2016/06/12 のログ
五代 基一郎 > 「君の”質”として出来る”かも”しれないけど、君自身を考えればね」

綾瀬自身の異能は把握している。表層的なものであれば穏やかな日常的なものであるが。
綾瀬自身やろうとは思えばそれは、というものをさておいても。
綾瀬の心象的には出来ないだろうと思える。
そういった……所謂物騒なことは。一枚裏返せばこちら側の人間になれるのだろうが。
それは今ではないだろうし。

「そういうのはどこにでもあると言ってしまえばそれだけど……
 そうだな。ある種の本質的な面だよな。君の言う通り愉快な話ではないもので。」

それは先に言うように。能力が、力のという差異はあれど。
そして場所が違えどそれは……この世界の、縮図である島の本質的なものを見せていたと
語るに十分ではないのだろうか。

「いいじゃないか。女性が着飾るのは良い趣味だと思うよ。
 言い方がアレだけど。俺みたいな服装とか眼鏡一つとかより余程お金はかかるだろうし。」

仕送りに関してからその印象からはまた、別のものを察せられるのか。
たださておき綾瀬自身のまだ知らない部分が少し開いて見えた。

「そうなるね。そしてそういう人は多くいる。
 どうすることもできないかね。人より多く物事が出来る者は、出来ない人間より多く出来ることは自明の理であるし
 それは落第街に限った話ではない。
 落第街の、でもなくても君自身三年間の学生生活で感じる部分は無かったわけでは……ないんじゃないかな。」

何か核心的なものをぼかしたような物言いが続く。
その部分が何かを、わかっているのだが提示はせずに
綾瀬自身に委ねるよう続く。

「どのような境遇であっても、居場所があるというのは人にとって重要なものだ。
 流浪の民になるよりずっといいと。足に鎖がついていてもね。
 最もその鎖を、檻を、蓋を見せないようにしているものが、まぁ賢いというのもだけど
 そうさせているのが社会というものだろうかな。
 だからこそそれに相容れなかったり、己が敷くものがと思う……
 まぁどうであれ自分の居心地のいい場所を探すし
 作ろうとするんだろうから、こうした場所が生まれていく……みたいなね」

いや全く知りません……と綾瀬へ小さく首を振ると運ばれてきたハツとタケノコの炒め物を見やる。
部署での役割として自身の顔はそれなりに外へ出していることもあって
知っている人間には知れているだろうが、自身は余所の部署の人間のことを知るはずもない。
湯気を立てていたそれは肉とオイスターソースの匂いを漂わせていた。
若干湯気で曇った度のない眼鏡を外した。若干視界が開けた気がする。

古志野 緋色 > どうやらバレていないらしい、ホッと胸を撫で下ろすと二人にほど近い席に座る。

「チャーハン一つ」

店員に注文する、あまりお金はかけられない。
さて、いつ話しかけたものか。

「……よし、あるな」

ポケットの手帳を確認して、機会をうかがう。

綾瀬音音 > ―――――――。
やー、ええと、まあ………………。
正直、気乗りはしないですね――……。
(五代の言い方に、何をどう指しているのかは察する。
過去に二回、この島で異能で人に傷をつけたことがある。
後にも先にもその二度だけだが、必要だった事だと納得はしても思い出すとゾッとするのだ。
なので、正直にそう答える。
そういう部分で強がっても否定しても、仕方がない)

力がなければいいって話ではないですし。
力がなくても、必要だと思えば人間なんて力を作っちゃう生き物ですから
――――考えてみれば、“力”って凄く――単純なもの、なんですね
(力と言う能力に差はあれど、力、と呼ばれるそれそのものは単純だ。
それが引き起こした事件だったのだろう。
そして、当事者でなければ「怖い嫌な事件だったね」で終わらせてしまうような、そんな“些細な”事件でもある。
自身に関係ないことは安っぽい関心を示すだけで終わらせて、今では思い出されることがないのもまた、縮図の一つだろう)

んー……そうですかね。鏡の前で一人ファッションショーは楽しいですけどね。
……確かに先輩はどちらかと言えば地味ですよね……
(スーツ、もしくは地味な私服しか見たことがない気がした。
ううん、とちょっと考える姿は相変わらず何処にでもいる少女である)

そうですよね……。
結局できることが多いって言うことはそれだけで強みですし、そうでない人と比較した場合……大抵の場合、優れている、ということになりますし。
、や、うん、まあ………。
それは、そう、ですね……。
(出来ることが多い、異能魔術に限らずともそれはそれだけで強みなる。
それは、理解している。
ここに来てから、異能魔術に触れる機会が増えた。
大抵の場合は自分から見て上に属する様な能力者であったし、それは羨ましいとまでは言わなくても、決定的な“差”ではあった。
風紀委員の破壊神しかり、同じ指輪を持つ少年然り。
しかし言葉に詰まったのは“ここでの経験”では無く――それ以前の、イメージがふとよぎったせいだ。
頭を振って自身を誤魔化すように青菜を口に放り込んで。
それから無意識に思考を逸らした)
力があるって、それだけで当たり前ですが強みです。
それをどう使うか、は勿論本人次第なんですけど。
――私は悪意的に向けられたこと、殆ど無いんですけど――それって凄く、貴重なことだったんですね。
“力があれば、踏みにじるのは簡単だ”って。
考えたら単純ですよね……
(自分の環境がどれほど恵まれていたかは、考えればよく分かる。
逆に言えば、一歩間違えれば――それこそ以前この地区に足を踏み入れた時に、全く違う方向に転んでいたのだ。
それだけじゃない、一歩誤れば、それの連続なのだ。
たまたま、自分は幸運だった。
それだけだった。
目を一度閉じて、深く息を吐く)

ん……それは解ります。
自分を縛るものって、居心地がいいんです。
だって、そこにいてもいいってことでしょう?
それが居場所、って考え方も出来ると思うんです。
勿論時と場合に寄りますけど。
居心地がいい場所のほうが居場所にするなら絶対いいですしね、ましてここならなくならないっていう保証がつきますし。
――――自由に縛られる、って言うのもあるとは思いますけどね。
(ふと、視線を左手にやって。
全く、自分で言っていて耳や心が痛い話だと苦笑する。
そういう話ではないのは解っていても、である)

(そうですか、と頷いて。
美味しそうですね、と内臓肉とたけのこの炒め物を見やる。
自分の皿へと取り分けて口に運んで苦い何かを一緒に飲み込んだ。


声の音量はそこまで押さえていないから、少なくとも少女の声は聞こうと思えば話は聞こえるだろう。
但し此方は余りそちらを気にしてはいないのだが)

古志野 緋色 > 「出来る事が多い……か」

隣の少女の言葉に、ふと自分が探っている少女の事を思い出す。
完璧超人とまで謳われる彼女が、いったい何にかかわっているのか。
あんな目に遭っておきながら、再び良からぬ事にかかわっているらしい。
物騒なこの島だ、最悪死んでしまう事もあるかもしれない。
クラスはおろか学内でも無類の有名人である彼女が事件に巻き込まれれば、騒ぎは大きくなるだろう。
同じクラスの風紀委員である自分も責められる可能性がないとも言えない。
色々な心配―その中には純粋にクラスメートを気遣う気持ちも入っていた―を巡らせ、今回の行動に出たのだ。

意を決して、口を開いた。

「あの……お取り込み中の所、少々よろしいですか?」

出来るだけ声色を変えて、後々自分だとばれないように話しかける。

五代 基一郎 > 「しない方がいいし、しないならそうならないよう避ける方向のほうがいいよ。そういった方がやりやすいし。」

異能を生まれながら約束されたような環境で、とはいえ異能に目覚め
大変容前から続く普通の概念を望んでいた少女の方が
自分より異能の力の行使に躊躇いというよりも拒絶感があるのは何かの罰かとも思う。
一度あれば、二度あればと慣れていくのが人間というものの精神の適応力だ。
我ながら元々そうである連中はさておき嫌な慣れをしているなと
まざまざと見せつけられる気がしてしまうのは何への負い目だろうか。


「単純だからこそ大きい力を持つのさ。
 能力であれ、社会を維持するためというだけに作った公的な権力であってもね。
 落第街のことも、こういった機構も自分に危害が食わらなければ何とも追わない。
 落第街で生徒が事件に巻き込まれたとしても”バカな奴だ”とかどこか別のことのように
 ゴシップと共に流れて消えていく。こんな場所があること事態がおかしい話なのにさ。」

誰もが当事者であるのに誰も当事者ではないとしているのが人間だ。
そうして自分に火がつくまで知らないフリをしている。
こうして話していても、やはり嫌になってくるのが腹ただしい。
だからといって何をすることも出来ないのもまたそうである。

「見る人間のことも考えてくれるとありがたいが。
 そうだね。基本的に敵でもなく、味方ともまた違った服装を意識してるとこうなるかな
 顔も特にこれといった特徴がないのもありがたいとは思ってる。」

