2015/06/13 のログ
■有澤 零砂 > 「まぁ、本来才能なんて。 すぐ芽生えるものでもなければ、すぐ見つかるものでもない。
いろいろやって、いろいろ探して、みつかるもので、
才能がない人なんて、いないと思いますよ。」
少しだけ、何かを察したように、加えるように。
「でしたら、今度席をあけときましょうか。 ある程度余裕のある授業ですから飛び入りも問題ないですし。」
ニコニコしながら。
「うーん、そうですね。 あんまり見せるものでもないし、派手なものでもないですけど…。 ちょっとだけ。」
そういって、何もない空間のほうを見て、しばらくするとそこの空間が少し歪んで。
足元にあった小さな石を広いそこに向かって投げつけると、石はそこで何かにぶつかり落下する。
■霜月 芙蓉 > 「あはは、確かにそうです。のーんびり、じっくり探さないと!」
うんうん、と頷いて
「じゃあ、その時はお願いします!私、あんまりパソコン得意じゃないんですよね~」
てへへ、と頭を掻いた。
そして、少し歪んだ空間に石がぶつかって落ちたのを見ると……
「ん~……不可視の壁の精製能力?」
首を傾げて正体に思案を巡らせている
■有澤 零砂 > 「あせってると、見落とすものも多いですからね。
じっさい、必死にならないほうがいいものです。」
目の前の少女だけではなく、自分にも言い聞かせるように。
「まぁ、ちゃんと教えますよ。 そもそも得意だったら僕が教える必要もないですからね。」
大丈夫、といった様子で。
「まぁ、似たようなものですが。 『空白』の作成能力、ですね。
周りに干渉されず、物を通さない何もない場所を生み出す能力、といったところでしょうか。」
あまり難しくならないように説明使用と心がけながら。
■霜月 芙蓉 > 「はい、ありがとうございます!」
ぺこ、と頭を下げる。その顔は、晴れ晴れとしていて。
「にしても…空白、ですかー。虚無空間の精製、いや空間自体の隔絶?とにかく、「影響を受け付けない空間を作る」って感じですー?」
小首を傾げて確認した。
■有澤 零砂 > 「まぁ、僕の言葉が何かの役に立つのであれば、うれしい限りですよ。」
よかった、といった様子でうれしそうな表情を浮かべている。
「まぁ、細かいことは僕もよくわかっていないのですが、その認識で大丈夫です。
ただ、薄い板状にしか発生させれないし、中に何かを入れられるわけでもない。
実際配置した後は不可視の壁とそうたいさはないんですよね。」
自分でも詳細がはっきりとわかっているわけではないため、いろいろと考えながら説明する。
■霜月 芙蓉 > 「んー……」
少し考える。もしそれが出来るのなら……
「先生。それ、物と物の間に作れたりします?」
■有澤 零砂 > 「おや。」
少しばかり驚く、目の前の少女は想像以上に頭が切れるらしい。
「ばれちゃったか、割と物騒だから積極的に見せたいものじゃないけどね。
できるよ。 まぁ、何かいいものは無いかなぁ。」
そういいながらあたりを見渡すと、だれが捨てたか空き缶が落ちており。
「まぁ、これで試してみようか。」
そういって、空き缶を見えやすいところに置き、それを見る。
すると周りの空間が歪み、空白が空き缶のある場所に現れ。
空白に分け隔たれた空き缶は上下に二つにきれいな切断面で分かれた。
■霜月 芙蓉 > 「でっすよねぇ~……」
納得したように頷いている。そう、それが出来れば……
「その範囲に収まる大きさなら、なんでも切れちゃう。確かに物騒ですよね、それ」
■有澤 零砂 > 「実際、切れないようなものでも切れてしまうし。
危ない能力だというのは自覚してる、だから人間相手にはまずつかわないしね。」
困った様子で説明しつつ。
「まぁ、戦闘では手の内がばれるとまず使えいないかな。
発生前に動けば、よけれるしね。 だから、最強の能力ではないね。 危ないことには変わらないけどね。」
落ちている、切れた空き缶を拾ってゴミ箱にステながら。
■霜月 芙蓉 > 「奇襲として強いけど、バレてるとだめ、かぁ~…」
なぁーるほど、とふんふんと頷いている。
「じゃあ、あんまり他の人の前で言わない方がいいですよね?」
■有澤 零砂 > 「まぁ、先読みでおいてしまうっていう手段も有るけど・・・ うまくいくかは難しいかな。」
考えながら、そう答える。
「まぁ、あまり見せびらかしていいものではないね。 できればひとには言わないでほしいかな。」
わざとらしい困った様子で、近くの水道で手を洗いながら言った。
■霜月 芙蓉 > 「はーい、まあ他人の手の内をばらしちゃうのって、マナー違反ですしねー」
私も、それされたら怒っちゃうかも。と笑う。
「それにしても、異能ってすっごいですよね!いろいろバリエーションがあって!」
■有澤 零砂 > 「まぁ、けんかは好きじゃないから・・・悪い人に言うとかじゃなければ大丈夫だけどね。
じっさい、風紀委員の君とは、間違いなく敵ではないしさ。」
安心させるように、易しい口調で言う。
「そうだね、実際いろいろあるし、上手に扱えれば便利なものだと思うけど、
でもやっぱり、それに頼りっきりにはならないようにしたいかな。」
少しばかり、まじめな口調で。
