2017/01/14 のログ
三谷 彰 >  あぁ……とつぶやき軽く頭を掻く。なんとなく予想していた事ではあった、がその事で予想以上に相手はダメージを受けているようだ。
 本当なら相談にのって色々とアドバイスをしてあげたいが自分は生憎異能に関してだけは初めから制御できてしまう類の物であったため的確にできないかもしれないと思うが……

「……その、制御は全くできないのか?」

 だからといって見捨てるわけにもいかないだろう。風紀委員だからとかそんな事は関係ない。単純に自分自身の気持ちとして見捨てたくないだけだ。
 といっても原因がわからなければどんな助言をして良いのかもわからずに固まってしまう。

「先生とかには聞いてみたりしたか? 専門の人とかも多いだろうし……もしかしたら制御の方法を知ってるかもしれない」

 先生なら知ってるだろうと思いそう声に出す。

尋輪海月 > ……あはは……もう、訓練場で何枚も、廃材の鉛のディスクを破裂させて……前までは溶けて消えるだけだったのが、とうとうこの前、手榴弾かなんかみたいにぱぁんっと弾けさせまして……。
【努めて、笑い話のように言いたいのだろうが、その横顔の陰りは、言う程に事実を重く受け止めて、悔しそうな……焦っているような。

やがては夜空をあおぐように顔をあげて、特大の溜息を一つ。】
……聞いてみましたけど、その、ちょっとぼかして……大概、「訓練を続ければ大体は制御が出来るようになってくるから、繰り返せ」と……あんなもの、続けたくなんて、ないのに。
【――ぽつり。】

……三谷先輩は……私の異能力が、どういうものか、お話してませんでした、よね。

三谷 彰 > 「そりゃ……たしかに凄い出力だな」

 自分も一応攻撃系の魔術を使うからわかるが鉛を弾けさせるのは相当なものだ。不可能ではないが結構力を入れないと厳しいだろう。
 前に手伝うと言ったが。当たらないを徹底しないとむしろダメージ与えるだけになりそうだななどと考える。

「……まぁ、それが大抵の場合の攻略法なんだが……投げやりな教師だな」

 思わず軽くため息を吐く。制御できない原因もあるだろうにそれを調べる事を怠るとは……生徒の自分が思うのもなんだが、その教師は失格ではなかろうか。
 彼女の異能と聞いて。少し考える。

「……まぁな、フラフープを燃やしちまったって事と。その……簡単に人を殺せる異能だって事くらいだな。たぶん火の異能だってのはわかるんだが」

 言われた単語から思いついた言葉を並べ大体の予想を立てる。おそらくはおおきくまちがっている訳ではない筈だが本質的に違うのかもしれない。

尋輪海月 > ……うん、ほんと、出力だけなら。
【それを、心底に皮肉るような声だったかもしれなかった。
言った直後には、ぱっと口を塞いでから、「ごめんなさい」と、小さく。
……空になった缶を手で弄びながら、眼を閉じて、また視線を落としては、】

……いえ、その、まぁ、言いたくない事を伏せて言ったから……真剣なそれではないんだろうなって、取られたかもしれないし……一概には……。
【せめてもの、小さなフォローを飛ばしておきながらも、眼を細くしているのは、若干の同意と、あの時感じた、憤りを思い出すようだった。】

……私の能力は、輪状の物質、それが固体なら、何でも燃焼させて、火の輪にして操作……ううん、操作出来てないから、発動したら、意識を集中している輪状のものを、発火させて爆発させる能力……かぁ。
【言い直し、そうして、】

