2015/06/06 のログ
■メア > んーん…もう、使える…から、いいの……(よく分からないし考えても答えは出てこなさそうだ。それに無駄な心配はかけたくない)
エリン、と…カムロイの、おかげで…助かった……(1人と一匹の顔を見て)
あ、それと…まりも、も…おつかれ……(エリンの抱いている緑色の生物にもねぎらいの言葉をかけておく)
■エリン > 「ふふっ、私たちがなにをしたかはわかりませんが、お役に立てたならよかったです。
カムロイも、メアさんと遊べて楽しかったみたいですし」
うぉん、と鳴き、肯定のような声をだす。
緑色の物体も、ミーン、と鳴き声を発して手をあげる。
■メア > っ…鳴いた……(本日一番の驚きだろう。目を普段より少し大きく見開いて緑色の生物を見つめる)
…えと……その子、何…なの……?
■エリン > 「えーと……この子は……」
困ったように笑みを浮かべる。
ヒルのような胴体、ヒルのような口、目はなく、短い手足に頭からは茎と花が生えている。
「……な、仲間、です、はい」
それしかいえないようで、目をそらす。
あいかわらず、ミーンと鳴いている。
■メア > …そ、か……(なんなんだろう?と、とても気になるが、まぁ仲間と言っているし良いかななんて思いつつ)
ミーン…(何となくそう答えた)
■エリン > メアの鳴き声に、ぴょいん、と花がメアのほうに向く。
謎物体がもう一度、ミーン、と鳴けば地面からぼこっと同じ固体が何匹も沸いてくる。
そしてメアを囲み、全員でぐるぐると回り始めた。
エリンは、その光景を笑っているだけだった。
■メア > え、え…(突如現れた謎物体に驚いたが、回っているのを見てなんだか安心してきた。そのまま全員の踊りを見ながら)
変、だけど……可愛い…(クスリと笑った)
■エリン > 回り続けていた物体たちは急に停止し、小さな手を上げると、全員でミーン、と鳴いた。
そしてそのあと、地面にもぐりいなくなってしまう。
「あ、あはは。
えーと……たぶん、気に入られたんだとおもいます。
よかったですね、メアさん」
エリンも把握できていない行動に苦笑しか浮かばない。
■メア > うん…皆、可愛い……(謎物体達が潜っていくのを見送り、エリンの方に顔を向ける)
ありがと、エリン…付き合って、くれて……
■エリン > 「いえ、こちらもありがとうございました。
メアさんのおかげでカムロイも楽しく遊べましたし、私もメアさんがどういう戦い方をするかわかりましたから」
ぺこり、と律儀に頭を下げる。
■メア > ん…?(遊べたのはともかく、戦い方なんて知ってどうするのだろうと首をかしげ)
…うん、なら…良かった……それじゃ、またね……(そう言って出口の方へ歩いていく)
■エリン > 「はい、お疲れ様でしたメアさん」
にっこりと笑って、メアの背中を見送る。
ご案内:「第一演習場」からメアさんが去りました。
■エリン > 「……楽しかったね、カムロイ」
その問いかけに、小さく吼え応える。
「メアさん、ああいう戦い方をするんだね。
影を伸ばして。ちょっと、難しいね」
独り言か、去ったメアのほうをみつつ呟き、エリンはしばらくそこにたたずんでいた。
ご案内:「第一演習場」からエリンさんが去りました。
ご案内:「第一演習場」に獅南蒼二さんが現れました。
ご案内:「第一演習場」から獅南蒼二さんが去りました。
ご案内:「第一演習場」に獅南蒼二さんが現れました。
■獅南蒼二 > (演習場での授業が終わり、生徒たちはそれぞれ次の授業へ移動する者、帰路につくもの、部活へ行くもの、と別れていった。
数人の兵隊、もとい、獅南が担任する生徒たちが、片付けをしている。)
「………………。」
(この男はある程度の指示を出せば、演習室前のベンチに腰を下ろし、煙草に火をつけて紫煙を燻らせる。
今回の授業で取れたデータを記入したノートを眺めて、ふむ、と小さく声を漏らした。)
■獅南蒼二 > (授業を進めていけば、何人か、戦闘術に興味を示す生徒は居る。
最初からそれを求めて授業を履修する生徒も多い。
だが、学ぶ意欲があり、学ぶ資格がある生徒はと言えば、そうそう居るものではない。)
「……御苦労だった。ニース、明日までにこの生徒らの魔術親和性について、一覧にまとめておけ。」
(そう言いつつ、ノートを生徒の一人へと渡す。……彼は魔術も優秀とは言えないが、学ぶ意欲は高く、研究者としては優秀な人材だ。)
ご案内:「第一演習場」にクラスカさんが現れました。
■クラスカ > ああいたいた。獅南先生、授業お疲れ様です。
(気の抜けた声が獅南の背後から掛けられる)