■霜月 芙蓉 > 「確かに、風紀の私なら、先生の敵になることはないですねっ!」
にか、と笑う。
「あー、でもそれ、私には結構耳が痛いですー…私、弓は出来るけど、近距離全然だめで……」
たはは、と笑って頭を掻いた。
■有澤 零砂 > 「まぁ、一番いいのはだれとも戦闘したりしない、ということですけどね。
それは今は、難しいことですが。」
少しだけ落ち込んだ様子で、困ったような仕草をし。
「まぁ、近距離戦はそれこそ体格の問題もあります、僕だってこの見た目ですからね、
こわもての悪い人と殴り合いはできません。
でもそういう話だけじゃないんですよ、やっぱり異能も魔術、技術もそうですが、
そういう便利なものだけに流されてしまうと、自分で考えたりそういうことがおろそかになってしまいますから。
そこはしっかりしないと、いけないって言いたかったんです。」
やさしい口調で、でも表情は真剣に。
「へんなことを言ってしまいましたね、ごめんなさい。」
それをごまかすように、作り笑いをして。 視線をそむける。
■霜月 芙蓉 > 「いえ…なんとなくわかります」
神妙な顔で、実家での話を思い出す。
よく言われていたのだ…「芙蓉、お前には才はあるんだが、どうにもそれに甘えているところがある」と。
きっと、そういう事なのだろう。出来る事に甘えて、それ以外を怠ってきた。
「ありがとうございます、先生。なんか、色々いい感じにティン!ときました!」
にこ、と笑う。快活な、混じりっ気のない笑みを見せる。
■有澤 零砂 > 「そうですか、柄にもなく難しいことを言ってしまいましたが。
わかったようでうれしいです。」
安心した様子で、そう答え。
「さて、そろそろ僕は帰らないと。 まだ作業は残ってますが、すぐ済ませれますし問題はありません。
ああ、連絡先だけ教えておきましょう。 もし授業を受けるなら教えてください、他にも相談に乗りますよ。」
カバンにノートパソコンをしまいながら。
■霜月 芙蓉 > 「はい!あ、これ私の連絡先です!」
連絡先を受け取り、さらさらとメモ用紙に連絡先を書いて渡す。
「御指導、ありがとうございましたっ!」
そして、快活な笑顔で深く一礼した。
■有澤 零砂 > 「ああ、ありがとうございます。」
メモを受け取って、こちらもメモを渡し。
「ええ、このようなことでもうまく生かしてもらえれば幸いです。 では、また。」
カバンを持って、そのまま立ち去っていく。
ご案内:「常世公園」から有澤 零砂さんが去りました。
■霜月 芙蓉 > 「はいっ!それじゃあ、また!!」
にこやかに手を振って見送った。
ご案内:「常世公園」から霜月 芙蓉さんが去りました。
ご案内:「常世公園」にサイエルさんが現れました。
■サイエル > 「……んぬばらー、あいむそーたいやーど……」
グーっと体を伸ばしたあと、思いっきり脱力して公園のベンチにどすんっと腰掛けた。痛い。
適度にサボりつつ、ちょくちょく指名された人物について調べ始めたのがつい一時間前。
噂程度のことは、なんとかわかった。
「……凡人教室……変わり者としては有名だったけど。それ以上のことはちょっとわかりかねるかなぁ……」
いくつかの推測はすることはできるが。
この手のことは実際あってみなければわからないことは多いし。
なにより”噂”を聞いている限りだと。
あの子がマークするような人物には見えなかったのだ。
「…………今日はもうサボろ」
これ以上調べても出てくるものはなさそうだ。
なんとも身体が疲れてしまった。
一時間働いたのだ。24時間休んでも問題ないはずだ。
「……なにかあったかなぁ……」
懐とリュックをガサゴソしつつ
■サイエル > あった、ありました。昨日の残り。
ハッピータン、ラスト一個。
あとは……いつものウォッカである。
「……寂しい……」
しょぼんっとしつつもウォッカを煽り
ハッピータンをもしょもしょと食べ始める。
うむ、やはりうまい。
「今度お話でも伺ってみようかねぇ。お話、してくれるかわからないけれど……にしてもほんと、優秀な人たちが多いことだよ。ここは……」
ご案内:「常世公園」に山吹 冠木さんが現れました。
■山吹 冠木 > 「こいうのって、仕事のうちに入るんだろーかな……」
自分の言葉に自分で首を傾げつつ、
僅かに迷うような足取りで公園に入ってくる。
買い物帰りなのだろうか。
その手にはコンビニのビニール袋が提げられ、
その中身がガサガサと内側からいれものを揺らしている。
「…………あれ。あー、どうかされたんですか?」
ベンチに腰掛けたその男に、ゆっくりと歩み寄っていく。
■サイエル > 「……ん?」
くいっとウォッカを飲み切ったあと。
話しかけられた方を向いて、顎をじょりっと撫でる。
「いや、特に何かあったわけではないのだけど。つまみがなくてねぇ」
たははっと笑いつつ。
「キミは買い物帰りかな?」
■山吹 冠木 > 「そんな所です……ついでに、公園を覗いていこうかなと」
その様子に、僅かに首をかしげる。
教師なのか、それとも研究者なのか。
少なくとも歳上に見えるし堂々と酒を呑んでいるから、
生徒ではなさそうだが……いや、生徒も飲酒は出来たか?
