常世学園PC名簿（2019/02/01～2024/06/01）

基本情報

概要

※この頁だけ読めば交流に支障は出ません(多分)※

▼【表情サンプル】
黛_icon

▼【基本設定】
身長150cm未満の小柄な少女。堅磐寮在住の図書委員(復学支援対象)。
長らく違反学生の身分だったが、現在は条件付きで復学を果たしている。
現在は運動機能を喪失しており、身体操作の魔術刻印で機能を代替している。

パーカーの上からは分かりにくいが、極度の瘦せ型。左右異なる色の瞳が特徴。
皮肉屋を装い粗野な口調で話すが、しばしば元違反学生らしからぬ良心が滲む。

入学当初は魔術の道を志していたが、絶望的に才能がないと判明して出奔。
落第街に居を構えて以降『黄泉の穴』や『禁書庫』への侵入などの違反行為を
繰り返していた。その名残で何度も非人道的な実験の非検体として己の身体を
差し出しており、魔力を辿れる者が診れば目を覆うほどの惨憺たる『痕』が
残ってしまっている。

他者の視覚を触覚で受け取る異能を有しており、常に無自覚、無遠慮の接触に
晒されている。異能によるストレスから慢性的な心因性幻触に悩まされており、
精神状態は常に不安定。長い前髪とフード付きパーカーは視線を遮ることで
精神の安定を保つためのもの。

魔力、精気などを糧にする種族、及び怪異を強烈に誘因する体質であり、
防護、嫌厭効果のある護符を複数所持することによって強引に相殺している。
つまり『喰われないために最悪の味付けをされた極上のご馳走』。

透き通った南国の海底の砂の色、ひとひらの花弁を思わせる香のアロマを
身に着けているが、気分によって煙草の匂いで隠すこともある。

▼【交流してくださる方へ】
特記が無い場合、常に交流/後入り歓迎のスタンスです。
相手がいない間はソロールをしていますが、どのタイミングで入ってきても
問題ありません。基本的にロール上でのNGは無しのスタンスですが、
不安な場合は【PL向け/RP傾向】のタブをご確認の上、私書箱(確認遅)か
囁きでご相談ください。都度対応いたします。

プロフィール

▼【パーソナルデータ】

名前

黛まゆずみ薫かおる

身長

146cm(成長停止)

体重

39kg

血液型

B型 RH+

好きなもの

デフォルメされた動物，ラムネ菓子(ブドウ糖)，
お腹に溜まる飲み物(ポタージュ類など)

苦手なもの

他者(特に異性からの)視線，
悪感情(主に害意，憐憫，下心)

▼【容姿】
年齢の割に身長はやや低め。他者の視線を避けるため、陰気な長い前髪と
ぶかぶかの動物モチーフパーカー(耳付き)、タイツで肌の露出を避けている。
ただし首回りが窮屈なのは苦手で、パーカーを脱ぐとそこだけ防御力が低い。
パーカーのサイズが大きいため目立たないが、肋骨が浮くくらいの痩せ型。

地毛はやや青みかかった黒髪のボブカット。明るい水色のインナーカラーと
メッシュを入れるように染めている。普段は隠れているが右目は燐灰石色。
左目は見る角度で色が変わり、泣き黒子とバーコード状のタトゥーがある。
顔を隠しさえしなければ、容姿は整っている方。

▼【性格】
無気力ダウナー系、時々情緒不安定。ひねくれ者だが頭の回転は早い。
興味のある分野/考察が捗る話題や議論になると早口になるオタク気質。
元違反学生だが校則、及び倫理規範の遵守意識は比較的まともな方。
しかし理解した上で従わない/従えない場合も多々あり、なまじ社会性を
身に着けている所為で罪悪感に苦しむ。

理性と感情の噛み合い、バランスが悪く、感情に振り回されて非合理的な
行動に走る/合理を優先して自分の感情を押し殺す正反対の悪癖がある。
どっちを選んでもうじうじと悩みやすく、自己嫌悪に苛まれがち。

理性でも感情でも自分を制御出来ず、発言、行動、言動がチグハグ。
芯の無さ、不安定さは自覚済み。その反動で常に安定/安心を求めており、
依存心、執着心は極めて強い。反面、依存してしまえば離れられなくなる
意志の弱さも自覚しているため、優しくしてくれる相手、信頼する相手には
突き放すような言動が多くなることも。
(深く心を許したごく一部の相手にはその限りでない)

