2015/06/12 のログ
ご案内:「第一演習場」に士尺 流雲齋さんが現れました。
■士尺 流雲齋 > 【演習場の一角、そのスペースに数人の生徒が集まっている。やがてプリントの束をもった老人が現れると、生徒たちはざわついた】
…ほい、どうやら集まっとるようじゃの。
おぬしら、座学のテストはどうじゃったか? …そこそこ?
まあよい、赤点をとったりしなければ大丈夫じゃろ。夏休みももうすぐじゃ、補修なんぞ受けぬようにせんとな。
【からからと笑って、出席をとる。】
■士尺 流雲齋 > この教科は《魔法剣》じゃ。間違えてこっちに来たものは、急いで別の所へ行くようにの。
【そう言って、生徒たちを見回す。何人か、はっとしたように場外へ走り去るが、全体としてはそれほど減った様子は見えない。】
……よし、だいたい居るな。居らぬものも、後日来るじゃろう。
さあて、いつもより人数が少ないことに気付いたかの。…うむ、そうじゃ、これからやるのは、今週までに、早くも武器に属性を纏わせ始めたものを対象としておる。いくつか評価ポイントはあるが、なあに、おぬしらならやれるじゃろう。
■士尺 流雲齋 > 【そう言うと、試験用の媒介を生徒の代表に配らせる。
しばらくして、全員にいきわたったのを確認すると、指を舌で濡らしてから、手に持ったプリントの一枚目をめくり、『試験内容・属性マナの放出、固定化、発動停止』と書かれてあるページを出した。】
よし、では一人ずつ順番に、儂の目の前で魔法剣を発動させて見せよ。
よいかの、必ず順序は[属性マナ放出⇒媒介に流し込む⇒固定化⇒一挙動⇒固定化解除、発動停止]じゃぞ。一つでも欠けたら不合格とするでの。
【そうやって脅かすと、生徒たちの表情に不安と緊張が走る。この老人、ユーモアのある座学とはがらりとかわって、実技は厳しいことで有名であった。】
■士尺 流雲齋 > 【名前を呼ばれた生徒が進み出て、老人の前で魔法剣を発動させる。それをじいっとつぶさに観察し、マナの流れを視、媒介の状態を確認、生徒の体の動かし方を視る。試験用に用意していた的に一撃当てさせて、その効果、当てた後の魔法剣の状態を確認する。そしてマナの流れの安全な解除を確認。
最後に一連の動作の速さと精確性、とくに精確性を重視する評価を行った。】
■士尺 流雲齋 > 【生徒が次々と試験を受けていく。中には純粋な戦闘力には影響しない魔法剣をもつものもおり、そういう生徒には一撃当てさせることよりも、自身や他に与える影響の強さや範囲や持続性などを評価した。】
……ふむ、ふむ、ふーむ。思ったよりも皆、なんとかなりそうじゃのう。やや感情が威力や持続性に影響している部分があるが、なに、そういうもんじゃて。
【プリントに評価を厳しく書き込みながら、しかし老人は満足げに頷く。】
■士尺 流雲齋 > 【近接武器の生徒があらかた終わると、次は弓や銃、投剣などの中~遠距離武器を持った生徒が進み出る。最後は、盾や鎧、はたまた鋼糸や瓶や筆など、さまざまな使い手らがあらわれた。】
……よーし、ここまでじゃ。皆、お疲れ様じゃよ。
成績は座学と同じ時期に送るでの、心して待っとれい。
■士尺 流雲齋 > 【緊張の糸が解け、疲れた表情の生徒たちがぞろぞろと帰り始めた。なかには試験後だというのに、もう次の予習を始める者もいるが。】
おーい、くれぐれも無理はするんじゃないぞい。しっかり休むのも大事じゃからの。
■士尺 流雲齋 > 【人がまばらになったころ、老人は試験用の的の残骸や、余った魔法剣の媒介などを片づけ始める。最後にプリント束をぽんぽんと整え、小脇に抱えた。】
…さて、儂もゆこうかの。
ご案内:「第一演習場」から士尺 流雲齋さんが去りました。
ご案内:「第一演習場」にレイチェルさんが現れました。
ご案内:「第一演習場」からレイチェルさんが去りました。
ご案内:「第一演習場」にレイチェルさんが現れました。
■レイチェル > 演習場の一室。外部から完全に隔離されたその空間に、一人の少女が佇んでいた。その手には、二挺の拳銃。
その壁には超強化ガラスが張られている為、中の様子を覗き見ることは、可能である。
少女は目を閉じ、何かを待っているようだ――。
■レイチェル > 数秒の時が流れる。
依然、目を閉じたまま、動かぬレイチェル。
何事も起きない、空白の時間だけが流れていた。
突如。
部屋の中に鳴り響いたのは、人間の怨嗟の声を幾重にも重ねたようなおぞましい重低音であった。
同時に。
部屋の四隅から四足歩行の黒い獣が湧き出すように現れ、一斉に少女に襲いかかる。
一隅に一匹。計、四匹。
影が寄せ集まって出来たように見えるそれらは、一応建前としては演習用の魔法生物だ。
演習用と言っても、噛まれれば血は噴き出る。最悪死に至ることもある。
演習部屋の中でも最も過酷な演習の行われるこの一室で、命を落とした生徒は少なくない。
四匹の獣が、肉に喰らいつかんとその牙を剥いた!