……細かな規則までは思い出せない
「……えーと、教師の方で?」
結局、直接聞いてみることにした。
■サイエル > 「……おや、お気に入りの場所だったかい? すまないね。つい、ちょうどいい位置にあったから腰をかけてしまってねぇ……」
きゅっとウォッカの蓋を閉めて。
口にタバコをくわえて、ポケットからライターを取り出し。
「あぁ、不審者じゃないよ。教師教師。保健医をしてるんだ。よくさぼってるから見たことないと思うけれど」
しゅぼっと付けて、煙を漂わせたあと
そっと、つまんで口から離して
■山吹 冠木 > 「いや、お気に入りってわけでもないんですけどね。
俺、一応生活委員なんです。
だから、こういうところの掃除も仕事になるのかな
……と、思ったんですよ。」
周囲の様子を見渡す。
公園の美観の維持やら掃除やらは、
生活委員の仕事の範囲になるのか。
少し気になったので、一度、実際に足を運んでみようと考えたのだ。
「保険医の先生、ですか……はあ」
煙草の臭いに僅かに目を細めつつ、何となく様子を伺う。
前に保健室に行った時は出会わなかったが……
堂々とサボっていると申告するということは、
そういうことなのだろう。
勤務態度としてはどうかと思わなくはないが……
■サイエル > 「……生活委員かぁ。注意だけは勘弁……見逃して……」
そそくさと片付け。
注意される心当たりはいくつもある。
「うむ、保険医。といっても、底辺も底辺ですけどねー」
■山吹 冠木 > 「別に悪いことしてるわけでもないのに、注意なんてしませんよ。
後始末をきちんとしたら、大丈夫だと思いますし」
その様子に苦笑いを浮かべながら、
色々大変なんだろうなあ……と何となく予想する。
注意されることが多いのだろうか?
「上か下かは分かりませんけど……もしお世話になるときがあったら、そのときはお願いします。
前に会った先生は、仕事が無いのが良いっていってましたけど」
■サイエル > 「……いやぁつい先日、注意されてしまって
三ヶ月分の仕事をさせられたばっかりでねぇ……
黙っていてくれると助かるよ、色々と」
あっはっはと笑いつつ。
「お世話になりにきてもさぼってるから怪我しないようにねぇ。
あぁ、それは確かに間違ってない。保健室が繁盛は困ってしまう」
■山吹 冠木 > 「……山盛りの仕事、お疲れ様です」
そうとしか言いようが無い。
何をしたのかまでは分からないが……そこまで罰を与えられたのなら、よっぽど酷いことをしたのだろうか?
自業自得とも言えるが、大変なことには違いない。
「…………」
もっともなことと、恐ろしいことをさらりと並べられた気がする。
■サイエル > 「しかし、それでもサボるのはやめないけれどね。
これは私のライフワークだ……」
ぐっと拳を握り力説。
だめなおっさんのようだった。
話の流れを聞いてれば
サボリのツケでそうなったのは推測できてしまうかも知れない。
「……ん? どうかしたかな。生憎私は
他の保険医の先生みたいに異能でぱぱっと治せるわけではないからね。診てもらうならそっちのほうがいいだろ?」
■山吹 冠木 > 「…………らいふわーく、ですか」
自分の表情がどうなっているかは分からないが、
きっと間抜けな表情をしているのだろうと想像できる。
なんとなく……まったくのなんとなくだが、
きっと小さなライフワークの積み重ねが、大きなツケになったんじゃないかと思う。
「異能を使った治療ですか……お世話には、ならない方が良さそうですけど」
絆創膏が貼られた自分の手に視線を向けながら。
「先生の異能は違うんですか?」
■サイエル > 「そう、ライフワーク。サボリに生きて、云十年ですよ」
短くなったタバコを靴底でもみ消して携帯灰皿に。
その表情を見れば、どうかしたかい? などと言ってくるあたり
もう手遅れなのかもしれない。
「……私かい? うむ。私のは違うよ。
保健室に来ても絆創膏はったり、包帯巻いたりくらいさ」
■山吹 冠木 > 「……サボリ道、奥深いですね……
でも、公園だとすぐ見つかりません?」
真面目なのか不真面目なのか、
その力を他にいかしたら怒られないんじゃ……と思ったが、
なんとなく、そうはしない気がする。多分。
どこか曖昧になりそうな思考の中、ふとそんな疑問を口にする。
実際、自分も見つけたわけである。
他の誰かも見ているかもしれない。
「そうなんですか……どんな異能なんです?」
■サイエル > 「見つからないサボリなんてないよ。
いつかはバレるし、いつかはツケを払わないといけないかもしれない。
でもほら、みんなが頑張ってる中ごろごろしてるって幸せじゃない?」
あっはっはっと笑いながら。
見つかったらその時だと言ってきた。
「まぁ見つかったとしてもサボリはやめないけれど。
今みたいにね……?」
じょりっと再度顎を触りつつ。
「んー? そう易易、能力を教えることは
しない主義でねぇ。秘密にしておこうかな?」
一応、何が起こるかわからないわけだし。
なんて、にへらっと笑って
■山吹 冠木 > 「……なんか、含蓄があるような無いようなことを仰いますね……」
恐らく、多分、大筋で後者だと思う。
ただ、何処か無視できないような不思議なことにも思えた。
……はぐらかされてるだけの気もするが。
……確かに、注意は嫌と言いつつもしっかりサボっているあたり、筋金入りなのだろう。
真っ直ぐなのか曲がっているのかは分からないが。
「あー……それもそうですね。すいません」
軽く頭を下げる。
此所では、何が起きるか分からないと聞いた。
もしも、自分が聞いて、それを誰かに話したことが
それが危険に繋がるかもしれない。
警戒して当然だろう
■サイエル > 「一応そこそこ長く生きてますよ、ええ」
経験はたくさんしてきましたと、どこか胸を張っているような気がした。
いや、多分気のせいだ。今大きなあくびをして、そう見えただけだった。
「まぁ、別に問題ないけれどね。レベルの低いものだし」
そう言ってから、口を指差すと
”口は動いているのに声が出なくなっているのに気づく”
■山吹 冠木 > 「……少なくとも、酒は飲めるくらいですよね……」
サボりとツケの経験なんだろうか……
欠伸の様子に、そんなことを思ってしまう。
「え、そんなあっさ……あれ?」
視覚の内容と、聴覚の内容。
2つの誤差に、思わず疑問の声を上げる
■サイエル > 「……こんな感じ。音の遮断と、送信。その二つだけの簡単なものだよ」
今度は声が聞こえた。
だが、夜とは言え今度は周りが”静かすぎる”。
「サボるには便利だよ? 非常に」
■山吹 冠木 > 「へー……! なんか、色々できそうですね……」
他人の異能を解説されることは余り無かったので、
少し興奮してしまう。
耳と状況の誤差に、不思議な違和感を感じる。
まるで騙し絵を見ている様な……
「って。やっぱりそうなるんですか」
■サイエル > 「そんな便利なものではないよ?
