2015/07/07 のログ
白崎玲刃 > っ!?
【突然ドラコから受けた蹴りに対応出来ず投げようとしていた長剣をとり落とす。】

どういうつもりだ……?
【クゥを庇いながら玲刃は収納の魔術を発動し、大剣を取り出してドラコと対峙する
味方だと思ってた存在が敵へと周り動揺はあるものの、
友人であるクゥティシスの方が玲刃にとっては優先度は上であった、
故に、クゥティシスを連れ去るつもりであるのならば容赦無く斬るつもりだ。】

ルフス・ドラコ > 「どういうつもり、と言われましても…」
一瞬、視線を切ると、公安委員会の学生の持つスマホに
「火よ服せ」
炎の支配を行い、発火させようとする。

「依頼が有れば動く。……何でも屋も同じことでは?」
視線を戻すと、大剣が構えられている。
いやまったく。龍を倒すには良い得物を持っている。
「クゥさん、ずいぶんとお高い依頼がかかっていますから」

クゥティシス > (眼下の焔から炸裂する轟音と、もはや風とは呼べぬ見えざる砲弾)
(飛び越えた玲刃から放たれる大剣)
(己が姿を取らえ、何事かを企む少女)
(走り寄る新たな乱入者)

(混乱を極める現状に際して、男は空中で口元をゆがめてみせた)

『異能者も、異邦人も、人ならざる者も、それに組する者も全てが俺の敵だ』
『貴様ら全員、あるべき世の姿を忘れたかァッ!!』

(迫る衝撃破に拳を打ち合わせれば、完全にとまでは行かずとも幾許かの軽減は出来る)
(その身を切り裂かれ、体勢を一瞬崩しながらも男の視線は揺らがない)

(真っ直ぐに―エルピスを見据え)

『それをさせるわけには、いかねぇんだよッ!!」

(その身に受けた焔の拳圧の勢いに乗ったままエルピスめがけ急降下!)
(迫撃砲染みた蹴りがエルピスを襲う)

エルピス >   
 少女による火炎でスマートフォンは熱され壊れ、と急降下・迫撃砲じみた蹴撃で熱されたスマートフォンは割れる、が。
 迫撃砲じみた蹴りは鈍い音を響かせて止まる。異様に硬い合金の身体で蹴りを受け止め、衝撃を返す。機械の身体と察せるだろう。
 割れたスマホは堕ちる。風紀委員会への連絡を済ませた事に安堵する。

「――ああもうっ!」

 誰も彼もが暴れまわる乱闘状態。
 取り敢えず一般市民・学生は避難させた。ならば――

「理由は後で聞きますから――
 ――大人しく――して貰いますっ!」

 スタンスパウター――放電機構を解放し、周囲広範囲へ高出力の電撃を放出。
 主に、【攻撃を加えた】蹴りを放った男と、火を放った(実際には熱した)少女を狙うものだろう。

白崎玲刃 > まあ、俺は人攫いの依頼なんかは受け付けて無いんだが……
なるほど……今のお前の方が私情で動く俺よりもよっぽどなんでも屋らしいな
【ドラコの言葉を聞きながら皮肉めいた笑みを浮かべて言葉を返す
しかし、目は笑っていない。
玲刃は思う、私情で動く事も多い自分よりも余程目の前の少女の方がなんでも屋には向いてるだろうと
しかし、玲刃は自分のやり方を変えるつもりは無い、気に食わない依頼は受けないそれが彼の方針であった。】

そうだな、未だ以前クゥを探していたやつの手がかりは見つからないんだが……お前に聞くのも良さそうだな。
お前その依頼何処で見た?
【そうして、ドラコに大剣を向けたまま険呑な雰囲気を漂わせ話す。
無論、返答に期待などしていない、こういう手合いは決して依頼主についれては口を割らないだろうと玲刃は推測する。
ちなみに、先程の男に関しては、発していた言葉から奴隷を使う様な手合いでは無いのではないかと推測し、クゥを追わせていた者の候補からは外れていた。

そして、未だ斬りかかる様子は無いもののドラコからの攻撃があれば即座に反撃をするつもりだ。】

天導 操 > 【飛ばされたあと、受け身を取って一瞬周囲を見て、】

(…これは、一度あの獣の娘を連れて避難した方が良いのかも…)

【と、離れた位置から様子を見て…】

ルフス・ドラコ > (なるほど、失われた日々を回顧するタイプの…)
彼女の所属する仲介業者にもそうは居ないタイプの男だ、
というよりかは"常世学園の学生に依頼"というフレーズでカッとなってしまうのではなかろうか。
同業者ではない以上、潰れてもらっても一向に構うまいと…

"まだ"公安委員会に表立って逆らうつもりはなかったのだが、見られていたなら仕方ない。
それでも偶然を装う努力を忘れないかのように、
白崎をエルピスとの間に挟めるように…アスファルトと水道管とその他諸々を蹴り砕きつつステップイン。
地中に含まれる導電性の物質が上手いこと盾になることを期待する。>エルピス

楓森焔 > 「どいつも、こいつも、依頼だとか公安だとかしらねえけどよぉ!」
 混迷としてきた状況。あまりにも入り乱れすぎている。
「女の子一人さらおうとする奴が正しいわけねえだろう……!」
 怒る。怒るが今はそれどころではない。
 場があまりにも混迷としすぎていて、どうしようもない。
 一度、クゥの近くに走り寄る。炎を放つ女がクゥを狙っているというのなら。どこから攻撃が飛んでくるか、対応できるかは分からない。
「……」
 足には自信がある。クゥを連れて逃げるのも手かもしれない。
「なあ、あんたら……こいつ、とりあえず安全なところに連れてってやりたいんだけど」
 味方であろう、白崎と天導に。

