2015/07/19 のログ
ご案内:「大時計塔」にシインさんが現れました。
■シイン > 時計塔を昇る人影が一つ。
月明かりに照らされながら彼はゆっくりと歩を進めて昇る。
「時計塔な、高いだけあって夜風が良い感じに吹くな。」
塔を昇り、下に視線を落とせば、街々など常人であればとても見えない程に細かく小さな景色が一望できる。
夜風に当てられ赤い長髪を靡かせながら彼はボソッと呟き始める。
■シイン > 「少々…真面目に、普通に、日々を過ごしすぎではなかろうか。」
彼は独り言を、自分に言い聞かせるように語り始めた。
「そもそも此処に私は何をしに来た?」
それは軍の事情を、どのような活動をしてるか、それを一般人や異世界の人々に伝えるために。
「ただそれだけのために私がわざわざ出向いた?」
答えはNOだ。
「そうだろう、そうだろう。なら行動として起こさねばならない。」
そのためには、まずは品定めを。果実達の熟成を待つことを。
わざわざ外に来てまで、このような言葉を呟く。
宣戦布告かのように。
■シイン > 「『教師』として『生徒』達と関わるのは悪くはない。
その心地良さは、何処か自身の気持ちを置いて行ってしまう程に。」
行動を起こすのを躊躇ってしまう程に。
どうやら私は人に対して指導をするというのが好きで堪らないようだ。
なんともなんとも、軍に居た頃から何も私は変わらない。
「そうして、躊躇い止まってしまっては意味が無いのだがな。」
長い溜息を一つ。
暫くは現状維持でも良いかもしれない。
■シイン > 「…………………」
暫くの独り言を終えれば、彼は懐から一つの『物』を取り出す。
それは口風琴。それを唇に触れさせて息を静かに吸った後に、音色を響かせる。
夜風に当たられながら、ゆっくりと瞳を閉ざして、口風琴から綺麗な音色が出されていく。
手慣れた仕草は、吹き慣れている証だろうか。
何も考えずに、ただただ音色を出す。
■シイン > 何かの曲なのだろう、彼はそれを暫くと弾き続ける。
静かな潮騒と思わせる音を響かせて、月明かりに照らされながら
雲一つとない空の下で、彼は音を鳴らす。
時に涼しく、時に生温い夏特有の風が、私の身体を撫でて行く。
「……やめよう」
がらでもない。
生徒のことを過去の女と重ねて、女が好きだった口風琴で曲を弾くなど。
■シイン > 「……ふむ」
口風琴を懐に仕舞い、地上へ落ちてしまわぬようにと設備されてる柵に背中を預ける。
最初からの判断を間違えてたのだから、どうしようもない。
関わらなければよかったと、そうも行かないのが人生だが。
「ここから、どうするか…やはり暫くは『教師』として『軍人』として」
暫くだ、暫くの間は忘れよう。
気を紛らわす程度ならできるのだから。
そして彼は静かに佇む。
ご案内:「大時計塔」にやなぎさんが現れました。
■やなぎ > 「こんな夜に…音楽?」
(軍服を着た疲れた様子の青年が、風に乗って耳に入ってきた音につられてやってくる。
青年が塔の前へついた頃には音は病んでいた。
そびえ立つ塔の元で、出所はどこだろうと探しはじめる。
■シイン > 「こんな情景を小説として畫いてみたら面白いだろうか。」
佇みながら、ふとそんな考えが過った。
彼女に小説を畫いたら最初に見せると、約束をしてしまったからであろう。
「きっと『感情的な主人公』として強く畫けるだろうな」
自分自身を偽りを混ぜながら畫くのも良い提案の一つ。
そんな考えを過ぎらせてる最中に足音が聞こえた。
こんな夜中に来るとは、とんだ物好きが居るものだ。と、ブーメランとなる言葉を思考させつつ、彼は特に音の方向を見ようとはせずに、風によって靡く自身の髪に鬱陶しさを感じながらも、街々を眺める。
■やなぎ > (青年はしばしうろうろした後、ふと時計塔のほうを眺めた。
それを見た瞬間、上ずったような声をあげる。
「……あれ?あ、時計塔!?」
(その後に安堵したように溜息をもらした。
音楽につられてやってきたら目的地までたどり着いた!