使えればそうかもしれないけど。
眠るときに静かにしたりとか
うるさいなぁって思ったら静かにしたりとか
サボりたいなぁって思ったから静かにしたりとか
それくらいしか使えないからねぇ」
静かにすることが一番の使い道と主張しつつ。
そう言うと、元通り”音”が戻ってきた
「……それ以外の使い方ないからねぇ」
くつくつと笑いつつ
■山吹 冠木 > 「騒音公害には悩まされなさそうですね……
ああ、離れる時の足音とか」
快適な環境を作るには便利なのだろうか。
一番最後は少し違う気もするが。
「先生には、それはかなり重要な気がしますけど」
あははは……と乾いた笑いを浮かべながら
■サイエル > 「そのとおり。私にはBESTな能力だよ。実にね」
だからレベル低かろうがなんだろうが、これがいい
と胸を張って言ってのける。
今度は間違いなく張っている。
「能力の強さだの云々なんてのは、どうでもよくてね。
いや、羨むことはあるかもしれないが
やはり私にはこれが一番ですよ、うむうむ」
ひとり納得したように
「おかげでいつどこでもサボタージュできる」
■山吹 冠木 > 「強くても騒がしかったら、サボりには向きませんか」
胸を張っていう様子に、異能との付き合い方を
少しだけ学んだ気がする。
相変わらずの様子には、少しだけ苦笑いを浮かべてしまうが。
「……っと。話し込んでたら随分経ってしまいましたね。
俺はそろそろ寮に帰ろうかと思います」
話に付き合ってくれて、ありがとうございますと頭を下げて
■サイエル > 「そのとおり。肌に合ってるのが一番ってね……?」
くつくつと笑いながら。
時間と言われればおっととしまった顔をして。
「気をつけておかえり。サボリに突き合わせて悪かったね? では、Good Bye。生徒くん」
■山吹 冠木 > 「そう言えば、自己紹介がまだでしたっけ……
俺は山吹 冠木です。
先生も、サボりがばれない様に気をつけて」
軽く手を振りながら、その場を後にするだろうか
ご案内:「常世公園」から山吹 冠木さんが去りました。
■サイエル > 「気をつけるとするよ」
自己紹介を受ければ、かしこまったように胸に手を当ててお辞儀して見送り。
「さて、私も帰るとしようか」
ご案内:「常世公園」からサイエルさんが去りました。
ご案内:「常世公園」にリーセ・グリエさんが現れました。
■リーセ・グリエ > 「やぁ、怒られた怒られた。」
変態も度が過ぎるから首にされると怒られて、
ベンチで青汁ミルクをちびちび飲んでいる。
「まぁ、真面目にといわれましても――」
私から常日頃の行動を差し引いたら
面白くないじゃあないですか、と笑う。
■リーセ・グリエ > 「問題のおきやすい地区と、
真っ当な地区の完全な分離、
燻った火はいつか大火となるように雌伏するも、
鎮圧しやすく、
また、真っ当であるから問題は置き難い。
やれやれ、
多少の問題が起きても問題ないといわんばかりですねぇ。
これは流石に骨が折れますか。」
精々、魔王様の為に出来る事などというのは、
そう多くはない。
とはいえ、何もしないわけにはいかない。
「あの方は完璧に過ぎる。」
はー、やれやれと大きく息をつく姿は、
少ししょぼくれている
■リーセ・グリエ > しかも、厄ネタになりそうなのには事かかない。
いっそ時間をかけてゆっくりと、
とは思うのだが――
諸般の都合それは無理。
となれば――
「当て逃げでしょうかね。」
それはそれで問題も多少あるのだが、
最終手段としては悪くない。
ご案内:「常世公園」に立花 響さんが現れました。
■立花 響 > 「…執事服?」
響は学校行こうとしてる途中にリーセを見かけて首を傾げる
この時間は大体生徒が学校に行っていたりする時間だと思っているのか、響はリーセの服装が気になって近づいて声をかける
「あの、執事さん、お仕事サボりです?」
聞きたい事はそうではないのだが、響の中では執事と確認出来る何かが聞ければいいのかこういう質問で通す事にしたようだ
■リーセ・グリエ > 「……おや?」
青汁ミルクを飲む手を止めて、
声がしたほうを向く。
「これはまた可愛らしいお嬢さんだ。
磨けばもっと光りそうな。
お仕事の方は――首になりかけたけど、
継続中って感じですね。
麗しのお嬢さんは……
これから授業ですか?」
じーっと全身を眺めながら答えるだろう
■立花 響 > 「あ、えと、私はまだ自分を磨いてる途中ですので可愛らしいという字には私には似合いませんよ」
その場を取り繕うような笑みを浮かべる
響の本心を円グラフで合わせるならば60%が変な人にこえをかけてしまった。
30%はとても不味そうな物を飲んでる、
10%はその他である
「えぇ…首になりかけって大丈夫なんですか。仕事に戻らなくていいんですかそれ…
はい、今から学園で授業ですけども…そんな私を見てどうしたんです?」
リーセの視線に首を傾げている
響の身体はキュッキュッキュ、という力を込めれば折れそうなぐらいに細い身体をしている
■リーセ・グリエ > 「……ふむ。
いけませんね。
いや、しかし。
失礼。
もう少し栄養価のあるものを食べても大丈夫ですよ。
きっと。」
などといいながら、
「まあ、私の仕事は……
こうしていろんな所をみる事なので、
こうしている間も果たしているともいえますね。
見てどうしたかと言われると……
人となりをよくみるには、
全身の様子をよく見ることだからですかね?」
