2015/06/12 のログ
■雪城 括流 > 「ありがとう。」
ゆっくりとした動作で隣に座ると、どこかからハンカチを取り出す。
そっと涙を拭う手を押さえるように、テリメーラの目元にハンカチを当てようとしながら。
「あんまりごしごし拭うと、赤くなっちゃうから、ね。
ねえ、テリメーラは一緒だって言うけど、そのときのがんばりと、浜辺でのがんばりは違ったんじゃないかな。」
テリメーラの右手をそっと気遣うようにしながら、声をかける。
「前のことを覚えていてがんばれたんだったら…きっと大丈夫だ。
それは、同じじゃない。
ねえ、私だって同じように狩りをするけど、さっきみたいに体小さいし、たくさん失敗するんだよ。」
嫌がられなければ軽く触れながら、涙をハンカチに吸い取らせながら…落ち着くように、声をかけて話を聞いていく。
■テリメーラ > 目が赤くなってしまうよ、と言われるとごしごしを止めて、鼻水をすすりつつ、なされるがまま、涙を拭いてもらっている。
「そう、そうかな。・・そうなのかな。じゃあ、今日の、昨日の、こと、覚えてれば、また、頑張れるかなぁ・・っ!!大丈夫かなぁ・・」
少し嗚咽がひどくなってきて、過呼吸にでもなってしまいそうだ。
それだけ、彼女にとって、自分で感じられない“成長”を認めてもらう、ということは大きな存在感をしめしているようだ。
■雪城 括流 > 「うん。頑張れるよ。
恥ずかしいのは、ちゃんとテリメーラがそのことを覚えているから。
怖いのは、失敗することを、失敗しないにはどうすればいいかを、知っているからだよ。」
恥ずかしがりで、怖がりな子を肯定するように、優しく頬にハンカチを当てて触れていく。
少し思考を回すと、ハンカチを持つ手とは逆の背中に回す手に魔方陣を描き、《薬草の加護》を展開する。
ちょっとした回復と、落ち着くような香りを生成して少しだけリラックスするように、という心遣いのようだ。
■テリメーラ > 回復が聞いたのだろうか、乱れがちであった呼吸は再びしゃっくり程度の物まで落ち着いた。
テリメーラも、漠然と優しい何かを感じ取ったようで、自発的に深呼吸をして落ち着こうとする。
そして、ずずずーっと鼻をまたすする。
涙は少し落ち着いてきたし、その顔は今までのネガティブな感情が少し拭えてきたように見える。
「じゃあ、じゃあ、僕、ちゃんと、変われてるのかな。」
括流の言葉で少しずつ自分に自信が持てるようになり始めてきた。
気づいていないだけで、自分は成長できているのかも、と。もう一度言葉にして、確認しようと尋ねる。
■雪城 括流 > 「落ち着けた?
うん、くくるせんせいが保障するよ。テリメーラはちゃんと前に進んでいる。…安心して。」
それに…同じところをぐるぐる巡るのは、神族だけだしね…。とは、言葉にせずに。
「…そろそろ、右手を治してあげようか。
私もね、こういう怪我はすぐに治してあげないんだ。痛みもちゃんと覚えていることのひとつだから。
もう、テリメーラはちゃんと痛かったことを、覚えているんじゃないかな。
…どうする?」
もう一度手は差し出すけど、治すかどうかは相手の思いに任せて。
■テリメーラ > 自分が肯定できなかったことを、人に言ってもらえて、やっと飲み込むことができた気がする。
ふぅ、ふう、とまたゆっくり呼吸をすると、こっくりとうなずいた。
「先生・・ありがとう。僕、また、明日から、がんばるから、右手・・お願い。」
じっと括流の方を見て、ゆっくりと右手を乗せる。
その目はやっと、失意に沈むそれではなくなり、決意で燃えているようにも見える。
彼女の中で何かが変わったというのが傍からでも見て取れるだろう。
■雪城 括流 > その差し出された右手を優しく受け取って。
「じゃあ、治すね。」
両手で包むようにして目を閉じると、その右手首をを取り囲むように魔方陣が複数立体的に浮かび上がった。
痛みを抑え、骨格に異常がないかを確かめ、腫れを引かせ、傷ついた筋を整える。
完全に治るところまではいかないが、痛みはほとんどなくなりずいぶんとよくなったのではないだろうか。
治療した後の手首に、そっと保護するように薬を塗ったハンカチを巻いて。
「よし。ほんの少し、治す手助けをしたよ。
でも無理をしないよう大事にしてね。あとはテリメーラ自身が治すんだ。」
