2015/07/05 のログ
ご案内:「商店街」にアリエンティアさんが現れました。
アリエンティア > 「……ふぅ……セーフ……」

なんとか洗濯物を取り込めた。
間に合った。のはよかったが
眠気が完全に消えてしまった
まだ、門限までは時間があるため
夜の飲み物や、お菓子をちょっと買いに来てみた。

「ペリエ、ペリエ♪」

砂糖が入っている炭酸だと体に悪いと
思っているためちょっと背伸びした飲み物を
買ったお菓子は、チョコだ

ご案内:「商店街」に安室 冥路さんが現れました。
安室 冥路 > 夕飯を豪勢にしたはいいが明日の朝ごはんがない
暫し粗食にしなければいけないが記憶にある限り冷蔵庫は空に近い
自炊をする為にも買い物をする必要があった
腕にかけた買い物用エコバッグにはとりあえず大量のもやしと期限近く値引きシールの貼られた食パン
あとはこれからの時間が勝負である
見切り品となる商品を探す目は…鋭い。当人としては鋭いつもりである。

「さて…店員さんの動きを見るにそろそろ、かな………」

少女の横を足早に通り過ぎていく

アリエンティア > 商店街の屋根があるところにあるベンチに腰掛けて
がさがさと袋をあさって、チョコを取り出して
口の中に。アーモンドが香ばしく。おいしい。
甘い、とても。
そのあとにペリエを一口。
さわやか……

「ん~~~~♪」

ちょっと夜更かし。
それと遅めの商店街にテンションは上がりっぱなし
悪いことをしてる気分になるのだが
それが妙な高揚感で……

アリエンティア > (……あれ?)

なんだかすごいスピードで走っていく。
その姿はとても興味深く。
なんだか、セールによく見る歴戦のお母さんたちみたいで

(すごい血走った表情……)

つい視線を青年に向けてしまい
静かにじーと見つめて
出来心で買ったお菓子と小さな終えっとボトルを持って
追いかけることにした

安室 冥路 > まず青年が入っていくのは肉屋である
上等な肉には興味が無い。
正確に言えば興味はあるがそんなものを買う余裕はない。
幾ら値引きがなされたとしても今の懐事情にはお高い買い物だということには違いが無いのだから
狙い目はハム、ソーセージなどの加工食品である
元々は丸々で売っていたのであろうそれらが切り分けられパック詰めされたもの
その段階で既に幾らかの値引きがされているが期限が近くなったものは更なる値引きがなされる
店員がシールを貼った直後、それを手に取って
ついでに外国産の安い鶏胸肉を手にとってレジへと向かう
一切の無駄のない買い物ぶりである
その表情には若干の鬼気迫るものすらあった。
彼的には、なので普段ぽわぽわとした性質を持つものとしては、ちょっと真面目にしている、くらいの表情である。

「よしよし…ハムが100gで87円。これは大きい………」

噛み締めるようにグッと拳を握り精肉店から出てくる

アリエンティア > (すごい……主夫ってやつ、かな?)

うん、なんか日本語で学んだ。
そういう家庭を守る男性のことをいうのだと。
つまり、今彼は、家を守るために戦っているわけで
いわば戦争のようなものなのだ。

もしかしたら、勉強になるかもしれない。
今後のために。

だからもう少し、この戦いの行く先を見守るために
追いかけていくことにする。
たまにチョコを食べたり、水分補給をしながら。

(あ、”かった”のかな……)

第一線は乗り越えたのかななんて、ガッツポーズを見て思った

安室 冥路 > 八百屋とパン屋は既に回っている、後は魚屋…いや魚は足が早いし、必要な時にまた買い出しすることにしようか。
後は行くべきなのは惣菜屋かな、それこそ明日くらいまでしか期限は無いが朝食、昼食くらいまではそれで賄え………

次のプランを考えている最中、漸く妙に視線を感じる事に気がついた
これでも生活委員として戦闘訓練も多少ならず受けている身ではある
普段なら…もう少し早く気がついていたのだろうが
きょろきょろと周囲を軽く見回してみれば、目が合った
見覚えの無い女の子、見たところ外国人か…異邦人か。
年齢は低いように思えるが…こんな時間に一人歩きをしているのは、余り見過ごせないか
時間との勝負ではあるが、仕事をサボる訳にもいかない
少女の方に近づいていって声をかける

「…ええっと、俺に何か用事かな?それとこんな時間に外出てて大丈夫…?」

アリエンティア >  
だれか探してるのかなと、思いながら見続けて
目があった。あってしまったが
少女は首をかしげるだけ、合った事実には気づいていない。
そして声をかけられれば、後ろを振り返った。
誰もいない、おかしいな? と首を傾げて

「…………………」

三秒ほど硬直。
”目が合って、自分が今話しかけられているとようやく思い立って”

ブリキのように青年のほうを向き
顔が真っ赤に染まってうつむいた。

「ぇぁ、用事っていうか……、その……」

どうしよう、言葉が出てこない。
日本語ってどうやってしゃべるんだっけ?

「Dass ich mich etwas interessiere, und großer  , sich das Einkaufen darauf beziehen will……」

なにかしゃべらなきゃしゃべらなきゃと思うあまり
つい出てきたドイツ語で弁明してしまった

安室 冥路 > 次に硬直するのはこちらの番だった
もしかしたら外国人か異邦人か、と想定していたというのに
この学園にいるのならばまぁ間違いなく共用語を話せるだろうとたかをくくくっていた
安室冥路は外国語及び異世界語は苦手である
突然出てきた流暢な………流暢な、ええと。何語かすら分からないが。
少なくとも異国の言語である事には違いない…それににすっかり動揺してしまった
その直前まで日本語を喋っていたという事実に気付いたのは5秒程の硬直の後だった

「………はっ、あ、ごめん、俺日本語しか分からない。落ち着いて、落ち着いて」
「ゆっくりでもいいから、日本語でお願い。」

困ったような苦笑を浮かべて、落ち着いて、と手で制するジェスチャーをする
自分より明らかに年齢が低い、小さな子には常にそうしているのと同じく膝を追って視線を合わせる

「俺、生活委員会に所属してるものだからさ。別に不審な人だったりはしないから。」
「落ち着いて、お兄さんに話してくれるかな?」

アリエンティア >  
「おち、おち、おちちゅきまふ……」

視線を合わせられれば、暗がりでも少し頬が紅潮しているのが
わかるかもしれない。
いわれるがままにオウム返し。でも噛んでしまってうまくしゃべれていない。

――わぁぁぁぁぁ、どうしよおおおおおお……

とても、不審なことをしていたことを実感して
興味本位で行動してしまったことを悔いて
内心で叫び声をあげつつ、とりあえず

「ひっひ、すー、ふー。はー……」

いろいろ混ざった深呼吸をして
ようやく……

「……ご、ごめんなさい」

そう口にした

安室 冥路 > …なんでラマーズ法っぽい深呼吸を…?
深呼吸の仕方としてそれは間違いじゃないか…?
そうは思ったが今ツッコんでも間違いなく更に萎縮させるのがよく分かる狼狽ぶりなので黙殺する
あくまで落ち着かせるように
あくまでも不信感、不安感を抱かせないように
緩い微笑みを浮かべたまま、少女と相対する
『子供』を落ち着かせるにはお菓子などを渡すのもいいので普段なら携帯しているのだが
如何せん試験中、委員会としてはオフなので持ち合わせがない………
あ、そういえば

