2015/06/15 のログ
■日乃杜 梢 > ええ…私も、どこにいるか知りたいくらいなので。
(すみません、と硬い苦笑いで告げて、立ち上がる。バッグを抱え直して、一息)
禁書の件は、一旦出直してみることにします。
すみません、大したこともお話しできなくて…何か他の禁書のことで耳にしたら、そのときは改めてお伝えします。
(小さく頭を下げ、歩き出す。禁書の呟きから始まった、どことなく噛み合わない歯車のような邂逅は、こうして終わりを迎えたのだった)
ご案内:「図書館」から日乃杜 梢さんが去りました。
■蒼穹 > あらら、残念。
うん、その時はよろしく。…お姉さんと会った場合も報告してくれてもいいんだけどね。
(入れ違いにひょいと連絡先でも教えておこうか、と思ったが、手遅れだった。手を振って背を見送るのみ。)
…今日も収穫なしっ!
ここまで来れば清々しいね。…帰ろ。
(しゅーん、と落ち込んだまま、何処かへ踵を返した。)
ご案内:「図書館」から蒼穹さんが去りました。
ご案内:「図書館」に白崎玲刃さんが現れました。
■白崎玲刃 > ふむ、まずは何から調べるべきか…
【腹部と右腕に包帯を巻いた男が図書館へと入ってくる。玲刃である。
彼は音音との行為を終えた翌日、数日にわたって落第街で集めた情報で知ったここら最近で起きている事態や、ロストサインへの対策を考える為に図書館へとやってきていたのであった。
彼はまずは何から調べるべきかと思案しながら本棚の間を行き来していた。】
ご案内:「図書館」にウェインライトさんが現れました。
■ウェインライト > 書架の奥。入り口から死角となるところにそれは居た。
燃えるような金の髪/融かすような赤い瞳/目を奪うような絶世の美貌。
男のようでありながら、女のようでもある。
どちらでもないもの。最も優美で最も華麗なウェインライト。
細くしなやかな足を組み、読書用の椅子に腰掛け。
艶然とした笑みを浮かべながらそこに居た。
■白崎玲刃 > まずは、妥当な所で、現状復活が判明しているロストサインのマスターへの対策を考えるとするか…
となると、失落園、殺刃鬼、腐条理と、あとは異名忘れたけど吸血鬼の奴だな
だとすると、現状、失楽園に関してはどのような能力を持っているかは不明だから対策を考えるのは不可能で、ウェインライトは力を失っている為、対策は不要、仮に力を取り戻していたとしても奴の能力が噂に聞くものだとすると対策方法が見つからない、な。
ならば、残る二人、殺刀鬼と腐条理に関してだな。あとは害来腫に対しても考えておくか…
【玲刃は、まずはロストサインについての対策を練ろうと、思考を巡らす。
まず、現状生存が判明しているロストサインのマスターについて思い出しながら、彼らの能力について考えてゆく。
ちなみに、以前は忘れていた鳴鳴の異名に関しては、あれから後日思い出した様だ
そして、対策を立てる事が不可能な二者を除いた二者と害来腫についての対策に使えそうな書物を探そうと思いを巡らせていたその時…!】
……!?……お前は…!
【書架の奥にに居た人影を目にし、玲刃は驚愕した。
なんと、そこに居たのは、先程思考を巡らせていた相手の一人、
ロストサインのマスター、ウェインライトその人であったのだから!】
■ウェインライト > 「……おや」
驚愕の声が響くと、ウェインライトはその手に持っていた本を閉じる。
笑みを深め。白崎を見上げるようにして美しい赤い瞳が覗きこんだ。
「奇遇だね。ロストサインについて調べていたのかい」
白崎がどういった人物か。
かつて"天災"と喚ばれたウェインライトの審美眼は、確かにそれを見抜いていた。
それがおかしかったのか、くすりと笑みを浮かべながら足を組み替える。
かつては見るもの全てを蕩けさせた美貌と瞳。
力を失っているとは到底思えぬ風格を漂わせるか。
いや、その手を振っただけで力を及ぼすという話からすれば、少なくとも力を失っているのは明白か。
■白崎玲刃 > ………まさかここで遭遇する事になるとはな。
【玲刃は自身の驚愕を、飄々とした笑みで覆い隠しながらウェインライトに言葉をかける。】
お前は……ああ、異名は忘れたがまあいい、名前を知ってるからな。
ウェインライト、力を失ったというのは本当か…?
【かつて、ロストサインに雇われていた時、
組織内で1、2度その姿を目撃したのみでしか無かったものの、ウェインライトの姿は玲刃の記憶にしっかりと焼き付いていたのであった。
そして、噂を思い出しながら問う。勿論、過去に聞いた話からすれば力を失っているというのは明白に見えた。】
ああ、そうだ…噂でしか知らないが、ロストサインが復活したそうだな…?
【玲刃は、かつて公安委員会薬物捜査研究所前でさゆりから聞いた、ロストサインは終わってないという言葉により、
ロストサインが存命していると思っている様だ。】
■ウェインライト > 「力を失った? バカにしてはいけないね……」
白崎の言葉にはいささかの動揺も見られない。
本を横に置くと、ゆっくりと、見せつけるように立ち上がり。
「僕は最も優美にして最も華麗なウェインライト――。僕の美に、いささかの乱れもない」
そういって己の身体を掻き抱く。
「ほう」
続く言葉には興味深そうに口を開けると。
「ロストサインが復活した、と」
欠月のように目が細められる。
嘘を言っているようには見えない。
だが、始まっているようにも思えない。
グランドマスターが居ないならば、
それは最早ウェインライトにとってロストサインではない。
「誰からそんなことを聞いたのかな」
■白崎玲刃 > ふむ……ならば…
【ウェインライトの言葉に、少し考えるように腕を組んだ後、
玲刃はとある思いつきを試そうとする。】
(たしか、ウェインライトは死にやすくなっているという噂もあったな…)
【ウェインライトが死にやすくなっているという噂を思い出し、
玲刃にちょっとした悪戯心が芽生える。】
ウェインライト、ちょっとこれを持ってくれないか?
