2016/06/23 のログ
斎藤 朱莉 > 「実際、あそこは異常な場所です。あそこを財団が放置している事には疑問を感じます。
……都市におけるスラムに該当する場所なので、敢えて放置している可能性もありますが」

排斥にせよ、救済にせよ。
あの落第街と呼ばれる場所は、何かしらの手を加えられるべき場所だ。
少なくとも、学園、引いては小社会の秩序を保つために、あそこへの手入れは必須となるだろう。
……その一方で。
都市形成の上で図らずとも発生してしまう、所謂スラム。
そう言った場所を残す事で、仮想都市としての機能を高めている、と言う見方も出来る。
それに関しては、学生の不幸を放置してやる事なのか、と思わなくはないのだが。

白泉椿丸 > 括流からリストを受け取り、後で落ち着いて眺めるために自分のフォルダへ収めた。
それはもう、丁寧に。ひとから受け取った物は、何でも丁寧に扱うオカマだ。

「話を聞いてると、大分ヤンチャそうねェ。その、虞淵?って子。
 彼って言うからには男の子なんでしょうしィ、気合い入っちゃうわねン」

自分の机の荷物を自室用へとまとめ直し、折れたり濡れたりしないよう魔術をかける。
時計をちらりと見て、窓の外を見て――

あらンマッ、紫煙くゆる獅南先生、イイじゃない……。

一瞬の意識の脱線をしながら、机の引き出しにも鍵をかけた。
スラムや落第街自体へ口を突っ込まないのは、彼、じゃない、彼女なりに考える所があるのだろう。

リビドー >  
「ん?それなら時代は違えていないだろう。
 場所とタイミングがちょっと悪かっただけかもしれんよ。」

 今の世でなければ持て余す強さ、と、付け加えるように評し。

「ま、歓楽街の東区端側の話題はほどほどにな。キミたちのような善人の教師ばかりでもない。
 ボクも歓楽街の東側にはよく行くが……ああ、そこの地下運動場にグエンが立ち寄った話を聞いたな。そう言えば。」

 獅南の会話に乗りつつも、軽く口を挟む。何処で誰が聞いているか分からない話でもある。
 歓楽街ないし歓楽区の東側と言っているが、地図の通り落第街のことで、落第街の地下闘技場の事である。

「……さて、ボクはそろそろ行くよ。
 また会おうか。皆。」

獅南蒼二 > 「壁に耳あり障子に目あり、か。
 防諜術式でも張り巡らしてから続きを話すとしよう。」

煙は外に流れるように。
そして吸い終わったらちゃんと携帯灰皿へ。
その辺の常識はあります。
そして椿丸の危険な視線には気付いていますが、全力でスルーしています。

「あぁ、良い土産のお陰で何日か退屈せずに済みそうだ。
 気を付けてな。」

リビドーに軽く手を振って…

雪城 括流 > 「落第街の扱いについては…くくるから言うべきことはないかな。
財団が全てを管理するのが学園でもないからね。」

リビドー先生にまたね、としっぽをぴこんとたてて。
社会体制への試行錯誤には極力己の意見を入れる気はありません。人間ではないものとして。
だからその思考自体は良いものだと思っていて。