エルピス >  遮蔽があれば、何かしらがあれば電撃が防げるだろう。
 ともあれ。

「ほむらちゃん、でしたよね。――そう思うのなら、取り戻したなら連れて逃げてくださいっ!
 怒って殴るのは、もう取り戻したなら、今ここでなくても良い筈です……っ」

ルフス・ドラコ > 「それはそれは。私も依頼は選べていますよ。いい業界ですね。…こちらの組織に来たらどうですか?」
炎使いとはいえ、こちらは無手。
クゥティシスにいつでも仕掛けられる…というポーズを足捌きで見せることで牽制しつつ、
エルピスの電撃に反応して一気に白崎の側面に走りこんだ。

「何処で?ただの、学生向けの掲示板ですよ」
嘘は言っていない。>白崎

白崎玲刃 > そうだな……お前ら、クゥを頼めるか?
俺は今、手を離せそうにない…
【様子を覗っている操と、男と戦闘している焔を見て、その後クゥティシスを一瞥しながら、
その者達になら託しても大丈夫そうだと推測し。
クゥティシスを連れて逃げるそうに補した。

玲刃自身は、ドラコの動きに警戒することに集中している為、連れて逃げる事は出来そうもない。】

天導 操 > 【「安全なところに遣りたい」…全くの同意件である 反撃までは予測していたものも、まさか相手がこんな手練れだと言うことは完全に予想外…これは、自らが呼び寄せた過失である 責任を取るとまでは言わないが、現状を収束させるにはそれが一番手っ取り早い】
【だが、『それが簡単にできれば』、の話である】

楓森焔 >  エルピスの言葉。がつんと頭を殴られるような気持ちだ。
 そうだ、そうだとも。何よりも優先するべきは友達の安全だ。
「任せろ」
 白崎の言葉をきいて、焔はようやく笑みを浮かべることができた。
流派・俺流。その基礎は走ることから始まる。
あまりに荒唐無稽なその動きを、走るためだけに使うならいかほどのものか。
 クゥティシスが抗えぬというのなら、そのまま焔が抱え上げるだろう。

白崎玲刃 > ああ、良い業界だよな。
いや、生憎、俺は自由気ままなフリーが一番なんでね。
なんでも屋として組織に属するってのはごめんだ
【冗談めいた笑みを浮かべながらドラコに答える
無論、なんでも屋以外として、この学園の委員会に属するという事は考えていたりはする

側面に入りこんでくるドラコに対して、玲刃も大剣を構えていつでも反撃は出来るぞと牽制する。
クゥティシスの安全が確保されるまで自分から斬りかかるつもりは無い。】

ふむ……ただの学生掲示板ね……今度調べてみるとするよ。
【勿論、そんな普通の学生掲示板では無いだろうなと思いつつ、
現物の掲示板であれば、落第街の聞き込みで調べてればよい
ネットの物でも、今は音音に任せているネットでの情報収集で情報を得ればよい
そう考えながら、ドラコの言葉を一応思考に留めておく。】

クゥティシス > (少女から放たれた電撃を「放たれる前に」飛びのくことで躱して見せる)
(通常電撃など見てから躱せるものではない)
(獣染みた第六感とでもいうのだろうか)
(飛びのいた男はそのまま通りに建つ家の屋根へと着地して―)

『―チッ…ガキ一人を始末するのにこう手間取ってちゃぁな』
『流石に…割に合わんか。いいさ、そのうち纏めて消し飛ばしてやる』

(人狼の少女を守らんと立ち回る者だけでなく、自分以外にも人狼の少女を狙う者が居たとは―)
(混迷を極める状況の中、男がぼやくように呟く)

『今日のところは此処で退こう…だがな、覚えておけよ。此処は決して異邦人共の楽園なんかにはさせねぇよ』
『この世界の異物は全て排除されるべきだ』
『お前ら異邦人に、安息の地なんか…あるわけねぇってことをな!』

(その場に居る人ならざる者共に告げ、男はその場から姿を消した)


(そして―)

「ぁ、っく……う」

(意識を失っていたクゥティシスがようやく目を覚ます)
(その視界に映ったのは、見知った顔の少女と、見知った顔の少年が剣を交える姿)

「ドラ、コ……?なん、で……?」

ルフス・ドラコ > 「……まあ、そうですね。だいたい組織力というのはこういう時に取り調べに応じなくて済むのが利点で、
依頼を失敗すると違約金を払う場合が出てくるのが欠点です」
言いながら、とんぼ返りを打って一歩、二歩と下がる。
公安委員会の少女の声で、男からクゥへ注目が集まったのはわかっている。
…つまり先ほどの逆、一人の側に成ったのは自分の方というわけである。
素早く距離を取り、逃走経路をこちらも確認する。

「……嫌ですね、さっきから私は異能なんか使っても居ないし異邦人でもないじゃないですか」
立ち去る男を見ながらポツリと呟く。
目立つ龍の具現は使っていないのは確かだが、果たして向こうにはどう見えたやら。

「……ああ、クゥさん。お久しぶりです。元気でした?」
少女の髪は火の粉を散らすように紅い輪郭で、
少女の瞳はもはや紅蓮のようだ。
体に満ちた意志は破壊的で、とてもその言葉には似つかわしくなかった。

楓森焔 >  抱きかかえようとしたところで、クゥが目覚めた。
「……ごめんな。そこの女と、さっきの男がお前を攫おうとしてた。……いや、してる、か。
俺はお前を連れて、とりあえず逃げようとしてたところだ」
 ささやくようにクゥに声をかける。どこから意識を失っていたか、彼女には分からなかったが。
 とにかく、彼女に今の状況を教えなければならない。
怒りを殺し、ただクゥティシスに語りかける。
 あの破壊的な女は、彼が止めてくれるだろう。そう思って、ひとまずはクゥに事情を話すことに専念する。

エルピス > 「行きましたか――この件は公安委員会、ひいては風紀委員会に連絡される事だと思います。
 もしかしたら参考人として出頭命令が掛かるかもしれませんが、その時はご協力をお願いします。」

 そこまで言って、赤い少女を見据える。
 【組織力】。その言葉を確かに聞いて、察する。

「そちらの赤いお姉さんも、組織ごと出頭をお願いするかもしれません。
 違法な組織を調査・監視・解散させる。それが我々公安委員会の仕事ですから。
 特に人を誘拐する様な違法な活動を行う組織があり、それに属するというのであれば――容赦はしません。
 ……所で、まだやりますか?」

