2015/06/06 のログ
麻美子 > 「ま、一応年頃の女の子ッスからね。」

けらけらと笑ってそう返す。
女の子しか居ない空間ならさほど気にしないが、
一応、男の子の前では気を使うようにはしている。
……烏丸相手に気を使っても正直意味が無いような気もするが。

雪城 氷架 > 「何バカなこと言ってんだ…」
誰がうまいこと言えといったのか
気がつけばすべて平らげてコーラを飲み干しているのである

「ま、確かにガキっぽいと思われるのはヤだな」
口元をナプキンで拭いて、鞄ごそごそ、
薄いピンクの色つきリップクリームを取り出して塗る

烏丸 九郎 > 氷架のペースにあわせるこたぁねぇぜ?

(のんびり食えばいいのによと、慌ててモグモグしてる麻美子に向かって
ヘラヘラと笑う。)

っていうか、お前が気にしなさすぎなんじゃねーの?
見た目の方は割と気にしてるみてーだけどよ。

(リップを塗る氷架にニヤニヤとした笑顔を見せて。)

雪城 氷架 > 「ウルサイなぁ…食事なんてお淑やかに食っても美味くないじゃん。
 ラーメン屋とかソバ屋で音立てずに食うとか信じらんないもんな」
ある程度自覚はしているらしい。

手元に取り出したコンパクトで確認しつつリップを塗り終える
「まーな。このへんはお母さんとか兄貴が昔から口やかましく言うから癖になった」

麻美子 > 「そうッスよー、外でくらい気を使うッス。
 自分だけの時はいいッスけどね!!」

結局、自分が最後になってしまったな、と思いつつ、
ようやくクロワッサンを食べ終える。

「ご馳走様ッス、リーダー!!」

烏丸 九郎 > まぁそうだけどよ…。男はそれでいいけど
女子はそうでもないみたいだぜ?俺は気にしねーけど。

(麻美子を見る限りではそうなんだろう。
女子的には。)

おう、ご馳走してやった。
ありがたく思えよ。

(と、ぶっきらぼうに返すものの、財布が泣いている。)

雪城 氷架 > 「わ、わかったよ…何か保護者みたいだぞ麻美子……」
ついジト目になる。

「あぁ、ご馳走様クロウ。
 お礼に今度おごるからな、何か」
自分が奢ることになったとしても、きっと財布は痛まない
半分以上自分の消費だろうし

麻美子 > 「氷架サン、一人で平然とラーメン屋に入って行って
 そりゃーもうズルズルとラーメンとか食べそうッスからねー。」

ま、案外そういう所が可愛いのかもしれないな、と考える。
自分はキャラじゃないから決して真似しないが。

「ま、美少女なら何しても可愛いから大丈夫ッスよ。」
何かを諦めるようにそう言ってため息をついた。

雪城 氷架 > 「え、麻美子ラーメン屋とか入らないのか…?」
信じられない、といった顔で見る

「ん、まぁそれはまぁそうかもな」
自分が美少女で可愛いことは自覚しているので否定しない
余計性質が悪い気がする

麻美子 > 「ありがたく思うッス!!ごちッス!!!
 あと、今度氷架サンと食べる時はワリカンにするッスよ。」

まさか氷架がここまで食べるとは予想してなかったし、
さすがに正直少し心が痛む。

烏丸 九郎 > まぁ、こいつはそういうこと頓着しなさそうだからな。
性格的に女子らしくねーんだ、きっと。
黙ってりゃ、まぁ可愛いんだろうけどよ。

(麻美子の言葉に同意するように頷く。)

別にいらねーよ、男がおごったからって
女に奢られる理由にはならねぇ!
まぁまた一緒に飯でも食うときゃ割り勘で頼むぜ。

(氷架にはそう言って断りを入れる。)

麻美子 > 「1人では入らないッスね、
 空気的に入りにくいッスから。」
別に嫌いってわけじゃないッスから、
友達とは普通に行くッスけど。…と付け加えつつ

「……はいはい、氷架サンは美少女ッスよ。」
呆れたように手をひらひらと動かした。
必死にイメージ戦略してる自分がアホらしくなって来る。

雪城 氷架 > 「あーそーだよ、性格が女の子っぽくないから、
 周りが外見だけでもって躍起になって今こうなってんだ、もう慣れたから別にいいけどな」
長く伸ばした髪も、整えられた睫毛も、お化粧のやり方も、自然に自分のものになっている
周りが外見を気にしなかったらきっと完全に男の子のような女の子になっていただろう。