といってもこの島の住人なんて殆ど学生なのだから基本的に制服か否かである。
学生の制服か、風紀の制服かはたまた。
故に雑でもなく粗野でもなくまた公的な人間でもないとするとこうなるので
どちらかといえば公安寄りだな、と地味めとはしつつも
やはり女性特有の華やかさがある綾瀬に言われれば思う。
お金がかからないからこれはこれで便利なのだが。

「持たない人間からすれば、それが一握の砂であっても妬んで怖れるものだよ。
 脅すようで悪いけど君だってやろうと思えば世界を燃やし尽くすことなんて簡単にできるし。」

それが何であれ自分にはないものを持つ相手に対して人は妬み恨み
怖れ恐怖を抱く。それが力というものであれば尚更。
人は愚かで賢いからそういった見えないもの、見えるものを恐れ
またそれらが向けられた人間がその通りに生まれることもある。
綾瀬だって一歩間違えばこの落第街で別の方向に目覚めていたのかもしれない。
それは最も望まれない形で出会うことに繋がるだろうことなど、察するに易い。

そして生まれる綾瀬とはまた別だろうものを青菜の残りで塞ぎ流す。
蓋をしなければトドメどなくそのそれは沸きだし続けていきそうだった。

「……黄昏時には不要かな。まぁ君の言う通り自由に縛られるというものだけど。
 不要というより、そうだな。
 その縛るものが何ものでもないことを知ったら、鎖なんて繋がってない風船の紐みたいなものに感じると思う。
 結局そこに確かなものなんてなかったというのかな……話がなんか脱線したけど
 人は易きに流れる。水のように。孔子は水のように汚れた下へと行くのが自然であり善だと言ったけど
 人間はそこまで崇高な者じゃないし、与えれれるも与えるも楽であり都合がいいものがいい。
 醜悪で単純だが誤魔化しようのないものがここにある。
 そういった場所だねここは。この島の隠し様のない姿でもあるかな。」

眼鏡ふきつつ、ハツとの炒め物を口にしながら
出来上がっただろう五目炒飯と餃子が運ばれて来たところで
声を掛けられて。

「手短にどうぞ。ここ一応いつまでも居座っていい場所じゃないので。」

食べ放題飲み放題には時間制限があったので
一応そうは答えつつ餃子を綾瀬に薦めた。

古志野 緋色 > 「そうか……じゃ、単刀直入に行かせてもらいます」

手帳から伊都波 凛霞の顔写真を取り出し、二人に見せる。

「この女性について、何かご存知ですか?
 知っているならば、出来る限り最近の事を
 噂程度でもかまいませんので」

綾瀬音音 > ――まあ、現状はそうなりますね。
なれないとなのかなーとも思いますけど、出来れば無いほうがいいですよね……
(勿論日常生活で便利に使うか、訓練での高負荷での行使はするが、他者を傷つけることに使うのはどうしても忌避感が強い。
幸いながらそういう環境に殆ど置かれなかった、と言うものあるのかもしれないが。
現状としては、出来れば避けたい方向である。
今後のことはまだ考える段階でもないだろう)

まあ、でしょうね。
私だって関わらなければもう思い出すこともない事件だったと思います。
当たり前過ぎて、気づかないものなんですね……そういうものだと皆思ってる。
対岸の火事、じゃないですけど。
ここにいる人は力を持ってる人も多いのに。
(力が健全に使われる保証など何処にもないのに、それを信じている節は誰もがあるのだろう。
一歩間違えば、転ぶ。
その時どう転ぶかはわからない――。

ふと箸を留めて、じっと五代の顔を見た。
何となく、苛立ちを感じ取ったせいだ)

見る人間、ですかー……。
因みに先輩は好みとかあるんですか、単純な興味なんですけど。
……こう言うところに来るときは先輩みたいな服装のが適してるんでしょうね……。
まあ、確かに凄く個性的! て訳ではないですよね
(見る人間、と言えば最近頻繁に会う人間は目の前の先輩くらいなものなので参考までに、と質問を飛ばしつつ。
然しながらこう言う場所であればそういう格好が良いのだろうとマジマジとみたが――中々に難しそうな気がした)

――――――――――――そうですね。そうか、そう、なんですね。
え、……そこまで大層なことは出来ませんよ、触れてないと無理ですし
(ふと、視線が遠くへ飛んだ。
納得するような、とてつもなく苦いものを飲み込むような、そんな顔をして、頭を振った。
脳裏に過ぎったのは、この場には何の関係もない、家族の顔だ。
数瞬忙しなく視線を泳がせてから、気持ちを落ち着けるように烏龍茶を飲み干して、おかわりを頼んだ。

簡単に出来る、なんて言われても全く想像が付かなかったし、流石に無理じゃないかな、とは思ったのだが。
―――――1600度で安定維持出来るのは、確かに恐ろしい能力に含まれる、と今更ながらに気づいた)

―――ほんっとうに、耳が痛い言葉です。
そういうものなんですよね、コレも。
ううん……流石に性善説をこの場で主張するつもりはありませんし、楽で都合が良くて……ついでに解りやすいものならお互いに、利用しやすい、のかな。
損得勘定が全く無い関係は否定しませんけど、結局大抵はそこに行き着きますし。
……力でねじ伏せて、力で跳ね除けて。それが当たり前なのは――そういう事、なんでしょうね。
(隠しようもない世界は、結局力の支配する世界だ。
理屈では徐々に理解しつつあるが、抵抗感……と言うよりは不安感は強い。
とは言え今回はまだ一回目なので、そこまで怯えることもないのだろうけれど)

……??
(話しかけれられれば首を傾げたものの、写真には素直に応じる。
しばらく見つめてから、首を振った)
や、知人にはいないと思います。
噂も特には……
(初めて見る顔であったし、なので噂も知らない。
お役に立てなくてすみません、と軽く頭を下げて)

五代 基一郎 > 「慣れるためにそこらで何か焼いてこいという話でもないから、まぁ追々ね。戦うだけが全てでもないしさ。」

異能をそういった方向に使うことが出来ないと思っているのか
それがどういうものか知らせないほうがいいのかとも思うが。
危険物を知らないまま持たせておくのも、恐ろしい話でもある。
最もそれが本人の意志で封じられているのだから、今まで安全と一応は言えるもので
今後もとも思うが、先のことなどわからないものである。

「力を持っているというのに、その多くが自分の好きなようにとしている。
 それが何かと考えた事もない。権力も異能という力も異邦人であるそもそもの力……
 この街もそれによって生まれたし一応健全であると誰も保障しているわけでもなく
 暴力として行使する学生もだが見て見ぬふりする連中なんてどこでも……」

といえば言葉が詰まる。
詰まったのは綾瀬の視線があったのもあり
口の中で咀嚼するようにその後をうやむやにした。

「好みって服装の……?そら女の子なら女の子らしい服装がいいかな。
 古い感性かもしれないけど。何着ても似合いそうとかそういうのじゃなく……
 なんだろうな、あまり派手なのは好きじゃないかな。家の都合やら出る先もあって派手な服装はそれなりに見るし。
 自分のがいつも地味なのにしているのもあるけど、見る分には華やかな方がいいなというのはね。
 参考にならないヤツで悪いけど。あまり女性の服装の種別がどう、というのは知らない世界だからな……」

そういう服装関係の雑誌とかは見ないがゴシップ誌や適当にかう雑誌などでは
時折一コーナーにとはあるがそう積極的に女性の服装がどうとかは知らない。
大体会う異性殆ど学生服の時が多いのだ。下手せずとも同居している人間のほうが女性の服装に詳しいだろう。

「そういうもんだよ。大体今君は大気に触れているんだから
 やろうと思えばこの店燃やすことも楽でしょう。やらないでね。」

綾瀬自身をえぐるつもりはなく、ないが故にそれで話を打ち切って。
能力については茶化しつつも綾瀬が持っているものが如何に危険なものかは伝えておく。
物の燃焼温度なんてそういった異能者にとっては驚くほど低い温度でしかないだろう。

「まぁそこはほら、ね。何かしらの安心を得たいからなんだろうけど。
 俺から見たら君はもう十分一人でもと思えるよ。歩き出すのは、ね。
 ここでのことじゃなくてね。君自身として。
 結局人間だからね。ある程度は察せられるよ。そして力があるのが、そう敷くのが大体のどこでも同じ風にさ。
 残念ながら大変容が始まるよりはるか前、西暦が生まれる前ぐらいから
 力が全てではあった。形と名前を変えては時代に住みついてるけど。
 それを誤魔化しつつないように見せているか、いないかの違いかな。
 」

ここはある種……裸の世界だ。
そういった色々むき出しになっている世界で、一人でもとなれたときこそ
本当に一人として確立できるのだろうかとも思いながら
出来ればそうというだけで落ち着かないだろうか……とも
思いながら餃子に手を付けた。

「いえ、知りませんが。」

その写真が誰、とも何とも聞かなかったしそれ以上は特に言葉にしなかった。
こういった場所に来ること自体なれていない者もいる。
おそらく物騒なことであろうそういった余計なに巻き込まれるかもしれない所には
関わりたくはなかった。
というよりそもそも誰なのか知らなかった。
飯食って話している最中に知らない人間について聞かれても困る。
別の場所で別の人間に聞いて欲しいものだ。

