2015/06/06 のログ
ご案内:「大時計塔」にソラとルナさんが現れました。
ソラとルナ > 【時計塔の上に小さな人影が二つ。ぽつぽつと雨の降る夜空を眺めている】
ソラとルナ > 【金髪の少年は雨の当たらないぎりぎりの場所で退屈そうに足をぶらぶらさせている】
【銀髪の少年はその手を握り、片割れに嗜めるような視線を向けた】

ソラとルナ > 【じっとしているのに飽きたらしい金髪の少年が立ち上がり、くるくると踊るように回り始める。】
【銀髪の少年は諦めたような目でそれを眺めている】

ソラとルナ > 【時折金髪の少年はくるくる回りながら雨の中にまで飛び出そうとする】
【そのたびに銀髪の少年が手を引いて引き戻しているようだ】

ソラとルナ > 【雨がやんだ。金髪の少年は楽しそうに夜空に浮かんでステップを踏む】
【銀髪の少年はぼんやりとそれを眺めている様子】

ソラとルナ > 【やがて飽きたのか、金髪の少年は時計塔の上に戻ってきた】
【銀髪の少年は再び片割れの手を握る】

ソラとルナ > 【金髪の少年が塔の天辺に立ち、片足でバランスをとってあそんでいる】
【銀髪の少年は少々眠そうな様子でそれを見ている】

ソラとルナ > 【ふわりと二人の姿が消えた。あたりにはわずかに光の粒子が漂っている】
ご案内:「大時計塔」に薄野ツヅラさんが現れました。
薄野ツヅラ > (常世学園の象徴である巨大な時計塔)
(登れば島が一望できるその時計塔の一番上に)

───……あっは

(赤いジャージとヘッドフォン。其れから特徴的な小さな体躯)
(それはそれは楽しそうに棒付きキャンディを咥えたまま)
(────嗤う)

薄野ツヅラ > (公安風紀、其れから財団)
(きな臭い組織の三竦みを思い浮かべながる)
(最早三者とも身動きが取れなくなるなんてことはなく)
(複雑に交差し合って、絡み合った現状を───)

もっと、もっと面白くしないとねぇ。
最後に笑っているのは、絶対。ぜえったいトバリなんだからァ……

(薄野廿楽は何処の組織にも属さない)
(街にスパイスを振り撒く第四者)
(最も、振りまいているのはスパイスよりもキャンディか)

薄野ツヅラ > (ゆらり街から目を逸らす)

(暫くぼうと段数のある階段を見つめ、口元に三日月を張り付けた)
(満足したようにキャンディを噛み砕けば同時に階段をトンと降り)

───……舞台からは降りてなんてやらないんだゾ☆

(小さく呟いた言葉は風に呑まれる)
(薄野廿楽は足早に階段を降りて行った)

ご案内:「大時計塔」から薄野ツヅラさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に空子さんが現れました。
空子 > 大多数の人々が授業や仕事に従事する午後二時半。
そのどちらでもない女が、時計塔の天辺に座り込み、外界を眺めていた。

「人がゴミのようや~……なんてな。
 やっぱ高い所は落ち着くなぁ。」

もひもひとおやつ代わりの惣菜パンを頬張りながら、学園を見渡す。
その台詞通り、ここからは人が豆粒か埃屑程度にしか見えないが……
それでも、多数の粒が蠢き合うさまは見て取れる。

空子 > 「しーかし、ウチが商売に従事しとる間にこの学園もきな臭くなってきよったなぁ。
 こら、コトが起きた後の身の振り方も考えとかんと。……うぐ。」

喉にパンを詰まらせたらしく、少し慌てて水を飲み干す。
ふぃ、と息をついた後、空になったパンの袋を上着のポケットにしまい込んだ。

空子 > 「ま、その時に本格的に考えればええか。
 ウチは健全に商売ができれば何がどうなろうと知ったこっちゃあらへんしな。
 ……あ、アカン。5限は出とかんとアカンわ。さっさと帰らな……」