【玲刃は、吸血鬼の弱点の一つに銀がある事を思い出し、
収納の魔術を発動すると、そこから銀製の短剣を取り出し、悪戯めいた笑顔を浮かべながら、ウェインライトにそれを持たせてみようとする】
誰から聞いた…か。ふむ…お前は特に害意を与える存在でも無いだろうし、言っても良いか。
最近、事件を起こした人物が、その一連の事件を起こした理由が、ロストサインに立ち向かう為だったと、その人物に協力していた奴から聞いたんだ…だからそう思ったんだが…
それに、かつてのマスター達が、再び姿を現してるらしいしな…現に、俺は先日、殺刀鬼に遭った。
【玲刃は、あの時の研究所前でのさゆりとの会話を思い出しながら答える。その表情は、考え込む様であった。
そして、最近の噂と、先日の殺刀鬼との遭遇を思い出して言った。】
■ウェインライト > 「ふっ……銀の短剣か、懐かしいな。
貴族たるもの、銀の一つでも扱えねば美しくない」
笑みを浮かべながら身体を倒し、手を伸ばすウェインライト。
その優雅な足に押される形で、椅子が音を立てて書架へとぶつかった。
「うん?」
銀の剣。思ったよりは衝撃がこない。
なるほど、かつては銀食器で食事すら食べることも可能だった。
それが弱体化したところで死ぬことはない――。
「ごふっ」
――身体を戻したその刹那。衝撃で背後の書架より落ちた本が頭を直撃した。
吹き出す赤/倒れ伏す身体/迎え撃つのは"狂い時計"の全年齢仕様。
狂い時計は良い子も安心、モザイク仕様――。
#死因・ウェインライトを殺すだけのサダメ
(※現在死亡中につき、ロストサインへの言及は少々お待ちください)
■白崎玲刃 > …………ん?………―――
【銀の短剣を渡しても、ただ美しがるだけで特にダメージを受けた様子の無いウェインライトを見て、
噂は嘘だったか、と一瞬、顔をしかめ訝しむも、
その直後、書架から落ちた本によって死亡するウェインライトを見て唖然として言葉を失う玲刃。
噂が本当であったとか、そんな事はもうどうだって良いくらいな衝撃であった。】
まさか……本当に死ぬとは……?いや、、まさか、死んだふりでは無いよな…?いや、でも、これ心臓止まってるし完全に死んでる………
【死んだウェインライトに、戸惑い混乱する玲刃、
かつての噂を知っていただけに、その衝撃は大きなものであった。】
■ウェインライト > ほんの一瞬。意識の間隙。
白崎の眼前から死体が消え。
背後から響くのはフィンガースナップ。
「なに。あまりじろじろと見つめないでくれたまえ。
いかに僕が美しいとはいえ、意識のない状態で見つめらられるのはいささか気恥ずかしいよ」
いつの間にかそこに居て/あたかも最初からそこに居たかのように。
ウェインライトが壁に背を預けながら指を振った。
「ごきげんよう。いささか待たせたかな?」
笑みを浮かべながら彼に告げ、死にながら聞いたその話題について言及する。
「殺刃鬼。ミスター東郷だね。いつか華を散らせると思っていたが、未だに生きているとは驚きだよ」
知らなかった、とでもいうように。
事実知りはしなかったが、"まだ死んでいないだろう"とも思っていた。
■白崎玲刃 > !?………!?……
【背後から突然響いた音に驚き振り向き、そして、再度驚き思わず二度見する玲刃
何故なら、振り向いたそこには、無傷の、生きているウェインライトが存在していたからである。】
なるほどな……噂は本当だったか…
【落第街で集めた情報を思い出しながら、しみじみと納得した様に頷く】
いや、美しいかどうかはともかくな…目の前で突然死なれたら、見てしまうだろ……
【ウェインライトから掛けられた言葉に対し、疲れと呆れの混じった苦笑いで答える。】
いや、待ったというか何と言うか…予想外だったというか…
【むしろ、死んだ事と死んでから復活した事に驚いている為、待ったとかそういう気持ちの湧いてこない玲刃であった。】
ああ、殺刀鬼だ。名前は知らなかったがな…東郷か。
ふむ…その様子だと、あいつが脱獄したという事はしらないのか…
【ウェインライトの様子をみて、もしや、復活後他のマスターと接触して無いのだろうかと推測する。】
■ウェインライト > 「確かに――僕という美を失うことは、世界の理のひとつが欠けるも同義。ふふふ、済まなかったよ。定命の者には少々刺激が強すぎたようだ」
陶酔気味に身体にしなを作りながら妖しげな笑みを漏らす。
本気でそう思っているのだからタチが悪いが、事実、美しいこともまたたちが悪い。
魅了の力を使わずともウェインライトを信奉するものは少なくなかった。
「脱獄? 彼らしくない。おとなしく捕まっていたのかね」
これには心底驚いた。
ウェインライトにとって東郷がどのような評価だったか、
少なくとも、ただ捕まるを良しとするとは思っていなかったのだった。
「なに、僕は最初に脱落したからね。
彼らが鎬を削った最後の戦いには僕は関わっていない」
ただ一人で島の戦力を凌駕するとも言われた災害。
最もどうしようもないモノをこそ、最初に片付けたというだけの話で。
つまり、それ以降のロストサインの戦いを彼は知ることはなかった。
■白崎玲刃 > ………美…?いや、たしかに美しいとは思うが、世界の理に相当するかと言われるとな……
【ウェインライトの言葉を聞き、戸惑う様な表情で首を傾げる。
美しいたしかに、ウェインライトが美しいのは玲刃でもわかる。
しかし、世界の理に相当するかと言われれば首を傾げてしまう、それに、玲刃は美しいよりも、可愛い方が好きであった。】
ああ、捕まってたらしいぞ。本人が言ってたしな、補習298年って。
【東郷から聞いた話を思い出しながら、ウェインライトに語る。】
ふむ、最初に脱落か…そういえば、そうだったな…
