2015/07/15 のログ
磐野 州子 > 「ほんとお疲れですよー…アァー」
ひやりと空調機から吹かれる冷房に幸せそうな声を出している。
こんな空調機の下で働けるだけまだ良い環境なんだろう。私の研究室にも空調欲しい…などと考えながら琴乃のアドバイスを聞いて頷く
「確かにそう聞くのがベストです。
 次からそうするです!軍曹!」
軍曹からサムズアップをもらい思わず敬礼する。その敬礼には特に意味はないが、あくまで目上の人ということで大事なことである

「そういえば自己紹介が遅れたです。
 磐野州子《イワノ シュウコ》って言うです。店長のこの名札間違えてるから気をつけて欲しいです」
そういえばさっき間違えられてたようなそんな気がする。いつだったかは思い出せないが

ソウマ・アーヴェント > 音が不自然なぐらいにしない。
が、食事はしっかりなされている。

ペペロンチーノがするすると口の中へ消えていく。
音がしないのは彼の特有の癖なのだろうが、自然と気配を消すように音を消そうとしてしまうらしい。

するすると、消えていく。音はしない。不思議である。

…するとしたら、時々コーヒーの飲食音がするぐらいかもしれない。

桐竹 琴乃 > 「えっ」
たら、と汗が一筋。
「ま、間違ってたの。ごめんね」
手を合わせる。
「盤野ちゃんね。覚えとくー」
これからあらためてよろしくね、と続ける。

そして何気なく見てみれば。
「何か凄い静か……」
ソウマの周りだけまるで無音なのかと思うぐらいの印象を受ける。
とにかく他に比べてその場所だけ静まり返っていた。
「っていうかパスタ啜ってるはずだよね……」
と呟いた。

磐野 州子 > ちらちらと先程の客の姿を見ている。
何か不都合が無ければすぐ駆けつけるつもりなのだろう。
(何も音しないのは…大丈夫ですよね?幽霊とかじゃねーですよね?)
ただただ、無音で食事する風景を見て不安になるがきっと癖のようなものなんだろうか。

「こればかりは店長の責任ですから、センパイは何も悪くねーですよ。
 ね?店長?」
瓶底眼鏡の向こうから人相の悪い顔が店長を睨みつける。
店長は知らん振りをしてグラスを磨いている。どうやら知らぬ存ぜぬで通すようだ。
「えぇ、ですから…うん。その盤野じゃなくて…まぁ、呼びやすいよう方でいいです」
イメージとは恐ろしきかな。

ソウマ・アーヴェント > よくよく振り返ってみれば。
白衣の彼女に案内されている間も足音は極端に消されていたし。
衣擦れなども含めて、鳴る音は最小限に「してしまう」癖があるのだろう。

……ここはファミレスなので全く役に立っている気がしないが。
ペペロンチーノが半分ほど、消えた辺りでフォークが一旦置かれる音がするぐらいか。
まだ、聞き取れるコーヒーを飲む音が、非常に救いである。

…当の本人は。
「………(視線を集めている気がするが、何故だろう)」
ぐらいにしか思っていない。

桐竹 琴乃 > 「本当にモウシワケゴザイマセン」
自分でも何故またそう呼んでしまったのか。
既に二回やらかしている。
自分でも学習が無いな、と目の前が真っ白になりそうである。
「……州子ちゃんって呼ぶネ……ゴメンネ」
既に片言であった。

磐野 州子 > (……殺し屋とか生業にしてる人なのです?)
音を自然に消してしまうような職業といえばそういうものしか思い浮かばない。
そこは完全に州子の勉強不足なのだが

視線を琴乃に戻すと謝られているが州子自身そこまで
磐野の名前が気に入ってない為そこを間違えられる分には割とどうでも良かったりする
「それで大丈夫です。というかこっちも勝手に琴乃センパイって呼んじゃってるですし」
目の前で真っ白に燃え尽きそうな琴乃に微笑みかける。

桐竹 琴乃 > 「州子ちゃんはやさしーなー……」
ほろりと目の下を擦り、涙を拭うジェスチャー。
「今度おねーさんがご飯を奢ってあげよう」
多分、そう言う事ばかりしているのでお金が無くなっているのであるがそこには気づいていなかった。

食べる仕草一つをとっても無駄が無い、ような気がする。
ソウマの食べる姿を見ているとそんなイメージを受けた。
「凄いなー……」
姿勢も綺麗であるし。
絵にはなるのだろうけど生憎とカフェテラスであり、これがテラス席だとかならもう少し、絵になったが。
普通の席であった。

ソウマ・アーヴェント > ちなみに、暗殺者でもなんでもなかったりするのだが、
何故か個人の才能なのか、そういうものを「持っている」のだと思う。

動作に無駄が無い、のは別に意識しているわけでもなく、
元からそう「仕込まれている」だけだったりするが、別の話である。
姿勢などの美しさなんかを見れば、テラス席で撮影すれば絵になりそうだが、
肝心のモデルの彼が天然ボケが入っているので、どんな用途か全く理解しなさそう、というオチが待っていそうだった。

気づけばするすると最低限の音のまま、完食し。
「……すまない、会計、良いだろうか」

磐野 州子 > 「おねーさんって言うですけど州子一応これでも16ですよ?
 身長はひっくいかもしれねーですけども…」
実際に州子は150cmより低い、琴乃からすれば年下に見てしまうのは仕方ないかもしれない。
別に子供扱いされたからといっても知識も子供扱いされる訳ではないのだから扱いされる分には問題無い。それで馬鹿にするなら容赦はしないが

「んぉっ!?」
不意を打たれるというのは中々味わえる現象ではないのだが、今ここで経験してしまった。
少し出遅れながらもレジ前で伝票を受け取りながら値段を読み上げる
「えー……788円です。」
半端な数字だが常世島にも税金はあるのか、こんな値段である

ソウマ・アーヴェント > 財布から出す硬貨の音は流石にしているが、本当に最低限の音しか鳴っていない。
癖なのが、末恐ろしい。

「ありがとう、……おいしかった?です」
にこり、と笑うが言葉がちょっと語尾に疑問符が付いていたのは
たぶん「これでいいのかな」みたいな感じの発言である。
きっと疑問符は要らなかった。

桐竹 琴乃 > 「あ、そういう意味じゃないよー、気を悪くしちゃったらごめんね」
どっちかっていうと先輩風を吹かせたおねーさんで言ったつもりが少し気を悪くさせちゃったか、と反省する。
中々ニュアンスは難しいな、と思い直し。

「っと」
など話していると先ほどのお客さんがお会計だった。
州子が打つレジの値段、打ち方などを一応チェック。
問題は無いようなので視線をソウマへ。
相変わらず音という概念が少ないように見える。
「ありがとうございます」
頭を一つ下げた。
まあ何やら口調が微妙にヘン、な気がするが突っ込まない方がいいのだろうなどと考えつつだ。

磐野 州子 > (なんで疑問符がついてるんです…)
殺し屋というのは度し難い。いや殺し屋ではないのだが

「アリガトゴザイマシター」
会計を終わらせいつもの挨拶と共にソウマの退店を見送る。
レジ打ちというより機会関連なら袖越しでも割とどうにかなる。これは州子の利点というより特技に等しいものかもしれない