とにかく音の主にお礼を言いたくなって、心を弾ませながら時計塔を調べていると
登れることに気づいた。
青年は駆け足で登っていく。
■シイン > 「あー…アイツか」
機械が故に視力・聴力など常人とは比べ物にならないほどに性能が良い。
故に私は彼の声が聞こえてしまった、と。
「よく知っている、そう、よく知っているさ」
あの声は忘れやしない。最近会ってなかったが、そうか。
ようやく見付けたか。
入り口に背後を見せるかのように佇めば、彼は声の主の者を待つように。
彼は、ただただ、じっと待ち続ける。
■やなぎ > (トントンと足音を鳴らして登って行く。
音の主は一体なんだろうか。
塔が時間を知らせるために鳴らすかもしれない。だけどこんな時間に鳴ればただの近所迷惑ではないだろうか。
人だったらどうしよう、とりあえず開口一番は決めている。
「きれいな音色ですね!」
(階段を登り切った後にそういった。
前には人が見える。
……それも自分のよく知る人物に似ている。
「………」
(体が硬直した。
■シイン > 「綺麗な音色か…それは良かった。お気に召してくれたようで幸いだ。」
背中を見せながら、彼は言葉に対して応対する。
それは感謝の言葉。褒められるのは純粋に嬉しいのだ。
嘘偽りなどなく、自分に素直に、私は告げた。
■やなぎ > 「………。」
(赤く長い髪に軍服姿、声。後姿でも確認できただろう。
が、そうでなくとも確信できる。
彼こそが今までずっと探してきた人物だ。
だが、青年にとってこの再会は喜べないものだった。
「申し訳ございません、少佐。少々道に……。周辺を調査していました!」
(たとえ見られていなくとも、青年は姿勢をよくして深く頭を下げた。
■シイン > 「周辺調査か、どのような調査だったのかは後で聞くことにしよう。」
大方、以前から訓練時でも発揮してる方向音痴によって今の今まで迷ってたのだろう。
それが完全に自身にとっては未開の地で数日間も迷いに迷ってしまった。
「それよりも、だ。ここでは少佐と呼ぶのは止めておけ。名前の方がなにかと都合が良い。」
本部でなら別に構わないが、このような場所では好ましくは思わない。
■やなぎ > 「はい…。」
(青年の目が泳いだ。
勢い余って嘘をついたが簡単に見透かされているだろうと諦め、頭を上げる。
(次に続く言葉には戸惑った。
「えっ、では…先生とお呼びします。」
('シインサン'とは絶対に呼びたくない。
■シイン > 「先生か…まぁ、それでもいいか。特に違和感もない呼び方だしな。」
実際生徒達にはそのように呼ばれているのだから。
『少佐』など階級で呼ばれると知られたくないものにまでバレる恐れがある。
故に、先に口を閉ざしておくのが先決。
「ところでだが、さっき『綺麗な音色』と言ってたな。どこから聞いてた?」
純粋な疑問。
それ以外に何の意味を含まない疑問。
単純にどのくらい前から居たのかと、知りたいだけに。
■やなぎ > (違う呼び名には違和感を感じるのだが、
これも上官の命だと思うことにした。
(質問には、何か裏があるだろうと訝しげな顔をして答える。
「時計塔についた頃にはもう聞こえていませんでしたから、ほんとに短い間だと思います。」
(なぜだか責められているように感じ、半歩下がった。
■シイン > 「そうか、短い間か」
それだけを告げて私は彼に視線が合うように振り返る。
本当にタイミングが良い時に来たものだ、軍関係者には一人にか聞かせたことがない自分の音楽。
本当にコイツは運が良いのか、悪いのか。どっちつかずな奴だ、と。
「私はもう帰宅するつもりだ。今は職員寮という場所をじゅうきょにしててな。
お前はどうする?宿などはあるのか?」
素朴な疑問を投げかけて。