決意に燃える様子に、怪我を労わることを…テリメーラにもできることを提示して、自信をつけられるようにしながら。
そっとその右手を離した。
■テリメーラ > 魔法で治される間隔はあまり慣れていないのか、なんだかちょっとくすぐったいのを我慢しているようにも見える。
が、いざ治療が終われば、かなりの痛みが引いたのに気付く。
まるで魔法の様だ。魔法だ。
右手を離されると
「すごーい全然痛くないです!!」
とかなり喜んでいる様子。うっかり本当に痛くないか右手を振ろうとするが、いったん落ち着いて。
「急には治らないんですね・・ボクと一緒だ。」
とくすくす笑いながら、一緒に頑張ろうね、と小さく呟きながら優しく自分の右手を撫でる。
■雪城 括流 > その様子を微笑んで見つめていて。
「何もかも元に戻してしまう、怪我なんか無かったことにする。…そういう方法もあるけど。
でも時を巻き戻してしまうと、前に進んだ分が戻ってしまうよ。」
人差し指と中指を二本下に向けて人のようにすると、とことこ…と前に進めて、そしてその歩みを元に戻してみせる。
「治っていく様子は分かりづらいけど…うん。一緒で、同じように見えて少しずつ治っているんだ。
…あ、そうだ。もしまた同じようなことがあったら…女子寮にまた来るといいよ。
こっそりと、ね。」
無理に人に会わなくていいように、秘密じみた、悪戯っぽい微笑でウィンクしてみせて。
■テリメーラ > 「大丈夫、もう目に見えなくても、ちゃんとわかってますから」
彼女にとってもはや右手の痛みは失敗だけを見せるものではなく政党の勲章として見られるようになったようだ。
落ち着いた穏やかな顔で、括流の話を理解した、と意思表示。
「ありがとうございました、先生。じゃあ、次会うときはお風呂せっともちゃんと返しますね」
とえへへと笑って返して見せる。
■雪城 括流 > 「うん、待ってる。
魔術で作ったから返してもらわなくても大丈夫だけど…待ってるよ。」
そのときに改めてちゃんとあげるのだろう。
「じゃあ、そろそろ私は行くよ。またね、テリメーラ。」
ベンチを立ち上がろうとして…触れられれば、そっと頬をひと撫でしていくかもしれない。
■テリメーラ > 頬を触れられると、きゅっと手を掴んで(つかめれば・・)
「今日は本当にありがとうございました、先生、またね」
何度目かわからないが、お礼を言う。
久しぶりに母に会ったかのような安堵の表情。
公園から去っていく括流の背中に見えなくなるまで小さく手を振れば、自分も雲に乗って帰っていくだろう。
■雪城 括流 > 涙のあとをなぞるような指先は逃げることなく、かんたんに触れられる。
手を掴まれるとちょっと驚いた様子を見せて、そして微笑み。
「うん。」
そうして、綺麗に二人は分かれたようだった。
ご案内:「常世公園」からテリメーラさんが去りました。
ご案内:「常世公園」から雪城 括流さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に佐伯貴子さんが現れました。
■佐伯貴子 > (ベンチに座りながら携帯デバイスをいじっている)
情報を整理しとかないと…
(このところ細々とした情報が入ってきている)
(一旦整理して頭を落ち着けよう)
(しかし人が通ると学生証の提示を求めるのはいつもの癖だ)
ご案内:「常世公園」に士尺 流雲齋さんが現れました。
■佐伯貴子 > まずは昨日の『魔術師喰い』に…ネコ?怪しげなメールに…
サヤ…研究区で見かけたあの子が何かしたらしいな…
(ふーむ、といつもの真顔だか無表情だかよくわからない顔で息を吐く)
(デバイスをいじる)
観葉植物に…そういえば能見先輩を最近見かけないが…報告を上げている以上重傷というわけではないだろう…
■士尺 流雲齋 > 【からん、ころんと下駄を鳴らし。老人がゆったりとした足取りで歩いてくる。ベンチの近くまで来るが、人が居ることは気にしていないようだ。】
ふーむ、さてはて。どうするかのう
【単なる散歩のようにも見えるが、視線は空を眺めている。】
■佐伯貴子 > む…
(人の気配がすればそちらに視線を送る。老人のようだ)
確か…
(教師だったはず。名前は分からないが。一応声をかけてみる)
何かお探しですか?