「ししなみせんせ、ツバキにお尻を向けるなんて度胸あるね…。」
言い切った。

白泉椿丸 > 手荷物を小さな本のストラップへ吸わせると、場を去るリビドーへ手をにぎにぎさせる。

「お疲れ様、リビドー先生。
 アタシも外を軽く見回って、寮で資料を詰めようかしらネ」

グエンが現れたという話のポイントは耳に拾い、今までの会話を思い出す。
見に行く時は少し服を変えないとダメでしょうねェ。お気に入りが汚れたら困るもの。

「括流先生、いくらなんでもアタシだって…」


「人前じゃ襲わないわよぅ」


キャピッとオカマジョーク。さて、本気の度合いはいかほど。

斎藤 朱莉 > 「そうですね、ちょっと迂闊な発言だったかもしれません」

むむ、と口を閉ざす。
ちょっと危ない内容を口にしたかもしれない。

「お疲れ様です、リビドー先生。約束、楽しみにさせていただきます」

ぺこり、と頭を下げて見送る。
その時までに、色々と考えておこう。

「……雪城先生、それは流石に直球過ぎでは」

そして、括流の言葉に、呆れ顔をしながら突っ込んだ。
いや、これは白椿が気を悪くしないのだろうか……してなかった。

獅南蒼二 > 「魔術師は腕力が無いからな。
 アイツが本気になったら抵抗はできんだろう。」

「だったら背中を向けていた方が逃げ出しやすいと思わんか?」

背中越しに視線を椿丸に向けて、笑った。
だいぶ余裕があるあたり,この白衣の男もやすやすとはヤられないのだろう。

リビドー > 「ああ。土産は楽しんでおくれ。
 斎藤先生も、楽しみにしているよ。」

 ――そう返してから、職員室を後にしました。

ご案内:「職員室」からリビドーさんが去りました。
白泉椿丸 > 「うっふっふ、この靴のヒールじゃ誰からも逃げられちゃうかもしれないわネ」

女性物のデザインであるが、大きさはしっかりと男性用のパンプスであった。
軽い小物だけが詰まったハンドバッグを手にして、えりもとを正す。

「じゃあ、アタシも先にお暇させていただくわン。
 体調悪くなったら、魔女薬も思い出してねェ、みなさん」

投げキッスをちゅばっと。

斎藤 朱莉 > 「お疲れ様です、白泉先生」

頭を下げて見送ろうとし……時計を見て慌てる。
講義資料を作る時間が、ちょっとマズい。

「すみません、アタシも先に失礼します。講義資料作らないと」

慌てて立ち上がり、ぺこっと頭を下げた。

ご案内:「職員室」から白泉椿丸さんが去りました。
獅南蒼二 > 「……アレにだけは目を付けられたくないものだな。
 虞淵の方がまだマシに思えてくる。」

小さく肩を竦めて,椿丸を見送った。

ご案内:「職員室」から斎藤 朱莉さんが去りました。
獅南蒼二 > 「……立派な心掛けだな。
 同じ方向に帰ったら危険だぞ…いや、女なら問題ないのか。」

肩を竦めて苦笑しつつ,自分の席へと戻る。
魔導書を片付けなければ。
どう見ても禁書レベルのものが数冊混ざっている。

雪城 括流 > 「お疲れ様ー。私も忘れ物だけだったから会話も終わったならもどるけど。」

ちらり、とししなみ先生のほうを見て。
彼もまた己の席に戻るようだ。所持品は会話の端々にあったように物騒だが…。
魔導書もまた人の業というところだろう。人のしわざ以外も結構あるけど。

「ツバキはそう言うところは大丈夫だよ。
目立つところで襲ったり、そういうことはしないはずだ。」

しっかりふぉろー。だが続けて。

「…でも魅力を感じさせる行動はターゲット・ゲージを上げてしまう。」

不吉な一言をぽつり。へびぇん。

獅南蒼二 > 「だろうな……分かりやすい男だ。
 いや、女だ、と言ってやった方がアイツは喜ぶのか?」

小さく肩を竦めて苦笑し…本をしまい込んだ。
自然に、ごく自然に内ポケットへと。
机の上で積み重なっていた本が簡単にしまい込まれる。

「アンタが問題児やらに詳しいと踏んで,1つだけ聞きたいんだが,構わないか?」

雪城 括流 > 「うーん、レディとでもいってあげたほうがいいかもしれない。」

男になんと呼ばれて喜ぶか、まではどうだったかな、と悩みつつ。
聞きたいことがあるといわれれば去る足取りをとめて、振り向いた。

「…何?」
首をこてんと20度ほど傾けて。

獅南蒼二 > 「なるほど,機嫌を取る必要があるときの為に覚えておこう。」

楽しげに笑いながら,こちらも席を離れて出口の方へと向かいつつ,
少しだけ声のトーンを下げて,

「演習場で奇妙な生徒…いや,生徒の紛い物に出会った。
 屋台を引っ張っている妙なヴァルキリーとやり合っているらしいんだが……
 ……暇つぶしにはなるかと思ってな,アンタ,何か知っていることはあるか?」

