2015/06/22 のログ
■朱堂 緑 > 流石にそんな剣幕で医者に近寄られれば、男も観念し、溜息を吐いて左手を挙げた。
降参のポーズである。
右手はポケットにつっこんだままだが。
「わかったよ。
口での礼以外には本当に何もできないが、それでよかったらよろしく頼む。
ハンカチも好きなだけ使ってくれ」
そういって、大人しくなる。
「服脱がせたりは出来れば勘弁してくれよ。一応、天下の往来なんだしな」
■来島宗仁 > 「ん、最初っからそうしてりゃいいんだ」
診察を始める。
打撲、擦過傷、たいした怪我ではなさそうだ。
出来れば湿布を貼りたいが、脱ぐのが嫌なら仕方ない。
目に見える傷を消毒し、絆創膏を張る。
本当は骨にひびが入っていないかなども確認したいが、これが精一杯という所だろう。
「――右手は?」
先程からちっとも使わない右手。
何かあるのか?
■空閑 栞 > 「治療にお金が必要なら私が立て替えますから……」
「困った時はお互い様ですしね」
そう言って保健医と名乗った男の近くで立つ。
応急処置の心得程度ならあるが、本職が居るのなら何もしないのが吉だろう。
立っている間は、先ほどからずっと動かさない右手に少し興味をそそられていた。
■朱堂 緑 > 「勘弁してくれ。
これ以上、借りを返さなきゃならねぇ先が増えたら身がもたねぇよ」
そう、冗談めかして女生徒に苦笑を漏らしながら、治療を受ける。
しかし、医者に右腕について問われれば、ああ、と呟いてからまた首を振った。
「右腕は元から動かねぇ。気にしないでくれ。
『コイツ』にくれちまったんでな」
そういって、左手の銀の指輪を見せる。
もし、欠片でも悪魔学に関する知識があるのなら……それは、ソロモン72柱のいずれかとの契約を示すものであると分かる。
「魔術的制約だの呪いだのってやつだ。
この島じゃあ珍しくもねぇだろ」
■来島宗仁 > 「あぁ、魔術的なもんか。じゃあ俺の専門外だな」
そう言うとあっさり意識を切り替える。
悪魔学に関する知識はあまり無いが、いわゆる「代償」を伴う後天的なものはどうしようもない。
「――っし、まぁ大丈夫だろ。
ただ、骨とかは保健室かどっかの病院で見てもらえ」
俺の診療所だったら金はいらないからな。
と、自分の診療所の場所を書いた名刺を男のポケットに突っ込む。
「――ところで、金がすかんぴんらしいが、お前生活とかはどうしてんだ?」
■空閑 栞 > 「あらあら、他の人にも借りがたくさんなんですか……」
「人徳があるんですね」
どうでもいい相手に貸しなどは基本的に作らない。そう思い、素直に感心する。
「へぇ……やっぱり魔術って危険だったりするんですね」
右手が動かさないのは魔術的な代償だと聞き、興味深そうに声を漏らす。
栞は悪魔には疎く、その指輪の意味はわからなかったが、自分も魔術の反動で動けなくなっていたのでそれのもっとひどいものなんだろうな程度の理解をした。
■朱堂 緑 > 「ちゃんと使えりゃそうでもねぇんだろうけど、俺はどっちかといえば落ちこぼれなんでね。
お陰で人に頼ってばっかりなのかもな」
女生徒の疑問にそう返答を返して、左肩だけを竦める。
右腕が動かないからである。
そして、丁度診察が終わったところで、医者に頭を下げる。
「ありがとう。助かったわ
生活の方は蓄え切り崩してなんとかしてるよ。
節制しちゃあいるが、困窮ってほどじゃないから安心してくれ。
ああ、もし治療費が欲しいなら家まで来てくれりゃそっちからだすぜ」
■来島宗仁 > 「いらねぇよ。こんな程度でいちいち生徒から金もらってられっか」
手を振って余計な事に気を回すなと伝える。
はぁと溜息をついてから。
「お前、片腕で一人暮らしか。
――なんかあったら、俺んとこに来い。飯くらい食わせてやるし、うちは診療所だ、お前一人面倒見るくらいの余裕はある」
どうせ断られるのは分かっているが、それでも言っておく。
見ていられないのだ、こういう手合いは。
どこまでも自分一人で解決する方がリスクが少なく、他人に迷惑がかからないと思い込んでいる。
特に落第街の、実力のある連中の多くが、こういう物言いをする人間だった。
だが――
「――誰かに頼った方が、周りもお前自身にも良い事だってあるんだからな」
■空閑 栞 > 「ちゃんと使えれば……なるほど……。お兄さんは落ちこぼれなんですか、そうは見えなかったです」
魔術についてなんとなく理解が深まった気がした。あくまで気がしただけだが。
コートの男は只者ではないようなそんな気がする。
それゆえに落ちこぼれには全く見えなかった。
「でも、頼れる相手が居るのはいいことだと思いますよ?」
頼れるような人脈があることを少し羨ましく思いつつそう返答し、笑顔を浮かべた。
■朱堂 緑 > 「人は見かけによらないって奴さ。
いや、右腕を食われるような未熟者だし、見た目通りだな」
そう、右腕を左指で指差しながら答えつつ、医者の提案に頷く。
「本当にアテに困ったらそうさせて貰うよ。
俺だって飢え死にしたいわけじゃあねぇ」
そう、曖昧に微笑んでいたが……医者にそう窘められると、少しばかり種類の違う苦笑に表情が変わっていく。
「確かに……『甘える』ことからすら逃げると、ロクなことがねぇからな。
そっちの子がいうみたいに、頼れる相手がいるのは良い事だし、困ったときは素直に泣きつけってことなんだろうな。
まぁなんだって、丁度いい所があるとも思うけどよ」
そう締めくくって、男は自嘲気味に嗤った。
■来島宗仁 > 「――そんだけ分かってりゃ、上出来だ。
男ってのは若い時、甘えるのが苦手なもんだからな」
得意だとそれはそれで困るがな、と笑う。
そして治療が終わると、よし、と立ち上がる。
少女に向かって振り向き
「あんま遅くなるなよ、落第街じゃなくても路地裏だからな。
変な連中が出てくる前に帰れよ」
そして来島は踵を返し。
片手を上げて別れを告げると、路地裏から立ち去った。
ご案内:「商店街」から来島宗仁さんが去りました。