ご案内:「第一演習場」に浦松時子さんが現れました。
ご案内:「第一演習場」に霜月 零さんが現れました。
■浦松時子 > 虫の休眠が終わって試運転でもしてみようかと演習場を訪れればガラスの内部では演習の中でも最も過酷と言われている演習の風景を目撃して。
「あらあら、アレをやる人がいるなんて珍しい」
下手をすれば命を落としかねない内容故に誰がやっているのかと中を見て。
「ああ、確か風紀の…あの人ならやりかねませんね~」
風紀委員の中でも戦闘に炊けることで有名な彼女ならやるだろうと納得して黙って見物をする。
■霜月 零 > 「……すげぇ事やりやがる」
訓練所に立ち寄って、「使用中」となっている「もっともヤバい」らしい演習室に興味がわいた。
だから見に行ってみたはいいのだが……
見覚えのある風紀委員が、凄い事をおっぱじめようとしていた。
「こりゃあ、最もヤバいって評判はマジかもな」
超強化ガラス越しに、それを見守る。
■レイチェル > ハッと目を見開く。
同時に、喉笛を噛み千切らんと一匹の影がレイチェルの眼前にまで迫っていた。
「演習用の魔法生物は……犬か……悪ぃが、ドッグフード程安くは食いつけねーぜ?」
喉笛に喰らいつかんとしていた一匹が大きくその口を開ける。
喰らいつかれれば、一溜りも無いだろう。一瞬後に部屋の中央に出来るのは、肉塊だ。
その口に向けて反射的に銃を向ける。
普段レイチェルが携行している、非殺傷性の銃器であるテーザーガンでは無い。
実銃だ。45口径のマグナム。レイチェルの愛銃の一つだ。
これまで多くの魔族や異形を、この銀光放つ相棒と共に乗り越えてきた。
喉笛が飛ぶ――刹那、レイチェルは手にしていた銃を影の口へと押し込むように宛てがった。
「《待て》、だ……できねぇなら――」
銃口を咥えて尚、レイチェルを吹き飛ばさんばかりの勢いで突っ込んでくる影に対して、彼女は不敵に笑う。
「――お仕置きだぜ」
耳をつんざく冷たい銃声が二発、部屋に鳴り響く。
間髪入れず、横っ飛びで床に身を投げるレイチェル。
一瞬前まで彼女の居た場所に、影が集ってそこに既に無いものを食らおうと、ひしめき合っている――
■浦松時子 > 「あら、随分と早い」
彼女の戦いは初めて見る。
拳銃と高速移動、かなり戦いなれているのか迷いは見当たらない。
「あれは相当修羅場をくぐった動きをしていますね~」
見物中にまた一人やってくるのを見かけて
「あら、あなたも見学ですか?よく見ておくといいですよ、あれほどの動きができる人はここでもあまりいませんから~」
もっとも、表にいる中では、と小さくつぶやいて。
■霜月 零 > 「だろーな」
肩を竦める。
近距離に特化して鍛えた自分でも、あの速度には追いつけまい。
対面すれば技術でハメる事は出来ても、身体能力差でゴリ押される可能性が高いと見える。
それほどの高機動、しかも精度も十分で無駄がない。
武を嗜む者として……
「惚れ惚れするな。妬けるぜ」
ため息交じりにこぼした。
■レイチェル > 床を転がり、先まで自分の居た場所を見やる。
影の一部が粉々になって、消えていくのが見えた。
まずは、一匹。
先ほどレイチェルの撃った弾丸は、通常の弾丸では無い。
上泉から学び、彼女が図書館の本を独学で読み漁った結果習得した、
聖属性のエンチャントが施されている。勿論、銀製である。
「残り三匹――」
異能は使わないと決めていた。地力だけで、残りのこいつらを片付ける。
それくらい出来なければ、そんなことさえ出来ないのであれば。
――また、悲劇を繰り返すだけだ。
そんな思考をしている間にも、残り三匹が凄まじい勢いで突進を仕掛けてくる。
くるり、と掌の内で拳銃を回転させると、両側二匹の獣に向けて残りの全弾を――撃ち尽くした。
ばらばらになって霧散する二匹の影。
そして、残る一匹はそのままレイチェルの方へと、恐るべき勢いで突進。
獲物を捕らえようと、跳びかかる――!