雪城 括流 > 「…生徒の紛い物についてはわからないけど。
屋台を引いているのについては心当たりがなくもないよ。
というか、ししなみせんせも掲示などで当たりをつけた上でその言葉を聞いているんじゃないかな。違う?」

うーん、と考えて生徒のほうにはわからない、と答え。
そしてもう片方はあの蕎麦屋を思い出す。ちょっぴり思い出し不機嫌しつつ。念のため言っておくと蕎麦屋関係ない不機嫌です。

「たしか、ヘルヴォルって呼ばれてたね。
あと屋台と蕎麦を病室でぽんぽんだした。それくらいだよ。物理障壁結界を無理やり破ってすぐに逃げ出したからね。」

短時間の接触だったので、それくらいしか分からない。
懐かしい近しい気配と、支離滅裂な会話。経緯が分からない括流にはあやふやで、しかも途中で逃げた。
まったくわかっていることはほとんどなくて、頭を左右に振ってため息をつく。

獅南蒼二 > 「ヘルヴォル……事実は小説より奇なり、とは正しくアレのことだな。
 あぁ、勿論ある程度は目星がついていたし、闇雲に聞くようなことはしないさ。」

僅かに表情がゆがんだことには違和感も感じたが、それを追及するほどでもない。
なるほど、と貴女の言葉を聞けば小さく頷いて…

「ありがとう…少しだけ正体がつかめた。
 …虞淵ほどではないだろうが,アレも我々の手に負えん。
 誰かが巻き込まれるようなことが,無ければいいのだがな。」

そんなのを何度か出前で呼びつけているお前もお前だと思うんです。

雪城 括流 > 「魔術を学ぶ学園で片端から魔術師を吃驚させる屋台を持ち歩く時点で、かなり物騒ではあるよ。
いまごろどこにいるんだろうね。」

遭遇した素養のある生徒は押し並べて吃驚することになるだろう。
その様子を想像するとちょっと頭が痛い気もしてくる。

「…一応、そう呼ばれていたというだけだからね。
互いに自己紹介したわけでも…いや。彼女自身は蕎麦屋だとか、戦争屋だとか言っていた。」

彼女自身の自称を思い出して。
そう名乗った意味はなんだったのだろう。

獅南蒼二 > 「どういう存在なのか知らんが,ヘルヴォルという名前が本物なら,アレは“軍勢の守護者”だ。
 神話の中だけでも相当な数の戦争やら私闘やらに関わっているだろうな。
 ……それが今更,こんな島で何をしているのか…。」

蕎麦屋については趣味だ、と言っていたが…
…どうも例の喧嘩についてはもう少し複雑な背景がありそうだ。
それを聞き出すべきなのかどうかは,難しい所だが。

「さて,私はリビドーの土産を分析しに行かなくてはならん。
 呼び止めてしまって悪かったよ。」

ご案内:「職員室」から獅南蒼二さんが去りました。
雪城 括流 > 「そうだね。
ただ、ヘルヴォルと言う名前は伝承のなかに何度も出てくる。半神の戦乙女はそのうちに一つだけだ。」

主に教えたその名前が、真の名でないことはないだろう。
でもそれが――

「私もこれで帰る。
いいよ。私の掲示物がきっかけだっただろうし。」

しゃーとお口を開けて笑い。そしてにょろんと黒星さんがあけてた窓の外から職員室を出て行く。
生徒の紛い物、その言葉を先ほどのリストと照らし合わせ、気にとどめながら。

ご案内:「職員室」から雪城 括流さんが去りました。
ご案内:「職員室」にコゼットさんが現れました。
コゼット > 夕刻。
今日も教師として生徒に物事を教え、それが一段落した頃だ。
勉強熱心な生徒の為に日が落ちるまで続く事もあるが今日はその予定無く。

職員室の扉を開ければ、もう帽子の鍔を扉にひっかける事も無い。隅へそれをかけておく。
定められた自分の席に着くと書類等の入った鞄を机に置き、一つ息を吐いた。

コゼット > ──自分が教師になり、この学園に配属されて随分と経つ。
島での生活は慣れたとはいえ、ここでは新しい事がひっきりなしだ。

最初は生徒や同僚の顔を覚えるのが大変だった。
そしてやっと覚えたと思ったら次から次へと新しい顔がこの学園にやってくる。
お陰で持ち歩く名簿には項目が増えていき、そこにメモが次々と追加されていく。