【もっとも、その時玲刃はロストサインの拠点内で、ロストサインから離脱する為に、戦創屋を殺す方法を画策し隠密行動をしていた為、
その時期におけるロストサイン内での噂には詳しくは無かった。】
■ウェインライト > 「ふ、シャイだね君は。もっと素直に褒め称えてくれてもかまわないのだよ!」
"美しいとは思うが"。その言葉だけで明らかな衝撃。
ウェインライトは感極まったように両手を広げる。
沈黙。
こほん、と気を取り直して話を続け。
「だがね。これだけは言える」
横に置かれていた本。他愛のない学術書。
それを撫でながらウェインライトは笑う。
「グランドマスターの居る限り、ロストサインは必ずそこにある。……今、彼が動いていないというのなら。
それはただの、ロストサインである意味を失ったただのもの。
僕に興味はない」
■白崎玲刃 > シャイ…なのか?…
【褒めたつもりの無かった玲刃は、ウェインライトの言葉に首を傾げながら、
両腕を広げたウェインライトに若干引き、少し距離を取った。】
なるほど…お前にとっては、グランドマスターが居てこそロストサインというわけか…
という事はもし仮に、だ。グランドマスターが動いた場合は、お前はまた学園に敵対するのか?
【ウェインライトの口から出た、グランドマスターという言葉に一瞬っ体が震える
グランドマスターには一度声を掛けられた事があっただけではあったものの、その存在感の記憶は抜けない
そして、ウェインライトのグランドマスターが居る限りロストサインはあるという言葉に、
グランドマスターがまた現れるなら学園に敵対するのかと、険呑な雰囲気を纏いたながら問うた。】
■ウェインライト > 「君は彼女と同じことを聞くのだね」
二番煎じかね君は、と理不尽に溢れる吐息。
白崎が下がりながら問う言葉は、あの時のそれとは質が異なる。
その姿勢を"美しくない"と断じて、試すように視線を向けた。
「もし、そうだといったら、どうする?」
博愛ではない/冷酷でもない。
ただ圧倒し、
ただ蹂躙した。
その行為に価値を見出さなかった、異能者をしてなお災害といわしめた力。
その力を溢れさせるような、強者の視線。
■白崎玲刃 > …………戦うだけだ。
もし、お前がかつてのロストサインと同じように、普通に生きているだけの生徒にも害を与えるというのなら…俺は立ち向かわせてもらう。
だが生憎、直ぐに戦う気は無いさ、力の差くらいはわかっている。故に、お前に対抗する手段を探り戦うとするさ。
【ウェインライトの視線に威圧されながらも、負けないようにと、飄々とした笑みを浮かべ言葉を返す。
もし、普通に生きている者たちを再び害そうとするのであれば、気に食わないと、戦わなければならないと判断する、
かつての噂から力の差くらいはわかる、今はその力を使えなかったとしても、取り戻す可能性も考えられる。故に、その対策が必要であると玲刃は判断する。】
■白崎玲刃 > まあ、もしもの話だ。戦う事にならない事を祈りたいね俺は。
狂い時計、かつて噂に聞いたお前の能力に対抗する手段なんて正直思いつかないからな。
【そして、険呑な雰囲気を納めて、苦笑いで告げた。
玲刃も、ウェインライトの様な強力な存在と戦闘になる事は望んではいない。
敵対しないで済むならばそれがベストだ。しかし、敵対する事になれば、倒す方法を練るというのは事実であろう。】
■ウェインライト > 「……普通に生きているだけ、ね」
ウェインライトは笑う。果たしてそれは一体どういう意味なのか。
「君の言う普通が何なのかを、知りたいね」
"普通に生きる"。ウェインライトはそれを否定された故にロストサインへと降った。
怒りを覚えたわけではない。
悲しみ。
哀れみ。
あまりにも儚すぎる世界に想いを馳せた。
「僕は僕の美学を示すだけ。それが僕の永劫不変の生き方だ。
そこを否定するかしないかは、君次第さ」
笑う。ただ、笑う。
ウェインライトにとって当たり前の考えだ。
敵も味方もない。目の前に居るのはただ、儚く脆い定命の者。
いかに自身が脆く変わろうと、まるでその立場が変わらないように振る舞った。
■白崎玲刃 > 普通か……俺も最近、それが何なのかわからなくはなってきたさ…
【音音や『室長補佐代理』との会話それから、
己の思いの歪さは理解している、けれど】
だけど、守りたいものとして思うものはある。
俺が思う普通ってのは、俺らみたいな外れた者の側に関わらずに平穏に生きてる事かな…
俺が無くしたもの、それを持ち続けていられる奴らが、それを無くさずにいられる様にしたいだけだ…
【自分の普通について、不安げに語る玲刃、普通と異常との境界など無いのだと、諭されている彼は自分の思う定義についても不安であった、
しかし、それでも区別はつけているつもりだと、彼は一人思う。
幼少期に家族を亡くし、なんでも屋となった彼は、普通を知らない と彼自身は思っている。
曰く、家族との暮らし、曰く、友人たちとの平穏な日々、曰く、そんな当たり障りの無いものを得られなかったからこそ、それを奪わせたくないと思っているのだろう。
だとしても、それから明らかに外れているであろう、落第街の者であっても時に助ける彼は、己の定義のぶれに気づいているのだろうか。】
自分の美学を示すだけ…か。その生き方は素晴らしいな。
【ウェインライトの生き様を聞いて、玲刃は関心した様に頷く。玲刃も、信念を持った者は好きではある
しかし、それと同時に気づく、この者はそれを否定されたからこそ、それを肯定する者の元へと、下ったのだと。 】
■ウェインライト > 「おや」
最後の表情。それをウェインライトは見逃さない。
美しきものを美しきと賛美するもの。
その審美眼は今なお健在だ。
口元を手で抑えると、くつくつと揺れる肩。
「良い顔だね。美しい生き方だろう?