対し、レイチェルはと言えば。
何を思ったのか、背中から後ろに倒れこんだ。そして、両膝を曲げ、リロードをし――
「動きが単調すぎるぜ……ご馳走にありつきたいんなら、もうちょい頑張りな」
――跳びかかる影の狗を、思い切り蹴り飛ばす。
同時に、勢いのまま飛び起きるレイチェル。
同時に。双方の手に持った拳銃を、後ろに吹き飛ばされていく影狗に向けて撃ち尽くした。
空中で闇をまき散らしながら、最後の狗が霧散していく――。
そして、重々しい演習室の扉が空いた。
そこでようやく、レイチェルは二人の見物人に気がついたようで、クロークを銃に仕舞うと、歩み寄る。
■霜月 零 > 「…よぉ、風紀委員。あん時も思ったが、流石の腕前だな」
俺、足引っ張ってなかったか?と問い掛ける。
手はパチパチと鳴らされている。称賛の拍手。彼にしては珍しい行為だが……それくらいに、今の動きは目を見張るものだったのだ。
■浦松時子 > 「お見事です」
拍手をして出迎えて。
「始めて見ましたけどさすがですね、風紀の中でも武闘派の方だと聞いています」
「あの~次は私が使っていいですか?ちょっと休眠が終わったから試運転でも…と思いまして」
レイチェルに次使っていいかどうか聞いてから零の方を向いて。
「ええっと、確かちょっと前に訓練施設であった…お名前なんでしたっけ?」
■霜月 零 > 「あー…言ってなかったか」
そういえば、自己紹介を忘れていた気がする。
「霜月零(しもつきれい)。一年だ」
一応剣士だな、と腰にある3本の刀を指して言う。
■レイチェル > 「見学料はまぁ……学食3回分――冗談だ、そんなもん取らねぇが、演習を見られるってのはなかなか恥ずかしいもんだな」
そんなことを呟きつつ。
「ああ、あんた、『炎の巨人』事件の時の……いや、別に足引っ張ってなんかねーよ。寧ろ、すげーいいもん見させて貰ったぜ、あの時は」
そう言って、ぱちぱちと鳴らされている手に、よしてくれと言わんばかりに軽く手を振って静止し。
「武闘派、ねぇ……物心ついた時からこいつと一緒に居てな」
そう言って、クロークから再びマグナムを取り出し。
「こういうの以外に取り柄が無いんでな。部屋を使うのは別に、構わねぇぜ? オレは用も済んだし帰っちまおうと思うが……ま、あんたが演習するってんならちょいと見学してくとするかね」
■霜月 零 > 「やめてくれ、あの「因陀羅」は不完全だ」
あんなに隙だらけじゃあ、集団戦で庇ってもらいながらじゃねーと使いモンにならねぇ。と肩を竦める。
「俺はまあ、見に回るから部屋使うのは構わねぇぜ。俺だと、マジで死にかねん」
■浦松時子 > 「浦松時子です~よろしくですよ零さん」
ぺこりとお辞儀をして。
「あら、随分と大口径…人に使うにはちょっとオーバーキルですけど、ここの人たちならちょうどかな」
どうもここの住人は化け物ぞろいでこれぐらいの装備じゃないとやっていけないんだろうなと思いつつ演習場の中に入る
「あ、さっきのと同じやつでいいですよ、零さん、戦い方は人それぞれです、私には私の、零さんには零さんのやり方があります」
演習を起動すると先ほどの黒い犬が4匹周りを囲む。
「自分にとって一番強い戦い方を身につけなさい、それが強くなる第一歩です」
■霜月 零 > 「俺に合った戦い方、ね……」
少し考える。
霜月流の武術の内、手になじんだ太刀術と小太刀二刀術を学んではいるが……別に、戦い方は霜月流が全てではない。
それこそ、レイチェルのように拳銃を使うのも手だろう。所謂ガン=カタと言う戦い方も存在する。
ふと、気になった。
拳銃は、近接戦闘だとリロードが常に危険として付きまとう。
リロードしている間に狙われたら死にかねない…と、思うのだが。
「なあ、風紀委員。拳銃のリロードって隙あるだろ?お前、弾切れ起こしたらどーすんだ?」
すぐそばにいた拳銃遣いに聞いてみた。
■浦松時子 > 影の猟犬が4匹、それに対して一歩も動かない。
むしろ余裕すらあるかのように変わらずニコニコとしている。
やがてしびれを切らした猟犬は4方から一斉に襲い掛かる。
それでも時子は一歩も動かない。
一斉に襲い掛かり爪と牙が時子の体に食い込んだ。
■レイチェル > 「浦松時子、ね。オレはレイチェル・ラムレイ。風紀委員のレイチェル・ラムレイだ。ここに来る前は人間じゃねぇ、所謂化け物共ばかり相手してたんでな。こいつはその時の相棒さ。学園《ここ》じゃこいつはそうそう使わねぇよ」
今後はわかんねーけどな、と小声で呟くように付け足し。