事件に関してもそうだ。
ここ最近は魔術師喰い関連は比較的落ち着きを取り戻している。
最もこの島が抱えている問題はそれだけではないし、むしろ積み上がり続けているようにも見える。
異能者所か超人的、あるいは超常現象。それらに人知れず巻き込まれて消滅した…なんて事もあるだろう。
一難去ってまた一難…で済めば良いのだが。


そんな事を考えながら名簿を開く。
今日の授業の総括を纏めるのである。

ご案内:「職員室」にヘルトさんが現れました。
コゼット > 授業に関しては…扱うモノがモノだけに全て順調とは言い切れない。
どんなに上手く教えても素質や技術が伴わない生徒もいるし、稀に爆発も起きる。……稀に。

出来るだけ同じラインに立てるようにしようと努力はするが、どうしてもこの辺りは仕方の無い事。
──で片付けるのは簡単だが、こちらとしてももやもやする。
もっと上手く教える事が出来るのではないかと、主に自分の不甲斐無さを感じている。

前向きに考えるならば、遅くても伸びはしているし、全体的にやる気も見られる事か。
正直の所この多種多様な存在の居る学園でそれこそ致命的な問題を起こす程の事が起こっていないのが幸いだろうか。

……以前自分に起こった事は置いておくとして。

ヘルト > ズシン──

校舎に金属がぶつかり合う音と振動を与えつつ、職員室へのっそと入り込んだ大男。
その身は鈍い艶を見せる鎧に大剣を帯剣と戦に向かうそれの出で立ちだ。

「うぃーっす。」

入るなりやる気の無い挨拶をして、ズシンズシンと歩を進めるだろう。
名はヘルト。そうは見えないだろうが一応、教師をしている身である。

ご案内:「職員室」からヘルトさんが去りました。
ご案内:「職員室」にヘルトさんが現れました。
コゼット > 否応にも耳に入る重い金属音。
机の上の名簿から音の方へと視線を移せば目をぎょっとさせて。

その姿は教師、生徒、どちらとも付かず。
文字通りの戦士というか…場に不釣合いというか、なんとも異様である。
…とは言っても、自分自身も配属当初は帽子の事で色々と言われたものだが。

「あ…、…ええと、お疲れ様です。そちらも今日の授業は終わりですか?」

正直、床が抜けないか心配になるのだが…考え過ぎだろうか。
彼の行く先をなんとなく目で追いかける。

ご案内:「職員室」に音原 結奈さんが現れました。
音原 結奈 >  
「いえーい、出前でーっす!」

そしてガラララ!と勢いよく扉を開けて飛び込んでくるお姉さん。
騒ぎに乗じて竜登場。

「改良型チョコレートケーキいかがですかー!」

いかがですかと言いながら、居る職員全員に配っていく。
ヘルト先生にも渡しにいく。
恐れが無い。

ヘルト > 「おっ? おー、コゼットせんせ。今日はもう終いだな。」

コゼットに声を掛けられれば片手を上げ言葉を交わしつつ己の席に座る。
金属が悲鳴を上げているが至って本人は平気な顔をしていて。

「お、おうっ?」

それとほぼ同時に出前と名乗る女性がチョコレートケーキをいきなり差し出してくる。
思わず面食らうものの、もらえるものは遠慮なく受け取るだろう。

コゼット > 「でしたか。…しかし、本当に重そうですね、その鎧。…もしかして、今日一日中それを?」

授業で必要であれば判るが見る限りではとても動き難そうで、終わったのなら外してもいいような気もするのだが…。


そう疑問に思っている所に勢い良く入ってきたのは食堂でよく見かける非常に元気なお姉さん。その存在だけで場が明るくなるようだ。
…しかし、彼女の言う出前を私は頼んでいない。既に誰かが注文していたのだろうか?しかも改良型とは一体。