「気を悪くするっていうよりは…まー、ちょっと州子も敏感になりすぎてるってのもあるのかもしれねーですけども」
ちょっと気まずそうにしながらもレジにある時間を見るといつの間にか州子の勤務時間が過ぎようとしていた

「あー、もう時間みてーです。琴乃センパイが続くかは知らねーですけども、頑張ってくださいですー」
そう言ってバックの更衣室の方へ入っていく。
ただ州子は白衣の上に制服を着ているだけだから別に上を脱ぐだけで問題無いのだが、流石に表で着替えるという常識はずれの事はしないようだ

ソウマ・アーヴェント > 「……何か、変、か?」
なんとなく気にされた気がしたのでそう答えたのだが……
……仏頂面になってしまった。笑顔、カムバック。

「ありがとう、また来た時は、お願い、する」
客ではあるのだがペコリと頭を下げて、そのまま退店していく。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からソウマ・アーヴェントさんが去りました。
桐竹 琴乃 > 「っていうか別にセンパイじゃなくてもよさそうだねえ」
などと言いつつ。
「ありがとうございましたー」
去っていくソウマに最後に一言付け加え。

「あ、もうアガリかー。いいなー」
そりゃ今シフトに入った琴乃よりは速く上がるだろうという当然の事であった。

「私は今日このままエンドまでかなー」
時計をちら、と確認する。
まだまだ先は長かった。
「じゃー御疲れ様ー。また次もよろしくねー」
琴乃のシフトは不定期であるので次がいつかは微妙にわからないのだが。

磐野 州子 > 「ふひー」
いつものブカブカ白衣に戻って更衣室から現れる。
汗もかいているがこの冷房の中ならすぐに乾きそうだが、用事があるためにここからすぐに出なければならない。

「それじゃ、センパイ、また宜しくですー!」
そう言って元気よく袖を振ってカフェから出て行く。
仲が良いセンパイが現れただけにこれからのバイト生活は少し楽しくなりそうだ。
勿論シフトが合えば、だが

ご案内:「カフェテラス「橘」」から磐野 州子さんが去りました。
桐竹 琴乃 > 「いやー、いい子ですよね。初々しい」
などと他のスタッフに振れば。

「え、いやその話止めてくれます?伝説とかちょっと呼ばないでそれ。バイト初心者がやった可愛いミスじゃ……あ、はいすいません。もう次やりませんから。マジホント勘弁してくださ……あっ、それ、その話州子ちゃんにはナシで。オフレコで。ホント無しでお願いします」

他のスタッフやら店長から弄り倒されるのであった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から桐竹 琴乃さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に蓋盛 椎月さんが現れました。
蓋盛 椎月 > 「『都市伝説的存在に関する報告及び注意喚起』……
 『危険生物に関する注意勧告』……
 ふうん」

喫煙席でアイスカフェラテをちびちびとストローで啜りながら
ノートPCでぼんやりと学内ネットを検索。
優雅な休息中……に見えてこれでも作業中、というのは本人の談。
巷で噂になっている事柄、ニュースについて詳しくなっておくのも
養護教諭としての仕事――らしい。

給与が出る出ないの差こそあれ、蓋盛にとってすべては遊びであり、すべては仕事だ。
そこに区別はない。
常駐が義務である保健室からたまに抜けだして暇そうな生徒にちょっかいをかけたり、
ゲームセンターでゲームに興じて若者との話題収集に取り組むのも
業務の一貫なのだ――と、蓋盛は強く主張している……。

蓋盛 椎月 > 『都市伝説的存在に関する報告及び注意喚起』。
仰々しいタイトルだが、《自販機》と呼ばれる怪存在についての記事だ。
一応蓋盛が所属している保健課の出した告知なのだが、
蓋盛自身はほとんど関わっていないし流し読みしかしていない。
管轄外であった。

関連記事を表示。各地での目撃例などが表示される。
自販機としてはありえないことに自発的に動くらしい。
そのおかげで撤去や鹵獲も困難なようだ。

とはいえ、脅威度は低いと見做せる。はずだ。
飲料を購入さえしなければ害はもたらさないらしい。
危うきに近寄らずというのは常世学園における鉄則のようなものだ。
――しかし現実には、接触し飲料を購入し、あまつさえ飲んでしまう
チャレンジングな人々(穏当な表現)が後を絶たない。

というか、この間遊んだ同じ保健課の生徒である鈴成静佳なんかがそれだった。

「…………何故飲む…………?」
苦笑いしてストローを指でこねくる。
別に大した害が出てないみたいだからいいんだけどさ。若さゆえか。

蓋盛 椎月 > 実際のところ、
『近づかなきゃ害がないんだからさほうっときゃいいじゃーん
 他にも対処すべきアレはいくらでもあるでしょー』
みたいなスタンスだったのが数日前ではあった。

しかし鈴成静佳のような身近と言える人物が接触しているのを知ってしまうと、
『思ったより軽視できないのでは……?』
という思いが首をもたげる。
蓋盛にはなぜそんな怪しい物に手を出してしまうのかが今ひとつ理解できない。
なぜ買う? なぜ飲む?

出てくる飲料はそれぞれすべて違い、法則性も見出しづらいらしい。
うまく生徒の好奇心を煽っているのだろうか。
あるいはつい買わせてしまうのも自販機の能力のうちなのだろうか。

三分の一ほどまでに減ったカフェラテをとりあえず放置して、
煙草に火をつけて唸る。
答えの出ない思考であった。

「まー冒険心溢れまくる生徒はともかく、教師陣は大丈夫だろー」
わははと笑う。
まさかねー。

蓋盛 椎月 > 煙草を咥える。煙を吐く。
ぼんやりと思考を巡らせる。

「……自動販売機と考えるからいけないのか」

《自販機》はひとつところにとどまらない。
自ら移動して好奇心にあふれた犠牲者を求める。
こちらから探そうとしてもなかなか出会えない。
――怪しげな行商人、と解釈した方がいい。

たまたま偶然にも《そいつ》と出会ってしまい、
不可思議な、自分だけの飲料(実際は違うかもしれないが)を提示され、
その機会を逃せばもう二度と手に入れられるかわからない――

「……そりゃ、飲む、よな」

納得を得てしまった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に蓋盛 椎月さんが現れました。
蓋盛 椎月 > 買って飲みたくなってしまうのはわかった。
ならどうやって飲ませないか――
と方策を考え始めて、それは自分の仕事ではないし、
自分の信条にも反している、と苦笑。

危険性が周知されているなら、あとは個々人の判断に任せるべきであろう。
生徒もほとんどは高校生以上の年齢なわけだし。
静佳ちゃんは結構エンジョイしてるみたいだし(エンジョイさせてもらったし)

「……この件に関しては、これ以上考えなくてもいいな」
ぽち、ぽちとクリックして自販機関連情報のタブを消していく。
ずず、と氷が溶けて薄まったカフェラテを飲み干す。
飲み干してしまった。