そんな事を言うと、時計塔の縁へ立つ。
手すりも落下防止用の柵もない、数センチ重心を前に倒せば真逆様、地面と熱烈なキスをすることになるであろう場所。

そこから、下の自分が引いてきたリヤカーを見つめて、


一歩、空中に身を躍らせた。

空子 > ぶわ、と強い風が時計塔の周りを走り回る。海から登る風に煽られた砂たちが煙を舞い上げ、蛇のように踊り狂う。

その煙が晴れた頃、女とリヤカーの姿はどこにもなかった。

ご案内:「大時計塔」から空子さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に立花 響さんが現れました。
立花 響 > 勢い良く階段を駆け上がってくる音。息切れしている呼吸音。
その音源が目的の場所に近づけば近付く程大きくなっていく。

「や、やっとついた…はぁ」
まだため息は一回目。疲労かつ達成感があるため息。
一先ず響はヴァイオリンの楽器ケースを床に置いて呼吸を整えようと試みる。
元歌手とはいえ肺活量には自信があるべきなのだが、運動能力はからっきしであることを証明しているようだ

立花 響 > ヴァイオリン。
響が弦楽器の中で唯一この島に持ってきた楽器、かつ一番好きな弦楽器。
何か使うことがあるかもしれない、と思い自分の小遣いから楽器を買っておいて正解だった。
自分の能力、異能がどれほど今からやることに対応出来るのか。

「…流石にまだ、誰もいないよね?貸し切り?」
周りをきょろきょろと見渡す。
響は忍者ではない。人の気配なんて全く察知出来ないから視覚と聴覚に頼るしかない。

立花 響 > 良く考えてみれば今回はレッスンであり発表の場ではない。
練習の風景を見たい、という物好きがいれば別にそれを見せてもいいかな、と響は思っている。
それとは反対に観客に練習、まだ上手く行くとも決まっていない物を見せるのはどうなのか、という中途半端なプロ意識も響は持っている

「…誰もいないなら別にいっか」
難しい事を考えるのはやめた。
これからもっと難しい事に頭を使わなければいけないから頭のなかを真っ白、とまではいかないが頭の中をすっきりさせるべく深呼吸をする

立花 響 > 何をしようとしているか。
一人の人間が2つ以上。同じ旋律ではない楽譜を暗記して演奏することが出来るか。それは人間の頭脳で可能なのか。

響は凡人である。
ただ少し声に恵まれて音楽に対する知識が備わっている凡人。
誰もが凄いと言わせられる異能を持っている訳でもなく、
誰よりも強い魔術・魔法を持っている訳でもなく、
誰よりも速く走れる運動能力を持っている訳でもなく
誰よりもキレる頭を持っている訳ではない。
ただ音楽方面と最低限礼儀作法を心得ているだけの凡人である

ご案内:「大時計塔」に空閑 栞さんが現れました。
立花 響 > 響は楽器ケースからヴァイオリンを取り出す…かと思いきや同封されていた楽譜を取り出す。
それはクラシック曲として響が気に入っている《アイの挨拶》。
響が歌手デビューをする前に良くヴァイオリンで演奏していたお気に入りの曲なのだ。

それをジッと見ている。お気に入りの曲だとおもいきやあまり覚えていないのだ。
それも仕方ない。それらのことも3年前を最後に全く弾く事は無かったのだから

空閑 栞 > 足音をなるべく立てないようにゆっくりと階段を登っていく。
教師や風紀委員に見つかると面倒なことになりそうだな、と考えつつも気持ちいいこの空気のためにはそのくらいのリスクは背負おうと思って時計塔に登る。

この時間には授業があるはずだが、サボりたいという気持ちが強くなってしまい、時計塔に来たようだ。

「あれ、先客? 先生とかじゃないよね……」

小声でそう呟き、先客の顔を見る。
それは数日前にも会話した響だった。

耳がよければ今の呟きが聞こえてしまったかもしれない。

立花 響 > 「……~♪」
楽譜の暗記に集中しているのか、過去の想い出に浸っているのか栞の呟きは響の耳に入っていない
やがて響の口から今から演奏するの曲の足場を整えるようなピアノの唄声が発せられる。

その唄声は全く音量調整もしてない。時計塔でそのままピアノを弾いているような音色。
時計塔全体どころかその音色は時計塔外にまで漏れているだろう

空閑 栞 > 声をかけようとしたが、響の口から奏でられるピアノの旋律に驚いてそれを止める。

これが響さんの異能? そう思いつつ、演奏が終わるまで静かに聞いている。

――――終わったらいたずらしちゃおう。 そんなことを考え、悪戯っぽい笑みを浮かべながら。

立花 響 > ピアノの唄声は止まる。
準備が整ったのか楽器ケースを開けっ放しにしていたところからヴァイオリンと弦を取り出す。
姿勢は自然な、リラックスしているかのように柔らかく何事にも対応出来そうな姿勢。但し格闘技の経験は全くない