「そうなのか…カウンターとか一人用の席があるから普通に入ればいいんだと思ってた……」
カウンター席でラーメンを食うJK。

「……なんだその投げやりっぽいの、麻美子が言ったんじゃないか……」

烏丸 九郎 > わりぃわりぃ、ちっと言い過ぎたな。
まぁ、探せばお前も女の子らしいとこくらいあるかもしれねぇしな。
今の言葉はなかったことにしとくぜ。

(冗談めかした様子で笑いながら氷架を見る。
見た目はたしかに美少女だよなと思う。)

麻美子 > 「ま、そんな過保護な周りの人達が居る氷架サンを
 あんまり遅くまで連れまわすのはよくないッスね。」

スマートフォンを取り出して時計を確認する。
もう結構いい時間だった。
『氷架サンはあまり遅くなると家族会議になるんだっけ。』
と考えつつ、食べ終わったゴミを纏めて道端のゴミ箱に捨てる。

「とりあえず、麻美子は今日はそろそろ帰るッス!!」

2人は好きにするッスよと付け加えて、2人から離れた。

雪城 氷架 > 「ん…おう、またな麻美子……ありがとな」
頬をかりかりしつつ、もう一度お礼を言う
自分のために大泣きしてくれる友達なんてそう出来るものではない

烏丸 九郎 > またな、麻美子。
変なのに捕まんじゃねぇぞ?おまえも、な。

(ひらりと手をふって見送る。
彼女のことも心配なのだ。変なことに首を突っ込まないか。)

麻美子 > 「また会うッスよー!!必ず!!」

2人ににっこりと笑い返すと手を振った。
わざわざ『必ず』と付け足したのは、
きっと烏丸への『心配するな』という意味と、
氷架への『気をつけて』という意味が込められているのだろう。

暫く手を振ると、
テンションの高そうな足取りで雑踏の中に消えていった。

ご案内:「歓楽街」から麻美子さんが去りました。
雪城 氷架 > 「さて、んじゃ私も帰るかなー」

よいしょっとベンチから立ち上がってお尻をぱたぱた払う

「……なんか物騒な話も聞いちゃったし、
 歓楽街もなるべく単独では来ないほうがいいかもな…」
個々からは異邦人街も、落第街も近い

雪城 氷架 > 「じゃ、また学校でな、クロウ」
鞄を肩にかけ、くるりと踵を返して手を振った

ご案内:「歓楽街」から雪城 氷架さんが去りました。
烏丸 九郎 > おう、またな。

(帰ってゆく氷架を見送りながら、歓楽街を歩き出す。
宗仁さんのこと、どうするつもりなのか…あいつは。
それに公安委員会のこと、2つの噂…。
考え出したらキリがない。)

烏丸 九郎 > (自分のような普通異能者に何ができるかといえば
ほとんどなにもできやしないが……。
氷架や麻美子が危機に陥った時にはせめて助けてやりたい。)

…訓練、すっかなー…。

(ぼーっと考えながら、人波に消えてゆく。)

ご案内:「歓楽街」から烏丸 九郎さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に桐竹 琴乃さんが現れました。
桐竹 琴乃 > ポケットに無造作に手を突っ込み、夜の歓楽街を特に宛も無く歩く。
元々親が放任主義であったこともあり、親元で普通の学園に通っていた時も、夜に出歩く事など日常茶飯事だった。
本当に目的は無い、ただふらっとしているだけ。
そこそこに危ない目にもあったりしていたが、琴乃本人はその後も特に気にせず徘徊していた。
今も特に何にも目を留めず、すたすたと歩いているだけだ。

ご案内:「歓楽街」に湖城惣一さんが現れました。
桐竹 琴乃 > 所々、歓楽街「らしい」光景が目に入るがちら、と視線を送った後は何事も無く、通り過ぎる。
それももう程度には見慣れている。
誰も琴乃を気に留めないし、琴乃も誰も気に留めない。
こんな時間に出歩く少女なんてロクなものでもない、そういう事だ。
ふと足を止めて時計を見る。
「門限はとっくに過ぎてるなー」
軽く呟く。
とはいえ彼女に門限など意味があるものではない。
窓さえ開けておけば、何時でも潜り込めるのだから。