PL向け/RP傾向

▼【RPする上での注意事項】
此方側のPLはよほどのことがない限りロール上のNGは出さない方針です。
寧ろキャラクターの性質上、此方が人を選ぶロールをする場合があるため、
不安な場合、苦手な方向に向かいそうな場合は囁きなどでご連絡下さい。

私書箱による事前連絡、やりたいロールの相談、設定のすり合わせや
待ち合わせなどは常に大歓迎です。ただし私書箱の確認は遅くなる場合が
ありますので、ご了承願います。

また、PLが常に体調不安定なため、唐突にロールを切り上げる可能性が
ございます。出来るだけ事前に囁きで連絡する予定ですが、状況次第で
私書箱へのお詫び/埋め合わせの連絡に代えさせて頂くかもしれません。
予めご了承願います。

▼【RP方針/傾向】
独白、長文多め、かつ人がいない間はソロールをしている場合が多いです。
しかし他の人に入られたくない場合は補足欄(チャット画面の名前をクリック、
または過去ログの入室通知時に表示される説明文)にその旨を記載します。
特記がない場合は常に【交流歓迎】ですのでソロールを流している最中でも
入室してくださって大丈夫です。

▼【黛薫の取扱説明書】
■日常，平穏，ほのぼの，ギャグ系：全て可
→黛薫は精神的に不安定なため、些細なきっかけで豹変する可能性が
　あります。シリアス，鬱方向に転がる場合もあるかもしれません。

■シリアス，アウトロー，鬱，殺伐，戦闘：全て可
→黛薫は元違反学生であり、性格的にもトラブルの種を抱えています。
　戦闘に発展する機会は少ないかもしれませんが、些細なきっかけで
　シリアスに寄ることは多いです。

■恋愛：条件付きで可
→意中の相手がいます。他者に恋情を抱く可能性は低いです。
　また、性格的に依存、執着に偏りがちになるかもしれません。
　向けられる感情についての制限はありませんが、恋愛感情には
　恐らく応えられないという点については留意願います。

■R18，R18G：可
→この手のロールは好みが千差万別で一様な判断が難しいため、
　可としてありますが無理そうな場合は囁きで連絡させて頂きます。
　逆に囁きがなければ何をしてもOKです。手酷く扱っても平気です。
　不安な場合、此方の仕掛けたロールが好みに合わなかった場合も
　囁きにてご連絡ください。

異能

2ndStage：視界過敏

▼【異能：視界過敏 (2ndStage)】
他者の視界に入った際、触覚でそれを感知するパッシブ型の異能。
視覚範囲内なら常に反応するが、距離が開いていたり弱視によって
はっきり見えない場合は、その分触覚反応も弱くなる。

ただし直視された場合、即ち視線が触れた場合は反応が過敏になる。
異能の封印制限措置が行われていない場合、視線が触れるだけで
身悶えしてまともに行動が取れなくなるほどに敏感。

また、触覚反応は視覚の主の感情を色濃く反映する。
好意的な視線は心地良いが、害意を孕んだ視線ならば痛みを伴い、
下心のある視線は性感を伴う。無感情ならただ触れられただけと同じ。

触覚に物理的圧力はなく、害意の籠った視線でも傷が付くことはない。
しかし心理的な圧迫感/錯覚を伴うため、1方向から大勢の視線を
受けると同方向に進めなくなったり、押し返されて転んだりもする。

元々は視線にだけ反応する(直視された場合のみ感覚を伴う)異能
『視線過敏』として登録されていたが、怪異に襲われたのをきっかけに
範囲、及び感度が拡大強化された。この変化を『異能ステージ説』に
当てはめた結果、2ndStageに進化した異能『視界過敏』として
改められるに至った。

1stStage時点でも心因性幻触や自傷行為に発展するレベルの
精神疲労を伴う極めてデメリット色の強い異能であり、『異能疾患』と
評されたこともある。2ndStage到達後は、そのままでは日常行動を
取ることすらままならないと判断され、違反学生としてはやや異例の
異能弱化/封印制限措置が認められている。