面白そうなものをみたというかのように、
微笑む。
■立花 響 > 「こっちに来てから食べる物は食べてますよ…多分」
そういえばまた晩御飯を食べ忘れたような気がする…気をつけよう等と考えながら口を開く
「でも執事さんってご主人様の身の回りを世話する人だったような…
もしかして他に執事さんがいらっしゃって遠回りなリストラとかそんな感じだったりして…
なりを良く見るですか…執事さんから見て私はどう見えるのです?」
響の中では執事というのはつまり世話をする人というイメージらしく、
リーセの仕事内容に首を傾げながら、
人の仕事だから気にしない方がいいか、とやはり気にしない事にした。
■リーセ・グリエ > 「いや、ちょっと、
女の子に目がいったり、
魔王様への愛をうっかり大声で。」
駄目な、駄目な人だった。
「まぁ、身の回りの事といっても、
お食事や衣服の用意なんて終わってますし、
掃除に関してもお城くらいならすぐ終わりますしね。
常に控えている事も多いのですが、
魔王様は今お忙しい身、
控えてない方が好都合ですから。」
などと笑っていってから
どうですか、というと。
「ま、先ほどもいったように、
まだ成長の余地も磨く余地もありますから、
しっかり食べて、しっかり運動して、しっかりお洒落すれば、
誰もが一目を置くんじゃないでしょうかね。」
ふむ。と一つ頷き。
「後は、行き場をなくした子猫。
といった感じでしょうか。」
■立花 響 > 「あはは、そんなにご主人様が好きなんですね
炊事洗濯諸々すぐ終わらせてしまうなんて…実は有能執事さんですか?今度機会があったら教えてもらおうかな…」
何か微笑ましい物を見ているかのような笑みを浮かべる。
魔王なんて響の中では全く知らないらしく、きっと冗談で主人のことを置き換えて言っていると勘違いしているようだ
「ぜ、善処します……
それにネコ、です?ニャー、とは別に鳴きませんし、私はそもそも人間ですし」
ご飯は抜くは、運動音痴だわ、お洒落をしたことはないわと執事の言っている事が色々突き刺さっているらしく、
すぐに他の話題へ切り替えようとする
しかし、響にはそんな高等話術なんて持っていなかった為出来る訳がなかった
■リーセ・グリエ > 「愛していますとも。
まぁ、有能かどうかはともかく、
通り一辺の事はできますよ。
喧嘩は苦手ですけど、
教えるくらいなら別にいいですとも。」
それくらいの余裕はある、と確認しながら頷く。
なお、気心のしれてない同僚に対しては割りと真面目に振舞う事も多い。
知れてしまったらいわずもがなであるが……さておき。
「ま、今のままでも可愛らしいから、
それはそれでいいと思いますがね。
それと、猫――というのは比喩ですよ。
なんといいますか――
磨いている途中、
といいつつも、
確立した何かをもっていた独特の感覚があった……
そんな風に感じただけですから。」
なお、多分女の子か可愛い男の子でもなかったら、
確実に見逃していたのだが、
そんな事普通の人は知る余地も無い。
■立花 響 > 「お。おー。大胆ですね…なんというかイタリア人って感じです
私も特に喧嘩とか出来る訳じゃないですし、そんな強い特技を持ってる訳じゃ…あ、小さいお月様を作る事は出来ます
本物かどうかは知らないですけどね」
愛しています、と聞くとドラマの告白シーンを見たかのように口元を手で隠してやや驚いてるような
「なるほど?…いや、なるほどって言ってますけど、言われた私も良く分かってないんですけどね
確かに元歌手でそれなりの地位にいましたけども、今はそれをやめて楽器演奏の道を歩んでいる訳ですしね」
リーセの分析に対して頭の悪そうな同意の声を上げてしまう
こういうところで頭が悪いところを出してしまうのは治したい、等と考える響であった
■リーセ・グリエ > 「愛を隠す事など私には出来ないって奴ですね。」
ええ。当然ですともと胸をはり、
「月、月ですか。
ふむ。
私の月は幻影ですが、
偽者の月とはまた……
風流で素晴らしく、
そして恐ろしいものを作りますね。」
小さなお月様を作れるときいて、
妙に真剣な表情になった。
「――元歌手でそれなりの地位、ああ、それで――
新たな道を歩んでいる。ふむ……
ま、折角新しい道を歩んでいるなら、
定めた道もいいですが、
色々楽しむとよろしいでしょう。
神ははたして休息を与えたのか、
それとも――嫉妬か羨望のあまり奪ったのか、
それは今は分かる時ではないようですしね。」
うん。と一つ頷いてそんなことを。
分析に入るとこっちはこっちでそっちに没頭するタイプのようだ
■立花 響 > 「その主張は素晴らしく、そして大事にするべきだと思いますよ。えぇ」
その胸を張る様子を見て同意をするように頷いている
「といってもどうしてこんなものが出来たかとか全く分かってないんですけどね。
特に投げたりする予定もないですし、恐ろしくはないとは思いますよ?」
一瞬だけ鞄の中に入っている掌サイズの月に気をやる。
ただ演奏するだけで月を作れるという事ぐらいしか知らないのでこの物言いは特に偽りはない
ただ、月は投げる物ではない
「えぇ、今は軽音部に所属して楽しんでますよ。
―――あぁ、不幸な事故ですよ。ほんとに事故、ですから」
ふふ、と先ほどとは違う冷たい笑みを浮かべる。
■リーセ・グリエ > 「月を投げる……
いや、まぁ、
投げれるサイズですから投げれるんでしょうけど、
言葉だけ聴いたら恐ろしいですね?