流石に学園の関係者とはいえ自分が頼んでない手前、受け取るワケには行かないのだが…。
やや困った表情で圧倒されながらも声をかける。

「あっ、えっ…っと。私、これ頼んでませんけど…?間違えていませんか?」

音原 結奈 >  
「いえす! 
 今度でいいので、食堂の意見箱に感想お願いしますね!」

ビシィッ!とサムズアップを決めた。
食堂からの回し者である。

「えっ、間違えてませんよ?
 いわゆる試食のお誘いですから!
 今度メレンゲの配分と味付けを変えるつもりなので、皆さんの感想が欲しいなーって」

笑顔のままおめめぱちくり。
つまりこれは出前ではないのだ。その場のノリの発言だったのだ。

ヘルト > 「そっ、オールタイム・オールシーズン。俺の居たとこでは戦が無い日が無いくらいだったからな。
ほれ、常在戦場だっけか? それだよそれ。」

ニヤリと人が悪そうな笑みを浮かべるも『ま、これ身に着けてないと何か変な気がしてよ』と言ってケラケラと笑い飛ばした。
──何だか話を逸らされた気がしなくも無いが。

「オウイエー!」

ノリッノリでサムズアップを返すヘルト。順応は早い方である。
だがすぐに素面に表情を引き戻して『あ、フォークある?』と言い放つ。
こいつ、目の前で喰らう気満々である。

コゼット > 「そうゆう事でしたか。…じゃあ、折角ですから頂きます。丁度小腹も減っていた所ですし」

試食。
食堂の関係者がそう言えば納得もするというものだ。
有難く頂く事にしよう。勿論、感想も忘れずに──が、このまま食べるというのも。

「なるほど、そちらは危険な場所で生活していたのですね。…とはいえ、私も似たようなものですけれど。
 ──今紅茶を淹れますから。あ、フォークはそちらの引き出しです」

ここと比べたらどちらが危険だろうか、などと野暮な事は聞かず。
まぁ本人がそれで落ち着くのであればそれでいいのだろう。…姿に気になってしまうのは仕方がないけれど。

音原 結奈 >  
「……フォークすっかり忘れてました!」

てへぺろ☆と自分の頭をコツンしてみせる。
天然だろうか。

「あるならよかったー……
 あ、お茶私が淹れますよ!」

他に欲しいひとー!と挙手を募りながら、お茶の準備を始める。
食堂のお姉さんによる紅茶準備。
るんるん気分。

ヘルト > 「よっしゃよっしゃ、フォークは俺が用意するとしよう。」

ウキウキとした様子で引き出しからフォークを人数分。
別段甘いものが好きという訳では無いが、食べる事が好きだった。
特に仲間で囲んで食うのは何と素晴らしいことか。

「んー、しっかしまあ……。」

ぶつぶつと何か言いつつ真面目な様で頬を緩ませているような何とも言えない表情を浮かべ一人頷く。

コゼット > とはいえ、自分もフォークが無ければ食べる事も出来ない。
そう思い取りに行こうとするとヘルトがそれを用意する。

それじゃあと紅茶を用意しようものなら結奈が軽いフットワークでお茶を用意しているではないか。
結局自分は何も出来ずに立ち往生しオロオロする羽目になり、その成り行きを見届ける事しか出来なかった。

そんな中分厚い大鎧の男はなにやら思い悩んでいるような雰囲気だ。
何かすっきりしない様子なのが見て取れる。

「…?ヘルト先生、何か問題でも?」

音原 結奈 >  
「悩みがあるなら相談してみましょう!
 お姉さんたちが聞いてあげますよ!」

希望者全員の紅茶を淹れ終えた。
コゼットとヘルトの元にそのお茶を置き。

ちゃっかり自分の分の紅茶と、余分に持ってきたケーキを持ち、話を聞く構えで他の先生の机に座った。

ヘルト > オロオロしているコゼットが何とも微笑ましい。
その様子に何となく子供っぽさを感じて── ああ、己は歳を食ったなとか何とか思ったり。
するとどうだ、コゼットがいつの間にかこちらを見ていて声を掛けられるではないか。
さて、どうしたものかと紅茶を手に取り考えるヘルト。