「弾切れ? ま、さっきみたいに体術を織り交ぜたり、あとは……」
クロークに手を潜めて、巨大な剣を取り出す。
切り裂く、というよりは叩き切る、といった風の大剣だ。
何処か禍々しいオーラを感じる。おそらく、『炎の巨人』事件の時にちらりと見たことだろう。
魔剣という存在を知っていれば、この剣がその類のものであることはすぐに分かるだろう。
「もう一つの相棒――切り札《こいつ》を使うまでさ」
■霜月 零 > 「お、おい!?」
目を見開く。少し目を切っていたら、いきなり食いつかれているのだ。
思わず腰の太刀に手をかけ、入ろうかと構える。
■レイチェル > 爪と牙が時子の身体に食い込んでも、レイチェルは動かない。
ただ腕組みをして、その様子を窺っている。
あの状況、如何にして覆すのか定かではないが、何か策があってのことだろう。
余裕の笑みを見て、レイチェルはそのことを察していた。
■霜月 零 > 「……凍月と、同じ……いや、真逆か」
その魔剣を見て、納得する。
霜月家に伝来する霊剣「凍月(いてづき)」は、何度か目にしたこともある。
その刀らしからぬオーラには圧倒されたものだが……それとは逆方向に、自身を圧倒してくるオーラを感じるのだ。
妹にも、ああいう近接戦闘を補う技術があれば……と思い、そして思い出す。
「……なあ、話が変わっちまうんだが、風紀委員」
苦々しい顔で切り出した。
■浦松時子 > だが血は一滴も流れていない。
爪も牙も皮膚で止まっている。
「甲殻虫…ちゃんと動きますね」
指先には極細の糸がキラキラと輝き犬の周りに絡みつき。
「鋼糸虫…『神切り』!!」
糸を引っ張れば猟犬は輪切りになって4匹同時に消え去った。
「ふう、まあこんなものですかね~」
一息ついて部屋から出る、ただ爪焼き場で服がボロボロになって大事な部分だけかろうじて隠れている状態だ。
本人は全く気付いていない。
■霜月 零 > 「……」
目を見開いたまま、動きが止まる。
そして、隣のレイチェルを見て恥じる。
「(……クソ、状況判断を誤っちまった)」
レイチェルは、こうなることがなんとなくでもわかっていたのだろう。
それに対し、自分は狼狽え、腰の物に手をかけた。
「……まだまだ、だな」
と、思った瞬間に、その姿……割とあられもない時子の姿が目に入る。
「ッ!悪いっ!」
即座に目を背ける。顔は焦りと動揺で真っ赤だ。
■レイチェル > 「へー……すげぇな、あんた! 確かに糸が見えた、が……そいつがあんたの異能か? あと服、すげーことになってんぞ」
そう言って部屋から出てくる時子を見て。
心の底から沸き起こる賞賛を放つ拍手をした後に、肩を竦め。
>時子
顔を背ける霜月零を見れば、ふっと苦笑しつつ。
「話が変わるって? 何だよ、霜月零」
すすす、と顔を背けたそちらの方へ移動して顔を覗きこむレイチェル。
>零
■霜月 零 > 「あ、ああ、えっとだな……」
女性の裸体は耐性がない。若干おろおろしつつ切り出した。
「俺の妹がな……後を追って、学園に入学したんだが。風紀委員になったらしい。いざとなったら迷惑をかけるかもしれんが、出来ればよろしくしてやってほしい」
気まずそうに、口にした。
■浦松時子 > 「はい、私の体の中には5種類の虫が住み着いているんですよ~、今回出したのはそのうちの2種類です」
拍手をされるとちょっと照れたように微笑んで。
「…あら」
今頃気づく、甲殻虫は皮膚を固くするのであって服は対象外だ。
かっこいいところを見せようと思って攻撃を受けたのが裏目に出た。
「ちょっと着替えてきますね~」
ある意味慣れているのか演習場の隅の更衣室へ入ってすぐにジャージに着替えて帰ってくる。
「お騒がせしました~」
ご案内:「第一演習場」に蒼穹さんが現れました。
■レイチェル > 「風紀、か。最近色々大変ではあるがな。入るってんなら、歓迎するぜ。オレは見守る範囲で見守ってやるし、助けられる範囲で助けてやるさ」
そう言って、安心させるように優しい声色で語りかけるレイチェルであった。
が。
>零
「え、ちょっ……む……」
一瞬にして、レイチェルの顔が青ざめ。
「む……む、むむむむむむむむむむ―――むぅ~~!? むぅ~~!?」
じりじりと後退し。
「虫ぃ~~~!!!?」
だだだだーーーっと背後の壁にぺたりと背中を貼り付けるレイチェル。
彼女が虫を苦手としているらしいことは、火を見るより明らかだ。
「す、すまんオレちょっと気分悪くなってきた……」
>時子
■霜月 零 > 「……すまん、かなりアレな妹だが、頼む」