確か【魔術学演習】の時間だったはずだから、もしかしてと思って様子を見に来たんですけど。
(小奇麗な身なりに銀色の髪は、以前カフェテラスで声を掛けた生徒に相違ない)
■獅南蒼二 > (声をかけられれば、煙草の煙を吐き出して、携帯灰皿に吸い殻を入れ、)
「……あぁ、お前か。」
(僅かに、目を細めて、笑みを浮かべた。
手を軽くかざせば、ニースと呼ばれた生徒が丁寧に御辞儀をして、周りの生徒を引き連れて去っていった。)
「あの時は逃げて行ったように見えたが、私に何か用があるのかね?」
■クラスカ > いえいえ、先生の蔵書のうちの一級魔術書をいくらかお借りしたい、だとか身の程を弁えない用事ではありませんよ。
ただの生徒のお願いでも、そんなことを言う人間は危険分子として処罰の対象になりますかね。
ただ一応、お礼を言っておこうかと思いまして。
(クラスカがポケットから取り出した白封筒には、墨汁で「常世学園 教務部」と但し書きされている)
(加えて裏面の隅には、いくらか薄いインクで「魔術担当教諭 検閲済」との印判が押されている)
(ただそれだけの簡素な書簡であるが、知る者が見れば、直ちに内容が伺える影響力を持つ代物)
もしかして、僕の図書館に提出した『生徒用:魔術書貸借嘆願書』に使用許可を出してくれたの、獅南先生じゃないかな、とか。
考えたりしてるんですよ。
■獅南蒼二 > (クラスカが封筒を取り出せば、一瞬だけ瞳を閉じて、肩を竦める。)
さぁ、どこかの物好きが暇潰しに、無茶な生徒の顛末を見たがっているだけかも知れんぞ?
(……そんな風に、楽しげに笑った。
明言はせず、けれど、そんなことをする教員が他に居るとは思えない。)
……さて、危険分子と判断するのが誰か、によるだろうな?
私なら…処罰するよりもそれを扱う初心者がどうなるのか、知りたいとも思うが。
■クラスカ > そうですか。
(それ以上は何も尋ねず、封筒をポケットに仕舞う。銀髪の奥に秘められた蒼色の瞳が、涼しげに揺れた)
(図書館で一定以上の等級を持つ魔術書を外へ持ち出すためには、専門的な知識を持つ教諭の許可が必要になっている)
(単に「借りたいですお願いします」の一文では済まず、一定の水準を満たした魔術に対する見識・技術があると認めさせるだけの説得力を要する)
(『説得力』が具体的に何を指すのかは、単に論文の写経であったり、実技の披露であったり、様々だ)
(クラスカが何を用いたかは、実際に嘆願書を受け入れた教諭の胸の内の中にのみ真実がある)
どうでしょうね。童話とかだと、大きな力を手に入れて調子に乗った小悪党は、地獄に落ちるのが常です。
僕もそうならないように、強く心を持ちたいものです。
(お時間を取らせてすいませんでした、と軽く会釈して)
あ、じゃあもし許可を出してくれた先生に会ったら、お礼を言っておいて下さいね。
(と付け加える)
■獅南蒼二 > 「心を強く持つ、と言うは容易いが…
…そうだな、何のために行使するのか、何のために力を使うのか、それさえ忘れなければ、問題あるまい。」
(獅南は変わり者ではあるが、魔術学研究者としてはある程度の地位と権威を持っている。
偽装であったとしても彼の名前を使い、担当教員の目を誤魔化すだけの精巧さがあれば、それ以上厳しく検閲をかけられることは無いだろう。)
「あぁ、気にするな、どうせ授業も終わって暇をしていたところだ。
気が向いたら、伝えておくよ……それより、お前が高位の魔術書で何をしたいのか、聞かせてくれんか?」
■クラスカ > (かつて、カフェテラスで尋ねられた際と同様の問いだ)
(獅南の瞳も変わらない。抱かれている感情は、そう、値踏み)
(泳がされ黙認されていると理解してなお、答えは一つだった)
えーそんな、特に何もしませんよ。
(表情には笑顔が張り付いている。魔術書を手に入れた魔術師が『何もしない』わけはないのだが)
次の授業の準備がありますので、僕はこれで。
(あくまでそう貫いて、軽い会釈をして、演習場を後にする)
ご案内:「第一演習場」からクラスカさんが去りました。
■獅南蒼二 > 「何もしない、か…。」
(クラスカの問いには、肩を竦めて楽しげに笑う。
尤も、その言葉は信用に足るはずもない。
それでも、この男は何も言わなかった。
ポケットから煙草を取り出せば、指先に火を生じさせて……)
「……面白い生徒だ。」
(紫煙を燻らせながら、笑みを深めた。)
■獅南蒼二 > (煙草とは逆のポケットからスマートフォンを取り出せば、手慣れた操作で電話帳を開く。
そして、ある番号へと電話を繋げた……)
「…あぁ、私だ。
すまんが、高位魔術書の貸出許可申請書のコピーをとってくれんか?