『~~♪♪』
ピアノとヴァイオリンの物静かな、そしてどこか儚げな情景を思い浮かばせるような唄声が響き渡る
栞がクラシックに詳しければこの曲の題名は知っているだろう……《アイの挨拶》という曲を

空閑 栞 > 聞いたことない曲だけどいい曲だなぁ、と感想を漏らす。
もしかして響さんはこの手のレッスンにでも通っていたのかな、などと考えつつ静かに演奏が終わるのを待っている。

立花 響 > 気分が上がってきたのか、演奏に合わせて身体が動き始める。
その動きはどこか大袈裟に、だが演奏と唄声は一糸乱れる事なく音色を奏で続ける
頭で唄い、手で演奏し、身体と足で舞う。
響の中で全身で音楽を表現する、というものの完成形の形なのかもしれない

「…ふぅ」
やがて演奏が終わり、響のため息。2回目である。どこかやり遂げたようなため息
これほどまでにすっきりした演奏も久しぶりな気もしている程である

空閑 栞 > 唄い、奏で、舞う。その完成された一連の流れに目を奪われていた。
歌手にそれほど興味を持っていない栞でも、これは歌手のそれ―――しかも高水準であることが理解できた。

演奏が終わり、我に返ると、いたずらをしようと思っていたことを思い出して実行する。

「こら!ここは立入禁止ですよ!」

微塵の怒気も内包していない、しかしはっきりとした大声で響にそう言う。
その顔はとても楽しげな笑顔だった。

立花 響 > 「ぴぇっ!?ご、ごめんなさ……って栞さん?」
声が聞こえ見つかったから素直に謝ろうと思い声がした方を向くとそこには見知った仲の栞がいることに気付く

「えっと…もしかして、見てました……?」
顔が紅潮しながらピアノの唄声を出していたとは思えない掠れた声で栞に問いかける
音量調整もしていなければ聞いてないというのは通らないのでまず視覚に対する情報を聞き出そうとする

空閑 栞 > 「ええ、こんにちは響さん」

楽しげな笑顔で挨拶。悪戯が成功してとても上機嫌のようだ。

「何をですか? 響さんがヴァイオリンを弾いて歌ってたのなんて見てませんよ?」

くすくすと笑いながらそう応える。
その笑顔はもちろん見ていた、と言わんばかりに楽しげだった。

立花 響 > 栞の口ぶり、様子を見てあぁ、これは見られてたな、と響は考えつく。

「べ、べ、べべべ、べ、別に弾いて踊って歌ったりしてもい、いいじゃないですかー。こ、個人の自由ですしー?そんなのー?」
この場を恥ずかしさを誤魔化す。誤魔化す相手は栞ではなく自分に対して誤魔化す
こうやって開き直らないと次何でからかわれるか分かったものではないからである。

空閑 栞 > 「そんなに動揺しなくても……可愛いんですから」

誤魔化し、取り繕おうとする響を愛らしいものを見るかのような目で見ている。

「すごく上手でしたね、歌手さんみたいでした」

そう言ってゆっくりと歩いて響に近付いていった。

立花 響 > 「可愛いとかそれ絶対私が欲しくない可愛いじゃないですか!」
弦とヴァイオリンを持った両手を振り回して栞からかけられた言葉をかき消そうとしているがやがてその手も止まる。
別にその内聞かれる事になるだろう、とは思っていたけど響の中では最悪のタイミングだと思っている

「…?歌は、歌ってませんよ?」
栞の言葉に違和感を感じたのか首を傾げている。
響にとって今のは歌手ではなく演奏者のつもりだったらしい

空閑 栞 > 「そうやってムキになるところも可愛いですよ?」

くすくすと笑って傍に。
最高のタイミングで時計塔に来た自分を内心褒めながら。

「あら、私にはピアノのような声で歌っていたように見えましたけど……」

響の言葉に同じく首を傾げる。
声を変える異能かなにかと思っているからか、歌っているという表現以外の表現が浮かばないようだ。

立花 響 > 「全くもう…はぁ」
笑っている栞の目の前でおもむろにため息をつく。本日3回目。今まで以上に疲れてるため息だ。

「歌っているといえば歌っているですけど…歌ってはないんですよね。」
何か考えこむように顎に手を当てる
異能といえば異能。口から出しているならそれは歌っていると見られていてもおかしくはない。
ただ響が歌っているならばそれは不協和音。音痴な歌声が時計塔に響くだけである