「あー」
飲み物は飲むと消える。
「おかわりー!」
力強く手を挙げておかわりを所望。
なんとも言えない表情の、洒落た制服のウェイトレスさんが注文を取りに来た。
そして戻っていった。

蓋盛 椎月 > ほどなくして次の飲み物が運ばれてくる。今度はアイスコーヒー。
蓋盛は出された飲み物をついさっさと飲み干してしまうタイプだった。
子供である。

次のタブを表示する。
『危険生物に関する注意勧告』。
こちらは《魔術師喰い》に関するもの。

「んん~……」
これまた悩ましい。《魔術師喰い》の脅威度自体は比較的低い。
しかし、問題は転移によってどこにでも現れる可能性がある、ということ。
別のタブを開く。巨大なイカの写真。海水浴場で撮られたものだ。
生活指導では『危ない場所に近寄りさえしなければ安全』と教えている。
ある程度建前というか、例外を省いた言い回しなのだが
それを派手に崩されてしまうといろいろと困る。

困った話ではある……が、この程度で公共の安全が崩れはしまい。
そうであるならとっくにこの常世学園というシステムは崩壊しているはずだ。

蓋盛 椎月 > 危険生物や怪異、犯罪者を直接対策するのは風紀や公安、
あるいは在野の退魔士や賞金稼ぎの仕事である。
そして、それを取り締まる法を制定するのが
学園組織の頂点である生徒会。

なら、一般教師の役割はなにか。
脅威の存在を正しく認知し――
どう一般生徒を守り、導くか……であろう。

「……なんてね。
 そこまで真面目じゃあない」

所詮は一介の保健医だ。保健室の番をするぐらいが関の山。
……気がかりなのは、友人・コゼットである。
最近鍛錬に燃えているのは、そういう趣味だからいいとして。
実力も確かだ。
しかし、やや精神が未成熟に見えるところに不安が残る。
ああいうタイプは、一度何かのきっかけで崩れてしまえば脆い。

蓋盛 椎月 > 仕事ではなく趣味で人を護る、というのは難しい。
誰を守り、誰を切り捨てるか、自分で判断しなければならないからだ。

「……ま、こうして心配するのも“趣味”にすぎないな」

保健課――医療や健康に携わるスタッフは、有事に対しては
人的被害を最小限に食い止めるのだけしかできないし、
それ以上をするべきではない。
それ故、やきもきさせられてしまうこともある。

「……やれやれ」
アイスコーヒーを一気に飲み干してしまう。

「あっ」
飲み干してしまった。

蓋盛 椎月 > 「…………」

荷物を片付けて、カフェテラスを後にした。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から蓋盛 椎月さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に四十万 静歌さんが現れました。
四十万 静歌 > 「あ、えーと。
 クリームソーダと、
 えーと、えーと……
 ホットケーキを。」

混んでるなぁ、と思いつつ、
空いている場所を見つけて座る。
複数人座れる席ではあるが、
他に座れる場所は見当たらなかったので仕方ないと思う。
この分だと相席もあるかな なんて思うけど、
別に忌避する原因ではない。
それよりも大切なのは、大切なのは――

クリームソーダとホットケーキだ。
わくわくしながら到着を待つ。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にシインさんが現れました。
シイン > 「失礼、相席いいかな?」

貴女の隣の席に立つ、長髪で赤髪の男性が一人。
そっと賑やかな周りに対して、静かに声を掛ける。
首を傾げながら返答を待つようだ。

四十万 静歌 > 「ひゃっ!?
 あ、はい!
 どうぞどうぞ!」

わくわくしながら待ってるところに声をかけられて、
思わずびっくりして変な声が出る。
どうぞどうぞと、
席を勧めて、
ゆるりとその顔をみて。

「ふわぁ……」

思わず声が漏れた。
なんというか綺麗な人だなぁ。と。
こう、物語とか乙女ゲームとかに出てきそうな。
思わず見とれて頬を染めてしまったりしているが、
本人も気づいてない。

シイン > 「ふふっ、ありがとう、お嬢さん」

椅子に座れるように引いた後に座り込む。手提げの鞄を地面に下ろして、ざっと周囲を見渡して。

「私はこういう場所に来るのは初めてなんだが…結構混むものなのかな。席だって殆ど満席に近い…」

どうなのか、と問いを投げかけてみる。
特に漏らした声には気にしない様子で、笑みを保たせながら。

四十万 静歌 > 「いえいえ、
 えっと、その、空いてる時もありますよ!
 今はお昼過ぎてちょっと余裕ある時間ですし、
 夏の暑さに涼みに来ている人がいて特別混んでいるのかと!」

はわわ、と焦っているせいか、
妙に言葉に力がこもってしまう。

「なので、時間帯とかタイミングで、
 ゆったり空いてる事もありますよ。
 ええ!」

力説、力説である。
ちなみに力説する必要性は全くない。
なんだろう、完璧すぎる男性って、
こういう事いうんだろうか、
あ、そういえばこういう人に限って、いやよそう、
余計な事考えるな私と、赤くなっていく顔をひっしになだめようとする

シイン > 「なるほど、今日は快晴で暑さも酷いからか。条件が幾つか重なった影響もあるのだな」

納得をした様子で小さく頷きを見せる。

「できれば今度は静かで人が居ない時に来たいものだな。」

力説には淡々と静かに答えていく。元気がある娘だ、そんな印象を受けた。

「ところでお嬢さんは…いや、いつまでもお嬢さんは失礼か。お名前をお伺いしてもよろしいかな?」

彼女の視線に合うように顔を向けて、瞳を覗き込むだろう。

四十万 静歌 > 「あ、ひゃ、ひゃい!」

思わず瞳を覗き込まれて噛んだ。
顔が紅潮していく。
そんな丹精な顔立ちでみられたら、
私みたいな凡庸な子は真っ赤になると思うのです。
はい。いや、えっと、名前名前、

「2年の四十万 静歌(しじま しずか)ですっ……!
 呼び方はお好きなようにお願いしますっ。」

そんな折、クリームソーダが運ばれてくる。
落ち着け、落ち着けとばかりに、
答えることに答えたし、
少しばかり甘味へと目を逸らして
甘味を食べて
心を落ち着ける。
甘い、思わず顔がほころんだ。

シイン > 思わず作りではない純粋な笑みを見せてしまう。
何もそこまずして顔を紅くしなくても良かろうに、と。

「四十万 静歌…ふむ…」

鞄から資料を取り出して頁を捲り、どこかの項目を探しているようで。
指で頁をなぞりつつ

「お、居た居た。確かに、ここの学園の生徒のようだ。まだまだ生徒の把握は出来てなくてな申し訳ない」

会話を止めて、先に静歌にクリームソーダを持ってきた店員に珈琲を頼む。味は濃い目で、と。

四十万 静歌 > ちょっと落ち着いてきたかもしれない。

「何ですか、それ?」

なんて小首をかしげて、資料を見て――

「あ、ひょっとして生徒名簿……
 もしかして教師の人なんですか!
 そ、その、失礼しましてっ……!
 いえ、申し訳ないだなんて、
 この学園人が一杯いますし、
 私みたいな地味な子なんて知らなくて当然ですよ!」