「ん? ああ、いや──あー、アレだ。こんな別嬪さん達とお茶だなんて騎士冥利に尽きるなーってさ。」

素直に言うのは癪ってやつで、だから結局はいつもの様にヘラヘラしながら茶化すのだった。

コゼット > 「…??別に騎士でなくともその位は──」

真面目な顔をしてそう考えていたのなら平和そのものであったのだが。
だが、なんとなく察せてしまうのは彼が元々厳しい世界で生きてきた背景からの想像だろうか。

…が、深く突っ込んで聞くべきだろうかと躊躇ってしまい、丁度結奈の入れたお茶が置かれたのもあってなんとなくタイミングを逃してしまうのだった。

何か手伝える事であればそうしようとだけ心に秘め、美味しそうなケーキと良い香りのお茶を頂く事にする。

「ありがとうございます、それじゃあ頂きますね」

音原 結奈 >  
手づかみでチョコケーキをもくもく食べながら、二人の顔を見る。
若いっていいなぁ、みたいなことを思ってる。

「むーん、おいしい!」

超幸せそうな顔になった。
手についたチョコをぺろぺろ舐めとりながら、お茶をぐいっと一口。

「……ていうかお邪魔しちゃいました?」

今更のセリフである。

ヘルト > 「いやいや、結構しんどいぜ? 騎士サマってお仕事は。
今のお茶会ならいくらでも喜んで馳せ参じるがあっちのはなー……。」

向こうの生活を思い出したのか『ないわー。野郎とダンスしてるほうがマシだわー。』と肩をすくめるヘルト。
何だかんだ多少の苦労はしているそうだ。

野生的な見た目とは裏腹に洗練された動きでチョコレートケーキを一口に口に運ぶ。
ケーキの甘さの中から薫り高いカカオの風味が口に広がる。
そして香りと甘味の余韻を紅茶でリセットしてやればまた一口欲しくなると言う寸法か。成程、美味だ。
素直に感心したヘルトは『美味い。』と一言だけ漏らした。
彼なりの最大の賛辞であった。

「ん? お邪魔? 何がだ?」

彼なりにケーキを楽しんでいる最中に今更のセリフを言われた彼はキョトンとした表情で。

コゼット > …やはりというか、大変そうなのが伺える。
そんな彼からすれば、今の一時は私の思っている以上に大きい物なのだろう。


一方の結奈はフォークがあるにも関わらず素手で食べている。
本当に勢いがあるというかなんというか。

自身もケーキを食べようとフォークを使い、口に運ぶ。
口の中に広がる甘さは素直においしいと言えるもので、しつこさも感じない。
更に言えば外のレストランで売り出されていても決して劣らないケーキだ。
…まぁ自分はそこまで味に煩いワケでもないので、あまり細かい事は言えないのだが。
後に飲む紅茶がまたおいしいもので、この組み合わせは王道にして鉄板と言える。

「うん、美味しい。私は丁度良いと思いますが…。特に気になる所もないですし…。
 …いえ?丁度授業が終わって一息ついていた所ですので」

音原 結奈 >  
二人の芳しい反応を確認して、とってもご満悦。
では今後の食堂のケーキはこれでいこう、と頷く。

「んーと、私が居るとお仕事の話とか、相談事とかしにくいかなーって思いまして」

手をティッシュできゅきゅっと拭きながら一言。

「それじゃー試食のオススメも出来たし、私はそろそろ撤退しますか!
 食堂の味のレベルアップ頑張ってますから、是非来てくださいね!
 それでは! えーっと……コレット先生とヘルト先生!」

ぴしーっと敬礼。みたいな恰好。
直後、ふんにゃり二人に笑いかけて、手を振った。

ケーキの小皿とカップを回収し、他の人に配ったお皿も回収していく。
嵐のようなお姉さんでありました。

ご案内:「職員室」から音原 結奈さんが去りました。
ヘルト > 「あー、まあ詰らん話と言うか詮無き事だわな。すまんすまん。」

思わず愚痴っぽい事を言ってしまった。内省しつつ苦笑いを浮かべて場を取り繕う。
こういうお茶会は何て言うか、もっときゃぴきゃぴするべきではなかろうかとか思ったり。
まあ、己が居てはしたくても出来ないだろうが。