あぁ…名前と、印だけでいい……そうだ。
ニースが研究室にいるはずだ、アイツに持ってこさせてくれ。」
■獅南蒼二 > (しばらくして、先ほどの生徒が封筒に入れられた申請書と、それからExcelで出力された3枚綴りのデータをもって現れた。)
……御苦労だった、相変わらず、仕事が速いな。
(肩を竦めて笑いながらそれを受け取り、データに目を通す。納得したように頷いてから、)
「良い出来だが、要点が明確になっていないな。
今回の演習は個々の魔力量と魔術出力の相関から親和性を計測するのが主目的だ。
出力された魔術の程度そのものは、もっと簡略化していい。」
(そうとだけアドバイスして、部屋へ戻らせる。)
■獅南蒼二 > (ニースは相変わらず、丁寧に御辞儀をして去っていった。
吸い殻を携帯灰皿に入れて、胸ポケットのペンを握り、)
「………………。」
(申請書に必要事項を書き足していく。
使用目的は魔術学応用戦闘術研究、使用範囲は学園内。
許可生徒名の欄には……クラスカ・シェリダンと書き記した。
備考欄には、【但し、学業の範疇を超えた不正使用を避けるため、貸し出しの際は図書館職員より、獅南に連絡を入れること。】と、もっともらしい注をつけて。)
■獅南蒼二 > 「これでいい……。」
(小さく頷いてから、丁寧に三つ折りして封筒に納める。
糊は無かったが、男が指でなぞれば……封筒の口は硬く閉じられた。
封筒の表書きを書き込めば、赤のペンで【指定図書貸出許可申請書在中】と、最後に書き込む。)
(この許可があれば、魔術書のうち、禁書に指定されていないものに関しては自由に持ち出す事ができるだろう。
一級魔術書であれ、例外ではない。
但し、前述のように獅南に連絡は入り、そしてそれは何らかの手段で知覚しない限り、生徒に知らされる事なく行われる。)
■獅南蒼二 > 「まぁ……精々、失望させないでほしいものだな。」
(そんなことを呟きつつ、男は立ち上がる。
魔術書に飲み込まれるか、それとも暴走させるか……)
ご案内:「第一演習場」から獅南蒼二さんが去りました。
ご案内:「第一演習場」に桐竹 琴乃さんが現れました。
■桐竹 琴乃 > 「よし……と」
ぐっ、ぐっと準備運動をする。
制服、私服などでは無く動きやすいジャージだ。
「たまにはね」
……別に、某氏に気にした方がいい、とか突っつかれたのが原因ではない。
そう、決してないのだ。
とはいえ。
「……」
そもそもこの演習場を使ったことなど無かったわけで。
ぱっと見グランドと変わらないな、と思ったので。
「走るか」
そう、呟いてゆっくりと走り出した。
■桐竹 琴乃 > 「んんーこうやって走るのも久々」
一定の速度を保ってぐるぐると周回を重ねる。
元々の学園でもよく走っていたものだった。
こちらにきて全くしなくなったが。
「……」
思考を一端中断して走る事だけに集中。
■桐竹 琴乃 > 数秒加速、減速なども織り交ぜ、適当な所で一旦止まり息を整える。
「……鈍ったかな」
以前よりも息切れが早い、そう感じる。
「むむむむむ」
唸る。
当然と言えば当然であろう。
「まあ、いずれ取り戻すとして」
ふと、自分の異能について思う。
大体、こういうものでこういう使い方だという事しかわかっていない。
「そもそもこれ練習してどうとかってあるだろうか」
首を傾げる。
トン、トン、トンとスキップするように足を踏み出し、使おうと思い使う。
何も無い空間に階段があるかのように少しずつ、空を駆け上る。
■桐竹 琴乃 > 空を蹴る。
前へと飛び出す。
そこから更に蹴る、直角と言っていい角度で軌道を変え、そこで使うのを止めて地面へ降りる。
トン、トンと地面をノックする。
「うん、さっぱりわかんないや」
肩を竦める。
使い方は分かる。
それ以外は分からない。
興味が無かった、と言ってもよかったし。
向き合いたくも無かったというのもある。
■桐竹 琴乃 > 蹴った先に確かに足場のようなものがある感覚は間違いない。
他の人は触れないもの、だとは思うのだがどうなのだろう。
触れれるとするならば別に利用が出来る?