ま、月は魔性に力を与えるというしゃないですか、
それにタロットにおいては不安定を意味しますしね。
転じてこれから良くなるみたいな意味も持ち合わせていますが……
偽者でも月は月。
それがどんな力を秘めているか、
と考えるとやはり恐ろしいと思いますよ。」
等と笑いながら言う。
ま、深い意味はないんですとでもいうように。
そして――
「ま、話したくない事であれば深い事は聞きませんが。
――色々思うところはあるようで?
ま、まだ貴女は道を失って、
道を探している状態なのでしょうね。
……機会があればベッドの上でいい声を聞きたい。
おっと失敬。」
何か漏れたようだ。
■立花 響 > 「あはは、確かにそうですね…お空に浮かぶ月を投げるなんてことしたらこの島どころか地球がボロボロになりますよ。
でも私が持っているのは掌サイズの…私の手でも握れるぐらいの大きさですよ。
まぁ、月が生まれた場所からして何かありそうですけども」
リーセに掌を見せて握れるアピールなのか手を握ったり開いたりしている
「道は沢山ありますよ?沢山ありすぎて先に見える分かれ道が全く見えないぐらいに入り組んでます
あぁ、私のアレな歌声が聞きたいのでしたら執事さんどころかご主人様の耳も壊してあげましょうか?なんて」
冗談に聞こえたからか響は冗談で返したようだ。
実際に響がまともに歌を歌おうものなら聞けた物ではない
■リーセ・グリエ > 「ま、折角作れた月ですし、
いつかその月が本物に負けない月になるよう
頑張ってみてもいいのではないでしょうか。
何故その月が生まれ、そこにあるのか――
はいつか分かる日がくるでしょう。多分。
月の光は太陽の反射、
いつか太陽すらもその手に握れたりして、ね?」
等と冗談めいた風にいいつつ
にぎったり開いたりする様子をじーっとみている。
「ま、楽しむといいでしょう。今を。
生にあがくからこそ人は美しい。
そして、まぁ、ベッドの上で聞けるなら、
どんなに酷い歌声でも、
私にとっては御褒美ですが、
流石に魔王様に聞かせたら、
身が危ないですね。」
はっはっはと、笑って返す。
なお、この執事、冗談のようで本気でいっている。
■立花 響 > 「そこまで頑張る気は湧いたりは…しないでしょうか。
ただ暇潰し程度に頑張るかもはしれませんね、なんて
月は極端に熱かったり冷たかったりしませんから掴めますけども太陽はちょっと難しいかもですね」
ふふふ、と朝日に向かって手をかざしてそれを掴もうとするような動作をする。
勿論掴める訳ではないが
「えぇ、全力で楽しみますよ?執事さんとの会話も全力で楽しんでいるつもりですから
ふふ、歌声じゃなくて楽器の演奏でしたらいくらでもしてあげますよ?
そちらの方ならまだマシですからね」
つられるように笑っている。勿論響がリーセの本心に気付く訳もなく。
「…あ、時間が不味いですね。
それでは執事さん、私はもう授業ですので…また会いましょうね?」
ふと携帯を開くと後10分程で授業開始なのを確認するとリーセに礼をして駆け足でその場を走り去る。
…およそ50m12秒ぐらいの速さで
ご案内:「常世公園」から立花 響さんが去りました。
■リーセ・グリエ > 「ええ、また。
ああ、私は1年のリーセ・グリエとして登録してありますよ。
在籍してるだけですが。」
返答に満足そうに笑顔だけで返し、
走り去る背にそんな声をかけるだろう。
■リーセ・グリエ > 「ま、聞こえてるかは別の話ですが。」
青汁ミルクを飲み干す。
「苦いけど美味しい、
ま……いいですね。
未成熟な果実が熟する様子を見るのは。
そのままでもよし、
熟しすぎてもおいしい。
だが、今は見守りたくなるような青い感じがたまりません。
さて。」
■リーセ・グリエ > 「休憩もした事ですし、
作業に参りましょう。
あ、そうだ。
所々で魔王様が街を廃墟にするよう投射し、
白昼夢を生み出すとかどうでしょう?