「ほら、これでも舐めて落ち着いて。ね?」

のど飴。カリン味の古めかしいやつである。掌の上に乗せて差し出してみる

「…え、いや別に謝られるような事はしてないと思うけど…」
「というか別に、悪い事は…してないよね?してないと思うから、大丈夫だよ」
「なんか俺の方を見てる気がしたからさ、気になっただけで。」

アリエンティア > うつむきながら、落ち着かないように
手をそわそわ
スカートが揺れて、特徴的な黒と白の髪が左右に揺れる。
ちらっと、様子を窺うように青年のほうを盛れば
ばっちりこっちを見ているので目が合ってしまって
あわてて前髪を下ろして、ちょっとでも視線を隠すように。
飴を差し出されれば、またちらちらと窺いつつ

「……す、すとーきんぐ、してました。動きがその機敏だったので
主夫、見たの初めて、だったし」

やっぱ気づかれていたんだと知り観念して
悪いことを告白するように呟いて

安室 冥路 > 「しゅふ?すとーきんぐ…?」

言われている事がいまいち理解出来ないのか、若干首を傾げる
少し頭の中で整理してみた
どうやら俺が主夫に見えていた様子
その動きが俊敏で妙に気になったので付いてきてしまい、観察していた
…そういうことだろうか。
そういうことなんだろうな。というか主夫て。

「あっはっはー…そうかー…俺主夫に見えるくらい鬼気迫ってたかー…」
「今度から気をつけよう、うん…」

差し出した手はそのままに、失笑して後頭部を空いた手で掻く。

「実は俺主夫とかじゃなくて普通の学生なんだ、むしろなんかごめんね」
「気になっちゃうくらい妙な圧力出して買い物してたんだったらむしろ俺が悪いし、君は悪くないよ」
「だから顔上げて、ね?」

アリエンティア >  
ほんの少し落ち着いてきた。
まだ真正面から目は見れないが
それでもようやく話せるくらいに……

――すー、はー……

もう一度今度はしっかりした深呼吸。
そして顔をあげて

「い、いえ、勘違いしたあたしが荒れなわけで
ついてきたのもあたしが決めただけで
おにーさんは悪くないです」

あやまられたので、そこはきっちり否定しておく。

「はい、すごかったです。しゅばばばばって
セールを逃さないお母さんたち見たいでした」

そんなテレビを見た気がする、なんて付け足して。
そっと飴を受け取り

――Danke

とつぶやいた

安室 冥路 > 見たところ、"外"の基準で言えば小学生から中学生の間くらいだろうか
その割には随分と確りとしているように思える
…よくよく考えれば急にこっちを見ていたから、なんて理由で声をかけてこられたら驚くよな
それを上手く咀嚼して落ち着いてきているし

「ん、それでも悪目立ちしてたのは俺だしさ。それが気になっちゃったっていうだけなら」
「君もなーんにも、悪くないから。気にしないで。ちょっとタイミングが悪かったってだけで」
「俺達は二人共悪くない、そういうことにしとこう?」

ね、と同意を求めるように首を傾げて微笑んで見せた

「お母さん達みたいかー…そこまでだったかー…いや、今月ちょっと厳しくなりそうでね、ついね…」

それは褒め言葉として受け取るべきなのだろうか
…少女的には多分褒めてくれているのだろうけれど、非常に複雑な気分ではある

「…まぁ割りと慣れちゃってるからね、悲しいことに。あんまりお金持ちじゃないからさ」
「こういうところでちょっとでも節約していかないと生活していけないんだ…アッハッハ…」

何を子供に世知辛い話をしているんだろうか。大分情けない気分になって頭を垂れる

アリエンティア > きっと、自分くらいの人の相手をするのに
慣れているのかなと思いつつ
やさしいおにーさんだ。
ここはそういう紳士が多いのかもしれない。
サムライの国だし、なんて妙な納得。

「……お、お言葉に甘えまして?」

二人とも、という部分にこれであってたかな
なんて思いつつ、首を傾げて。
さらりと前髪が流れて赤い目が隙間からのぞく。

「やりくり上手、で素敵なことだと思います」

節約と聞けば、確かに切実なのかもしれない。
お金だけは困ったことがないから何とも言えないが。

「おにーさんは、世渡り上手? なんですね?」

やはり日本語は慣れてないのかところどころおかしかった

安室 冥路 > 仕事の関係上子供やら、こちらの知識が全くない異邦人の相手をする事がよくある
誰相手であっても敵意を与えないように。それが彼なりの仕事への流儀なのであるが
それが功を奏したのなら良かったといえる
ほんの少し緊張が弱まった様子の少女に内心で安堵の息を吐いた

「うーん…世渡り上手だったらそもそもお金に困らないからなー…」
「むしろ、多分そういうのが下手なんだと思うよ。不器用っていう自覚はあるし」
「もっと上手に世の中渡っていければいいんだけどねぇ…」

愚痴を少女にこれ以上零すのも気が引ける、というより流石にどうなんだと思い軽く首を振って気持ちを切り替える

「えーっと、ところで…こんな時間だけど、こんなところにいても大丈夫?」
「君もここの生徒…なのかな、門限とか、或いは家の人が心配してるとか…そういうの平気かな」
「最近、割りと物騒だからね。女の子一人で歩いてるのはちょっと危ないと思うんだけど」
「誰か連れの人とかは…いたりする?」

一人でいたところを見るに誰かをここで待っている…というわけでもなさそうだが

アリエンティア > 「元が少なかったら、困りたくなくても困っちゃいますし
そのちょっとの積み重ねが、大切なのでは?」

うん、たぶんそう。
きっと、こういったちょっとが大切だと思う。
日本人は謙虚だ。
そこは美徳でもあり、そんなところでもあると思う。

「器用より不器用がいいことはあります。それだけ一つに
専念できるってこと……? だったと、思う、です?」

自信なさそうに
そう告げて、門限と言われれば時計を見た
いい時間だ。

「あ、寮の門限。あたし、ちょっと寝れなかったからひまつぶしに来てて……えっと……」

事情を説明したら怒られるのかななんて思いながら
ちらちらと窺う

安室 冥路 > 若干情けない気分になってきた節は否めない、否めないが
それを顔に出してしまっては尚更情けない事このうえない
気を使ってくれている事はありありと伝わってくるので、小さな声でありがとう、と礼を言った

「んー、俺としては、もうちょっとくらい器用になってもいいかなって思うところなんだけどね」
「でも君の言うとおり…色んな事に手を出してもあんまりいい事にはならなそうだしね」
「これも俺なりのいいところだと思う事にするよ」

苦笑交じりに頷いてみせれば折っていた膝を立てる。
それほど背が高い訳でもないが、見下ろす形になった少女に笑いかけて

「ん、それじゃああんまり夜更かしする訳にもいかないかな」
「送っていくからさ、君の家まで付いて行っても平気?」
「…あくまでも怪しいものじゃない証として名乗っとこうか一応」
「俺は安室冥路、生活委員会所属の二年生。」
「まだ寝付けないようだったらちょっとの散歩くらいなら付き合うからさ」

アリエンティア > 「うん、淑女(レディ)としては、そういう男性に惹かれたりするものよ。だって自分だけ見てもらえるんだもの」

なんて、ちょっと自分の調子を取り戻したかのように
さらっと砕けた口調でそう告げて。

送ってくれると言われれば、ちょっと考えるように
唇に指をあてて首を傾げ

「じゃ、じゃあお言葉に甘えて?」

さっきも使った気がするな、なんて思いつつ。
自己紹介を受ければ
あわてたように取り繕い

「アリエンティア・ルン・エーデルハルトです
過程は一応、高校一年の単位をりっしゅう? 中です」

なんて敬語を口にして

安室 冥路 > 「あはは、なかなかそのレディともお付き合いが無いんだけどね。まぁ、身の丈に合わない事をするつもりもないから何時かはそんなこともあるのかな」

少女の砕けた口調に、こっちが素っぽいかなと
レディという、少女の見目からはまだ暫くは遠いであろう言葉にくすっと笑いを零して
大仰に、演技っぽく胸元に片手を手を添えて空いた手を差し出す