■やなぎ > (聞いてはいけないものだったのだろうかと一人で焦りはじめる。なんて運が悪いんだ、と感じた。
「たしか歓楽区の宿には泊まりましたが……今はありません。」
(それは1日だけであり、後はずっと野宿だ。
■シイン > 「今はないということは……金はどうした。
支給された金があるだろう。それを使って泊まればいいものを…」
仕方ない、そんな言葉が呟かれる。
「今日は私の家に泊めさせてやろう。部屋は幾つかあるからな。問題ない。」
「それとこの辺の地理をちゃんと暗記して覚えておけ、配属される前に覚えてないから私に会いに来れなかったのだろう?」
それぐらいは当然のことのように覚えろと厳しいく声に出して言う。
■やなぎ > (ぎょっとしたような顔をするも、すぐに頭を下げて
「は、はい!ありがとうございます!」
(と声を張り上げた。
金はあれど、本当は道に迷いに迷って宿さえ見つけられなかった、というのが真実であるが、それはさすがに心の中にしまっておくことにする。
「申し訳ございません、地図と方位磁石は持っていたのですが…以後気を付けます…。」
(何度も何度も頭を下げる。
■やなぎ > (その後、ついて来いと言われれば、後ろを申し訳なさそうについていくだろう。
ご案内:「大時計塔」からやなぎさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」からシインさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に叶 明道さんが現れました。
■叶 明道 > ガン、ゴン、ガン。
けたたましい音を立たてて、大時計台屋上、そこに据え付けられた扉が開く。
ゆっくり開いたそれは、いわゆるエレベーターだ。
搬入用に誂えたそれから身を乗り出すようにして少年が屋上に降り立った。
不機嫌そうに眉をひそめ、左足から屋上へ。
クラッチを突いて、引き摺るように右足をエレベーターから引き出すと、陰鬱そうにため息をついた。
■叶 明道 > 吹き付ける風。はためく制服の裾を抑えながら進んでいく。
空は雲ひとつない――は言い過ぎか。晴れ渡るような快晴。
少年の表情とは裏腹に、実に爽快な空色といえた。
立入禁止、にも関わらず備え付けられているベンチに重々しく腰をおろしてクラッチを離す。
空いた両の手でタバコを取り出し口に咥え、一服。
大して美味くもない煙を吸い込みながら、背を預けるようにして空を見上げた。
「あー…………」
うだるような日差しを受けて、ただただ長々と声を漏らした。
■叶 明道 > 定期考査は残念ながらオールグリーン。
赤点ひとつ取ること無くクリアしてしまった。
つまり補習のひとつもなく、夏休みの予定はぽっかりと穴が開いている。
やることといえばバイトに精を出すぐらい。
それ以外に切羽詰まってやることなどない。
そんな空っぽのスケジュールを思い浮かべながら、
煙草の煙をぽん、とドーナツ状に吐き出していく。
強い風にあおられすぐに消えるその煙が、まるで今の自分のようにも思えた。
「……くだらねえ。ポエムかよ」
目を据わらせながら、引きつるように笑みを漏らした。
上半身を投げ出すように背を預けて、
やることといえば煙草をくわえて空を見上げるだけ。
非生産的ここに極まる。ただ自堕落に、身体の力をゆるめていた。
不意に、それを咎めるようにひときわ強い風が屋上に吹きすさぶ。
軽い素材で出来たクラッチが、音を立てて転がった。
「……あぁー……」
■叶 明道 > 「クソ……」
風まで自分を馬鹿にしやがる。
浮かべた笑みはどこへやら、据わった目だけを残して立ち上がった。
クラッチの距離までおよそ五歩。
右足を引きずりながら近づいていく。