 はっきりと、凛とした調子で、ドラコへと告げる。

白崎玲刃 > ふむ……まあ、俺はあまりそういうので組織に頼るのは好きじゃあ無いのでね。
違約金払って金欠になるものごめんだしな。
【相変わらずの冗談めいた笑みで答える玲刃、しかし、今は金欠とはなかなか程遠かった
ここで優先されるべきはクゥティシスの安全だと判断し、
逃走経路を確認するドラコの様子を見ながら、逃げるつもりながら追うつもりは無いといった様に肩をすくめる。】

クゥティシス > (焔は、何といった?)
(ドラコが、自分を―)

「う、そ…嘘だよそんなの。ドラコ、友達だもん。友達がそんなこと、しないよ…」

(未だ目覚めきらない意識を、力の入らない身体を振り絞り、ドラコへと手を伸ばす)
(震える手の先、ぼやける視界の先に居る友人は―こんな顔を、こんな目線を自分に投げかけてくるような人だっただろうか)

「あ、は。クゥを…びっくりさせようとしてるんでしょ?」
「だって、だって…クゥを…信じてみよう、ってそう思わせてくれたのって」

(そこまで言って、こみ上げてくる涙をこらえきれなくなった)
(ぽろり、ぽろりと落ちる滴を拭うことも忘れ)
(玲刃の後ろでただドラコへと手を伸ばす―)

天導 操 > 【逃げた相手を寄せたところで…先程の混乱をまた引き起こすだけである そういう意味では、向こうが先に離脱した事は此方にも大いに助かる話であり、そして、この後どうすれば良いのかを考えつつ、警戒を解くにはまだ早いと】
楓森焔 >  なんでこんなことになった。
と、焔は自分の胸をかきむしりたくなった。
 目の前の女が悪いのか。違う。
 クゥティシスが悪いのか。違う。
 あの男が悪いのか。違う。
 何が悪いのかは分からない。
何があったのか、何が起きているのか。
 この場にいる全員の関係性なんて分からない。
 分からないから、バカである彼女にはただ、クゥティシスを守ることしかできない。
「クゥ」
 声だけかける。彼女を引き戻すことなんてできない。
胸が張り裂けるように痛かったから。
だから、ただありったけの意志でもって、
あのドラコと呼ばれた女がクゥティシスを害そうとしたならば、全力で守ろうと。

ルフス・ドラコ > 「ああ、組織ごと出頭ですね。わかりました。」
「……そのお話が文書で届いたら、考えてみようかと思いますね。あるいはうっかり燃やしてしまうかもしれませんが」
組織内できちんと命令が出るなら、いや出せるなら…と、言外に告げるような言い方で、少女は言う。"組織力"について先ほど言及した上で。
「私達の組織は……これでも、常世財団と共存を望んでるんですから」

「友達。……そうですね、あの晩、信じてもらうには同じものを食べるところからといったのは私でした」
「ありがとうございます、信じてくれたんですね、私を。」
胸の奥に渦巻くのは破壊欲求だ。
ただ日々を送る間も、いつも、この島を、この世界を燃やしてしまいたくてたまらなくなる。
……今あるものは、有るべきだから有るんじゃなく、すぐに壊れてしまうのだと暴いてしまいたくなる。
「とっても、都合が良かったですよ。」
平坦な表情が崩れて、笑みがこぼれた。

エルピス >  
「常世財団も一枚岩ではありませんから、どうでしょう。確かに難しいかもしれません。
 言外の意味は察しました。……"それで手出しが出来ない"。公安委員会も、其れくらいなら良かったかもしれません。
 いえ、たぶん、貴方の言う通りになるかもしれません。ですが万一があり得えてしまうのが、怖いです……本当に。」

 言外にやれるものならやってみろと言われれば、自嘲めいた笑みを浮かべる。
 ブラフもあるのだろうが……現状の公安委員会に、思う所が、あるのかもしれない。

天導 操 > 【あちらこちらで出てくる話題…これは、思った以上に裏の深い物なのであろうか…そんな疑問が出てきてくるも、この島に来たばかりで情報を破片破片でしか拾えない彼女は、どうする事も出来ず、ただ滑稽に、場違いに、そこに立っているだけである】
白崎玲刃 > ……ふむ、そういう手合いか…
あいつはまだ遊びで満足してたから良いが……お前は……
【ドラコの表情から、その瞳の奥から、
自分の知り合いである破壊神と若干にた雰囲気を感じ取り、眉を顰める。
そうして、ドラコを見つめながら、手遅れな存在であるかどうかを推し量ろうとする。】

やはり、公安委員でも手出しが出来ない組織もあるようだな……
ならば俺は…
【エルピスの言葉を聞きながら、自分が歩むべき道を推し量る。】

クゥティシス > 「―」

(燃え盛る炎のような表情がふっと和らぎ、見たかった笑顔が見えた)
(あの時見せてくれた、自分を信じさせてくれた笑顔は、絶望的なまでにあの時のままで)
(だからこそ)

「あ、はは。そっか」
「クゥ、バカだな……。やっぱり、他人、なんて…」

(次の言葉は、紡げなかった)
(吐き出したいのに。吐き出してしまいたいのに、出来ない)
(その言葉を口にしてしまったら、決定的な何かが壊れてしまう気がして)

「あ、ぁぁ、う、ぁぁぁ…っっ」

(代わりに漏れ出たのは嗚咽)
(ごちゃ混ぜになった感情をただ吐き出すかのように)
(伸ばした手は力なく地に落ちて)
(これまで不器用ながら積み上げて来た何かに致命的な亀裂が入るのを感じて)
(それを認めたくなくて。でも、少しでも考えてしまえば亀裂はすぐにでも自分の心を砕いてしまいそうだったから)

(彼女はそこで意識を手放してしまった―)