なんだかなと思いつつ五目炒飯を半分とり始めると店員が伝票を持ってきた。
お安いが、うまかった。

古志野 緋色 > 「そうですか……
 いや、失礼しました」

当たり前と言えば当たり前である。
我ながら効率の悪い調べ方である、刑事ドラマを少し見過ぎただろうか。

いつの間にか運ばれてきたチャーハンを頬張りながら呟く。

「探偵の真似事なんざ、するモンじゃねぇな……」

古志野 緋色18歳、心に空っ風が吹いた気分である。

綾瀬音音 > 流石にそこまで言われるとは思ってませんけど。
……はい、解りました。
適性って言葉もありますしね
(一応暴走させたことのない能力ではあるし、通常下では安定して使える能力である。
自分にとって異能は少しコツのいる手足、程度の物だ、変にパニクったりしなければ変な動きをすることもない――と言うのが自己判断である。
自分の適性も解らないし、まあ、全て今のところは、と言う話であるが。)

いやまあ力というものは本来確りと律して使わないといけないものだとは思いますけれど、そうでない人はやっぱりいるでしょうし、でもそんなふうにはなりたくないなーと個人的には……、

って、先輩?
(つらつらと流れてきた言ってしまえば力への否定の言葉に、首を傾げて見つめる。
いや、彼の簡単に聞いた経歴のようなもの、などから察するに余り“力”に対してはあまりよい印象を思っていない雰囲気は感じ取っていたのだが、それがもう少し、形が出来て手が届きそうな気がしたのは気のせいか。
しかし飲み込まれてしまうのならその先を促すでもなく)

や、良いんじゃないですか、私も女の子らしいお洋服好きですしね。
先輩が女の子の服にくわしかったらそれはそれでびっくりですけれど……あんまり派手じゃなくて尚且つそれなりに華やかな服、ですね。
先輩も少しお洒落したら良いのに……と思いますけど、それは好みですしね。
いえいえ、参考にさせていただきます。
(然しながら派手な服装はよく見る、とはなんだろうと思いつつ。
当然ながら彼の家の事情等々は知らないので首を少しばかり傾げただけであったが。
さて、先ほどの服装の話に繋がるが、自分の服装は華やかなのか。女の子っぽいとは思うのだが)

や、やらないですよ!?
大体そんなことしたら低体温で倒れますから!!
………。
(大気は拡散性が強いので温度を保つのが大変なのだが、この位の大きさの室内なら――と思って口を噤み、結局は曖昧に笑った。
試したいとは思わないし、機会も無いと思いたい。
危険だ、と言外に言われれば茶化されたにもかかわらずその笑みのまま頷きはしたけれど。
普通に自分の能力の情報が漏れているのに驚かないわけではないが、以前初対面の公安の人間から言われたこともあり、そんなものだろう、位の気持ちである。
慣れってある程度大事だ)

……先輩って痛いところ突いてきますよね、本当に。
外した所で何がもう変わるわけじゃないのも解るんですけど、何でなんでしょうね。
力を持ったら大体することは決まってる、気はしますね、今まで話したことを考えると。
――――――なんて言うか、その……って言うことは、この島の、この落第街の様な世界が、本当の世界、なんですかね……
(この世界の裏の部分ではなく、此方が本当は表なのだろうか。
いや、裏/表ではなくて此方側とあちら側とと言ったほうが正しいのか。
力がなければ、と言うことは逆を言えば力がなければ、ということもでもある。
そう言った意味では幸運なのだろう。
そう思うことにした。

自分も五目炒飯と餃子に手を付けつつ。

古志野には申し訳無さそうに頭を下げるが、それ以上をするでもない。
五代がそれで話を終わらせようとしたのも感じ取っていたし、本当に何も知らない以上力になれることもない。
力になりたい、と思うにはこの場所は些か危険な場所だ。
写真の顔と、彼の顔くらいは覚えておこうと思うのが精一杯だ、

伝票が運ばれてきて、そろそろ時間ですかね、と少しペースを上げてテーブルに乗った皿の中身を口に運ぶ)

古志野 緋色 > みーじーめーみーじーめー おーれってみーじーめー♪
心の中で替え歌を歌いながらチャーハンを食べる
正直涙が出そうだ

「ハァ……」

今更ながら自分の杜撰な計画に嫌気が差す、本当にドラマにあてられてしまっただろうか。
正直、軽く酔っていたかもしれない、人相が悪くて子供に泣かれてしまった事も相まって気分がめいっていた矢先に
謎を匂わせるクラスの優等生の言葉
もちろん心配していたのは本心からだ、しかし少々暴走しすぎた。

「……ごちそうさん」

お代をテーブルの上に置き、迷惑をかけてしまった二人に軽く会釈をすると彼は店を後にした。

その夜、枕に顔をうずめてひたすら悶えたという、因果応報

ご案内:「落第街 中華料理屋」から古志野 緋色さんが去りました。
五代 基一郎 > 「言わない言わない。焼くならもっと食べれる物がいい」

■エイジャックス>「肉と魚以外でな」

最近は特に作ってもらっているのでそういった懸念はないが
一時期まで大体不摂生と言えるような食生活ではあったことを
揶揄してかその姿には似つかわしくない食品の否定により砕いた。

■エイジャックス>「律するというのは規範やモラリティというものが確立している社会だからこそだ。
          それがあるのならば、その中にいた人間としてはそうであることが望ましいとしか言えないな。」

人間は誰でも聖人ではない。性善説など最初から信じるつもりではないが
と否定的な言葉が黒猫から続き。ただ五代は黙って炒飯を食んだ。
綾瀬音音には言うことではないだろう、知ることでもないだろうと言う様に。
蓋をして。

「言っておいて難しい注文みたいに聞こえるけど、それが出来るのが女の子なのかな。
 いやまぁ……なんだろうね。そういう機会があったら考えるよ。
 卒業プロムほどじゃないけどイベントはあるからさ。そういう時ねそういう時。」

派手さがわかる程度の人間は見たため、それとは別の華やかさはあると感じている。
何事も行き過ぎたものは忌避されるし着る人間に会うかもある。
服に着られる姿もあろう。今の綾瀬は見ていて、落ち着いてはいるが華やかさは感じられる。
纏まりがあるようには思える。思えるからここらでは華だから些か危ないだろうと思うのは
何なる類の過保護のようなものだろうか。
さておきそれらは口には出さず、口には炒飯を入れた。

「そういう方向の考え方もあるってことだよ。
 そうしたベクトルに行くのが人間でもあるしさ。」

嫌な話ではある。公安のあれがどういう意図で接触していたのかは
知りはしないし接触があったことも知らないが現状のからすれば
綾瀬音音は”テロリストの女”だったわけであるから当然それなりに探りは入れられていたことなど言う必要などあるまい。
気分の良い話ではないから言うことなどはないが。
補足すればそうした女とこういった場所で食事している風紀の男もだいぶ醜聞程度にまずいのはさておこう。

「嫌な奴だとは自覚してるよ。誰も言わないことを言ってるからね。
 何故と言えば……自分がどこにいるか。いたかを自分が見てわかる物だからじゃないかな。
 それを見ていれば自分が何をしてきたか、何があったか。誰かがわかる。
 なければ何ものであったかわからない。消えてしまうかもしれないという怖れかな……それを持ち続けている理由。
 本当はその時間に何が起きていたかなんて……いや、ごめん。忘れて。」

それ以上は、と目で訴えるエイジャックスにも詫びつつ口を拭う。
縋るとはそういうことではないだろうかと。
過去に実際何があったか、それがその時幸福であったとしても
今それに縋るということは幸福であったことではなく、あったことに縋りたいがための名札でないだろうか
本当は浮いてしまった自分が世界にいた印を見ていたいだけではなどと言うのは
憚られることだ。まだ歩きはじめた綾瀬音音には。


「本質的な話は一緒で、大体規範やそういったもの……例えばこの島じゃ常世財団が
 それとそれ以外みたいな区切りを作っているんだろう。同じ島の中なのだから、一緒なんだけどさ。
 学園だって見えないようにはしているが……要するに能力主義だ。
 古来からもそうだったろうけど、その基準が変わってきただけだし。
 愉快な話ではないけど。
 あとそうなると力を持つものがどうなるかも、変わった話じゃない。」

場所が違えどそういう人間の根本的な部分は同じだ。
持たないものはより持たないものを虐げ、持たないものは虐げられ続け
持つものは持たないものを、持つものはより持つようにと。
故に、持てば奪いに行くような強欲さというもの誰しもが持っている罪であると。
持たぬものもまた……

「帰りに甘い物食べてこうか。今の時期ならもう氷物はやってるでしょ」

そのわき流れてきたものを、口にした水で流すように
本日の活動が終わることを告げた。

綾瀬音音 > ……焼き野菜くらいなら作れますけど、エイジャックス君お魚嫌いなのかな……?
(猫といえば魚。
そんなピントの外れた疑問を呈してから。
こんなのだから当然だが、動物を飼ったことはない。
彼が飼猫なのか、と言われればよく知らないのだが)