僕はただ、僕であり続けるだけさ」
ただ美しいと思ったものだけを抱いて生きていく。
ただ力が強すぎて、この世界のものが耐え切れなかっただけのこと。
「君はどうかな? "ミスター白崎"」
思い出していた。そういえば、観たことがある。
ウェインライトは一度見たことは大抵忘れない。
ただ、どうでもいいことを思考の隅においやるだけだ。
■白崎玲刃 > ああ、生き方自体は良いと、美しいとは思うぞ。ただ、結果が、な…
【ウェインライトの生き方を評価しつつも、
過去に聞いたウェインライトの噂を思い出し、苦笑いする。
この者は本質的には邪悪では無いのだな…と、ただ、力が強すぎたのか、と理解した。
難しいものだと、そういう者が普通とも共存するとしたらどうすればよいのだろうな…と玲刃は一人悩んだ。】
俺はどうか…か。正直、今までは俺らしく生きてきたつもりだったがな。最近どうにも、自分でもブレを感じるさ…
それでも、俺はなんでも屋として依頼を受けて果たし、そして、気に食わない行為を見れば立ち向かう。そういう生き方を続けるつもりだ。
【玲刃も、最近の関わりで、自分の行動原理の定義に迷っていた、
たがそれでも、玲刃は今までの同じ生き方を続けはするようだ。】
■ウェインライト > 指を鳴らし、その苦笑する瞳を見据える。
「この美しい僕とは違い君は定命の者……考え方が揺らぐことなど当たり前だろう。
故に、己の中でよしとすることだけを胸に抱きたまえ。
良しか悪しかは、君の心の中だけが知っている」
迷う彼の生き方は、ウェインライトにとって当然のように映った。
それは定命の者の美徳であり、時に美しくもなるものだ。
「良き人生を送り給えよ、ミスター」
笑いながら、ゆっくりと背を向ける。
どうやらそろそろ話を終えるつもりらしい。
鳴らした指を解くと、そのまま広げて手を振った。
■白崎玲刃 > ああ、ありがとうな…
【玲刃は、己の迷いを肯定された事に驚きつつ、自然とウェインライトに礼を言っていた。】
そうだな。俺としての良い人生を送るつもりだ。
お前も、良い人生を送れると良いな。そして、敵対する事の無い事を願うさ。
【話を終えたウェインライトに手を振り返しつつ、玲刃は笑みを浮かべながら言った。
この者は、本質は悪いものではないのだ、故に玲刃も敵対する運命になりたくは無いものだと思いつつ、手を振るでのあった。】
■ウェインライト > 「ふ。なに、感謝をするぐらいならばこの最も優美で最も華麗なウェインライトの、その美を讃えるがいい! アデュー!」
高笑いを上げながら去っていくウェインライト。
司書に「図書館で大声を上げるのは美しくないと思いますが」などと突っ込まれ
彼は最後の死を迎えた。
#死因・美学の崩壊
ご案内:「図書館」からウェインライトさんが去りました。
■白崎玲刃 > ははは……ロストサインのマスターのウェインライトが、まさかあのような人物であったとはな…
【玲刃は苦笑いをしながら、先程の会話を思い出して呟く。
ウェイトライトは、危険ではあっただろうが邪悪で存在であったわけでは無かった、
ひとまずそれで良かった事にしようと玲刃は思い、玲刃も図書館を後にしようとする。
当初の目的を忘れたまま図書館を出ていく玲刃、図書館へ行った目的を果たしていなかった事を思い出し、うなだれるのはまた後の事であった。】
ご案内:「図書館」から白崎玲刃さんが去りました。
ご案内:「図書館」に焔誼玖杜さんが現れました。
焔誼玖杜 > 【昼の図書館は静かだ。
焔誼玖杜は、ようやく回復した体を引っ張って、図書館を訪れていた。
目的は本の返却と、その続きを借りる事だ】
「……あった」
【書棚の前で並んだ本を眺めると、一から三巻までが抜けたシリーズ物の小説が目に留まる。
この学園のような、大きな魔法学園が舞台となった冒険譚。
玖杜が借りたのは三巻だったが……一と二巻を借りたのが、以前会った年上の同級生であるといいなと思いつつ、四巻を手に取る】
焔誼玖杜 > 【いつもの通りに隅っこの席へ向かい、腰をかける。
本を開くと、伏せた目で黙々と文字を追い始める。
以前のような一人百面相する姿は見られず、ただ静かに本を読んでいるように見えた】
「…………」
【その姿は以前ほどではないが目に留まりやすいだろう。
隅に居るとはいえ、この季節にマフラーを纏っている少女が目立たないわけがない。
数少ない利用者からはちらちらと視線を向けられていた】
ご案内:「図書館」に霜月 零さんが現れました。
■霜月 零 > 「(あー、だりぃ……)」
やる気なさげに図書館に剣士が現れる。
何故来たかと言うと、課題のレポートのための調べものだ。
「(クソ、めんどくさがらずに西洋系も勉強しとくんだったぜ)」
属性魔術の講義を取ったのだが、なんとそこで教えていたのは、西洋的な「四大属性+エーテル」の魔術理論だったのだ。
……属性魔術=五行、で脳内が固定されていた零の落ち度、と言った方が適切ではあるのだが。