■士尺 流雲齋 > 試験は順調に進んでおるが…
“魔術師喰い”の出現時期と、いくつかの事象が重なり始めておる。何やらよからぬにおいがプンプンするのう……
【ぽつりとつぶやく、その声が周囲に聞こえたかどうかは分からない。ともあれ、声をかけられれば、意外な人物を見たように驚く。】
おう、これは、こんばんはじゃよ。
はて、探し物はなんじゃったかのう…忘れてしもうたわい。
【挨拶をして、とぼけたように微笑する。来島教諭を通じてだいぶ前に連絡が行っていたような気がしたが『佐伯貴子』の名前しか聞かされておらず、目の前の少女と一致させるのは難しい。】
■佐伯貴子 > こんばんは…私は2年生、風紀委員の佐伯貴子と申します。教諭でいらっしゃいますよね?
(基本的に職質するのは学生だけである。立ち上がって頭を下げる)
…失礼ですが先ほど『魔術師喰い』とおっしゃってませんでしたか?
ご存知ならそれについて教えていただきたいのですが…
■士尺 流雲齋 > 佐伯貴子とな… ほう、それではお主がそうじゃったのか。来島先生から夏季演習について協力要請の連絡がいっとらんかったかの?だいぶ前じゃが。
そうそう、こちらも名乗らぬとな。士尺 流雲齋じゃ、主に魔法剣を教えとる……
【どうやら先ほどのつぶやきを、聞かれてしまったらしい。
こりゃあしまったと眉を八の字に曲げ、困り顔で後頭部を掻く。】
……やれやれ、ずいぶん耳がいいんじゃのう。
風紀委員会ならば、当然儂よりも詳しいところまで踏み込めるはずじゃが、のう?
■佐伯貴子 > えっ、来島先生が…いえ、残念ながら(携帯デバイスを操作し確認する)
士尺先生ですか。私は剣を使わないので先生の講義は受けないかと思いますが…お名前ありがとうございます。
(再び頭を下げる)
ちょうどそれについて考えていたところでしたので。
残念ながら、コゼット先生の報告以上のことは何も…まだ被害報告もありませんし。
(首を振る)
なにか起きる前に生徒に呼びかけをできればと思っていたのですが…
■士尺 流雲齋 > ふうむ、しょうがないのー。
【深いため息をついて、やがてぽつりぽつりと話し出す。】
“魔術師喰い”についての注意喚起がなされたのが数日前。その時儂ゃ、近々やる狩りの事前調査と威力偵察を兼ねて大農園周辺地域を巡回しとった。それで、学生・教職員居住区は橋のはるか向こうじゃったが、やはり遠くからでも妙な雰囲気はしたのう。周辺の野獣たちの勢力図がすこしばかり、変わっとったしの。中には漆黒の獣を頭目においた群れも見つかっておる。
そこで、…こんなことやっとると、とくにコゼット先生あたりには大層怒られるかもしれぬがの、儂、猟友会に情報収集をやってもらい、同時に、うちの授業に出ておる魔法剣の学生に、『もし戦闘する事態になったならば最低でも3人一組であたれ』と言い渡しておる。一般生徒が遭遇するにも、もう時間の問題じゃからの、勝手ながら先手を打たせてもろうた。
さしあたって目下の問題は、未熟な魔術学生をどう守るか、じゃな。
■佐伯貴子 > 申し訳ないです…
漆黒の獣、ですか…群れとなると相当厄介ですね…
(当然ながら初めて聞く話である)
(相手の話は熱心に聞く。重要な話だ)
そうですね…未熟な魔術学生ですか…
(腕組みをする。このままそっくり報告を上げて済めば簡単なのだが)
風紀委員もこの広い島のどこにでも駆けつけられるというわけではありませんし…何より私は下っ端ですので…
そうですね…風紀委員からも改めて生徒に注意喚起しておきます。
(まただ。戦闘のできない己の無力さを感じる)
■士尺 流雲齋 > いや、群れ自体が漆黒というわけではないよ、…今はの。
ただ、“魔術師喰い”の能力によっては、手下複数を率いることができる可能性があるのも知っといて損はないんじゃ。
【話を修正する、この手の情報は正確さがものをいう、それは分かっている。】
話を戻すがの、何にしても生存を大前提に行動しなきゃあいかん。
そうなると護身、最低でも一時的にやり過ごすための道具やらは大量に必要になってくるわけじゃな。
そのあたりを、臨時予算にねじ込めればいいんじゃが、儂、その方面は権限がなくての。どうしたもんじゃろう?