使用と不使用はオンオフが自由だ。
トン、とさっきのように踏み出すが今はオフ。
ただ、普通にステップで一歩飛び出しただけ。
「そういえば、これに気づいたのも大分後だったなあ」
正確にはオンの仕方がわからなかったと言うべきで。
無意識にオンで使ったことがある。
―――。
「やめよ」
■桐竹 琴乃 > 考えたくもない事を考える必要は無い。
そう結論付けた。
伸びを一つ。
気づけば随分と息も整っていた。
「もう1セットだけ、行っとこう」
よし、と息を吐き、再度走り始めた。
ご案内:「第一演習場」から桐竹 琴乃さんが去りました。
ご案内:「第一演習場」に雪城 氷架さんが現れました。
■雪城 氷架 > 演習場にやってくる少女、鞄をベンチに置いて準備を始める
……色々気になることはあるけど、今自分にできることは少ない
初戦はただの一般生徒だ
「………」
正直に言えば兄貴…来島先生のことは気になる
括流先生と母親…涼子に相談したら当然のように研究区には行くなと言われた
そう言われたら、もう、大人に任せるしかない
……図書館で借りてきたゴツい本を取り出す
■雪城 氷架 > まずは授業で習ったことの復習だ
保持者のイメージを基礎とする異能力は、
そのイメージがより確定されたもの、完成されたものほど制御の精度が高まる。
そのためには『図形』としてイメージするのが一番楽らしい
パイロメーターのスイッチを入れる
目標周辺に向けて、正四面体をイメージ………
「───っん…!」
オレンジ色の炎が、正四面体の檻となって出現する
距離は凡そ6メートル
まずまずの制御……のはずだ
■雪城 氷架 > それを出現させたまま、手元で本を開く
イメージ通りの力を使えたら、今度はそれを定着させる。
名称を与えることでそれを自分の中で確立させるのは異能初心者にもお勧めらしい
さらに、それを直接口にすることで『異能を発する意識』を高め、
力の出力が精神に左右される能力者の場合は意識的に瞬時に出力を高める効果も確認されている…
「…必殺技の名前叫ぶのって、カッコつけるためだけじゃなかったわけね……」
■雪城 氷架 > 「(コレに名前つけろって言ってもな…)」
ただ正四面体の炎の壁を形成しただけである。
…規模をもうちょっと大きくすれば、動きを封じる檻として使えるだろうが
やってみるか
そう思って集中する…
炎の正四面体が拡大し、5メートル四方の巨大な檻へと変化する
同時に熱量も上がってしまった、これはよくない、少しセーブする
■雪城 氷架 > 「………」
集中を解く。
今のを一瞬で発動させれなければ、制御が完璧とは言いがたい
ふぅ、と一端落ち着ける
ご案内:「第一演習場」に草薙出雲さんが現れました。
■雪城 氷架 > 今度は、掌を翳す
距離感と、発動させる位置をより明確にイメージすることが出来る
更に、脳内に思い描く図形と、それをより強くイメージできる『名』を与える…
更に更に、それを口にすることで、自身が『力を使う』という意識をより確立的なものへ………
「───Gefängnis des Feuers」
爆音と共に一瞬で10M四方の炎の四面体が発現する
「……お…でき、た……」
■草薙出雲 > 「うわっ…スゲー熱気だな…」
入室するなり、広い演習場に充満する熱気と
酸素の薄さに顔を顰めた、誰か凄い能力者でも幅利かせてるのか?と覗く
そこには知った顔だ、この前と同じように、ケタの違う火力を躍らせている
「よう、精が出んじゃねーか…相変わらず凄いモン振り回してんな…どうなってんだソレ?」
雪城が能力に集中している最中の事
まるで勉強中に頑張ってるなと声をかけるかのように
ポンと肩に手を置いて声をかけよう
■雪城 氷架 > 「うわっ!?」
集中していたところにいきなり肩を叩かれて驚く