「それじゃあレディ、私などで宜しければ喜んでお送りさせていただきますよ」

茶目っ気のある笑みにウインクを添えた

「…年齢的にはもうちょい下、だよね?見た目だと判断出来ない子が多いから必ずしもって訳じゃないけど…」
「まぁ女の子に年齢聞くのはNGか、とりあえず、行こうアリエンティアちゃん。女子寮辺りかな?」
「あと、そんなにかしこまった話し方はしなくていいよ、もっと気楽に」
「俺、あんまりお固い話し方とか得意じゃないからさ、君の好きなように。年上とか思わなくていいから」

アリエンティア >  
「そうなんです? すごく、持てそうなお顔立ちをしていらっしゃりまするが」

日本語が変になってきた。
しかし、年上だしなんて意識したら
余計日本語がこんがらがってきて

大仰な紳士、執事のような様子をみると。
目をぱちくりとさせた後”懐かしそうに”目を細め
ふと、右の髪をかきあげて耳にかける。

――やっぱ、サムライの国、なのかな?

「えぇ、ではお願いいたします。エスコート、お願いしますね?」

そっと手をつないで、ゆっくり歩き始めて。

「……12歳ですよ? そんな年齢気にする年じゃないですし」

えぇ、女子寮ですとうなずいて。

「……せ、先輩は先輩ですし年上ですので……でも砕けたらごめんなさいくらいの気持ちで
敬語の活用にもなれないといけないから」

あいている手で髪を触りつつ

安室 冥路 > 「大役、お引き受けさせて頂きます。宜しくどうぞ、レディ」

自分で言っていてもまぁ、舌を噛みそうな似合わないセリフだと苦笑が漏れそうになる
とはいえ、今は紳士という役を自ら命じた以上、それを崩すのもつまらない
重ねられた手を軽く握り、少女の歩幅に合わせて歩き始めた

「12歳でもレディはレディって事でね?まぁ、でも自分で気にする歳じゃあないっていうんだったら」
「使い慣れない言葉を使うよりも、自分らしい言葉で自分を出していった方がいいと思うよ」
「もちろん、それを慣れる為に使っていかないといけないって、勉強しようって気持ちは大切だと思うけどね」
「それでちぐはぐになっちゃって、言いたいことを、伝えたい事を伝えられなかったら意味が無いし」

まぁ全部持論だけどね、とおどけたように空いた手を浮かせて

「あんまり気を使いすぎても疲れるだけだからね。先輩後輩って、あんまり堅苦しくてもつまらないじゃん?」
「折角だったら仲良くしたいしね、後輩とも。先輩とも。」

人当たりの良さそうな顔に違わず、平和主義、博愛主義らしい。
何処か高貴な雰囲気をまとった少女の"執事役"としては随分と役不足というか、配役ミスというか。

アリエンティア > いまさらながら、緊張かなんやらしていたのか
のどが渇いて、ペリエのふたを口を器用に動かして開けて。ごくごく。
ぷはぁっと息を吐いてから。ぴったり隣を歩くように

「……言ってる意味はわかるから。気分次第?」

それでどう? なんて覗き込むように顔を前に出して。

「それくらいのほうが、でも付き合いやすい、かも?」

優しい人なんだなと思いつつ。
てくてく。
歩幅も合わせてくれてるし、女性の扱いは慣れてる、気がする。

(たらし、ってやつなのかな。この人も、それともかっこつけ?)

そんな感想を抱きつつ

安室 冥路 > …随分と大人びた飲み物を飲んでいる。
味のついていない炭酸なんて自分は殆ど飲んだことがない。
…確かヨーロッパの方ではこっちよりも炭酸水がメジャーだっただろうか
名前からしても、ヨーロッパ方面の子なのかな、と
それならお人形さんのようにも思えるこの容姿も納得出来る、と
なんとはなしに自分の中で完結させながら。

「ん、アリエンティアちゃんがそれがいいっていうなら、それで」
「結局は自分でやりたいようにやるのが一番だしね」
「でも、疲れないくらいに。気楽に、気楽に。付き合いやすいようにやってくれるのが一番」

覗き込まれた顔には柔らかい笑みが浮かんだままで
それが安室冥路にとっての気楽な所作、言動であって
誰に対してでも、どんな状況であろうと殆ど崩すことのない自分らしさであって
何一つカッコつけているつもりもないのだが…少女にそんな事を思われているとはつゆ知らず。

「…それにしても珍しいもの飲んでるね…炭酸水でしょ。…美味しい?」

どうせ飲むのならカロリーを取りたいタイプの人間であるのでそんな疑問を口にした

アリエンティア > じっと見られているのに気づいて
口を離して、飲む? というように
差し出して

「ん、そうする。します」

うんとうなずいてから

「ん、夜遅いから太っちゃうし。チョコと一緒に食べると
すかっとするから……しゅわわーって口がして」

ちょっと楽しそうに告げて

安室 冥路 > 「ありがと、でも…んー………遠慮しとこうかな………俺あんまり味のついてない炭酸、飲み慣れてなくて」

彼女よりよっぽど子供舌なのだろうな、と苦笑する
自覚のあることなので別段ショックとかはないが

「そういうの好んで飲めるって凄いな、大人っぽいよなんか」
「君くらいの歳でも女の子ってそういうの、気を使うんだなってちょっと感心する」
「シュワーってするのは好きなんだけどね俺も、専らコーラばっかりだけどさ」

大人っぽい、とは告げたが表現はやっぱり子供っぽい
歳相応と思える部分とそうではない部分が同居して、面白い子だなと感じた

そうこう話している内に気がつけば女子寮が見えてきた
玄関近くまでくれば繋いでいた手を放して

「流石に中までは入っていったら怒られるし、ここで。」
「ちゃんと歯を磨いてから寝るんだよー」

アリエンティア >  
そうなんだという感じで手を引っ込めて
また口をつけ始める・

「淑女(レディ)だから当然です
コーラとかも嫌いじゃないけど、砂糖の塊だから
あの、その……」

ちょっと胸を張ってみたりしつつ
大人っぽいといわれてうれしそうだった。
口ごもって察してという雰囲気をだし。

「ありがと、優しいお兄さん!」

とんっと前に飛び出して
くるっと振り返り手を後ろで握り。
スカートがふわりと舞い、白と黒が混ざった
特徴的な髪が踊れば、幼いながらも女性の香りがわずかに。

「わかってます。今までちゃんと大人として扱ってたのに
ここだけ子供扱いとか、ちょっとずるい、減点」

なんて、全く気にしてないように微笑んで。

「ばいばい、Danke、おにいさん。おやすみなさい」

とてててと見送られながら寮に入って行った

安室 冥路 > 女子寮に入っていくアリエンティアの姿が見えなくなるまで小さく手を振り見送って

「…小さくたって女の子なんだなぁ、減点されちゃったよ、ハハッ。」

スマホを取り出して時間を確認する
今から惣菜屋に向かってももう見切り品は殆ど売り切れ…残っているのはひじきの煮物くらいだろう
明日の朝食は少々侘びしくなるだろうが、面白い出会いもあった
トントンということにして、自分も自らの家へと帰っていった

ご案内:「商店街」からアリエンティアさんが去りました。
ご案内:「商店街」から安室 冥路さんが去りました。
ご案内:「商店街」にエルピスさんが現れました。
エルピス >  商店街の一角、女性物の衣料店のショーウィンドウをぼーっと眺める少女。
 ショーウィンドウには水着や夏服が展示されている。

(あ、これいいかも……ボクもこういうの……
 ううん、でもちょっと恥ずかしいな……女の子ってこういうの普通に着るのかなぁ……)

ご案内:「商店街」に空閑 栞さんが現れました。
空閑 栞 > その少女の近くで同じくショーウィンドウを眺める少女。

「夏服……流石に制服だと暑いしどうしよっかな……」

そんなことを呟き、水着には目もくれずに夏服をじっくりと眺めている。

エルピス > 「うーん……」

 悩みながらも端の方にある夏服をみようと、視線をショーウィンドウに置いたまま横に歩く。
 もう一人の少女には気付いていない。このままだとぶつかってしまうかもしれない――?