……はい。ほんとうに、簡単に人を、殺せてしまう能力で……壊して、傷つけて、最悪、殺してしまうしか、脳のない、異能なんです。

三谷 彰 > 「優しいもんだな。それでもフォロー入れるなんて」

 自分なら二度とそんな教師には聞きに行かないだろうなとか考え自分の心の狭さに少しだけ顔をしかめてしまう。
 
「そんな能力だったのか……それしか脳が無いって事は無いと思うぞ。それだけの力があるってことは守ることもできるって事だから」

 少しだけ空を見上げ、そう答える。
 相手を慰める意図があるわけでもなく、真実だと思うからこそそういった。

「俺なんかが良い例だけどよ、俺は風紀委員の特別攻撃課……敵をぶっ飛ばすのが仕事な訳でそれ以外はあくまでお手伝い程度の領域。つまり俺達の課の存在意義こそ敵を傷つけ殺すしか脳のない課って言い換えれちまうわけだ」

 さっきまでの見回りも別に強制ではないんだぜ?と付け加え少しだけ笑う。

「だけど、俺達は多くの人を守ってる。それしか出来ないってのは使い方次第で同じように危険な力から誰かを守れる力とも言える。だからんな卑下することは無いと思う……まぁ今言っても制御できないんだからって言われちまえば何も言い返せなくなるんだけどな」 

 今の状態がそうであるためにそう言われてしまえば本当に何も言い返せなくなってしまう。
 だけど、少なくとも卑下したままでは異能を制御できない気がしていた。結局異能も体の一部、悪いと思い込んでいてはちゃんと動くわけもないと思っているから。

「なぁ、本気で制御したいと思うなら……前もいったが、おれに手伝わせてくれないか?」

尋輪海月 > ……あははは……。
【一笑。 誤魔化すような笑顔。作り笑い、承知の上で。】

…………守る、ことも?
【――断じてそれは。 言葉に慰められた人の、顔ではなくて。 微かに俯きながら、言葉の続きに耳を傾け続ける。
……聞く程に、拳を握り締めた。眼を閉じた。】

……違う……私に、そんな。
【 振り返る。震えながら、唇を微かに噛んで、】
――私は、制御をする以上に、こんな能力……要らないんです。私は、私のこの力が大嫌いで、大嫌いで……!!
【――能力が憎いのだと、露わにして、】

だから、制御をして、しきれるのなら……使えないように封印してしまいたいんです。それに……私には先輩のように、何かを背負って、怖い何かと戦うなんて、そんな勇気……ありません、し。

三谷 彰 > 「……使いたくないなら。尚更制御が先だ。酷な言い方だが……使わないでおこうと思えば使わないで済む能力じゃないから悩んでんだろ」

 相手が感情を露わにしてくれるのであればこちらもそれに答える。今度は少し視線をそらすのではなくしっかりと相手を見る。

「制御できるようになればそれを使わないって選択も出来るようになる。だけどそれをしないなら……暴走を待つだけだぜ」

 実際、そういう奴を何度も見てきたと付け加える。
 程度の差はあれど能力の暴走は何度も見てきたことがある。そして最悪の場合自分達が出るときもあるそれどころか最悪、とめられないと判断する場合には……そこまで考え頭を振るう考えたくもない事は考えないようにする。

「……それに、背負って戦わなきゃならない時ってのもあるんだよ。事件ってのは向こうから来る場合がほとんどだ。俺みたいにどこかに属していないなら尚更……その時にそういう力があるかどうかってのはかなりの差になるってなんか無理やり力を求めさせてる悪魔みたいになってきたな俺」

 言ってる発言をおもいかえすとまさに悪魔のそれになっているような気がして顔をしかめる。が言ってしまったものは取り消せやしない、そのまま続けた。

「とにかく、逃げてばかりじゃ何も変わらない。俺は事情は何も知らないし海月に何があったかもわからないが……このままじゃ不味いって事だけはわかってるつもりだ」

尋輪海月 > ……っっ。
【……そうだ。だからこそ、続けてきた。制御をするために、何度も失敗して、それでも、と。】

…………確かに、そう、ですけど……でも、私は……それを、何度も試して……暴走、させて……もう、こんなんじゃ、って……。
【――諦めかけている途中で、諦めようとしていることを、解っていた。でも、それでもと頑張って、駄目だったことを、告げようとした口が閉じた。
――暴走したその末路を、眼の前の相手が、視たのだとしたら】