楓森焔 >  クゥティシスと出会ったのは、一回だけだ。
右も左も分からないように戸惑って、食事を買うだけでも喜んだ少女。
 行く場所も無くなったような自分よりもきっと、ずっと心細かっただろう少女。
 ただ一度だけど、力になってやろうかなんて思って――。
 それをぶち壊しにしたような、あの目の前の女。
 あの女が悪いのかは分からない。誰が悪いのか分からない。
だから殴りかからない。今、彼女を殴ってもクゥの心は救われない。
 握りしめた拳から血を流し、やり場のない思いを貯めこんで。
 クゥティシスを抱きしめたら怯えるだろうか。自分の思いを吐き出しても伝わるだろうか。
 分からない。ただ目の端に涙を浮かべながら、焔は拳を握りしめ――。
「!」
 くずおれるように倒れこむ少女を、慌てて抱きとめるだろう。

ルフス・ドラコ > 「楽しみですね、万一。起こらないことを期待したり…
あるいは、自分の気に食わない物をすべて燃やしてしまうのは楽しいでしょうから。」
言葉の代わりに火を吐いているような、そんなイメージをまとわりつかせて、
平坦な表情に戻してルフスは語る。
「人間だった頃には出来ない楽しみという奴ですね。もしも私に出頭を命じる時があったら、出来れば先頭に立ってきてください」
また今度、ということだ。

「さて、それじゃ……"また"違約金ものですね。今回は白崎さんのお陰ですが。」
スカートの裾を摘むと、一礼してから歩き去っていく。
「私もせいぜい破産しないように、次こそは成功させないとですね」

振り返って、歩み去る前に。
倒れるクゥをみて、少女はもう一度だけ笑った。
「違うんですよ、クゥさん」
「……友達だから裏切れるんです。ないものは、壊せないですから」
あの時は。あの晩一緒に笑ったあの時は、本当の本当に、裏切るつもりなんか無かったんだから。

ご案内:「学生通り」からルフス・ドラコさんが去りました。
エルピス >  
「其れを否定できるように、したい、なりたいものです。……ボクは、そうありたい。
 "『ルールに則らず』とも気に入らないものをどこまでも燃やせてしまう"。
 それが出来てしまえば、違反組織ですから。」

 吐かれた火で鉄のように溶けた言葉を、受けるべき罰だと言わんばかりに飲み込む。
 人を裁く罪として溶けた金属を飲む地獄の閻魔大王は、こんな気持ちだったのだろうか。
 火で燃えて溶けた言葉に、胸が焼けてつかえる。

 ……彼女たちの確執をボクは知らないが、
 だからと言って学生通りで暴れていいかと言うと、別の話だ。
 少なくとも、この場は鎮めなければならなかった。其れは間違いでないと、自分を奮い立たせる。

 取り敢えず、すべき事はした。後は風紀委員会に任せよう。
 現場の問題に関しては、公安も一応の力は有るといえ、風紀の方が経験も含め現場に特化している分頼れる。
 そう認識している。

「あまり深い事は申せませんけれど。
 ……ボクが怖いのは、【出来ない】よりも【出来てしまう】。
 ――いえ、ちょっと愚痴が過ぎちゃったかな。ごめんなさい。」

 ぺこり、と頭を下げる。
 内心では、自分で吐いたブラフ(であって欲しい事)に自己嫌悪していたりもするが、それはまた別の話。

 遠くを見れば、一般の風紀委員会・公安委員会・保険課が駆けつけるのが見える。

「……ボクのシゴトは終わりましたから、公安委員会に戻ります。
 そちらのお姉さんは先生かな。……じゃなくて、でしょうか。申し訳ありませんが、
 委員会の方々と一緒に、生徒の保護、宜しくおねがいします。生徒にとっては頼りたいのが、先生ですから。

 では、また。出頭要請や事情聴取は、出来うる限りのご協力、お願いしますね。」
 
 そうして、駆け付けた一般委員達の方へと、飛び去った。

天導 操 > 【敵対する存在であろう二人が退場して、初めて警戒を解く…残されたのは、様々な情報に翻弄され、困惑する自分の心だけ】

…これで、一旦解決…なわけないよね この感じは

エルピス >  ……エルピス自身は、情報が少なく錯綜していると判断した。
 故に、ブラフを張ったが、自分の力では大きな出来事にする事は出来ない。そう思っている。
 当事者が熱心に事情聴取に応じてくれれば、話は別だが――スマートフォンの破損も含め、持ち帰れた情報は、少ない。

 ……一般の風紀委員や公安委員に熱心に協力してもいいし、しなくてもいいかもしれない。
 何れにせよ、エルピスは去り、報告をするのだろう。

白崎玲刃 > ……本能に呑まれたか…?
【まるで火龍が息吹を吹いている様な言葉を聞きながら
以前の商店街でドラコが龍の力を振るっているのを見た事を思い出す、
しかし、以前はこの様な獰猛な雰囲気は無かったはずだと玲刃は訝しむ
そして、去ってゆくドラコの背を見つめながら龍の中には破壊衝動を持つ種も多い事を思い出しながら呟いた…】

ははは、だから言っただろう?そんな組織に入って違約金払って金欠になるのはごめんだって
【そして、ドラコが最後に言った言葉に対し、
冗談めいた苦笑いを交えながら、自身が先程言った所属しない理由を含めて皮肉めいて言葉を投げかけた。】

ご案内:「学生通り」からエルピスさんが去りました。
クゥティシス > (嵐と炎の襲撃は終わり、そこには静寂が残る)
(駆けつけて来た風紀と公安の面々の声が徐々にその静寂をかき消していく)

(残された者は何を思うのだろうか)
(打ち砕かれた絆に想いを馳せる者もいるだろう)
(残された火種に不穏な影を感じとる者もいるだろう)
(唐突に訪れた災禍にただ困惑するものも居るだろう)

(各々の思いがどうあろうとも、ともあれ此処に物語の幕は一度降ろされる)

(閉ざされたこの島で、人狼の少女は己の生きる道を何処へ見つけることになるのか―)
(各々が胸に抱いた思いが、その答えを導き出すための灯となることだろう)