うまく力の入らない右足にゆっくりと力を込めて、
支えるようにして足を動かしていく。
引きつるような痛みを覚えるが、結局自業自得には変わりない。
一時の感情に流されたことを否定しながら、ゆっくりとクラッチを拾い上げる。
「めっきり体力も落ちたな」
特に鍛えているわけではない。ただ、まだかつての筋肉が残っているに過ぎなかった。
荒くなる息を抑えながら、改めて左手でクラッチを保持した。
■叶 明道 > どうしようもない。空いた予定は塞がらないし、
今から何かを補講にしてくれとわざわざ頼む意味もない。
再びベンチに腰掛けて、ゆっくりと息を整えた。
仕方がないから携帯端末を取り出して――。
「ああ、もしもし、俺だけどさ。ああ、そう。それで――」
誰かに連絡を入れていく。明道の電話は通じたのか。
夏の予定でも聞いてるのだろうか、
終始大して面白くもなさそうな仏頂面を浮かべながら、
ゆっくりと相手の"プラン"に耳を傾けていた――。
ご案内:「大時計塔」から叶 明道さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > (時計塔屋上──
相変わらず『生徒立ち入り禁止』のこの場所だが、
そんな事を意にも介さず東雲は侵入していた。
手にはスマホめいた携帯端末。その画面には過去に常世島に現れたという魔物と当時の生徒が戦っている動画が映っている。)
「ふーん……なるほどねえ。
こうやって戦うの、か……。」
(ごろん、と寝そべって動画を眺める姿は、小柄な体躯と相俟って小動物じみていた。)
ご案内:「大時計塔」に蒼穹さんが現れました。
■東雲七生 > (先日の黒死揚羽の群体との一戦から、こうして時間を見つけては魔物との戦闘を調べていた。
常世島に生息する動植物が何らかの影響で魔物化したもの。
《門》を通って島に現れたもの。
召喚に類する異能・魔術の行使を誤り暴走させてしまったもの。
様々なタイプの戦闘を─記録に残っている範囲でだが─拾い上げては眺めている。)
「んー……やっぱ授業で聞いた他にも、色んな対処法があるんだな。
先生も言ってたけど、知識はあるに越したことはないって訳か……。」
(キリよく動画も終わったので、端末の画面を切って寝返りをうち、仰向けになる。)
■蒼穹 > (暑い日々が続く夏。)
(トン、トン、トンと、テンポよくリズミカルに塔を登る。)
(今日という今日は足で最後まで登ってやると言う心持ちで塔登りに挑戦するのだが―――)
ああああーっっ、やめやめー!めんどくさっ。
(―――1/3程登ったところで挫折するのである。塔登りは暑いし面倒だし単調だしと面白い事は何一つとしてない、ないのだ。)
(だから、今日も邪道《まじゅつ》を使って塔を登る。適当なところで転移して。)
(一応最後の方だけは自分の足で登る。これでズルしたとも言われない、という寸法。)
…ん?
(さて、何となく登ってみたが、見覚えある赤毛の少しばかり幼さが残る少年が寝転がっていた。)
おー、やっほ、東雲君じゃん。…どーかしたー?
(距離を誤魔化してやってきたが―――。)
(さっきまで何か見ていたような?)
(因みに、ここは立入禁止だが己もそれについては知ったことではなく、普通に出入りする一人である。)
■東雲七生 > 「あー……?」
(足音の直後に、自分の名を呼ぶ声がして寝転んだままそちらを見やる。
見れば知った顔がこっちを見ていた。自分と対照的な蒼い髪の自称破壊神。)
「なーんだ、蒼穹か。
別にどーもしねーよ、ちょっと……まあ、自主勉してたのさ。」
■蒼穹 > ちょ…なんだとはなんだ東雲君。
(怒ったふりでもしながら、態度とは対称的に寝そべる彼の隣にでも腰を落とす。)
ふぅん、自主勉かぁ、…こんなところで?