ええと、要するにモラルも規範もない世界では無用……?
いやでも、やっぱりそういうものは本来乱用しちゃいけないものだ、と…………ん、
(本来、が何の何処を指すのか酷く曖昧なことに気づいて、口を噤んだ。
さっきからさんざん話してきた話でもある。
力がすべての世界において、力を使わないというのは即ち、踏みにじられるということだ。
だから口を噤むしか無かった)

んー……まあ趣味に左右されるとは思いますが何となくは。
プロムってダンスパーティーみたいなのでしたっけ? 単語は聞いたことあるんですけど。
ちょっとお洒落した先輩は気になるので是非。
(自分的には好きな洋服を好きなように――似合うかどうかはある程度気にはしているが――着ているので、そこまで深く考えているわけでもなく。
とは言え場所によっては服装は変えないと、と言う一種のTPOは理解したので、多少は気を使おうとは思うのである。
それはそれとしてお洒落した先輩は興味があります、と少し前のめりになった。
気になる)

うううう……そういう方向に今まで考えたこともいや全く無いって言ったら嘘ですけど、殆どありませんでした……。
(公安に関しては単純に帰りをたまたま送ってもらっただけの話だったし、そも白崎と付き合う前の話ではあるが。
当然ながら自分のプライバシーというものが何処まで守られており、何処まで漏れてるかなどは知らないし、知らないほうが幸せだろう、と言う認識もある。それも含めてのこの男から分け与えられた、とも言うべき異能を申告していない理由である。
因みに少女はそこまで全然意識は行っていない。
一応テロリストと言うには少々お粗末な顛末でもあったのだし)

―――――。
先輩ってやっぱり優しいと思いますよ、うん。
普通は人間嫌な奴にはなりたくないですしね。
ありがとうございます、でも、もうちょっとだけ。
ちゃんと捨てますから
(へらっと、少しだけ無理の浮かぶ笑みを浮かべる。
誰だって、こんなことはいいたくないだろうに、ちゃんと言葉にしてくれる人は大切だと思う。
言葉にされて、きっとそうなんだと思っても。
その、幸せだった――裏を返せば今は幸せではないかもしれない、だなんて事実から少しだけ目をそらしていたかった。
かつていた場所。大切な人の隣。
そこはやっぱり、掛け替えのない場所だった。
少なくとも、去年の夏までは。
もう、そこには永遠に戻ることが無いとは解っていても。

その代わり、と言うわけでもないけれど。
捨てると、はっきりと口にして。
もうすぐ1年経つのだ。区切りは――いい加減必要な時期だ)

でも精神的なって言うか認識的な区切りはやっぱりありますよ。
実際は曖昧かつ混ざり合っているのは解りましたけど。
……まあ、異能のデータとかがっちり取られていることも考えればそうですよね……。
求められる能力の違いはあるとは思います。
――――そうですね……。
(言わんとしていることは解る。
持つ者、持たない者、どちらを選びたいかといえば持つ者を選びたいに決まっている。
その欲望に際限がないのも、良く聞く話だ。
軽く頭を振った)

そうですね、結構食べたからかるーくいちご練乳位で……
(それは果たして軽いのか。
そんな事を言いながら活動終了と甘味には頷いて。
ほっと息を吐き出すのはまだ慣れてないせいなのか、それとも別の何かなのか。
ともあれ、連れ立ってまた“日常”と言う仮初に向かうのだ)

ご案内:「落第街 中華料理屋」から五代 基一郎さんが去りました。
ご案内:「落第街 中華料理屋」から綾瀬音音さんが去りました。
ご案内:「高峰司の病室」に高峰 司さんが現れました。
高峰 司 > 「…………」

ごしごし、と目を拭く。
流石に疲れているのか、目を覚ましてからまた何度か寝てしまった。
……迎えはまだ来ない。

ご案内:「高峰司の病室」に蕎麦屋さんが現れました。
蕎麦屋 > 窓の外からぼへぼへぼへ、と排気音。病院の前で止まった。

暫くして――

「はい、毎度、と。」

開いた窓からひょい、蕎麦屋侵入の図である。
受付?行きましたけど身分聞かれるので帰りました。

高峰 司 > 「……何してんだ、オマエ」

ジト目で闖入者を見る。いやホントに何してんだ。
……ちなみに、目は若干充血しており、頬には涙の跡。
勘が良ければ『泣いていた』のが分かるかもしれない。

蕎麦屋 > 「え。何と言われましても――」

ひょいひょいと、大きい背丈を丸めて中へと潜り込む。
片手には何か持ったまま。

「蕎麦の出前ですが。」

いや、食いたいとか言ってませんでした?と、ことり。
ベッド備え付けの机に置いたのは、熱々のかけ蕎麦である。

「後はついでに、諸々のお話でしょうかね?
 その前にもうちょっと泣いておきます?」

気が付けば、容赦がない。
まぁ、容赦をする必要もこの主人ならないと思っているだけだが。

高峰 司 > 「だからって病室に持ってくるかフツー……」

ジト目。普通はあり得ないだろ、と突っ込むが、なんだかんだで食べる準備をする。
バレたら怒られそうだ。

「……うっせー。そこは気付かねー振りしとけよ」

容赦なく突っ込まれたら、むすっとして目を逸らす。
……泣いていたことは、否定しない。

蕎麦屋 > 「はい、こちとら天下無敵の不法入島者なもので。」

普通なんて知っちゃこっちゃありません。
さっきも妖怪だとか言われたばかりでございますし。

「そちらの方がよろしかったです?
 ……まぁ、契約してからこっち、話をする機会もありませんでしたからねぇ。」

来客用の椅子を引き寄せて座る。
とりあえずは、蕎麦喰うの待ちの姿勢。

高峰 司 > 「神話の戦乙女は、常識では測れないってか?」

深く考えるのを止め、蕎麦に口を付ける。
……美味しかった。ちょっと腹立つことに。

「……美味いな、これ。で、なんか話したい事でもあんのかよ?」

ずずー、と蕎麦をすすりつつ問い掛ける。
この手のコミュニケーションは、未だに苦手である。

蕎麦屋 > 「いえ、蕎麦屋は神出鬼没なだけですよ。」

戦乙女であろうが常識は――多分、ある。

「いや、私も常識はありますからね?――はい、素材から拘った自家製手打ちでございますよ。
 ……え、いえね。実際のところ何するつもりなのかくらいは聞いておいてもいいかと思いまして。

 ――結構いろいろ『居る』でしょう?私と、あそこの烏以外にも。」

窓の外、二羽の烏が揃ってカァ、と鳴いた。
戦力が要るとは聞いたが、実際何をするのか、までは聞いていない。
そしてその集めた戦力は、私以外にも相当いる、程度の類推はつく。

何かするにしても。随分と先の話なのだろうが。

高峰 司 > 「蕎麦屋が神出鬼没でたまるか」

普通そんなに神出鬼没じゃない。店を構えろ店を。

「……オマエにはまあ、聞く権利はあるよな。アタシの目的」

問われれば、はぁ、と溜息。
少し考え……端的に述べる事にした。

「アタシの実家……高峰家を潰す。それがアタシの目的だ」

端的に。結論だけを。
何の飾りも無く、率直に告げた。

蕎麦屋 > 「まぁ、契約が果たされたら考えなくもありません。」

結局夜鳴き蕎麦屋やってそうですけれどね。

「はー……実家。実家。ほほう。」

聞いてみれば、腕組み。
何処かと戦争始める気なのは想像が付いていたが。
ちょいとばかり予想外の答え――戦争相手だった。

「またなんで滅ぼすなんて物騒な話にまでこじれたんです?それ。」

当然、気にはなる。

ご案内:「高峰司の病室」に陽実 凛さんが現れました。
高峰 司 > 「……アタシの家はさ、ルーンの大家なんだよ。いや、だった、だな」

溜息交じりに話し始める。今まで、親友にしか話した事のない自分の歴史を。

「ただ、アタシが生まれる前まで、魔力のないカスみてぇなのしか生まれなくなってたらしくてな。だから、平均の魔力量持ってるアタシが生まれた時は大層喜んだそーだ。
……その結果、アタシは『次代の高峰』としてのみ育てられた。ルーンを修め、高峰再興の礎になる事のみを求められてな」

高峰司と言う個人には価値はなかった。
ただひたすらに、高峰の家を継ぐ者としてのみ育てられ……それ以外の価値を見出されなかった。

「だから、アタシは人に愛なんてなく、自己利益のためだけにしか動けないと悟った。そもそも……あの家はもう詰んでやがる。平均程度でのぼせ上がってトチ狂う家に、未来なんざあるもんか。
だもんで、アタシは家を出た。けど、しつこくてな……アタシを連れ戻そうと躍起になってやがる。
だから、決めた」

それは、嫌悪と怒りの決断。
そして……諦観の決断でもあった。

「詰んだ癖に、悪足掻きしかできないあの家を。どうしようもなく堕ち切ったクズみてぇな家を。
アイツらが『次代の高峰』として期待したアタシ手ずから、終わらせる。完全なトドメを刺す。
……それが、アタシの目的だ」