当然集中は乱れて…炎の牢獄が爆散する
さすがは炎熱系の異能者が演習を行うエリアだけあって、熱気が吹き付ける程度で済んだ
「び、びっくりさせるなよ!危ないだろ!……あ、お前、草薙出雲」
見知った顔だった。
「見ての通り、制御の練習中だよ。お前も訓練に来たのか?」
ずっと手を掲げていて疲れたのか、片手をぷらぷらさせながらそう声を投げかける
■草薙出雲 > 「おっと……」
頭上で派手に散る10M四方の炎の塊は、視覚的にもかなり派手だ
花火でも見て感心するように見ながら、振り注ぐ火の粉を視界に捕らえれば
自身に降り注ぐ火の粉だけが重力に逆らうように、人差し指の指先へと集まっていく
「へへ、これ、貰い…相変わらず有り余ってんな…そんなぶっ放して、もう身体は大丈夫なのかよ」
集めた火の粉がひとつの炎となり、指先に点ると、学区内というのも構わず口に煙草を咥え
収束した火の先端を触れさせ、火を点した、フー…と一息し
「そうそう…タマに使わねえと細かい所を忘れんだよな
身体に覚えさせねえと、お前、今みたいにいっつも能力の練習してんのか?
スゲームッツリした顔してたぜ?こんな……ハハ。」
クイ、と指を目の端に当てると、吊り上げたように引っ張ってみせる
■雪城 氷架 > 「前は感情が昂ったせいだよ。
落ち着いてればこれくらいはなんともない」
パイロメーターのスイッチを切る。
摂氏400℃、熱量セーブの練習も兼ねていたらしい
「へぇ、器用なもんだな…お前も、熱量操作の異能者だもんな…、
って、ウルサイな。真面目にやってるんだから仕方ないだろ」
その顔真似にイラっとしたので、
背伸びして分厚い本のカドで軽く頭を小突いてやろう
■草薙出雲 > 「お前、カッとなりやすそうな感じしてるもんな…ハハ
ま、アレからどうなってんのかなって思ったりしてたんだぜ、一応な」
指先に燻らせた炎を渦巻くように遊ばせると、徐々に大きくなっていく
点した炎が掌に収まる大きさになると、それを更に圧縮し
ゴルフボールサイズの黒い点のような炎になって
「バーン…」
人差し指で銃を撃つような仕草
それに合わせ発射される炎は、ビームのような残光と共に
演習場を一直線に突っ切り消えていく
「おう、痛てえ痛てえ…気風がいいのは良い事だけどよ
ちょっと女子力が足りねえな…お前、ジッとしてりゃスゲー可愛いのに…
いや、可愛いっつーか、綺麗、の方がしっくり来ンな」
背伸びし、こちらを叩いてくるようなら、お返しとばかりに背中に手を回す。
おとがいに手を当て、くいと上を向かせようと、その顔を吟味してやるつもりだ
■雪城 氷架 > 「あのなぁ…ま、短気なのは否定しないけど。
そうだな、あれからは…まぁ、別になんてことはない」
公安委員に連行されたのは別に言わなくても良いことだろう、
草薙出雲の名は出さなかったし、そもそも公園のことが目的の呼び出しですらなかったのだ
出雲の力の使い方、相当使いこなしてなければ出来なさそうなことをやっている…
「器用だよな、お前…完全に使いこなしてるって感じだ」
それは羨ましくもあり、嫉妬を覚えることでもある…
そんなコトを言っていたら何か背中に手をまわされた上に顎クイまでされた
「……! ……可愛いとか綺麗とか言われ慣れてるし女子力が足りないってのも耳にタコだよ。
───というかお前、大胆だな」
クイ、と顎先を引かれれば別に抵抗するそぶりも慌てたそぶりもなく、
じっと澄んだ蒼の瞳で出雲の顔を見る。
ごく薄い化粧で目元や口元が際立たせられた、所謂美少女。
整った顔、という印象を与えるだろう
■草薙出雲 > 「ああ、そうかい、なら何よりだ…
でもなあ…昨日の今日でお前長生きしねぇぞ、もう少し身体労わってだな」
自分の周りは何もなかった
暢気な一般学生の身では当然の話だ、知る由もない
説教するような口調