旧情報：1stStage

▼【異能：視線過敏(1stStage)】
他者からの視線を触覚として受け取る異能。常時発動型。

偶の一瞥は袖を擦り合うように、凝視は押し込むように。
好意の視線はくすぐったく、時には心地良さも感じさせる。
侮蔑や害意、敵意の視線は突き刺すような痛みを生じる。
好奇の目は舐めまわされるようで、下心のある視線は──。

このため、黛薫は常に心無い視線/無自覚，無遠慮な接触に
晒されており、ストレスから慢性的な心因性幻触を発症するに
至っている。

怪異との接触により範囲が拡大し『視界過敏』に進化した。
視覚に対する触覚反応は従来の視線に対する反応と同等。
しかし直接視線がぶつかった場合の反応はこれまでの比では
ないほどに敏感で、異能弱化/封印制限措置が無い場合は
日常生活を送ることすらままならなくなった。

触覚/感情への反応

▼【感情に依る触覚反応】
■親愛，友愛，喜び，楽しみなど
→柔らかく心地良い感触。場合によっては温かさ、くすぐったさを伴う。
　つられて機嫌が良くなったり、安心感から眠くなったりもする。

■愛情，恋愛感情など
→通常の好意的感情より強い熱を伴う。心地良かったりそうでなかったり。
　向けられる機会が少なく慣れないため、落ち着かない気持ちになる。

■興味，好奇心など
→張り付くような舐めまわされるような感覚。程度によるが概ね不快。
　悪意でないため糾弾できず、却ってストレスが溜まりやすい。

■悲しみ、寂しさなど
→重いものがのしかかっているような感覚。時には痛みを伴うこともある。
　つられて気分が落ち込むため、嫌々ながら解消のために動く場合も。

■不安、恐怖など
→鳥肌が立つ感覚。冷たさを感じたり、まとわりついて離れなくなったり。
　影響を受けやすく、向けられると容易く冷静さを失ってパニックになる。

■害意，敵意など
→肌が剥がれたような痛み。視線上にある部位は突き刺すような痛み。
　害意が強いほど痛みも強く、場合によってはショックで気を失う。

■嫉妬，憎しみなど
→焼け付くような熱と痛み。大抵の場合害意の痛みが同居する。
　直接痛めつけられるよりも痛苦が大きく、精神の消耗が激しい。

■侮蔑、誹りなど
→踏みにじられる感触。痛みよりも不快感が強く感じられる。
　反射で吐き気を催す場合が多く、憐憫にも無自覚に混じっている。

■憐憫、哀れみなど
→好意的感情に似ているが、悲しみに似た重さ、見捨てるような冷たさ、
　侮るような不快感が混じる。特に苦手な感触の1つらしい。

性欲，下心など(人を選ぶためワンクッション)

→粘りつくような熱が残留する。見られる部位によっては直接的な性感を
　伴う。つられて発情する場合が多いため、黛薫は特に避けたがる。

魔術

電脳魔術

▼【電脳魔術】
魔術と機械技術の融和をベースに、機械的な情報処理に秀でた応用魔術。
情報処理能力は機械に劣り、魔術的な出力、消費の軽さでは通常の魔術に
劣っている。ただし両方を同じ基盤の上で扱えることから、工夫次第で
運用の幅を広げられる可能性を持つ。

▼【使用可能な魔術】

名称/通称

消費

練度

概要

魔術式ホロモニター

E+

A+

宙空に展開するタイプの魔法円に手を加えた非接触型のホロスクリーン。
UIは洗練されていないが、スマートフォンの必要最低限の機能を再現している。
小規模な魔法陣を保存することが可能で、低出力ながら高速で発動出来る。

仮想魔術スクロール

D~C+

ホロモニターを通常の魔法円に戻し、そのまま保存した術式の発動媒体にする。
術式を描く行程を飛ばせる分発動は早いが、出力は落ちる。スクロール本体を
消費せず何度も発動出来るのが強み。

仮想魔術並列起動，
並列接続

D+

仮想魔術スクロールの同時起動、接続により発動効果を変化/拡張させる。
出力低下を補えるが、起動数が増えるほど効率は加速度的に悪化する。
複雑な術式、単体で規模の大きい術式の再現は現状では不可能。