空閑 栞 > 「予算はあっても着ない服を買うのはダメだし……」

財布には余裕がある。スられたり落としたりしない限りは欲しい服を買えるはずだ。
しかし、数度しか着ない服を買うのはもったいない。
そんなことにならないよう、しっかりと夏服を吟味する。

「どの服がいいんだろ……うーん……」

夏服を見ることに夢中で、近づかれていることには全く気付かない。
エルピスが気付かないのならばぶつかってしまうだろう。

エルピス >  
「うぅん、やっぱり買うのは
 ―――は、わっ!?」

 やっぱりやめようかな。どうしようかな。
 
 ――考え込んでいれば気付く筈もなし。
 そのまま栞と、軽くではあるが衝突する。ごつん、と、二人の身体がぶつかるだろうか。

空閑 栞 > 「わっ、とと……」

突然の衝撃。それに驚く。
何事かと隣を見ると少女が居た。
なるほど、この子が私にぶつかったのか。そう理解する。

「大丈夫ですか? よそ見をしていると危ないですよ?」

苦笑しつつ少女の方を見た。

エルピス > 「あ、う、うん。ごめんなさい……
 ついぼーっとしてて……」

 しゅん、と、項垂れて目を伏せる。
 垂れた犬耳を幻視できるような、バツの悪そうな仕草を見せるだろう。

「え、えっと……大丈夫?」

空閑 栞 > 「大丈夫です、これくらいならなんの問題もないですよ?」

頬を掻いてそう返す。
なんだか嗜虐心がそそられるが、我慢。

「えっと、そちらこそ大丈夫ですか?」

自分より一回り以上小さい少女を見遣る。
視線を下げると自分より一回りどころではなく大きい物が見え、敗北感を味わった。

エルピス > 「う、うんっ。なら良かった……」

 ほっ、と息を吐き出し、強い安堵の様相を見せる。
 大丈夫かと尋ねられれば二度頷くだろう。

「あっ、うんっ。大丈夫。こう見えても頑丈だし、ちょっとぶつかっただけだから……
 ……お姉さん、どうしたの?」

 何だか急に表情が暗くなった気がする。
 そう思えば、栞を不安そうに見つめるだろう。

空閑 栞 > 「頑丈ならよかったです。
 ああいえ、大丈夫ですよ? 敗北感を味わっているだけなので」

ハハ、と乾いた笑いを漏らす。
一度深呼吸してくらい雰囲気を払拭した。
胸がなんだ、あんなものは脂肪の塊だ。
栞も決して胸がないわけではないのだが、そう内心で呟いていた。

エルピス > 「ぁ、その、これ……ええと……」

 機械の身体の作り物、と言える空気ではなかった。言葉を区切る。
 尚、作り物とはいえ、ちゃんと柔らかくなっている。

 雰囲気が戻れば、どことなく気まずい。
 空気を変えようと、なにか話題を――
 
「え、えっと……お姉さん、名前、何ていうの?」

 ――気が付けば、いきなり名前を尋ねていた。

空閑 栞 > 何かを言い澱んだようだが、そんなことは関係ない。
家に帰ったら牛乳を飲んで鶏肉やキャベツを食べよう。そう決意した。

「名前ですか。私は空閑 栞と申します。
 あなたは?」

笑顔を浮かべてそう答える。
先程の乾いた笑いとは全く別の柔和な笑みだった。

エルピス > 「う、うんっ。栞お姉さんだね。
 ボクはエルピスって名乗ってるよ。一応、公安委員会に居るんだ。
 えへへ、宜しくね。」

 柔和な笑みが見えれば安堵した様子で緊張が解ける。
 無防備な様子でにへらと微笑みを返し、名乗った後にぺこりとお辞儀。
 大きなお団子ヘアを作った上で尚腰まで届く程の長い髪が、なびいた。

空閑 栞 > 「……あら、そんなに小さいのに公安ですか。大変そうですね。
 よろしくお願いしますね、エルピスさん」

自己紹介を聞き、少し笑顔が固まる。
まさか公安だったとは。
薬がバレて取り上げられたら困る。先に聞けたのは大きな儲けだ。

「そういえばウィンドウショッピングをしてたみたいですけど、何か目ぼしいモノはありましたか?」

一瞬の焦りを悟られないよう、すぐに話しを続ける。

エルピス > 「うん。最近は大変かも。薬物事件だったり人斬り事件だったりロストサインだったり……
 ……何か困った事があったらボクに言ってね。力になれると思うから。」

 うん、と頷いて栞を見つめる。
 固まった笑顔や、隠し事に気づいた様子はない。

「ぁ、うん、えっと……その……
 ……ないことはないんだけど、ちょっと恥ずかしいから、今度にしよっかな、って……」

 ちろりと視線が泳ぐ。
 泳いだ先には、水色の水着が見えるだろうか。

空閑 栞 > 「物騒な世の中ですね……
 ロストサインが何かはわかりませんけど、何か困ったことがあれば相談させてもらうかもしれません」

また会えたらですけど、と付け足す。
薬物事件。自分の購入しているものは事件になっていないはず。無関係のはずだ。

「……?
 ああ、水着ですか」

視線を追いかけると、水着が展示されてある
微笑ましいものを見るような目で少女を見た。
視線の先には水色の水着―――の隣にある黒いビキニ。
大胆な子だなぁ、と思いつつにこにこと笑顔を浮かべている。

エルピス > 「うん。で、でもちょっと自信がなくて……
 ……ああ言うのって、恥ずかしいし……」

 黒いビキニ――の隣の水色の水着に視線を向け直す。
 それへ向ける視線は、羨望半分、躊躇い半分。

「でも、普通の女の子ならあのくらいは着るのかなー……
 ううん、それともちょっと幼いかなあ……あれでも恥ずかしいんだけど……」
 

空閑 栞 > 「恥ずかしがることはないですよ?
 着たいものを着ないと後悔するかもしれませんし」

笑顔を浮かべて唆す。
反応がとても可愛く、このまま意地悪をしたくなる。

「おさなっ……幼い、ですかね……」

黒いビキニを幼いと言い放つ少女は今までどんな水着を見てきたんだろう。
そんな勘違いをしつつ、言葉を続ける。

「普通じゃなくても着るかもしれませんよ?
 うんうん、後悔しないように着ちゃいましょう?」

エルピス >  
「で、でも、その……
 ボク、その、元々男の子で……女の子のサイボークになっちゃって
 ……それで、女の子の水着とか、よく分からなくて……」

 ごにょごにょ。恥じらいながら喋る言葉は、どこか要領を得ないかもしれない。
 顔を赤くし、うつむき気味に眼を伏せて言い淀んだ。


「……う、うん。今の女の子って、これくらいかもっと大人っぽいもの着てるって聞いたけど――――うぅん。」

 着ちゃいましょう、と勧められると身体がそっちに向く。
 戸惑いながらも、欲しい願望はそれなりか。
 

空閑 栞 > サイボーグになったと聞いてきょとんとする。
なるほど、元が男の子ならば恥ずかしい気持ちもあるだろう。
そんな不思議なことがあるんだなぁと考える。
余計に水着を着てもらいたくなった。