「まあ操作性だけはあっからなあ
火力はお前に比べりゃ像とアリみてえなモンだけどさ
あー…俺もお前みたいにパワフルに能力使えるようになりてえなあ…」
隣の芝生は青いとでも言うのか、男としては火力が大事だという思考か
炎の扱いばかり上手くても、その先、扱える量の違いというものにぼやいていた
煙草をプッ…と横に吹き捨てると、先端に点った炎が増し、一瞬で塵に変わっていく
「へぇ…慣れてんのか、でもやっぱ発言が少々可愛くねえなあ
もっとニコっとしてくんねえと、場合によっちゃブスに見えるぞ?」
よく見るとやっぱり美人だ、炎を使う割には肌も白く
人形のような印象を受ける、隠れファンクラブぐらいはあるかもしれないな…そんな顔だ
だけどやっぱ女の子は、笑顔が一番なんだよな…勿体無いな
「はい、笑って笑って…」
頬に指を当てようとする、筋肉を解す様にむに、と押し当てようと
口元を笑いの形にしてしまおうと、特に意味はない
■雪城 氷架 > 「へーきだって。
今日も午前中はほぼサボりみたいなもんだし」
ふまじめである。
睡眠もたくさんとったって感じだ
「火力ねえ…多分、私とお前とだと能力の根底部分が違うんだろうな。
私の場合は炎を操作するっていうよりも、結果として燃焼するだけだから」
おそらくその辺で大きな違いがあるのだろう…きっと
「余計なお世話だよ、ばーか」
むにむにされそうになるとその手をピシャリと叩く。
■草薙出雲 > 「そうか、なら大丈夫だな。」
ならいいか、と同意する
授業など、自分だってギリギリまで出ていない
目元は同じようにスッキリしていた、不良学生
「そうか?そうかもしんねえなあ…炎出すのは同じなんだけどな
俺のはこう…思念的なものが働いてる?って先生に言われてよォ…
まあ段階的な火力の違いってのはそこから来るんだろうな…」
家庭用のコンロでジェットエンジンに敵う筈はない
そもそも用途が違うのだ、だけど、そんな事を言いつつも
実際の所よくわかってるというような顔ではなかった
こういうのは気合で大体どうにかなる、そういう考えが根底にあるのだ
「ハハ、まあ良いじゃねえか、折角学園なんて場所に要るんだぜ
能力にばっかり悩んでねえで、ニコニコして友達作って、商店街にでも遊びに行った方が健康的だぜ
俺は…面倒だからってそんな経験、してこなかったけどな、きっとそれが一般論だ」
すげなく叩かれれば、ヒョイと身体を離す、中指でサングラスを調えて
ポケットから安物のZIPPOライターを取り出した、本来の目的に戻るつもりだ
■雪城 氷架 > 「私の異能力は分子運動速度の操作だからな。
厳密には炎熱系に分類される能力じゃないんだよ。
どちらかといえば、お前のほうが真っ当な力だ」
たぶんな、と付け加える
自分も頭がいい方ではない、異能を分析した指導員にそう言われたことをそのまま言っているだけだ
おかげで物理を必修科目にされてちょっとぴんちなのだ
「友達いないみたいに言うなよ、これでも結構学園生活は楽しんでるんだぞ?
……ま、お前不良学生っぽいもんな…不満たらたらで大人にイラついて雨の日に濡れた子犬とか拾ってるタイプだろ」
体を開放されれば制服をなおしつつ、好き放題言う。
ライターを取り出したのが見え、それに注視する………
■草薙出雲 > 「ぶんし?よくわかんねえな…
電子レンジみたいなモンだよな、それって結構恐ろしいモンだな…」
電子レンジにネズミを入れたらスプラッタになった話を思い出し
うえ…と顔を曇らせる、手品の種を聞いてみても、理解するには知識が要る
どうせ知り得ても本人しか得がない情報だから、気軽に話しているのだろうが
「まあ、その見た目で楽しんでなきゃ人生損してるもんな、ハハ
俺は…いや…まだ子犬は拾った事はねえな…でも昔はアレだ、慣らしたもんだぜ!