最適化演算

C+

機械機能を用いた演算を行ない、他の魔術の精度を大幅に向上させる。
精密な身体動作が可能になったり、併用する魔術の消費を減らしたり、
魔力弾の弾道計算なども出来る。ただしこれ自体に魔力を消費するため、
元の消費が軽い魔術(身体操作など)は逆に消費が増加する。

魔力変換/電荷

魔力を電荷に変換する。変換で生産した電荷に限りマナに再還元可能。
魔力で機械を動かすための基礎技能だが、再変換は実は高度な技術。

機械干渉

C-

魔力を用いた機械のハッキング/クラッキング。機械側から見た『想定外』を
介するため、プロテクトをすり抜けやすい。ただし精密機械を対象にするには
まだ練度が不足している。

使い魔『ニクシ―』

▼【機械的人工水霊『ニクシー』】
純水に近い透明度を持つスライム。定義名は『機械的人工水霊』。
半怪異化した黛薫の『分体』であり、使い魔。杖や魔導書を代替する魔導具であり、
ナノマシンを取り込んだコンピュータでもある。スライムだが粘度はほぼ無く、
普段の挙動は無重力環境下の水に近しい。統率個体/上位個体は『ニクシー』、
分裂体/下位個体は『ジェリー』と呼称される。

自在に分裂、変形し、分体ゆえに手足のように動かせるという非常に便利な代物。
スライム特有の耐物理性能、大本の怪異から引き継いだ魔力吸収能力を兼ね備え、
戦闘面でも役に立つ。

欠点として黛薫の『供犠体質』を引き継いでいるため、魔力や精気を糧にする種族は
捕食で大幅に魔力を回復出来てしまう他、同種族に対する誘引能力も備えたまま。
端的に言うと、該当種族からは美味しそうに感じられる。味は普通に水。

性能とは無関係だが、見た目が没個性で『ニクシー』と『ジェリー』の差異がないため、
騙しが必要ない場面では名前に寄せて『ニクシー』を妖精/人型に擬態させる場合もある。

▼【使用可能な魔術】

名称/通称

消費

練度

概要

魔力吸収/魔術捕食

大本となる怪異、変異種スライムが保持していた能力。魔力を吸収し、魔術を分解する。
オリジナルほど強力ではないが、並の魔術師なら触れるだけで無力化することが可能。

分裂/形状変化

B+

スライムの種族特性。これにより物理的な攻撃は殆どシャットアウトしてしまう。
形状変化は縮小、拡大も含む。縮小には限度があるが、拡大は魔力さえあれば
どこまでも膨らむ。ただし膨らんでも魔導具、計算機としての機能は強化されない。

形状変化/外装骨格

C+

透明化したスライムを薄く変形させて身に纏う。身体にかかる負担が大きく減り、
身体操作や強化の精度、強度が上がる他、浮遊したり地面を滑って移動出来る。
常用すると頼り切って成長が頭打ちになるため、普段は使っていない。
また、ジェリーをレンズ代わりにすることで望遠も可能。此方は常用している。

分裂/分割思考付与

B~A

分裂体に思考能力を付与する。自我の付与ではないので、本人の思考の延長。
思考の並列化/高速化には使えるが、負担が軽くなることはないし、自分との議論も
不可能。使い魔単体で動かす場合の意思疎通円滑化が主な運用方法。

分裂/特化個体生成

C+

分裂体の一部機能をオミットする。含有ナノマシン量が少なくても機能する
(損傷が致命的でなくなる)他、分割思考の負担が減る、残された機能の運用が
容易になる等、簡便化に主眼を置いている。

統率支配(水)

C~A

『ニクシー』が触れた水を一時的に『ジェリー』に作り変える。ただし演算機能や
魔導具としての機能は付与されず、魔力吸収性能、分裂体の性能自由度で劣る。
対象が純水に近いほど性能が向上するが、不純物が多い水は対象に出来ない。
この傾向は不純物が『水に溶けない』『水の透明度を落とす』『水の色を変える』場合
特に顕著に発現する。

擬態/透明化

E~C

C+

形状変化に加え、表面に外装を投影することで見た目をそっくりそのまま写し取る。
ただし硬化/軟化の範囲を超えた感触、質感の模倣は不可。元から水と同等の
透明度だが、応用すれば不可視化も可能。内に取り込んだ物を隠すこともできる。