【この話、風紀委員会ならばどう考えるだろうか。生徒の自主的な護身、というところでは考えが合わなさそうではあるが】
■佐伯貴子 > はい。頭目が漆黒なのですね。
単体ならともかく、群れとなると一人で対処できる人間は限られてしまいますね…
(確認する。報告係が間違ってしまってはどうしようもない)
もっとも、どこで誰がどう接触するかわかりませんが…
……(考える。自分の権限で何ができるだろうか)
そうですね、大きな被害が出ていない以上、「今はまだ」予算をおろしてもらうというのは難しいと思います。
しかし予め私の『上』に申請をお願いしておくことは可能かもしれません。
所詮対処療法ですが…なにもないのに動ける組織ではないのです…
(残念そうに首を振る)
公安委員会や、いっそ生徒会に報告するという手段もあるかもしれませんね。先に動くのはあちらのほうが得意でしょうから。
(もっとも、噂に聞くロストサインが動き出したという話も聞く。公安はそれどころではないだろう)
■士尺 流雲齋 > ま、儂も儂の上に掛け合ってみるよ。そちらと同じく、動く可能性は低いがの。ほっほっほ。
……あちこちで起きとる事件と、関連がないといいのう、“魔術師喰い”。
この前の違法薬物絡みの騒動の後だと、どうにも疑り深くなってしまうわい。
【残念そうな様子の佐伯を励ますように、かんらからと、大声で笑い飛ばすようにしたが、その眼はいたって真面目だ。】
さて、儂は引き続き『散歩』の続きをしようかの。そちらも、どうか気を付けての。
■佐伯貴子 > …この手の災厄は関連がなくても同時に起きる、事が多いですからね…
誰かが糸を引いていれば辿れもしますが、自然現象に近いものだと…対処は難しくなります。
(ぎこちない微笑で返す。ここで本気で笑えるほど心の余裕はない)
はい。先生もお気をつけて。私もできる限りのことはします。
情報提供感謝いたします。
(頭を深々と下げる)
■士尺 流雲齋 > なあに、ただの爺いの世間話じゃよ。頭下げられるほどのことでもないわい。
【そう言って背を向ける。そして今度こそ誰にも聞こえないように、心の中でつぶやいた。】
・・・・・・・・
(じゃが、あれらは本当に自然現象かのう?……やれやれ、また面白うなってきおったわい。次は逃がさぬようにしなければのう)
そうじゃ、大事なことを伝え忘れておった。
屋外演習の件、いずれ武器使用許可の申請が大量に届くと思うが、面倒でもよろしく頼むの。
それでは、今度こそ、またの。
【からん、ころんと下駄を鳴らし、杖をついて歩き去る。】
ご案内:「常世公園」から士尺 流雲齋さんが去りました。
■佐伯貴子 > いえ、貴重な情報でした。
(相手の心のなかは読めない。そんな異能は持っていない)
狩りをしてバーベキューをするというあれですね。
大量破壊兵器でもなければ大丈夫かと思いますが…処理させていただきます。
(相手の姿が見えなくなるまで見送る)
■佐伯貴子 > ふう…
(ガクリと力が抜けたようにベンチに座る)
(この件からまず処理しておこうか。ただでさえ後手後手の組織が先手を打たねばどうする)
これは…委員長に直接報告したほうがいいのか?