「どうなんでしょう。
 でも、着たいものは今のうちに着ておかないと公開するかもしれませんよ?
 あの時に買っておけばよかった……着ておけばよかった……って」

笑顔で諭すように言った。
お金が足りないのなら貸してでも買わせよう。そう考えながら。

エルピス >  
「……ぅ、ううん。そうじゃなくて……
 多分必要だから買うだけだから、その……う、ぅん……
 や、やっぱ必要だよね……」

 視線が水着と栞を行ったり来たりしている。
 後ひと押し、かもしれない。

空閑 栞 > 「必要なら急いで買わないとじゃないですか!
 ほらほら、悩んでる暇なんてないですよ。今すぐ買いましょ」

大袈裟に反応して店の入口へ押しやる。
普段なこんなことはしないのだが、謎の衝動が栞突き動かした。

「もしもお金が足りなかったら貸してあげますから、ね?」

エルピス >  
「あ、わっ、あ、あるくからっ!?」

 押されて入る。店内にはそこそこの人。
 押しやられる光景は仲の良い友人同士のじゃれあいに見えたらしく、
 微笑ましい、暖かい視線で注目を浴びた気がする。

「あ、ありがとう。
 でもお金は大丈夫だと思うけど……ええと、さっきの水着と同じのは――」

 先程視ていた先、水色の水着を探そうと視線を泳がす。
 中々見つからない。
 

空閑 栞 > 「それなりに繁盛してますね」

そんな感想を漏らす。
店内には色んな服があり、目移りしてしまった。
しかし、今回の主役は目の前の少女なのである。

「さっきの水着……あ、あれかな。
 取ってきますね」

そう言って少し離れる。
一分もしない内に黒いビキニを持って戻ってきた。

「これですよね、どうぞ」

勘違いとは露知らず、笑顔でそれを差し出した。

エルピス >  
「うん。やっぱりこう言うお店って皆利用するのかな……」

 取ってくる、と言って離れた間に飾られた店内と服を見渡す。
 自分自身は財団から支給された標準服しか持っていない。
 気が付けば内心で、かわいいかも。と呟いていた――所で栞が戻ってきた、

 その手には、水色の水着ではなく黒いビキニ――


「……あ、あの、これ……
 え、えっと……あ、ありがとう。帰ったら、着てみるね。」

 笑顔で差し出す彼女を見ると、違うと言い切る事も出来ない。
 戸惑いながらも受け取る事にした。胸のサイズも多分合ってる、
 そう礼を言って、水着を受け取るだろうか。

空閑 栞 > 「えと、もしかして違いましたか?」

言葉に詰まる姿を見ると、表情を曇らせる。
もしかしたら見ていたものが違ったのかもしれない。
あの隣にあった水色の水着だったのかな。
そう考え、申し訳なさそうに頬を掻いた。

エルピス >  
「あっ、ううん。なんでもないよ。大丈夫大丈夫!」

 咄嗟に笑みを浮かべ、慌てて否定してみせた。
 反射的ににぱっ、と笑ってみせたかもしれない。

(折角取ってきてくれたんだし、多分ヘンじゃないよね、う、うんっ)


「それより、栞お姉さんはもう水着とか買ったの?」 

空閑 栞 > 「そ、そうですか? それならいいんですけど……」

一瞬だけ、その可愛らしい笑みに目を奪われる。
笑顔を見て、間違ってなかったのか。と安堵した。

「え、わ、私ですか?
 私は着なくてもいいかなって……」

突然水着のことを聞かれて驚く。
人にこれだけ推していたクセに、自分は恥ずかしくて水着を買おうとは考えていなかった。

エルピス >  
「そうなの?……うぅん、栞お姉さんも綺麗だし、持ってて損はないと思うけど……」

 特に意識して掛けた言葉ではなく、驚いた栞に不思議そうな表情を見せる。
 強引に押す性格ではない分強い押しはないものの、その分不思議そうにしているだろう。

空閑 栞 > 「き、綺麗だなんて……
 お世辞でも嬉しいですよ。ありがとうございます」

顔を赤くするが、すぐに笑顔を浮かべて誤魔化した。
不思議そうな顔を見ていると、買わないといけないような気になってきてしまう。
いやいや、今日は夏服を見に来ただけだ。

「買うとしてもまた今度かな、なんて」

エルピス >  
「お世辞じゃないけど……
 お姉さんって感じて整ってて……そっか……あっ、お会計してくるねっ。」

 また今度、と言われれば納得する。
 そのままレジに進んで、会計を済ませる。
 メンバーズカードの作製を勧められたので、作るにした事

「えへへ。水着買っちゃった。」

 紙袋を抱きかかえて、無邪気に微笑む。
 人懐っこい子犬のような、無防備な笑みだ。

「栞お姉さん、一緒に水着探してくれてありがとうっ。
 その、ボク一人じゃ、恥ずかしくて買えなかったから……」

空閑 栞 > 「お姉さん……そんな雰囲気なのかなぁ……」

レジに進んだ少女の背を見ながらそんなことを呟く。
会計が済み、戻ってきた少女の笑顔が眩しい。

「いえいえ、私はただ近くに居ただけですから
 こんなに可愛いんですし、恥ずかしがらなくてもいいと思いますよ?」

無邪気な笑みを見て、反射的に少女の頭に手を伸ばす。
初対面で失礼かな。とは思ったが、可愛いのだから仕方ない。
そう自分に言い訳をして伸ばす手を引っ込めようとはしなかった。

エルピス >  
「も、もうっ、からかわないでよ、栞お姉さん…………あ、ありがとう……」

 手を伸ばされれば断らず、撫でられる事でも受け容れるだろう。
 心地よさそうに眼を細めたかもしれない。……エルピスの髪質を触ってみれば、普通の髪とは違う感触。
 しなやかなと硬さが両立しているような、変わった感触を覚えるだろう。
 特殊なファイバーか何かで造られているのだが、それは余談としよう。