…………。
【やがて、そう耳を傾け続けた後には、ゆっくりとベンチを立った。ビニル袋と空き缶を手に、離れていくように。そうして、ふっと立ち止まっては、】
……逃げないし、このままでも、いません。だけど、……私は、絶対……先輩のようには、なれない、です。
【「能力を使うのが、訓練だったとしたって、怖くて、仕方ないんですから」】

【――――逃げ出すように、駆け出し、公園から立ち去っていった。背中に背負った焦燥と、能力への憎悪、嫌悪。それ以上の……何か、恐怖。
駆けていく背中はやがて、夜闇の中へと紛れて見えなくなった。】

ご案内:「常世公園」から尋輪海月さんが去りました。
三谷 彰 > 「……はぁ、ホント馬鹿だな俺は」

 相手の背中を見送り、少し頭を抑える。自分は本当にこういうやり取りが苦手らしい。いつも言い過ぎてしまう。その上言い方が下手糞だから間違ってとられる始末だ。
 だが、彼女の場合少し強引でも殻をこじ開けないとだめなのかもしれないと少しだけ話をして思っていた。少し強めに言って感情を見せてくれていたのだから。
 なんとなく糸口があるとすれば……異能への恐怖を取り払うのが先かもしれない。それこそ、一度模擬戦でもなんでもやって自分が無傷で制圧すれば少しは変わるかもしれないが……鉛を破裂させるほどの出力だ。絶対にできるとは言えない。
 それ以前にこのやり取りをした後でどんな顔して演習場に来いと呼び出すつもりだ。

「……一番最初に直すべきは自分の馬鹿さ加減な気がしてきたよ」

 軽くため息を吐き立ち上がる。
 頭を冷やすためといった目的もあり彼はもう一周公園を走り始めた。

ご案内:「常世公園」から三谷 彰さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 普通の学生であるならば自由を謳歌している時間帯。
その男は動けずにいた。

ここからは小さく区切られた空が見える。
…いや、それしか見えない。

「……まさか!こんなところに落とし穴が仕掛けられているなんてね!!流石の僕も驚いたよ!
それにしても深いな!5メートルくらいはあるんじゃあないか?僕じゃなかったら大怪我してるところだぜ!」

一人そんな事を言いながら現状を確認している男!
誰が何故仕掛けたかは知らないが公園にその落とし穴に掛かってしまった男!
白く異様に長いタオルを首に巻いたその男である!

「いやあ、困ったぞ!壁はツルツルしてるし穴が広いから登るのにも苦労しそうだ!」

一人の力で登るのはかなり骨が折れそうだ!

真乃 真 > 「ああ、だが!だが大丈夫だ!何も僕は一人だというわけじゃあない!
 幸いにも!僕は今!スマホを持っているからね!これで助けを呼べばいいというわけだ!
 こういう時は風紀委員かな?それとも生活委員かな!?」

無駄にカッコいいポーズでスマホを取り出して何に対してか掲げてみせる!
完全に無駄な過程であるがどんな行動にもカッコよさは大事だ!

「さあ!さあ!かけるぞ…あれ?いや、あれ!?
 …まさかこのタイミングで電池が切れているとはね!
 最近電池が切れるのが早くなってきたから変え時かな?っておもってたんだよな!」

スマホさえ使えれば5分もあれがば解決したであろうこの事態!
これからは充電器も携帯することを心に誓いながら次の作戦を考える。

「とりあえず助けを呼ぼう!一人で登るよりもそのほうが大分易しい!」

今は幸い人通りはないわけではない!

「誰かー!外に誰かいないのかい!?」

穴の中から叫ぶ!誰かに届け!