(携帯デバイスをいじりながらつぶやく)
■佐伯貴子 > とりあえずここまででいいか…
(生徒に注意を促す書き込みをしたあと、己の組織について考える)
(危険があると予想されるからといって予算が下りるわけはないだろう)
(ただでさえ人手不足なのだ、当たって砕けろの精神で行くしか無い)
下っ端は下っ端でつらいものだな…
(つぶやいて苦笑する)
■佐伯貴子 > (だからといって権力を手にしようとは思わない)
(責任の重さに自分では潰されてしまうだろう)
…風呂に入りたいな…
(ユニットバスではなく、大浴場がいい。足が伸ばせる)
(甘いモノでも食べに行きたいところだが、あの店はレイチェルと約束した。一人では行かないと)
さて…
■佐伯貴子 > 自分の部屋でもう少し出方を練ってみるかな…
(今まで「お巡りさん」程度のことしかしていなかったので今度の仕事は重大だ)
(ミスが許されないというわけではないだろうが、生半可な気持ちでは関わってはいけない仕事だ)
(ベンチから立ち上がると、女子寮の方へ歩き始めた)
ご案内:「常世公園」から佐伯貴子さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に有澤 零砂さんが現れました。
■有澤 零砂 > 「ふう」
公園のベンチに座りながら、ノートパソコンのキーをたたいている。
何かの提出書類を作っているらしい。 カタカタカタ
カタカタカタカタ
「専用の部屋とかほしいですね、授業以外でも。」
まだ勤めて短いためか、個人の専用の部屋がないらしく、こういう場所で作業しなければいけないこともあるようだ。
■有澤 零砂 > 「しかし、この前は大変だった。 あれの部品も取り寄せないと。 …まだまだ慣れてないせいか、やらなきゃいけないことが多すぎますね。
早く夏休みにならないものでしょうか、教師も仕事は減るはずです、たぶん。」
本当に減るかはわからないが、そういうことにでもしないと面倒なほど作業が増えているのだ。
「というか、週4コマも授業をするのは多かったかもしれませんね。 『おじさんでもできるパソコン講座』の授業は止めておくべきだったか・・・」
ため息をつきながら、作業を進める
ご案内:「常世公園」に霜月 芙蓉さんが現れました。
■霜月 芙蓉 > 夜の散歩で公園に差し掛かったところ、ベンチに座ってパソコンを叩いている少年を発見した。
普通なら気を使ってスルーする場面だが……そこはWKY(割と空気読めない)芙蓉ちゃんの名をほしいままにした彼女である。
「なーにしってーるのー?」
思いっきり声をかけた。
■有澤 零砂 > 「ま、それよりも書類を上げましょう。 この島は想像以上に妙なことも多い、異形の存在などを考えると、もう少し火力のある火器の携帯も視野に入れるべきかもしれませんね。」
そういいながら、先日遭遇した異形のことを考える、
いま作っている書類もそれに関するものらしい。
とはいえ、わかっていることはほとんどないためあいまいなデータになるのだが。
「あー、もうちょっとでできそうわぁ!」
急に声をかけられびっくりしてノートパソコンを落としそうになるが、なんとか維持する。
■霜月 芙蓉 > 「はーい、こんばんは~!」
気楽そーに手を振る少女。左手には弓を持っているが、それ以外はいたって普通の少女だ。
「こんな時間にこんなトコで、なにしてるのー?」
■有澤 零砂 > 「ええ、いやまぁ、お仕事です。 家に持って帰るほどの作業でもなかったので今のうちにやってしまおうと思いまして。」
落ち着いた様子で、答え。 もう終わりかけた作業をいったん保存し、ベンチにノートパソコンを置き。
「あなたは?夜のお散歩にしては少し危ないものをもっていますが。」
普通弓を持ってどこかに遊びにいったりはしないし、何かあるのだろうか、とたずねる。
■霜月 芙蓉 > 「んー、あ、この弓は気にしないでー」
私の相棒みたいなものだからー、と気楽に笑う。
「って、お仕事?生徒じゃないの?」
童顔のため、生徒だと思い込んでいたが。
■有澤 零砂 > 「まぁ、危ないことに巻き込まれてたりしなければいいのですが。」