(くるんとあたりを見まわした後に、時計塔の下を見下ろす。)
(高所恐怖症なら絶対にお勧めできないような光景。島の全体像が見渡せる所。)
■東雲七生 > 「いや、悪い悪い。
別に何となく口から出ただけなんだ。なーんだ、ってさ。」
(にひひ、と。ほとんど悪びれていなさそうな笑みを浮かべる。
こちらへ歩み寄ってきたのを確認すれば、隣に腰を落す前に空へと視線を向けている。)
「こんなところで。
いや、自主勉ってもさ、動画見てたわけよ。動画。
まさか図書館とかでやるわけにもいかねえし、人が居なくて静かなとこってーと、ここくらいしか無くてさ。」
(ふわぁ、と欠伸を漏らしながら答えた。
軽く端末を掲げて、そのままポケットに仕舞う。)
■蒼穹 > なーんだって…。
いやそれ本心だよね。私かーなり傷ついたよ。許しがたい。
(ささっと三角座りでもしながら上から空見るその目を遮る様にジト目を落とす。)
ほうほう。え…何の動画さ。
人が居なくて静かなとこって…まぁ、そりゃそうだけど。
ああ、あと禁書庫とかも人が居なくて静かだよ!
(同じ条件でも危険度はかなり違っているが、結構物騒な案件を一つ。)
んで、もういいの?自主勉ってのは。
(多分動画を見るのに使ってたろう端末が仕舞われるのを見れば、邪魔しちゃったのかな、と少しだけ懸念して。)
■東雲七生 > 「いやいや、ホントだってー。
まあ、結構色んな奴と会う可能性はあるとは思ったけど。
誰と会ったところで、なーんだ、って言うと思うぜー?」
(蒼穹の視線から逃れる様に目を逸らす。)
「何のって……戦闘?
この島で記録されてた対魔物の戦闘の動画さ。
立ち回りとか、覚えといて損は無いかなーって思って。ほら、何かと物騒だし。」
(おどけて肩を竦めながら嘯く。
隣に居るのは破壊神を名乗るような少女だ。むしろ物騒側の存在だろう。)
「うん、もーいいや。朝からずっと調べて、動画見ての繰り返しでさ。
しょーじき、目も疲れて来たんだよなあ。」
■蒼穹 > …おいおい、それってつまり、あんまり出会いに期待していないって事なのかな。
ま、そういうならこれ以上は何にも言わないさ。
(逸れて行ったのなら追う事もなく、また最初の通り時計塔の屋上で三角座り。)
ふーん、戦闘…それに対魔物かあ。
確かに最近物騒だけど、人型のヤツが暴れてる事の方が多いかな。
あ、でも損がないって言うのは確かにって思うよ。
(あんまり追求する気もないのか、程々に同意して頷いておく。)
ふーん、じゃーさ、今日という今日こそは何か食べに行くかい?
…降りんの面倒かもだけど。
(ふと先程上るのをショートカットした階段を見て少しだけ遠い目。)
■東雲七生 > 「そ、そういうわけじゃなくて……ああもうっ!
何なんだよ、どんな反応だったら満足なんだよお前はッ!」
(うがぁー、と咆哮を上げながら頭を掻いた。
本当に深い意味など無く口から出たので言及されても困ってしまう。)
「まあ対人もそこそこ調べちゃいるさ。
そっちの方はどっちかと言えば“逃げ”に徹するつもりでは居るけどさ。
大体逃げたら追って来ないし、人ならまだ逃げられる自信もあるからさー。」
(素早さだけはそれなりに自信がある。
ゲームで言えば腕力を捨てて速度全振りしたようなものだから。)
お、そうだな!何やかんや延び延びになってたし、時間もあるし!
良いぜ、何食いに行く?どこにするんだ?
(上体を起こして蒼穹に振り返る。
その腹からは控えめに、ぐぅ、と音がした。)
■蒼穹 > わーい、破壊神様だー、とか言ってくれりゃ上々だよ。
(くす、と悪戯に笑みながら言うが―――)
あ、冗談だよ?冗談だからね?