 暫く身を委ねていたものの、はた、と何かを思い出した様子で、手から離れる。

「あっ、ボクそろそろ委員会に用事があったんだ。
 そろそろ行かなきゃ……えへへ、また会おうね、栞お姉さんっ!」

空閑 栞 > 「本当に可愛いですから、からかってないですよ?」

笑顔で撫で続ける。
不思議な感触だが、不快ではない。
サイボーグって本当なんだろうなぁ。と得心する。

「あらら、こんなところで引き止めてしまってすみません。
 委員会、頑張ってくださいね。
 またお会いしましょうね」

エルピス > 「もうっ……うんっ、頑張るよっ!」

 走り去る。
 その途中に一度立ち止まり、栞へ向けてにぱっと微笑み、また走り始めただろう。

ご案内:「商店街」からエルピスさんが去りました。
空閑 栞 > 「可愛らしい人だったなぁ……人? 人でいっか」

手を振って見送った後にそんな自問自答。
そういえば自分の用件を済ませていない。
夏服をもう少し見てから帰ることにした。

「何かいい服はないかな……」

空閑 栞 > 夏服が並ぶショーウィンドウ。
見ているだけで涼しくなりそうな服が多い。

「うーん、何色がいいかな……。水色とか?」

そんなことを言いながら色んな店を回る。
目ぼしい服はまだ見つからない。

空閑 栞 > 色々な服を見ていると、突然小さくお腹が鳴る。
顔を赤くして周囲を見るが、誰も聞いていないようだった。
ホッと安堵のため息をつく。

「お腹空いたなぁ……とりあえずご飯食べに行かなきゃ」

そう言ってそこからゆっくり歩き、近くの飲食店に向かった。

ご案内:「商店街」から空閑 栞さんが去りました。
ご案内:「商店街」に焔誼玖杜さんが現れました。
焔誼玖杜 >  
「夏……海……」

【ちょっとした買い物……明日からの弁当のために食材を買い足しにやってきた商店街。
 最近はもう、訪れるたびにそうだったのだけれど、どこもかしこも夏の装いである】

「……水着かあ」

【そんな商店街の一角。
 ガラス越しに展示された水着を眺めて、玖杜は足を止めていた。
 玖杜にとって、海開きも水着も、まったく縁のないものだ。
 なぜなら、体温の低下が致命的になる体質のために、水に入ることが出来ないからである。
 そのため夏という季節自体は、気温が上がってすごしやすいのだが、周囲の夏だ、海だ、水泳だ、という雰囲気にはまったく着いていけないのだ。
 まあそもそも、玖杜の見た目がすでに、夏という季節にはまるでそぐわないものなのだが】

焔誼玖杜 >  
「前に着たの、何時だっけ……」

【随分昔のはずだ。
 十歳の頃には、もうプールは冷たくて避けるようになっていたから、それよりも以前のはず。
 まだ十年と少しの人生だが……随分と懐かしい気がした】

「今なら、着れるかなあ」

【周囲の温度を調節する術を手に入れた今なら、もしかしたら。
 そんな風に思いながら、一度自分の装いを眺める。
 ……やはりどうみても冬。譲歩しても秋だろうか。
 もう一度水着を眺めて、はぁ、と。深くため息をついた】

焔誼玖杜 >  
「やっぱり無理、かな」

【正直に言えば、着たい。
 いや正しくは、水着を着て海に行きたい。
 泳げなくてもいいのだ。久しぶりに……数年越しに少しは夏らしい事をしたい、それだけなのである。
 しかし。いったい浜辺で術を使ったとして、どこまで薄着でいられるのやら。
 想像がつかず、とりあえず買ってみるという勇気もなく。
 回復し始めた感情の出力は、残念そうに肩を落とすという形で現れた】

ご案内:「商店街」に畝傍・クリスタ・ステンデルさんが現れました。
畝傍・クリスタ・ステンデル > 橙色に身を包んだ少女が、商店街を歩く。
彼女の本来の目的は、未開拓地区における拠点たるロッジを魔物から守るための、結界生成の護符を魔術店で調達することである。
しかし時間も資金も余っていたので、そういえば海開きも近いのに水着をまだ買っていなかったな、と思い、ファッション店の近くまでやって来たのだ。
以前図書館で出会った少女の姿を確認し、声をかける。
「……あっ、クト……だよ、ね?」
確認をとったのは、先日歓楽街の路地裏で玖杜によく似ているが別人であるらしい少女、迦具楽と出会ったためだ。

焔誼玖杜 >  
「……あ、畝傍さん、こんにちは。
 はい、玖杜です、けど?」

【声を掛けられれば返事をするが。
 その妙な声の掛け方に、きょとん、としつつ首をかしげる。
 以前より、表情が自然になっているようだ】

畝傍・クリスタ・ステンデル > どうやら、目の前に居る少女は玖杜で間違いなかったようだ。
「そっか。ボク、歓楽街のほうでクトにそっくりな子に会ったんだ。カグラって子なんだけど。……そういえば、苗字もおなじだった。ホムラギ、カグラ。クト、しらない?」
そう聞いてみた後、展示されている水着のほうに目を向け。
「……クトも、水着えらびにきたの?ボクもなんだ。もうすぐ海開きだっていうし」
再び玖杜のほうに向き直し、話す。

焔誼玖杜 >  
「……かぐら、さん?
 いえ、知らないです」

【少なくとも、玖杜の記憶にはそういう名前の人物は存在しない。
 ただ、自分の苗字はかなり珍しく、気にはなったが】

「不思議ですね、世の中にはそっくりさんが三人いるって聞きますけど」

【ここは異世界であり、平行世界でもある。
 似た人物がいるということも、まあありえる事だろうと納得することにした】

「あ、えっと。私はちょっと見てただけで」

【ちらちら、と。
 その視線は展示の水着を気にしてはいたが】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「そだね。……ちょっと、ふしぎ」
玖杜の言葉に応える。確かに、世の中には自分に似た人間が三人はいるといわれる。
たまたま玖杜の姿に似ているだけの赤の他人がいても、何らおかしくはない。畝傍はそう考え、納得した。
その後、展示されている水着をちらちらと見ている彼女の様子に気付き。
「でも、クト……水着、着たそう……ね、いっしょに見てみようよ」
玖杜の気持ちを推し量ると、まずヘッドギアを操作し、収納ポータルを展開して散弾銃を仕舞い込む。
その後左手を差し出し、玖杜の手を取ろうとする。
彼女がそれに応じれば、一緒に店内へ入ってゆくだろう。

焔誼玖杜 >  
「えっ……う、うん。
 そうですね、折角ですし……」

【一緒に見ようといわれれば、すこし戸惑いながらも手を取る。
 そのまま手を引かれるように店内に入った……が】

「う……寒い」

【ぽつり、と。
 店内は非常に冷房が効いており、玖杜には涼しいどころか寒いほどである。
 慌てて自分の周囲の気温を上げるが……手をつないでいる畝傍には、突然左腕が熱気に包まれたように感じるだろう】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「……?」
突然、繋いでいる左腕が急に温まっていく。
畝傍の体からは、少しずつ汗が流れはじめた。
「クトの手……すごく、あったかい……ね」
正確には玖杜の周囲一帯の気温が上昇しているのだが、畝傍にはそれがわかっているかどうかは定かでない。
「えっと、水着は……」
周囲を見渡し、女性水着売り場を探す。

焔誼玖杜 >  
「あ、すみませんっ」

【慌てて効果範囲を集束させる。
 すると暑いのは手を繋いだ部分くらいになるだろう。
 およそ三十℃くらいだろうか】

「向こうですね。たくさん並んでます」

【水着が並んでる一角を見つけて、今度は自分から手を引いて行く。
 新作の水着を着たマネキンが出迎えて、そのうちの赤いビキニが目に入る。
 ……さすがにあれは、着れないなと目を逸らした。
 露出的にも、体型的にも】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 玖杜に手を引かれ、女性水着売り場へやってくる。
彼女が視線を向けた赤いビキニのほうを、畝傍もちらりと見て。
「うーん……」
これは自分の好みとは少し違うかもしれない、と思った。
「まずは、クトの着たいのをさがそ。ボクのは、そのあと」
そう、玖杜に告げる。向こうから手を離されるまで、手は繋いだままだろう。