少し心配そうな表情でそちらを見て。
「まぁ、そうですね。 一応先生です。 パソコンや情報工学関連の授業を受け持ってますよ。
有澤零砂です、あなたは?」
まぁ、何度もそういわれているらしく、慣れた様子で答える。
■霜月 芙蓉 > 「うっそぉ、先生!?」
びっくり。まさか先生だったとは。
「あ、私は霜月芙蓉(しもつきふよう)でっす!よろしく!」
びし、と腕に巻いている風紀委員の腕章を見せつける。キメ顔だ。
■有澤 零砂 > 「ここでうそをつく必要性が何であるんですか。
そんなに子供っぽく見えますか、まぁまだ19ですが。」
ため息をつきながら、しょんぼりする。
「霜月さんですか、よろしくおねがいしますね。
ふむ、風紀委員ですか。 ということは夜のみまわりか何かかな。」
その腕章を確認し、相手の所属に気づき、たずねる。
■霜月 芙蓉 > 「あ、いやー、あはは~♪」
(のワの)、と言った感じで明後日の方向を見ている。自分より4つも年上に対して子供扱いしてしまったことは、流石にちょっと気まずいようだ。
「風紀ですけど、まあ別に見回りじゃないですねー。夜のお散歩です!」
にかっ。どやっ。
彼女はキメ顔でそう言った。
■有澤 零砂 > 「ま、しょうがないです。 間違えられる要素があることは自分でも自覚してますし。」
あきらめたかのように、遠くを見て。
「夜のお散歩ですか、まぁ…やはりイロイロありますから、できる限り気をつけるべきですよ。
まぁ、風紀委員の人には、あまりうるさく言うべきではないかもしれませんがね。」
心配そうに口にするそれは、まぁ間違いなく教師という立場からのそれであった。
■霜月 芙蓉 > 「あっちゃあ~…」
こりゃあマジで先生っぽいなぁ~なんて考えて、流石にぺこりと頭を下げる。
「ごめんなさい、悪気はなかったんです~……」
そして、いろいろある、と言う事に対しては
「大丈夫です、私これでもまあ、強いですから!」
彼女はドヤ顔でそう言った。
■有澤 零砂 > 「そんなに、頭を下げるほどのことじゃないですってば。
いった、でしょう、慣れてますって。」
やさしく、頭を上げるようにいう。
「なるほど、強いんですか。 まぁ、この学校では見た目じゃ図れないですしね。
やはり異能などを持ってるんですか?」
ふむふむ、と納得した様子でうなづきながら。
■霜月 芙蓉 > 「んー、異能って言うか、魔術ですね!巫術って言います!」
よくぞ聞いてくれました!とばかりにドヤ顔で解説を始める。
「自然の力を借りる魔術で、いわゆる「陰陽五行」の力を使えるんですよ!それで矢を作って射るのが、霜月流(そうげつりゅう)五行弓術でっす!」
■有澤 零砂 > 「なるほど、投射物に付与を行い射程を延長することもできる。 理にかなった手法ですね。」
なるほど、と感心した様子で。
「僕は魔術という類はさっぱりでして。 初歩の初歩すらダメでしたよ。
まぁ、向き不向きはありますから、あきらめていますが。」
恥ずかしそうに笑いながらいう。
■霜月 芙蓉 > 「ふっふ~ん♪」
褒められて嬉しそうだが…、魔術の類はダメだったと聞いて、少し顔を曇らせる。
「先生は……何か、他に才能、なかったんですか?」
少ししおらしく。何か思う所があるようで、問い掛ける。
■有澤 零砂 > 「流石に何もなければこの年齢で教師はやってないですよ。
しかもこんな場所でね。 だから心配そうな顔はしないでください。」
大丈夫、といった様子でやさしく微笑み。
「異能も使えますけど、それよりはやっぱり。
パソコン関連、といったところでしょうか。 僕はそういう技術に関しては、かなり相性がよかったみたいで。
もし、空いた時間に取れそうなら僕の授業、とって見ます? しっかりお教えしますよ。」
ははは、と笑いながら。 自信満々に答える。
■霜月 芙蓉 > その答えを聞いて微笑む。少し複雑そうな、でも安心したような笑み。
「あ、やっぱりなんかあったんですか!パソコンかー……ちょっと興味あります!」
次の瞬間には、ニコニコとしている。最初と同じ、快活な少女だ。
「それも気になりますけど、異能の方も私、気になります!」