参考資料をぱ、ぱ、と手に取り、適当に座る場所を探す……と、なぜかこの時期に室内で、マフラーを巻いている少女を見つけた。
「(……暑くないんかね?)」
なんとなく興味がそそられ、視界にその少女が入る位置に座ることにする。
……まあ、刀3本図書館に持ち込んでる零も大概悪目立ちしそうなものではあるのだが。
焔誼玖杜 > 「…………」
【少女は読書に集中しているのか、男の存在には気付かない。
ただ、顔を伺って見ても汗一つかいていないように見えるだろう。
それどころか、時折、無意識にだろうか、寒そうに二の腕を擦っている】
■霜月 零 > 「(え、ええー……)」
なんで寒そうなんだあいつは。
その疑問が脳内を支配する。
最近気温も上がってきて、蒸し暑いと感じる事が増えてきた。
ましてや、マフラー。寧ろ暑い暑い暑いとなってもおかしくはないのだが……
「(…………)」
気になる。
とても、気になる。
「…………なあ、暑くねーのか?」
我慢、出来なかった。
あまりの不可思議さに、このままでは自分の課題も進まないのだ。これは仕方ない。仕方ないのである。
焔誼玖杜 > 「…………」
【声を掛けられれば、ワンテンポ遅れて顔を上げるだろう。
目の前の人物を認識すれば、本を読んでいたときと表情を変えないまま答える】
「……暑くはありません」
【淡々とした起伏の少ない声音で答え、ふとなにか考えるように首を傾げる】
「……寒いくらい、ですね」
【視線は図書館に備え付けられたエアコンの吹き出し口を見た。
もちろん冷房が強すぎるなんて事はなく、図書館内の室温は、過ごしやすい程度の涼しさになっている】
■霜月 零 > 「……マジで言ってる?」
混乱する。
いや、だって。どれだけ寒がりなんだ。この状況下で、寒い???
この冷房だって、涼しい程度のものだ。寒がりにしても、厚着で相殺だろう。
焔誼玖杜 > 「マジで言ってます。
以前から利用してますけど、もう一つ上着を持って来たほうがよさそうですね」
【そう表情も変えず淡々と。
ちなみに服装としては、長袖のセーラー服にマフラー。スカートの丈も……見えれば長いほうだろう。
表情からは伺えないかもしないが、その格好を見れば冗談を言っているようには見えないだろう】
■霜月 零 > 「……温度、上げようか?」
困惑交じりで問い掛ける。
彼女の周辺の火行をちょっとだけ増幅してやれば、その周辺だけ温度が上がるだろう。
なんせ、零自身もたまにやっている温度調整である。日々快適です。
「一応、お前の周囲だけ温度上昇ってのも、出来るんだが」
焔誼玖杜 > 「……お願いできますか?」
【一度顎に手を当てて、答えを考える。
が、直ぐに頼むことに決めたようだ】
「三十度くらいにして頂ければ、助かります」
【捕捉するように、そんな言葉を付け足して】
■霜月 零 > 「(30度かよ……)」
まあでも、そういうタイプなんだろう。
そう判断して、軽く念じる。
「(30度ってことは、んなもんか……)」
火行増幅。周囲の火のエネルギーをわずかに増幅して、温度を上昇させる。
「……んなもんでいいか?」
声をかければ、大体30度前後の気温になっているだろう。
焔誼玖杜 > 「ありがとうございます」
【そう言って小さく頭を下げる。
が、マフラーは取らない。とはいえ、以降、寒がるような動きはなくなるだろう】
「……私は、体温が高いので。
どうしても寒さを感じでしまうんです」
【礼を言ってから、また少し考え……そう付け足した】
■霜月 零 > 「ああ、なるほどな……」
特異体質、と言う奴か。体温が高いという事は、火属性に何か適性を持っているのかもしれない。
「しっかしまあ……俺が言うのもなんだが、不便だろそれ」
変に注目集めるしな。と続ける。
やはり、刀3本持ち歩いている人間のセリフではないのだが。
焔誼玖杜 > 「……もう、なれました。不便は不便ですけど。
おかげで寮の部屋も個室を貰えてるので、不便なだけでもありませんし」
【ちら、と刀の方へ視線を向け、余計な情報も混ぜつつ答える。
相変わらず表情も語調も変化するが、意外と饒舌なのかもしれない】
■霜月 零 > 「ああ、成程なぁ……個室、便利だよな」
俺も個室だしな、単純に空いてるだけなんだが。と続ける。
と、刀に視線が行ったのに気付き、少し気まずそうに返す。
「あー……気になるか?これ」
とん、と刀を叩いて問い掛けた。
焔誼玖杜 > 「ええ、便利です。
体温のこともありますけど、あまり人と話すのは得意じゃなかったので」
【そしてまた、刀へ視線を向ける】
「……いえ、注目を集めるという点では、そちらも同じじゃないかと思いまして」
【実際、二人の様子を遠巻きに眺めている生徒もちらほらと居る。
両者とも目立つ格好のため、自然と注目を集めてしまっているのだろう】
■霜月 零 > 「ああ、そりゃ悪かったか?」