天導 操 > 【しかし、ただ翻弄されて居るだけでは、仮にも一善良な教員の勤めは果たせまい…当事者の自分には、起こったことを前ほどやって来たあの集団…どうやら、風紀委員か公安委員、或いは両方なのだろう…に報告する『義務』がある そう自分に心中で言い聞かせ、大きく息を吐く】

まあ、取り敢えず………疲れた

楓森焔 >  こみ上げていたものが全て零れていく。
クゥティシスを抱きしめながら、嗚咽を漏らす。
 守れなかった、という痛苦。
かいま見えた彼女の顔は、昔どこかで見えた顔に思えて。
 何のための力なのか。何のための俺流なのか。
 だんだんそれが分からなくなってくる気持ちであった。
 この島で初めての喪失感を得ながら――。
「こいつの家、わかんねえし。
とりあえずこいつを俺の部屋に連れてくよ」
 もう少し俺が早く連れ出していればよかったのではないか。
 自分のぐるぐるした感情に頭を振って、今はただ泣いている。
 想いが、抱きしめた彼女に伝わればいいのに。
 クゥティシスが目覚めたら怯えてしまうかもしれないが――でも、誰かがそばに居ないといけない気がして。

白崎玲刃 > 出頭は、出来れば勘弁願いたいんだがな……
【未だ公安委員に苦手意識の残っている玲刃は苦笑いと共に呟く
しかし、エルピスはまだ信頼できる方の公安委員であるなと考えるのであった。】

ああ、解決では無い……クゥの誘拐を依頼していた奴の始末。
そして、異邦人を根絶しようとするあの男の始末が必要だ……
【まだ、終わってはいないと、この場を凌いだだけだという様に
玲刃は、険呑な雰囲気を漂わせながら、俯き気味に呟いた。
早く見つけて始末しなくてはなと、焦る気持ちを抱えながら玲刃は歯を食いしばるのであった。】

ああ、頼んだぞ…!
【クゥティシスを連れてゆくと言う焔に一つ強く頷いた。
きっと、今も険呑な事を考える自分などよりも
クゥティシスの事を想って涙を流せる彼女の方がクゥティシスの心にとっての癒しになると信じて、強く頷くのであった。】

天導 操 > あぁ、そこの貴女

【と、焔に呼び掛けて、】

………その子、頼んだけんね

【にへら、と柔らかく笑いかけるのてあった】

ご案内:「学生通り」からクゥティシスさんが去りました。
楓森焔 > 「ああ。……ありがとな。俺、楓森焔ってんだ」
 言葉をかけてくれる彼らに対して、少しだけ力を取り戻して。
 身体を奮い立たせてクゥティシスを抱き上げる。
 そのまま背を向けて去って行った。

ご案内:「学生通り」から楓森焔さんが去りました。
天導 操 > …さて、最後の仕事かな…

【と、やって来た委員会会員の方へ歩いていき…】

ご案内:「学生通り」から天導 操さんが去りました。
白崎玲刃 > ふむ、焔か。俺は白崎玲刃だ。
こちらこそ感謝するありがとうな。
【クゥを抱き抱えて去ってゆく焔の背に声をかけて礼述べた。】

そうだな、俺もそろそろ御暇させてもらうかね。
【そうして、駆けつけてくる公安委員や、風紀委員を一瞥して
玲刃は苦笑いを浮かべて呟くと、
収納の魔術で、フックロープを取り出て、片方の端を上空へ投げて近場のビルの屋上の手すりに掛けると
そのまま、フックロープを掴んで壁を駆け上がって去って行った。】

ご案内:「学生通り」から白崎玲刃さんが去りました。
ご案内:「学生通り」にチェシャさんが現れました。
チェシャ > 今日は七夕
街に飾られた七夕飾りや屋台を見ながら道を歩いて行く
真っ白なペルシャ猫
屋台の匂いに鼻をくすぐられながら、よちよちして

「おいちそうな匂いがしてお祭りは大好きなんねー
何食べようかなぁ……貯金箱にあるお金でかえるかなぁ?」

等と言いつつ歩きながら、目移りする

ご案内:「学生通り」にオーロラさんが現れました。
オーロラ > 「あらーチェシャちゃんもお祭りにきたの?」
 
背後から現れるなり、ひょいと抱き上げてペルシャ猫を撫でる。
いつも通りの制服姿。
 
「チェシャちゃんも屋台が目当てかな」

チェシャ > ひょい、と抱っこされれば
「アリスちゃんだぁ!」

と、嬉しそうにごろごろと喉を鳴らす

「うん、屋台がねー、とっても美味しそうなの
どれを食べようか迷っているよ
フランクフルトにー、クレープにー、たこ焼きにー、焼き鳥にー、牛串にー
……それから魚屋さんで焼いているアユやホタテ焼きも食べたいんだよー
どれが良いかなぁ?
オーロラちゃんは屋台だと何が好きー?」

等と言いながら、お鼻が忙しなく風に乗って漂ってくる屋台の香りの方を向いて
すんすんすんすん動かしている

オーロラ > 「私は全部好きだよ。お祭りの雰囲気は極上の調味料だからね。
でも、全部食べるのは食べ過ぎだし、お財布的にも厳しいねぇ。どれかにしようか」
 
抱っこしたまま屋台の並ぶ街並みをゆっくり歩いていく。
屋台の前を歩くたびに違う食べ物の匂いが漂ってきて、それぞれが胃袋に対して直接主張してくる。
 
「まずは焼き鳥でもたべる?」
 
そういって、立ち止まったのは焼き鳥屋台。
炭火にあぶられた鳥の脂の匂いがじんわりと煙と共に漂ってくる。

チェシャ > 「オーロラちゃんも全部好きなのね、チェシャと一緒ねー
わかるわ、お祭りの屋台に来るとどれもこれも美味しそうで食べたくなっちゃうよね
……そっかぁ……全部は食べられないかぁ……」