空閑 栞 > 「ため息をつくと幸せが逃げちゃいますよ?」

先程までの笑顔が苦笑に変わる。
自分か悪いのはわかっているのだが、可愛い方が悪いとでも言いたげだ。

「んー……? なぞなぞですか?」

顎に指を当てて何かを考え始める。
歌っているけど歌っていないの意味を理解しようと思考しているようだ。

立花 響 > 「もう幸せが逃げた後ですから…」
どこか違う世界を見ているかのような遠い目。
このタイミングで栞と遭遇してしまったのが響の不幸のようだ

「なぞなぞって言うより…私自身が私の異能を把握しきってないというか、なんというか」
問題を出した響自はっきりしないようだ。
その証拠に顎に手を当てたまま、うーん、と唸っている

空閑 栞 > 「あらあら、それなら新しい幸せを見つけないとですね?」

当たり前のことかのようにそう言う。
遠い目をしているのはスルーした。

「うーん……? なんにせよ歌っていたように見えましたよ?」

本人がわからないのなら自分がわかるはずもない、と結論付けてそう言った。

立花 響 > 「幸せ…幸せかー…」
人間誰しも幸せを追い求めて生きているものである。
響もそうだし目の前にいる栞もそういう考え方ぐらいはしているだろう

「うーん…では、これでも歌っているように思います?」
こほん、こほんと2回咳払いをした後に響の声とは思えない低音。オーボエの音が時計塔に響く。
あまりこういうことをすると誰かに見つかるかもしれない、という思考もはや無い

空閑 栞 > 「なんなら空中散歩でもしてみます?」

自分にとって幸せであるそれを提案する。
元々はそのためにここに来たのだから、この提案は自然と口をついて出た。

「んー、人間楽器みたいですね。歌ってる……のかな?多分」

自信なさげにそう応える。
響と同じく誰かに見つかるかもという思考は抜け落ちていた。

立花 響 > 「それもいいですけど、私は文字通り飛び抜けた異能を持っていませんから…」
その提案に乗じる事が出来ないと思うと申し訳なく思う。
ただ響の中で幸せは気持ちよく演奏をすること、なのかもしれない。

「…こほん、そんな感じでしょうか。歌っている、っていうよりは口で演奏しているという感じですよねこれ」
咳払いをした後、いつもの響の声に戻り自信無さそうな苦笑いを栞に向ける。

空閑 栞 > 「私の能力は他の人と歩くこともできますから……大丈夫ですよ?」

予測しつつ大きめに能力を使うため消耗が激しくなるが、相手の歩くであろう先の空気を固定する。ただそれだけなのでそれは可能である。もちろん長時間とはいかないが。

「うーん、でも歌っているようにも……どうなんでしょう」

判断がつかない、と言いたげに苦笑いを浮かべる。

立花 響 > 響にも判断がつかないなら無理に掘り返す意味もない、と思いこの話をするのをやめることにした。
聞く側がそれを判明したところで何かが劇的に変わる訳でもないのだから

ちらり、と時計塔から見える景色を見る。
高い。高すぎる。ここから空中散歩すると1つの不安を口にする
「それって……その、下から覗かれませんか…?」
響は先程よりも顔を赤くして当然の疑問を栞にぶつける

空閑 栞 > 「これだけ高いと見えないと思いますけど……スパッツとか履いてないんですか?」

空中を散歩する身としては当然のことだったので失念していた。
あくまで空気を固定するだけなのでその手の対策は別に講じなければいけないのだ。

立花 響 > 「はいてませんよそんなの…そんな高いところに行くつもりなんて無いですし、栞さんと一緒にしないでください」
はぁ、ため息をつく。それはどこか呆れたため息
流石にコンサートで楽しく歌ったりする趣味はあれど自分の下着を見せる趣味は流石にない

空閑 栞 > ――――それなら、と何かを思いついたように響に近づき、抱き抱えようとする。
抵抗がなければ、いわゆるお姫様だっこの体勢になるだろう

ご案内:「大時計塔」に空閑 栞さんが現れました。
ご案内:「大時計塔」に空閑 栞さんが現れました。
ご案内:「大時計塔」から空閑 栞さんが去りました。
立花 響 > 「………え?」
響は栞に簡単に抱きかかえられる。
響は今起きた現象を全く把握出来ておらずきょとん、としているただ、原因は栞であることは分かる