消化吸収/魔力抽出

何でも溶かして食べられる。食べたもの次第で少量ながら魔力も回復できる。
得られる魔力が微量過ぎると消費が上回ることもあるが、基本的には回復量が上。

麻薬精製

B+

出来るけど中毒になるのが目に見えているのでやらない。絶対にやらない。

その他使用可能な魔術

▼【使用可能な魔術】

名称/通称

消費

練度

概要

身体操作

B+

魔術刻印により使用可能。失われた身体機能の代用になっている。
身体強化と併用しないと力は入らず、精密性は箸で豆を掴めないくらい。

身体強化

身体操作と併用すると、不器用で虚弱ながらギリギリ一般人水準の
活動が可能になる。休憩を挟みつつ用途を自立歩行だけに絞れば
2時間弱の持続が可能。瞬間最大出力は幼児を持ち上げられる程度。

身体機能維持

D+

疲労や体調不良などによる身体機能低下の下限値を一定水準に維持する。
現在は体質が虚弱気味なのでこれが無いと些細なことで死にかける。
また、維持中は身体操作と合わせた消費魔力が自然回復量を上回るため、
身体強化に回す魔力がほぼ無くなる。

魔力蓄積/胎内

人外の器官となり高い魔術適正を得た胎に魔力蓄積の紋を刻んでいる。
外部からの魔力供給も可能だが、急激に行なうと胎内の活性化により
『対価』を与えないと鎮まらなくなる。

魔力抽出/食物

食事を摂った際、消化前に食物から魔力を抽出して摂取出来る。
術式を教えてくれた師ほどの高効率ではないが、塵も積もれば。

属性魔術：水

C~B

D-

魔力を水属性に変換して操る。他属性の適正は大したことないが、
水属性の適正だけはやや高め。出力を上げるなら『精霊魔術』への
派生が手っ取り早いが、そこまでやるつもりは無い様子。

自傷自壊

B+

精神状態が著しく悪化した場合に自動発動する。
ただし発動にかかるコストが不足していると不発に終わる。
振り切れない心の傷が身体に反映され、通常以上の痛みを伴う。

※その他、魔導具やスクロールを用いた外部術式の起動も可能。
　ただし起動に必要な魔力が大きい物は使えない。

旧情報：魔術への渇望

▼【才能の欠落/魔術への渇望】
黛薫に魔術の才能が無かったのは偶然ではない。

『贄』としての性質を固着するため『使われる側』でなければならない彼女は
魔術、呪術を初めとする神秘の行使との『縁』を断たれてしまっていた。
これにより、個人の努力は素より魔導具の使用をはじめとする外的要因の
補助があってなお魔術の行使が不可能な状態だった。

食物を絶たれれば飢える。水を断たれれば渇く。
黛薫が異常なまでに魔術に執着するのは『縁』を断たれてしまったが故の
『欠落』に起因しており、本能に根ざした欲求には自由意思で抗えない。

▼【渇望による危険行動】
黛薫の渇望はしばしば彼女を非合理で危険な行動に駆り立てる。

『禁書庫』及び『黄泉の穴』への無謀な潜行を繰り返す。
痕が残るほどの非人道的な実験の被験者として己の身体を差し出す。
違反組織や怪異と同盟を結び、過程の犠牲を見て見ぬふりする。
可能性さえあれば魂に傷が付くほどの無茶な探査すら受け入れる。

倫理も道徳心も生きていて、良心や罪悪感が悲鳴を上げようとも
彼女はそれらの行動を拒めなかった。この非合理は復学を妨げる
要因のひとつであり、自身を悪人と卑下する価値観の根底を占める。

▼【適性の獲得】
黛薫は長らく『供犠体質』のデメリットで魔術をはじめとする『神秘の行使/抵抗』の
適正を失っていたが、魂に結び付いた供犠契約を削ぎ落すことで辛うじて魔術適性を
取り戻した。代償として運動機能の大半を喪失し、魂に不治の傷を負うことになったが
本人としては満足らしい。

特殊能力/体質

供犠体質

▼【特殊能力：供犠体質】
黛薫の体質、能力は異能を除いて全て『贄』の役割に特化している。
『最上の贄』であるがために捧げられた側はそれ以上の、それ以外の
要求権を失う。自己の犠牲と引き換えに、人知の及ばぬ超越存在を
無力化するために調律された何よりも甘美な『餌』。