感謝を告げるが、一気に虫から逃げたレイチェルを見て
「あ、あー……大丈夫、か?」
取り敢えず、視界を手で遮ってやる。
■蒼穹 > (時間は、何時の事だろうか?兎も角、己は演習場で野次馬していたわけで。中でも、過酷とか言われる演習が為されていたらしく、先程まで、犬が暴れていたんだとか。なんというかこう…和気藹々としたムードである。)
…やっほ。こんばんは、かな。
レイチェルと…えーと、御二人さん。
(風紀委員のギリギリセーフな知り合いと、それから知らない人が二人。内1人と例の風紀委員は先程まであの過酷とか言う演習をしてたんだとかで…つい、横槍を一本。)
お疲れ様、かな。
手ごたえは良かったみたいで。
(取り敢えず、入れてみた。何やらいかがわしい光景やら叫び声が聞こえたが…気の所為だろう。)
■霜月 零 > 「ん?よぉ」
取り敢えず挨拶に受け応える。
顔はまだ、ちょっと赤らんでいるが。
■浦松時子 > 「零さん、随分驚いてましたね」
からかう様な声で話しかけて。
「みんなそのうち見ることになるものなんですから今のうちに慣れておかないといざってときに大変ですよ~」
そしてかなり怖がっているレイチェルの姿を見て。
「大丈夫ですよ、私の体の中じゃないと生きられないから私の体の外には出ませんから~」
虫が苦手な人は時々いるからこの手のリアクションにも慣れている。
それでもあまり怖がられるのはちょっと傷つくが。
そしてまた新しい人物がやってきて
「はい~おかげさまで調子よかったですよ~」
■蒼穹 > どうも…ああ、うん。成程ね。
(赤らんだ顔を一瞥すれば、察したと言わんばかり。…少々いかがわしい。)>霜月
その様で。犬さんの攻撃じゃビクともしないってとこかな。
(何やら先程の光景を思い起こしつつ。)>浦松
■霜月 零 > 「あ、ああ……」
二重の意味で恥ずかしそうに。
女体への耐性のなさ、などと言う男として恥ずかしいものを晒してしまったことはかなり響いている。
しかも、武人として、戦況判断すら誤っている。
なんだかもう、恥のオンパレードである。
■レイチェル > 零に声をかけられれば、無言のまま目を閉じて、ふるふると小さく頭を振り。
>零
「す、すまねぇ……虫には個人的にすっっっげーーー嫌な思い出があってな……。
それ以来トラウマになっちまって苦手で苦手で……
あんた個人にどうこう思わねぇが、虫への苦手意識ばっかりは克服できねぇ……ぜ……」
肩を小さく上下させながら、そんなことを言い。
>時子
「っと、蒼穹か。相変わらずこういうとこ見に来るの好きなのな……」
蒼穹に話しかけられれば、そう返す。
>蒼穹
■蒼穹 > いやまぁ、暇だからね。前にも言ったとーり。
誰がどんな風に戦うか見てる感じだよ。お見事でした。
(手をゆらりとしながら。)>レイチェル
■霜月 零 > 「に、苦手はまあ、しゃーねーさ……気持ちは、多少わかる」
なんせ、妹に強烈なトラウマがある兄である。
弓は、見るだけでちょっと怖い。
■浦松時子 > 「まあそういう初心なところが可愛い所ではありますよ、そんなリアクションにドキッとくる女の子もいるかもしれません」
なんか的違いなアドバイスを送って>零
「はい~嫌われたとかそういうのじゃなくてよかったです~まあ虫使いってあまりいいイメージ無いんですよね、気持ち悪いとかよく言われますし、悪役イメージ強いし」
ため息をつく。>レイチェル
「ええっと、浦松時子って言います、どこにでもいる虫使いですよ~」
軽く自己紹介をしてぺこりとお辞儀をする>蒼穹
■蒼穹 > ああどうも。トキコとでも呼ばせてもらおうかな。御丁寧に。蒼穹《ソラ》だよー。何処にでもいる…あーうん、何だろうね。あっはは。
(して、かるーく、自己紹介を返そうと思ったが、何を言うべきやら。)>浦松
■霜月 零 > 「やめてくれ……!」
遂に顔を覆い始める。この場で唯一の男性、そのプライドはもうズタズタである。
「……俺も、やってみるか」
そして、そんなことを口にする。
■浦松時子 > 蒼穹を姿をじっと見る。
長年生きていると時々この手の人物に出会うときがある。
とにかく底が知れない、どんな人物なのか全く見当もつかない。
そんな人物だ。
「蒼穹さんですね、よろしくお願いします」
心なしか声が真面目だ>蒼穹
■レイチェル > 「……ま。とりあえず、浦松時子、あんたのすげー技も見れたことだし、零の妹のことも聞けたことだし、オレはそろそろこの辺りで失礼させて貰うぜ」
思考から虫を追いやり。追い出し。捨て去った!