はてさて、効果あるものですかね?」
空になった缶をダストシュートし、
うーん、と背伸びをして普通に歩いて去っていく。
ご案内:「常世公園」からリーセ・グリエさんが去りました。
ご案内:「常世公園」に立花 響さんが現れました。
■立花 響 > 「ふぁぁ…わ…ふぅ。今日も疲れたなぁ…」
授業を全て終わらせて疲れたのか響はあくびをした後、
背伸びをしながらゆっくり公園の道を歩き、手頃なところにベンチがあるとそこに腰掛ける
「真面目に授業受けるとなるとかなり疲れるけど、良く皆あんなの真面目に受けれるよね…
魔術学とかあの辺りちんぷんかんぷんだし、もうちょっと真面目に自習とかした方がいいのかなぁ」
ベンチに座っても背伸びをしたり肩を回したり、と自宅のように寛ぐモードに入っている
丁度空が暗くなって、公園の電灯がつき始めた
■立花 響 > ふと今日学校の掲示板で見た記事を思い出す。
「魔術師食い、ねー、この島はほんと危険生物というか、そういう話題に飽きないというか、なんというか」
欠伸をしながら魔術師喰いの予想図を頭に思い描く。
きっと大きな口をしているが、魔術をぶつけられても平気な顔をしていて…そもそも顔があるかどうかも分からない
そこまで考えると響自身も何考えてるんだろ、と呟きながら魔術師喰いの予想図を頭の消しゴムで消していく
「そもそも私は魔術らしい魔術が使える訳じゃないし、狙われないよね…最近は学生区から出るような事してないし」
響自身の魔術は特殊、というより効果が異端過ぎて誰も使わない物だとか。
そもそも音量調整の魔術なんてどういう使い道があるのかという話である。
響はこっそり演奏の練習をする時にはするらしいが
■立花 響 > 「魔譜も魔術といえば魔術、なのかなぁ。これも異端というか詠唱が長すぎるから誰も使わないみたいだし…
というかあんなところにあったぐらいだから知らないはずだよね」
響は自分の鞄を見て、鞄の中にある魔譜と魔譜から生み出した掌サイズの月…らしきものを思い出す
「これ、その辺に捨ててもダメだよね…一応、魔力を含んでる、らしいし。
私の部屋にでも飾っておこうかな…必要な時にいつでも持ち出せるように、って事で」
月を自分の部屋の窓から見て、部屋の中にも月がある。素敵なことかもしれない。多分きっと恐らく
■立花 響 > 「ある意味この島はなんでもアリって感じだから月がが捨てられてあっても何もおかしくないかもね
悪用されても私が捨てた、なんて足がつくなんてことも無いだろうし
月の不法投棄ー、なんて学校で話題になったら面白いかも」
月でキャッチボールとかもいいかも、ともはや生み出した月で遊ぶ事しか考えていないようだ。
「ま、やらないけどね。こう、私が初めて形ある物を作れたーって物だし、簡単に投げ捨てるのもちょっとね」
鞄から掌サイズの月を掌に乗せじっと見つめる。
その月自体も光を帯びているような、それとも街灯の光を反射しているのかは分からない
■立花 響 > ふと思い出した事。それは自分の学園生活を守る為に大事な事でもある。ただそのルールを守る生徒がいるかは知らない。
ただ響は忘れていた事がある。
「あ、魔譜そろそろ返しに行かなきゃ。ずっと借りてると檻葉さんに怒られそう…」
あの人を怒らせたくはない。
1回本でジェンガをしてしまった事もあり、やや引け目を感じている事もあるため、出来るだけ怒らせたくはない
ただ、響は一言で後回しにする
明日でいいや―――と
■立花 響 > 「そうと決まればもう帰ろっと。明日は、明日はちゃんと返すし!」
それはきっと忘れてしまうか面倒になってまた明日になってしまうパターンである、と気付くのは何時になるか。
響はベンチから立ち上がり、鞄に月の石を入れてから鞄を背負い、寮の方へと帰り始めたのだった
ご案内:「常世公園」から立花 響さんが去りました。
ご案内:「常世公園」にロウゲートさんが現れました。
■ロウゲート > トン、と公園の塀の縁に着地する足音が一つ
とても軽やかなものだ、まるでゴムボールのようにしなやかに着地の衝撃を殺す
猫のような動き…というよりは実際に猫なのだ
灰色のマントを首に巻き、4つ足で歩く黒猫。
「またあの女の気配が…気のせいか…」
先ほどまでここに居たのだろう、また出くわすと厄介だ
何が厄介なのかは上手く口に出来ないが、人に戻るために必要な人として大事なものを失う気がする
少し過敏になっているだろうか、まあ今は無力だ
自衛力のない生物は周囲に多感になるという
今の自分はそうだと思う、少なくとも、やたらと周囲を気にするのは
猫の習性だけではないだろう
この黒猫は外見は猫だが、中身は人間なのだ、訳あって霊体のみがこの身体に入っている
塀から飛び降り、ベンチの近くまで来ると、飛び乗る
この身体にも慣れたもの
■ロウゲート > 「魔力は中々戻るものではないな…」
背を丸めるようにしながらピンと四肢を立て
くぁ…と欠伸をすると、丸まりながら一人語散る
精神をアストラル体へ、物理肉体をエーテル体へと分解したあの時
俺の身体は大気に魔素として散ってしまった
それらを集めるのに魔力を回復しないといけないのだが
猫の身体は魔力を貯めるのに、どうやら向いていないらしい
雀の涙ほどの魔力を溜め込む日々。
「もう他の獣とナワバリを争うのも…キツくなってきた…にゃあ。」
丸まって横になる、魔力というのは、当人が一番集中できる体制で集めるのが一番効率がいい
こうしてベンチで丸くなって寝ているのもまた、元の身体に戻る為に必要な事
髭を風がなでる感触に目を細めた、静かで素晴らしい時間だ
ご案内:「常世公園」にシィレさんが現れました。
ご案内:「常世公園」に橘 臨助さんが現れました。
■シィレ > 静かな夜の常世公園。
その公園の一角にある池。
その水面が小さく波紋を刻むと、一匹?一人?の人魚が姿を見せた。
しかしその全長は15cmほど、人の掌に乗せられるかもしれないほどのサイズである。
「……。」
しばらく辺りをうかがうと、“人”のいないことを確認し、ゆっくりと池の縁、石の上に座るように身を預けた。
■橘 臨助 > 喉の渇きを覚え、自販機目当てで近くの公園に立ち寄る。
アルバイトの帰りだった。力仕事などではなく、ただクラブでピアノを演奏していただけだが、これが中々に難しく、集中が解けないように緊張し続けていたせいで喉がカラカラに干からびてしまったのだ。
■橘 臨助 > 「………………」
臨助にはおおよそ自分に関し好みというモノがない。
ゆえにこういう時にーー自販機でドリンクを買う時などーーに困ってしまう。
好みがないということは傾向が、指針がないということだ。
これではなにを買うべきなのかもわからない。
■ロウゲート > 「ニャ?」
ピク、と風に揺れる耳が反応する
人としての意思は何も示していないのだが
何故か猫の本能が反応を示した、スン、と鼻を鳴らす
「何だ……?」
ヒョイ、とベンチから降りると、ゆっくり池のふちへ近付いていく
「何だ、この世界では珍しいな…亜人(デミ)か…」
足音も立てずのっそりとした動きで近寄ると
その気配の正体をみてほう、と声を上げる
だが、何故だろう…
その鱗やヒレを見ていると……
「ニャ…」
魚…そうだな、唐突に魚が食べたくなってきた…
動物性たんぱく質が恋しくて仕方がない…
ト、トン…とステップを踏むようにシィレへ近寄っていく
■シィレ > 「!」
簡素な石畳に腰掛けたのもつかの間、公園内に現れた人影に驚き、慌ててちゃぽん、と池の中に退散する。
「……;」
出来る限り人のいない夜を狙って池から出るようにしていたのだが、最近はどうもうまくいかないようだ……。
と水面から辺りをうかがいつつ考えていると、自分に向けられた視線に気付く。
「……?」
……ねこ?