当初は『捧げるべき対象』が既に定められていたため『餌』としての
性質はなりを潜め、霊的存在のみを惹きつける『親霊体質』としての
限定的な発露に留まっていた。しかし怪異との接触、呪的手段による
干渉でプロテクトが破壊された結果、魔力、精気などを糧にする種を
誰彼構わず誘惑するようになった。

魔力、妖力、精気、感情、或いはもっと曖昧なスピリチュアルな何か。
カタチの無い何かを糧にする者は、黛薫から美酒か甘露の如き芳香を
感じ取り、ともすれば理性を失いかねない凶悪な捕食への衝動を覚える。

現在はその危険性から特例的に対策措置が取られているが、根本的な
解決方法が見つからないため対症療法に留まっている。具体的に言うと
防護、倦厭効果のある護符を複数所持することによる強引な相殺。
『最高の餌』に『最悪の味付け』を付け足すことで辛うじて怪異の襲撃を
防ぐことに成功しているが、場合によっては逆上を招く危うさもある。

元々は『贄』として『使われる側』の立場を固着するために、魔術や
呪術などの『神秘の行使/抵抗』に類する行為との縁を断たれていた。
これにより魔術適正が絶望的なレベルにまで落ち込んでいたのだが、
『とりのこさま』との契約の破棄、供犠として縛られていた『役割』の
破壊によってある程度の適正を取り戻している。

旧情報：親霊体質

▼【特殊能力：親霊体質】
霊的存在の依代、霊媒、餌として極めて高い適正を持つ。
行き場を失くした霊が無意識に吸い寄せられるほどに強力。

憑かれると『氣』を吸われるため消耗するものの、霊媒となることで
消えかけの霊を現世に留め置くことすら可能。消滅しかけの霊でも
黛薫に憑けばある程度の期間消滅を免れる。

ただし、黛薫から霊的存在への干渉は限定的なものに留まる。
左目の『魔眼』で限定的に視認出来る程度で、触れもしない。

取り憑かれやすく祟られやすく、一方的な干渉に晒される欠点が
目立つ反面、加護やおまじないの恩恵を受けやすくなるささやかな
メリットも一応存在する。

本来、黛薫が持つ体質は『贄』としての役割に特化している。
『捧げるべき対象以外に奪われない』ことも目的のひとつであり、
従って『惹きつける』体質は目的に沿わないものである。

供犠の対象が霊的存在に近しいため、影響が抑えきれないのか、
或いは霊に好かれやすいこと自体が供犠の条件のひとつなのか。

現在は怪異との接触、呪的手段での干渉によって調整にズレが
生じており、意図しない範囲の存在まで誘惑するようになっている。
そのため、現状の黛薫は『最上の贄』ではなくなっている。

左目の魔眼

▼【特殊能力：虚視の魔眼】
『存在しないモノを見る力』を持つ魔眼。
魔眼としての格は高いが、条件が限定的すぎて滅多に発動しない。

『見えないものを見る力』ではなく、対称の実在性を反転させることで
視覚情報に替える力。その都合上実在するモノを見ることは叶わず、
検査では盲目として判定されている。ただし、黛薫本人の認識では
『見えない』ではなく『何もないが見える』となっている。

目に見えずとも実在が確かなモノは視認することが出来ず、魔力や
風の流れ、空気や音も見ることは出来ないため、基本役に立たない。
存在強度の低い低級霊ならぼんやり見えるものの、自己を確立した
悪霊や神霊は視認出来ない。

はっきり見えるのはストレスに晒された場合や薬物を服用したときの
幻覚くらい。それも却って自己を追い詰めるだけの作用しかない。
本来なら『視線』も捉えられるはずだが、黛薫の場合は異能による
知覚が優先されてしまうため、実質的に意味を成していない。

認識阻害をはじめ『実在性/存在強度』を下げる行為には耐性を
得るものの『完全に消え去る場合』でも無い限りはやはり限定的な
視認しか出来ない。

【その由来/起源】

この魔眼は山間の小さな共同体で継承されてきたモノである。
継承者が『いなくなった』場合、『供犠体質』と共に次に生まれた
赤子に受け継がれる。そうして『贄』を捧げ続けることでその土地は
『とりのこさま』と共存してきた。