わたわたと慌てる。
ぶっちゃけた話、
何だかんだで彼女の事を記憶している人間は、
そこまで多く無いのではなかろうか。

本人がそう思ってるだけなので実際の所はしらないが。

「――あの、その、
 苦いの、好きなんですか?」

そしておずおずと、コーヒー味を濃い目ときいて、
そんな事をたずねてみる。

シイン > 「ん?あぁ、珈琲ならば苦い方が好みかな。その素材の味が好きなのだよ。
砂糖などで誤魔化さずに純粋な味を味わうのが楽しみの一つなんだ。」

ボールペンを指でクルリと回しながら流暢な口調で語り始めた。

「あと教師なのは正解だ。だけど授業を始めたのは最近だし、此方に派遣されたのも、また最近。知らなくて当然…かな。生徒も沢山居れば、教師もまた沢山居るからね。覚えるのが大変だよ」

言葉を一旦区切らせて

「静歌だったか、自分で地味とかはあまり言わないほうが良いと思うぞ。
君には君の魅力があるのだから、地味という言葉で片付けてはならない」

四十万 静歌 > 「素材の味ですか。
 ううん、私は苦いのはどうも苦手で、
 とけなくなるくらい砂糖まぜたのが好きですね。」

入れすぎである。
完全な甘党だった。

「最近で派遣だなんて、お仕事大変なんですね。
 私も教師全部覚えてるかっていわれるとムリですね。
 一般教養関係でしか授業でてませんし。」

異能や特殊な授業には出れないと言うか、
圧倒的に能力が足りないのである。
そして、

「ええっと、でも、地味なのは確かですし、
 取り得といっても、ですよ?」

スプーンをシインの方へと向けて、
くるりとスプーンで円を描く。
意識がスプーンに向いているうちに、
シインの前にスペードのエースを
すっ、と自然な動作で気づかれないように、
慎重に投げ置いて、

「こんな事くらいしかできませんし。」

シイン > それは甘党すぎではないか、と。
突っ込みたくはなったが抑えて。

「過剰な摂取は良くはないからな、程々に程々にが丁度良い」

と、だけ言っておくことにする。丸く収めるならコレがいいだろう。

「軍からの派遣でね。主に異能者を対象とした者達に、軍で行っている事柄を教えに来たんだ。一般で学ぶことではないし、自由授業として扱っているから知っている人も少ないだろうな」

聞いてくれる生徒は一人でも増えてくれるのが望ましいが、簡単にはいかない。
悩みの種である。

「ん…?今『何か』したかな」

スプーンに注視してる間に、いつの間にか眼の前にトランプのカードが置かれている。
異能だろうか、それとも彼女の能力なのだろうか。

四十万 静歌 > 「う、は、はーい。
 だ、大丈夫です、
 普段は程ほどにして、ますよ?」

露骨に目を逸らしたあたり、
割と頻繁にやってそうだ。

「それにしても、異能者対象に軍事となると、
 なんというか私は受けるのが厳しそうですね。」

ついていけないというか、
受けても利用できないというか。

「興味はなくもないですけど、
 他にも教える事があれば、
 生徒も増えそうですね。」

なんて、ふんわりと笑って――

「何かしたといわれれば、
 手品ですよ。
 ミスディレクション、です。」

何かしたっといわれ、うまくいったと少しほっとしながら、
少し得意げにそうのたまうだろう。

シイン > これは程々になんてもっての外だな、そう直感的に判断をした。

「実際に軍に誘うわけじゃない。普段どのような活動をしているか、どのような訓練を積んでいるのかなどを教えてるぐらいさ。他に教えることと言えども…ふむ、そうだな。
戦闘訓練とかなら気ぐらいは引けそうか…ここら辺も考えないとなるまい。」

教師としてはまだまだ初心者。生徒にどのように伝え、興味をもたせるか。
意地でも学ばねばなるまい。

「ミスディレクション、か。判断力・注意力を別方向に逸らした、か。
仮にも軍人である私に対して行えたのだ…誇っていい能力だろう」

素直に関心をしてか、小さな拍手を送り、珈琲が完成した様子でテーブルに運ばれると、ありがとうと声を掛けた後に一口。

「うん、美味しい」

四十万 静歌 > 「なるほど。
 それなら、たまに覗いてみるくらいはありかもしれませんね。
 なんていうか、こう肩の力が入りそうで怖いところはあるかもです。」

実際に軍には誘われないとしっても、
やっぱり抵抗あるというか、
軍とか委員会とか大それたことを聞くと、
ちょっと引いてしまうのは仕方ない……と思う。

「戦闘訓練なら、こう、
 男の子の気を引けそうですよね。」

戦闘訓練とかならの発言になんていって笑うだろう。
そして、

「な、なんというか、
 そこまでいわれると照れますね。」

真っ赤になってうつむいた。
うん。誇っていいとまでいわれると凄い照れくさいのである。
思わず頬をかきながら。
顔をあげると、
なんてコーヒーを飲む様がさまになってるのだろうと、
再び見とれた

シイン > 「ふむ、なら静歌。君がもし来た時は、軽めな授業にでもしようかな。
それならば肩の力を抜いて授業を受けれるだろうからな。ま、最もそんな力を入れるほどの授業はまだ行っていないから安心さ」

「男の子は戦闘というかド派手なのが好きだからな。実際この学園ならば戦闘訓練を好んで受ける学生は多いだろうしな。」

各所で起きている戦闘の事を把握してるかのような発言。それ相応の情報は掴んでいる様子。

「はは、実際に誇っていい。私はこれでも注意力などには自信がある。
それを逸らして難なくと、私の前にカードを気付かれずに置くことが出来たのだから。」

胸を張ってもいいさ、と。瞳を閉ざしながら音を一切とたてずに珈琲を喉へ流し込む。見られていることは察知しているが、視線を合わせずに。

四十万 静歌 > 「わ、ありがとうございます。
 助かります。
 良かったー。」

やっぱり軽めの授業と聞くと気が楽になる。

「でも、なんだか悪い気がしますけどね。」

そして、人指し指を口元に当てて笑うだろう。

「どんな戦闘訓練するのかは、
 見学してみるくらいならいいかもしれません。
 かっこいい所みてみたい。」

なんて。といいながら――
流し込まれるコーヒーをみて、はっと正気に返って、
すっと手のひらを下にしたてで、
スペードのエースを自分の前へと引き寄せて
すっと手をのけるとスペードがダイヤに変わっているだろう。