「栞さん?え、えっと何を?私に何をしました?」
やや顔が近い栞に対して質問を投げかける。
異能が当たり前のこの島では何が起きても驚きはしない、が動揺ぐらいはする。響は凡人なのだから

空閑 栞 > 「見ての通り、普通のお姫様だっこですよ? これなら覗かれる心配もなく散歩できるでしょう?」

そのまま虚空に向かって一歩踏み出す。
周囲から見ればほんの少し浮いているように見えるだろう。

「どうです? 散歩、しませんか?」

すぐ近くで触れ合っている響に笑顔を向け、そう言った。

立花 響 > 「は、いえ!え、遠慮します!そ、そうです!実は私高いところが苦手なんですよー!はははー!」
抱きかかえられているのは把握した。口は否定しているが暴れるのはお互いのとってためにはならない。
というより下手したら自分が落ちてしまう可能性もありえてしまう
下着を見せる趣味もないが、お姫様抱っこされて空中散歩なんてすれば変な噂が流れてしまう。
しかし昨日の夜の神社でやったことのほうを見られる方が致命的ではあるのだがそれは別の話

空閑 栞 > 「んー、苦手っていうのは嘘でしょうけど……遠慮されちゃったら無理強いはできませんね」

ゆっくりと、落とさないように床に降ろす。
何か不都合があったのかな、と思案しつつも思い当たることはないので思考を放棄する。

「残念ですけど今日は私1人でお散歩してきます。今度は一緒に歩きましょうね?」

響に屈託のない笑顔を向け、ゆっくりと空に歩みを進めていった。

ご案内:「大時計塔」から空閑 栞さんが去りました。
立花 響 > 「…あ、行っちゃった。」
当然のように空を歩いて行く栞を見てぽつりと呟く
心構えと準備が出来ていれば一緒に散歩するぐらいは良かったが、状況が状況だからか遠慮してしまった

「仲良くなるチャンス、見逃したかも…」
再びぽつりと呟きヴァイオリンを片付け階段を一段一段ゆっくりと降りて行き、時計塔を後にする。

響はこの時に楽譜を時計塔に置いていってしまった事にいつ気付くのだろうか…

ご案内:「大時計塔」から立花 響さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にアリストロメリアさんが現れました。
アリストロメリア > (ヒールを響かせながら、石畳の階段を昇ってゆく
済んだ空気と周囲を一望できる時計塔は、冷たい空気と何処か秘密めいた雰囲気が漂い居心地が良い)
……素敵な場所ですわね
人の出入りも少ない様ですし、場所的にも魔術に適した場所の一つと言えますわ
……ふふ、覚えておきましょう
(そんな独り言を言いながら、ゆっくりと美しい景色を見下ろしながら回って歩く)
(それはまるで、子供が無邪気に楽しむようにも 影の者が注意深く学園周辺を偵察している様にも見えたかもしれない)

ご案内:「大時計塔」に蒼穹さんが現れました。
蒼穹 > (立ち入り禁止エリア。世の中には、そんな言葉がある。そして、入るな、と言われたら逆に入ってしまいたくなるのも、人情である。それは、邪神たる己であっても、変わらない。時間は丁度、夜頃と言って差し支えない時間だろうか。)
やっほ、こんばんは。
…ええっと、先生?それとも…?
…っていうか、何用?
(先客がいたので、所謂夜の御挨拶を遣る、それは、初対面と思わしくないほどに気さくな御挨拶を。どうにも、あからさまなに高貴な魔法使い、と言った風貌だ。その、楽しんでいる様も、どこか高潔なものとして、己に映った。)

アリストロメリア > (時計と言えば、真っ先に連想されるのが土星である
土星は肉眼で見える天体においては最も遠い場所にあり、暗く目立たない星であり動きも遅い
そこから人々に老人の様な印象を与え
30年かかり一周する最も長い周期を移動することから、時の支配神があてられたのだ
その為多くの神話にて、土星は古い時代の社会の象徴でもある賢老人の姿をあてはめられた
そして、土星は現実世界と秩序、規律の星なのだ――……
そんな事を楽しみながらゆっくりと思考を巡らせれば――……)