そうして、時子の方を見やり、申し訳無さそうな顔で小さく頭を下げた。
「いやほんと悪かったな、浦松時子……また会った時は、よろしくな……」
そう言って、小さく手を振ると、クロークを翻し去っていく――。
■霜月 零 > 「……あいつ、ほんっとーに虫ダメなんだな」
若干呆けたように言う。
まさか、ここまで苦手だったとは。まあ、本当に人間、苦手なものは苦手であるのだが。
■蒼穹 > ………ああ、キミは"分かる"人物なのかなぁ。
なら、ちょっと言い直すね。どうも、何処にでもいる破壊神、蒼穹《ソラ》だよ。宜しくねー。
(突き詰めるような視線を感じる。何だか、見透かされるような気がするので、先に、ネタばらししておこうか。)
ん、おつかれー。
(去っていく背に手を振って見送りつつ。)
ご案内:「第一演習場」からレイチェルさんが去りました。
■霜月 零 > 「……さて、恥でも雪ぐか」
レイチェルを見送り、やれやれと言った顔で中に入って行く。
分不相応にも、その訓練に挑むようだ。
■蒼穹 > 雪辱戦。…みんなやるのねあれ。
(ぽつりと一声。過酷って言われてる訓練がああも簡単に越えられていいのか分からないけれど。)
■浦松時子 > 「お疲れさまです~」
嫌われたわけではないので安心したような声で>レイチェル
「破壊神さんですか、なるほど…どおりで」
まあ危険な類ではあるが敵意はないだろうと思い。
「はい~まあアレです、乙女の感ってやつですね~」
正確には長生きの感だが>蒼穹
「えっと、頑張ってくださいね~」
零の実力はよくわからないのでとりあえずやる分には止めはしない>零
■蒼穹 > ありゃ、信じちゃうんだね。自称扱いじゃなくって。
乙女…ねえ。何か乙女とは…ああいや、何でもない。
(虫使いの乙女…とは。それって、乙女って言うのだろうか。)>浦松
■浦松時子 > 「ここにはよくあることなんで、もう慣れました」
にこりと微笑んで。
「いや~私は零さんに戦い方なんて人それぞれなんですよって見本用にやっただけで、まさかこんな流れになるとは」
どうしてこうなったんだろうとため息をついて
「あの、零さんって、強いんですか?場合によっては止めないといけないかも」>蒼穹
■霜月 零 > 「まあ、何とかなるだろ」
気だるげに入って行き、中で小太刀二刀を抜き放つ。
「さて、来な」
告げる。
箱が開き、四隅から獣が現れる。
「アレだな……こういう「手抜き」は、どーかとは思うけどな」
敵が四方からくる。四方から同時攻撃される。
そんなの、そもそも前提として何とでもなるシチュエーションだという事を、零は知っているのだ。
中央で、そのまま立っている。と、一匹の犬が襲ってくる!