湖城惣一 >  竹刀袋を引っさげて歓楽街を闊歩する不審者一人。実に珍しく、その足取りは確かなものだ。鋭い目つきを周囲に送るが、彼を咎めるものなどここには居はしない。精々が、彼の剣呑な空気を察して散るのみだ。
「……む」
 人混みの群れ、見覚えのある姿が一人。命の恩人その人だ。特に困っている様子もなさそうではあるが、見かけて声をかけないのも失礼ではあるまいか。
「応、桐竹か。こんな時間まで、夜遊びか」
 嫌味ではない。単に、このシチュエーションから導き出される予想を淡々と述べたまでであった。

桐竹 琴乃 > 「……ん」
気に留めてない所から声を掛けられる。
「あぁ。コジョーか」
や、と軽い声だけの挨拶。
長い黒髪に更に今日は黒いジャケットを羽織っているのでシルエットが浮かび上がろうとしてるのかはたばた塗りつぶされようとしているのか。
曖昧な姿。
「そんなトコ。あ、いや遊びっていうよりも夜歩きかな?」

桐竹 琴乃 > (はたばたではなくはたまたですね。ミスタイプ失礼しましたです)
湖城惣一 > 「夜歩きか。昨今は物騒な案件も多い。巻き込まれないように……」
 言いかけて、ふむ、と顎を撫でる。数瞬思案してから、
「いや。この時間に出歩くものならば、言うも言わぬも同じことか」
 そういって竹刀袋を担ぎ直した。この男もまた、特に理由があってここに来たわけではない。
「今日は俺も夜歩きというところだな」
 正しくは自主警邏である。しかし、結局のところは同じようなものだろう。

湖城惣一 > (PL:お気になさらず! こちらもミスタイプしていたら笑って読み流していただければと!)
桐竹 琴乃 > 「そういう事。巻き込まれたのならそれは運が悪いというコトだし」
つい、と上を見上げる。
「そもそも私が目的っていうのならどこに居ても何時かはそうなるってコト」
ポケットに無造作に突っ込んでいた手を更に奥へと突っ込む。
「それにこんな時間にフラフラしてるのを相手にするなんて自分から厄介事を抱え込むようなモノだし」
関わらないのが一番だ、とそう言う事だ。
「なので私は適当かつ堂々とフラフラしているワケです」
軽く頭を横へと傾ける。
パサ、と髪が靡き落ちた。

湖城惣一 > 「そも、言って分かる輩なら最初から注意は払っているだろうし、な」
 相手の言葉には深く同意する。自然な会話距離まで歩み寄ると、ふむ、ともう一度声を漏らして、
「なるほど。まあ俺はとやかく言わんが、風紀も最近はうるさいからな。あと一時間もしたら見回りが来るだろう、指導されないように気をつけておくといい」
 いちいち指導するようなガラでもないし、そういう役目でもない。一応は風紀委員だが、むしろ悪用するかのように巡回時間を述べていた。
 視線だけをあたりに向け、ひとまずの安全を確認する。少なくとも、刀を抜く事態にはならなそうだ。わずか。ほんの僅かだが、意識の糸をゆるめておく。

桐竹 琴乃 > 「ご忠告どーも」
そう言いつつ、ポケットから手を抜くとトン自分の黒いジャケットを軽く叩く。
「まあ、そのための黒でもあるし、幸い『撒く』のは慣れてるので」
トントン、と次は靴で地面を鳴らし、くすり、と笑う。
「それに」
す、と少しだけ肩から力が抜ける。
「後一時間も夜歩きするのは流石に飽きるしね」

湖城惣一 > 「手馴れているな」
 その一連の仕草に、男の鉄面皮が僅かに溶けた。微かに口の端を上げると、担いだ竹刀袋を提げ持った。
「なるほど。俺はむしろここからが本番というところだが」
 歓楽街、どこかの時計を眺めてから視線を戻し。
「どこで寝泊まりするか、それを探す故に」
 特に他意もなければ色気もない。空いた手で、水筒を取り出すと軽く喉を湿らせた。

桐竹 琴乃 > 「この辺で寝泊まり」
うーん、と顎に手を当てる。
極論を言ってしまえばこの歓楽街で安全を度外視すれば『どこででも寝れる』訳ではあるのだが。
それは道行く否、道倒れる数々の、神の水を大量に摂取した不信徳者達が証明している。
が、そもそもそれならまだ公園に行く方がマシというワケであり。
「この辺じゃ難しいんじゃないかなあ、いっそ公園とか学園近くに戻る方がいいとは思うけどね」