ご案内:「常世公園」に柊 真白さんが現れました。
ご案内:「常世公園」に常夜 來禍さんが現れました。
柊 真白 >  
(効率よく仕事をこなす為にはまずその街の事を知らねばならない。
 と言うわけでここのところ暇さえあれば街中を歩いて回っている。
 今日も今日とてぽくぽく街中を歩き回っていれば。)

――?

(助けを呼ぶ声が聞こえた気がした。
 辺りを見回しても特に誰も居ない。
 とりあえず声の聞こえた方へ歩いていってみれば、公園に大きな穴が空いていた。
 覗いてみる。
 人が居た。)

――邪魔をした。

(引っ込む。)

真乃 真 > 穴の中は暗い。
…今でさえこれなのに夜になるとどうなるのだろう?

「誰か助けてくれ!」

叫び、叫び。
もうちょっと疲れたな少しやすもうかなと思ったくらいでその希望は現れた。

…現れて引っ込んだ。

「邪魔してないよ!全然邪魔じゃないよ!むしろウェルカムさっていうか!
 ああ!もう少しくらいは気にしてくれたっていいじゃないか!
 待って!本当にまって!お願いだから行かないで!」

もの凄い必死さである。

常夜 來禍 > さて、ハキハキした語調に反して結構なピンチに陥っている、もとい落ちている彼に対して、この赤銅色のオールバックの青年はホクホク顔でダウンジャケットのジッパーを上げ下げしている。

今日は夜の講義にのみ出席予定である為、学生街を歩いていた。
一帯に並ぶ店舗で見つけたダウンジャケットを衝動買いしてしまった。
学生割引でも結構高かったが、再計算し直して貯金-学費の計算式にほんのりと余剰が出ることもわかっていたので、思わず衝動買いをしたところである。

気分よく鼻歌を歌いつつ歩くと、公園の方からなにやら元気な声が反響して聞こえた。――反響して?
思わず駆け寄ると、何やら人一人余裕で入りそうな穴が。
またも思わず、覗く。

「……」

人がいた。

「――悪ィな、失礼したよ」

覗いた首を引っ込めて前を向くと、いつかの真白な少女が向かいの淵に。

「おお、白いのか。元気か?」

柊 真白 >  
(立ち去ろうとしたらまた呼ばれた。
 仕方なくもう一度覗き込もうとしたところで、声が掛けられる。)

――犬の人。
元気。

(軽く応えて、もう一度穴を覗き込む。
 なんだか凄く慌てた様子で助けを求めている。)

そう言われても、私じゃ引っ張りあげられない。
ロープの類も持ってない。
どうしようもないから、諦めた。

(無表情のまま告げる。)

真乃 真 > 「やめて!人が必死に助けを求めてるのにその上で世間話をするのはやめてくれよ!
 なんか凄い傷つくから!!」

心まで深く沈んでしまいそうだ!!
沈まないけども!

「やるまえから諦めてたらだめだよ!いや、ほんとに!
 それに丁度僕のタオルが凄い長いからロープの代わりになるよ!!」

そう言って上手い事その異様に長いタオルの片端を穴の外まで投げる!

「これで大丈夫だね!」

助かることに対する安心からか
穴の中で無駄にカッコいいポーズを取る。

常夜 來禍 > 「元気か。そりゃ何よりだ。この前の借り、返すアテはな――」

白いマフラー?の男の声に、次の句がかき消される。この穴、やたらと音が反響する。もしくは彼の声が大きいだけか。

すると、穴の奥からその白いマフラー?の一端が投げ渡される。いや、あのけばけばの材質はタオルなのか。
野生の本能で思わずキャッチ。

「おー、なんかわからんけど持ったぞ」

柊 真白 >  
今のところ大丈夫。
――ああ、この街の事は聞きたい。

(こちらは彼の叫びを無視するように淡々と会話を進める。
 そうしているうちに飛んできたタオルを目で追った。)

私じゃ力が足りない。
よろしくポチ。

(ポチ、とは目の前の男の事である。
 名前を知らないので、狼イコールほぼ犬と言うことで付けた呼び名である。)