■空閑 栞 > 「なるほど……。それもそうですね、特にこんなところでは」
異能や魔術が蔓延るこの島で見た目は当てにならない。
そう認識を改めた。
失礼な認識の改め方かもしれないが、気のせいだろう。
「そうですよ、頼れるなら頼るべきです」
「えっと、もう大丈夫そうですか?」
心配そうに顔を覗き込む。
談笑をしていたとはいえ目の前の男はけが人。
もし骨に罅が入って歩けない、などならば異能を使ってでもサポートをしようと考えていた。
■朱堂 緑 > 「『医者』がそういってくれるなら、俺も安心できるぜ。
確かに『治療』、受けさせてもらった。
礼を言うよ、先生」
そういって、男の背を見送った。
■朱堂 緑 > 少女にそう提案されると、ゆっくりと首を横に振り、立ち上がる。
「見ての通りだ。問題ねぇよ。
いったろ? 殴られ慣れてるってな。
しかも、医者に治療までしてもらったんだ。
これで動けなきゃむしろ嘘ってもんだぜ」
そういって、無事を示すかのように不敵に微笑んだ。
■空閑 栞 > その微笑みを見ると、安堵の息を吐く。
「殴られ慣れてるっていうのもあれですけど……問題なさそうでよかったです」
「ここで会ったのも何かの縁でしょうし、お名前を聞いてもいいですか?」
軽く微笑み、そう質問した。
■朱堂 緑 > 「男は打たれ強く出来てるもんなのさ。
特にカッコつけたがりの年頃だとな」
また、わざと強がるかのようにそう笑ったが、名前について聞かれると、まさしく顔色で難色を示す。
「あ、あー……名前か、聞いても面白いもんじゃないと思うんだが」
若干、苦い顔である。
■空閑 栞 > 「あらかっこいい。素敵だと思いますよ、そういうの」
くすくすと笑い、そう返す。
苦い顔をされると、何か失礼があったかと思案する。
そういえば自分から名乗っていないことに気付いた。
「せっかくのご縁ですから……」
「そういえば人に名前を聞く時は自分から、でしたね」
「2年の空閑栞です。部活や委員会には所属していません。よろしくお願いします」
ふわりと笑顔を浮かべてそう言った。
■朱堂 緑 > 辞して立ち上がろうとおもった直後、先に名乗られてしまった。
名乗られる前なら、このまま言い訳を付けて立ち去ることもできたが、そう笑顔を浮かべられながら、言外に「次はあなたです」なんて言われてしまったらもう詰みである。
女性に対するあれこれでここの所、あらゆる意味で『連敗中』の男にはそう思う事しかできなかった。
事こうなってしまったのなら、自分も名乗るのが筋だろうと腹をくくり、少しだけ浮かせた腰をまたベンチに下ろして、溜息を吐いた。
「3年の朱堂……緑だ。
そっちと同じく、部活や委員会には今のところ所属してない」
観念して、若干恥ずかしそうにそう名乗る。
男のくせに「みどり」というところを昔から気にしているのである。
■空閑 栞 > 「朱堂緑……朱堂さんですか、素敵な名前ですね」
嫌味のない笑顔を浮かべてそう言った。
緑という名前は女性に多かった気がするが、男性にも居るのだろう。特に気にはならない。
「怪我をしているとはいえ普通に動けそうで何よりです」
「また機会があればお会いしましょうね」
そう言ってぎこちなく歩き、その場を去っていった。
ご案内:「商店街」から空閑 栞さんが去りました。
■朱堂 緑 > 「そうかね……」
嫌味も嘲弄もないその笑みをみれば、嘘でない事はわかる。
わかるが、男の中の感性では「恥ずかしい」名前であるため、どうにもそのあたりの理解のバランスがちぐはぐである。
しばらくそれで目を伏せていたが、去っていく空閑をみれば、ふと顔をあげて、片手をあげて見送る。
「ああ、そっちこそ、あんまり大丈夫そうにはみえねぇけど、気を付けて帰れよ。
またな、空閑」
そういって、控えめに手を振って見送った。
送ろうかともおもったが、不良相手くらいならどうにかなると豪語した彼女である。
むしろ足手まといになるだろうと判断して、普通に見送った。
■朱堂 緑 > 続けて、男も緩慢な動作で立ち上がり、バスか何かで帰るかと逡巡したが、直後に先ほど根こそぎ現金を失ったことを思い出し、結局また座りなおす。
別に歩いて帰れない距離ではないが、まぁ面倒は面倒だ。
すぐに帰る気も起きないので、少し休むことにする。
■朱堂 緑 > 目前に自販機があるので、コーヒーでもと思うが、これまた直後に現金を失っていることを思い出して舌打ちする。
今この瞬間だけは刹那的に資本主義を全力で呪いたい気持ちになった。
■朱堂 緑 > 小銭くらいないかとポケットを漁ってみる。
内ポケット。
左ポケット。
いつも右手を突っ込んでるポケット……にあった。
右手の感覚がほとんどないせいで気付かなかったが、丁度銀に輝く硬貨が一枚ある。
逆にいえば、銅の硬貨が何枚か足りない。
■朱堂 緑 > 他のポケットも漁ってみると数枚見つかったが、それでも足りない。
銅の硬貨が、一枚だけ足りない。
嫌がらせのように、一枚だけ。
■朱堂 緑 >
「……」
つい、自販機の下を見る。
僅かな隙間。
地面と自販機の底の間にある、僅かな隙間。
その暗がり。
「……可能性はないとはいえない」
鼓舞するように自分に言い聞かせる。
だが、だが、どうするのだ。
そこを見る為には当然ながら這いつくばって手を伸ばさなければならない。
いや、伸ばしたところであるとは限らない。
無様を晒すだけで、望むものが手に入らない可能性すらあるのだ。
むしろ、そっちの可能性のほうが遥かに高い。
ご案内:「商店街」にルナさんが現れました。
■ルナ > 「…………。」
珍しく商店街に立ち寄ったところ、
目に付いたのはいい年をした男性が
自販機の下を探そうとする姿だった。
ぶっちゃけ、引く。
■朱堂 緑 > 男は懊悩していた。
ひたすらに苦悩していた。
試しもせずに、逃げるのか。
安いプライドを言い訳に、可能性から手を退けるのか。
目的とは、手段を選ばず、泥を啜ってでも手を伸ばし、達成するものではないのか。
あの頃の……公安時代のお前なら、そうしたのではないのか?