湖城惣一 > 「俺としては場所に拘りはないのだが、いざ決めるとなると決まらぬものでな」
 提案は真摯に受け止め「公園か……」などと、口中で呟いた。
「いずれにしろ、あまり目立たぬ場所が好みでな。なにせこのナリで寝ていると、時折事件と間違えられる」
 そのたびに説明するのが面倒だ、と。どうやらそのような珍事が数えきれぬほどあったらしい。
「そちらは女子寮住まいか」
 相手の身軽な様子を見て取ると、この様子なら女子寮に戻るのも楽だろう、などと推測し。

桐竹 琴乃 > 「まあ、それもそうか」
荷物やら何やらを見て納得する。
まず事件かと思われるのも無理はない、そう強く同意できた。
どこか無いものか、と考えてるうちに投げかけられる言葉に思考を一端中断する。
「ん?そう。学生寮、まあとっくに門限は過ぎてるけど」
悪びれた様子は当然というか全く無い。

湖城惣一 > 「…………」
 相手の視線がこちらの荷物を見た気がした。竹刀袋。終わり。
「実際、一度事件になったな」
 当然餓死寸前のところを発見されただけである。相手の同意する気配に、補足するかのように付け足した。
「……俺の方は部屋が最早儀礼用のもので埋まってしまってな。寝ることもできん」
 精一杯の世間話。それは直角カーブで投げられる会話のキャッチボールだ。

桐竹 琴乃 > 「部屋、片付けられない程なんだ」
程度は分からないが、恐らく、この言ってしまえば馬鹿正直な(と個人的に思っている)コジョーが言うのだろうから文字通り『埋め尽くされている』のだろう。
となると部屋にすら戻れないし、彼の言う儀礼用のモノというのは多分、血なまぐさいものなんだろうと思ってしまう。
「んんー……例えば。」
つい、と指をビルの上に向ける。
「あのビルの屋上で寝る、とかは?」

湖城惣一 > 「ほぼ、祭祀殿にしてしまったからな。神の降りる場所でイビキを掻くわけにもいかんだろう」
 男はいわゆる神道系。彼の部屋は最早小さな神社とも言える空間となってた。――無論。そうでないスペースには血を抜くための場所も確保されており、結局は血なまぐさいのだが。
「ほう」
 見上げる。なるほど、確かに目にはつきにくい。違法ではあろうが、それほどのこだわりもない。
「なるほど。あそこは確かに良さそうだ」

桐竹 琴乃 > 「まあビルを選んだ方がいいとは思うけど」
更に指を滑らせ、別のビルを刺す。
そのビルからの光は無く、ただただ歓楽街の照らす光が当たるだけだ。
「確かあのビル、今はまだどの企業も入ってないはずだから、バレにくいんじゃないかな」
まあ、バレたら別のビルに変わればいいワケだし、と付け足す。

湖城惣一 > 「やはり手馴れているな」
 世間への関心の薄い男とすれば、どこそこの企業がどうなっただの、いちいち気にしたことはない。そんな彼からすれば、誰であろうと手馴れているのかもしれないが。
「参考にしよう。……そうだ。その礼というわけでもないが」
 言いながら、懐を弄った。出てきたのは、一つの小さな赤い巾着。
「多少の厄除けになるだろう」
 そちらの手元に投げた。怪しいものは入っていない。ようするところのお守りだ。

桐竹 琴乃 > 「全く褒められたものでも無いけどもね……お?」
パシ、と受け取る。
「お守り、ね」
軽く摘み上げ、まじまじと見み、少し考え込む仕草を見せた後、これまた適当にポケットへねじ込んだ。
「折角だし貰っときましょうかね」
前回のコジョーと琴乃のようなものだ。
恐らく断っても同じような事だろう。

湖城惣一 > 「言っていなかった気がするが、俺は亜流とはいえ神道系の神職でな。学業成就でもよかったが、今の時期なら厄除けの方がいいだろう」
 ないよりはマシだ、と付け加えつつ改めて竹刀袋を担ぎなおす。多少緩ませていた意識の糸を張り直す。
 微細とすら言えない変化の中、男は小さく息を吐いた。
「まあ、もらっておけ。胡散臭いというのならば捨てても構わんが」

桐竹 琴乃 > 「ぶっちゃけると足の端から頭の上まで胡散臭いであるけど」
率直な感想である。
「まあでもそれ以上に足の先の先から頭の上の上まで馬鹿正直なんだから悪いモンじゃないんでしょコレ」
そしてこれも更に率直な感想。
既にポケットへぶち込んだものを言いながら。
「ま、さっきも言ったっしょ、貰っとくって」
さっきのような笑い方では無く、何時も学園でするような笑い顔。
「ありがとね」
そう言って軽く髪を触った。