適当に声をかけてしまったことを詫びつつ
「……まあ、冷静に考えれば、そうだよな」
知らぬは本人ばかりなり、である。
「つってもまあ……これはこれで、体の一部みてーなもんだからな。なしにすると今度は俺が違和感に苦しむ羽目になる」
焔誼玖杜 > 「……そういうものですよね。
私も、この体質とは切っても切れない関係なので」
【仕方ありませんよね、と頷く】
「体の一部という事は……なにか異能と関係があるんですか?」
【好奇心をくすぐられたのか、質問を投げかける。
表情の変わらなかった瞳に、わずかに疑問の色が浮かんでいるだろう】
■霜月 零 > 「ん?ああ、そういう感想になるか……」
まあ、普通はそっち系になるよな……とボヤきつつ
「俺は、特に異能って言える力はねーよ。巫術は使えるけど、ありゃあ体系だった魔術だしな。
で、俺の本職は剣士だ。この刀使って戦うのが基本で、まず何より剣士に限らず武器遣いってのは、武器を体の一部にしちまうのが大事になってくる。
つーわけで……この3本も、俺の体の一部みてーなもん、ってことだ。
日常生活も、基本的には刀持った状態で行う方が慣れてるくらいには体にしみこませたしな」
焔誼玖杜 > 「……なるほど」
【納得したように頷く。
確かに本で読んだ世界では、武器を手足の延長のように扱う人物が描写されている】
「その、ふ術というのはなんですか?
魔術の一体系、というのはわかりましたけど」
【知らない言葉に興味を抱いた。
玖杜にとって魔術というのは最近になって馴染みが出来たが、その多様な体系を把握できているわけではない。
授業でも聞き覚えがなく、選択していない科目に含まれているのだろう】
■霜月 零 > 「ん?あー、そうか。分かり辛いよな、巫術」
冷静に考えればそれもそのはずだ。属性魔術で、五行じゃなく四大が出てきた位だし。
「巫ってのは、カンナギって読む「巫」だ。神社に巫女っているだろ?あれの漢字と同じだ。
で、俺の使う巫術ってのは、基本的に自然の中にあるリソースを使う。
五行理論っつって、この世界は木火土金水の5属性によって成り立ち、バランスがとられているっつー考え方があってな。
それにのっとって、自然の中にあるその五行の力を借り受けて自然の力を行使するのが巫術だ。
本人の魔力より、自然との交感が重要になる魔術体系だな」
だから、魔力が少なくても使える反面、自然との交感が出来なきゃ魔力を極めてても使いこなせねぇ。と続ける。
「さっきお前の周囲の温度を上げたのも、その周囲の「火行」を増幅して、だな。
まあ、細かくヒネるともっといろいろあるんだが……ざっとこんな感じだ」
焔誼玖杜 > 「……五行、自然との交感」
【またも聞きなれない単語だ。
しかし意味を説明されれば、やはりそういうものなのかと納得出来る。
ただ、それゆえに一つ疑問がわいた】
「……五行が互いにバランスを取っているのだとしたら、こうして、火を増幅したらバランスが崩れたりしませんか?」
【ソレによって、なにか不都合でも起きるのではないかと気に掛かる。
同時に、こうしてバランスを崩す事で気温を調整しているのかも、とも考える。
とはいえ自分では答えを導く事は出来そうになかった】
■霜月 零 > 「ああ、いい着眼点だな」
素直に感心する。巫術師は、多かれ少なかれそれを意識する必要がある……と言うのに、忘れがちな点だからだ。
「まず、自然ってのは偉大で莫大だ。多少ズレた程度じゃ、大勢に影響はない。どっかで勝手にバランスを取ってくれる。
人ひとりが使える程度の巫術なら、多少派手にやっても、それが終われば勝手にバランスが元に戻っていくっつーわけだな。
が、それでもやりすぎる場合はある。こりゃあもう数人がかりで執行する大巫術とかの場合だが、影響が大きすぎて五行バランスを崩す事はありうるわけだ。
その場合は、主に対抗属性を補強する。
五行には相生相克関係ってのがあってな。それぞれ相性があり、それらが高め合い、打ち消し合う事でバランスが取られてる。
だもんで、例えば数名掛かりでこの場を火炎地獄にした場合、炎に対する対抗属性……水行を補強、増幅してやることで打ち消してバランスを取るんだ。
まあ、言ったとおり、自然は偉大で莫大だ。
多少派手にやったところで、実際のところ大きくバランスを崩れる事はねーよ」
それでも、やりすぎは禁物だけどな。と答えた。
焔誼玖杜 > 「……なるほど、やりすぎなければ大丈夫なんですね」
【納得しつつ、自分の能力をあわせて思考をめぐらせる。
五行で現すなら自分の能力は『火』に属するとして間違いないだろう。
とすれば、大きすぎる火を扱う……それこそ町一つを焼け野原にしかねないこの力は、そのバランスを崩す可能性もありえるだろう。
なにせ神格の扱うまさしく『神の火』だ。
そんな事を考え、早く制御できるようにならないと、と気を引き締める】
「……その、五行や巫術については、この学校でも学べますか?