いや、公安時代だったら経費で落としてるわ、ボケ。
などと、一部始終脳裏で自己完結しつつ、自販機とにらめっこしていると、いつのまにか、こちらを見ていた少女がいたことに気付く。
「……どうぞ」
自販機に用があるのだろうな、と思い、ベンチにまで後退する。
戦略的撤退である。
■ルナ > 「…………。」
とっても生暖かい視線で男を見ると自販機に近づく。
100円玉を1枚、それから10円玉を1枚入れて
上の段にあるミネラルウォーターのボタンに手を伸ばし
……伸ばして、届かない。
少し考えて、下段のコーヒーのボタンを押す。
……出てこない。
ミネラルウォーターは110円、コーヒーは120円。
はっとしてもう1枚硬貨を入れると、
無事にコーヒーを手に入れたようだ。
■朱堂 緑 > 己がいくら手を伸ばしても決して手に入らなかったものを易々と手に入れる少女をみて、男は自嘲の笑みを浮かべる。
そう、これが力の差。
資本主義社会における、圧倒的な力の差。
持てる者と持たざる者。
その、明確な差が、今ここに如実にある。
男は、敗北者だった。
それを強く、自覚していた。
■ルナ > 「……………………。」
痛い。
なんというか、心が痛い。
自分はただ飲み物を買いにきただけなのだが。
一体この罪悪感はなんなのだろうか。
どことなく、男の姿に哀愁を感じる。
きっと後ろから見たらその背中は小さく見えるのだろう。
……100円玉を取り出して、男の手においてみた。
■朱堂 緑 > 手に置かれた100円玉をみて、男は一度眉根を顰めたあと、それを受け取った。
ただ、一度だけ大きく頷いて。
そして、踏み出した。
大きく一歩。踏み出した。
自販機に向かい、着実に一歩。
先ほどまで届かなかったもの。
届かなかった、欲しかったもの。
男は躊躇わない。
躊躇わずに、100円硬貨を『2枚』投入して、ミネラルウォーターのボタンを押す。
そして、釣銭とそれを片手に少女に向き直り、提案した。
「よかったら釣銭とこの水。
そのコーヒーと、交換しないか?」
■ルナ > 一瞬、少女はぽかんとした表情になる。
その手に握られた飲み物と男の顔を交互に見て。
「…………ありがと。」
小さな声で礼を言って、
頭を下げると缶コーヒーを渡す。
「……でも、おつりは、いい。」
お金には手を出さず、
ミネラルウォーターだけを手に取った。
■朱堂 緑 > 「何、礼はいらない。こいつは公正な取引だ」
釣銭に関してはそういわれれば、「まぁそれじゃ手間賃ってことで」と呟いて、10円玉を1枚だけ抜いてから、残りは返した。
そして、そのままつかつかとベンチにまで戻って、また腰を下ろす。
お目当てのものが手に入り、若干上機嫌な様子だ。
■ルナ > 「…………。」
自分の手に残った小銭を見ると、
少しだけ考えてそれを服の中にしまいこんだ。
収納スペースがあるようには見えないが、
実は内ポケットのようなものがついているのかもしれない。
ミネラルウォーターのふたを開け、
自販機にもたれ掛かって一口。
ちらり、と男のほうに目を向けるが、何も言わない。
■朱堂 緑 > 男も一瞥をうけるが、気にした様子もなく、左手だけで缶コーヒーの封をきり、のんびりと飲んでいる。
図体の割にはちびちびとした飲み方だ。
それ一本しかないせいかいもしれない。
ベンチに身を預けて、静かにコーヒーを楽しんでいる。
■ルナ > 男がこちらのことを気にしていないと
分かれば、観察を始める。
その視線は主に指輪に向いているようだ。
■朱堂 緑 > その指輪は、もし悪魔学などの知識があれば、『それ』らに関するものであると分かる。
ソロモン72柱。そのいずれかとの契約の証だ。
鈍く、銀色に輝いている。
当の男は気にした様子もなくコーヒーをちびちび飲んで休んでいる。
■ルナ > 「…………。」
眉をひそめる。
ソロモン72柱。悪魔との契約。
それは決して容易なものではないはずだ。
何か代償のようなものを支払ったのだろう、
という点は予想することができた。
だが、解せないのはなぜ悪魔契約をすることができるような人が
缶コーヒー1本を買えないほどに困窮しているのか、
という点であったが……。
そこまで考えて、初対面の人を相手に
非常に失礼な思考をしていることに気づいて中断する。
■朱堂 緑 > そのような考察をされていることを知ってか知らずか、男はコーヒーをちびちび飲み続けている。
男としては、これから歩いて隣の地区まで帰らなければならないのである。
そういう面倒の前にはせめて、十全に休みたいという欲求がそのまま表出した結果がこれであった。
それだってたかがコーヒー一杯だ、いい加減飲み終わると、空き缶を屑籠に放り投げて、少女の目を見る。
伽藍洞のような、真っ暗な黒瞳だった。
「ごっそさん。良い取引のお陰で美味いコーヒーが飲めた。
礼を言うぜ」
■ルナ > 「……こっちも、たすかった。」
まだ3/2ほど残っているミネラルウォーターの
ペットボトルから口を離して、そう返す。
空っぽな黒い瞳を見つめ返すのは、
深海のような深い青色の瞳。
何もない空洞に対して、何かを沈めて覆い隠すような青。
男がコーヒーを捨てたのを見ると、
ペットボトルのキャップを閉めて、
男が向かう方向の逆方向へと歩き始める。
■朱堂 緑 > 「ならよかった」
そういって、深い海の底……蒼黒い湖底とも思える紺瞳を視線を外して、曖昧に微笑んだ。
そして、自分とは逆方向……ベンチの方へと歩いていく少女に、声をかける。