湖城惣一 > 「信用されたことには、感謝したいところだな」
 目を伏せ、こちらもかすかな笑みを返しながら、
「なに、素行不良の娘を心配しただけに過ぎん」
 珍しく、冗談めいた言葉を口から漏らす。顔を上げ、背後を見やると、そのまま何の未練もないかのようにふらりと背を向けた。
「感謝は要らん。さて、寝床も見つけたし、俺は一度去るとしよう」
「ではな。また会おう」
 片手を上げて別れを告げると、そのまま雑踏へと消えていった。

ご案内:「歓楽街」から湖城惣一さんが去りました。
桐竹 琴乃 > 「ああ。コジョー」
止まらないだろう相手を軽く呼び止める。
「おやすみ。良い夜を」
そう言うと、逆方向、尞の方に向かってまた歩きだす。
最初歩いていた時と同じ表情で。

ご案内:「歓楽街」から桐竹 琴乃さんが去りました。
ご案内:「ゲームセンター・大伊藤ステーション」に鈴成静佳さんが現れました。
鈴成静佳 > (週末の15時頃。歓楽街はそれなりに騒がしいが、ゲームセンターの中はさすがに平日夜ほどの賑いはないか。1F、クレーンゲーム等のプライズ系が集中して置かれたフロアに静佳はひとりで脚を踏み入れる)
……むむぅ、相っ変わらずウルサイところねぇ。
(開放されたゲーセンの入り口の数歩手前からすでに静佳の額にはシワが寄っていた。電子の騒音にまみれ、ましてや電動の什器がところ狭しと置かれたこのゲーセンという空間には、電気アレルギーの静佳は本来馴染みのない場所である。それでも、可愛い人形を手に入れるにはココに来るのが手っ取り早い)

鈴成静佳 > (1Fのプライズ系遊具は、入口付近は子供向けアニメのキャラクター商品やお菓子の類、奥まるにつれてオタク向けグッズの比率が高まる典型的配置。最近はソッチ方面にも興味が出てきたところなので、ひと通り回って獲物を吟味しようと店内をぶらつく)
……んー、氷架ちゃんってどういうキャラが好きなんだろうなー。おみやげの1つでも捕って帰りたいけどー。
(吟味もそこそこ、とりあえず腕慣らしとばかりに機体を1つ選び、コインを入れる。ヴォルト・デスティニーのキャラクター、ドナルド・ピジョンの人形が、蓋のない箱に収められてテープで拘束されている。電池を入れると動くようだ。静佳はこの手のプライズが大好きだ)
……よっしゃ。いくぞ!

鈴成静佳 > (深呼吸をし、ゴム手袋をはめた右手でボタンを操作する。クレーンが動き……プライズの箱の側面に穿たれた穴をアームの先端が捉える。持ち上がる……しかし、アームが持ち上がりきった衝撃で揺れ、取り落とす。箱が倒れ、ドナルド・ピジョンの上付き気味のギョロ目がこちらを睨む)
……チッ! さすがに休日は設定キツめっぽいわね!! でも今日はアタシの勘が冴えてる感じだわ…
(店員を呼んで直してもらうのはプライドが許さない。そのままにして、ドナルドの前から立ち去る)

鈴成静佳 > (低年齢対象のキャラクターグッズをひと通り見たが、ピンと来るものが少なく、またピンと来たものも獲得難易度が高そうに思え、静佳の歩みはしばらく止まることはなかった。そのうちにオタク系プライズのエリアへと脚を踏み入れる)
……なんとも胡乱なおもちゃばっかりだわね。体勢も変えられないソフビの人形とか、テーブルマットとかタオルとか……好きなキャラクターのタオルで顔拭いたりするのかしら。
(やがて、1つの機体を選んでまたコインを投入する。中には高さ20cmほどのフィギュアの写真が貼られた箱が。頭ほどもある大きさの乳房、折れそうな腰、風船のように丸い尻……それらを強調する扇情的なポーズと衣装。なんとも小憎たらしい)
……なんのキャラかはさっぱり分かんないけど、氷架ちゃんなら分かったりするかな? いらないって言われたら胸ちぎって遊んじゃおうっと(皮算用しつつボタンを操作)