「まぁ、ただ手品を何かに利用するとかまでは出来ないんですけどね。」

なんていいつつ、見とれていた事を誤魔化そうとするけど、
頬が赤い。

シイン > 「生徒のために授業内容を考えるのは、教師として当然の事だからな。
なにも悪くなんかないさ。静歌のように怖いとか思う人も少なからず居るだろうし。」

良い機会だ、と。彼は言う。

「訓練なんて格好良いとは程遠いものだよ。地味で地味でしょうがない。
実際に対戦するのであれば話は別となるが…生徒と戦うのは気が引けるからな」

だからこそ、アイツを連れてきているのだが…今はどこで何をしているのやら。
そう考えている間に、またカードの柄が変わっていた。手慣れておるわ。

「十分だろうさ…あぁ、そうだ。名前を教わったのに教えてなかったね。
私の名前はバロム・ベルフォーゼ・シイン。バロムと呼んでもいいし、シインと呼んでもいい。好きにするといい。」

四十万 静歌 > 「そうですね――」

好きに呼ぶと言いといわれると。

「生徒の為にも、教師としての為にも、
 授業頑張ってください、
 受けるの楽しみにしてますから、ね。シイン先生。」

そう笑ってつげて、

「実際に生徒と戦わなくても、
 生徒同士で戦ってもらって指導するとかでもいいんじゃないでしょうか。」

なんて提案するだろう。
誰かを用意しているなんて知る由もないのである。

シイン > 「あぁ、楽しみにしておいてくれ。ただ過度な期待は禁物だぞ?
限度というのがあるからな。」

出来る限りは期待に応えるとは言うが、やはり軍という業務上肩苦しさは除ききれない。

「それではあまり軍とは関係がなくなってしまうのだが、戦闘指南ということで教えるのもありなのかもしれないな。」

四十万 静歌 > 「あはは、まぁ、過度の期待をするつもりはありませんが……
 なんていうか、
 シイン先生は凄く綺麗だから生徒も教師もほっておかなさそうですよね。
 ……
 あっ。」

思わず本音がもれて出た。
真っ赤になって俯く、前にあわてて誤魔化そうと、

「そうですよ。
 なんていうか、見所のある人をシイン先生が鍛えて、
 その人にお願いするとか段階を踏んでとかもできそうですし、
 焦らず一歩一歩いけばいいんじゃないでしょうか。
 一気に全部上手くいくわけではない、
 千里の道も一歩から、ですよ。」

パタンとダイヤのエースを裏返し、
トランプのデッキを取り出して、
ダイヤのエースを一番上においてシャッフル。
するりと円を描くようにトランプを並べると、
ダイヤのエースだけが表を向いている。

シイン > 「……綺麗…か?自分でも容姿は整っていると自覚をしているが、言われると嬉しさを感じるものだ。ありがとう。」

真っ赤な顔を見る度に笑みが溢れてしまうが、気にせずに続けて。

「一がなければ二もあらず、最初の歩みが大事である。
誰か生徒で見どころがある者が居ればいいのだがね、簡単にはいかない。
誰か個人を鍛えるというのも教師としての立場上な…。別に『ここ』でなら関係はないと思うが、私の気にし過ぎだろうか。」

繰り広げられる手品に思わず称賛の言葉を送る。
相も変わらずに見事なものだ、と

四十万 静歌 > 「もう、本当に整いすぎて、
 甘い言葉でも囁けば、
 大体の人が落ちそうです。」

そして、また口を滑らせた。

「そのためにも、まずは見所があるか確かめる所から、
 ――そうですね。シイン先生は真面目でいい人ですけど、
 少しばかりココなら大胆にいってもいいんじゃないでしようか。
 やりすぎだけに気をつければいいと思いますよ?」

ホットケーキが来たので、
するりと表のダイヤのエースをマントの中へと片付けて。
デッキをシャッフルして一旦脇において、
ホットケーキをもぐもぐ
美味しいと顔をほころばせて――

「シイン先生も食べますか?」

なんていってみたり。

シイン > 「それは言い過ぎさ。『人はそんな簡単に』落ちやしないよ。
なにか能力とかがあれば別だがね?」

クスっと笑う。よく喋る娘だ、と。

大胆か…小さく呟いて考える。
珈琲のお代わりが来た所で、また一口。苦さ口内を染み渡らせる。
この刺激が一つの癖になる。

食べると問われるときょとんとした表情で驚きを示す。

「いいのかい?それは静歌のだろう?」

四十万 静歌 > 「落ちますよ、
 落ちますー。
 まぁ、長続きするとかは別問題ですけどね。
 あ、でも、完璧すぎてつりあわないなぁとかはあるかもしれません。
 能力、異能は本当に色々ありますから、
 確かに惚れさせる異能とかあるかもしれませんね。」

なんていいながら、のんびりとホットケーキを切り分けて。
はちみつとバターあるけど、
素材の味がすきっていったのを思い出して、
何もついてない部分をフォークで刺して差し出してみる。

「はい、あーん、
 なんて。」

冗談混じりと笑うが、
期待がないわけではない。
はたしてどういう反応をするんだろう。

シイン > 「落ちるものか、そうか。
高嶺の花という言葉があるがそれに近しいかもな。自分がそうだとは言わないが、あくまで例の一つとしてな。」

異能のことに関しては、それもそうだなと同意をするような頷きを見せる。
本人自身もそのような異能があるからだろう。やろうとは思わないが。

「ん……あむ」

わざわざ差し出されたので好意に預かろう。そう思い。
躊躇いもせずに差し出されたホットケーキを一口で食べて。

「うむ、美味しい」

四十万 静歌 > 「そうですねぇ。
 ……
 シイン先生は十分高嶺の花になりそうですけどね。
 ええ!」

美人で、真面目で強くてしっかりしている男性。
深くはまだ知らないけど要素だけ抜き出せば十分である。
そして、ためらいもせず食べる様子に。

「――」

完全に硬直する。
うん、ここまで素直にのってくれるなんて期待はしてたけど、
一番排除してた考えなのです、
真っ赤になって、自分もホットケーキ食べたところで、
これ間接キス?なんて想像してしまったため、

「……!」

ぼんっと茹蛸のようになった。

シイン > 「そんな判りやすいぐらいに反応を見せなくてもいいのに、からかいたくなってしまうよ?」

悪戯心が擽られてか、そんなことを口走ってしまう。

「更に言うなら関節キスをしているが気にしたりはしないのかい?年頃の娘は結構気にしそうだが…?」

僅かに首を傾げさせながら問う。不安の種でもある。
ただアソコまで顔を赤くさせているのをみれば、気にしてる方面は別のことであろうと予測はできてしまう。
なんとも可愛らしい娘だ。

四十万 静歌 > 「いやいやいや、これ以上からかわれたらどうにかなるっていうか、
 そのなんていいますか、間接キス、
 そう間接キスですよね、
 これ、うわぁぁぁぁぁぁぁ!?
 え、ちょ、え?
 あれ、これどういう状況なんでしょう、
 こういうときどうすれば、
 あ、そうだ、素数数えるんでしたっけ、
 1、4、9、16、25、36、49、64、81……」