「休んでくのか?」
■ルナ > 「……夜風に、あたりたい。」
ベンチに座ることはなかったが、その近くで足を止めて
振り返り、ぼそっと返事をする。
銀色の髪がさらりと揺れた。
■朱堂 緑 > 「そうか」
この島には、色々な種族がいる。
『異邦人』の中には、夜の方がむしろ活動しやすいという手合いも少なくない。
そのため、その返答には、男も疑問は抱かなかった。
故に、ただ鷹揚に手を振ってから、踵を返す。
「それじゃ、ごゆっくり。
良い取引をありがとう」
それだけいって、少女とは反対方向……路地へと歩いて行った。
■ルナ > 男の姿を見送り、そのまま歩き始める。
ほんの少しだけ、去り際に小さく手を振った。
ご案内:「商店街」から朱堂 緑さんが去りました。
ご案内:「商店街」に佐伯貴子さんが現れました。
■佐伯貴子 > (時刻は放課後)
(ウインドウに女性用水着が並ぶ店)
(またしても店の前で立ち止まっている)
(入るべきか入らざるべきか、それが問題だ)
(ここで立ち止まっているのは怪しいが、入るとガラス張りの店内なので外から見えてしまうだろう)
■佐伯貴子 > もっとこっそり買えないものか…
(腕を組み悩む)
通販だとサイズが合わないと困るしな…
どうしよう…
(入り口でないとはいえ若干営業妨害気味)
■佐伯貴子 > (どんな色がいいだろう)
(どんなデザインがいいだろう)
(いや、それより自分に合うサイズがあるのかどうか)
(などと考えて結構な時間店内を覗いている)
(性別が逆なら風紀委員に連行されてもおかしくない)
ご案内:「商店街」に園刃 華霧さんが現れました。
ご案内:「商店街」に雪城 氷架さんが現れました。
■雪城 氷架 > 試着室から出てくる少女
手には水着が
あまり合わなかったらしい
ふと、ショーウィンドウの前に人がいることに気づいて目線を向ける
あの制服は…風紀委員か
■園刃 華霧 > ……なんとなく、ジョークで張ってたらホントに来ちゃったよ。
目の前の同僚を眺めながら、心のなかで爆笑する。
いや、前に買いたがってたしなー……今度こそ挑戦しにきたかー……
でもなんか、踏ん切りがつかないみたいだね。どうして、ああいう決断は鈍いかね、あの子は。
よ~し、此処は一つ、ちょっかいを掛けるってもんか。
「よーし、そこノ不審者。動くな風紀委員ダ!」
冗談めかせて、同僚。つまり佐伯貴子に声をかけた
■雪城 氷架 > 「……?」
ガラス越しに耳に入った声
不審者?
二人共風紀委員のようだが?
何やっているんだろう、遊びだろうか
慣れ合いにしても目を引く
一般の店舗前で傍迷惑なことしてるな、と視線を外した
■佐伯貴子 > (先客の姿をじっと見ている)
(入るなんて勇気があるな、いいな…)
(そこで声をかけられる)
不審者ではない。客候補だ。
(冷静に園刃に向き直る)
さすがに声でわかるぞ…もう驚かないぞ…
■雪城 氷架 > 顎にてをあてて考える
ワンピース水着は確かに自分にも似合う
しかし胸がないと必要以上に幼く見えるのではないか?
やはり此処は勇気を出してビキニを選ぶところではなかろうか
女子中学生なら可愛らしいものでも構わないが高校生ともなれば大人に片足突っ込んでいく年齢だ
悩む
───そしてウィンドウショッピングをしている様子の風紀委員はどうにも挙動不審で
何かこの店に怪しいことでも起こっているのかと勘ぐってしまいそうになる
■園刃 華霧 > 「ちェー……でもサー貴子チャン、外から見たら不審者だヨー?
ほら、入るナラ入っちゃいナ。他のお客サンに迷惑だッテ。あっちの子だっテ、なんか胡散臭ソーな目で見てナイ?」
残念そうにしながら、まったく関係ない氷架を示しつつ貴子に抗議する。
非常にはた迷惑であった。
■佐伯貴子 > (なんか嫌な視線を感じる)
(さすがに迷惑だったか、反省)
わかってるよ。そしてわかったよ。入るよ。
(覚悟を決めて店内に入る)
(思ったより多くの種類の水着がありそうだ)
■園刃 華霧 > 「そうそう、お客サンなら、お客サンらしく、ネー?
折角だから、アタシも入っていこーかネ。貴子チャンがどんな水着選ぶかちょっと気になるシ、今後の参考にしたいサ」
けらけら笑って店に入っていく。
■雪城 氷架 > 手にとっては、戻す、を繰り返す
時期的に数も多いなかなか迷ってしまう
ふと視線を送れば、先ほどの二人が店内に入ってきた
風紀委員同士のお友達、といった感じなのだろうか……
■佐伯貴子 > 君も入るのか。なんか捜査に来たみたいで迷惑そうだが…
(園刃に言う。別に入るのは構わないが今は服装があれだ)
■園刃 華霧 > 「そお? まあ、そっカー……お店も困るよネー……あっちのオネーチャンも気にしてるっぽいシ……
じゃあ、いっそ制服脱ぐかイ?」
氷架に視線を向けつつ……何故か貴子の制服に手をかけようとする。
「それとも……無害アピールに、他のお客サンとショッピング楽しム?」
■雪城 氷架 > 買い物くらい普通の格好で来いよな…と思いつつ、はた、と気づく
もしかして風紀としての用事が此処にあるんじゃないのか?
もしかして私に風紀として用事?
もしかして昨日実習区で警報鳴らしちゃったこと?
思い当たることがあってしまうと、ちょっと水着の棚に隠れるように移動する
■佐伯貴子 > 何でここで脱ぐことになるのだ。試着室で脱ぐからいい。
(抵抗はしないが反論する)
そこの君!我々は怪しいものではない!
ただ買い物に来た普通の風紀委員だ!