鈴成静佳 > ……よ、よっしゃ!(3枚目のコイン投入で、アームの先端がテープ止めされた上蓋の隙間にかっちりと挟まり、無事穴まで運び落とすことに成功。巨乳フィギュアを手に入れた!)
やれやれ、変なとこで運使っちゃったなぁ……よく分かんないキャラだし、帰りにカッターとやすりを忘れずに買わなくちゃ。
(とはいえ静佳は嬉しそうだ。クレーンゲームとは、モノを手に入れることを楽しむのではなく、クレーンの操作を楽しむものなのだと認識しているのだ。さらにオタク向け空間をとぼとぼと歩いた後、また入り口近くへと戻っていく)

鈴成静佳 > (……30分ほど後。静佳はさらに1つ獲物を袋に詰め込み、ゲーセンから出てきた。とぼけた表情をした体長30cmほどの半魚人の人形で、布人形でありながら21世紀後半の化学技術で生み出された最新の素材を用いることにより、表面は独特のヌメリ感をもっている)
んふふっ♪ やったやった、これでまたひとつアタシの部屋がかわいくなるわ! なんだっけこの…(袋から人形を取り出してタグを見る)……ア……アズマ……なんか読めないけどこのキャラ好きかも! しばらくは枕のそばの特等席に置いてあげるっ!
(そこそこの額を費やしてしまったが深いことは考えない。家具の少ない部屋を飾るために、クレーンを楽しむためにここに来たのだ。静佳はそのまま歓楽街の他の店に寄ることもなく、寮近くのコンビニでカッターを買い、寮へと帰っていった)

ご案内:「ゲームセンター・大伊藤ステーション」から鈴成静佳さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」にヴィクトリアさんが現れました。
ヴィクトリア > 【歓楽街のホテルの最上階。
昨日、あれからまっすぐ帰ってきて、お気に入りのテディベアを抱えたままいつのまにか眠ってしまっていた
……寝覚めは最悪だ。でもさすがに三度寝したくはない、ごろごろ。
うんうんと唸りながらテディベアに顔を突っ込む。
起きないといけないけど起きたくない。
いわゆる月曜の朝日みたいなブルーな気分】

ヴィクトリア > あー、うざいー、めんどいー
……うー。
【ごろごろ。
寝ぐせだらけでパンツ一枚の女子がテディベアとゴロゴロしている姿は、有り体に言ってはしたない】

ヴィクトリア > あー……
えっと……今日の予定は取りたてだろ……それと……えっとあれだあれ
……んぁーなんだっけ、そのアレ。昨日の件での情報集めかぁ……

……………………うざ。
【自分の背と変わらない大きさのぬいぐるみを抱きながら予定を確認して気が滅入る。
別に確認するほどの予定でもないが、基本的に面倒でウザい予定しか無い。
寝ぐせだらけの頭をかきつつ、どうにかナンないかなっておもう。
もちろんどうにかならない。】

ヴィクトリア > ぅあ……しょーがないなァ……
【大きなあくびをしつつ、ずるずるとテディベアを引きずりながらベッドから起きだす。
ぬいぐるみにちょっと待っててねと声をかけ、シャワーを浴び、上がると頭からでかいタオルひっかけた状態で窓際に座り、冷蔵庫にストックさせてあるオレンジジュースを飲む
コップを両手で持って、半目で外を眺めつつ、ちびちびと。
少女のそういう朝の様子はとても機械人形のようには思えない生活だといえる】

ヴィクトリア > ……くぁ。
【朝はトーストを食べるときもあるが、昨日のあのあとでとてもそんな気になれない。
大きなあくびをしながらジュースを飲み終えると、ごそごそと着替える
だいたい、白とピンクのストライプのサイハイにホットパンツ、タンクトップやハイネックにネコミミのパーカー。面倒臭ければ直にパーカー。
……今日は、気分でラフにしたかったので上はパーカーだけ。】

ヴィクトリア > 【特に訪問者もない。
まあいたとしてボクの気分を害さないでいられる奴なんてほとんどいないしわかってる奴はもともと朝になんかこないんだけど。
なら、今日もいつものようにいつものくそつまらない日常をこなすだけだ。】

んじゃー行ってきます。
おとなしくしてろよ?