私の選択している科目には、含まれていなくて」
【どんな知識、技術がいつどこで役立つかはわからない。
参考に出来そうならしてみたい、そう思っての質問だった】
■霜月 零 > 「あー……ないんじゃねぇかなあ」
困ったような顔で返す。
「俺も楽そうなんで探しては見たんだが……ざっと確認したところ、五行をメインにしてる講義はなさそうなんだよな。
まあ、少々特殊だし、マイナーな魔術体系だからしゃーねーっちゃしゃーねーんだが……」
焔誼玖杜 > 「そうですか、残念です」
【そう言うが、表情も語調も変わらないため、まるで残念そうに聞えない。
しかし、本人はいたって真面目に残念がっており、何かないかと】
「……そういった理論をまとめた本なら、ありそうですね」
【何かないかと考えながら視線を滑らせた先、無数にある書棚を見てそう呟く】
■霜月 零 > 「ああ、そりゃ探せばありそうだな…陰陽道系の資料に入ってるんじゃねーかな」
と考えたところで、ふと気になる。
目の前の少女は、体温が高いという事は「火行」に属する特性を持っているのだろう。
それは、なんなのだろうか?
「あー、もののついでなんだが、お前の体温が高いとか。それ、なんでか聞いていいか?」
焔誼玖杜 > 「そうですね、後で調べてみます」
【玖杜の選択している授業は、午前のものが多い。
そのため、午後は時間が空く事が多いのだ。調べ物はいくらでも出来るだろう】
「私のですか。
そうですね、少し説明が難しいんですけど、簡単に言えば炎を扱う異能による影響です。
だから炎を扱うのに適した体質になった、という感じです」
【と、大まかに説明しつつ、どこまで話していいのかと吟味する】
「……私は体温や皮膚温などが上がる事で、不都合を受けないんです。
火傷はしないし、体調も崩さない。なので炎を扱う事で自分が怪我をするってことがありません。
その代わり基礎の体温がとても高くて……寒さを感じやすいんです」
【人に教えられる情報といえば、この程度だろうか。
自身と繫がる神格については……伏せておく方がいいだろう】
■霜月 零 > 「成程な…元々体が火行寄りなんかね」
ふむ、と考え込む。
……実際のところ、零の直感は「それだけじゃない」と叫んでいたのだが、敢えてそれは無視する。
話さないという事は、おそらく話したがらないという事、
それをむやみに突っついても仕方がないからだ。
「まあ、俺は火行はそこまで得意じゃないが……必要なら、テキトーに今後会った時にでも聞いてくれ。
答えれる範囲で答えてやるよ」
その上で、取り敢えず今後の協力を表明しておく。
五行に関しては、取り敢えず知ってる範囲において、自分と妹くらいしか、知識のある者がいないからだ。
まあ、少しくらいは手助けになるだろう。
焔誼玖杜 > 「……ありがとうございます。
調べてわからないことがあったら、いずれ教えていただけたら……」
【と、そこまで答えて。
まだ自己紹介もしていなかった事に気付く】
「自己紹介がまだでしたね。
私は焔誼玖杜、一年です。あなたは?」
■霜月 零 > 「あー、そういやそうだ。
俺は霜月零(しもつきれい)、一年。ま、よろしく頼むぜ」
軽く笑って答える。まあ、基本的には気だるげなのだが。
焔誼玖杜 > 「霜月さん、ですね。
よかったら連絡先を聞いてもいいですか?
わからないことがあったら、教えていただきたいので……」
【名前を覚えるように反芻し、たずねる。
ポケットから携帯、スマートフォンを取り出した】
■霜月 零 > 「んお、構わんぜ。ちゃっちゃと交換しちまうか」
ポケットからスマートフォンを取り出す。
「そーいや、こっちだとなぜかメモでの連絡先交換がデフォだったから、こうやって直接的に交換するの初めてかもしれねぇ」
しょーもないことを口にした。
焔誼玖杜 > 「そうなんですか?