陽実 凛 > 一方その頃、窓の外。

二羽の見た事があるような烏を見つけて追跡する女生徒が一人おりました。

病院の塀を越え。袖の中からロープ系が届くか謎なので、短刀の白木の鞘が烏に飛びました。

別の烏なら八つ当たり、見覚えのある烏なら刺さる危険がなくても先に気付くでしょう、きっと。

「てがかり、みぃつけた・・・」

蕎麦屋 > 「はぁ、なかなかトンチキな事やってる家系ですねぇ――
 魔力なんてある程度は血で受け継がれるモノでしょうに、なんでそんな薄くなるのか、分りかねますけれど」

首を傾げる。
普通はそうだろう。薄くなる前に近親婚なり、他の家からなり、魔力引く血を引いてくるものだ。
そうして受け継がれるモノが、なくなるというのは普通に考えれば中々、起こりえない。

「はい、滅ぼす理由に関しては把握しましたよ。
 ――先の事しっかり考えられているなら、まぁ大丈夫でしょう。」

聞く、というのは半分。そこに諦観が混ざるのはいただけないが。
少なくとも現状に諦観しているわけではないなら、それでいい。

と。袖からするりと、硬貨を一枚。
何処にでもある100円玉をぴん、と弾いた。

「――あら、お客さんのようで。」

弾いた100円玉は拳銃弾のように跳んで、飛来する鞘にぶち当たる。
一拍遅れて、ばさばさ、カァカァとけたたましく声をあげ飛び去る、烏が二羽。

高峰 司 > 「……原因については、見当がついてるんだけどな」

次代の高峰として見せられた『アレ』。
その時、司は思ったものだ。

『どう考えても、コレが原因だろバカめ』と。

そして、そう言っている間に飛ばされる100円……と、飛び去るフギンとムニン。

「……客?」

外に向けてルーンガンドを構え、召喚術を準備する。
さて、誰を呼ぶべきか……

蕎麦屋 > 「ほう。――原因までは流石に秘匿ですか?」

言わなかった、ということは多分聞いたところで聞けそうにない。
外で騒ぐ二羽から聞いた話と、今までの情報を組み合わせるとそういう推測になる。

「……いや、病室で召喚とかしないでくださいね?」

まっとうな反応。侵入したお前が言うのか。
しばらく待ってれば入ってくるでしょう。どこから飛んだかは見えたでしょうし。

陽実 凛 > 「む。」

弾かれた。短刀を抜き身で持ったままだと病院では咎められそうなので、鞘をまず回収しにダッシュして、キャッチ。
鞘に仕舞って短刀をコートの袖に仕舞い。

しかし、これであの部屋に居るのが、カラス2匹に好意的な存在と解りました。
後はどう接触するか。窓の高さと位置を外から覗き込み。
空いてる窓との距離を測ります。登れるとっかかりあるかな。

高峰 司 > 「……言ったら、オマエキレそうだもんよ」

言葉を濁す。
……なんせ、原因が原因である。正直、言いたくない。

「いや、いざとなったらやるぞアタシは……つーか、オマエなんでそんなに悠長なんだよ」

襲われたのオマエの同胞だろ、と。寧ろ最大限警戒して然るべきではなかろうか。

蕎麦屋 > 「ほほう。――あ、これでも温厚で通ってる蕎麦屋さんです。大丈夫ですよ?」

あの地下室での一件を見て温厚と思えるならよっぽど悠長な話であるけれど。
気にしない気にしない。温厚です。

「いや、だってただの木の棒?ですよ。
 あれに当たって死ぬようなタマならとっくに死んでます。」

さくりと切り捨てる。身内でもその辺容赦がない。

蕎麦屋 > 「で。えー……あれ?」

てっきり登ってくるかと思ったのだが。
ひょい、と窓から乗り出してみてみる。

陽実 凛 > よし、部屋の位置は大体掴んだ。
縄足りるかなーと考えたけど、足りない。
OIHAGIモード用の持ってくるの忘れてました。

仕方なく病院の壁に手をかけ、てさっきの硬貨で落とされてもなんなので硬貨を拾って病院ないへ。

そ知らぬ顔で受付スルーするつもりでした。そんな姿が窓の下からは見えるでしょう。

高峰 司 > 「嘘吐け、昨日の事忘れてねーぞ」

昨日、あれだけ大暴れしかけてたのは誰だ。若干怖かったぞ。

「いや、それでも明らかに攻撃されてんだから警戒しろよ……誰が来てんだ?」

流石にもう遅いか、と思いつつも確認する。壁を登ってくる可能性は考慮していない。

蕎麦屋 > 「あ、普通に入ってくるみたいですね。」

よいしょとまた座りなおす。

「さぁ?誰と言われても、少なくとも現状アンノウン、という感じでしょうか。
 そもそも病院で戦争とか戦争中でも禁じ手の上位ですし。大丈夫でしょう。」

そもそも攻撃というなら鞘じゃなくて真剣投げるでしょう?
ほら、こうしてると攻撃してくる相手にも温厚です、って顔をしている。

陽実 凛 > あ、普通に許可貰いました的な顔をしてこっそり堂々と侵入。
お部屋の番号は解りませんけど位置だけ覚えて、しばらくすれば階段を登る音と廊下を歩く音がしてきます。

問題はその位置の扉に何とかかれているかですが。

ノックの前にそれっぽい部屋の前で見上げて見ました。

それから書かれてる、或いは無記名ならその意味を考えつつノック。

高峰 司 > 「ヘルヴォル、警戒しとけ」

言いながら、自身もドアに向けてルーンガンドを構える。
刻んだルーンはニイド、束縛のルーン。これで取り敢えず相手を縛り付ける心積もりだ。

「……誰だ、何の用だ」

そして、ノックされれば問いを投げる。
警戒は怠らない、必要とあらば即座に撃つつもりである。

蕎麦屋 > 「――大丈夫だと思いますけどねぇ。」

お客さんなら、えー、飲み物とかお出しした方がいいのですかね、とかすごくのほほんとしているが。
蕎麦屋的な大丈夫が果たして一般的にどこまで大丈夫かは不明。

一応硬貨は握ってます。

陽実 凛 > 「捜索と多分お見舞いに。
凜といって覚えてる?」

ドアノブに手をかけて。
言葉に応えて。

「後、アレはフギンとムニン用コミュニケーション?
別名お約束予定。
開けるよ?」

淡々と言っているつもりで、声に前よりも、と言ってもはじめて聞く人からは薄く聞こえる位の少しの明るさ。

高峰 司 > 「…………」

誰だったか。
数瞬考え、公園で出会ったよくわからない少女であったと思い出す。正直つかみどころが無さすぎて苦手な部類ではあるのだが……。

「一応、警戒は継続しとけ」

蕎麦屋にそう言いつつ、自身はルーンガンドの構えを解き

「……入れ」

それだけを告げた。

蕎麦屋 > 「はいはい、分りましたよ。」

答えつつ、出来合いですけれどと。
とりあえずお茶のペットボトル二つ。

なんかこうしてると付き添いの方みたいで平和ですねぇ、とか思ってる。

陽実 凛 > 「ん。」

ガチャリ、とノブを回して開ける。
予想より外傷関係は見当たりません。

もう一人の女性に軽く視線を向けて。

「まずは、行方不明になってた日数的に戻ってこれて何より、であってる?
この場所にいるなら無事じゃなさそう、だけど。」

中に入りながら聞いて、後ろ手に扉を閉める。
無表情の癖に足取りが地味にちょっと軽く、でも声が重い。

高峰 司 > 「病気して入院してただけだ、おかしなことじゃねーだろ」

しれっとそんな事を言う。
自分の置かれた状況を軽々に口にするほど、この相手を信用していない。
否、殆どの相手を信用していない。親友やこの戦乙女は例外だ。

「数日いなかったからって行方不明?ちとそりゃ夢見がちすぎねーか?」

故に。
一般常識に当てはめたまま、煙に巻こうとした。

蕎麦屋 > 「んー……あら、お友達?」

にしてはなんともぴりぴりしているし。
さて、どうしましょうかねぇ、私。と首を傾げてみせた。

陽実 凛 > 「それはおかしい。
それなら、数日中に何人も捜索を始めていたり聞く人が出現したり、
なぜか情報が集中したらしい人が、またぁ!って驚いたりしない。
軽く見積もってもばらばらに5,6勢力入り乱れ。
警戒は解るけど誤魔化せる相手は限られる。」

しれっと聞いた事実とちょっと盛った推測で、カマかけ2割確信4割。

「になりたいなーと思いながらも、この信用のしてなさがいいと思ってる。」

もう一人には主語を省いて答えながら100円差し出して。
あ、と手を打って。

「じゃあ、その勢力の内家族と完璧超人の人に確かめてきてもいい?」

別ルートもあるよのゆさぶりが残り4割。
エニィさんから聞いた部分だし信じるには今は十分。調べてみる価値は本当にありそうだし。

高峰 司 > 「……テメェ、何のつもりだ」

じ、と目を細めて睨み付け、ルーンガンドを構える。
何が何でも、数日いなかったという所からこれだけの情報を集めているのは異常だ。
何かしらの意図でこちらを探っていた可能性が高い。