【テディベアに声をかける。名前はない。
そういう名前がないくらいの関係がたぶんちょうどいい、向こうもボクの名前を知らないんだから。
そしてそのまま、ホテルの自室……長期で借りてるだけなのだが……を後にした】

ご案内:「歓楽街」からヴィクトリアさんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に瀬名 翔一さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に百瀬千尋さんが現れました。
瀬名 翔一 > 「いやあ賑やかなもんだねえ。」
露天のソフトクリームを片手に、細身の男が噴水前のベンチに腰をかける。
瀬名の視線の先には人人人といった景色が広がる。
近くの大通りからは、まるでアイドルのイベントが始まったかのように、わーきゃーと悲鳴のような声が多数響き渡っていた。
いやむしろ、悲鳴そのものであった。

百瀬千尋 > 「……あー……」
迷った。歓楽街は時間ごとに形を変えているようだ。
前も見たような気がするし、そうでないような気もする。

行き過ぎた大通りから悲鳴が聞こえ慌てて振り向いた。

瀬名 翔一 > それは誰の目にも異様な光景だっただろう。
頭が牛、身体がゴリラ、足がカンガルー。
濁った目には精気はなく、不出来なパッチワークはB級映画めいて暴走していた。
その拳はビルのコンクリートを容易く粉砕し、咆哮は選挙カーよりもけたたましい。

「あーあ。ありゃ止まらんね。」
コーンの包み紙を丸め、徐にくず入れに放り込む。
遠目にキメラの暴走を眺めている彼こそが、怪物の創造主であった。

百瀬千尋 > 何が起こったのかはさっぱりわからない……が、
その悲鳴の元、大通りへ駆け戻る。
近づいても状況はわかったものじゃない。
ばらばらと逃げる者たちで、混乱はさらに広がるばかりだ。

よくよく近づいたときには、もう怪物は目の前だった。

「何だ、こいつ」

瀬名 翔一 > 「何だ少年知らないのかい?」
「ギリシア神話にはキマイラという妖獣がいてね。」
「まあようする色んな化け物がくっついて生まれた化け物の子であるわけなんだが、そう!」
「あれもそのキマイラだよハハハ! 私がつくった。どうだ格好良いだろう?」
にんまりと笑顔を浮かべ、彼方の千尋に手を振った。
パニック要素に包まれたこの空間に置いて、まるで一人だけ観客であるかのように。

百瀬千尋 > なんだかよくわからないが、こいつはろくでもないやつだ。
すぐにでもぶっとばすつもりで、説明をした男の顔を見やる。
が、その瞬間、キマイラの拳が千尋を打ち据えようと放たれた。

「うおっ!」

紙一重で避けた。
男にかまっているヒマはない。
先にこいつを叩きつぶす。

そうときめたらすぐだった。
千尋は素手でキマイラに飛びかかった。

瀬名 翔一 > キマイラの豪腕は目標を外れ、強かに地面を打ち据えた!
アスファルトの舗装が破砕片となって雨のように降り注ぐ。
逃げ遅れた市民が往来するその最中、異形の生命体に立ち向かうは年端もゆかぬ少年ただ一人。
何れは行政側の人間も駆けつけるだろうが、今この場においては百瀬 千尋をおいて他にはいなかった。

キマイラが視線を上げる。百瀬は俊敏な動きで既に頭上を取っていた。
人間同士の争いならば、この時点で先は見えたようなもの。
しかしながら、少年が挑むは自然の摂理からも外れた怪物である。
驚異的な脚力を持って後方へ飛び退き、傍らの電柱を支点にぐるりとまわると
お返しとばかりに飛び膝蹴りを敢行する!

百瀬千尋 > 刺さったらただじゃ済まない飛び膝蹴り――
だが、怒っていても頭は冷静な千尋には、遅いくらいに感じられた。
動体視力もまた肉体能力の一つ。千尋のシンプルな異能は怪物の動きを捕らえる。
「せ、やッ!」
普通であれば膝が腹にめり込んでいたであろう格好だ。
しかし交錯する刹那、千尋は手のひらで怪物の膝を叩き落とし、
その反発力でキマイラの顔面にオーバーヘッドキックを見舞う!
「ぶち抜けぇ――!」

瀬名 翔一 > 痛烈なる蹴り足に、ぐらりと巨体が倒れ付す……!
如何ともし難いウェイト差は、意外な形でキマイラの顎先を打ち抜いた!