焔誼玖杜 >  
「私が着たいの……?」

【言われて、並んでいる水着を眺めて見るが……色も種類も多くて目移りしてしまう。
 それに、自分で水着を選んだことなどない。さて、どう選んだらいいものか】

「え、っと。あまり派手じゃないものがいいんですけど」

【ついでに言えば、あまり露出が多いのも避けたい。
 とすればワンピースタイプのものを選びたいところだが。
 手を繋いだまま店内を歩いて見れば、幾つか目に入る。
 白や水色、柄つきの物にフリルがたくさん着いたかわいらしいもの。
 はてさて、どれを選べばいいものやら】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「はでじゃないの……うーん……」
周囲を見渡し、玖杜の希望に沿うような水着を探してみる。
先程見たビキニ水着のような派手な色、露出の多いものは避けたい。
また、あまり装飾の多いものも好みではないだろう、と畝傍は推察した。実際その推察が合っているかどうかはまだわからない。
しばらく歩いたのち、ふと目に入ったものを指差す。
「これ、どうかな」
畝傍が指差したそれは、柄や飾りもなく、肌の露出面積も少ない、シンプルな白のワンピース水着。はたして好みに合うだろうか。

焔誼玖杜 >  
「……白、ですか」

【手に取って眺めて見る。
 確かに比較的希望通りの水着、だろうか。
 生地にも触って見れば、意外と厚みがあり丈夫そうだ。
 サイズは……もう一つ小さいのはあるだろうか】

「いいですけど、すこしサイズが……」

【玖杜は比較的小柄であり、標準よりすこし小さい物を選ぶ必要がある。
 そう伝えると、同じようなデザインのものを探し始めた。
 もちろん、サイズはスタイル的な意味ではない。ではないったら】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「……そっか。もうちょっとちいさいの、あるかな」
畝傍も、今のワンピース水着に似たデザインでもう少し小さめのものを探そうとする。しばし周囲を探したのち。
「これは、どう?」
そう言って玖杜に差し出したのは、先程よりも小さめの、同じような白のワンピース水着。
左胸の部分に淡い赤色のハイビスカスの模様が入っているが、その模様は小さいため、この程度なら問題はないだろうと判断した。

焔誼玖杜 >  
「……あ、これなら」

【受け取って、確かめて見る。
 うん、なるほどちょうどよさそうだ。
 金額は……いや、よくない。見ないで買おう。
 見たら決意が鈍りそうだった】

「ありがとうございます、畝傍さん」

【受け取った水着を抱えて、嬉しそうに微笑む。
 そしてまた周囲をみまわして】

「……今度は、畝傍さんの番ですね。
 畝傍さんはどういう水着がいいんですか?」

【自分よりよほど、いろんな意味で大きい彼女のことである。
 きっと想像もつかないようなチョイスをするのではないかと、妙な期待をしつつ】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「いいよ。クトがよろこんでくれるなら、ボクもうれしい」
そう言って、微笑みを返した後。
「んー……」
玖杜の質問に、畝傍は右手を顎に当てしばし考える。
「ボクは、ビキニとか……そういうのかな。フツーなかんじで、ちょっとおおきめのやつ」
畝傍のバストは豊満である。故に標準的なものではサイズが合わないことも多く、やや大きめの水着を選ぶ必要があった。
『フツーなかんじ』とは、要するに奇抜な配色や派手な装飾のないもののことだ。

焔誼玖杜 >  
「フツー、フツーですか……」

【暫しその豊満な胸部装甲を眺め、悲しげに目を逸らし、水着を探しはじめる。
 ビキニタイプはそれなりにあるが、さてどんなものがいいだろうか】

「畝傍さんは……明るい色が似合いそうですけど、それで派手じゃないもの……」

【と、目に留まったのは空色の水着。
 色はすこし明るすぎるかもしれないがともかく。
 スリーピースのビキニで、デザインがかわいいと思ったのだ。
 空色のビキニに、フリルのついたスカートを重ねるデザインだ】

「こういうのはどうですか?
 サイズはちょっと、探してみないとわかりませんが」

【手にとって差し出して見るが、サイズは合わせるまでもなく合わない、気がする。
 しかしともかく、デザインや色の方向性を決めなくてはと、たずねて】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 玖杜から差し出された水着を眺め、畝傍は。
「うん。かわいい。コレ、いいかも」
その水着のデザインは、畝傍にとってもよいと感じられるものだった。
空色というのも、普段のボディスーツから自室で着用する下着に至るまで、常に橙色に身を包んでいた畝傍にとっては新鮮であった。
上の部分を胸に近付けてみる。合わせるまでもなく小さいとわかった。
「もうちょっとおおきいのがあったら、コレにしたいな」
玖杜にそう告げ、自身も探そうとする。

焔誼玖杜 >  
「……そうですね」

【畝傍があわせた瞬間、玖杜の目が細まり、一瞬赤くなったかもしれない。
 思わず足元を見下ろしそうになったがソレはいけない。
 きっと致命的なダメージを受けてしまう。確信がある】

「それじゃあ、こういうデザインのもので……ええと」

【かちゃかちゃと、一つ一つ大きさを確認して見るが、やはり畝傍ほどのサイズになると多くはないのだろうか。
 なかなか見つからないと思っていると、たまたま目に留まった同系統のデザイン】

「ちょっと変わってしまいますけど、こういうのはどうですか?」

【基本のスリーピースは変わらないが、上下は明るい青のマリンボーダー。
 その上に同デザインの短いフリルスカートが着いた水着を手に取る。
 大きさは……直視したくないサイズだったので見なかったことにして差し出した】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 再び差し出された水着を手に取り、眺め。
「うん、いいかんじ」
先程のものもよいが、こちらのデザインもなかなか良いものだ。
続いて、水着の上部分を胸元に近付け、しばし考えると。
「試着してみて、合うなら……これがいい」
そう、伝える。

焔誼玖杜 >  
「……そうですか」

【さっきと同様のリアクションである。
 今回は即座に目を逸らした】

「試着室は……向こうですね」

【目は逸らしたまま店内を見て、壁沿いの試着室を見つけた】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「ありがと。ちょっと、行ってくるね」
そう言って一旦玖杜のもとを離れ、試着室へ向かう。
試着室のカーテンを閉めると、畝傍は右手でヘッドギアに触れ、操作。
つい先程まで橙色のボディスーツを身に纏っていた畝傍は、一瞬にしてブラジャーとショーツを身に付けた下着姿に変わった。
ショーツを着けたままブラジャーだけを外し、玖杜から受け取った水着を試着しはじめる。
無論、その様子は外から見えてはいないだろう。

焔誼玖杜 >  
「……はあ」

【畝傍が試着室に入るのを見届ければ、一人になって小さくため息をつき肩を落とすだろう。
 世の中にはどうしようもなく覆しがたい現実が存在するのだと思い知らされる気持ちである】

「…………」

【おもむろに水着を眺めて見れば、やはり大きいサイズの水着が目に留まり】

「……はあ」

【手にとって見たものの、やはり打ちのめされるだけであった。
 現実は非常である】

畝傍・クリスタ・ステンデル > やがて試着を終えた畝傍は、試着室を出て玖杜のもとに戻らんとする。
手には先程まで試着していた水着を持ち、服装は先程と同じ橙色のボディスーツに戻っていた。
玖杜の姿を見つけると、近づき、彼女の顔をしっかりと見つめ。
「クト……きめた。ボク、これにするよ。みつけてくれて、ありがと」
畝傍は玖杜に笑顔でそう伝えた。

焔誼玖杜 >  
「あ……いえ、その、どういたしまして」

【畝傍が喜んでくれたのは嬉しいので、笑顔を向けるが。
 少々ぎこちないのは、ある意味で素直に喜べなかったからだろう。
 手に取っていた水着は、すばやく元に戻した。
 自分にはこの、選んでもらった白いワンピースがちょうど良いのだ。
 そう何事も、身の丈にあったものがいい。大事そうに白い水着を抱え】