「で、だ……凍死、焼死、どっちが好みだ?」

完璧超人……凛霞を引き合いに出されれば、殺意すら放ちながら。
手にルーンストーンを握りこみ、いくつかのルーンガンドを使い分けれる状態にしておく。

蕎麦屋 > 「はいはいはいはい、すとーっぷ、すとーっぷ。
 院内での戦争はお天道様が赦しても私が許しませんよ。はい、落ち着け―。」

そっと。ルーンを握り込んだ手を抑える。
いやもう院内で戦争とかそれこそ見方居なくなるので勘弁してほしかったり。
侵入してる身が止めるとかおかしくないですか先生。先生って誰。

「で、まぁ貴女も病人いきなり煽るとかなかなか面白いと思うのですけど。
 ――えー。どうしましょうか。」

かくり。まぁ、笑顔ではある。笑顔では。

陽実 凛 > 「元々は、別の興味からだった事は否定しない。」

肩を竦めて、無表情のまま溜息をつく。

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・
「その怒りが家族なのか超人なのかは知らないけど。
あの時から変わったのはちょっと残念。」

首をふって戦うつもりはない、と手を落ろし。

         ・・・・・・・・
「煽ると言うより、大事な人がいないと考えてたから、
予想外だっただけ。
単にほかの関係者っぽい人から探ってもそれで通るの?って。」

殺意を受け流して、引く。
その表情はとても困った顔だ。
高峰司に『大事な人がいる事』が完全に予想外だった、そんな反応。

高峰 司 > 「……家族ってのが気にかかるが、アタシはそのどっちもをテメェが口にしたのが気に喰わねぇ」

怒りと殺気を隠すことなくにじませ、続く言葉には不機嫌そうに返す。

「アタシに大事な人がいて悪いか。テメェ、アタシの逆鱗に触れた事気付いてんのか?」

いよいよ魔力が励起し、我慢の限界と言った所。
それを示すように、蕎麦屋には

「コイツは、アタシの触れちゃあいけねぇところピンポイントで触れやがった。ツケは払わせねぇと気が済まねぇ」

怒りを滲ませた声で、そう言った。

蕎麦屋 > 「いやもう、ね?えー……」

最悪病室だけで済むようにはしよう。
そもそも言っている内容が不明だし、それに対してどう怒ったのかも割と不明。

「まぁ、強いていうならツケを払わせる順番が間違ってるくらいですけれどねぇ。
 いやもう、方々に喧嘩売るのが僕の仕事です、っていうなら止めませんけれど。

 えー。」

諦めた顔。

陽実 凛 > 「……そう。
多分私が聞いたあの子はもっとそれを広げてても不思議じゃないと思うけど」

逆鱗と聞いて、不機嫌そうな状態を見て。
一言余計な事を言ってから。
そっか、じゃあ怒ってるのは超人の方、とそっちはちゃんと飲み込んだ。
焼け石に水とも言いました。

「悪くはない。私と同じだと思ってたから。今しがた気付いた。
ごめんなさい、と謝っても私の顔があまり変わらないのは私自身解ってるから」

泣きそうな顔になっている事に自分が気付かず、淡々と言って。

「どうしたいのか、解らないけど。」
目を閉じて腕を後ろに組む。

「まずは好きなように。」
そのままの状態で進みだす。
だって、生きている人の逆鱗なんて、謝り方が、わからないから。

高峰 司 > 「…………酔ってんのかテメェ」

もしくはクスリでもキメているのか。表情が変わらないと言いつつ泣き顔になり、そのまま前に出てくるとは。
意味不明過ぎて混乱してきた。

「止まれ。その場から動くな」

ルーンガンドは突き付けたままそう命じて……

「……なあ、蕎麦屋。アイツ一発殴ってくれねーか。アタシの腕力じゃ威力出ねぇ」

うんざり、と言った表情で蕎麦屋に代行を要請した。
―――別に、殺しても司はいいのだが。
きっと、彼女は悲しむから。司がそうしたことを嘆くから。
取り敢えず、殺さない範囲で一番手酷くなりそうな罰を選択した。

蕎麦屋 > 「あ、あー……」

納得した。これすごい面倒くさい。
感情を知らない分らない系の反応だ。

「とりあえずそれで水に流すならいいですけどねぇ。」

仕方ない、という様子で立ち上がる。
ひょいひょいと近寄って――

ぽむ。

「まぁ、次から気を付けてくださいね。
 うちの子はもうなんていうか見境ないから。」

うなだれた様子の頭を撫でつつ。
ねー?と司君に。お前本当に召喚獣か。

「というわけで、改めて。何か御用があってきたと思うのだけど。お友達になりに来た?」

今までの反応が事実なら、これが多分一番近い?気がする。

陽実 凛 > 「……どういう意味?」

表情が変わっている自覚がない。
何故酔っているのかと聞かれるのかが解らない。

「……解った。」

言われたとおりに足を止める。

「…あ、それならここに」
威力の出そうなものがある、と言いかけて。

頭ぽむられた。
撫でられてる、なんだろうこれ。
目の端から熱い何かが出てくる。

「気をつけ方が難しいけどがんばる。」

あれ、許されてないと思ったのだけれど。
なのでまだ目を開けない。

「多分そうなのと、なれたら原因に焼きを入れに行こうかと。
多分と言うのは…自分でも感情がどうなってるか、具体的に解ってない部分もあるから?」

高峰 司 > 「…………オマエな」

蕎麦屋に呆れたような視線を向ける。
コイツ、思いっきり契約者の命令を無視しましたよ。いや、曲解か?
だが、こんな流れになるといっそ気が抜ける。
はぁ、と盛大に溜息を吐いた所で……

「……ん?」

ぴく、と反応。念話が来た。

『今大丈夫ー?今度、約束通り妹紹介するから、楽しみにしててね!司ちゃんと友達になれたらいいなー……』

凛霞だ。
少し顔を綻ばせて

『今はちょっと変な奴が来て微妙に困ってる。後なんか蕎麦屋もいる。来てもいいけど、わけわかんねーぞ?』

と念話を返す。
……ちょっと気分が落ち着いた。自分でもこんなにチョロくていいのかと思うが。

「……もういい。だが、ダチは軽々に作る気はねぇ。テキトーに諦めろ」

取り敢えず、凛にそう告げる。

蕎麦屋 > 「はい、ならよし。泣かなくてもいいですから。
 あと気持ちはありがたく頂きますが、不用意に動かれたり動いたりすると面倒なことになりますしねえx」

撫でつつ、かくん、と首を傾げた。
実際、動くとなるとなかなか面倒な状況である。そもそもどこに何があるかわかってないのだから。

契約無視とか、そもそもが仮契約の上にヘルヴォルでしか縛ってないのだからフリーダムだったりする。
そんなのは契約者には内緒だ。

「で――まぁ、もういいらしいので。
 司君こう見えて人見知りだから、ねー。いきなりお友達とか言われても駄目だそうですね。

 あ、じゃあ私の友達ということで一つどうですか。どうですか駄目ですか。」

ぱん、となんか名案閃いた、みたいな顔をしている。
そもそも契約主相手に君付で人見知り呼ばわりしているのは些細なことだ。

陽実 凛 > 「……ありがとう、ごめんなさい。……その割に友達が増えてたの期間凄く短いと思うんだけど。」

もういい、と許してもらったみたいでほっとして頭を下げて、目を開けました。
口をついて余計な事もう一つ言っちゃいましたけど。

「……泣いてたんだ。
え?何か複雑なの?」

これ涙だったんだ、と無表情に戻って拭いて。
聞くだけ聞いて、答えがあったらいいな、程度に。

「その辺は覚悟してたけど、バリアー?が凄いから真正面しかないかなーって。
……いつの間にかそういう話が来ちゃってるんだけど。えっと。
私を弱みにしたりしない?」

戸惑った。えーと。直感みたいな物かな、と驚きの表情を造り。
最後につい最近言った台詞を、ぶちまけた。

高峰 司 > 「うるせぇ、色々あったんだよ」

本当に色々あった。そもそも、その短い期間に気さくに司を連れ回したあの少女が異常なのである。

「……オマエ、何言ってんの?」

そして、蕎麦屋には幾度か目の呆れ顔。いやホント何言ってるんだ。

「アタシが知るか……あーもう、じゃあオマエらで遊んで来たら?」

何が何やら。状況に置いて行かれつつある司である。
面倒臭そうにぺいぺいと手で払いつつ、この後どうしようかなとか考え始めていた。

蕎麦屋 > 「んー、その説明は私からはちょっと、ですねぇ。」

複雑、の内容までは説明しづらい。――主の視線もあるし?