「……おお! なかなかやるものだね少年!」
「膂力の差は明白だったはずなのにね。いや寧ろカウンターが入ったというだけでは説明が付かないな。」
「面白い。君は確か百瀬 千尋君だろう? 知っているよ。」
「確か一年の中でも飛び抜けて運動能力が高いんだったね。」
「いやあ子供のものとは思えない! 天の才かね? それともそれこそが異能かな?」
「異常発達は骨格を歪ませるとは言うが君の場合はどうなんだい?」
前髪をかきあげ、子供が別の玩具に興味を移したように。
食い入るように言葉をまくし立てる様は、少年の目にはどう映っただろうか。

百瀬千尋 > 「…………」
男がまくし立てる言葉に、何も応えずに。
ゆっくりと拳が届く距離まで近づくと、瞬間に左のストレートが男の眼前に突きつけられ、直前で止まった。

「消えて。消えないと、殺しちゃいそうだから。
 僕もここに来て、また面倒になるのも、いやなんだよね」

瀬名 翔一 > 小さな拳を突き付けられた手前、きょとんとした表情で言葉を塞ぐ。
一度俯いたかと思うと、肩の震えに遅れてくすんだ笑い声が零れ落ちた。
「……クク、ハハハハ!」
「それで、君は私を殺しえると。ただ速くただ強かであると、それだけで?」
「これはいい! 私はその君の強気な気持ちを評価したい。素晴らしいよ!」
「だけどそれは少しおかしくはないかな?」
どこからか取り出した大振りの杖を脇に抱え、おどけて見せる。

「まず君に、私を殺すだけの理由があるのかい?」
「お互いただこの場に居合わせて、顔を付き合わせたそれだけの理由で?」
「人生は選択の連続だよ百瀬君。私は君に、殺されるだけの価値がある人間なのかな?」

百瀬千尋 > 「僕を知っているみたいだけどさ、」
次は容赦がない。
「こんなことして何にもないわけないだろ!」
いったん引かれた左拳が弾丸の様に顔面を射貫きに掛かった。
避けても次が来る。防いでも、拳銃を連射されたような衝撃が連続して襲いかかってくるだろう。

瀬名 翔一 > それが熟れたトマトなら、即座に汁気を散らしていただろう。
それが強固なガラスでも、粉々に粉砕されていただろう。
少年が放った拳の一撃一撃は、まさに必殺の二文字に相応しい代物であった。
これがストリートファイトならば花もあっただろう。
逃げ遅れた人々からは、11歳の男子に似つかわしくない程、賞賛の声もあがっただろう。
しかしここは常世島。時として物理法則も常識も、人々の理解を軽々と凌駕する。

結論からすればその拳は全て瀬名に届かなかった。
否。確かに届いたはずのその拳は、結果的に届かなくなった。
状況のロールバックが起こったのである。
瀬名は一度確定された結果に対して回避行動を行うことで、事象を塗り替えた。
百瀬の拳は、ついには"全て届かなかった"と結果を上書きされた。
稀代の魔法使い"オールオーバー"。公安にも掴ませていない、瀬名固有の異能である。

「私は君の口から答えが聞きたかったんだが、どうもそうはいかないらしい。」
「残念だ。いやあ残念だ! それが叶わないならそうだな……君にはもう、死んでもらおう。」
唐突に背を向けると素人目にもわかるほど、魔力の胎動が空気を震わせるのがわかるだろう。
何が引き起こされるのか。それを理解できる者は、この場にどれだけいることか。
横顔に流した前髪を揺らし振り返る!

「……なあんちゃって。」
まず現れたのは冗談めかした笑顔。
しかし遅れて杖の先から放たれた黒点は、キマイラを飲み込みそのまま消滅した。

「さてと。私は次の研究に移らないといけないからね。」
「最近は冷えるからね、早めに君も帰りたまえよ。ハハハハ!」
一方的にまくし立てると、何事もなかったかのように野次馬の中へと消えていく。
それが当然であるかのように。

ご案内:「歓楽街」から瀬名 翔一さんが去りました。
百瀬千尋 > 「……っ!」

何をされたのかは理解できないが。
何かをされたのは理解していた。

その膨大な魔力を感じても、恐怖はなかった。
それくらい怒っていた。
しかし男は好き勝手やって消えてしまった。
被害を食い止められたんだから最低限の仕事はした。そう思えば心も晴れたのだろう。
しかし。
「この野郎ーッ! いつか! ぶっ潰す!!」

周りの野次馬たちがわけのわからない様子で二人を、そして残った一人を見やる。
遠くから聞こえる、風紀委員の音。
このあとのことを考えると、説明するのも面倒すぎた。

……帰ろう。終わったんだ。
そうと決めたら動きは速い。
次の瞬間には歓楽街の屋根に跳躍し、疾風の様にその場から離れ、街の景色の一部へ溶け込んでいった――

ご案内:「歓楽街」から百瀬千尋さんが去りました。