(隠れちゃった氷架に声をかける)
■雪城 氷架 > 「!?」
いや怪しいものとは思ってないけど、
むしろ風紀委員だからちょっと隠れただけで
でも普通に買い物にきただけか……なら良し
「あ、あぁ…オツカレ樣デス……」
強張った返答
というか風紀委員なら、例の炎の巨人事件のあれこれで顔を知られているかもしれない
別にこわばる必要もないか、と思い直した
「アンタ達も水着買いに来たのか?」
■園刃 華霧 > 「……………あチゃー」
あちゃー。頭を抱えつつ、心の中では爆笑する。
いや、どう聞いてもそれは不審だろう……この同僚は、真面目すぎて時折頓狂なことをする。
そこが可愛いし、面白いし、なんというか、もう大好きだ。
いや、ノーマルですけれど。
「貴子チャン、それ、多分逆に不安にさせると思うけどナー」
一応、突っ込んでみた。
「まあ、なンだ。そこノ学生。此処に居るのは、ちょっと小粋で愉快な風紀委員サンだヨ。
うん、ちょっと水着の買い物に来たダケなのサ。」
そう、氷架の問に答えるだろう。
■佐伯貴子 > 変な勘違いをさせたようで済まなかったな。
(氷架に軽く頭を下げる)
(ちなみに名前は知っているが顔までは知らない)
(だから何者かはわからない)
彼女はともかく私は水着を買いに来た。
(至極真顔で応える)
そうか。以後気をつけよう。
(なにか間違ってしまったか。反省することが多い)
小粋で愉快なのは君だけだろう。
(一応突っ込んでおく)
■雪城 氷架 > 「あ、いやいいよ。謝られるほどのことじゃない」
なるほどなんとなくわかった
『そういうタイプ』だな、と
そしてもう独りの風紀委員は、
この真面目そうな風紀委員を軽快にいなすポジションだ
刑事物とかではよくある構図だ
「そっか、私も。
これだけあると目移りしちゃうよなー…。
風紀委員サンはどんなのを着るんだ?」
■園刃 華霧 > 「アタシは付き添い、かナー。あんま冗談してると貴子チャンにシメられちゃいそうだかラ、大人しくしてるケド。」
けらけら、と氷架に笑う。
「そっちも悩んでるカー。選ぶってなかなか難しいよネー。ね、貴子チャン?」
■佐伯貴子 > そうか。
目移りしすぎて入る前より余計頭が混乱しそうだよ。
(店内を見渡す)
ちなみに「今は」風紀委員ではない。一般客だ。
2年の佐伯貴子という。
(氷架に名乗る)
■佐伯貴子 > 私が君をどうこうしたことはないぞ。
それに、一人でも買えるさ…
(散々悩んでおいて強がりを言う)
そりゃそうだ。普段この制服なんだから勝負着になるんだぞ。
もっとも、落としたい男子はいないけどな。
(園刃に言う)
■雪城 氷架 > 「佐伯センパイ、ね。
私は雪城氷架、一年。知ってるかもしれないけど」
自己紹介を返しつつ、華霧に目線を
「アンタは?」
こちらも先輩かもしれないが、物怖じしない性格らしい
■佐伯貴子 > 雪城氷架…そうか、君があの…
(なるほどといったふうに頷く)
雪城という苗字はなかなかいないよな…雪城涼子とは姉妹なのか?
(先日知り合った知り合いに聞きそびれたので今聞く)
■園刃 華霧 > 「やれやれ、さんざん店の前デ悩んでたのは誰だったかナー……まあいいカ。
やー、貴子チャンなら悩殺できるネ、きっと。アタシも悩殺されたーイ!」
笑いながら貴子にいう。
「あー、アタシはやっぱ2年の園刃華霧。ああ、例の氷架チャンね。
うん、なかなか物怖じしない良い子じゃないカ。」
へらへら、と自己紹介を返す。
■雪城 氷架 > 「おかげさまで有名人さ」
苦笑する
「え?」
キョトン、とした顔、一瞬の間
「あ、あぁ。そうだな、姉妹…みたいなもん」
お母さん、と言ったところで説明が面倒くさいだけだ
■雪城 氷架 > 「佐伯先輩に園刃先輩な、よし、覚えた!
しがない一般学生たる私は何かに巻き込まれたら風紀に頼るしかないからなー、公安はもう信用できないし」
くすりと笑う
■佐伯貴子 > あれは、あれだ。助走期間というやつだ。気持ちのジャンプが必要だったんだ。
(よくわからない言い分だ)
悩殺しても得がないな…見栄えが恥ずかしくなくて泳いで脱げなければそれでいい。
(内心は悩みぬくほどこだわりがあるのだが、園刃にはそういって)
災難だったな。まあ元気そうで何よりだ。
(あの規模の事件で被害者が特にいなかったのは幸いといえる。主犯を除いて)
なるほど。どことなく似ているからな、思い出したんだ。
(氷架の言葉には深入りしない。事情があるのだろう)
■雪城 氷架 > 「悩殺……」
改めて佐伯先輩の立ち姿を見る
姿勢がよく、スタイルもいい
これが、二年生…!!
ご案内:「商店街」に神崎 聖さんが現れました。
■園刃 華霧 > 「あー………………」
流石に大事件のことは読んで記憶している。公安に印象が悪いのも仕方ないんだろうなー。
「はは、信用されチャしょーがないナー。ま、出来るコトはするヨー。」
氷架の笑いに、肩をすくめつつ答える。一応、彼女なりに真面目な返事なのだろう。
「やっぱり、そのおっきな何かが問題カ……ポロリもあるよ、したらすっごい楽し……いや、大変なことになりそうだネ。
それにしても、こんな可愛い子のねーさんとも知り合ってるなんて、貴子チャンも隅におけないナー」
あははー、と貴子にわらいかける。
■神崎 聖 > 放課後帰りのある日…
とある店を通りがかると…
見知った顔2人と知らない顔が1人…。
「あれは貴子さんと華霧さんだ。そして、もう一人は誰だろ?」
気になるし、ついでに挨拶もしてみようか。
そうして私は入店して、3人に近づいてあいさつした。
「ごきげんよう。」
そしてこう挨拶して。
■佐伯貴子 > 園刃はともかく私は戦力がないぞ。
まあ情報があればもちろん力になるが。
(頼りないことを堂々という)
あの件は特別だ。我々も公安と協力することもあるし、そう嫌ってやらないであげてほしい。
(相手の思惑など読み取れずそんなことを言う)>氷架
■佐伯貴子 > 何のことを言っているのだ…同性でもセクハラで訴えるぞ。
(はあ、と溜息を付く)
私をチャライ男のように言うな。むしろ正反対だと自分では思っているのだが。
(偶然であっただけだ、と)>園刃
■雪城 氷架 > 「言いたいことはわかるけどなー…。
正直公安は、黒い噂が絶えないだろ?
今だって、落第街の連続放火魔は公安のヤツなんじゃないかって噂がネットに流れてるくらいだ」
無論事実無根の可能性もあるが、
火のないところに煙は立たないとも言う
「ん?」
ごきげんよう、とか耳慣れない挨拶が聞こえる
何だどこのお嬢様が現れたんだよ、と怪訝な目線を向けて
■佐伯貴子 > 神崎か。こんにちは。
先日は助かった。改めて礼を言う。
(軽く頭を下げる)>神崎
■神崎 聖 > 「あ、そこの君は私を知らないようね?