今は…ちょっと気力が出ないだけなんだよ…実は優しいとか、そんな綺麗モンじゃないぜ」
能力者である事が前提ではない島で大きい顔をしていました、なんてカッコ悪い昔話はする必要がない
社会のスケールが大きくなり、自分は一山いくらの生徒の一人でしかないものだから
言う事がちょっと図星で胸に刺さる、大人は判ってくれないとか、そんな言い分もしていた気がする
でも、昔の話だ
ふと諦念めいた色が、瞳に宿り
キン、と甲高い音と共にライターの蓋を開くと、掌に翳し、バレーボールサイズの火球へと形成される
「どうした?そんな珍しいモンじゃないだろ…ほら、ネズミ…なんてな」
ふと視線に気づき、火球を無理やりぐねぐねと形を変えれば、浮かび上がる耳が丸の世界的に有名なネズミのシルエット、どうだ?とばかりの顔
■雪城 氷架 > 「だろ、まぁそれが発火に繋がってるってだけだよ。
力を作用させる座標やエリアを限定すれば色々できるけど…お前程器用に炎を操ったりはできないな」
炎のネズミを見れば感嘆する、やはりコイツは凄い。
能力を使いこなしている……
「ふーん…でもお前ぐらい能力の扱いに長けてたら異能の講義の成績良さそうだよな…あんま学校行ってないんだっけ?」
もったいない、制御の授業なら余裕でA判定以上なんだろうな、と思う。
■草薙出雲 > 「ふうん…聞いておいてなんだが、なんかお勉強してる気分だぜ…
次はもうちょっと色気の有る言葉が聞きてえな
草薙君を見てると胸が熱くなっておかしいな…みたいなの、ない?」
要するに人に向けたらヤバい類の炎だ、という事しかわからなかった
指向性しか持たせられない炎というのは危険かもしれないが
それにしても女子高生の口から出るには物騒な単語ばかりである、落ち着けるように一言
「俺を煽てても愛ぐらいしかやれねえよ?
いや、行ってる事は行ってるさ、でもなあ、普通の単位しか取ってねえな
俺の能力は発展性が無いからな、この前のは愛の奇跡だったと、そういう事だ」
炎のネズミらしきものを両手で押し込んでファイアーボールに戻すと
宙へレシーブのように打ち出し、天井間際で爆裂させる、ゴォ……と酸素が消費される音がした
「おっし、調整終わり…お前、ヒマか?この辺に自販機あったら教えてくれよ、無駄に広くてよ」
右手を庇に自身の能力で作った火球の行く末を見届けると、向き直って
■雪城 氷架 > 「お前を見てると?…うーん、前髪が虫みたいだな、とは思うけど」
残念な反応しか得られなかった
「発展性がない…か」
それって完成度が高いってことじゃないのか?と内心思いつつ口には出さない
「あと、愛を人にやれるならたいしたもんだよ」
苦笑する、続く言葉には……
「んー…もうちょい訓練しておきたかったけどまぁいいか、小休止だ。
休憩室があるぞ、そこに自販機もある。案内してやるよ」
ブ厚い本を鞄に仕舞い、肩にかけて。
先導を切って歩き出す
■草薙出雲 > 「だよな…いや前髪は関係ねえだろ!」
ピン、と前に突き出た髪を指で弾いて抗議
もうちょっと、せめてプラスに捉えられる言葉は無いものか、と
「おう、似たような奴は沢山いるからな」
念発火なんて代表的な能力のひとつだ、自分はその中でも着火する力を持たないのだから
あまり大したものではない、だけど誰かの能力に嫉妬する程餓えているでもなく、あっけらかんとした言い草だ
「ああ、悪ィな、気ィ使わせたか?でもお前四六時中訓練してんだろ?一日二日禁異能日作らないと
ニューロンが持たねえよ?いや科学的には知らねえけど、能力使うと、こうこめかみがキーンとなんだよな、わかる?」
サイキック系能力者には通じるあるある的ネタを振り、こめかみに指を当ててイー…と歯を食いしばる
そんなこんなと言いながら、後へとついていこう
ご案内:「第一演習場」から雪城 氷架さんが去りました。
ご案内:「第一演習場」から草薙出雲さんが去りました。