全部を食べられないと知ると、悲しそうにへにょんとお耳と尻尾が垂れた
「……残念だけれど、どれを食べるか選らばないといけないね……」

抱きかかえられる腕の中で、大人しく
オーロラの体温が心地いいのかご機嫌そうにごろごろと喉を鳴らして

「! 焼き鳥さん!!焼き鳥さんはねぇ、大好きだよー」
彼女の声と、立ち止まる焼き鳥屋台前の鼻孔をくすぐられる鳥の脂に
お鼻をすんすんすんすんしながら『食べたい食べたい!』とアピールするかのように
お耳をピン!と立ててオーロラをじーっと見つめる

「チェシャはねぇ、ぼんじりとかつくねとか、胸とかささみとかが大好きだよー」

オーロラ > 「じゃ、とりあえずそれ全部たべよっか。
おじさーん、ぼんじり、つくね、むね、ささみを一本ずつー。
全部塩で味薄目でね」
 
ウィンクして猫を抱きながら頼むと、ほどなくしてパックに包んで出してくれる。
 
「はい、それじゃたべよっか」
 
チェシャを下して、道の隅のベンチに腰掛ける。
お祭り中なので臨時設置のベンチも一杯あるのだ。
懐かしいBGMのなる有線放送を聞きながら、道行く人並みを肴ににゃんこと晩酌を始める。
酌といっても、未成年なのでお酒の代わりにコーラである。
 
「はい、これチェシャちゃんのとりぶんね」
 
それぞれ一切れずつ串から外して、紙皿の上にのせて出してあげる。

チェシャ > 「!!! いいの?ありがとうー
オーロラちゃんやさしぃんねぇぇ」
嬉しそうに『ありがとう、ありがとう』と言いながら、抱かれたまま
ウィンクのお返し&お礼に頭を彼女の身体に擦りつける
塩で薄味なのも猫からすればとっても優しい配慮が嬉しかった

「うん、食べよう!」

ぴょんと地面に足を付ければ『まだ?ねぇまだなの?』とせかす様に
コーラを飲むオーロラの足元でカリカリする

「うんー!チェシャの焼き鳥ねー」

焼き鳥をくしから外す様子から、目が離せない
お肉が串から行き交う様子を眼で追って、紙皿の上に乗せられれば
夢中になってはくはくと食べ始めた

鳥の脂のじんわりと焼かれていく香りと煙の香りがとっても美味しそうで
お腹が空いてくる香りだったが――……
実際に口にすれば、薄めの塩が一層お肉本来の旨みをじんわりと醸し出して……とっても

「おいちぃぃぃぃぃん!!
これ、屋台なのにとってもいいおにくねぇぇ!!」

屋台だと言うのにケチっておらず、良い肉を使用しているのだろうか?
良い香りで美味しそうな気配はしていたが、肉を口に入れて噛めば
じんわりと舌の上に、肉汁と鳥の旨みの乗った脂の味が蕩ける様に広がって
更に、肉自体も噛めば噛むほど良い肉質の味が口に広がり
未成年でなければ、本格的にビールが欲しいところだろう

オーロラ > 「そうだねぇ、ここの焼き鳥はいいお肉使ってるね。
塩で正解だったなぁ。いいお肉はやっぱりシンプルに食べたいよね」
 
肉本来の脂と噛み応えを愉しみ、口の中がベタついてきたらきゅっとコーラを流し込む。
さわやかな炭酸が脂の後味を洗い流し、さっぱりしたところでまた一口。
何度も繰り返し楽しみながら、猫と一緒に焼き鳥を堪能する。
 
「おいしいねぇ、チェシャちゃん」
 
食べる邪魔をしないようにゆっくりふさふさの毛並みを撫でる。
人通りの多い街並みに、緩やかに夜風が吹き抜けて気持ち良い。
淡い提灯の明かりが並ぶ通りを眺めながら、猫が食事を終えるのを待つ。
 
「次は何たべよっか」

チェシャ > 「うん、凄く美味しいねぇ……美味しいねぇぇ……!!」
余程お気に召したのだろう
彼女の言葉に食べながら頷いて肯定し、夢中になって焼き鳥に齧り付く

塩を……それも薄味だから一層だろう
最小限に振られた塩が、肉汁や脂の旨みを最大限に引き出して
本来持っていた肉の旨みが、更に分かりやすいのであった
特に、ぼんじり等の脂の乗っている部分は、その脂の旨みが薄塩で引き立たされて
肉の甘みがよく分かる

つくねも、柔らかい食感と肉の旨みが広がって
優しくも美味しい味がかもし出されている

ささみも、パサパサ感が無くしっとりしているし
口の中で噛めば噛むほど、お肉の繊維が解けるようにほろほろと崩れて
噛めば噛むほど肉本来の味が広がっていく

十分に焼き鳥の味を堪能し、満足そうに舌で口の周りを舐めまわすと
「本当に、美味しかったね。ありがとうねオーロラちゃん」
と、お礼を言った

撫でられると嬉しそうに目を細めてごろごろが大きくなる
この時期は蒸し暑く、過ごし辛い夜も多いが
今日は風通しが良くて気持ちいい
こんな爽やかな夏なら、歓迎な気候である

日が落ち、夜が濃いオレンジと、薄紫から深い神秘的な紺や漆黒の闇のグラデーションが徐々に濃くなり
闇の訪れが影絵のように、二人のシルエットを黒く染め始めた頃に
提灯の朧げで優しい明りが美しい

食べ終えると嬉しそうに
「まだいいの?オーロラちゃんは太っ腹ね……!凄いん!
次は何食べよっか?オーロラちゃんは食べたいのとかある?」
等と言いながら、道を歩けば
次はクレープ屋や、金魚すくい、魚屋のホタテ焼きや鮎の丸焼きが並んでいた

反対の道を見れば、ぱっと見で
からあげ屋、トルコアイス、鈴カステラ等が並ぶ

オーロラ > 「私も食いしんぼさんだからね。そうだねぇ、じゃあ次はクレープたべようか」
 
しょっぱいものの次は甘いもの。
単純なチョイスであった。
また猫を抱き上げて、夜色の中に浮かび上がる影になりながらクレープ屋台へ向かう。
道行く人の影に溶け込み、一人の少女と猫が祭り囃子に混じる。