私は、神崎聖。どうぞよろしく。」
氷架にそう名乗る。表裏のない笑顔で。
「ああ、元気そうで。」
貴子にはそう返す。
■園刃 華霧 > 「ぅぇ……」
カエルの潰れたような声を小さく上げる。
なんとなく、相性が悪いというか……うん、水が合わない相手だ。
「はい、ごきげんヨー……」
なんとなく元気のない声になりつつ聖に返す。
「えー、ダメかー……でかい、説明不要!とかナレーションしたいンだけどナー……
まあ、そーだよネー。チャラさとは無縁だよネー、うん。よって貴子チャンに浮いた噂が出来たら、まずソイツをシメに行く。いや、冗談だけド」
けらけら、と笑う。
■佐伯貴子 > それを言われると反論できないな…
君くらいの能力を持っていれば本来公安のほうが頼りになるはずなのだが…
とにかく、何かあったら力になる。それは約束しよう。
(氷架の言葉には約束を持って答えた)>氷架
■雪城 氷架 > 「知らないよ、有名人なのか?
神埼、ね……」
多分先輩だろう
「私は雪城氷架」
ただただぶっきらぼうにそう返す。
「そう言ってくれると安心するよ。
此処のところ学生街とか歓楽街は事件も起きてないし、
風紀委員のおかげだと思ってるからな」
一般学生の風紀委員に対する信頼は厚い
■佐伯貴子 > そ、そんなにでかくは…ない。後輩に私の2倍は胸のある子がいるしな。
(ちょっと恥ずかしそうに)
私にだって自由に恋愛する権利はある。
その時は見守っていてほしい。
(冗談にいちいち真面目に返す)>園刃
■神崎 聖 > 「うわ…嫌われてる…?」
華霧のまるで元気のない声になりつつある挨拶を聞いて。
私何かしたか?してないよね?
「しかし落第街の連続放火魔は公安の仕業って噂って
恐ろしいものだね…。公安ってもはや邪法でも従いそうなイメージがつよいわ…。」
■佐伯貴子 > おかげさまで。
園刃は君の美貌が眩しくて苦手なんだろう。
気にしないでいいよ。
(適当にごまかす)>神崎
■園刃 華霧 > 「まあ、氷架チャンみたいな一般学生サンには、委員会みたいなのの変な思惑は迷惑なダケだよネー。
アタシなんかで良けりゃ、力は貸すサー。ま、出来りゃそんな機会はないほーが幸せだけどネ。」
へらへらと笑い
「あー、きのせーきのせー……ちょっと疲れただけサー」
聖にそう返す。まあ、個人的なことだし。
「で……水着、どーすル……?」
なんとなく、氷架と貴子の顔をみていう。
■雪城 氷架 > 「公安が放火魔ってのは単なる噂だろ。
ただそんな噂が出回るくらいに学生から信頼されてないってことだよ」
噂話を鵜呑みにする聖にツッコミ
「水着なー…一度迷うとなかなか……。
試着してみて友だちの意見とかも聞いて買うのもいいかもな」
言いつつ、佐伯先輩と園刃先輩の顔を交互に見る
この2人がそれをやれば、実に良い買い物ができるだろうと、たぶん
■佐伯貴子 > もし荒事になったらレイチェル・ラムレイを頼るといい。
彼女は私が一番信頼している友人だ。
君は知っているだろう?
(氷架に問いかける。あの時氷架を救い出したのは彼女なのだから)>氷架
■神崎 聖 > 「まぁ噂は噂だしね?そういえば二人の話をちょっと聞いたけど
君も大変だったね。」
氷架にツッコまれてそういう。
そして噂の炎の巨人事件の事をちらっと聞いてそう言う。
「ん?水着でも買いに来たって事かな?」
ちなみに聖の胸は大きい。
「折角だし私も、何か買ってみようかな?」
試しに何か選んでみる…。
「うーん…。サイズに合うのといい色が無いな…。」
そう言いながら水着を見定めるように
手を付けてみる。
■佐伯貴子 > 水着は今度ゆっくり選ぶ…事になりそうだな…
(店内を見回す)
(店員にサイズを言うのを聞かれるのは恥ずかしいし)
(今日は見て回るだけにしよう)
私は自分のセンスを信じる。きっと一人でも買える!
(自分を勇気づけた)>氷架、園刃
■佐伯貴子 > そうなんだよな…サイズに合わせるとほかが犠牲になるんだよな…
(持たざるものの怒りを買うようなことを口にしてしまう)>神崎
■園刃 華霧 > 「なー、氷架チャン。これ、上手くいくと思ウ……?」
無駄に自信満々な貴子の様子に、思わず氷架に真顔で問いかける。
ちなみに、アタシは上手くいかない方に賭けたいね、と顔が告げていた。
「氷架チャンなんかは、そーだネー。いっそ、ワンポイントあるよーなノでもいいかもしれないネ。
ワンピースが微妙なら、セパレートとかでも選んでみるのもいいんじゃないかネ。」
悩んでるならさ、と付け足す。
「いやはや、富豪のいうことは違うナ……」
聖と貴子の会話に、やれやれ、と声を漏らす。そういうコイツも、それなりに胸はあった。
■雪城 氷架 > 「無理だと思う、佐伯センパイは非常に贅沢な悩みをお持ちのようだ」
ヘイト+1
あれだけあればどんな水着でも似合うだろうに…ぐぬぬである
「ふんふん、セパレートか…そういう選択肢もあったな…。
流行りなのか知らないけどビキニが多くてなー……」
いいつつ園刃センパイのスタイルも確認する
味方じゃなかった
みんな敵じゃないかこの場
ヘイト+3
■佐伯貴子 > なん…だと…
(2対1で自信が打ち砕かれた。ガクリ)
店員さんに聞けば無難なのを選んでくれるんだ!きっとそうだよ!
(なんだか必死になってしまう)
(当の店員はこちらを訝しげに見つめていた)
■雪城 氷架 > 「佐伯センパイ…たった今自分のセンスを信じるって言ったばっかじゃん…」
このセンパイ、テンパってるな、というのが一目でわかる
見た目のわりにコミカルな人だ
■神崎 聖 > 「まぁ、水着の選択…うまくいけばいいね?
まぁ店員さんに効くのが一番だよ?