目に見えてあわてだす、
いや、なんていうか分かってていってるでしょなんて突っ込みが出来ないくらい慌てる。
完全にテンパッている。

「あ、あ、そうでした。
 し、シイン先生、ご趣味はありますか!?」

更に話題転換しようとだした話題が更に自爆なような気がするが、
気にしてはいけない、
本人は気づいてないのだから。

シイン > 「そんな初々しい反応を見せられたら男なら誰でもからかいたくなってしまうものだよ。
あと素数は2、3、5、7、11、13…と少し違うぞ。」

この娘の友達などはさぞ楽しかろうな、と冷静にそう思いつつ。
趣味と聞かれ悩みながらも一つ一つずつ答えていく。

「ん~趣味か。私の趣味は銃器の蒐集に珈琲豆の蒐集…何かと集めるのが好きだな。
あとは料理とかも趣味ながら少々齧っている。」

四十万 静歌 > 「ぐ、ぐぬぬぬ……
 う、初々しくなんてありませーんっ……!
 うう、そうでした、これは……
 二乗?」

素数を指摘されると、思わず目を逸らした。
小首をかしげながら。

「蒐集するのが趣味ですか、
 となるとレアものとか一杯もってそうですね。
 特に銃器だなんて、
 軍人さんらしい気がします……!
 料理も齧ってるなんて凄い、
 どんなお料理を作るんですか?」

よし、乗り切ったとか心の中でガッツポーズして思ってるけど、
割と突っ込んだ事聞いてますからね?

シイン > 「テンパりすぎて頭が少し回らなかったかな?落ち着いて落ち着いて。
ま、初々しさはごちそうさま、と。ふふっ。」

男らしからぬ妖艶な笑みを見せる彼は、一段と美しく見えるだろう。

「希少かどうかはわからないが、銃器に関しては既に販売が中止された銃器などが多いな。
珈琲豆などは生産が終わることは基本ないから何時でも集められる点が良いところだ。
料理は…ん~色々だな、種類を問わずに様々な料理を作る。デザート類とかも偶にだが作るな」

四十万 静歌 > 「うううう、いつもなんていうか、
 気づいたらこう頭が一杯一杯になって、
 ご馳走様されたッ……!」

赤くなりつつもがっくりである。
もそもそとホットケーキを食べながら話を聞いて、

「販売が中止されて銃器は、
 本当に手に入りにくそうです。
 販売されないと流通もされませんものね。
 あ、珈琲豆は何が一番すきなんですか?」

なんて小首を傾げながら聞いて、
デザートもまれに作ると聞いて、
目を丸くして驚く。

「で、デザートまで作れるんですか!?
 凄いですね。
 いつかご相伴にあずかりたいものです、なんて。」

笑って答える。デザートには目が無かった。

シイン > 「静歌らしいんじゃないかな、この短い時間だが君のことはよく理解できた。
なんだろうな、落ち着きを見せず賑やかな娘というかな…会話を交えてて飽きないよ。」

ホットケーキを食べる姿をジット見つめている。
赤い瞳の視線は静歌へと注がれて。

「誰かからか買い取るしかないからね…そういうのに限って値段をふっかけてきたりするし、珈琲豆かい?私はマンデリンフレンチという豆が好きだな。苦味がよく出る豆でね。コクもあるんだ」

珈琲豆については流暢に語り始めた。それほどに好きなのだろう。

「あぁ、構わないよ。今度の休日か祝日の日でもご馳走しよう。この土地にきてから知り合いも居ないから暇なんだ。それぐらいお安い御用さ」

らしい。

四十万 静歌 > 「落ち着いたかっこいい女性っていわれるようになりたいです、
 ううー……」

と唸った所で視線が合う。
ん?と口にフォークをくわえたまま首を傾げるだろう。

「それにしても、マンデリンフレンチですか、
 苦味が強いなら私には飲めませんけど、
 まさしく珈琲みたいな味がしそうですね。」

と笑い――

「じゃあ、是非」

といってまた硬直した。
あれ。お呼ばれしちゃった?と気づいたらしい。

シイン > 「ん~今の君のままでも良いと思うよ。可愛らしいじゃないか。
きっとその可愛さに惹かれる人は数多いと思うよ」

視線が合うとニッコリと笑顔を見せる。食べてる姿を見てたようだ。

「是非とまで言われたし、今度会う時に飲みやすい珈琲豆で珈琲でも作ってあげよう。
甘さがある珈琲ならば飲めるだろう?」

鞄からメモを取り出してボールペンでスラスラと何かを書き記していき

「此処に住んでる場所のメモがある…と言っても職員寮を利用してるのだが…場所はわかるかね?」

四十万 静歌 > 「もーっもーっ!」

思わずぽかぽかしたいけど、
リーチが足りないので真っ赤になってやけ食いである。
もそもそ。

「あ、はい、甘いのなら大丈夫ですよ、
 うう、何から何まで悪い気がしますけど、
 魅力に逆らえません……ッ」

メモを見て、頷いて、

「だ、大丈夫です、分かります。
 四十万静歌は大丈夫です……!」

だが、しかし、これ以上ここにいるのは危険である。
何が危険って私のドキドキはもう限界である。

「きょ、今日は色々ありがとうございました。
 また、休日にでも……!
 それでは、また!」

カチカチになりながら一礼してぎこちない動作で、
レシートを手に支払いを済ませて帰るだろうか。

シイン > 「ちょ、待って待って!」

レシートを持たれると立ち上がって直ぐに追いかける。

「話してくれたお礼さ。この会計は私が払うよ。
約束もしてくれたしね、今度の休日を楽しみにしてよう」

伝票を手にとって自ら払いに行き

「またね、静歌」

彼はそう言ってレジで会計を済ませて店を出るだろう。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からシインさんが去りました。
四十万 静歌 > 「えっ、あっ、その……!
 何から何までありがとうございます」

頭が上がらないようと真っ赤になって頭を下げて
出て行くまで見送って出て行ってから、
トランプ忘れてとりに戻ったのは内緒である

ご案内:「カフェテラス「橘」」から四十万 静歌さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にヨキさんが現れました。
ヨキ > 「――湖城惣一。マティアス・ベルンシュタイン」

(カフェテラス『橘』。二階奥のテーブル席。予約名『お茶会』。その上座。
 かの掲示板に貼られた、ポップでキッチュな便箋のイメージとは遥かに遠い長身の男が、教師用の生徒名簿を繰っている)

「あの誘いの文言に乗ってくるとは……相当の助平か、大食らいか。
 それともただのお喋り好きか?」

(古参のウェイトレスが、ヨキ先生、今年もやるんですね、などと笑いながら紅茶を供して席を離れていった。
 入り口のカウンタに、予約者であることを伝えればこの席まで通されることになっている。
 さてどんな人柄やら、椅子の背凭れに深く上体を預けて彼らを待つ)

ご案内:「カフェテラス「橘」」に湖城惣一さんが現れました。
湖城惣一 >  カフェテラスの二階。そこへ至る階段を足音もなく登る男が一人。
湖城惣一。和風のジャケットに身を包み、腹を丸出しにした、いかにも不審者という容貌。
別に出会いを求めたわけでも大食らいというわけでもない。
ただ他者と関わる機会というのも求めていた。
 竹刀袋を引っさげながら周囲を探す。指定されていた席は――。
「なるほど」
 特に驚いた様子はない。他者に頓着がない男であったが、
それはつまり偏見もないということ。
全身を包む拘束衣めいた服装。
その文面に似つかわしくない長身。

