こんな風に?」
逃げなければ、そのまま後ろから捕獲してしまう。
酷く楽しそうに。
■クラスカ > えっ、あれ?
(自分と夜香の距離を計る。一度触れて離れるには、到底不可能な距離)
(直接触られたわけではない、とすれば力の正体は―分かりやすく二択で、魔術か異能)
(予測は立つも言及は控える。興味を引きすぎてしまえば、そう)
(そんな風に、丸飲みにされてしまう)
(単なる日本人よりは明らかに白い腕に絡め取られる前に、後ろ髪引かれる身体を叱咤し辛うじて脱出)
(図書館と禁書庫を繋ぐ出口まで来て完全な退路を確保すると、最後に別れの言葉を残す)
そういうタワムレは、もっと親密になってからでもいいですよ。
綺麗なお姉さんは、好きですから。
(バイバイ。手を軽く振ると、身を図書館の側へと隠す)
■クラスカ > (「やり手っぽいし、生活委員会の仕事手伝ってくれないかな」)
(そんな考えを巡らせながら、委員会棟へ急ぐ)
ご案内:「禁書庫」からクラスカさんが去りました。
■夜香 > 逃がした。
「…残念。縁があれば、また会いましょう。」
去り行く姿に小さく呟き…くすっと笑みを漏らした
本気でもなかったが、それなりに愉快な時間が過ごせた。
口元に笑みを刻んだまま、読み終えた本を手に取った。
■夜香 > それにしても、ハプニングが良いのに親密になってから、とは。
「わがままね。」
手に取った本を書架へと返却しながら、呟く。
まぁ、確かに。
思春期の男の子ならそういうものだろう。と考えて、また笑みを深めた。
そのまま禁書庫の出口へと向かう…。
ご案内:「禁書庫」から夜香さんが去りました。