てか、自分のセンスはどうしたのさ?」
貴子にそういう。
「私はこれにするかな?」
シンプルな黒い水着。だけどサイズもあう奴を選んだ。
ビキニってやつだろう。
■佐伯貴子 > 店員さんに聞いて、自分のセンスで最終判断するんだ。
矛盾はあるまい。
(きっと色々進められる。服を買う時はいつもそうだ)
神崎は判断が早いというか思い切りがいいな…
(羨ましそうに見る)
■園刃 華霧 > 「うわ、黒ビキニとか攻めるナ……」
わーお、すっげー。やっぱコイツ天然邪悪だ。勝手に心の中で決めつける。
「なー、可愛いでショ、佐伯センパイはサー?」
氷架に笑いかけ
「うん、貴子チャンは品物選びの前に、店に一人入る所からだネ」
けたけた笑う。
■雪城 氷架 > 「んー…セパレートもいいけどやっぱりちょっと遅れ感じるよな…。
流行はバンドゥビキニなんだろうけど、んんー……」
セパレートを手にとって見たものの、戻してみたり、また手にとってみたり
割りとファッションの流行にうるさいほうらしかった
「多分ああいうギャップに男はコロっとやられるんだ」
園刃先輩に同意を求められればこくんこくんと頷く
■神崎 聖 > 「そうかな?」
そうだよ。と突っ込まれそう。
「おや?もしかして貴子さんは店に一人で入れなかったとか?」
興味を示した。この天然邪悪。
「例えるなら…ショーウィンドウに立ち止まっていたとか?」
話を聞いて、あり得るシチュエーションと言ったら…それしかない。
てか普通はそうかもしれない。
■佐伯貴子 > なにを言っているんだ君ら…
(たまに天然と言われるが、今もそれが出てしまったのだろうか)
(うろたえる)
だから店に入るのにはタメが必要だっただけで…
(神崎にそのものずばり言い当てられてしまうと逃げ場はない)
うぐっ…
(最大のピンチだ!)
■園刃 華霧 > 「ンー、流行りでいきたいなら……バンドゥでレース付きとか、どうかネ?」
氷架の悩みに横から口を出す。多分、悩んでるのは……貴子と対照的なアレだろう。さっきの言動からしてもそうだ。
レースとかワンポイントは、そういうのもカバーしてくれる強い味方だ。可愛さだけじゃないのだ。
「追い詰められてるナー……」
貴子の様子を見て、流石にそろそろ控えるかなー、とか思い始める。
■雪城 氷架 > 「そうだなー」
よし、と決めたのかいくつか手にとって、店員に声をかけて試着室へ向かう
途中、追い詰められてる佐伯先輩を見ておもわず苦笑してしまった
■神崎 聖 > 「………。」
貴子が追いつめられてるのをみて笑顔自体は変わらないが
ちょっと面白くなってきたけど、さすがに可哀相だから
控えようかなって思っているという笑顔だ!
「おーきまったのね。」
氷架が決まったのをみて、それを見ている。
私自身も試着しようと思ったが、後でにするか。
■園刃 華霧 > 「あー、まー……アレだ。貴子チャン、また今度にしよーナ?
大丈夫、今日の経験を経てキミは強くなっタ。きっと次なら行けル」
ちょっと気の毒になったので、訳の分からない励まし方をはじめてみた。
いや、いじったのはオマエだ、と言われればそれまでだが!
■佐伯貴子 > (なんか気を使われた気がする)
(いたたまれない)
わ、私は今度また来るよ…
泳ぐにはまだ少し早いしな…
時間はあるんだ…
(走って逃げ出したいのを我慢して、普段通りの歩調で歩いて店を出て行く)
(当然ぎこちない)
みんな、似合うのがあるといいな。
(残していった言葉、それだけは本心だった)
■神崎 聖 > 「まぁ、次があるさ?」
貴子にそういう言葉を送って見送る。
ぎこちない歩きにちょっと笑ってしまいそうになるが
我慢をした。流石に怒られるだろうしね。
「たしかに似合うのがあるといいな。」
そういって出ていくのを見た。
ご案内:「商店街」から佐伯貴子さんが去りました。
■雪城 氷架 > 「………」
なんだか気を使う様子の店員と共に仏頂面で戻ってきた
「詰め物が必要ですねとか言われなくてもわかるわ!」
吠えながらカシャカシャと売り場に水着を戻していた
「あれ、先輩は帰ったのか」
佐伯先輩の姿が見えないことに気づいてあたりを見回す
■神崎 聖 > 「あ、貴子さんならまた今度くるといって帰って行ったよ?」
いない間に起きたことを伝える。
「歩き方がちょっとぎこちなかったけどね。」
歩き方までいう。
■園刃 華霧 > 「じゃーネ、貴子チャン……」
ほろほろ、と涙を流す仕草。
「ああ、お帰り氷架チャン……って、あー……」
聞こえた愚痴に、あー……って顔をする。
■園刃 華霧 > 「……とりあえず、氷架チャンは、その、何ダ。背伸びしない方向でいくのガいいんじゃないかナ。
そもそも素材はいいンだから、変に無理すると良くないヨ? こんなノとか、どうサ」
ビキニの水着を引っ張り出してくる。派手さなはいが、ほどほどに可愛らしい。
■雪城 氷架 > 「私も今日は見送りかな」
店員さんにも聞いたが、サイズがなかったらしく
「うん、普通のビキニもサイズがあればな……でもまぁ、気に入ったデザインのはあったし、
事前に言えば多少の仕立てはしてくれるらしいから」
詰め物に頼るわけにはいかない
■神崎 聖 > 「うーん、そうかぁ。」
氷架の今日は見送りと聞いて
「んー…決まったのは私だけかなぁ?」
たしかにその即決っぷりは流石であった。
「とりあえず店員さん。支払お願いしまーす。」
レジに水着を持って行って支払いをする。
■園刃 華霧 > 「おや、いいノあったのネ。それは良かっタ。」
おー、と素直に喜ぶ。
「さて……それナラ、アタシも行くヨー。元々、貴子チャンの背中押すために来ただけだしネ。
ああ、氷架チャン。さっきの話だけどサ。
マジで困ったラ、レイチェルんでもいいシ……まあ、アレならアタシでもいいヤ。好きに連絡してちょーだイ。
なんなら連絡先もあげるヨ。」
色々と騒がせたしねー、と笑っていう。
「はいはい、即断即決は買ってらっしゃイ。」
聖の様子を見て、悩みなさそーだよなー、とか思いながら見送る。