 ――性の境が曖昧な御仁だったか。

 思いながら、その席へ向かった。
「湖城惣一だ。夏タルトの会というのはここでよかったか?」
 その様は完全に不審者である。

ヨキ > (やがて姿を現した湖城の姿に、腕組みをしていた教師が片手を挙げて出迎える。
 その様相を頭から足先まで見遣って、うむ、と頷く)

「美術のヨキだ。いかにも、君が乗ってくれた会はこの席さ」

(にっこり。両目と口が、ひどくご機嫌そうに笑った。
 その語調や所作から、いわゆる女性らしさは微塵も感じられない。
 あの文体はどうやら人を誘い出すための、あくまでフェイクであったらしい)

「――ようこそ、『夏タルトを食べる会』へ。
 そら、座りたまえ。ベルンシュタイン君はどうやら遅れるとのことだから……、
 先に君の注文を訊こう。ホールでもピースでも、1ホールまでなら好きなタルトやケーキを頼むがいい。
 但し、独り占めは禁止だぞ。
 あとは……そうだな、好きなドリンクでも頼むといい。今日は暑いからな」

(残り三つの空席を示し、彼の前へカフェのメニューを差し出す。
 『橘』の店名どおり、柑橘系のタルトから、フルーツやチョコレートをふんだんに使ったケーキなど、大抵の種類はありそうだ)

湖城惣一 > 「ああ……教員の方でしたか」
 そうなると、と顎に手をやり考える。
文章と本人の口調には乖離が認められた。
いわゆるドッキリ、という奴だろうか。
漫画で見たことのあるようなシチュエーション。
いわゆるラブレターが来たと思ったら……という奴に状況は近い。
 しかし悪意は感じられないし、そこに特に頓着する男でもなかった。 
「ふむ。それでは……このトリプルベリータルトというのを一つ」
 選んだのは、三種のベリーを使ったオーソドックスなタルトだ。
個人的な好みでもあり、分けるにしても無難なチョイスだ、と思ってのものだ。
「もちろん、独り占めはしませんよ。食べる会、でしょうから」
 ここである程度他者へ気を払ったような動きを学んでいきたいという、生真面目な考えであった。
 ひとまず座り込んで。
「ところでお聞きしたいのですが、何故あのような文面に?」
 折角なので話題のタネにと疑問を投げる。

ヨキ > 「そう。だが教員だからといって、何も学園に関わるようなものじゃない。
 単純に、ヨキの遊びだとも」

(彼が選んだタルトに、ほ、と小さく声を上げる)

「ふふ、ヨキもちょうど目を付けておったのだ。
 ここであれこれ食べ比べるのが好きだが、毎回独りというのも退屈でな」

(湖城へ水とおしぼりを持ってきたウェイトレスを呼び止めて、ベリーのタルトを注文する。
 意図を問われると、目を細めて笑み、グラスの冷えた紅茶を一口)

「あの便箋は、ヨキの授業に来ている女子の筆跡を真似たものでな。
 多少なりとも面白がってもらいたくてやっている。

 二、三年に一度、ヨキを知らない者が増えた頃に、こうして会を開くのさ。
 女子が面白がってくれれば儲けたもの、男子がいたくガッカリするとなれば、また見ものなのだ。

 君はといえば、それからも外れてどうやら生真面目そうだが。
 何故、あの『怪しげな』誘いに乗ろうと思ったね?」

湖城惣一 > 「そうでしたか。ここで食事を摂るのは初めてですが……。
この手のものはあまり外れた試しがないもので」
 どうやらチョイスは外してなかったようだと一つ、息を吐く。
どうにも人から不興を買いやすい彼は、とかく丹念に一つ一つ言葉を発していく。
 ウェイトレスに一度頭を下げてから、改めて向き直り。
ヨキの口上を最後まで聞く。
なるほど、面白がって。ということは、
「あまりご期待に添えませんでしたか」
 元から特にそこに何かを期待していたわけではなく、
無表情無感動といった素振りで、淡々と語るのが湖城という男だ。
「ふむ。何故……いえ。自分は去年まで、概ね一人で過ごしてきたもので。
二年はこうして、少し交流を広めようと思ったのが一つ」
 一つ呼吸を置いて。
「自分は誰かと話すことが得意でないもので。機会を見て、誰かと友好的に話す機会が欲しかった、というところでしょうか」
 大真面目。嘘もつかず、ヨキの方を真っ直ぐに見て言うだろう。 

ご案内:「カフェテラス「橘」」にマティアスさんが現れました。
ヨキ > 「いいや、期待に添えないなどということがあるものか。
 学内の掲示板で募集を掛けたのも、そういうことさ。
 あの学園の中で誘いに何かしら反応してくれることは、誰であれ嬉しいとも」

(湖城の堅実な話しぶりには、むしろ好感を持ったと見える。
 くつくつと笑って、穏やかに相槌を打つ)

「そうか。君にとって、交流を広げる場になってくれたか。この会が。
 斯様な場に集まるといえば、兎角話好きの明るい者が多いからな。
 このテラスはなかなか好いぞ。人は多いが、その分話をする機会も増える。
 ヨキなどは好きこのんで相席するタイプだからな……苦手な者には避けられそうだが。

 ……去年まで独り、というのは、何か理由でも?
 憚られるならば、答えずともよいのだが」

マティアス > (色々な事情が重なってお茶会参加に遅れてしまった、一応手紙には「遅れるかもしれない」と書いておいたが、急いだほうがよさそうだ)

(そんなこんなで急いでカフェテラスに直行、ヒトガタを崩し倍のスピードで裏路地や屋上を駆け抜け、ショートカットを重ねたが、集合時間にはかなり遅れてしまった)

(サクッと人目の無い場所で見た目を清楚な美少年スタイルに整え、店員に「お茶会です」と伝える)

「すみません、遅れました」

(そう言いながらお茶会の席に近寄る、すでに背の高い青年が二人、ケーキをつつきながら談話しているようだ)

湖城惣一 > 「そういうことなら」
 無表情で淡々と。あまり安堵しているようにも見えないが、
元々感情の起伏も少ない男である。
 ひとまず水を一口ゆっくり飲んで、改めて呼吸を整える。
「相席。……積極的にやるわけではありませんが。
もし自分を見かけることがあったら、是非どうぞ」
 相手の言葉には丹念に答えていく。
その面白そうに、穏やかに話を進める姿をまっすぐに見返しながら湖城は話を進めた。
「いえ。元々こちらには"依頼"で来たもので。
生徒という身分も、仕事のようなものでした」
 財団から依頼され、風紀・公安の対処できぬ暴力的トラブルを解決するのが彼の仕事だ。
 怪異、異能者、その他問わずに切って捨てる。
この学園に来る前も、退魔稼業として変わらぬ生活を繰り返していた。
「しかし、今年は友人が増えまして。
……人を不快にさせることも多くなった。
故、自分も意欲的になろうかと」
 自分語りを終えて、新たに現れた気配を見る。
若い少年だ。どうやら最後の一人らしい。
「こちらだ」
 と、軽く手を上げて、席を促した。