(すぐ後付しておく。あんまり深くは気にしてないさと言うアピールも兼ねて。)
うんうん、逃げるのが一番。
ってか逃げろ。逃げないと危ない。そもそも関わらないのが一番だからね。
転移魔法の一つでも使えばいいんだけどもね…。
…そういえば東雲君は魔法使えないっぽいね。
(魔力の方にもポイントが振られていないのは…どういった了見だろうか。)
(さらっと彼の魔力量について言及してみる。)
お、ノリ気だね!東雲君もお腹の方も。
んじゃ…どうしよ。何食べたい?私が奢るの2000円までだけど、
別に安いものじゃなくてもいいよ、2000円以降は東雲君の自腹だけど。
(さらっと彼のお腹の音を拾い上げて小さく笑いつつも、ちゃっかり料金制限はするケチな邪神様である。)
(それでも行こう行こうと嬉し気で。)
んーと、先に降りて待ってても良いかな。
(登るより降りるのが楽だが、それでも階段を行くのが面倒らしい。
今さっき話題に出た転移魔法でも使うつもりの様で。)
■東雲七生 > 「わーはかいしんさまだー。」
(心を込めた心無い棒読みだった。
それはそれは冷ややかな視線までついた棒読みだった。)
「あー。生まれつきそっちの素養は全く無くてさあ。
別に魔法が使えなくて損したこととかは無いと思ってんだけど、やっぱ使えたら使えたでカッコいいよなあ~。」
(きっとモテるだろうなあ、なんてぽつりと溢して。
ふるふる、と首を振って邪念を追い出した。)
「だよな、2000円まで。
それならやっぱり、学生街でイタリアンでも食うかー。
ペペロンチーノが食いてえなあ、あれなら大盛りでも1000円行くか行かないかだろうしさ。
ああうん、先に降りてるなら先行っててくれよ。
俺もすぐ行くからさ。」
(満面の笑みで答えて、よっこいしょ、と腰を上げた。)
■蒼穹 > 冗談っつったよねっっっ!!!
(絶対やるっておもった。)
(絶対絶対やるっておもった。)
(だぁんッ!!と踏み抜く様に鉄板を踏んずけて拳を握り怒りアピール。)
ふぅん、ま、生来なら仕方ないね。
私は見ての通り魔力の塊みたいだから見えてる世界も違うんだろうか…。
いやぁ、かっこいいんじゃないかな。私の魔術は真っ黒なやつばっかりだから、あんまり綺麗じゃないんだけどさ。
…もてたいの?
(ちゃっかりしっかり邪念の呟きは拾い上げました。)
な、何だって…そいつはあれだよ。
お寿司でもラーメンでもなくイタリアンだって…!?
食べたことないですはい。行ったこともないなぁ。
(その手の食事は未経験者である。)
(あんまり気乗りはしないが、言った手前守らねばなるまい。)
(何処の店に行くかは、彼にゆだねようか。)
んー、じゃ、待ってるね。
(そうして、ぶっ壊れた座標軸の中へと歩んでいく。転移魔法の類。
間もなく時計塔の一番下へと転移して、後から降りてくるだろう彼を待つ。)
■東雲七生 > 「えー?俺には聞こえなかったなぁ~。」
(怒りアピールをされても見えないフリ。
たまにはこういうやりとりだって良いもんだな、と内心笑いながら聞き流す。)
「えっ、いや、その、べ別に!!!
モテたいとか、思ってねーし!幻聴じゃね幻聴!
万一モテたいとして、蒼穹じゃどーにも出来ねえだろっ!」
(忘れろー、と腕を振って誤魔化そうとする。
誤魔化し方が下手なのは性根が真っ直ぐすぎる故だろうか。)
「イタリアンっつーか、パスタだけど。
あー、あとそうだ。パエリアも食ってみてえなー、併せて2000円で収まらねえかなあ。
何だよ、蒼穹食ったことねえの?ふーん……。」
(憐みの視線を送りつつ、階段へと向かう。
転移魔法も使えなければ、平時に空を飛ぶ能力も無い。
身一つで大抵の事は済ませる主義の東雲は、それでもやや足早に階段を下りて行った。)
ご案内:「大時計塔」から蒼穹さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から東雲七生さんが去りました。