「そこが、ヌルいんだよっ!!」
小さく身を躱し、交差。
すれ違いざまに首を掻き切り、そのまま後ろを向かず前へ走っていく。
■蒼穹 > まぁ、そうだね。
…さぁ、知らない。
下手すりゃ危ないかもしれないねー…。
(そうはいいながらも傍観気味である。)
…ま、何とかなりそうじゃん?>浦松
■浦松時子 > 「まあ、まずは先手を取った、と言ったところですね」
零の姿を見つつ蒼穹の方を向いて
「私も彼が戦うのは初めて見ましたが、思ったよりやるじゃないですか、結構ネガティブな台詞が多いから心配だったんですが」
今の所は安心して見られるなと思いつつ>蒼穹
■霜月 零 > 残った犬がそろって、後ろから迫る。が……
「霜月流、八重垣ってな」
それこそが、狙い。
四方を囲まれている状況から一方を突破し、そちらに走り抜ける。
それにより、包囲を抜け、敵を「一直線上」に纏めることが出来るのが、新陰流より流入した霜月流の体捌き…八重垣である。
まず二匹目、左手の小太刀を投げつける。
大口を開けて飛び掛かってきた犬は、エサ代わりに鋭利な刃物を口にし転がる……ここまでは安定行動。
■蒼穹 > んー、ネガもポジも関係ないって。結局実力次第かな。
でも上手いねー、彼。中々やると思うよ。誰かも知らないけどさ。
(やっぱり完全な傍観体勢。御生憎様、犬に遅れをとることは以降もなさそうな気がする。)>浦松
■霜月 零 > そして、ここからが難題。
先程のレイチェルほどの体捌きは出来ない零は……正直、この近距離でこの二匹を同時に捌くことが出来ない。
が、この場を切り抜ける事は、出来る。
「おらっ!」
ぎりぎり、もう方向転換出来ない距離まで引き付けて……三匹目を、斬り払う。
三匹目は、処理出来た。が、四匹目に、迎撃が追いつかない。
ので。
「……っつぅ!」
左手を、差し出した。
■浦松時子 > 「体術も…まあ及第点ですね」
江戸時代後期の腕の立つ侍程度の腕はある…だが。
「ちょっと、危ないかも」
それでもまだ手を出さない、彼のプライドが傷つく。
彼に必要なのは精神的な成長なのだから。
「蒼穹さん、一応…ギリギリまで待ってください、本気で命に関わると思ったら手を出してください」>蒼穹
■霜月 零 > 「い、っつう……!」
痛い。激痛が走る。腕が引き千切られそうになる。
が、前後に少し揺すって力を逃がしてやりながら、右手の小太刀でその犬の首を一突き。
「とっとと……消えろっての!」
そして、そのまま上に斬り払う。
「……やめときゃよかった」
犬が消滅し、訓練はクリア……だが、左腕からは大量に出血し、顔面は蒼白だ。
「あー……」
血が抜ける。ああ、やっぱり分不相応なことは、するもんじゃない。
■霜月 零 > 「まだ、繋がってるな……」
左腕の状態を確認。致命傷ではないし、しっかりと治癒すれば何とかなりそうではあるが……この負傷では、訓練クリアとは言えないだろう。
その場を切り抜けても、放っておいても死ぬダメージなのだから。
「……すまん、治療器具ってあるか?」
ふらふらと中から出ながら、見ていた二人に問い掛ける。
■蒼穹 > わぁお。
(おっと、読みが外れたか。そんな様相で感嘆。)
…私は見てるだけのつもりだったんだけどな。
トキコが助けたらどうかな?楽勝でしょ。まぁ、危なくなったら多少は…おっと。
―――終わったね。
(そうこうしているうちに、一連の戦闘は終了したようだった。)>浦松
ん、御疲れー。災難だったみたいだね。
(しれっと、手を振ってみる。)>霜月
■蒼穹 > 治療器具…さぁ、トキコ、知ってる?
(野次馬故に、知らない様だった。)
■霜月 零 > 「災難でもなんでもねーよ……想定してたダメージだ」
強がりではない。
そもそも、綺麗に捌くなんてできないのだ。
何のことはない……外から見て、おおよその動きを予習して、対策を練った上で、更にこのダメージを負って、やっと何とかなる。
そういう見立てをした上で、挑んだのだ。
「もー少し綺麗にやれりゃあ、格好もついたんだけどなぁ……」
■浦松時子 > 「だめですよ無理しちゃ」
ため息を吐いて零の方を見て
「えっとお、ありましたっけ?ちょっと探してみます」
あるかどうかは知らない模様
とりあえずあたりを探し回って。
「ありましたよ~」
救急箱その他の医療器具を持ってくる。
■蒼穹 > あれ…そーなのかー。
さて、皆やっちゃったかな?