既知可能設定

入学～出奔まで

▼【詳細な既知条件】
・本人が学園に3年以上在籍している
　または3年以上在学した人に話を聞いたことがある
　(この場合、噂/伝聞として知ることが出来る)
・既知者が魔法、魔術関連の授業を履修していた場合、
　事実として知ることが出来る(現場を目撃していても良い)

▼【開示情報(在学時代の黛薫の話)】
黛薫は3年前(当時11歳)に1年生として常世学園に入学した。
入学当初から魔法、魔術関連の学問に非常に強い興味を示し、
引っ込み思案ではあったが授業態度、成績共に優等生であった。
特に意欲の高かった魔法、魔術関連の授業では極めて優秀で、
同時期に在学していれば記憶に残っていてもおかしくない。

しかし、実技が始まってから状況が一変する。
彼女は魔法、魔術の実践に対して驚くほど才能が無かった。
その様は『魔術に嫌われている』と称されるほどに絶望的で
魔導具の外部補助に頼っても一切の魔術が使えなかった。

なまじ優秀だったが故の失望、周囲からの嫉妬の反動。
異能の性質上、他者の感情に敏感に反応する黛薫は
自身を取り巻く環境に耐えきれず登校を止めた。

落第街での生活

▼【詳細な既知条件】
・風紀委員会、公安委員会に所属している
　または同委員会の情報を得られる環境にいる
・落第街の情報を得られる環境にいる

▼【開示情報(落第街での黛薫について)】
黛薫は違反学生として落第街、スラムを転々として生活していた。
表の街に留まる機会は少なかったが、落第街が戦火に巻かれて以降は
堅磐寮に拠点を置いて落第街の外での活動がメインになっている。

具体的な違反行為は不登校をはじめとし、未成年飲酒、喫煙、
違法薬物の所持及び濫用、暴力行為、違反部活動との接触、
『禁書庫』への侵入など枚挙に暇がない。

ただし『殺人』『(自発的な)売春』は違反歴に含まれておらず、
『窃盗』は『禁書庫』を対称にするのみで、店舗には未経験。

以前は寝床も定まらない有様だったが、現状は安定した居場所を
見つけたらしく、多少は生活も安定している模様。

未だに『普通の学生としての生活』への未練は振り切れておらず、
異能及び体質の封印制限措置のための定期通院もあるため
違反学生の中では比較的表の街に出てくる頻度も多い部類。

時折正規のバイトに応募したり(馬鹿正直に経歴を書くお陰で
滅多に受からない)復学を試みて授業に顔を出したりするものの
周囲の『視線』に耐えきれず、毎回のように挫折している。
単なる違反学生と見るか、それとも復学の見込みがあるとして
お目こぼしするかは人によって異なる。

不登校の原因となった『魔術』には未だ常軌を逸した執着を
抱いており、一時期は己の命も顧みないペースで『黄泉の穴』
『禁書庫』への侵入を試みていた。

違反活動について

▼【詳細な既知条件】
・風紀、公安委員の中でも落第街に通じる立場にいる
・落第街に関わり、違法行為を行う立場にある
　或いはそれらの情報を利用するために集めている

▼【開示情報(違反活動の詳細について)】
黛薫は違反組織の使い走り、運び屋、及びメッセンジャーとして
高い信頼を得ている。過去は主にそれらを収入源としていたが、
落第街を出て以降は危険な仕事から離れている。

違反組織が絡むバイトに誘われやすいのは異能の副作用で
他者の感情を敏感に察知でき、危機察知能力が高い点を
買われてのことである。

また、組織間のいざこざに巻き込まれて違反組織に捕まった際、
最終的に命を落とす寸前まで拷問されたにも関わらず、話して
構わない情報も含めて完全に黙秘し通した実績があるお陰で
口の固さには定評がある。

大きい組織にとっては別にいてもいなくても良いような人員だが
中小規模の組織間では『低リスクで使い捨てられる人員』として
独自の立ち位置を築いている。警戒するほどでもないが信用は
置けるという半端な立場を最大限に利用することに慣れており、
こと『弱者が落第街で生きるために必要な情報』を得るための
パイプの広さは他の追随を許さない。