ヨキ > 「ヨキは異邦人であるからな。受け入れてもらえるとき、そうでないときの触れ幅が大きい。
 君のところへは、安心して邪魔が出来そうだ。
 語り口は真面目とて、退屈はない。すぐに友人も増えようぞ」

(椅子の肘掛けに腕を置いて、腹の前で指を組み合わせる。
 『依頼』についての話に、静かに耳を傾ける)

「ほう……陰で動く仕事か。
 ならば確かに、人との関わりを避けがちになるのも頷ける。

 そうして人と交わることと、快不快は切っても切り離せんよ。
 ……それに、この島の脅威は過分に厄介だ。
 独りでは太刀打ちできないこともあろう」


(そこまで言って、席へやってきたもう一人――マティアスを見る)

「やあ。君が……マティアス・ベルンシュタイン君かね。
 美術のヨキだ。あの茶会を立ち上げた者さ。
 誘いに乗ってくれて有難う、随分と男らしい会になった」

(愉快そうに笑いながら、着席を促す。
 間を置かずして、ウェイトレスが水とおしぼりを手にやってくる)

「いま、彼――湖城君の頼んだ、ベリーのタルトを待っているところだ。
 君も、ピースでもホールでも、1ホールまでなら好きなタルトやケーキを頼むといい。
 飲み物も、このヨキが馳走しよう」

(言って、マティアスへメニューを手渡す。
 フルーツに生クリーム、チーズにチョコレート。大抵の種類はありそうだ)

マティアス > (軽く会釈したのち着席し、まずはおしぼりで手を拭く、汚い道を通ったし汚れは落としておきたい)

「はい、マティアス・ベルンシュタインです、よろしくお願いします」

(手紙のクソテンションとは真逆な礼儀正しい物言い)

(なんとなく外見に言動を合わせてみようというちょっとした気まぐれである、飽きたら普段通りのクソテンションで行くつもりだ)

「しかし男性だけの会になるとは、そういう可能性もあるかなって軽く考えてたんですけどねぇ」

(メニューを開きながらお茶会参加者の顔を見回し、軽い調子で言う)

(手紙の主がネカマみたいなもんの可能性もあるかなぁ程度に考えていたが、まさか当たるとは)

(それだけ言ってメニューの方に顔を寄せ、ケーキの欄を見てみる)

「それじゃあ、ザッハトルテ1ホールとオレンジジュースを1つ」

(ザッハトルテが中々美味しそうなので、オレンジジュースと一緒に頼んでみた)

(今日はチョコを食べたい気分である)

湖城惣一 >  安心して邪魔が出来そうだ、という言葉に目礼してて応じる。
ありがとうございます、と端的に述べた。
 続く自分の語りと、ヨキの答え。
独りでは太刀打ちできない、という言葉にはいささか対応できず。
 彼の剣のあり方は、孤高でしかありえない代物だ。
肯定も否定もせず、
「ええ。もし人と関わるならば、あまり相手を不快にさせたくはないもので」
 ただその本心だけを述べた。
あまり話すことが得意でない彼は、とかくそのようであろうと思っている。
 席に座った少年、その自己紹介に答えるように頷いて。
「湖城惣一だ。……俺としては男でも女でも、どちらでも構わなかったが、君はどうだ」
 落胆しているようにも見えない軽妙な口調。
折角なのでこちらにも尋ねるように。

ヨキ > (マティアスの挨拶に、にこにこと満足げに頷く)

「ああ、こちらこそよろしく頼む。
 男は男で集まるのも、楽しいものであるからな。
 ……なるほど、ザッハトルテ」

(いい選択だ、と言わんばかりに低く唸る。
 ウェイトレスが席を離れたのち、マティアスへ向けて)

「それで……ベルンシュタイン君。
 よくぞあのような誘いに乗ってくれた。
 匿名ゆえに、お流れになることもあるのでな。
 ふふ、どうして乗ってみようと思ったね?」

(便箋の雰囲気とは、似ても似つかない男の語調だ。
 湖城がマティアスに尋ねたのに併せ、緩く首を傾げる)


(次いで湖城の答えに、小さく頷く)

「不快にさせたくない、か。
 そうだな。避けられるならば、ヨキも無用な衝突はしたくないものだ。
 人の言葉は便利だが、使いどころが難しいと――そう思う」

(その服装と、竹刀袋とを一瞥する)

「ヨキは……万が一の場合には刃を取るが、何しろ我流でな。
 こうして見ていると、その佇まい、君は随分と強そうだ。
 このように平和な場で知り合えたことは、何とも安心するものだ」

マティアス > 「参加理由ですか?」

「面白そうだったからです、ぶっちゃけ参加者の性別はどうでもいいですね」

(くるくるとペン回しのようにフォークを手の内で遊ばせながら、二人の質問に答える、すでに清楚美少年の皮を被るのに飽きてきた)

(正直性別とか年齢とかはそこまで重視しないし、重視するなら「面白さ」に他ならない)

(そういう意味ではこのお茶会のメンバーは中々好みである)

「それより、気になってたんですけど……」

(ペン回しならぬフォーク回しを止め、フォークの先端を湖城へ向ける)

(先端は彼の丸出しな腹部に向けられている、正直すごく行儀が悪い)

「そんなに丸出しだとお腹冷やしますよ? ベスト貸しましょうか?」

(何故にクーラー付けながら寝たら腹下しそうなファッションなのか、ちょっと気になる)

(このあと結構食べるだろうし、お腹冷やしたらキツいだろう、マティアスなりに気遣ったつもりである)

湖城惣一 > 「面白そう、か」
 ふむ、と一つだけ唸る。
自分はあまり面白くない人間だと思っていた。
しかし、変人であるという認識もある。
 つまり求められたのは変人であることだろうか、と彼なりに思案する。
 目の前のこのヨキという教員も、『面白そう』という理由で便箋の筆記を変えるほど。
面白いかはともかく個性的なことには間違いない。
「む」
 マティアスの言葉に納得しながら水を飲んでいると飛んできた疑問。
丸出しの腹筋。見れば、美しい真一文字に傷跡が残っている。
「ああ、いや。大丈夫だ。
俺の都合でな、"有事"の際には腹を出していた方がいい。
腹の調子を崩したことはないから、」
 一度飛んできた言葉に丁寧に答えながら、最後に、
「そう、安心してくれ」
 と、思案げに締めた。相手を気にさせたのならこう答えるのがいいだろう。
 わずかに目を伏せたあとに、ヨキの言葉を反芻してから一度頷く。
「言葉。確かに難しいですね。
神へと奏上する言葉を知っていても、それは人と話すには役に立たない」
 こう見えて神道に携わる神職である。
もちろんその経験が対人関係に役に立ったことはない。
 難しいものだ、とわずかに表情をこわばらせながら、
しかし、ヨキの言い回しには少しだけ首をかしげた。
「普通は、平時に出会えば緊張するものかと思いましたが……いずれにせよ、周囲でどうしようもないことがあれば、連絡を。
そのための自分でもあります」