「おじさーん、生クリームたっぷりのクレープ二つ。サービスしてね?」
 
上目遣いにそう微笑んで、チェシャと一緒にクレープ屋台の前でしなを作る。

チェシャ > 「うん、クレープ食べたいよー」
彼女の言葉に嬉しそうに、ぴょんぴょんと跳ねる

焼き鳥をたっぷり食べた後は、食後のデザート
抱っこされながらごろごろ鳴くように音を鳴らして
クレープ屋台に来れば、様々なソースやフルーツなどで飾られたクレープが可愛らしい

彼女の注文を、大人しく……とはいっても、その食欲に抗いきれずにうずうずしながら待つ

オーロラ > ほどなくして、溢れるほどの生クリームののったクレープがでてくる。
笑顔で二つとも受け取り、今度は近場の東屋に座って、川のせせらぎを聞きながら食べる。
 
「チェシャちゃんの分はこっちねー」
 
そういって、一個まるまるでは多過ぎるので半分にしたものをまた紙皿にのせて出してあげる。
猫サイズクレープである。
そして、オーロラはちゃっかり一個半食べるのだった。

チェシャ > すんすんすんすん
と、待ち切れなそうに生クリームの香りを嗅いで、現れるクレープを食べたそうにしている
東屋に流れる川には、竹と願いごとの描かれた短冊が括りつけられており、風流だ

「うんー!」

そうして、再び嬉しそうに腕から降りるが――……
猫サイズクレープの、超たっぷり生クリームを見ながら
美味しそうに紙皿の上の生クリームをぺろぺろする

「生クリームは本当に最高ねぇぇ……!!おいちぃぃん!!」

本当に大好物なのだろう。驚く速度で平らげると
ちゃっかりとクレープを持っているオーロラに言う
「もう少しチェシャも生クリーム貰っても良いー?」

オーロラ > 「あら? もう食べ切っちゃったの? チェシャちゃんも食いしんぼさんだねぇ」
 
正直にいえば自分の分は多過ぎると少しオーロラも思っていたので、またもう半分どさっと紙皿によそってあげる。
そして、残り半分を食べながら、のんびり川を眺める。
提灯のあかりと人並みの影が水面にうつり、幻想的な雰囲気を醸し出している。
日頃通い慣れているはずの道並も、こういう日は全くの別物にみえてくる。
 
「短冊かぁ。私も何か願い事かこうかな」

チェシャ > 「うん、生クリームは大好きだからね。ぺろりだよ
うんー!チェシャはね、こにゃにゃで成長期だから沢山沢山食べるの
そして大きくなるんだよー」

彼女から再び貰えば『やったぁ!』と嬉しそうに
どっさりと紙皿の上に乗った生クリームを舐め始める
彼女と違い、此方は花より団子よろしく
ぺろぺろぺろぺろ夢中になって舐め続ける

そして、彼女が呟けば
「短冊ー?オーロラちゃんはどんなお願いするの?聞いても良い?
チェシャのも書いて貰えるかなぁ……?」

どうやらこの猫、願いごとがあるようだ

オーロラ > 「私の願い事? うーんそうだなぁ、明日も美味しい御飯がたべられますように……ってくらいかなぁ。
チェシャちゃんは願い事あるの?
書いてあげるよ」 
 
そういって、またチェシャを抱き上げて短冊のつりさげられた竹の傍までいく。
すぐ横に短冊と筆記用具が並べてあるのだ。

チェシャ > 「そっかぁ、チェシャと一緒だね
チェシャもねぇ、美味しい物が大好きで明日も美味しい物が食べたいよ
あとねー、この常世の優しい皆が大好きなん
だからねぇー、皆に幸せな事があって、笑顔で居て欲しいなって思うのと
皆と一緒に、今日こうしてオーロラちゃんと遊んだみたいに
皆と会えて遊べる毎日が、ずーっと続いて欲しいんだよ

……おり姫様叶えてくれるかなぁ?一個だけじゃないとまずいかなぁ?」
等という
優しく抱き抱えられれば、今日の事がまた
幸せな想い出として胸に刻まれながら『幸せだなぁ』と、感じて
短冊を書く、彼女の手元を見るのだった

オーロラ > 「うーん、大丈夫じゃないかな? 良いお願いだしね。
全部かいちゃおっか」
 
そういって、「美味しいものがたべたい」、「みんなが幸せでいてほしい。笑顔でいてほしい」、「みんなと遊べる毎日がずーっと続いてほしい」と三つの短冊にかいて、それぞれつるす。
 
「大丈夫だよ。いいお願いだから、私たち以外にもきっと願ってくれる。
だから、このお願いは『全部きっと間違いなく』叶うよ。
チェシャちゃんいい子だから、織姫様もきっとおおめにみてくれるって」
 
そう微笑んで、猫を抱っこしながら、無数の短冊が垂れ下がった竹を見る。
気付けば、すっかり日も沈み、星空が夜天に浮かぶ。
無数のその輝きをみながら、オーロラは笑う。
 
「織姫様、今年は無事にデートできそうだね」

チェシャ > 「やったぁ! これで皆、来年まで幸せで居られるね
うん、お願いねー」
と、嬉しそうに言いながら、彼女が飾るのを見ている
きっと、明日もまた美味しい物が食べれるとして、皆幸せで居て欲しいな とか
何かいい事あると良いな……と願いながら

「そっか……全部きっと間違いなく叶うかぁ
嬉しいなぁ、嬉しいなぁ……チェシャはねぇ、皆とこうしてずーっとずーっと
楽しく遊んで、幸せに毎日過ごしていたいんだよ
おり姫様、叶えてくれて嬉しいなぁ……大好きだよー」

と、既に叶った気分でくるくると回るのであった
きっと、彼女の言うとおり『全部きっと間違いなく』叶うだろう
再び抱っこされれば、無数に、様々な人の願いと祈りのこめられた
色とりどりに飾られた短冊を見る
他に作られた七夕飾りも相まって、とても豪華で美しい