精神的な諸問題

▼【詳細な既知条件】
・風紀、公安委員の中でも違反学生や二級学生の復学支援、
　或いは落第街の住民への扶助を行う立場にある
・生活委員の医療部門、またはそれに類する組織に所属し、
　特に異能疾患、精神疾患の対処に関わる立場にある

▼【開示情報(異能に起因する重度の精神疾患)】
黛薫の異能は極めて精神的な負担が大きい。
例えるなら出会う人全員が無遠慮に触れてくるようなもので、
しかも『見ているだけ』だから悪意はなく、咎められもしない。
この異能により、彼女は入学当初から精神的に不安定で
他人(特に異性)と対峙するのが苦手だった。

本人が異能を理由にした特別扱いに否定的だったこと、
持って生まれた異能に起因する精神の負担を隠すことに
慣れていたことから当初は問題視されていなかった。

しかし落第をきっかけに心無い視線を向けられるようになり、
この段階に至って初めて常習的な自傷と慢性的な心因性幻触、
重度の鬱症状が発覚した。

落第街に逃げ延びて以降も復学の意欲は残っているため
継続的なケアが行われているが、精神状態は悪化の一途を
辿るばかりで、一時は強制入院措置が取られたこともある。

R-18関連

▼【詳細な既知条件】
・風紀、公安委員に所属し、あまり口に出せないような
　デリケートな案件の情報を得られる立場にある
・落第街に関わり、違法行為を行う立場にある
　或いはそれらの情報を利用するために集めている
　(この場合実体験として記憶していても良い)
　(或いは記録媒体の所持が可能)

【開示情報(人を選ぶためワンクッション)】

黛薫は落第街の中でも明確な弱者である。生き延びるためなら媚も売るし、
必要であれば嫌々ながら身体も開く。搾取される側であり、拒否権もない。
荒事向きの異能がなくとも、逃げられさえしなければ取り押さえることが可能。
大勢でかかれば尚更有利だろう。

(外見年齢が低い種族でもなければ)落第街で子供が生き延びるのは難しく、
それ故に未成熟の女は『貴重品』である。従ってしぶとく生き残る黛薫は
『そっち系』の趣味の悪人の間で知名度が高い。また、性格は反抗的だが
生き延びるためなら手段を選ばないため、嗜虐趣味の標的にもされやすい。

その上黛薫には視線を触覚で受け取る異能があり、触覚反応は視覚の主の
感情が色濃く反映されるという当人からすれば厄介な、手を出す側からすれば
実に遊び甲斐のある性質を持つ。お陰で素より視覚や触覚への反応は過敏、
落第街の下卑た視線に晒され続けるのは緩やかに開発され続けるようなもの。

明確な色欲を抱いて対峙すれば嫌がり、しかし意に反して発情する。
秘部や胸など、性感を覚える部位に視線を注ぎ続ければ見られただけで
気をやってしまうことすらある。取引を行う違反部活動との関わりでは
彼女を肴にした『観賞会』を強いられることもあるという。

従って黛薫を知る者は『見られる』ことがどれだけ負担になっているか
理解している傾向にある。アングラ系のコンテンツを入手できる立場なら
大勢の慰み者にされ、嬲られる彼女の写真、映像を手に入れることは
そう難しくないだろう。

過敏で、かつ玩具として慣らされ続けた彼女の身体は嫌悪による快楽の
否定込みでも相手を愉しませるに十分な反応を返す。しかしその嫌悪が
無い場合……心を許した相手と触れ合う場合はそれ以上の反応がある。
ともすれば、本人すら戸惑うほどに。

その他設定

RPLog

年齢	14歳
性別	女性
立場	生徒
学年	2年生
種族	半怪異
世界	地球
居住場所	堅磐寮
異能	視線過敏→視界過敏
魔術	電脳魔術
特殊能力	親霊体質→供犠体質
委員会	図書委員
戦闘ロール	可
出没時刻	不定期
私書箱ID	Suzuranium
一言説明	怪異を惹き付ける少女
ささやき機能の利用	可

3人以上でのロールプレイ	入室時に囁きでの相手を含めた相談が必要
私書箱での連絡の可否	可(確認遅)
PC画像