■神崎 聖 > 「ふぅ…即断即決と言われたが、否定はできないね。」
言われてみれば。悩みがなさそうだなーと思われたけど
たしかに無いのかもしれない。
「そういえば、氷架さんに私がどこのかは言ってなかった気がするね。
私は生徒会の幹部候補生の人間だよ。見掛けた顔がいたから店に入ったけどね。」
さらりと自分の役職さえいう。本当にさらりだ。
華霧には名乗ったけど『幹部候補生』までとは前までは聞いてなかったはず。多分。
「じゃあ私も帰ろうかな?」
そう言って店から出ようとする。
「じゃあね。華霧さんに氷架さん。また会えたらよろしくお願いしますね。」
純粋な笑顔で振り返って手を振って帰っていくのでした。
ご案内:「商店街」から神崎 聖さんが去りました。
■雪城 氷架 > 「うん、頼りにさせてもらうよ」
また、風紀委員の知り合いが増えた
一般生徒にとってこんなに頼もしいことはない
「神埼センパイだっけ…ちょっと変わった人だ」
背中を見送りながらそう呟く
生徒会の幹部候補生、菖蒲も生徒会だったっけ…と思い出す
■雪城 氷架 > 「あ、それじゃあ」
ポケットからスマホを出して、ぱたぱたと操作
赤外線通信の準備は完了だ
風紀委員の連絡先を得るのはとても心強い感じがする
■園刃 華霧 > 「ンー……アレばっかりは、アタシもよくわからン」
氷架の神崎評に肩をすくめる。
「ほいほい、じゃあこれでオッケーだネ。
まー、アタシは巡回がてらフラフラしてるから、気兼ねなく連絡してヨ。」
気楽に端末を取り出して連絡先を交換する。
■雪城 氷架 > 「さんきゅーセンパイ、何かあったら頼るし。
なんなら暇な時遊んでくれよな」
くすりと笑みを浮かべて、その場を後にするだろう
今日はいい日だ
ご案内:「商店街」から雪城 氷架さんが去りました。
■園刃 華霧 > 「ほい、じゃあネー。」
手を振って見送り……
「さて、アタシもいくかネー……」
流石に、純真な後輩に風紀委員ですが年中暇してます、なんて言えなかった。
ご案内:「商店街」から園刃 華霧さんが去りました。
ご案内:「商店街」に朱堂 緑さんが現れました。
■朱堂 緑 > 商店街の片隅。人気のない小さな公園で、その男はベンチに沈み込んでいた。
飲みかけの缶コーヒーを片手に、虚空を睨みつけている。
ただ、視線を適当に彷徨わせているだけなのかもしれないが……それでも、やはりその目は、強い意志をもって、何かを睨みつけているようにも見えた。
■朱堂 緑 >
「……ふざけやがって」
誰にともなく呟いて、舌打ちする。
『喰われる』速度が上がっている。
あれだけ強い薬を使ったにも関わらずこの様だ。
正直、原因はあまりわからないが……いや、単純に力に頼り過ぎた結果なのかもしれない。
とにかく、早急に手を打つ必要がある。
具体的な手段は、まだ何も思いついていないが。
ご案内:「商店街」に薄野ツヅラさんが現れました。
■薄野ツヅラ > かつり、かつりと前腕部支持型の杖を鳴らして歩むは赤いジャージにヘッドフォン。
何時もと違うのは───左腕に公安委員の腕章。
委員会棟に纏めたデータを提出しに行った帰りのことだった。
(───ン、元代理)
ぼんやりと商店街を歩きながら周囲を眺める。
見覚えのあるザンバラ髪の青年が不機嫌そうに宙を睨んでいた。
「やァ、ご機嫌いかがかしらぁ?」
彼の目を覗き込むようにしてにっこりと柔和な笑みを浮かべた。
■朱堂 緑 > 気配を察し、そちらに目を向ければ……じわりと、いつも通りの不気味な笑みを浮かべ……即座に目を細めた。
伽藍洞の光彩が収縮し、『見慣れた顔見知り』の左腕にまかれた……これまた別の意味で『見慣れた腕章』を睨みつける。
「薄野お前……随分と『趣味の良い所』に就職したようだな」
皮肉を漏らしながら、顔見知りのその目を、男は覗き返した。
■薄野ツヅラ > 「ええ、『室長補佐代理』の審美眼は確かなものよぉ──……」
にこり、笑みは崩さずに。あくまで不敵に、不遜に笑う。
手元に下げたレジ袋からエナジードリンクを取り出し、ぷしゅっと音を立てて開栓。
二口三口呷ると、小さくひとつ呟く。
「随分と便利ねェ、この腕章」
■朱堂 緑 > 「ああ、便利だろ? 散々使ってた俺ですら、無くしてから改めて大切さに気付くレベルだよ」
冗談めかしてそう笑いながら、飲みかけのコーヒーを啜る。
「しかし、薄野が『後輩』になるとは思ってもみなかったな。
世の中、わからねぇもんだ。
現『室長補佐代理』……クロノスとは犬猿の仲だと思ってたんだがね」
何せ昔はクロノスのことであれだけ食ってかかってきた奴だ。
それが今はクロノスの部下で、こんなに『公安』向きの微笑を返すようになっているのだ。
内心では驚くばかりである。
■薄野ツヅラ > 「風紀に怯えずに堂々と学生街を歩けるのは有難いわぁ、
未だつっかかってくる風紀委員もいるにはいるけどぉ──……」
笑う元代理をちらりと一瞥すると心外ねェ、とくすり。
微笑を湛えながらおもむろに口を開く。
「クロノスお嬢さんにも云ってるわぁ、
お互い相互に利用し合いましょう──ってねェ?
ボクは公安の情報を引っこ抜ける。公安側からしたら便利な駒が一つ。
駒になろうともイヌにはなるつもりはない───って」
「だから仲良しな訳じゃないのよぉ」、とひとつ付け足す。
云い終わるやいなやからからと笑った。
ぐいぐいとエナジードリンクを呷る。
■朱堂 緑 > 「ま、風紀と公安はなんだかんだ言っても協調は難しい。
入ったのなら分かると思うが、風紀と公安は似ているようで全く違う」
中身が殆どなかった缶コーヒーを飲み欲し、空き缶を屑籠に投げ入れる。
缶は綺麗な放物線を描いて屑籠の縁にあたり、何度かスピンしてから、籠の外側に落ちた。
ハズレである。
「ミイラ取りがミイラにならないといいがな。
まぁ、好きにしろ。先輩とはいえ、俺はもう隠居の身。
これ以上の小言はいわねぇさ」
左肩を竦めて、薄く嗤う。
「そういえば、クロノスの調子はどうなんだ。
まだ暴れてんのか」