(静寂な水面に静かに石を投じる様な足跡が耳に入り、静かに来訪者を待つ
今宵は珍しく土星の輝きが、鈍くも空に輝く下で 微笑みながら振り返れば)

御機嫌よう、庶民
(挨拶にしては随分不躾な…けれど、その言葉には棘も嫌味も無く
歓迎するかのような笑みで優雅に答えた)

私は、一介の生徒 アリストロメリアと申しますわ。学園に来てから日も浅いので
色々と教えて頂けると嬉しいですわね
……ここへは、そうですわね

一つは好奇心
もう一つは、美しい空を楽しむ為に…ですわ
人というのは、星の輝きの元に運命を定められ、時には流され、また導くものでしたから

蒼穹 > (思考。彼女が何を考えているかは分からない、しかし、視線がかちあうのであれば、己は己らしく、屈託なく笑い返そう。もし、己が、時計に関して一つ、思う事を述べるとすれば。時計や時とは昔から、王の権力であったとされている。だが、王はいつか流転する。だから、王が見るもの―――そう書いて、現《いま》と、読ませるのではないだろうか。正しく、彼らは現を生き、現に散る。)
御機嫌よう、の方が良かったかな?…この私に庶民、というのだね。
それは、キミ…ああいや、あなたが見た目通りのお嬢様、だからかな。
(にっこり、笑みながら相手を指差して、問う。気さくなのは変わらないし、庶民と言われて気分を害されたわけでもない。)

んん、アリストロメリア…さん?そう、よろしくね!
(少々、長い。そして、普通呼び捨てなのだが、何処か、彼女からは先程の振る舞いからそれを許されない様な、高貴さを感じられる。)

あはは、私もここに来たばっかりなんだ。
…ああ、申し遅れたね。蒼穹《ソラ》と言う者だよ。どうぞ、よしなに。
(自分指差しながらの、自己紹介を。)

…へぇ、来た目的も中々高尚だね。
万物流転って言葉だね。ありとあらゆるものは時によって破壊される。
けれど、そんな中でも残るものや、新しく生まれるものによって、人の世は常にうつろい変わる。
―――難しい話は良いか、何にしてもさ、夜の空って、趣深いよね。
(ん、と少しだけ、上を向いてみた。)

アリストロメリア > (視線が交われば、更に口元に微笑みの色は強く
屈託ない笑い…けれど、彼特有の『己らしく』からは その無邪気な笑いとは裏腹な匂いが何処かに映り
そこからは『ただの女生徒』ではない何かを感じさせる『何か』がある様にも見えた
彼の己に関する事に答えさせていただければ、故に伝統的な解釈では、祖先や伝統・古い伝統の力や過去、試練や苦難
30年かかって全天を一周する周期は一つの時代が終わり、次の世代へと移ろいゆく周期でもあるのだ
同時に、試練を与えられるという事は『今』を懸命に生きないものに未来等無いのだから――……)

どちらでも
(にっこりと答える。 『この私に庶民、いうのだね』……という言葉から
やはり『一介の生徒』ではなさそうだという事は確実に理解できた)
そうですわね、貴族の出ですもの――……ただ、悪気がある訳ではございませんわ
(柔和に静かに言葉を添える。彼女の様子から、特に気分を害した訳ではない事は理解出来るけれど
きっと彼女にとっては挨拶の一文の様なものなのだろう)

ふふ……長いですわよね、呼び辛いでしょう?
(くすくすと、お友達同士で楽しむ様な気軽さで続ける)
愛称はアリスとか、ロメリアとか、ロメリーやメリィ……と幾つかありますわ
呼びやすい お好きな言い方でどうぞ
(気品はあるかもしれないが、そこに溝や隔たり等といった壁はなく穏やかさが滲む)

まぁ……貴方もでしたのね?蒼穹(ソラ)嬢ですわね
此方こそ、よろしくお願いいたしますわ
(自己紹介をされれば、改めてスカートの裾を少しだけ摘まめば、礼をしてご挨拶)

恐れ入りますわ……蒼穹嬢も、名前に相応しい美しい空を連想させる
艶やかな髪や、明るいサファイアの様な蒼い瞳が美しいですわ
……そして、何処か明るい雰囲気と似つかわない 土星の夜空の輝きの様な
ミステリアスな雰囲気も