私はこれにて失礼するよ。
ああそれと、止血と消毒をさっさと済ませて、早めに治療魔法でも浴びると良いよ。それじゃ、失礼するね。
(後ろ手を振りながら、その場を若干の駆け足で後にした。)
ご案内:「第一演習場」から蒼穹さんが去りました。
■霜月 零 > 「わりぃ、助かる……」
医療器具を受け取り、案外手際よく左手を治療……取り敢えずの応急処置だが……をこなす。
「……駄目だな、こりゃ」
そして、結果として恥をさらすだけの結果になったことに、溜息を吐く。
「ああ、じゃあな」
そして、右手で手を振って、蒼穹を見送った。
■浦松時子 > 「お疲れ様でした~」
蒼穹を見送って。
「ん~零さんはもう少し自信をもっていいんですよ、あれだって本当は一番きつい演習ですから」
その割には前2人はあっさり風味だったが。
「あなたはまだ若い、ならばまだまだ伸びしろはありますよ」
■霜月 零 > 「瞬殺しといてよく言うぜ……」
呆れ顔である。
「俺が左腕一本捨てて何とか処理出来た相手を、あの風紀委員も、アンタも、無傷で瞬殺したじゃねーか。年齢がどうこうにしても……無様すぎる」
歯噛みする。わかっていても、その差を嘆かざるを得ない。
口から「だから、俺は才能がないんだ」と言う言葉が出そうになるのを必死で呑み込む。
……それを今口にしたら。自分の全てを否定しきってしまう気がしたから。
■浦松時子 > 「そりゃあ私300年生きてますもの、経験値が桁違いですって」
コロコロ笑って。
「零さん、ゆっくりでいいんですよ、時間はたっぷりあります、刀だけであれだけできるんですから、それでもすぐに強くなりたいなら…」
「一度鉄火場に踏み入るのもいいかもしれませんね、荒療治ですけど」
正直才能はあると思う、だが自分の殻に閉じこもっている。
零への評価はこんな感じだ。
■霜月 零 > 「……戦場、か」
一回、本当に修羅をくぐらないといけないかもしれない。
その思いは、確かにある。
「……しかしまあ、あっさりと言ってくれるな。300年ってなんだよ」
空元気ではあるが……苦笑を返す。
■浦松時子 > 「本当ですよ正徳5年生まれ、私が3歳ぐらいの時から暴れん坊将軍が暴れだしたんですよ~」
応急処置は終わって背伸びをして
「私はあいにくそういう荒事向きではないので案内はできませんが…レイチェルさんみたいな子なら知ってるかもしれませんよ、それじゃ、私も失礼します」
「あ、そうそう、ケガはちゃんとしたところで見てもらいなさいね~」
一礼して去っていく
ご案内:「第一演習場」から浦松時子さんが去りました。
■霜月 零 > 「……風紀委員、なあ」
正直、特定の委員会に所属する気はなかったのだが。
「まあ、手っ取り早くはあるか」
実戦を経験するには、ちょうどいい……そういう場所でもある。
不純ではあるが、考慮はすべきか……そう思いながら、その場を後にした。
ご案内:「第一演習場」から霜月 零さんが去りました。
ご案内:「第一演習場」に橘 臨助さんが現れました。
■橘 臨助 > 「…やるか…」
人が居ないのを見計らって、演習場に立ち入る。
「…四大元素、いい加減扱えるようにならねえとな」
■橘 臨助 > 「…時に超え時にありし断りよ。言葉により永遠と成した"モノ"達よ。
対象は火。燃え、溶け、変化させる力と世界の象徴。サラマンドラよ、我が右手に何時の恩恵を与え給えーー」
■橘 臨助 > ーーマナが手に収束する。集める、というより…それは釣り、手繰り寄せる感覚に近い。空っぽの質量を握りしめる確かな感触。これは既に慣れたモノだ。あとは詠唱の懇願どおり、確かな熱が手のひらを焼かんばかりに感じさせてくれるだけーー
■橘 臨助 > ーーなのだが。
「…っ…ちっ、またこれだけか…」
そうして現れた火はまさに『灯る』と言う表現が適切な程度の大きさで、正直、マッチを擦ったほうがずっと早い熱量と大きさだった。
■橘 臨助 > ーーその後も別のアプローチをしてみるが、どれも大概、実を結ばない。北欧、東洋と試したが手応えは無いままだ。
「…まだ基礎の基礎が足りて無いってのか。」
仕方ない、またいつもの奴をやろうと腹をくくった
■橘 臨助 > それは至ってシンプルな魔法だ。どの魔術も、精神に干渉するモノであっても、マナを集め、物質世界に放出する事には変わり無い。マナの収束と放出が魔法の基本である事。これは言うまでも無いだろう
■橘 臨助 > そして彼にはコレしかでき無い。なんの属性もつけられずただ飛ばすだけの事しかでき無い。とんだ落ちこぼれである。だが、雨だれ石を穿つというかーー
■橘 臨助 > 「集え。」
その一言で集められたマナの量は先程の比では無い。ただ集めることに集中するのだから当然、膨大なマナを集められるだろうがそれにしても少々異常な量だ。
■橘 臨助 > 「放て、《ホワイト・ブラスト》」
ーーそして、その一言とともに突き出された拳からは、集めに集められたマナが、堰を切って奔流する。その威力は並みの兵器の比では無い。小島ひとつなら岩山に出来るほどだろうか
■橘 臨助 > 「…まだ壊せねえか、"この壁"。まだまだだな…」
どうやら、この施設の壁をぶち壊すのが当面の目標らしく。目標へ向けて、またマナを収束させる。
ーー先程の火を扱う魔術程度になら、あまりにも過剰なマナの量。おそらくマナの量と放出に関しては問題はなく、別の問題があるのだろうが、当人はわかってい無い