■橘 臨助 > 「おい。」
ーーと、水面へ向かう猫へ声をかける。
鋭い視線。何かを察して諌めてるようなーー
そしてゆっくりと近づく。
■ロウゲート > 夜の暗闇で金に光る猫の双眸はその人魚に向けられていた
いや、ダメだな…アレは魚じゃないな…そう
だって上に人の顔がついているのだ、そんなものを食ってもうなされるだけだ
食べたらダメな奴だな、アレは、そう、ダメだ、だが…
「… … …。」
ヒュン…とその動きにつられるように、水面のシィレに肉球で殴打を試みる
それは打撃力はなく、ぷにぷにとした感触だが、素早い動きでシィレを水面から浚おうとするだろう
「いや、違う…にゃあ」
いかんいかん…だから食べられないんだって…
ハッと我に返りながらも、パンチはするのだった
だって猫の習性だから
背後から声をかけられているかもしれないが
猫に声をかける奴はいないだろうし、野良なのだから放って置いてくれるさ
と、取り合う事もなく
■シィレ > 「っひゃ!?」
一瞬、何が起こったのか分からなかった。
黒猫が、自分を見ていた、気がする。
それで、声が聞こえて、慌てて潜ろうとして……そうしたら目の前に黒いものが……。
「ふ、ぁ……あ、え……?」
▼やせいの にんぎょ を つかまえたぞ!
「あ、あれ……や、あ……っ」
じたばたもがいてみるも、所詮その体躯では知れているだろう……。
■ロウゲート > 見下ろすまなこ
今己の中で必死に理性が働いていた
猫の本能と、人の意思がぶつかるのだ
コレはダメだ、かぶりついたらダメだからな…
いや、でもピチピチしてるし…ぜったいいけるって…一口だけだから…
せめぎあいながら見下ろす、そもそもなんで池にこんなものが居るのか
この街は一体どうなっているんだ
かぱ、と口が開かれ
「フー………」
食い…つかない…ギリギリで理性の勝利。
だがその口は大分名残惜しそうだ
ざらざらとした舌が伸び、シィレをヒレからてっぺんまで舐めようとする
■橘 臨助 > 「ーーっ!?」
大方魚でも取ろうとしてるだろう猫に対し、『やめとけ、公園の水に住んでる魚なんか食うんじゃねえ。ちくわやるよちくわ』って言うつもりだったのだが
「人魚…」
まさか本当に人魚を捕獲するとは思わなかった、ていうかなんで人魚なんかいるんだよ。
■ロウゲート > 「……」
猫の髭はセンサーのようなものだ
その使い方が上手くないのは、中身が人間だからなのだが
今ここで、ようやくこちらに人間が一人意識を向けている事を察する
ふりかえって一瞥
うん…特に何とも言えないな…普通の男だ
害はなさそう…
猫の身体になってからは、人間だった頃よりも相手を良く見る癖がついた
この人間は、まあいきなり後ろから蹴られるような事もないだろう
そう結論を付け、もう一度人魚に舌を下ろし直す
■シィレ > 「ひ……っ」
眼前に迫る開かれた口に、小さく悲鳴が漏れる。
目を閉じ、今まさに迫ろうとする運命から目を背けんと―――
べろん。
「……っいぃ!?」
思いっきり舐められた。物理的に。
ヒレの先端からうぞぞぞぞぞっと、不快感とも悪寒とも取れない感覚が広がり、全身が硬直させられる。
もう なにが なんだか 。
(ちなみに、彼女の表皮は僅かに粘液質な湿リ気を持っており、体液のようなものでコーティングされているのが分かる。
彼女の体液は内外に効果のある治癒薬となるため……まぁ、その。
うまい。)
■橘 臨助 > 「…その辺にしとけよ」
と、猫に後ろから声をかけ、首根っこを掴んで離そうとするだろうか。気を張ってるなら容易に避けられるだろうが。
ーーなんていうか、人魚が猫に捕食されそうになるのを見るのは、これも自然の厳しさだと割り切るにはあまりにもシュールでつい止めに入った。
■ロウゲート > うまい。
何故だろう……
アミノ酸が粘液に含まれてるんだろうか……
原理はわからないが美味いらしい
美味かった
一体どういう事なんだ…美味いぞ…意味がわからない…
しばらく水と木の実しか口にしていなかったため、無心で舐める
コレもって帰りたいな…いやでも家がな、無いからな……
等と思いながら、その舌を上半身に向ける、おなかの辺りがうまい
ペロペロと舐め続けて
■ロウゲート > 「………」
持ち上げられると、咄嗟にシィレを
母猫が子猫を持ち上げるような甘噛みでホールドしようとする
俺のものだと主張するように、その人間を半目でにらみつけた
「フーー……」
家に帰って冷房の聞いた部屋でハンバーガーを食えるような身分で
俺の邪魔をするな。
無言の抗議をするように、シャキン、と爪が現れる
その顔をバリバリと引っかくつもりだ