ええ、全てのものは時と共に移ろい 等しく同じように思えても
それと同じようなものは存在せず、また時の流れと共に人も世も、世界も変化していくのですわ……
ええ、このお話はこの辺にしましょうか……同感ですわ、私も夜空は好きですわね
まるで夜空に宝石箱の中身を撒き散らした様な満天の星空は、尚更に
(同じく上を向く。暗い土星までもが映る夜空なのだ
今日は正に、夜空が装飾を美しく着飾るかの様に美しい
それは、何処か神秘的な空気と、違う世界への扉の様にも見る事が出来る様な雰囲気を佇ませて)

……ところで、蒼穹嬢はこちらへは何をしに?
こんな時間に来るのも、何だか珍しい気が致しまして

蒼穹 > (彼女が『何か』を感じたのは、彼女が魔術に精通しているが故か、そうでなくとも、己の在り方は、きっと誰にでも『何か』を感じさせるのではなかろうか…それは、分からない。自分のことは、自分では一番分かっている心算で分からないものだ。30年、それが人の世の周期だというのであれば、己の種族の周期は何年か、何て考えるだろう。それにしても、己は思う。試練、苦難がない人生など、つまらない。試練、苦難があってこそ、未来は紡がれ、懸命に生きる、より優秀なものが生き残る。それが、世界であり、『今』である。)

…じゃ、こんばんは。と言わせてもらうね。
(こほん、と咳払い一つ。身の丈に合った挨拶は、こちらの様だ。)

あっはは、成程。やっぱりお嬢様なんだ。ん、おっけー、気にしてないよ。
(貴族の出。見た目からして高貴とは思ったが、やっぱりそんな感じだった。)

そだねー、呼びにくいかも…。って、普通皆こんな長い名前なのかな?
…んん、おっけ。アリスと呼ばせてもらっても?
(高貴でありながら、何故か敷居の高さ、とやらを感じさせないその雰囲気。そうであるなら、己はここぞとばかり、いつもの馴れ馴れしさでそこに甘んじよう。そう思って、敢えての呼び捨てと言う形を取った。)

そうそう、だからこの辺には慣れないんだよ。
…あはは、嬢…か。ん、好きに呼んで!
(はわー、と半口状態にて、お嬢様らしいその一礼を、「礼儀正しいものだなぁ。」と、詠嘆しながら見遣るのみ。傲岸不遜な己には、多分…一笑縁がない仕草の一つだろう。)

あはは、褒めてくれるね、嬉しい♪…以来あんまり、美しい、なんていわれたこともないし。何より、サファイア…だなんて具体的に比喩されたのは初めてだからね…ちょっとだけ照れちゃうよ。
…土星、の輝き。ミステリアス…?
(ふと、思い起こす。…土星。あの星は、わっかの目立つ、鈍い色の惑星だった。輝き、とは少々似ても似つかない。けれど、わっかがある、と言う点において他の者とは決定的な差異が感じさせられる。それが、ミステリアス…ということなのだろうか?地球の惑星系に明るくない己は、ただ、首をこてんと傾げるのみで。)

諸行無常。生者必滅。…そだね、こう言う話も好きだけどさ。
良い比喩だね。私には真似できない。ただ、それが綺麗だとしか言えない。
黒い空を、白く彩る、斑点の如き無数の星。
キミは、…あなたは、それらの煌めきを宝石と言う。…高貴なだけはあるね。
(二人とも上を向いた。だが、一瞬だけ、彼女に横目で、何処か幽かに、幽かに、幽かに羨望の色を含んだ視線を馳せた。先程のサファイアや、土星と言う言葉を想起すれば、己とは、まるで生まれも育ちも違うお嬢様であることを、この短い間にて再認識させられる。本人はきっと無意識だ。だから、飾らず、お嬢様がお嬢様としてあれる、そんな振る舞い方に、少しだけ、憧れを抱いた。…無論、一抹の憧れで、刹那的で、熱病のようなものだけれど。夜空を比喩し、見上げる彼女は、きっと楽しいと思っているのだろう。)

あはは、…ちょっとわけありでね。ヒミツだよ…ごめんね。
このごろは、立ち入り禁止エリアって言われてるところにうろついてるんだ。
あえていうなら。時計を確認しに来た、かな。…なーんてね。
(たーん、たん。と二歩、無邪気な足取りで大時計の前を右に左に。それから、巨大の時計を見上げれば、軽い調子で笑って見せた。)