「弱み?えー……その辺は大丈夫、というか。」

いや、普通それが弱点とか弱みとか言い出すのがおかしいんですけど。
それをいいだすのは野暮です?野暮ですか?
なんかこの二人ともそんな風に思ってますよ多分。

「いやほら、友達の友達は友達理論です。知りません?
 一度会ったら友達理論でもいいですけど。」

何言ってんのと言われれば、なんだその理論。
教育テレビを見ましょう。

ご案内:「高峰司の病室」に雪城 括流さんが現れました。
雪城 括流 > かっかっかっ がらっ!
人型の括流が病室の扉を勢いよく開ける。

検査入院のはずのしかも面会記録がない部屋でやたら声と物音と騒々しさが。
まあナースさんと一緒に様子を身に来るのは仕方ないですよね。

「…高峰さん?そこの不審者二人の面会記録がないんだけど。」

じとー、と半目で部屋の主?のほうをにらみ。
りふじん!

あ、ぱっぱと逃亡防止に窓に魔法陣を展開。物理障壁な結界を張りだしたりしています。
どうも、保健課の括流です!病院でわるいことするやつはいねーがー

高峰 司 > 「……アタシが知るか、コイツ等が勝手に来たんだ」

しれっ。
いやでも本当の事です。いやマジで。

陽実 凛 > 「……その話聞いてもいい?友達作りの参考として。」

後攻略の手がかりとして。
どういう理屈で友達ができるのか、思い出せないと言うかかれてたと言うか遠い夢の彼方な感じで。

「あれ?これって押し付けられてる感がします。」

あれーって顔して女性の顔みて。

「えーと秘密っぽいのはしょーがないと思ってる。
ですけど、弱みは、えっと友達が多いと何かあったときに芋づる連鎖とかがあるから?
そ、そーなのかなー」

友達の友達が友達だと芋蔓連鎖が酷いと思うのです。

ってナースさんが来ました。

「病院の中で普通にナースさんに挨拶して通りましたよ?」
ただし会釈だけ。
すっごい堂々としていました。
くるーり。無表情で涙の痕つき。

蕎麦屋 > 「あ、ヤバ。」

素で声が出た。
見つかったら一番ヤバいのはこいつです。

「えー……あ。細かい話は今度で。」

みぎみてー、うえみてー、したみてー、ひだりみてー。

雪城 括流 > 高峰さんのいい訳には頷いて。

「でもナースコールを押さなかったのなら知り合いなんだよね。
友人?なんだろうけど、陽実さんもちゃんと手続きしてから面会はするように。
あとでちゃんと記録には書いてもらうよ。」

勘違いまっくす。
常識がないことはわかっているので、以降気をつけるようにと陽実さんには注意で済ませます。

「…それで、もうひとりのそこの生徒にも教師にも該当する人物がいないと記憶している人については、
ただの不審者と言う扱いでいいのかな?」

にっこり。
出入り口は結界で塞いでおきました。

なんで 北欧の がこんなところで妙な格好してしかもそれ蕎麦じゃねーか な印象の受ける微笑がごごご。

高峰 司 > 「……………………ああ」

ナースコール!そう言うのもあるのか!
そう、完全にナースコールの存在を忘れていたのである。あったらさっさと呼んでいた……その場合、蕎麦屋に止められそうだったが。
で、このままだとその蕎麦屋が割とピンチ。

「…………ぁー」

どうしよう。このまま追放とかされてしまうと、契約を履行出来ないのだ。それは、困る。

蕎麦屋 > 「あ、二重にやばい。」

視た。この人間違いなく同類だわ。
なるほど納得。

「えー……召喚獣してます。はい。蕎麦屋は趣味です。」

諦めたので来客用の椅子に座りなおした。
多分逃げるだけなら結界ぶち破れば行けるだろうけど。
多分こっちの方が都合がよい。

陽実 凛 > 「ああ、はい。
今度から手続きは…あれ?
えっと。」

友人をそのまま既成事実にする流れになりそうなのはそのままにして。
声で引っかかりました。

「何で寮で人型じゃなかったんですか?」

声聞いて疑問なげかける。

雪城 括流 > 「なるほど、召喚獣。
つまり責任はそっちの主のせいというわけだね。
ええと、今いるこの部屋と建物が何か、わかってる?」

病室の主に視線をむけるさきをかえて、じとー。

「もともと蛇姿だからだよ。
必要があるときだけ人姿をとるけど。
陽実さんだって寮で正装したりはしないよね。」

りらっくすかつ省エネモードなので蛇なのは当たり前、と言う様子。

高峰 司 > 「あ、い、いや待て、待ってくれ!アタシは確かにコイツと契約してるが、今はこっちから呼びつけた訳じゃねーぞ!」

矛先がこっちに向いて若干慌てつつ。無罪だ、無罪を主張する。

「……つーか、蛇? 待て、アンタもしや公園にいた……?」

人の姿は見たことが無いが、声と蛇でおおよその察しが付く。

蕎麦屋 > 「病室ですね。
 一応戦争屋ですので、院内での諍いはとめましたけど。」

部屋に残る魔力の残滓はなんとなーく、危なかった感じではある。
さて、どうしようかなとしばらく考えて――

「――あ、そういえば、資料まだ持ってます?」

主人に向けてそう言う。コピーを取りに来たのだった。
資料、何の資料かはいわなくても分ると思う。

陽実 凛 > 「あー、確かにそうです。
寝巻きだったんですね。」

手、手袋嵌めたままポン。
寝巻き、制服、他。OIHAGI。4種でした。
おしゃれの概念、どこか遠くへ。

「つまり無断侵入?」

呼びつけてない召喚な人をちらりとみて。

それから資料と聞いて耳ピクリ。

雪城 括流 > 「でも召喚獣に戸籍はないよね。
君の所有物なんだから危害を加えたり悪いことをしたら、その責任は誰が取るの。
意思あるものを召喚するという行為の意味の重さは、考えたほうがいい。」

高峰さんにはびしっと説教。
指先を彼女の胸に突きつけて。

「うん?ああ、くくるせんせーだよ。
二人には何度か、蛇姿であってるはずだよね。」

そしてその手を翻し、己の胸に当てて自己紹介をやりなおす。
無断侵入、ということばには頷き。

「窓辺りからでも侵入したんだろうと思うけど。
呼びつけたわけじゃないというなら、勝手に行動しているんだろうししばらく拘束してもいいかな。
生徒じゃないから常識の講義は受けさせられないけど、基本的な常識くらいは知ってもらわないと困るから。
…何か反論はある?」

部屋の中をぐるりと見回して、そして高峰さんに問いかけるように視線を合わせた。

高峰 司 > 「ぐ…………」

マズイ、正論だ。流石に否定できない。
反論したい、が、言葉に詰まってしまう。

「あ、ああ、あの時は、世話になった、な……」

正論で追い詰められて完全に心が受けに回ってしまう。
しかし、その後の言葉はそのままだと流石にマズい。
少し考えて……

「一時的に拘束するのはいいとしても、コイツにはこの島に居て貰わねーと困る。なんとかならねーのか?」

視線を返しながら、真面目な顔で問い掛けた。
ついで、蕎麦屋には念話。

『あるが、今はマズいだろ……見られるわけにはいかねぇ』

ここでは出せない、と返す。

蕎麦屋 > 「ふむ、お腹すいてるからダメなんです。要するに蕎麦ですね。」

何をカリカリしているのか――いえね、私も常識はありますよ?
ですが、思い立ったらやるしかない。
ぼん、と取り出したるは担ぎ屋台。個室だとちょっと狭い。
正体に一瞬で勘付くくくる先生には相当ヤバいようにしか見えない屋台。
ぱっぱと湯に生蕎麦を投げ入れて、器に湯を張って温めて。
辺りに漂う、出汁と返しの鼻孔をくすぐる匂い――。

院内で調理するな?ごもっとも。

「――はい、うむ。」

瞬く間に人数分-1(自分以外)のかけ蕎麦が出来上がる。
司君は一回食った?二杯目をどうぞ。唐突?知らん、とりあえず食え。

陽実 凛 > 「ちなみに、くくるせんせー病院って個人でやってる所と、研究所みたいな所以外は基本病室までスルーじゃなかったでしょーか。」

確かそんな感じでした、と首を傾げて見せました。

「大変そうですけど…。」

助け要りそう?と司さんを視線でちらり。

あとそば造り始めたのはなんかこう。

「蕎麦の錬金術師?」

変な渾名ができそうでした。

蕎麦屋 > 「というわけで。えー。」

担ぎ屋台を担いで、窓枠に足を掛ける。

「はっはー、あばよとっつぁーん!」

病室から地上へダイブ。結界は気合で破るもの。って原初のロボット乗りが言ってた。

『じゃあ、後程烏にでも持たせてくださいね。ちょっと必要になりましたので。』

念話には念話で返す。
確かにこの状況では出せない。

雪城 括流 > 「神々にだって意思はある。心はある。
召喚した相手を勝手に来たとか、突き放すような言動は感心しないよ。
家族すらそう言う扱いをする人間もいるけどね。うまくその間を取り持っていくのが、学園の在り様じゃないかな。」

だから責任は取ってね、とにっこり微笑んで。

「それだけ元気なら検査で異常も見つからなかったことだし、退院してもよさそうだ。
ああ、ちゃんと管理するというなら別にいてはいけないというつもりはないよ。首輪でもつける?」

蕎麦屋さんが首輪キャラになるピンチでした。
退院の準備をするように伝えると、陽実さんに向き直り。

「一応本来ここには病気の人がいるわけだからね。
感染とか体調を考えると誰でも通すわけにはいかないよ。院内感染の問題もあるし。
だから次からちゃんと面会のときはナースに聞いてね。」

こちらに常識がないのは仕方ない、と説明を。
そういえば失踪は12歳で、かつかなり昔だったことを思い出しつつ。

屋台を取り出した大馬鹿には、魔法陣を展開して魔術を叩き込んでおきます。
というか蕎麦は分解して塵に。

雪城 括流 > 高峰さんに振り返ってひとこと。

「…保健課にけんか売ってるのかな。ねえ、どう思う。」

にこにこ。

高峰 司 > 「いや、今回はマジに勝手に来たんだって……管理っつーかまあ、その手の事は最低限やるがっておいヘルヴォル!?」

思わず素が出て真名で呼んでしまう。
折角何とかなりそうだったのに、コイツ病室から逃げ出しやがったぞ!?