「それじゃあ、買いに行きましょうか」

【そう言って、今度は自分から手を差し出した】

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「うん、行こっか」
畝傍は水着を持っていない方の手で差し出された手を取り、しっかりと繋ぐと、
玖杜とともにレジへ向かわんとした。
その表情は相も変わらず、暖かな笑顔。

焔誼玖杜 >  
「……はい」

【その手のぬくもりを確かめるように握って、同じように暖かな微笑を浮かべた。

 その後、レジに向かって清算の際。
 水着の値段に一瞬固まったのは、また別のお話である】

ご案内:「商店街」から焔誼玖杜さんが去りました。
ご案内:「商店街」から畝傍・クリスタ・ステンデルさんが去りました。
ご案内:「商店街」に水無月 彩さんが現れました。
水無月 彩 > 小柄な少女が商店街を歩いている。
彼女自身には特に目を引くところはない。
少しサイズが大きめの制服といい、あまり飾り気のない容姿といい、学園の商店街にはよく見かける子、といっていいだろう。

土地勘はあるらしく、歩みに迷いはない。
とはいえ、目的があるわけではないらしく、なんとなく気になった店の前にふと立ち止まっては中を覗き込んだり、そのまま入りもせずに歩いていったりしている。

水無月 彩 > (気分転換にちょっと物を買いに来ただけなのに……)
テスト勉強的なものに疲れて、気分を変えにここに来たのだが。

なのだが、テストが全部終ってない状態では気持ちに何かが引っかかり、普段なら興味を持つであろう雑貨なんかも目に入りにくい。

水無月 彩 > こういうときは、どうすればいいかな?
知り合いの言葉を思い出そう。

(とりあえず、やった気になる何かをやればいいんですよ。少しでも進めば、心が軽くなります。)

それでいいのだろうか、と思いつつ。今できることを考える。
そういえば、暗記やメモ用のノートとかが少なくなっていたかな?と思い、文房具屋に足を運ぶ。

水無月 彩 > ほんの少し大きな店。文房具屋というよりは、いくらかの流行の書籍も含まれた総合店だ。
まずはお目当てのノートを探そう。ノートというより小さなメモ帳のような物がほしい。

「あ、これ……便利そう」
一角にあるメモ帳を取り上げる。その付近にはさまざまな大きさ、機能、デザインのメモ帳がある

「こっちのほうが……かわいいかな?でも……」
どうにも、すべてにおいてしっくり来る物がないらしい。
正確に言えば、機能優先ならこっち、デザイン優先ならこっち、といった感じで決め手に書けるといったところ。
こうなると、決まるまで長いのが世の常。いろいろ手にとって比較を始める。

そこまではいいのだが、熱中し始めたのかちょくちょく考えている事が独り言の呟きとしてもれている。

ちょっと、危ない子に見えるかもしれない。

水無月 彩 > 「これがいいかな……」
手に取ったのは、以外にも実用性のあるほう。メモ帳らしく、ミシン目が入っていてページが切り取れるもの。

本当はもうひとつのかわいいのも気になってはいるのだが。
自分で使うだけなのだから、使いやすいほうがいいだろう。そう思ってこちらにした。

水無月 彩 > ついでにペンも物色する。

いろんなペンを手にとって……書き味を試すのではなく、何かくるくる指先で回している。

「あ、これがいいかな?」

しっくり来るものがあったらしい。指先で生き物のようにくるくると回してみせる。

水無月 彩 > そのままレジに向かおうとして、ふと視界の端に本がひっかかる。

(あ…新刊……だ。)

いつも買っている小説の新刊が出ていた。

(っ……今は、ダメっ)

試験はあと数日、終わってからゆっくりと買いに来ればいい。
今買えば、徹夜で読んだ後、その後の展開とかに妄想の翼を広げて勉強などという状況ではなくなる。

でも、気になる。少しくらいなら……
そんな葛藤を抱えつつ、書棚の周りをぐるぐるしてる。

水無月 彩 > 脳内会議は天使のほうが勝ったようで、新刊を手に取らずにレジに向かう。我慢することを選んだようだ。

(テスト終った日に、買いにこよう。)

そう心に決めて。
ペンとメモ帳を購入して店を出る。
結果的に気分転換というより気が散る要因を増やしただけであったが、仕方がないでしょう。

ご案内:「商店街」から水無月 彩さんが去りました。
ご案内:「商店街」に渡辺慧さんが現れました。
渡辺慧 > 「む」

休日。
休日と言っても、生憎。特に予定はない。
また、明日から始まる試験に備え勉強でもしていたが……気分転換だ。やはり自らに長時間の頭脳労働は向いていない。……飽きっぽいともいうのかもしれない。

いつものように、フードを頭に被り。
のんびりと、商店街を見て歩く。
いつもならば、ふらり、と大時計台へ向かっているものだが……。たまにはこういうのもいいだろう。

時刻で言うなら夕飯時。
辺りには、気のせいか空腹を刺激する匂いが漂っている。

渡辺慧 > ワザとらしい下手な鼻歌が漏れる。

――たまには、自炊でもするかねぇ。

気ままに。あの狭い自室にいるより。
外に出ていた方が性に合う。
だが、まぁ。

そういう気分の時もある。
しかしながら……スーパーの位置など、忘れたなぁ。

ご案内:「商店街」に安室 冥路さんが現れました。
渡辺慧 > フラフラ、と。
楽しそうに人込みを歩く。

誰かに当たりそうで、当たらない。
当たらないようで、当たりそう。

危ういバランスを保ち、本当に目的地があるのかどうか。
それさえもわからないような歩みで商店街を歩く。

ご案内:「商店街」にギルバートさんが現れました。
ギルバート > ふらりホットドッグを片手に街を往く。
同じく休日ではあるが、早朝から公安のミーティングに呼び出され、終わったのはついさっき。
ロクな食事も取ってなかったためか、大した評判のない露天のホットドッグが、妙に味わい深く感じていた。
かぶりつくたびに、小気味良い歯ざわりと肉汁が咥内で踊る。

「……あ。」

何の気なしに遭遇したのは、いつぞや出会った少年の姿。
とはいっても、回転寿司で席を隣にしただけの間柄である。
何故にそれだけなのに、ギルバートの中ではやたらと強烈な印象を残していた。

「この前の、玉子寿司しか食わなかった人。」

思わず口走る。

安室 冥路 > 金欠である
先日試験を大体終えた事を祝い一人ささやかながら豪遊をしたことにより、金欠である
暫しは外食もままならない程度にはお金が無い
そんな訳で今日も今日とて見切り品を狙い商店街にやってくる
食材自体が安くなっているのも狙い目であるが
出来合いの惣菜も彼にとってはターゲットの一つ
そのまま食べてもちょっと…となるような惣菜もちょい足しをすれば立派なご飯の共
故に今日も狩人の目をして………

「…いやいや。昨日それで悪目立ちしたんだから、平常心平常心…」

安室 冥路 > 寿司………あぁ、寿司もいいなぁ。
食べたいなぁお寿司。
寿司屋の玉子ってなんであんなに美味しいんだろうな
通はその店の良し悪しが玉子で分かるっていうけど
あのほんのりと甘い卵焼きは寿司屋に入ったら一度は食べたい………

…いやそれにしたって玉子しか食べないのは勿体無いだろう
聞こえてきた声の方向へ視線を向ける