『あ。』

と合点が行った様子。彼にしては珍しく必要以上に気を巡らせていた。

「おうおう、期待してるわー。今度子飼いの野郎共連れて行くからよろしくなー。」

嵐の様に去っていく音原へだらーっと言葉を投げるのであった。

コゼット > 「いえ、私はそんな事は…ないの思うのですけど。
 ──あ、はい。またお邪魔します。ご馳走様でした」

どちらかというと言いかねているヘルトの方向けだろうか?
言えないのは場の雰囲気か、それとも自分ではその悩みを解決するのには力不足か。

名前の訂正を言うよりも早く、食堂のお姉さんは来た時と同じような早さで場を後にするのだった。
勘違いで覚えているのだとするなら、今度会った時に改めて自己紹介をしないといけないか。


──、なんか、気まずい。

「あー、ええと。私は勿論、何か思う事があるのでしたら回りの先生方に仰るべきだと私は思います、から。
 あまり詰め過ぎませんように」

人生としては恐らく自分の方が後輩に位置するだろう、差し出がましいかもしれない。
けれど、思っている以上に周りの人達はとても頼りになる、それは自分自身既に実感している事だ。
詳しくは聞かなくとも、協力する意思はあるとだけ伝えた。

ヘルト > 「気を使わせてしまったかな?」

再びにやりと笑ってみせるヘルト。その実コゼットの気遣いには感謝していたり。
心配りのよい娘だ、と何故か姪や娘を見るような生暖かい視線を送る。
気を抜くと頭に手をやり撫でそうになっている、そんな己にやはり歳を食ったのだろうかと思いつも。

「気遣い感謝する。だがまあここでは毎日楽しくやらせてもらっているさ。
それりゃーもう退屈はしないな!」

座学に実技、遠征に── コゼットへ指折り数えながら楽しみとやらを語って見せるだろう。
それはもう心のそこから楽しそうに。ただ聞いていると割と怪異退治系が多いような気もするが。

コゼット > とりあえず、今はこれでいいだろう。彼の笑顔を見てそう思った。
こちらが思っている以上に気苦労が絶えないのだろうが、少しでも力になれてそれを忘れる事が出来るのなら幸いだ。

「確かに退屈に感じる事はありませんね。
 学園のみならずこの島では度々問題が起こりますが、生徒達もなんとかやっているようですし。
 あまり首を突っ込まれるのも問題ですが…なにせそれぞれが力を持っていますから。
 命に関わる事も少なくないですし、私達教師が出来るだけ守って行きませんと」

…危険がないか定期的に見回りをしないといけないなと、ヘルトの話を聞いて思った。

ヘルト > 「コゼットせんせは真面目だねぇ。それはそれで美徳だが、何事も過ぎてしまえば身を蝕む。
まっ、俺みたいに気を抜かないと潰れちまうぞっと。荒事は野郎に任せとけって。」

コゼットの気持ちを知ってか知らずかそんな事を言って。
己の席から立ち上がりコゼットの頭を優しくポンポンと叩くと、そのまま出口まで向かう。

「そろそろ俺も館に帰るとするわー、相棒にメシをやらんといかんのでな。馬とトカゲの。
じゃあお先よー。」

ひらひらと手を振って、ズシンズシンと去っていくだろう。

ご案内:「職員室」からヘルトさんが去りました。
コゼット > 「…ええ、お疲れ様です」

頬を掻く。
この島での生活も長く、とうに慣れていたと思っていたが…まだまだ肩の力が抜けきれていないように見えるらしい。
でも自分の言った事に偽りは無い。
自分の力は生徒達に魔術を教える為にあるのだし、守る為でもある。
その為に度々演習場へと足を運んでは模擬戦に勤しんでいるのだから。
この決意は、今も変わっていない。

──鈍く重い音を鳴り響かせ、ヘルトは自分の居場所へと戻っていく。
ひとつため息を吐きつつ、自分も残りの書き込みを済ませ職員室を後にするのだった。

ご案内:「職員室」からコゼットさんが去りました。