「……………………アタシに、聞くな」

今度は視線を合わせない。目を逸らしながらなんとか返す。
あの蕎麦屋、後でどうしてやろうか。
ついでに、助け要りそう?と言う視線には気付く余裕がありません。状況が動きすぎでいっぱいいっぱいな司であった。

蕎麦屋 > 窓を見上げて手を振ってる蕎麦屋の図。
なおすごくいい笑顔です。

魔術は直撃したはずでも、屋台ともどもびくともしていない。

『いやだって、空気的に逃げた方が美味しい場面ですよね、これ。』

念話でがっつぽーずなどかましながら。
よいしょと蕎麦屋カブのエンジン掛けてー。
ぼへぼへぼへぼへ、と青垣山の方へ走り去っていくのでした。

なんだこの蕎麦屋。

陽実 凛 > 「院内感染。そう言う危険がある場合は、まず鍵と隔離されてるのが普通だと思ってました。
暇をしてる小さな子がほかの病室に遊びに行ったりするから。
でもとりあえずりょーかいでーす。」

ナースに聞いて、聞いた記憶をもらっておくときは貰っておこうとおもいました、まる。

「蕎麦が飛んだー!」

蕎麦の錬金術師が縮まりました。

「えーっと、ここは、穏便に、穏便に。
一応、高峰さんには付き添っていきますね。」

にこにこくくるせんせーにどうどうと。

「……行っちゃいましたね。
あ、片付け手伝いますよー。」

退院の準備に流してしまおうとだけして見ました。精一杯の手助け。

高峰 司 > 『テメェ後で覚悟しとけよ!?』

怒りの念話。後で思いっきりルーンガンド叩き込んでやる。
その後、取り敢えず付き添うという言葉には首を振る。

「いい。っつーか邪魔だ。アタシは迎えがくるのを待ってるだけなんだからな」

出来れば、余人を挟まず待っていたい。
そんな願望もあり、付き添いをきっぱりと拒否する司だった。

雪城 括流 > 蕎麦屋へ叩き込んだ魔術では屋台の一部が腐食してるかもしれません。
まあ神器でなければ一撃で屋台も塵にしてたのに ちっ。

とりあえず蕎麦屋についての指名手配とか次あったらどうしてやろうとか考えつつ。

「まったく。責任は後で追及するとして、ええと、迎えに来た…友人も手伝いってくれてるんだ。
高峰さんも用意を、あれ、迎えがまだ来るんだ。」

時間的にてっきり迎えだと思った様子。

「…でもね、これ以上病室で騒がれるくらいならロビーでその迎えの子をまっててほしいところだけど。
ねえ、あの北欧の戻ってきて騒がないとも限らないよね。勝手にきたっていったんだから。」

じとー。
高峰さんの追い出されピンチです。急いで、伊都波お姉ちゃん!

蕎麦屋 > 『おや、ルーンガンドの練習ですか?
 あ、落第街にて君にも蕎麦を。とか適当に伝えといてください。
 あと資料忘れないでくださいね。』

いやぁ、危ない危ない。
ぼへぼへカブを走らせながら、そんな通話で念話を切った。

ご案内:「高峰司の病室」から蕎麦屋さんが去りました。
高峰 司 > 「寧ろ二人して出てってくれ……アタシは一人で待ってたいんだ」

若干疲れた様子で。
なんだかんだ病み上がり(完治しているわけではないが)の状態から、これだけ周囲に振り回されているのである。疲れて当然と言えよう。

「(早く来てくれ、凛霞……)」

げんなりしつつ願いを飛ばす。念話はしないが。
取り敢えず、蕎麦屋には制裁を下す事を決めた司であった。

陽実 凛 > 「迎え?」
うーん?と首を傾げてみました。

多分その超人さんなんでしょう。きっと多分。

「ソウスルトーくくるせんせー的にロビーに移動は必須?」

とりあえず質問して時間を稼ぎます。
一応超人さん見ておきたいので、それもあって。

ご案内:「高峰司の病室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
雪城 括流 > 「…陽実さんも一旦面会記録提出しにいこうね。
高峰さん、退院しないというなら大人しくしていること。
あと次あれが来たら遠慮なくナースコールを押すようにね。」

まあ、退院を一度の問題で強要できるわけでもなく。
同様の騒ぎを起こさないようにだけ念を押しておいて、陽実さんの背中を押して病室をでようとします。

さいご扉をくぐる時に一度たちどまって、高峰さんにむけて一言。

「…一応、もしなにか新たな異常があったら、ちゃんとまた病院に来るようにね。」

括流自身の目下を人差し指で指し示して、何かに気付いたような、そんな言葉を投げかけました。

伊都波 凛霞 > ぱたぱたと廊下を早足に駆ける音
途中"ごめんなさーい!"と注意されたナースに謝る声、そしてノックの音が続いて

「ごめん司ちゃん!ちょっと遅れた!」

少しだけ息を切らせて、病室に凛霞が現れる

剣呑…というほどでもないけど、微妙な病室の空気を察して

「えっと……なんかあった…?」

高峰 司 > 「いや、アタシは……」

もう退院したいんだが、と言い切る前に、言葉を続けられる。

「……わかった。その時は検査を受ける」

もしかして、気付いたか?と不安になりつつ首肯。
と、同時に待ち人が来た。

「っせーよ!」

遅い、と責めるような言葉を投げかける……顔は笑顔だが。

「大丈夫だ、帰れる」

立ち上がって、凛霞の方に歩いていく。質問は無視である。

陽実 凛 > 「えーと、しょーがないですね。出しに行きます。」

む、と背中押されて、すれ違い気味に誰かが入っていくのを見ながらでて。

すれ違った女性にペコリと頭を下げて。

「えっと。えーっと。」

なんかこぶしぎゅ。
笑顔見て余計にこぶしぎゅ。

そのまま歩いていきます。

雪城 括流 > 「…伊都波さんが迎えなのかな。」

保健課の生徒だったはずと記憶している名前を呼んで。

騒動については言っておくべきか、否か。
少し迷ってそれより退院の準備がさきだろう、とそのまま入れ替わりに部屋を出る。

呼びかけられれば立ち止まるだろうし、
特になければ一度でていくだろう。

伊都波 凛霞 > 「?? ごめんごめん、退院手続き済ませるのに手間取っちゃって…」

サインとか色々ね、と弁明して

「もう大丈夫な感じ?ちゃんと歩けるー?」

退院がOKなのだから大丈夫なのだろうけど、一応の心配と…

「あれー、括流先生じゃないですか。」

同じ保険課の先生がいたのでちょっとびっくり
何してるんだろう??

雪城 括流 > 「はい、くくるせんせーですよ。
うーん…何をやったのかは病室の主に聞くといいよ。」

ちらっと高峰さんのほうに視線を向けて。
そういえば一応、責任についても忘れてないからね、っていう様子の。

少しだけ鋭い、蛇の瞳孔。

すぐにその視線を外すと。
「あとは退院について話をしていたから、準備をさきにしちゃったほうがいいよ。」

話はあと、というようにそう答えた。

陽実 凛 > 「いとわさんって、えーと、悠薇さんから聞いたおねーさんかな。」

かなぁ、と口に漏らして。

そのまま先に歩いていき。って隣にくくる先生がいません。

「せんせー?」

と廊下から呼びかけて。

高峰 司 > 「……」

蛇睨み、と言うのだろうか。
少しそれに気圧されつつ、視線を切って凛霞に向ける。

「大丈夫、歩くのは支障ねーよ」

そのまま歩いていく。パッと見は健康そのものだ。
―――その中にとんでもないものがあることを、二人は知っているのだが。

雪城 括流 > 「すぐ行くよ。
手順も説明しないといけないしね。」

このさい陽実さんに病院とはという話をみっちりするつもりのようで。
そのあとをぱたぱたと追いかけます。

すぐに追いついて、一緒の廊下の角を曲がるのでしょう。