私は……そもそもあまり交換することがなかったので」
【淡々と言外に『友達が少なかった』と言いつつ、連絡先を転送する】
「メモでの交換だと、手間が掛かって不便な気もしますけど」
■霜月 零 > 「俺もそう思う」
実際、後で打ち込むのがめんどくさかった。と肩を竦める。
「けどまあ、なんでかしらんがメモで渡されることが多かったんでな。それに対してメモで返してたらそーなってた」
などと言いつつ、連絡先を受信、転送する。
「ま、特に事情がない限りは、こっちのが楽だよなあ」
焔誼玖杜 > 「そうですよね。
……もしかしたら、携帯持っていない人が多いのかもしれません」
【いろんな人がいる常世学園だ。
自分と同じ異邦人やそもそも人じゃない存在からすれば、未知の機械である可能性もある……と考えているうちに交換が終わる】
「これから、よろしくお願いします」
【端末を操作し登録。電話帳の内容が増えたのを確認し、ポケットに仕舞った】
■霜月 零 > 「ああ、ありうるな。連絡手段が共通でない可能性はあるか」
電話がデフォすぎてうっかりしてたな、と苦笑い。
「おう、そんじゃあよろしくな」
ぱぱ、と確認。しっかり登録されているのを確認し、ポケットにしまう。
焔誼玖杜 > 「……それじゃあ、私はこれで一度失礼します。
少し本も探してみようと思うので」
【読んでいた本を閉じると、胸に抱えて立ち上がる】
■霜月 零 > 「おう、俺は適当に資料持って帰って続きやるかな」
立ち上がり、そのまま貸出手続きをしに行くだろう。
焔誼玖杜 > 「色々と勉強になりました。
ありがとうございます」
【立ち上がった相手にかるく頭を下げて礼を伝えると、並んだ書棚へと向かって行った】
■霜月 零 > 「いんや、大したことはしてねーよ。んじゃ、またな」
ひらひらと手を振って、その場を去って行った。
ご案内:「図書館」から霜月 零さんが去りました。
ご案内:「図書館」から焔誼玖杜さんが去りました。
ご案内:「図書館」にサリナさんが現れました。
■サリナ > 昼休みも中盤を差し掛かった頃、昼食を食べ終えてやってきた。
図書館に足を踏み入れても歩みを止めず、人の居ない奥の方の席まで一直線だった。
目的は昼寝…奥の方の大きいテーブルの椅子を三つ横に並べてそこへ寝るというスタイルが常習化しているのだった。
■サリナ > 椅子を並べて新しく買ったスクールバッグを置いて枕にする。
中は紙類と教科書筆記用具がほとんどで少しばかり硬いが気にする風でもなく横になって頭を乗せた。
■サリナ > 「……すー ……」
横になった後は速やかに眠りについた。
図書館は静かで、時々寝息が響く以外の音はなかった。
■サリナ > … … … … … 「…ん」
一時間程経過したあたりで目が覚めた。時計を見てからもう一度寝入ろうとするが、中々眠りにつけなかった。
いつもなら午後の授業をいくらか諦めてたっぷり二時間は寝てから起きるはずだったのだが、今日は仕方なく諦めて上体を起こした。
ご案内:「図書館」に橘 臨助さんが現れました。
■橘 臨助 > 「……次は何に手を出すか。」
図書館に入り、スマホアプリのダイス機能で読む本を無作為に選び出す。
別段読みたい本はない。ただ本を読むのだ。だから割となんでも良かったのだ。
■サリナ > しばらく机に向かってぼーっとしていたが、ふと視界の隅に入る人影を見つけた。
人目もできた事だし、ちょうどいいと思って鞄の中を探る。
ノートに魔術書、筆記用具と…この場に相応しいものをテーブルに並べた。
■橘 臨助 > ダイスが選び出した本のあるコーナーに向かう途中人影を見つける。先客が居た事を確認する。
■サリナ > (今の人)
魔術の授業で一緒になった人間だったか?よく覚えてないがどこかで見た記憶だけはあった。
いずれにせよ名前は知らないし、特に用事もなかったのでそれについて考えるのはやめた。
ノートを広げるとよくわからない文字列とよくわからない絵図が書いてあったり、と思えば誰でもわかる言語で書かれていたりした。
そんな混沌を擁すノートへ鉛筆を滑らす。
■橘 臨助 > 「とりあえずこれだけあれば…。……っと」
魔道書やら、刺繍やら、武芸書やら、哲学書やら、物理学の本やらなんやらかんやら…とにかく、沢山の本を持ち出す。
そして、あんまり幾つも抱え込むものだから、案の定一冊を落としてしまう。
■サリナ > 背後に人の気配を感じる。さっきの人物だろうと、
その人が自分の席の後ろに差し掛かった辺りで、何か落とした音がしたような気がした。
(気付いてない…?)
そう思って振り向くと、本が落ちていたのを見る。落とした当の本人も見て、このまま置き去りにする気がしたので一声かける事にした。
「ちょっと、そこのあなた」
席に座ったまま顔だけ向けて言った。
■橘 臨助 > 「あ?」
声をかけられたので、そちらを向く。
その声も、視線も、なんの悪意も敵意も感じられ無いのに、その全てが素っ気なく、つんけんしてて、なんか冷たい。
「…あぁ」
と、ここで貴女が本を落とした事を指摘しようとしてたのだと察し
「…どうも。」
短く返し、拾う。
■サリナ > 「…ん」
一言声をかけただけで本を拾い上げるのを見て、最小限の言葉で伝わったのを感じたので後は頷くだけに留めた。
全く無駄のないやり取り…それが終わると魔術書を開いて再びノートの中の混沌に向き直った。
■橘 臨助 > 「……」
そしてこちらもこちらの作業に戻る。
無駄なく、それゆえ彼に無駄と処理されたコミュニケーションもクソもなく。
■サリナ > (今日の晩御飯は何にしようか)
(コンビニに行きますか)
(光…)
思考と鉛筆を走らせる指を止めて、時計をちらりと見る。
(あといくらかしたら授業)
(獅南先生の授業だ)
■サリナ > 10分置きぐらいに時間を確認してはノートに向き直り、を繰り返してるうちに時間が来てしまったので机の上に広げたものを片付けた。
スクールバッグに全て詰め込むとそそくさと図書館から退出したのだった。
ご案内:「図書館」からサリナさんが去りました。