すっかり、夜の大三角が綺麗に見え始めて来る
それは、まるでおり姫と彦星が皆を優しく見守る様にも見えた

「うん、綺麗に星が見えるね。一年に1回しか会えないんだよね?
会えてよかったね」
等と言いながら、空に輝く星を見る

――……おり姫様も、幸せになれてよかったんねぇ
と、思いながら

オーロラ > 「遠距離恋愛って辛いから、こういう日は大事にしてほしいよね」
 
女としては特に、とか言いながら、夜空を眺める。
微かに輝く星の光を一人と一匹揃って見上げながら、ただ願う。
いつも通りの明日を。今日の続きの明日を。
 
「もうちょっと、こうしてよっか。願い叶うように」
 
美味しい食べ物と綺麗な夜空。
月も星も賑わう夏の夜。
無数に技眼く地上の星の一つになって、一人と一匹は空を眺める。
星に願いを。
祭事に祈りを。
 
それでは――良い学園生活を。 
 

ご案内:「学生通り」からオーロラさんが去りました。
ご案内:「学生通り」からチェシャさんが去りました。
ご案内:「学生通り」に神薙 結弦さんが現れました。
ご案内:「学生通り」に東雲七生さんが現れました。
神薙 結弦 > 「………うーむ…。
 こういう時に限って見つからなんだ…」

ある友人を探して、歩いている。
ここ最近、多忙ではあった為
あまり人に会うこと自体少ないが。
さて、友人はどこに言ったのだろうか。
背中にこの間拾ったタコ(手のリサイズ)を乗せて歩いている

東雲七生 > 思ったより人が多いな……。

(放課後の学生通り。
 思ったよりも人通りが多く、東雲は街路樹に背を預けて辟易していた。
 待ち合わせの指示があったは良いが、この分じゃ見つけられるかどうか。)

つーかどいつもこいつもでけぇんだよ!無駄に!

神薙 結弦 > 「…?おお、東雲殿!
 よかった、漸く見つけたぞ!」

どうやら頭にのせていたタコが見つけたのか
気が付いたのか、其方に顔を向けて嬉しそうに笑うと。
少しだけ飛び跳ねつつ、やってきた

東雲七生 > ん、ぁ……?
ああ、神薙!良かった、見つからないかと思っ──

何でお前タコ連れで来たんだよ。大丈夫なのかそいつ!

(確か水陸両用とか何とか言っていた気もしたが、
 やはり天下の往来で頭にタコを乗せた同級生の姿というのはかなりインパクトがある。
 というか、タコがインパクトの9割持って行ってる。)

神薙 結弦 > 「うむ!タコ次郎はなぜか肺呼吸が出来ると言っていたからな!
 そこは心配無用だ。
 しかし、いきなり呼びつけてしまってすまん。
 貴殿も忙しいだろうに」

駆け寄った後、安心したように息を吐く。
色々と家系的血筋のせいで、数年後には女性ながら
身長が高くなる事は約束されているが、今はまだ成長が緩やかで。
目印になれなくて、時間をとってもらって悪い、と頭を下げた。
タコについては一切気にしていない様だ

東雲七生 > “なぜか”で済ませていい問題じゃねえって……。
てか、「言っていた」って誰に聞いたんだよ?え?本人から聞いたのかお前、それ。

(とするとこの同級生はタコと意思疎通が出来るのだろうか。
 ……本当に人間なんだろうな、と疑惑が脳裏を過るがさっさと追い出す。)

そんな、気にすんなよ。俺の方も勉強見て貰ってるし。
それにテストも大体終わったからさ、ペーパーは。実技は予習とか要らねえから、楽勝よ。

(へらっと笑って首を振った。
 目印になれないのはお互い様だから謝ったところでしょうがないだろ、と。)

神薙 結弦 > 「…?うむ。タコ次郎は喋るぞ…?
 まぁややシャイではあるが…。」

そういえば話したことなかったか。と何気なしに告げる。
普通タコは喋ったり等しない‥‥。
恐らく話しかければ普通に女性の声で言葉を返すと思われる。

「それは、いくらでも。
 私で教えられるなら、いくらでも使ってくれて構わんからな?」

東雲七生 > あ、そう……。
いやまあ、お前がそれで良いなら、良いんだ。うん。

(東雲は友人の個性を尊重することにした。
 仮にたこと喋れたとして、何を喋れば良いというのだろうか。
 皆目見当もつかなかった。)

まーた、そうやって使って良いとか言う……。
普通使うとか使わねえとか、そういう言い方しねえっての。ダチなんだから。
……で、今日はどこに何を買いに行くんだ?

神薙 結弦 > 「???…むぅ?うむ、了解した…ぞ?」

自分自身使われる事に関して
殆ど気にしていないのか。首をかしげる。
その後、まぁ良いかと薄い笑みを浮かべると
ぱんっと両手を顔の前に合わせて

「あぁ、実はー……
 こ、この通りだ!頼む、東雲殿!
 『しょうぶみずぎ』、とやらを選ぶのを手伝ってくれ!」

東雲七生 > 解ったんなら良いけどさ。
あとその、東雲殿ってのも堅苦しいから止してくれって。七生で良いよ。

(どうせ敬称が付くなら苗字よりも名前の方が良い。
 だって女っぽい名前でも殿ってついたら男らしく聞こえる。
 そんな事を考えながら、ふふん、と笑みを浮かべた。)

なるほど、勝負水着かー……。

は?

え?俺が、お前の? その、水着を?一緒に?
………はああああああ!?

(思わず大声を上げて、周囲の視線が集まる。
 あ、やべ、と視線から逃れる様に身を竦めてやり過ごし、やや紅潮した顔で神薙を見た。)

お前、それ本気で言ってんのか?

神薙 結弦 > 「……う、む…。
 しかし、その。殿方を名前で呼んでもいいのか?
 普通は、女子は苗字で呼び合うものではないのか?」

何時の時代の人間なのだ。
嫌がってはいないが、言っていいものかと少しだけ困った顔をしている

「お、おお真面目だ!
 えぇっと、クラスの殿方が
『神薙さんさ~。夏は水着だよ水着!下着にも最適!』と
 言っておってな!よくわからんので
 信頼できる貴殿に頼ったのだが…。だ、駄目か?」